JP2006323887A - 薄膜形成基板の製造方法およびそれを用いた磁気ディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に高精度で微細パターンが形成された基板を得ることができ、かつプロセス条件や材料選択の自由度の大きな薄膜形成基板の製造方法を提供する。
【解決手段】表面に凹凸パターンを有する金型用基板1上に単層または多層の薄膜2を成膜する成膜工程と、この金型用基板1と加熱により軟化する材料からなる被転写基板3とを上記薄膜2を介して加熱加圧する加熱加圧工程と、少なくとも被転写基板3の一部が上記薄膜2により被覆された状態とするために金型用基板1を除去する基板除去工程とを含む方法からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、凹凸パターンを有する薄膜形成基板の製造方法に関し、さらに表面に磁性体層の微細凹凸パターンを有する高密度記録が可能な磁気ディスクに関する。
ディスク装置や半導体装置によるストレージデバイスは高記録密度化が進展しており、その製造において、より微細なパターン形成技術が求められている。フォトリソグラフィーによる微細加工技術がその主流であるが、光の波長に起因する微細化限界が存在する。
磁気ディスクにおいては、高記録密度化にあたり、100nmレベル以下の多数の磁性体のドット状パターンを備えた「パターンドメディア」の導入が必要となってくると考えられており、パターンが微細であることから、電子線を使用したパターニングが必要となり得ることが示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ドットではなく、離散して存在する同心円状の磁性体のトラックに情報の記録を行う技術である「Discrete Track Recording」も、高密度記録時の隣接トラック間の信号の干渉を防ぐために提案されている(例えば、特許文献2参照)。
電子線によるパターン描画は、高い分解能を得ることができるが、描画装置が高価であり、かつスループットが遅いことから、製造されたディスクが高価格となるという課題を有する。そこで、微細な凹凸パターンを有する金型用基板を被加工物に押し付けることで、金型用基板にあらかじめ形成されたパターンを被加工物に転写する手法であるインプリント技術の検討が広く行われている(例えば、特許文献3参照)。
また、磁気ディスクの分野では、低価格化のための別のアプローチも検討されている。すなわち、基板材料として、高価なガラス基板やアルミ基板ではなく、安価な樹脂基板を用いることが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2001−110050号公報(図1) 特開平1−279421号公報 特開平10−96808号公報(図1) 特開2003−217113号公報
しかしながら、上記従来のインプリント技術を用いる方法では、深さ方向の加工精度が基板内でばらつくという課題が存在している。これは、金型用基板、または被加工物である基板にうねりが存在するために、両者の接触具合に基板内ばらつきが生ずるからである。
例えば、深さ50nmの凹凸パターンを有する金型用基板を用いてインプリント加工する場合を考える。被加工物である基板に加工深さ精度10%で凹凸を形成したい場合、基板自体や金型用基板自体が50nmの10%である5nm以上うねっていれば、基板全面にわたって均等に金型用基板を押し付けられず、必要とする精度を得ることができない。実際、比較的高平坦性のものを得やすいシリコン基板においても、その基板のうねりは数ミクロンに及ぶことが多い。インプリント時の圧力により、このうねりはある程度緩和はされるが、しかしナノレベルの精度確保は困難である。この結果、インプリントされた凹凸パターンは、基板内で深さムラを生じることになる。
また、従来の樹脂基板を用いた磁気ディスクの製造方法では、磁性膜の成膜を、耐熱性の低い樹脂基板の耐熱温度以下で実施せねばならず、成膜プロセス温度の上限が規制されてしまう。このため、磁性膜と基板の密着性や磁性膜の磁気特性を充分に確保することが困難であった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、表面に高精度で微細パターンが形成された基板を得ることができ、かつプロセス条件や材料選択の自由度の大きな製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の薄膜形成基板の製造方法は、表面に凹凸パターンを有する金型用基板上に単層または多層の薄膜を成膜する成膜工程と、この金型用基板と加熱により軟化する材料からなる被転写基板とを上記薄膜を介して加熱加圧する加熱加圧工程と、少なくとも被転写基板の一部が上記薄膜により被覆された状態とするために金型用基板を除去する基板除去工程とを含む方法からなる。
この方法により、薄膜で被覆され、かつ高精度の凹凸を有する薄膜形成基板を容易に製造することができる。さらに、この製造方法により作製された薄膜形成基板を磁気ディスクとした場合には、従来に比べてさらに高密度の記録・再生が可能となる。
また、上記方法において、加熱加圧工程が真空中で行われてもよい。これにより、上記薄膜の物理的性質を損なうことなく、薄膜形成基板を製造することができる。
さらに、被転写基板または上記薄膜に対して、表面改質を行う表面改質工程をさらに付加してもよい。この場合に、表面改質工程が酸化還元反応を伴うものであってもよい。これにより、上記薄膜を改質することにより、その機能を制御することができる。
