JP2006325287A - 過電圧保護機能付き電源装置および過電圧保護回路 - Google Patents

過電圧保護機能付き電源装置および過電圧保護回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 過電圧保護機能を有する電源装置の小型化および/または低コスト化を図る。
【解決手段】 電源装置1は、電力回路10、入力電圧検出回路20、制御IC30を備える。電力回路10は、トランジスタM1、M2を備え、制御IC30により生成される制御信号に従って負荷200が要求する電圧を生成する。入力電圧検出回路20は、入力電圧Vinを検出する。制御IC30は、通常時は、負荷200が要求する電圧に応じて電力回路10の出力を制御する。入力電圧Vinが閾値を越えると、制御IC30は、入力電圧Vinが予め決められているクランプ電圧に一致するようにトランジスタM1、M2を制御する。クランプ電圧は、トランジスタM1、M2、制御IC30の耐圧よりも低く設定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、過電圧から回路素子を保護するための過電圧保護機能を有する電源装置および過電圧保護回路に係わる。
過電圧から回路素子を保護するための方策の1つとして、従来より、ツェナーダイオードを利用する構成が知られている。以下、図4を参照しながら、ツェナーダイオードを利用した過電圧保護機能について説明する。なお、図4は、過電圧保護機能を有する電源装置100を示している。
図4において、入力端子101には、バッテリ102が接続されている。また、入力端子101は、電力線103を介してトランスTの一次側コイルの中点に接続されている。なお、電力線103には、入力コンデンサC1が接続されている。
トランスTの一次側コイルには、トランジスタM1、M2が接続されている。トランジスタM1、M2は、制御IC104が生成する1組の制御信号によって制御される。トランスTの二次側には、トランスTの出力を整流するためのダイオードD1、D2、および出力電圧を平滑化する出力コンデンサC2が設けられている。
上記構成の電源装置100において、電力線103にはツェナーダイオードZDが接続されている。この構成により、入力電圧Vinは、過電圧状態になると、ツェナーダイオードZDの降伏電圧にクランプされる。すなわち、電源装置を構成する回路素子(トランジスタM1、M2、制御IC104、入力コンデンサC1等)は、ツェナーダイオードZDによって過電圧から保護される。なお、ツェナーダイオードを利用して回路素子を過電圧から保護する構成は、例えば、特許文献1に記載されている。
特開平7−154224号公報(図1)
図4に示す電源装置100において、ツェナーダイオードZDを用いることなく過電圧保護機能を提供できれば、全体として、回路の小型化および/または低コスト化を図ることができる。
本発明の目的は、過電圧保護機能を有する電源装置の小型化および/または低コスト化を図ること、及びそのための過電圧保護回路を提供することである。
本発明の過電圧保護機能付き電源装置は、電力回路、比較回路、および制御手段を備える。電力回路は、スイッチング素子を利用して電流を制御することによって出力電圧を生成する。比較回路は、上記電力回路の入力電圧と予め決められている閾値とを比較する。制御手段は、上記入力電圧が上記閾値以下であれば、上記電力回路が出力電圧を生成するように上記スイッチング素子を制御し、上記入力電圧が上記閾値を超えると、その入力電圧が予め決められているクランプ電圧またはそれよりも低い電圧に一致するように上記スイッチング素子を制御する。
上記構成の電源装置において、入力電圧が過電圧(例えば、ロードダンプ)が発生すると、電力回路のスイッチング素子を制御することによって、その入力電圧が所定のクランプ電圧またはそれよりも低い電圧にクランプされる。すなわち、過電圧から回路素子を保護するために一般的に使用されているツェナーダイオードを設けることなく、過電圧保護機能が実現される。
本発明の過電圧保護回路は、スイッチング素子を利用して電流を制御することによって出力電圧を制御する電源装置において使用され、入力電圧と予め決められている閾値とを比較する比較回路と、上記入力電圧が上記閾値を超えたときに、その入力電圧が予め決められているクランプ電圧またはそれよりも低い電圧に一致するように上記スイッチング素子を制御する制御手段、を有する。この過電圧保護回路の作用は、上述した通りである。
なお、上記過電圧保護機能付き電源装置または課電圧保護回路において、上記比較回路および上記制御手段は、1つのICの中に形成されるようにしてもよい。この構成によれば、出力電圧を制御するためのICの中に過電圧保護のための回路および手段が形成されるので、部品点数を増やすことなく過電圧保護機能が実現される。
本発明によれば、ツェナーダイオードを設けることなく過電圧保護機能が実現されるので、電源装置の小型化および/または低コスト化を図ることができる。
図1は、本発明に係る過電圧保護機能付き電源装置の構成を示す図である。ここで、図1に示す電源装置1は、DC/DCコンバータであり、その入力端子101にバッテリ102が接続されている。また、電源装置1は、電力回路10、入力電圧検出回路20、制御IC30を備える。
