JP2006323577A - 警報器の設置構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 監視領域の異常を検出して警報を行う感知器1を、所定の設置面Wに対して設置するための、感知器1の設置構造であって、設置面Wに設置された感知器1と、設置面W又は感知器1に固定され、この感知器1をその外部に対して略非露出状に覆う感知器カバー10とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る警報器の設置構造は、監視領域の異常を検出して警報を行う警報器を、所定の設置面に対して設置するための構造である。この警報器による具体的な感知対象は任意であり、例えば、火災による熱や煙、あるいは、ガス漏れによる一酸化炭素を感知する。以下の説明では、火災による煙を感知する煙検出部を備えた煙式火災感知器を設置する場合について例示する。
次に、本発明に係る警報器の設置構造の各実施の形態について説明する。ただし、これら各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
まず、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本実施の形態1に係る設置構造の正面図、図2は、図1の設置構造の側面図、図3は、図1の設置構造の分解斜視図である。これら各図に示すように、本実施の形態1に係る設置構造は、概略的に、設置面Wに設置された感知器1を、感知器カバー10で覆って構成されている。
このうち、感知器1は、監視領域の異常を検出して警報を行うもので、特許請求の範囲における警報器に対応する。なお、感知器1の構成や処理のうち、特に説明なき構成や処理については、従来の感知器と同様である。この本実施の形態1において、感知器1は、煙式感知器であり、正面略方形状の筐体2の内部に各種の電気的構成要素等を収容して構成されている。
次に、感知器カバー10について説明する。この感知器カバー10は、感知器1をその外部に対して略非露出状に覆うもので、特許請求の範囲におけるカバー手段に対応する。この感知器カバー10は、中空箱状のカバー本体11の外面全体を、被覆シート12にて覆って構成されている。
この感知器カバー10は、全体としては、図示のように、感知器1の正面形状より若干大きな正面形状で、かつ、感知器1の厚みよりも若干厚い、中空箱状に形成されている。従って、図1、2に示すように、この感知器カバー10の内部に、感知器1と取付けベース20とを略完全に内包することができ、この収容状態において、感知器1が感知器カバー10によって略完全に覆われてこの感知器カバー10の外部から目視困難になる。従って、感知器1が目立たなくなり、居室等の監視領域の美観が感知器1によって損われることが防止される。
ここで、感知器カバー10の裏面には、開口部13が形成されている。この開口部13は、感知器1の正面形状より若干大きめに形成されており、この開口部13に感知器1を挿通させることができる。従って、まず取付けベース20に感知器1を取付けた後、この感知器カバー10を感知器1の正面側から設置面Wに向けて押し当てることで、開口部13を介して、感知器1を感知器カバー10の内部に収容することができる。その後、開口部13の上縁を、取付けベース20のカバー用フック24に係止させることで、図1、2に示すように、感知器カバー10を取付けベース20に固定することができる。このような構造によれば、感知器カバー10の取付けが容易であり、特に、感知器カバー10を固定ネジや接着剤等を用いることなく取付けベース20に取付けることができるので、その着脱が容易である。
また、感知器カバー10の上下及び左右の側面には、開口部14が形成されている。この開口部14は、感知器カバー10の外部と内部との間において気体を連通自在とするもので、特許請求の範囲における連通手段に対応する。本実施の形態1において、各開口部14は、略方形状のスリットとして形成されており、監視領域において発生した煙が、この開口部14を介して感知器カバー10の内部に流入し、検煙部3に到達することが可能になるので、感知器1の煙感知機能が感知器カバー10の存在によって損なわれることを防止でき、感知器1の検煙性能を維持することができる。この効果を奏する限りにおいて、開口部14の数、位置、あるいは、形状は変更可能であり、例えば、感知器1を監視領域の下方に配置する場合には、感知器カバー10の上方から設置面Wに沿って煙が流入してくることが予想されるので、感知器カバー10の上面のみに開口部14を形成してもよい。また、開口部14を、感知器カバー10の正面に形成してもよい。あるいは、開口部14を、方形状ではなく、円状等に形成してもよい。
このように構成された開口部14は、通気効果のみでなく、音響効果を維持する機能を有する。すなわち、筐体2の図示しないスピーカから出力された警報音は、音響孔4を介して筐体2の外部に放出され、さらに開口部14を介して感知器カバー10の外部に放出される。従って、開口部14は、感知器カバー10の外部と内部との間において、音を連通自在とする連通手段としても機能する。このように開口部14を設けることで、感知器1の警報音が感知器カバー10で遮られることを防止でき、感知器1の音響性能を維持することができる。この効果を奏する限りにおいて、開口部14の数、位置、あるいは、形状は変更可能であり、例えば、音響孔4に対応する正面位置にのみ、開口部14を設けてもよい。