さらに、上記方法において、加熱加圧工程を被転写基板の両面に対して同時に行ってもよい。これにより、両面に薄膜を有する薄膜形成基板を容易に実現することができる。
さらに、上記方法において、基板除去工程の後に、被転写基板上に薄膜が被覆されなかった領域の被転写基板の少なくとも一部を除去する工程をさらに設けてもよい。また、基板除去工程の後に、金型用基板に残存している上記薄膜を除去する工程をさらに設けてもよい。これにより、薄膜の剥離による不良発生を防止できる。なお、基板除去工程の後に、金型用基板に残存している不要な薄膜を除去することにより、金型用基板を再使用することもできる。
さらに、上記方法において、被転写基板を被覆する上記薄膜の上に、機能膜をさらに形成してもよい。
さらに、上記方法において、上記薄膜が無機物からなる材料を用いて形成してもよい。また、上記薄膜がアモルファス層であるか、あるいはアモルファス層を有してもよい。
さらに、上記方法において、上記薄膜または機能膜の少なくとも一方が、磁性体層であるか、あるいは磁性体層を有してもよい。または、上記薄膜または機能膜の少なくとも一方が、構造相転移可能な材料からなるか、あるいは構造相転移可能な材料からなる層を有してもよい。
さらに、上記方法において、上記薄膜がシリコンまたはカーボンを主成分とする層であるか、あるいはシリコンまたはカーボンを主成分とする層を有してもよい。または、上記薄膜が水素を含有しないものであってもよい。さらに、上記薄膜が空気中で自然酸化される性質を有する材料である層か、あるいは空気中で自然酸化される性質を有する材料である層を有してもよい。または、上記薄膜が酸化シリコン、窒化シリコン、窒化アルミニウムまたは酸化アルミニウムを主成分とする層であるか、あるいは上記薄膜の少なくとも1層が、酸化シリコン、窒化シリコン、窒化アルミニウムまたは酸化アルミニウムを主成分とする層であってもよい。さらに、上記薄膜が貴金属層であるか、あるいは貴金属層を有してもよい。
これらの方法を用いることにより、それぞれの用途に対応し、かつ高精度の凹凸を有する薄膜形成基板を容易に形成することができる。
さらに、上記方法において、成膜工程が真空中でなされてもよい。これにより、薄膜を構成する材料、特に酸化されやすい材料を酸化させずに成膜することができる。
さらに、上記方法において、金型用基板として、サファイア基板、シリコン基板、石英ガラス基板またはガラス状カーボン基板を用いてもよい。また、金型用基板として、その表面が保護膜により保護されている基板を用いてもよい。これにより、成膜工程において金型用基板の選択の自由度を広くでき、目的に応じて最適な金型用基板を用いることができる。
さらに、上記方法において、被転写基板が無機物からなる材料により形成されていてもよい。この場合において、被転写基板として、ガラス材料からなる基板を用いてもよい。さらに、ガラス材料がアルカリ金属を含有していてもよい。また、被転写基板として、金属材料からなる基板を用いてもよい。これにより、目的に応じて最適な金型用基板を用いることができる。
さらに、上記方法において、被転写基板として、樹脂材料からなる基板を用いてもよい。これにより、安価な薄膜形成基板を実現できる。
また、本発明の磁気ディスクは、ディスクリートトラック方式またはパターンドメディア方式に用いるものであって、上記方法のいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法により作製された薄膜形成基板を用いる磁気ディスクである。これにより、高密度記録が可能な磁気ディスクを安価に実現することができる。
また、本発明の記録再生装置は、モバイル機器または自動車に搭載される磁気ディスクを用いた装置であって、磁気ディスクとして上記記載の磁気ディスクを用いる構成からなる。このような磁気ディスクを用いることにより、高密度記録が可能で、かつ安価な記録再生装置を実現することができる。
本発明の薄膜形成基板の製造方法によれば、被転写基板内での凹凸パターンの基板内ばらつきの少ないパターン形成が可能であるため、基板内全体で欠陥部分がないことが望まれる磁気ディスクの製造や、基板内ばらつきが大きくなりやすい大口径基板を用いた半導体部品の製造等において、その精度と歩留まりを高めることが可能である。
また、耐熱性の劣る樹脂基板を磁気ディスクに用いる場合であっても、いったん耐熱性の高い金型用基板に磁性膜を成膜してから樹脂基板に転写することにより、高温での成膜プロセスが可能であり、また転写にあたっては加熱加圧工程を行うことから良好な密着性を得ることもできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す図面は模式図であって、凹凸形状等については理解をしやすくするために誇張して記載している。また、同じ要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における薄膜形成基板の製造工程を説明するための主要工程の断面図である。
まず、図1(a)に示すように、金型用基板1の凹凸パターン1aを有する面に薄膜2を成膜する。金型用基板1の凹凸パターン1aが形成された面に対して上方向から均等に薄膜2を堆積すると、薄膜2の断面形状は金型用基板1の凹凸パターン1aを反映した凹凸部2aを有する形状となる。
