JP2006319242A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の構成機器を気体バネを用いて支持した場合でも構成機器同士の接触を防止する。
【解決手段】 移動ステージ40を用いてパターンの像を投影光学系PLにより基板Wに露光する。第1気体室300aに供給した気体の圧力により投影光学系PLを支持する第1支持装置300と、第2気体室180に供給した気体の圧力により移動ステージ40を支持する第2支持装置58と、第1気体室300aの排気量と第2気体室180の排気量とを異ならせて、投影光学系PLと移動ステージ40との干渉を防止する排気装置70、80と、を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、露光装置に関し、特に基板に対して、投影光学系及び液体を介して露光する際に用いて好適な露光装置に関するものである。
半導体デバイスや液晶表示デバイスは、マスク上に形成されたパターンを感光性の基板上に転写する、所謂フォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置は、マスクを支持するマスクステージと基板を支持する基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながらマスクのパターンを投影光学系を介して基板に転写するものである。近年、デバイスパターンのより一層の高集積化に対応するために投影光学系の更なる高解像度化が望まれている。投影光学系の解像度は、使用する露光波長が短いほど、また投影光学系の開口数が大きいほど高くなる。そのため、露光装置で使用される露光波長は年々短波長化しており、投影光学系の開口数も増大している。そして、現在主流の露光波長はKrFエキシマレーザの248nmであるが、更に短波長のArFエキシマレーザの193nmも実用化されつつある。また、露光を行う際には、解像度と同様に焦点深度(DOF)も重要となる。解像度R、及び焦点深度δはそれぞれ以下の式で表される。
R=k1・λ/NA … (1)
δ=±k2・λ/NA … (2)
ここで、λは露光波長、NAは投影光学系の開口数、k1、k2はプロセス係数である。(1)式、(2)式より、解像度Rを高めるために、露光波長λを短くして、開口数NAを大きくすると、焦点深度δが狭くなることが分かる。
焦点深度δが狭くなり過ぎると、投影光学系の像面に対して基板表面を合致させることが困難となり、露光動作時のフォーカスマージンが不足するおそれがある。そこで、実質的に露光波長を短くして、且つ焦点深度を広くする方法として、例えば下記特許文献1に開示されている液浸法が提案されている。この液浸法は、投影光学系の下面と基板表面との間を水や有機溶媒等の液体で満たして液浸領域を形成し、液体中での露光光の波長が空気中の1/n(nは液体の屈折率で通常1.2〜1.6程度)になることを利用して解像度を向上するとともに、焦点深度を約n倍に拡大するというものである。
国際公開第99/49504号パンフレット
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
液浸法を実現させるためには、投影光学系の先玉レンズと、ウエハテーブル(ウエハステージ)に吸着保持されたウエハとの間は表面張力で液体を保持できる程度の僅かな隙間しか許容されない。そのため、露光処理を実施するためのソフトウェアのバグによる暴走や、停電による制御不能状態、地震等によりウエハが投影光学系や、液体を供給する液体供給装置に接触してしまう可能性がある。
