JP2006323104A - 可干渉性低減光学素子およびこれを用いた光源装置 - Google Patents

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Shigeru Umeki
茂 梅木
Takayuki Ishigame
貴幸 石亀
Kenichi Ishizuka
健一 石塚
Akira Takahashi
高橋  彰
Katsuya Kusaka
勝弥 日下
Masaharu Odajima
雅春 小田嶋
Mitsuhiro Kudo
光洋 工藤
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Abstract

【課題】スペックル軽減効果に優れ、なおかつコンパクトな可干渉性低減光学素子を実現する。
【解決手段】レーザ光束の可干渉性を低減させる光学素子であって、厚み方向に直交する光透過方向の両端面が互いに平行である透明層11A〜12BをN(≧2)層、厚み方向に互いに重ねてなり、互いに重ねられた透明層は、光透過方向の長さが互いに等しい透明層対をn対(N−2≦2n≦N)有し、n対の透明層対の各対における1層の透明層の光透過方向の一方の端面に、各対における他の透明層を透過するレーザ光束部分に対して位相差を与える位相差板13、14が形成され、互いに光透過方向の長さの異なる透明層は、光透過方向の光学的長さが、レーザ光束のコヒーレント長の1/2以上ずつ段階的に異なる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、可干渉性低減光学素子およびこれを用いた光源装置に関する。
レーザ光は高い光エネルギ密度を実現できるところから、アモルファスシリコンの結晶化アニールやフォトリソグラフィ、レーザ加工装置等に広く用いられている。これらのレーザ光利用技術では、レーザ光の有する高い可干渉性(コヒーレンス)のため「スペックル」が発生する問題がある。
スペックルを軽減する方法として、レーザ光束を複数部分に分割し、分割された各部分の光路長差をコヒーレンス長よりも長くする方法が知られている(特許文献1)。
「コヒーレンス長」は、実用的なレーザ光源として一般的なHe−Neレーザで10cm、Arレーザで数cmである。
特許文献1に記載された可干渉性低減方法は「厚み方向に直交する光透過方向の両端面が互いに平行である透明板」を複数枚、厚み方向に互いに重ね、互いに重ねられた透明板の光透過方向の長さを「コヒーレント長以上ずつ段階的に異ならせて」なる可干渉性低減光学素子を用い、平行光束化したレーザ光束を、上記複数枚の透明板に分割して各透明板を透過させ、異なる透明板を透過したレーザ光部分同士が、互いにコヒーレント長以上の光路長差を持つようにして、分割されたレーザ光同士が合波される際の可干渉性を低減してスペックルを軽減させている。
この方法で、スペックルを有効に軽減させるには「レーザ光の複数透明板への分割数を大きくする」ほど良いが、勿論、分割数を際限なく大きくすることはできない。1例として、レーザ光束を16枚の透明板に分割して入射させる場合を考えると、これら16枚の透明板の光透過方向の光学的距離は、コヒーレント長以上ずつ15段階に変化させなければならない。
そうすると、可干渉性低減光学素子の全体としての「光透過方向の光学的距離の差」の総和は、He−Neレーザ光に対して10cm×15=150cm以上になる。即ち、可干渉性低減光学素子の「全段差部の光学的長さ」だけで150cm以上の光学距離を要するのである。透明板の屈折率を仮に1.5とすると「光学的長さ:10cmに対応する段差部の長さ」は10/(1.5−1)=20cmとなるから「実際の段差部の長さの総和」は300cm以上となる。
即ち、このような可干渉性低減光学素子はサイズが大きく、レーザ光源と共に光源装置を構成する場合に光源装置も大型化してしまう。
特開2004−272281
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、スペックル軽減効果に優れ、なおかつコンパクトな可干渉性低減光学素子の実現を課題とする。この発明はまた、上記可干渉性低減光学素子を用いたコンパクトな光源装置の実現を課題とする。