次に、図1(b)に示すように、薄膜2の上に被転写基板3を配置した後、被転写基板3と金型用基板1とを押圧するために圧力4を印加する。このとき、被転写基板3が軟化する程度の温度まで加熱してから、圧力4を印加する。
この加熱加圧により、図1(c)のように、被転写基板3が軟化して塑性変形する。この塑性変形により、図1(b)の工程では存在していた薄膜2の凹部と被転写基板3に挟まれた空間や、図示していないが金型用基板1や被転写基板3のうねりに起因する空隙が、被転写基板3により埋められて消失する。この加熱加圧工程により、薄膜2と被転写基板3とを良好に密着した状態とすることができる。なお、空隙部分の気体を排気するための真空プロセスを加熱加圧工程にさらに組み合わせると、より確実に空隙を消失させることが可能である。
金型や基板に存在するうねりは、従来のような単純に金型を基板に押し付けてパターンを転写する工法においては、金型と基板との接触状態のばらつきを生じ、その結果、形成される凹凸パターンの深さばらつきを生じていた。しかし、本発明においては、このうねりに関係なく、まず金型用基板1の凹凸パターン1aに沿った凹凸部2aを有する薄膜2を形成するため、被転写基板3に形成される転写凹凸パターン2bの深さのばらつきについては、うねりの影響を受けることがなくなる。
続いて、図1(d)に示すように、被転写基板3から金型用基板1を分離除去する。これにより、薄膜2のうち、被転写基板3に接していた領域の薄膜が転写される。このようにして、金型用基板1の凹凸パターン1aに対応した転写凹凸パターン2bが形成された薄膜形成基板を得ることができる。なお、図1(d)において、被転写基板3の最外周部分は、薄膜2の転写が不充分であったり、けばだっている場合がある。あるいは、被転写基板3の縁に、金型用基板1の外周部に形成された薄膜2が付着する場合もある。しかし、その場合には、図1(d)で説明した基板除去工程の後に、被転写基板3の外周部分を必要に応じて切削等を行い除去してもよい。
ここで、薄膜2の材質であるが、無機物または有機物を問わず、使用可能である。また、薄膜2として、なんらかの機能を有する機能膜を用いれば、図1(d)において得られる薄膜付きの薄膜形成基板は、表面にその機能を有することとなる。
機能膜の機能としては、情報記憶機能、元素拡散防止機能、摩擦低減機能等がある。情報記憶機能を有する機能膜としては、磁性膜や、アモルファス構造と結晶構造との間で構造相転移が可能な膜等がある。前者は、磁気ディスクとして機能する上で必須の膜である。また、後者は、光ディスクとして機能するに上で必須の膜である。
元素拡散防止機能を有する膜としては、例えば酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)または酸化アルミニウム(Al)等がアルカリ金属の拡散を防止する膜として機能する。
摩擦低減機能を有する膜としては、平滑性の高いダイヤモンドライクカーボン等のカーボン膜や、結晶構造起因の表面荒れの存在しない各種アモルファス膜、あるいは硬度と化学的安定性が高いために表面平滑性を継続的に維持できるイリジウム等の貴金属を用いることができる。
その他、広く一般的に、薄膜2に、磁性膜、強誘電体膜、導電膜、半導体膜、絶縁膜、拡散防止膜を選択すれば、薄膜形成基板の表面に、磁性、強誘電性、導電性、半導体性、絶縁性、拡散防止性をそれぞれ付与することができる。
さらに、薄膜2として単層膜ではなく、多層膜を使用することもできる。例えば、金型用基板1に磁性体膜と拡散防止膜とを、この順に成膜する。そして、被転写基板3であるガラス基板に薄膜2を加熱加圧して金型用基板1から転写すると、薄膜2が転写された側の構成は、ガラス基板の上にまず拡散防止膜があり、続いて磁性体膜が設けられた構造になる。この場合、薄膜2が単に磁性体膜である場合に比して、拡散防止膜が設けられているので磁性体膜中にガラス基板中のアルカリ金属成分が拡散することを有効に抑制できる。
別の薄膜2の構成としては、金型用基板1上に異なる材料の磁性体膜を積層成膜し、これを転写することも可能である。積層された磁性体膜を用いること自体は、磁気特性を向上させるために広く行われている。しかし、本実施の形態によれば、転写に伴い、積層構造が反転するため、最終的に被転写基板3上に形成される積層膜の積層の順番は成膜時の積層の順番とは逆になる。これにより、被転写基板3上に形成された状態において、より表面側にある膜の表面平滑性を向上させることができる。これは、表面側の膜が、金型用基板上においては先に成膜されるため、金型用基板1の表面の平滑性を高めておけば、その表面側の膜の平滑性が直接的に向上できるからである。
また、その成膜が、まずは金型用基板1上において行われるということも特徴である。良好な密着性や磁気特性を有する磁性体膜は、高温での成膜やアニール処理を必要とすることが多い。本実施の形態においては、被転写基板3の耐熱性が低い場合でも金型用基板1の耐熱性が充分あれば、金型用基板1が耐え得る範囲内での温度により成膜することやアニール処理が可能である。
金型用基板1と薄膜2の界面部分の材料の組み合わせの選択については、種々選択することができる。例えば、金型用基板1としてシリコン基板を用い、薄膜2としてイリジウム等の貴金属からなる材料を用いた場合には、密着度の低い状態とすることができる。このため、その後の被転写基板3への転写を容易に行えるという効果が得られる。薄膜2としては、この貴金属からなる膜に、さらに別種の膜を形成した多層の薄膜としてもよい。