電力回路10は、入力コンデンサC1、トランスT、スイッチング素子としてのトランジスタM1、M2、ダイオードD1、D2、出力コンデンサC2を含んで構成される。ここで、入力端子101は、電力線103を介してトランスTの一次側コイルの中点に接続されている。また、トランスTの一次側コイルの一方の端部は、トランジスタM1のドレインに接続されており、トランスTの一次側コイルの他方の端部は、トランジスタM2のドレインに接続されている。さらに、トランジスタM1、M2のソースは、接地(あるいは、バッテリ102の負極に接続)されている。そして、トランジスタM1、M2のゲートには、それぞれ、制御IC30が生成する制御信号cont1、cont2が与えられる。
入力電圧検出回路20は、入力電圧Vinを分圧する抵抗R1、R2から構成される。そして、入力電圧Vinを分圧することにより得られる検出電圧Vh は、制御IC30のVH端子に与えられる。ここで、入力電圧Vinと検出電圧Vh との関係は、下記の(1)式により表される。
Vin=Vh×{(R1+R2)/R2}・・・(1)
制御IC30は、後述する比較回路31および制御回路33を含んで構成され、制御信号cont1および制御信号cont2を生成する。制御信号cont1および制御信号cont2は、それぞれ、出力端子OUT1および出力端子OUT2を介して出力され、電力回路10のトランジスタM1およびトランジスタM2のゲートに与えられる。
上記構成の電源装置1において、通常時(入力電圧Vinが予め決められた閾値以下であるとき)は、制御IC30は、制御信号cont1、cont2を用いて電力回路10の出力電圧を所望の値(ここでは、負荷200が要求する電圧)に保持する。このとき、電力回路10のトランジスタM1、M2は、制御信号cont1、cont2に従って交互にオン/オフ制御される。これにより、トランスTの一次側コイルには、制御信号cont1、cont2に対応する電流が流れることになる。そうすると、トランスTの一次側から二次側に電力が伝達される。そして、トランスTの出力は、ダイオードD1、D2により整流され、さらに出力コンデンサC2により平滑化されて負荷200に供給される。このように、電源装置1は、トランジスタM1、M2を利用してその入力側の電流を制御することによって出力電圧を生成する。
過電圧発生時(すなわち、入力電圧Vinが閾値を越えたとき)は、制御IC30は、制御信号cont1、cont2を用いて、入力電圧Vinが予め決められているクランプ電圧(またはそれよりも低い電圧)に一致するようにトランジスタM1、M2を制御する。ここで、クランプ電圧は、トランジスタM1、M2、制御IC30、入力コンデンサC1の耐圧よりも低く設定される。すなわち、過電圧発生時には、入力電圧Vinが所定の値にクランプされ、電源装置1を構成する回路素子が保護される。
図2は、制御IC30の中に設けられる比較回路31の実施例である。比較回路31は、コンパレータ32を含んで構成されている。コンパレータ32の正側入力端子には検出電圧Vh が与えられ、コンパレータ32の負側入力端子には参照電圧V1が与えられる。そして、比較回路31は、検出電圧Vh が参照電圧V1以下であれば、入力電圧Vinが過電圧でないことを表す「L」を出力し、検出電圧Vh が参照電圧V1を越えると、入力電圧Vinが過電圧であることを表す「H」を出力する。ここで、上述した関係式(1)を考慮すると、入力電圧Vinが過電圧であるか否かを判断するための閾値は、「V1×{(R1+R2)/R2}」である。そして、閾値として、トランジスタM1、M2、制御IC30、入力コンデンサC1の耐圧よりも低い値を設定すれば、過電圧から各回路素子を保護することができる。なお、比較回路31の出力は、過電圧判定信号comp_OUTとして後述する制御回路33に与えられる。
図3は、制御IC30の中に設けられる制御回路(制御手段)33の実施例である。なお、図3は、制御信号cont1を生成するための制御回路について説明するが、制御信号cont1を生成するための制御回路および制御信号cont2を生成するための制御回路は、基本的に、互いに同じ構成である。よって、制御信号cont2を生成するための制御回路についての説明は省略する。
制御信号cont3は、例えば、所定の周期のPWM信号であり、ORゲート34の一方の入力端子およびANDゲート35の一方の入力端子に与えられる。なお、制御信号cont3は、たとえば、電力回路10の出力電圧に基づいて公知の技術により生成されるものとする。ORゲート34の他方の入力端子には、過電圧判定信号comp_OUTが与えられる。また、ANDゲート35の他方の入力端子には、反転回路36によって論理が反転させられた過電圧判定信号comp_OUTが与えられる。そして、ORゲート34およびANDゲート35の出力は、それぞれバッファ37、38を介してトランジスタM3、M4のゲートに与えられる。
トランジスタM3、M4は、それぞれ、pMOSトランジスタおよびnMOSトランジスタであり、互いに直列的に接続されている。そして、トランジスタM3、M4の接続点は、信号線39を介して図1に示した出力端子OUT1に接続されている。
アンプ40は、過電圧判定信号comp_OUTが「H」であるときに動作し、過電圧判定信号comp_OUTが「L」であればその動作を停止する。また、アンプ40の非反転入力端子には、固定的に与えられる電圧Vk (例えば、3V)が与えられ、その反転入力端子には、検出電圧Vh が与えられる。そして、アンプ40は、電圧Vk と検出電圧Vh との誤差を増幅することにより得られる誤差信号をトランジスタM5のゲートに与える。ここで、トランジスタM5は、電源Vddと信号線39との間に設けられ、アンプ40の出力に対応する電流を流す。また、信号線39は、抵抗R3を介して接地されている。