この発明の可干渉性低減光学素子は「レーザ光束の可干渉性を低減させる光学素子」であって、以下の点を特徴とする。
即ち、可干渉性低減光学素子は「厚み方向に直交する光透過方向の両端面が互いに平行である透明層」をN(≧2)層、厚み方向に互いに重ねてなる。
透明層は上記の如く、層の厚み方向に直交する方向が光透過方向であり、可干渉性を低減されるべきレーザ光は透明層をこの光透過方向に透過する。そして、透明層における光透過方向における両端面、即ち、レーザ光の入射面と射出面は互いに平行である。
互いに重ねられた透明層は「光透過方向の長さが互いに等しい透明層対」をn対(N−2≦2n≦N)有し、n対の透明層対の各対における1層の透明層の「光透過方向の一方の端面(入射側もしくは射出側の端面)」に、各対における「他の透明層を透過するレーザ光束部分」に対して位相差を与える位相差板が形成されている。
そして「互いに光透過方向の長さの異なる透明層」は、光透過方向の光学的長さが「レーザ光束のコヒーレント長の1/2以上」ずつ段階的に異なる。
例えば、重ねられる層の数:Nが奇数である場合には、(N−1)層が、n(={N−1}/2)対の透明層対を構成し、これらn対の各々における透明層は「光透過方向へ同じ長さ」を有するが、光透過方向の長さは透明層対ごとに異なり、透明層対と「透明層対を構成しない1層の透明層」との「光透過方向の光学的長さ」を大きい順にならべると、隣接順位の光学的長さの差は「レーザ光束のコヒーレント長の1/2以上」である。
透明層対を構成しない1層の透明層は、例えば、透明層の積み重ね方向における1方の端部層を構成する。また、重ねられる層の数:Nが遇数である場合には、n(=N/2)対の透明層対を構成するようにしてもよいし、透明層の積み重ね方向における両端の1層ずつを、透明層対を構成しない透明層とし、残りのN−2層をn(={N−2}/2)対の透明層対とするようにしてもよい。
「可干渉性を低減されるべきレーザ光」は、N層の透明層に入射できる光束径を有する平行光束として「可干渉性低減光学素子」に入射される。
請求項1記載の可干渉性低減光学素子における「位相差板」は、これを高分子フィルムで構成して透明板に貼着することもできるし(請求項2)、「晶性化合物を含む光学的異方性層」として透明板に成膜してもよく(請求項3)、「厚さの異なる複屈折性結晶を張り合わせた結晶板」として透明板に貼着してもよい(請求項4)。あるいはまた、位相差板を「微細格子による構造複屈折を生じるもの」とし、透明板に貼着もしくは形成してもよい(請求項5)。
請求項1〜5の任意の1に記載の可干渉性低減光学素子において、位相差板は「1/2波長板」であることができる(請求項6)。勿論、これに限らず、1/4波長板や、他の位相差を与えるものであってもよい。
請求項1〜6の任意の1に記載の可干渉性低減光学素子において、互いに積み重ねられるN層の透明層は「同一素材による板状の透明層であって、互いに一体化された構成」であることもできる(請求項7)が、「同一素材による一体構成のもの」であることもできる(請求項8)。
上記の如く、請求項1〜8に記載の可干渉性低減光学素子における「互いに光透過方向の長さの異なる透明層の光学的長さはレーザ光束のコヒーレント長の1/2以上ずつ」段階的に異なるが、可干渉性低減光学素子が「単独で用いられる場合」には、互いに光透過方向の長さの異なる透明層の光学的長さは「レーザ光束のコヒーレント長以上」ずつ段階的に異なるようにする。
可干渉性低減光学素子を2個、可干渉性を軽減させるべき同一のレーザ光束の光路上に、相前後して配置する場合には、個々の可干渉性低減光学素子における「互いに光透過方向の長さの異なる透明層の光学的長さはレーザ光束のコヒーレント長の1/2以上ずつ」段階的に異なるようにする。