金型用基板1と薄膜2との間の密着性を低下させ、薄膜2の転写を容易にするための別の手段としては、例えば金型用基板1としてガラス状カーボン基板を使用することも有効である。
被転写基板3については、最終製品に剛性が求められる場合はガラス材料からなる基板が適している。高記録密度用の磁気ディスクにガラス基板が多く用いられているのは、この理由によるものである。ただし、アルミニウムを主成分とする金属基板も、その機械的特性や加熱により軟化する特性を有する材料であることから、本発明における被転写基板3として使用可能である。また、樹脂基板も加熱により軟化する熱可塑性を有するため使用可能であり、低コストである点が優れている。
ここで、本発明の方法によると、薄膜2はこれらの被転写基板3の面上に形成されるのではなく、金型用基板1の面上にまず形成される。したがって、被転写基板3として樹脂基板を用いても、樹脂基板では耐熱性が低く加熱できないような高温状態で薄膜2を形成した後、最終的に被転写基板3である樹脂基板上に転写することができる。このように、本発明の製造方法を用いれば、樹脂基板に対しても、高温成膜した薄膜2を形成できるため、従来のように樹脂基板上に直接成膜する方法では得られなかった特性の良好な磁性体膜や強誘電体膜等を形成することができる。また、加熱加圧工程により、薄膜2を被転写基板3に対して大きな密着強度を有して接合することができるという効果も有する。
次に、表面改質であるが、金型用基板1の表面を改質してから薄膜2を成膜することで密着強度を調整することができる。例えば、金型用基板としてシリコン基板を用いる場合、薄膜2の成膜前にシリコン表面の自然酸化膜をイオン照射等により除去し、清浄なシリコン表面を露出した状態で薄膜2を成膜する場合と、シリコン表面に自然酸化膜や熱酸化膜が形成された状態で薄膜2を成膜する場合とでは、それぞれ密着強度が異なる。
金型用基板1としてアルミニウム基板を用いる場合も、その表面酸化される性質がシリコン基板と類似している。すなわち、表面酸化膜のある状態で薄膜2を形成する場合と、清浄なアルミニウム表面となっている状態で薄膜2を形成する場合とでは、その密着強度が異なる。したがって、成膜時に、このような金型用基板1の表面状態を適宜選択することで密着強度を調整することができる。また、酸化以外に、水酸基や炭酸基等による表面改質も可能である。さらに、表面を還元処理することによる表面改質も可能である。
化学的な表面改質以外に、金型用基板の最表面をダイヤモンドライクカーボン等による保護膜でコートしておくこともできる。ダイヤモンドライクカーボンは、平滑な基板に対しては平滑にコートできること、高硬度であり加圧工程に耐えること、さらに劣化した場合には燃焼させて除去して再度形成すれば再利用可能であること、等において優れている。このダイヤモンドライクカーボン膜を用いる場合には、加熱加圧工程における加熱温度を400℃程度以上とする場合には、ダイヤモンドライクカーボン膜の酸化を防止するために不活性ガス中あるいは真空中で行うことが必要とされる。
さらに、500℃程度以上とする場合には、水素を含有しないダイヤモンドライクカーボン膜を使用する方が、加熱加圧中に水素が脱離することによる薄膜2の劣化を防止できる点で優れている。一般的なダイヤモンドライクカーボン膜は、例えばCVD法等により形成可能である。水素を含有しないダイヤモンドライクカーボン膜は、例えばスパッタリング法等により形成することが可能である。
また、金型用基板1上に形成された薄膜2の表面を改質してもよい。このように薄膜2の表面の方を改質することで、加熱加圧工程において薄膜2と被転写基板3と密着強度を大きくすることもできる。例えば、薄膜2としてアモルファスシリコンを真空中でスパッタリングにより成膜した場合、真空状態を保ったままで被転写基板3と加熱加圧を行う場合には、被転写基板3と薄膜2との界面は清浄なシリコン表面となる。
一方、成膜後に、いったん空気に露出させたり、空気中で熱処理を行うと、アモルファスシリコンの表面は酸化される。このため、このような場合には、被転写基板3に対して接触する表面は酸化状態の面となる。このように、被転写基板3と薄膜2との界面が、酸化物か非酸化物かを適宜選択することで、加熱加圧による薄膜の密着強度を調整することができる。これにより、薄膜2の転写をより安定して行うために密着強度の大きな条件を適宜選択すれば、再現性の良好な薄膜形成基板を得ることができる。
薄膜成膜条件の調整によっても、金型用基板1と薄膜2との間の密着強度を調整することができる。例えば、スパッタリング法による成膜の場合、スパッタリングパワーを調整したり、金型用基板1に対して入射するイオンのエネルギーを電圧により調整すること等により、密着強度を調整することが可能である。また、薄膜2の成膜温度によっても、密着強度を調整できる。例えば、金型用基板1としてサファイア基板を用い、その上に貴金属の薄膜2を成膜する場合、常温で成膜すれば密着性が低くなるが、加熱して成膜すれば密着強度を大きくすることができる。よって、成膜温度の調整によっても密着強度の最適化を行うことが可能である。
成膜方法としては、スパッタリング法に限定されず、さらにレーザーアブレーション法やCVD法、加熱蒸着法等の真空プロセスにより、良質の薄膜2を形成することが可能である。このような乾式の真空プロセスは薄膜2を欠陥なく形成できる点で優れている。一方、もし低コスト化を優先するのであれば、スピンコート等の湿式成膜を用いることも可能である。