また、このように構成された開口部15は、感知器カバー10の外部と内部との間において、光を連通自在とする連通手段としても機能する。すなわち、筐体2の表示灯5が点滅又は点灯された場合、この表示光は、感知器カバー10に達し、開口部15を介して被覆シート12に至る。この被覆シート12は、上述したように壁紙にて構成されており、表示光が透過し得るような十分な薄さを有しているので、この被覆シート12を表示光が透過して、感知器カバー10の外部に放出される。このように開口部15を設けることで、感知器1の表示光が感知器カバー10で遮られることを防止でき、感知器1の表示性能を維持することができる。
また、図1〜3に示すように、感知器カバー10の正面には、試験ボタン16が設けられている。この試験ボタン16は、感知器1の試験スイッチ6を感知器カバー10の外部から操作するためのもので、特許請求の範囲における試験操作手段に対応する。図2、3に示すように、試験ボタン16は、カバー本体11から試験スイッチ6に至る細長棒状体として構成されており、カバー本体11の正面における、試験スイッチ6に略対応する位置に設けられている。
このように本実施の形態1によれば、感知器を感知器1カバーで覆うことで、感知器1が目立たなくなり、居室等の監視領域の美観を感知器1によって損ねることが防止される。特に、被覆シート12が、設置面Wに使用されているのと同じ壁紙(クロス)にて形成されており監視領域の美観が一層向上する。また、開口部13の上縁をカバー用フック24に係止させることで、感知器カバー10を固定しているので、その着脱が容易である。さらに、煙が開口部14を介して感知器カバー10の内部に流入可能であるため、感知器1の検煙性能を維持することができる。また、警報音を開口部14、15を介して放出可能であるため、感知器1の音響性能を維持できる。また、表示光を開口部15を介して放出可能であるため、感知器1の表示性能を維持できる。しかも、その一方で、開口部15を被覆シート12にて覆っているので、美観が低下することを防止できる。また、試験ボタン16を設けたことで、感知器カバー10を付けたままで感知器1の試験を行うことができる。特に、切欠き部17を形成したので、試験ボタン16を大きく可動させることが可能である。
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2の設置構造は、感知器1の一部を埋設した状態としている点において、感知器1の全体を設置面Wから突出させた実施の形態1と異なる。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
このように本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、設置面Wからの感知器1の突出量を低減できて、監視領域の美観を一層向上できる。また、外部の煙が検煙部3にスムーズに到達でき、検煙機能が維持される。さらに、カバーベース31に対する固定用フック34の固定位置を調整でき、監視領域における設置面Wの厚さが異なる場合でも、カバーベース31を取り付けることができる。
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3の設置構造は、感知器1を設置する場合と設置しない場合とで、感知器カバーの突出量を調節できるようにしている点において、感知器カバーの突出量が調節できない実施の形態2と異なる。なお、実施の形態2と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態2で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
このように本実施の形態3によれば、実施の形態2と同様の効果に加えて、感知器1を収容しない場合には、感知器カバー40の設置面Wからの突出量を低減できて、監視領域の美観を一層向上できる。
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4に係る設置構造は、感知器カバーの開口部を介して感知器1を目視されることを防止したものである。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
このように本実施の形態4によれば、実施の形態2と同様の効果に加えて、遮蔽部53を設けることで、開口部14を介して感知器カバー50の内部が直接目視できないようにして、監視領域の美観を一層向上できる。その一方で、遮蔽壁53aの相互の隙間を介して、煙が感知器カバー50の内部に流入可能であり、また、警報音が感知器カバー50の内部から外部に放出可能であるため、感知器1の基本性能を維持できる。さらに、遮蔽壁53aによって、感知器カバー50に虫や埃が侵入することを防止でき、感知器カバー50の内部の衛生状態を維持できる。