また、これら投影光学系やウエハテーブルには、気体室に気体が供給される気体バネにより支持される構成のものがあるが、この構成においては、不測の事態が生じた場合、例えば地震の揺れにより、気体バネに支持された装置が他の構造物と接触して損傷を受ける虞がある。そのため、このような事態が生じた際には、気体室から迅速に排気して速やかに安定した状態とすることが好ましいが、上述したように、投影光学系の先玉レンズとウエハとの間には僅かな隙間しか存在しないため、これらが接触する可能性が高くなる。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、露光装置を構成する構成機器同士の接触を防止することのできる露光装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図7に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の露光装置は、移動ステージ(40)を用いてパターンの像を投影光学系(PL)により基板(W)に露光する露光装置(EX)であって、第1気体室(300a)に供給した気体の圧力により投影光学系(PL)を支持する第1支持装置(300)と、第2気体室(180)に供給した気体の圧力により移動ステージ(40)を支持する第2支持装置(58)と、第1気体室(300a)の排気量と第2気体室(180)の排気量とを異ならせて、投影光学系(PL)と移動ステージ(40)との干渉を防止する排気装置(70、80)と、を備えたことを特徴とするものである。
従って、本発明の露光装置では、投影光学系(PL)及び移動ステージ(40)を安定状態とするために、第1気体室(300a)及び第2気体室(180)を排気する際に排気装置(70、80)によって第1気体室(300a)の排気量と第2気体室(180)の排気量とを異ならせることにより、投影光学系(PL)と移動ステージ(40)との干渉・衝突を防止することができる。
また、本発明の露光装置は、基板(W)を載置する基板ステージ(40)と、基板(W)に液体(LQ1)を供給する液体供給装置(1)とを備え、液体(LQ1)を介して基板(W)にパターンを露光する露光装置(EX)において、第1気体室(300a)に供給した気体の圧力により液体供給装置(1)を支持する第1支持装置(300)と、第2気体室(180)に供給した気体の圧力により基板ステージ(40)を支持する第2支持装置(58)と、第2気体室(180)の排気量を第1気体室(300a)の排気量よりも大きくして、液体供給装置(1)と基板ステージ(40)との干渉を防止する排気装置(70、80)と、を備えたことを特徴とするものである。
従って、本発明の露光装置では、液体供給装置(1)及び基板ステージ(40)を安定状態とするために、第1気体室(300a)及び第2気体室(180)を排気する際に排気装置(70、80)によって第2気体室(180)の排気量を第1気体室(300a)の排気量よりも大きくすることにより、液体供給装置(1)と基板ステージ(40)との間の距離が大きくなり、液体供給装置(1)と基板ステージ(40)との干渉・衝突を防止することができる。
なお、本発明をわかりやすく説明するために、一実施例を示す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明では、露光装置を構成する、各構成機器に損傷が及ぶことを回避することができる。
以下、本発明の露光装置の実施の形態を、図1ないし図8を参照して説明する。
図1は、露光装置EXの構成を示す模式図である。露光装置EXは、レチクル(マスク)Rとウエハ(基板)Wとを一次元方向に同期移動しつつ、レチクルRに形成された回路パターンを投影光学系PLを介してウエハW上の各ショット領域に転写するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、いわゆるスキャニング・ステッパである。
なお、以下の説明において、投影光学系PLの光軸と一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でレチクルRとウエハWとの同期移動方向(走査方向)をY軸方向、Z軸方向及びY軸方向に垂直な方向(非走査方向)をX軸方向とする。更に、X軸、Y軸、及びZ軸まわり方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
露光装置EXは、光源5からの照明光によりレチクルを照明する照明光学系10、レチクルRを保持するレチクルステージ20、レチクルから射出される照明光をウエハW上に投影する投影光学系PL、ウエハWを保持するウエハステージ(基板ステージ、移動ステージ)40、レチクルステージ20と投影光学系PL等を保持する本体フレーム100と、本体フレーム100及びウエハステージ40を下方から支持する基礎フレーム200等を備える。