このようにすると「レーザ光束の光路上に相前後して配置された2個の可干渉性低減光学素子」を透過したレーザ光束は、異なる透明層を透過したもの同士の光路長差がコヒーレント長以上になる。また、この場合、透明層に形成される位相差板は、1/4波長板とするのが好ましい。即ち、相前後して配置された可干渉性低減光学素子を通過したレーザ光のうち、位相差板を通過した部分の位相差は90度となり、入射レーザ光束に対して偏光面が90度旋回して、偏光面が互いに直交するのである。
上に説明した請求項1〜8に記載の可干渉性低減光学素子は、レーザ光に対し、光路長差と「偏光状態の差」を与えることにより、可干渉性の有効な軽減を行うものである。良く知られたように、レーザ光は一般に「レーザ光源から放射された状態」では直線偏光状態にあるが「偏光状態が互いに異なるレーザ光」は干渉しにくく、とくに、互いに偏光方向が直交する偏光光束同士は実質的に干渉しない。
従って、互いに透明層対をなす2層の透明層を透過したレーザ光同士は、互いに、偏光状態が異なるので干渉しにくい。また「光透過方向の長さが異なる透明層」を透過したレーザ光同士は、相互の光路長差がコヒーレント長以上ことなるので干渉しない。
1例として、請求項1〜8の任意の1に記載の可干渉性低減光学素子を、16層の透明層で形成し、これら16層の透明層を8対の透明層対として構成し、「互いに光透過方向の長さの異なる透明層の光学的長さがレーザ光束のコヒーレント長ずつ段階的に異なる」ようにした場合、透明層対全体での段差部の長さの総和は、He−Neレーザの場合では前述のコヒーレント長:10cmを用いると、20cm×7対=140cmとなるから、光透過方向の長さを15段階に変化させる前述の従来例の場合に比して、光透過方向のサイズ(従来例で300cm)を大きく短縮できる。
請求項9に記載の可干渉性低減光学素子は「レーザ光束の可干渉性を低減させる光学素子」であって、以下の点を特徴とする。
即ち、可干渉性低減光学素子は「厚み方向に直交する光透過方向の両端面が互いに平行である複数の透明層」を、厚み方向に互いに重ねてなる。
複数の透明層は、光透過方向の光学的長さが、レーザ光束のコヒーレント長の1/2以上ずつ段階的に異なる。そして、複数の透明層は「屈折率の異なる2種以上の透明層」で構成される。
請求項9記載の可干渉性低減光学素子における「複数の透明層」は、これらを屈折率の異なる透明板で構成し、厚み方向に積層一体化して可干渉性低減光学素子とすることができる(請求項10)。この場合、「複数の透明層」を、2以上の透明板とこれらを接着する接着剤層とで構成することができる(請求項11)。即ち、この場合、接着剤層自体が「独立した透明層」を構成するのである。
請求項9〜11記載の可干渉性低減光学素子の場合のコンパクト化の効果については実施の形態に即して説明する。
請求項12記載の「光源装置」は、レーザ光源と、光束整形手段と、可干渉性低減光学素子とを有し、可干渉性を低減させた光を放射する光源装置である。
「レーザ光源」は、レーザ光束を放射する。
「光束整形手段」は、レーザ光源から放射される可干渉性のレーザ光束を、所望の光束径の平行光束とする。
「可干渉性低減光学素子」は、光束整形手段から射出するレーザ光束の可干渉性を低減させる光学素子であって、上記請求項1〜11の任意の1に記載のものが1以上用いられる。
この光源装置では1以上の可干渉性低減光学素子が用いられる。2以上の可干渉性低減光学素子が用いられる場合とは、レーザ光源が複数個あって、各レーザ光源からのレーザ光束がそれぞれ「所望の光束径の平行光束」とされ、これら複数の平行光束の各々に対して1以上の可干渉性低減光学素子が用いられる場合や、単一のレーザ光源から放射され、所望の光束径の平行光束とされたレーザ光束の光路に、2個の可干渉性低減光学素子が前後して用いられる場合である。
以上に説明したように、この発明によれば新規な可干渉性低減光学素子およびこれを用いた光源装置を実現できる。この発明の可干渉性低減光学素子は上記の如く、良好な可干渉性軽減機能を実現しつつ、従来のものに比してコンパクトに構成でき、従って、これを用いる光源装置はコンパクトでありながら、可干渉性を有効に軽減したレーザ光を実現できる。
図1は可干渉性低減光学素子の実施の1形態を説明するための図である。(a)は斜視図、(b)は側面図であり、図1(b)における左右方向が「光透過方向」である。