加熱加圧工程の条件も重要なパラメータであり、その加熱温度が適切な範囲にあることが必要である。加熱温度が低すぎて、軟化度合が充分でない状態では、薄膜2は被転写基板3に転写されない。一方、加熱温度が被転写基板3の融点以上であると、被転写基板3が薄く潰れすぎてしまう場合や、薄膜2および金型用基板1に対して高温によるダメージが生じる場合、あるいは高温により薄膜2と金型用基板1との界面が融合してしまい、薄膜2を金型用基板1から分離できなくなる場合も生じる。
なお、図1(d)に示すように、金型用基板1の縁部分に残存した薄膜2の残膜2cについては、化学処理による除去や研磨等の機械的手段による除去を行ってもよい。この残膜処理は、必ずしも薄膜2の転写1回ごとに行わなければならないものではなく、残膜の堆積が著しくなってきたときに適宜実施すればよい。ナノレベルでの凹凸パターン1aが形成された金型用基板1は高価であることから、このように再生利用することにより製造コストを低減することができる。
また、図1では、金型用基板1上に成膜された薄膜2の表面が図1(a)に示すように金型用基板1の有する凹凸パターン1aをほぼ忠実に反映している場合について示した。しかし、金型用基板1の凹凸パターン1aに対して、成膜された薄膜2の凹凸部が忠実に反映していない場合であっても、本発明の製造方法を適用することが可能である。
図2は上記したように、金型用基板1の凹凸パターン1aに対して、成膜された薄膜2の凹凸部2dが忠実に反映していない場合についての転写工程を説明するための主要工程の断面図である。
図2(a)に示すように、図1(a)と異なり、金型用基板1の表面に形成された薄膜2の凹凸部2dは、金型用基板1の凹凸パターン1aに比べてその形状は緩和された形状となっている。成膜された薄膜2の厚みが凹凸パターン1aの深さに対して相対的に薄い場合、あるいはロングストロークのスパッタリング法やイオンビームデポジション法のように指向性を有する成膜方法の場合は、図1(a)に示す状態の凹凸部2aとなる。一方、成膜厚みが凹凸パターン1aの深さに対して相対的に厚い場合、あるいは金型用基板1への成膜源からの原子の飛来方向が無指向性であるような成膜条件の場合は、図2(a)に示す状態の凹凸部2dとなる。また、湿式成膜の場合も同様であり、成膜条件によっては薄膜2の表面がほとんど平坦な状態となる。
図2(b)から図2(d)までの工程については、図1(b)から図1(d)までについて説明した工程と同じである。したがって、以降の工程については説明を省略する。ただし、図2(b)に示すような凹凸部2dに緩和がある方が、緩和がほとんどない図1(b)の場合よりも空隙部分が小さくなるので、加熱加圧工程において薄膜2と被転写基板3との密着をより容易に行うことができる。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態における薄膜形成基板の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。本実施の形態の製造方法は、第1の実施の形態の製造方法に比べて、被転写基板3を金型用基板1よりも大きくしたことが特徴である。第1の実施の形態では、薄膜2の転写が終了したときに、図1(d)に示すように金型用基板1の縁に薄膜2が残留した。しかし、本実施の形態の製造方法では転写後には、図3(d)に示すように金型用基板1の表面上には薄膜2は残存しないようにできる。これにより、本実施の形態の製造方法においては、金型用基板1から薄膜2の残膜を除去する工程が不要となる。
なお、図3(b)で加熱加圧工程を実施すると、被転写基板3の方が金型用基板1よりも大きいため、金型用基板1の縁部分に当接する被転写基板3の領域には、図3(c)および図3(d)に示すように段差が発生する。これは、被転写基板3が加熱により軟化することにより生じるものである。この場合においては、図4に示すように、研磨あるいは切断することにより段差を解消することができる。図4(a)は、点線Aの部分で切断する工程をさらに付加した場合である。また、図4(b)は、点線Bの位置まで表面を研磨した場合である。
なお、この研磨は、図4(c)に示すように、薄膜2の上にさらに機能膜5を成膜した後に、点線Cで示す位置まで行ってもよい。この場合、薄膜2の凹凸部2aの凹部が機能膜5によって充填された平滑な表面形状を得ることができる。例えば、この機能膜5として磁性体層を、薄膜2として非磁性体層を用いることにより、磁性体パターンが平滑表面に配設された形状からなる薄膜形成基板を製造することができる。これは、表面平滑性と磁性体パターンの双方を必要とする磁気ディスクとして適している。
(第3の実施の形態)
図5は、本発明の第3の実施の形態における薄膜形成基板の製造方法を説明するための主要工程の断面図である。本実施の形態においては、第1の実施の形態の製造方法と異なり、被転写基板3の両面に対して同時に薄膜2を加熱加圧により転写することが特徴である。この製造方法によれば、両面記録型メディアを容易に作製することができる。
まず、図5(a)に示すように、凹凸パターン1aが形成された金型用基板1上に薄膜2を成膜する。このような薄膜2が形成された金型用基板1を2枚用意して、被転写基板3の両面に対向するように配置する。
次に、図5(b)に示すように、薄膜2が成膜され、凹凸パターン1aを有する2枚の金型用基板1の間に被転写基板3を挟む。続いて、加熱加圧工程により、金型用基板1の両面から加熱と同時に圧力4を印加する。