照明光学系10は、ハウジング11と、その内部に所定の位置関係で配置されたリレーレンズ系、光路折り曲げ用ミラー、コンデンサレンズ系等から成る光学部品を備える。そして、光源5から射出されたレーザビームは、照明光学系10に入射し、レーザビームの断面形状が整形されるとともに照度分布がほぼ均一な照明光(露光光)となってレチクル上に照射される。
この照明光学系10は、本体フレーム100を構成する第2架台120の上面に固定された上方向(Z方向)に伸びる照明系支持コラム12によって支持される。
レチクルステージ20は、レチクルRを保持するレチクル微動ステージと、レチクル微動ステージと一体に走査方向であるX軸方向に所定ストロークで移動するレチクル粗動ステージと、これらを移動させるリニアモータ等(いずれも不図示)を備える。そして、レチクル微動ステージには、矩形開口が形成されており、開口周辺部に設けられたレチクル吸着機構によりレチクルRが真空吸着等により保持される。また、レチクル微動ステージの2次元的な位置及び回転角、並びにレチクル粗動ステージのX軸方向の位置は、不図示のレーザ干渉計により高精度に計測され、この計測結果に基づいてレチクルRの位置及び速度が制御される。
このレチクルステージ20は、本体フレーム100を構成する後述の第2架台120の上面に不図示の非接触ベアリング(例えば気体静圧軸受け)を介して浮上支持される。
投影光学系PLは、物体面側(レチクル側)と像面側(ウエハ側)の両方がテレセントリックであり、所定の投影倍率β(βは、例えば1/5)で縮小する縮小系が用いられる。このため、レチクルRに照明光学系10から照明光(紫外パルス光)が照射されると、レチクルR上に形成された回路パターン領域のうちの紫外パルス光によって照明された部分からの結像光束が投影光学系PLに入射し、その回路パターンの部分倒立像が紫外パルス光の各パルス照射の度に投影光学系PLの像面側の視野中央にY軸方向に細長いスリット状又は矩形状(多角形)に制限されて結像される。これにより、投影された回路パターンの部分倒立像は、投影光学系PLの結像面に配置されたウエハW上の複数のショット領域のうちの1つのレジスト層に縮小転写される。
また、投影光学系PLは、外壁(鏡筒)にフランジ31が設けられ、本体フレーム100を構成する後述の第1架台110に設けられた孔部111に挿入されて、当該第1架台110にフランジ31を介して支持される。
本体フレーム100は、投影光学系PL等を支持する第1架台110と、投影光学系PLの上方に配置されるレチクルステージ20等を支持する第2架台120とから構成される。第1架台110は、板形の部材からなり、円筒状の投影光学系PLの外径よりもやや大きく形成された孔部111を備え、この孔部111に投影光学系PLが挿入されて、投影光学系PLを支持する。第2架台120は、レチクルステージ20を戴置する支持盤121と、支持盤121の外周部の下面から下方に伸びて、第1架台110と連結する複数の支柱122とから構成される。支柱122は、第2架台120の安定性を考慮すると3本であることが望ましいが、これに限るものではない。また、支持盤121と複数の支柱122とは、ボルト等の締結手段等で連結される構造であっても、一体に形成される構造であってもよい。そして、支柱122がボルト等の締結手段により第1架台110と締結されることにより、第1架台110と第2架台120とが一体に構成される。なお、支柱122と第1架台110とは、第1架台110に支持される投影光学系PLと第2架台120に支持されるレチクルステージ20とが所定の位置関係となるように調整されて締結される。
基礎フレーム200は、クリーンルームの床部F上に3つのレベリングフット211を介して略水平に載置される。基礎フレーム200は、ウエハステージ40を戴置するベース部201と、ベース部201の上面から上方向に所定の長さで伸びる複数の支柱202とを備える。そして、支柱202上には、エアマウント300を介して、本体フレーム100(及び投影光学系PL、レチクルステージ20)が浮上支持される。なお、支柱202は、本体フレーム100の安定性を考慮すると3本であることが望ましいが、これに限るものではない。また、ベース部201と複数の支柱202とは、締結手段等で連結される構造であっても、一体に形成される構造であってもよい。また、床部F上には、加速度計等からなる地震感知センサFSが設置されている。地震感知センサFSが感知した結果は、制御装置CONTに出力される。