図1において、可干渉性低減光学素子10は、厚み方向(図1(b)の上下方向)に直交する光透過方向の両端面が互いに平行である透明層11A、11B、12A、12Bを厚み方向に互いに重ねてなり、互いに重ねられた透明層は「光透過方向の長さが互いに等しい透明層対」を2対有する。即ち、透明層11A、11Bが1対の透明層対を構成し、透明層12A、12Bが別の透明層対を構成する。
透明層11A、11B、12A、12Bは、例えば「光学ガラス等の同一素材」であって、相互にオプチカルコンタクトや接着等の接合手段により接合一体化されている。
2対の透明層対の各対における1層の透明層11B、12Bの光透過方向の一方の端面に、各対における他の透明層を透過するレーザ光束部分に対して位相差を与える位相差板13、14が形成されている。可干渉性を低減されるべきレーザ光束は直線偏光状態であって、図1(b)の例えば左方から平行光束として可干渉性低減光学素子10に入射し、透明層11A〜12Bをそれぞれ透過する4つのレーザ光束部分に分かれる。
互いに光透過方向の長さの異なる透明層(透明層11Aと透明層12A、透明層11Bと透明層12B)は、光透過方向の光学的長さが異なる。図1の実施の形態では、透明層11A、11Bによる透明層対と、透明層12A、12Bによる透明層対とでは、光透過方向の長さが機械的長さ:L(以下「段差部の長さ」という。)だけ異なる。
透明層11A〜12Bは同一素材であるので、その屈折率をNとすると、上記2対の透明層対の「光学的長さの差」はL・N−L=L(N−1)である。即ち、2対の透明層対は「光学的長さ」がL(N−1)だけ段階的に異なる。
図1の実施の形態の可干渉性低減光学素子10は「単独」で用いられ、図1(b)における上下方向に4分割されて各透明層を透過するレーザ光束相互の可干渉性を低減させるものである。この場合、上記光学的長さの差:L(N−1)はレーザ光のコヒーレント長以上であり、位相差板13、14は1/2波長板である。
従って、透明層11A、11Bを透過したレーザ光束部分と、透明層12A、12Bを透過したレーザ光束部分とは、光路長差がコヒーレント長以上となり互いに干渉しない。また、透明層11Aを透過したレーザ光束部分と透明層11Bを透過したレーザ光束部分とは互いに位相が1/2波長ずれ、偏光方向が互いに直交するので相互に干渉しない。同様に、透明層12Aを透過したレーザ光束部分と透明層12Bを透過したレーザ光束部分も相互に干渉しない。
結局、透明層11A〜12Bの4層の透明層を透過したレーザ光束部分は相互に干渉が有効に低減される。
即ち、図1に示す可干渉性低減光学素子10は、レーザ光束の可干渉性を低減させる光学素子であって、厚み方向に直交する光透過方向の両端面が互いに平行である透明層11A〜12BをN(=4)層、厚み方向に互いに重ねてなり、互いに重ねられた透明層11A〜12Bは、光透過方向の長さが互いに等しい透明層対をn対(=2)有し、n対の透明層対の各対における1層の透明層11B、12Bの光透過方向の一方の端面に、各対における他の透明層を透過するレーザ光束部分に対して位相差(1/2波長分)を与える位相差板13、14を形成し、互いに光透過方向の長さの異なる透明層11A(11B)と12A(12B)とは、光透過方向の光学的長さが、レーザ光束のコヒーレント長の1/2以上(コヒーレント長以上)ずつ段階的に異なるもの(請求項1)である。
位相差板13、14は、「高分子フィルム」により構成して透明板11B、12Bに貼着してもよいし(請求項2)、「晶性化合物を含む光学的異方性層」により構成して透明板11B、12Bに成膜してもよく(請求項3)、「厚さの異なる複屈折性結晶を張り合わせた結晶板」により構成して透明板11B、12Bに貼着してもよい(請求項4)。また、位相差板13、14として「微細格子による構造複屈折を生じるもの」を用い、透明板11B、12Bに貼着もしくは形成してもよい(請求項5)。