次に、本発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5に係る設置構造は、感知器1の外側に感知器カバーを設けるのではなく、感知器1の筐体2に感知器カバーを直接取付けることで、感知器1と設置面Wとの一体感を持たせたものである。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
このように本実施の形態5によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、感知器カバーを感知器1に直接取付けることができるので、例えば、感知器1の取付けベース20には、カバー用フック24を設ける必要がなくなる等、従来の感知器の設置構造を流用することができる。また、感知器1の設置位置を移動するような場合にも、感知器1と感知器カバー60を一体に移動できるので、その取り扱いが一層容易になる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
また、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、警報器を完全に目立たないようには設置できない場合であっても、従来の設置構造に比べて若干でも美観向上効果が得られる限りにおいて、本発明の課題が達成されている。
また、カバー手段の具体的構成については、各実施の形態に示したもの以外にも、様々な構成を取り得る。例えば、実施の形態1においては、感知器1と感知器カバー10とを共通の取付けベース20に係止させているが、感知器カバーを設置面Wに石膏釘22にて直接固定してもよい。また、感知器カバー10によって感知器1を完全に覆わなくてもよく、感知器1のうちの最も美観を損ねる部分、例えば、検煙部3のみを覆うようにしてもよい。
2 筐体
2a フック
2b、61 ネジ孔
3 検煙部
3a 開口部
4 音響孔
5 表示灯
6 試験スイッチ
10、30、40、50、60 感知器カバー
11 カバー本体
12 被覆シート
13〜15 開口部
16 試験ボタン
17、62 切欠き部
20 取付けベース
21 取付け孔
22 石膏釘
31、41 カバーベース
32、42 表面カバー
33 鍔部
34 固定用フック
35、62 固定ネジ
W 設置面
Claims (8)
- 監視領域の異常を検出して警報を行う警報器を、所定の設置面に対して設置するための、警報器の設置構造であって、
前記設置面に設置された警報器と、
前記設置面又は前記警報器に固定され、この警報器をその外部に対して略非露出状に覆うカバー手段と、
を備えたことを特徴とする警報器の設置構造。 - 前記カバー手段を、前記警報器を内包する中空箱状に形成したこと、
を特徴とする請求項1に記載の警報器の設置構造。 - 前記カバー手段には、当該カバー手段の外部と内部との間において、気体、音、又は、光を連通自在とするための連通手段を設けたこと、
を特徴とする請求項1又は2に記載の警報器の設置構造。 - 前記カバー手段には、前記連通手段を介して前記カバー手段の内部が目視されることを略防止するための遮蔽手段を設けたこと、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の警報器の設置構造。 - 前記カバー手段には、前記警報器に設けられた試験動作起動用の試験起動手段を、当該カバー手段の外部から操作するための試験操作手段を設けたこと、
を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の警報器の設置構造。 - 前記設置面には、前記警報器の少なくとも一部を当該設置面の内部に埋設するための収容スペースを形成し、
前記カバー手段にて、前記収容スペースに埋設された前記警報器を略覆ったこと、
を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の警報器の設置構造。 - 前記警報器は、前記監視領域における所定の物理量を検出するための検出手段を有し、
前記検出手段を、前記収容スペースに対して非埋設状としたこと、
を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の警報器の設置構造。 - 前記カバー手段は、当該カバー手段が前記設置面から外側に突出する突出量を調整するための調整手段を備えたこと、
を特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の警報器の設置構造。
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JP2005049936A (ja) * | 2003-07-29 | 2005-02-24 | Yazaki Corp | ガス漏れ警報器 |
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