エアマウント300は、いわゆる空気バネ(気体バネ)であり、後述する気体供給系70からエア室300aに供給されたエアの圧力によって、本体フレーム100を基礎フレーム200上に床部Fから振動的に分離して支持している。エアマウント300は、本体フレーム100を非接触で駆動する不図示のアクチュエータと、本体フレーム100上に取り付けられた加速度計と、本体フレーム100の位置を非接触で検出する位置センサ(いずれも不図示)と共に、床振動を遮断しつつ本体フレーム100の位置を制御するアクティブ防振台を構成している。アクティブ防振台を構成するアクチュエータおよび位置センサは床部Fの振動を遮断するため非接触方式のものが採用されており、本体フレーム100とは所定の距離をおいて離間している。なお、不図示のアクチュエータを省略して、エアマウント300の内圧を制御することによりアクティブ防振台を構成してもよい。この所定の距離を確保するために、エアマウント300に支持された本体フレーム100は、水平面(XY面)内の移動量が1〜2mm程度となるように規制される。そして、地震等により露光装置EXに大きな振動が加わった際、本体フレーム100が規制を超えて移動しないように本体フレーム100の移動を拘束するストッパシステム310が設置されている。
ストッパシステム310は、本体フレーム100の移動を規制する装置であって、図2に示すように、第1架台110から水平方向に延出する延出部311と、支柱202上に立設されたコラム203に設けられ、延出部311とZ方向両側に所定の隙間をもって対向配置された係合部312とから構成される。なお、ストッパシステム310は、実際には本体フレーム100の移動を6軸(X、Y、Z、θX、θY、θZ)について規制するが、ここではZ軸方向の規制についてのみ説明する。
係合部312には、延出部311のZ方向両側に位置して、所定のストロークをもって弾性変形する弾性体としてスプリング313が対向配置されている。
ウエハステージ40は、ウエハWを保持するウエハテーブルWTと、定盤21に支持されてウエハテーブルWTと一体的にリニアモータ等の駆動装置によりY軸方向に連続移動するとともにX軸方向にステップ移動し、更にθZ方向に微少移動可能なXYステージ41とを備える。定盤21は、基礎フレーム200を構成するベース部201上に、レベリングフットLF1を介して支持される。なお、レベリングフットLF1は省略してもよい。このXYステージ41には、本願出願人が先に出願した特願2004−215439号に記載されているような自重キャンセラ機構58(図1参照)が設けられている。この自重キャンセラ機構は、ベローズに内圧をかけてウエハステージ40を支える支持部と、ガイド面としての移動面21aに対向してウエハステージ40を移動面21aに対して浮上させるエアベアリング部とを有している。
より詳細には、図3の縦断面図に示すように、自重キャンセラ機構58は、下端部(−Z側端部)が開口し、上端部(+Z側端部)が閉塞された円筒状のシリンダ部170Aと、当該シリンダ部170Aの内部に前記開口を介して挿入され、シリンダ部170Aに対して相対移動可能なピストン部170Bとを備えており、ウエハステージ40の重心位置に配置される。シリンダ部170Aの内部のピストン部170Bより上方には、ほぼ気密状態の空間180が形成されている。空間180には、シリンダ部170Aの一部に形成された不図示の開口を介して後述する気体供給系80から、例えばヘリウムなどの希ガスあるいは窒素、またはエア(本実施形態ではエアを採用)が陽圧で供給される。
ピストン部170Bには、下端面(−Z側端面)に形成された溝174bと、上端面から底面まで達し、下端部ではノズル状に縮径した状態で溝174bに連通する通気管路174aとが形成されている。そして、空間180が陽圧空間であるため、通気管路174aの下端のノズル部からエアが噴出され、溝174b内にガスの流れが生じる。これにより、ピストン部170Bの底面と定盤21の移動面21aとの間のエアの静圧(隙間内圧力)により、ピストン部170Bの底面には一種の気体静圧軸受(スラスト軸受)が形成され、ピストン部170Bが定盤21の上方に非接触で支持される。