また、上に説明した実施の形態においては、位相差板13、14が1/2波長板で(請求項6)、N(=4)層の透明層11A〜12Bは同一素材による透明板であり、オプチカルコンタクトや接着等の接合手段により互いに一体化されている(請求項7)。このようにする代わりに、透明層11A〜12Bの部分を、例えば「型成形等により同一素材の一体構成のもの」として形成しても良い(請求項8)。
上記の如く、レーザ光束を積み重ねられた4層の透明層に分割して可干渉性の低減を行うのを、従来技術のように、互いに「光透過方向の光学的長差が、レーザ光束のコヒーレント長以上異なる4層の透明層の積み重ね」で実現しようとすると、レーザ光源がHe−Neレーザであって10cmのコヒーレント長を有する場合、図1(b)における段差部の長さ:Lは、透明層11A〜12Bの屈折率を1.5として20cm(10/{1.5−1}であるが、従来の方法の場合では3段の段差部の合計長さとして20cm×3段=60cmが必要である。このことから、図1の可干渉性低減光学素子のコンパクト性が明らかである。
ここで、位相差板として使用可能な「微細格子による構造複屈折を生じるもの」について、図4を参照して簡単に説明する。
図4において、符号40は「微細格子による構造複屈折を生じる位相差板」を示している。この位相差板40は、屈折率が異なる2種の材質を薄層状にして、図の左右方向へ交互に密接させて配列形成し、これらの層が「微細格子」を構成するようにしたものである。図4においては、符号41、42がこれら「屈折率の異なる材質による薄層」を示している。図の左右方向、即ち、薄層41、42の交互の配列方向が「光学軸」となる。
薄層41の厚さを「b」とし、薄層42の厚さを「a」とする。従って、位相差板40における薄層41、42の繰返し周期、即ち、微細格子のピッチは「a+b」である。
薄層41の材質の屈折率をN1、薄層42の屈折率をN2とする。
位相差板40の板厚方向は図4の上下方向であり、位相差板40は図4上下方向の一方の面が「透明層の入射面もしくは射出面」に合致するように貼着もしくは形成される。
可干渉性を低減されるべきレーザ光Lは、位相差板40を図4の上下方向に透過する。
レーザ光の偏光方向(電場の振動方向)として、図4の如く、薄層41、42の層に平行な方向と、薄層41、42の配列方向に平行な方向とを考え、前者の偏光方向を持つものをTE波、後者の偏光方向を持つ者をTM波と呼ぶ。
レーザ光の波長をλとして、前記ピッチ:a+bが0.1λより小さい場合には、TE波に対する有効屈折率:NTEは、
TE=√{(a・N1+b・N2)/(a+b)}
で与えられる。また、TM波に対する有効屈折率:NTMは、
TM=√{(a+b)/(a/N1+b/N2)}
で与えられる。
従って、この屈折率差により、透過レーザ光に位相差を与えることができる。
図2は、可干渉性低減光学素子の実施の別形態を説明するための図である。
図2に示す実施の形態では、可干渉性低減光学素子20は厚み方向(図2の上下方向)に直交する光透過方向(図の左右方向)の両端面が互いに平行である複数の透明層21、22、23、24を厚み方向に互いに重ねてなり、複数の透明層21〜24は、光透過方向の光学的長さが、レーザ光束のコヒーレント長ずつ段階的に異なり、複数の透明層21〜24は、屈折率の異なる2種以上の透明層で構成されている(請求項9)。
図2の実施の形態では、透明層21〜24は、屈折率がn1の材質による透明層21、23と、屈折率がn2の材質22、24とで構成されている。
これら複数の透明層21〜24は「屈折率の異なる透明板21、23および22、24で構成し、これら透明板を厚み方向に積層一体化した構成」とすることもできるし(請求項10)、複数の透明層21〜24を、2以上の透明板とこれらを接着する接着剤層とで構成することもできる(請求項11)。即ち、請求項11の場合、例えば、透明層21と23とを透明板とし、透明層22と24とを接着剤層として構成しても良い。
可干渉性を低減されるべきレーザ光束は直線偏光状態であって、図2の例えば左方から平行光束として可干渉性低減光学素子20に入射し、透明層21〜22をそれぞれ透過する4つのレーザ光束部分に分かれる。
透明層21、23の屈折率:n1と、透明層22、24の屈折率:n2との大小関係をn1<n2とする。