その後、図5(c)に示すように、2枚の金型用基板1を被転写基板3から分離除去すると、被転写基板3の両面に転写凹凸パターン2bを有する薄膜2が転写された薄膜形成基板が得られる。
(第4の実施の形態)
図6は、本発明の第4の実施の形態における記録再生用ディスクの構成とその製造工程を説明するための断面図である。
本実施の形態の記録再生用ディスクは、第1の実施の形態から第3の実施の形態までで説明した製造方法により、凹凸パターンを有する金型用基板(図示せず)の上に薄膜2を形成し、被転写基板3を薄膜2に対して加熱加圧した後に、金型用基板を分離除去することで、被転写基板3の面上に転写凹凸パターン2bを有する薄膜2が形成された状態とする。
さらに、その上に、図6(a)に示すように、薄膜2の上に磁気ディスクにおいて記録再生機能を発揮するための機能膜5を形成する。機能膜5としては、例えば磁性体膜を選択すれば、磁気ディスクを製造することができる。ここで、機能膜5を保護するための膜をさらにその上部に形成してもよい。また、第3の実施の形態の製造方法により形成された両面に薄膜2が形成された被転写基板を用いて、その両面に機能膜を形成することもできる。その場合には、両面に記録再生可能な記録再生用ディスクを作製できる。
機能膜5の成膜は高温状態で行うか、あるいは成膜後に高温処理を行ってもよい。例えば、良好な磁性体膜を機能膜5として形成するには、高温成膜あるいは成膜後の高温処理が必要となる。よって、薄膜2は、その高温に耐えられることが必要であり、有機物からなる材料ではなく、無機物からなる材料を用いることが耐熱性の観点で望ましい。
また、そのような高温状態において、被転写基板3を構成する成分の一部が拡散し、機能膜5中に進入すると、その特性を劣化することがある。例えば、被転写基板3がアルカリ金属を含有するガラス基板であり、機能膜5が磁性体膜である場合、磁性体膜中にアルカリ金属が拡散すると、磁気特性を劣化させることが知られている。この拡散を防止する層である拡散防止膜としての機能を、図6(a)に示す薄膜2が有していてもよい。これにより、機能膜5の特性を維持することができる。この結果、記録再生用ディスクの信頼性を高めることができる。
アルカリ金属の拡散防止効果の高い薄膜としては、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)または酸化アルミニウム(Al)等を用いることができる。また、炭素を主成分とするものでも適用可能なものがあり、ダイヤモンドライクカーボンを用いることができ、さらに、水素を含有しないダイヤモンドライクカーボンを用いれば、加熱加圧工程や高温での成膜工程等においても、水素脱離に起因する膜の劣化が生じないので好ましい。
図6(b)は、図6(a)に示す記録再生用ディスクの表面を研磨した状態を示す。記録再生用ディスクを用いる一般的な記録再生装置の1つであるハードディスクドライブにおいては、記録再生用ディスク面上をヘッドスライダーが10nm程度の高さで浮上走行している。このため、図6(a)に示すように、記録再生用ディスク表面に凹凸が存在すると安定して浮上できない。このため、図6(b)に示すように表面を平滑処理すると、記録再生用ヘッドが記録再生用ディスク上をより安定して飛行できるようになる。
なお、本実施の形態では、機能膜5が記録再生を直接的に担う構成を説明したが、薄膜2がこの役割を担ってもよい。この場合には、機能膜5は表面保護や摩擦低減、表面平滑化といった補助的機能を担うこととなる。
このようにして作製された記録再生用ディスクの1種である磁気ディスクについて、その特徴を説明する。被転写基板3として円板状のものを用い、凹凸パターンを同心円状やらせん状とすると、上述したような「Discrete Track Recording」や「パターンドメディア」による記録を実施することが可能である。この際、薄膜2として磁性体膜を設けて、この薄膜2が磁気記録を担ってもよいし、あるいは機能膜5が担ってもよい。
なお、磁性体膜の代わりに、構造相転移や強誘電体特性を有する薄膜2を形成した記録再生用ディスクを作製してもよい。
上記の磁気ディスクを搭載した記録再生装置について、その特徴を説明する。磁気ディスクは、被転写基板であるガラス基板上に拡散防止膜が形成され、拡散防止膜の上に磁性体膜が形成されている。この拡散防止膜の機能により、記録再生装置が高温環境で使用されるような状況において、ガラス基板のアルカリ金属成分が磁性体膜側に拡散して、その記録再生特性を劣化させることを抑制する。記録再生装置が高温下で使用される場合、拡散が促進されてしまうため、拡散防止膜による拡散の抑制による信頼性向上の効果は特に大きくなる。従来はこの拡散防止膜を形成するためには独立の工程が必要であったが、本実施の形態によれば、凹凸パターンを形成するために行う薄膜の材料を拡散防止効果のあるものにしておくことによって、拡散抑制効果をも得ることができる。
記録再生装置の高温環境での使用の例としては、モバイル機器として利用され、そのモバイル機器が自動車内に持ち込まれることがある場合、あるいは記録再生装置が自動車のエンジンルーム内やダッシュボード近辺に設置され、自動車と一体化して使用される場合等がある。自動車内のダッシュボード近辺は、炎天下でドアを閉め切っていた場合に50℃以上の高温となり得る。また、記録再生装置がエンジンルーム等に搭載され、自動車と一体化して使用される場合は、その設置位置によっては100℃以上になることもあり得る。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