また、シリンダ部170Aには、下端部近傍に内周面の全周にわたって、凹溝172dを挟んで環状凸部172a、172bが形成されている。凹溝172dの内部底面には、シリンダ部170Aの内部空間と外部とを連通する貫通孔172cが形成されている。ピストン部170Bは、上端面の周縁近傍に4つの通気管路176a〜176d(図3では、176a、176cのみ図示)が高さ方向中央部近傍まで掘り下げられた状態で形成されている。各通気管路176a〜176dの下端部近傍には、ピストン部170Bの外周面の外側に連通する絞り孔178が貫通形成されている。そして、ピストン部170Bは、外周面と環状凸部172a、172bとの間に所定のクリアランスが形成された状態でシリンダ部170Aに挿入されている。
そして、通気管路174aと同様に、通気管路176a〜176dから絞り孔178を介してエアが環状凸部172bに対して噴出されることで、環状凸部172bとピストン部170B外周面との間のエアの静圧により、環状凸部172a、172bとピストン部170B外周面との間に所定のクリアランスが形成される。つまり、ピストン部170Bの周壁には、実質的に気体静圧軸受(ラジアル軸受)が形成される。
従って、自重キャンセラ機構58においては、上端部でXYステージ41を支持した際に、その自重は空間180の陽圧により支持されるとともに、定盤21の移動面21aとの間にはスラスト軸受の作用により常にクリアランスを維持できる。また、XYステージ41に傾斜する方向(θX、θY)の力が作用した場合には、ラジアル軸受の作用によりクリアランスが維持されるので、XYステージ41の傾斜が吸収される。
図1に示すように、気体供給系70は、電磁弁71、エア供給源90と電磁弁71との間に設けられた配管72、エアマウント300と電磁弁71との間に設けられた配管73、配管72に介装され制御装置CONTの制御下でエアマウント300に供給するエア量(エア圧)を制御する制御弁74から構成されている。
電磁弁71は、制御装置CONTで制御された3方弁で構成され、通電時には配管72と配管73とを連通させて、制御弁74で制御されたエアをエアマウント300に供給させ、非通電時(停電時)には、配管73と一端が大気開放された排気管75とを連通させる。排気管75には絞り76が介装されている。
同様に、気体供給系80は、電磁弁81、エア供給源90と電磁弁81との間に設けられた配管82、自重キャンセラ機構58の空間180と電磁弁81との間に設けられた配管83、配管82に介装され制御装置CONTの制御下で空間180に供給するエア量(エア圧)を制御する制御弁84から構成されている。
電磁弁81は、制御装置CONTで制御された3方弁で構成され、通電時には配管82と配管83とを連通させて、制御弁84で制御されたエアを空間180に供給させ、非通電時(停電時)には、配管83と一端が大気開放された排気管85とを連通させる。排気管85には絞り86が介装されている。
本実施形態では、電磁弁71、81の非通電時に、絞り86を介して空間180から排気される量が、絞り76を介してエアマウント300(エア室300a)から排気される量よりも大きくなるように、絞り76、86の絞り径が設定されている。
図4に示してあるように、ウエハテーブルWTとXYステージ41との間には、ボイスコイルモータ等のアクチュエータが複数設けられ、これらのアクチュエータを駆動することにより、ウエハテーブルWTはXYステージ41に対して、Z軸方向、θX方向(X軸回りの回転方向)、及びθY方向(Y軸回りの回転方向)の3方向の微少運動が可能であり、全体として、6自由度を有する。XYステージ41のXY方向位置及びθX方向、θY方向、θZ方向の回転角は、ウエハテーブルWTの+Y側の反射面41Yに計測ビームを照射するレーザ干渉計44、及びウエハテーブルWTの+X側の反射面41Xに計測ビームを照射するレーザ干渉計42により高精度に計測され、この計測結果に基づいてXYステージ41、ひいてはウエハWの位置及び速度が制御される。