図2のように、透明層21、22、23、24の光透過方向の長さをそれぞれ、L1、L2、L3、L4とし、隣接する透明層間の光透過方向における長さの差(「段差部の長さ」という。)をΔL1、ΔL2、ΔL3とする。
先ず、比較のため仮に「透明層21、22、23、24が屈折率:n1の同一の材質で形成されている」ものと考えてみる。
このとき、透明層21を光透過方向に透過するレーザ光の透過光路長はn1・L1、透明層22の部分を光透過方向に透過するレーザ光の透過光路長はΔL1+n1・L2であるから、透明層21を透過するレーザ光と透明層22の部分を透過するレーザ光の光路長差は、
n1(L1−L2)―ΔL1
であり、これがコヒーレント長:L0に等しくなるには、
L0=n1(L1−L2)―ΔL1=ΔL1(n1−1)
でなければならない。
同様に、透明層22と23とを透過するレーザ光については、
L0=n1(L2−L3)―ΔL2=ΔL2(n1−1)
透明層23と24とを透過するレーザ光については、
L0=n1(L3−L4)―ΔL3=ΔL3(n1−1)
でなければならない。
結局、透明層21〜24を「同一屈折率」とした場合には、段差部の長さ:ΔL1、ΔL2、ΔL3は何れもL0/(n1−1)に等しくなければならず、段差部の長さ:ΔL1、ΔL2、ΔL3の和は3L0/(n1−1)となる。このときの段差部の長さを、以下においてはΔLとする。段差部の長さ:ΔLに対応する光学的長さがΔL(n1−1)である。
一方、説明中の実施の形態のように、透明層21、23の屈折率がn1、透明層22、24の屈折率がn2である場合には以下のようになる。
先ず、透明層21を透過するレーザ光と、透明層22の部分を透過するレーザ光とに、コヒーレント長:L0分の光学距離差を与えるには、
n1・L1−ΔL1−n2・L2=L0
であるから、
ΔL1=n1・L1−n2・L2―L0
である。
屈折率:n1、n2の大小関係を、
n2>n1
としているので、n2・L2>n1・L2
であり、
また、L0>0であるから、
n1・L1−n2・L2―L0=ΔL1<n1・L1−n1・L2−L0=ΔL
であり、従って、
ΔL1<ΔL
となる。
即ち、透明層21と22とを屈折率:n1、n2の材料でそれぞれ形成したとき、透明層21、22の段差部の長さ:ΔL1は、これら透明層21、22を同一屈折率:n1の材料で形成した場合の段差部の長さ:ΔLよりも小さくなる。このときの段差部の長さをΔLS(<ΔL)とする。
次に、透明層22を透過するレーザ光束と、透明層23を透過するレーザ光束について、上記と同様の考察を行うと、
n2・L2−n1・L3−ΔL2=L0
となるが、
n2・L2=n1・L1−L0−ΔL1
であるから、
n1・L1−L0−ΔL1−n1・L3−ΔL2=L0
従って、
n1(L1−L3)−(ΔL1+ΔL2)=2L0
即ち、
(ΔL1+ΔL2)(n1−1)=2L0
となり、
(ΔL1+ΔL2)=2L0/(n1−1)
となる。
同様に、透明層23を透過するレーザ光束と、透明層24を透過するレーザ光束について、上記と同様の考察を行うと、
n1・L3−n2・L4−ΔL3=L0
であるから、
n1・L3=n2・L2−L0−ΔL2
であり、これから、
n2・L2−L0−ΔL2−n2・L4−ΔL3=L0
従って、
n2(L2−L4)−(ΔL2+ΔL3)=2L0
となり、
(ΔL2+ΔL3)(n2−1)=2L0
となって、
(ΔL2+ΔL3)=2L0/(n2−1)
となる。
従って、透明層21と透明層23との対で見ると、両者間の段差部の長さの和(ΔL1+ΔL2)は、
2L0/(n1−1)
となる。また、透明層22と透明層24との対では、両者間の段差部の和(ΔL2+ΔL3)は、
2L0/(n2−1)(<2L0/(n1−1))
となる。
また、前述したように、ΔLS(=ΔL1)<ΔLであるので、結局、図2の実施の形態における段差部の長さの総和:ΔL1+ΔL2+ΔL3は、透明層21〜24を屈折率:n1の材質で構成した場合の「3L0/(n1−1)」よりも短くなる。