第1の実施例としては、表面粗さRaが0.1nmであり、直径30mm、厚さ1mmのサファイア基板に100nm幅のラインアンドスペースであって深さ100nmの同心円状の凹凸を施したものを金型用基板として用意した。これに室温でスパッタリングによる成膜にて、薄膜としてアモルファスシリコン薄膜を300nm形成した。オージェ電子分光分析によると、このアモルファスシリコンの最表面には自然酸化膜が形成されていた。
続いて、表面粗さRaが1nmであり、直径20mm、厚さ500μmであって、アルカリ金属を含有するガラス基板を、上記薄膜の上に重ねて、圧力10MPa、温度600℃にて2分間加熱加圧工程を行った。この加熱加圧工程後のサファイア基板とガラス基板と間の密着強度は小さく、特別な手段を用いずとも分離することができ、また薄膜はサファイア基板の上からガラス基板の上に転写されていた。このガラス基板の表面、つまり転写したアモルファスシリコン薄膜の面は、金型用基板における凹凸パターンが反転した形状の凹凸パターンが形成されていた。続いて、アモルファスシリコン薄膜の上に磁性体膜をスパッタリングにより成膜し、さらに表面をCMPにより平坦化処理した。これにより、ディスクリートトラックを有するハードディスクドライブ用の磁気ディスクを得ることができた。
次に、第2の実施例について説明する。第2の実施例においては、表面粗さRaが0.1nmであり、直径30mm、厚さ1mmのサファイア基板に100nm幅のラインアンドスペースであって深さ100nmの同心円状の凹凸を施したものを金型用基板として用意した。これに基板温度250℃の条件によりスパッタリングして薄膜としてカーボン薄膜を200nm成膜した。
続いて、表面粗さRaが1nmであり、直径20mm、厚さ500μmであって、アルカリ金属を含有するガラス基板を上記薄膜の上に重ねて、圧力10MPa、温度600℃にて2分間加熱加圧工程を行った。加熱加圧工程後は、サファイア基板とガラス基板とを容易に分離することができた。このとき、サファイア基板とガラス基板とが接していた部分は、薄膜がサファイア基板の上からガラス基板の上に転写していた。このガラス基板を純水で洗浄した後、基板の表面、つまり転写したカーボン薄膜の面の表面形状をAFMにより測定したところ、基板エッジ部分の幅0.5mmの領域を除けば、金型用基板の凹凸パターンが反転した形状が得られた。そこで、ガラス基板の外周部分を幅1mmほど研削することで、パターンの得られなかった部位を除去し、全面にわたり同心円状の凹凸パターンが形成されたガラス基板とした。
続いて、このガラス基板上の凹凸パターンつきカーボン薄膜の上に機能膜である磁性体膜をスパッタリングにより成膜し、さらに表面をCMPにより平坦化処理した。これにより、ディスクリートトラックを有するハードディスクドライブ用の磁気ディスクを得た。
なお、サファイア基板の面のうち、ガラス基板と接していなかった部分は、カーボン膜が残留していたが、酸素アッシング処理を行うことにより除去を行うことで再利用することが可能であった。
本発明にかかる薄膜形成基板の製造方法は、種々の材料を適宜選択し、かつ組み合わせることによって、薄膜形成基板の表面に転写される薄膜に所望の機能を持たせることや所望の機能膜を形成することも容易にでき、高性能で、かつ安価な記録再生用ディスクを実現でき、記録再生装置分野に有用である。
本発明の第1の実施の形態における薄膜形成基板の製造工程を説明するための主要工程の断面図 同実施の形態において、金型用基板の凹凸パターンに対して、成膜された薄膜の凹凸部が忠実に反映していない場合についての転写工程を説明するための主要工程の断面図 本発明の第2の実施の形態における薄膜形成基板の製造方法を説明するための主要工程の断面図 同実施の形態において、研磨あるいは切断することにより段差を解消する方法を説明する断面図 本発明の第3の実施の形態における薄膜形成基板の製造方法を説明するための主要工程の断面図 本発明の第4の実施の形態における記録再生用ディスクの構成とその製造工程を説明するための断面図
符号の説明
1 金型用基板
1a 凹凸パターン
2 薄膜
2a,2d 凹凸部
2b 転写凹凸パターン
2c 残膜
3 被転写基板
4 圧力
5 機能膜

Claims (27)

  1. 表面に凹凸パターンを有する金型用基板上に、単層または多層の薄膜を成膜する成膜工程と、
    前記金型用基板と加熱により軟化する材料からなる被転写基板とを、前記薄膜を介して加熱加圧する加熱加圧工程と、
    少なくとも前記被転写基板の一部が前記薄膜により被覆された状態とするための前記金型用基板を除去する基板除去工程とを含むことを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  2. 前記加熱加圧工程が、真空中で行われることを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成基板の製造方法。
  3. 前記被転写基板または前記薄膜に対して、表面改質を行う表面改質工程をさらに付加することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の薄膜形成基板の製造方法。
  4. 前記表面改質工程が、酸化還元反応を伴うものであることを特徴とする請求項3に記載の薄膜形成基板の製造方法。