上記構成の制御回路33において、入力電圧Vinが上述の閾値以下であれば、過電圧判定信号comp_OUTが「L」となるので、制御信号cont3は、ORゲート34およびANDゲート35をそれぞれ通過してトランジスタM3、M4のゲートに与えられる。これにより、トランジスタM3、M4は、交互にオン/オフ制御される。また、アンプ40は動作しないので、トランジスタM5を介して電流が流れることはない。したがって、この場合、制御回路33は、制御信号cont1および制御信号cont2として、それぞれ、制御信号cont3に対応する信号を出力する。この結果、図1に示すトランジスタM1、M2は、電力回路10が負荷200の要求する電圧を生成するように制御される。
一方、入力電圧Vinが上述の閾値を越えると、過電圧判定信号comp_OUTが「H」となるので、トランジスタM3およびM4はいずれもオフ状態になる。これにより、出力端子OUT1および出力端子OUT2は、それぞれハイインピーダンス状態になる。また、過電圧判定信号comp_OUTが「H」となると、アンプ40は、電圧Vk と検出電圧Vh との誤差をゼロにするための誤差信号を生成し、トランジスタM5は、その誤差信号に対応する電流Ierを生成する。そうすると、抵抗R3において電流Ierに比例する電圧が発生し、その電圧が制御信号cont1、cont2として出力される。
このようにして生成される制御信号cont1、cont2が与えられると、トランジスタM1、M2は、検出電圧Vh を電圧Vk に一致させるように動作する。ここで、上述した関係式(1)を考慮すると、トランジスタM1、M2は、入力電圧Vinを「Vk ×{(R1+R2)/R2}」に一致させるように動作することになる。即ち、入力電圧Vinは、所定のクランプ電圧「Vk ×{(R1+R2)/R2}」に保持される。ここで、例えば、「Vk =3ボルト」および「R1=R2」であるものとすると、クランプ電圧は6ボルトになる。
このように、実施形態の電源装置1においては、入力電圧Vinが予め決められている閾値を越えると、その入力電圧Vinが予め決められているクランプ電圧に一致するようにトランジスタM1、M2が制御される。ここで、クランプ電圧として、トランジスタM1、M2、制御IC30、入力コンデンサC1の耐圧よりも低い値を設定すれば、過電圧から各回路素子保護を保護することができる。すなわち、実施形態の電源装置1によれば、図4に示すようなツェナーダイオードZDを設けることなく、過電圧保護機能を実現することができる。
また、実施形態の電源装置1において、過電圧保護機能は、制御IC30の中に設けられる比較回路および制御回路により実現される。すなわち、制御IC30の設計を変更するだけで、部品点数を増やすことなく、過電圧保護機能が実現される。よって、図4に示した構成と比較して、ツェナーダイオードZDが不要になるので、電源装置の小型化および/または低コスト化を図ることができる。
なお、上述の実施例では、電源装置の一例としてDC/DCコンバータを示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、スイッチング素子を利用して出力を制御する電力回路に適用可能である。
本発明に係る過電圧保護機能付き電源装置の構成を示す図である。 制御ICの中に設けられる比較回路の実施例である。 制御ICの中に設けられる制御回路の実施例である。 ツェナーダイオードを利用した過電圧保護機能を備えた電源装置を示す図である。
符号の説明
1 電源装置
10 電力回路
20 入力電圧検出回路
30 制御IC
31 比較回路
33 制御回路
101 入力端子
102 バッテリ
200 負荷

Claims (4)

  1. スイッチング素子を利用して電流を制御することによって出力電圧を生成する電力回路と、
    上記電力回路の入力電圧と予め決められている閾値とを比較する比較回路と、
    上記入力電圧が上記閾値以下であれば、上記電力回路が出力電圧を生成するように上記スイッチング素子を制御し、上記入力電圧が上記閾値を超えると、その入力電圧が予め決められているクランプ電圧またはそれよりも低い電圧に一致するように上記スイッチング素子を制御する制御手段、
    を有する過電圧保護機能付き電源装置。
  2. 上記比較回路および上記制御手段は、1つのICの中に形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の過電圧保護機能付き電源装置。
  3. スイッチング素子を利用して電流を制御することによって出力電圧を制御する電源装置において使用される過電圧保護回路であって、
    入力電圧と予め決められている閾値とを比較する比較回路と、
    上記入力電圧が上記閾値を超えたときに、その入力電圧が予め決められているクランプ電圧またはそれよりも低い電圧に一致するように上記スイッチング素子を制御する制御手段、
    を有する過電圧保護回路。
  4. 上記比較回路および上記制御手段は、1つのICの中に形成される
    ことを特徴とする請求項3に記載の過電圧保護回路。



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