このようにして、屈折率の異なる透明層21〜24を重ね合わせることにより「段差部の長さの総和」を、同一屈折率の材料で構成する場合よりも小さくでき、従って、可干渉性低減光学素子自体をコンパクトに構成できる。
透明層21〜24をそれぞれ異なる屈折率:n1、n2、n3、n4の材質で構成し、これら屈折率の大小関係をn1<n2<n3<n4としても、上記と同様の考察により、同一屈折率の素材で構成する場合よりも可干渉性低減光学素子を小型化できる。
上には、説明を簡単にするために、可干渉性低減光学素子を4層の透明層で構成する場合を説明したが、勿論、可干渉性低減光学素子を構成する透明層の数:Nは4に限らない。実用上の見地からすると、Nの値は10〜20程度が好適である。
図3は光源装置の実施の1形態を説明するための図である。
図3(a)に示す光源装置は、レーザ光束を放射するレーザ光源31と、このレーザ光源31から放射される可干渉性のレーザ光束を、所望の光束径の平行光束とする光束整形手段32と、この光束整形手段32から射出するレーザ光束の可干渉性を低減させる可干渉性低減光学素子33、34とを有し、可干渉性低減光学素子33、34として上述の請求項1〜11の任意の1に記載のものを1以上用い、可干渉性を低減させた光を放射する光源装置である(請求項12)。
レーザ光源31は、例えば「He−Neレーザ」で、直線偏光状態の平行レーザ光束を放射する。光束成形手段32は「ビームエキスパンダ」であり、レーザ光源31からの平行レーザ光束を「光束の平行性を保ったまま光束系を拡大」したレーザ光束FXとして、可干渉性低減光学素子33に入射させる。
可干渉性低減光学素子33、34は、図1に即して説明したタイプのものであり、厚み方向に直交する光透過方向の両端面が互いに平行である透明層をN(≧2)層、厚み方向に互いに重ねてなり、互いに重ねられた透明層は、光透過方向の長さが互いに等しい透明層対をn対(N−2≦2n≦N)有し、n対の透明層対の各対における1層の透明層の光透過方向の一方の端面に、上記各対における他の透明層を透過するレーザ光束部分に対して位相差を与える位相差板を形成し、互いに光透過方向の長さの異なる透明層は、光透過方向の光学的長さが「レーザ光束のコヒーレント長の1/2ずつ段階的に異なる」ものである。また、可干渉性低減光学素子33、34の各透明層対の一方の透明層の入射側もしくは射出側端面に形成された位相板は1/4波長板である。
可干渉性低減光学素子33、34は、レーザ光束FXの進行方向に相前後して配置されるが、可干渉性低減光学素子33では「透明層の重ね合わせの方向」が、図3(a)において上下方向であるのに対し、可干渉性低減光学素子34では図3(a)の図面に直交する方向になっている。
レーザ光束FXは、3(b)に示すように可干渉性低減光学素子33に入射し、図の上下方向に分割されて各透明層を透過し、続いて、図3(c)に示すように可干渉性低減光学素子34に入射し、図に示すように左右方向に分割されて各透明層を透過する。
このように2つの可干渉性低減光学素子33、34を相次いで透過することにより、レーザ光束FXは「2次元碁盤目状」に分割され、分割されたレーザ光束部分相互は、互いに偏光方向が直交し、あるいはコヒーレント長の光学距離差を有することにより、可干渉性が有効に低減される。
可干渉性低減光学素子の実施の1形態を説明するための図である。 可干渉性低減光学素子の実施の別形態を説明するための図である。 光源装置の実施の1形態を説明するための図である。 位相差板の1例を説明するための図である。
符号の説明
11A、11B、12A、12B 透明層
13、14 位相差板

Claims (12)

  1. レーザ光束の可干渉性を低減させる光学素子であって、
    厚み方向に直交する光透過方向の両端面が互いに平行である透明層をN(≧2)層、厚み方向に互いに重ねてなり、
    互いに重ねられた透明層は、光透過方向の長さが互いに等しい透明層対をn対(N−2≦2n≦N)有し、
    上記n対の透明層対の各対における1層の透明層の光透過方向の一方の端面に、上記各対における他の透明層を透過するレーザ光束部分に対して位相差を与える位相差板が形成され、