XYステージ41を駆動する駆動装置は、XYステージ41をX方向にロングストロークで駆動するとともに、Y方向、Z方向、θx(X軸周りの回転方向)、θy(Y軸周りの回転方向)、θz(Z軸周りの回転方向)に微小駆動する第1駆動系27と、XYステージ41及び第1駆動系27をY方向にロングストロークで駆動する第2駆動系28a,28bとを備えている。ベース部201には、X方向の一側と他側との端部近傍にY方向を長手方向として上方に突出した突部FCa,FCbが設けられており、突部FCa,FCbの上方には、第2駆動系28a,28bを構成するY方向に延びるY軸用の固定子38a,38bがそれぞれ配設されている。これらの固定子38a,38bの間には、可動子39a,39bが固定子38a,38bの内側からそれぞれ挿入されている。これらのY軸用の固定子38a,38bは、それぞれの下面に設けられた不図示の気体静圧軸受、例えばエアベアリングによって突部FCa,FCbの上方において所定のクリアランスを介して浮上支持されている。これはウエハステージ40のY方向の移動により発生した反力により、固定子38a,38bがY方向のYカウンタマスとして逆方向に移動して、この反力を運動量保存の法則により相殺するためである。
また、第2駆動系28a,28bには、Y軸方向に関しては、ウエハステージ40と一体的に移動し、X方向に関してはウエハステージ40に追従して移動するチューブキャリア29が設けられている。チューブキャリア29は、電気配線やエア供給管等、ウエハステージ40に供給される各種用力のチューブ類を中継するものである。
このチューブキャリア29とウエハステージ40との間には、ストッパシステム310と同様の構成を有し、ウエハステージ40の移動を規制するストッパシステム320が設けられている。ストッパシステム320は、図5に示すように、チューブキャリア29から水平方向に延出する延出部321と、XYステージ41の側面に設けられ、延出部321とZ方向両側に所定の隙間をもって対向配置された係合部322とから構成される。なお、ストッパシステム320においても、実際にはウエハステージ40の移動を6軸方向について規制するが、ここでもZ軸方向の規制についてのみ説明する。
係合部322には、延出部321のZ方向両側に位置して、所定のストロークをもって弾性変形する弾性体としてスプリング323が対向配置されている。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち、図6に示すように、投影光学系PLの像面に最も近い光学素子LS1の下面T1と基板Pとの間の空間K1を液体LQ1で満たして液浸領域LR1を形成する第1液浸機構1と、光学素子LS1と、光学素子LS1に次いで投影光学系PLの像面に近い光学素子LS2との間の空間K2を液体LQ2で満たして液浸領域LR2を形成する第2液浸機構2を有している。この液浸機構1、2の動作は制御装置CONTにより制御される。
第1液浸機構1は、液体供給部51、ノズル部材7、液体供給部51からの液体LQ1をノズル部材7に供給する供給管13、液体回収部61を備えている。
液体供給部51は、純水製造装置、供給する液体(純水)LQ1の温度を調整する温調装置、及び供給する液体LQ1中の気体成分を低減するための脱気装置等を備えている。液体回収部61は、回収管23を介してノズル部材7から液体LQ1を回収可能な真空ポンプ、気液分離器等からなるものである。
供給管13の中途には、通電時には当該供給管13を開放して液体LQ1を流動させ、非通電時には供給管13を閉じる電磁弁16が介装されている。同様に、回収管23の中途には、通電時には当該回収管23を開放して液体LQ1を流動させ、非通電時には回収管23を閉じる電磁弁17が介装されている。これら電磁弁16、17への通電は制御装置CONTによって制御される。
ノズル部材7は、投影光学系PLの像面側近傍、具体的には投影光学系PLの像面側端部の光学素子LS1の近傍に配置され、ウエハW(ウエハステージ40)の上方において投影光学系PLの先端部の周りを囲むように設けられた環状部材であり、投影光学系PL(の鏡筒)に支持部材PLaを介して支持・搭載されている。