  5. 前記加熱加圧工程を、前記被転写基板の両面に対して同時に行うことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  6. 前記基板除去工程の後に、前記被転写基板上に前記薄膜が被覆されなかった領域の前記被転写基板の少なくとも一部を除去する工程をさらに設けることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  7. 前記基板除去工程の後に、前記金型用基板に残存している前記薄膜を除去する工程をさらに設けることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  8. 前記被転写基板を被覆する前記薄膜の上に、機能膜をさらに形成することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  9. 前記薄膜が、無機物からなる材料を用いて形成したことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  10. 前記薄膜が、アモルファス層であるか、あるいはアモルファス層を有することを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  11. 前記薄膜または前記機能膜の少なくとも一方が、磁性体層であるか、あるいは磁性体層を有することを特徴とする請求項8に記載の薄膜形成基板の製造方法。
  12. 前記薄膜または前記機能膜の少なくとも一方が、構造相転移可能な材料からなるか、あるいは構造相転移可能な材料からなる層を有することを特徴とする請求項8に記載の薄膜形成基板の製造方法。
  13. 前記薄膜が、シリコンまたはカーボンを主成分とする層であるか、あるいはシリコンまたはカーボンを主成分とする層を有することを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  14. 前記薄膜が、水素を含有しないことを特徴とする請求項1から請求項13までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  15. 前記薄膜が、空気中で自然酸化される性質を有する材料である層か、あるいは空気中で自然酸化される性質を有する材料である層を有することを特徴とする請求項1から請求項14までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  16. 前記薄膜が、酸化シリコン、窒化シリコン、窒化アルミニウムまたは酸化アルミニウムを主成分とする層であるか、あるいは前記薄膜の少なくとも1層が、酸化シリコン、窒化シリコン、窒化アルミニウムまたは酸化アルミニウムを主成分とする層であることを特徴とする請求項1から請求項15までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  17. 前記薄膜が、貴金属層であるか、あるいは貴金属層を有することを特徴とする請求項1から請求項16までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  18. 前記成膜工程が、真空中でなされることを特徴とする請求項1から請求項17までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  19. 前記金型用基板として、サファイア基板、シリコン基板、石英ガラス基板またはガラス状カーボン基板を用いることを特徴とする請求項1から請求項18までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  20. 前記金型用基板として、その表面が保護膜により保護されている基板を用いることを特徴とする請求項1から請求項19までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  21. 前記被転写基板が、無機物からなる材料により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項20までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  22. 前記被転写基板として、ガラス材料からなる基板を用いることを特徴とする請求項21に記載の薄膜形成基板の製造方法。
  23. 前記ガラス材料がアルカリ金属を含有することを特徴とする請求項22に記載の薄膜形成基板の製造方法。
  24. 前記被転写基板として、金属材料からなる基板を用いることを特徴とする請求項21に記載の薄膜形成基板の製造方法。
  25. 前記被転写基板として、樹脂材料からなる基板を用いることを特徴とする請求項1から請求項20までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法。
  26. ディスクリートトラック方式またはパターンドメディア方式に用いる磁気ディスクであって、
    請求項1から請求項25までのいずれかに記載の薄膜形成基板の製造方法により作製された薄膜形成基板を用いることを特徴とする磁気ディスク。
  27. モバイル機器または自動車に搭載される磁気ディスクを用いた記録再生装置であって、
    前記磁気ディスクとして、請求項26に記載の磁気ディスクを用いることを特徴とする記録再生装置。
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