    互いに光透過方向の長さの異なる透明層は、上記光透過方向の光学的長さが、レーザ光束のコヒーレント長の1/2以上ずつ段階的に異なることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  2. 請求項1記載の可干渉性低減光学素子において、
    位相差板が、高分子フィルムであって、透明板に貼着されることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  3. 請求項1記載の可干渉性低減光学素子において、
    位相差板が、晶性化合物を含む光学的異方性層であって、透明板に成膜されることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  4. 請求項1記載の可干渉性低減光学素子において、
    位相差板が、厚さの異なる複屈折性結晶を張り合わせた結晶板であって、透明板に貼着されることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  5. 請求項1記載の可干渉性低減光学素子において、
    位相差板が、微細格子による構造複屈折を生じるものであって、透明板に貼着もしくは形成されることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載の可干渉性低減光学素子において、
    位相差板が、1/2波長板であることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  7. 請求項1〜6の任意の1に記載の可干渉性低減光学素子において、
    N層の透明層が、同一素材による板状の透明層であって、互いに一体化されていることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  8. 請求項1〜6の任意の1に記載の可干渉性低減光学素子において、
    N層の透明層が、同一素材による一体構成のものであることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  9. レーザ光束の可干渉性を低減させる光学素子であって、
    厚み方向に直交する光透過方向の両端面が互いに平行である複数の透明層を、厚み方向に互いに重ねてなり、
    複数の透明層は、上記光透過方向の光学的長さが、レーザ光束のコヒーレント長の1/2以上ずつ段階的に異なり、
    上記複数の透明層は、屈折率の異なる2種以上の透明層で構成されることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  10. 請求項9記載の可干渉性低減光学素子において、
    複数の透明層が、屈折率の異なる透明板で構成され、これら透明板を厚み方向に積層一体化してなることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  11. 請求項9記載の可干渉性低減光学素子において、
    複数の透明層が、2以上の透明板とこれらを接着する接着剤層とで構成されることを特徴とする可干渉性低減光学素子。
  12. レーザ光束を放射するレーザ光源と、
    このレーザ光源から放射される可干渉性のレーザ光束を、所望の光束径の平行光束とする光束整形手段と、
    この光束整形手段から射出するレーザ光束の可干渉性を低減させる可干渉性低減光学素子とを有し、
    上記可干渉性低減光学素子として、請求項1〜11の任意の1に記載のものを1以上用い、可干渉性を低減させた光を放射する光源装置。
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KR100861785B1 (ko) 2006-08-28 2008-10-08 삼성전기주식회사 스페클 감소 압전 회절형 광 변조 시스템 및 그 방법
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