ノズル部材7の下面7Aには、ウエハW上に液体LQ1を供給する供給口62が設けられている。また、ノズル部材7の内部には、供給管13の接続部と供給口62とを接続する内部流路14が形成されている。
更に、ノズル部材7の下面7Aには、ウエハW上の液体LQ1を回収する回収口22が設けられている。回収口22は、ノズル部材7の下面7Aにおいて、供給口62を囲むように、投影光学系PLの光軸AXに対して供給口62の外側に環状に設けられている。また、ノズル部材7の内部には、回収管23の接続部と回収口22とを接続する内部流路24が形成されている。
第2液浸機構2は、液体LQ2を投影光学系PLの光学素子LS2と光学素子LS1との間の空間K2に供給するためのものであって、液体供給部51とほぼ同等の構成を有し液体LQ2を送出可能な液体供給部52と、液体供給部52からの液体LQ2を鏡筒PKの内部に形成された供給流路34に供給する供給管33と、鏡筒PKの内側(内部空間)に配置され空間K2に対して液体LQ2を供給する供給口32が形成された供給部材35と、空間K2の液体LQ2を回収する回収口42が設けられた回収部材45と、液体回収部61とほぼ同等の構成を有し鏡筒PKの内部に形成された回収流路44及び回収管43を介して液体LQ2を回収する液体回収部63とを備えている。
供給管33の中途には、通電時には当該供給管33を開放して液体LQ2を流動させ、非通電時には供給管33を閉じる電磁弁18が介装されている。同様に、回収管43の中途には、通電時には当該回収管43を開放して液体LQ2を流動させ、非通電時には回収管43を閉じる電磁弁19が介装されている。これら電磁弁18、19への通電は制御装置CONTによって制御される。
本実施形態においては、液体供給部51から供給される液体LQ1、及び液体供給部52から供給される液体LQ2として純水が用いられる。すなわち、本実施形態においては、液体LQ1と液体LQ2とは同一の液体である。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。
また、本実施形態の露光装置には、投影光学系PL(及び第1液浸機構1のノズル部材7)とウエハW(ウエハテーブルWT)との相対位置、すなわち空間K1の隙間の距離を検出する検出装置50が設けられている。検出装置50の検出結果は制御装置CONTに出力される。
上記の構成の露光装置EXでは、空間K1に液体LQ1の液浸領域LR1を形成する際、制御装置CONTは、電磁弁16、17を開いた状態で液体供給部51より液体LQ1を送出し、供給管13、及びノズル部材7の内部流路14を介して、ウエハWの上方に設けられている供給口62よりウエハW上の空間K1に液体LQ1を供給する。また、空間K1の液体LQ1は、回収口22より回収され、ノズル部材7の内部流路24、及び回収管23を介して液体回収部61に回収される。同様に、空間K2に液体LQ2の液浸領域LR2を形成する際、制御装置CONTは、電磁弁18、19を開いた状態で液体供給部52より液体LQ2を送出し、供給管33、供給流路34、供給部材35の内部流路を介して、供給口32より空間K2に液体LQ2を供給する。また、空間K2の液体LQ2は、回収口42より回収され、回収部材45の内部流路、回収流路44、及び回収管43を介して液体回収部63に回収される。
そして、光学素子LS1の下面T1側の空間K1、及び上面T2側の空間K2のそれぞれの光路空間を液体LQ1、及び液体LQ2で満たすことで、光学素子LS2の下面や光学素子LS1の上面T2での反射損失が低減され、大きな像側開口数を確保した状態で、ウエハWを良好に露光することができる。
すなわち、露光装置EXにおいては、照明光のもとで、レチクルRの照明領域内の回路パターンの像が、投影光学系PL及び液体LQ1、LQ2を介して投影倍率βで表面にレジストが塗布されたウエハW上のスリット状の露光領域(照明領域に共役な領域)に投影される。この状態でレチクルRとウエハWとを同期して所定の走査方向(X軸方向)に移動することで、ウエハW上の一つのショット領域にレチクルRの回路パターンが転写される。
このような通常運転が行われている際には、制御装置CONTは気体供給系70に対して電磁弁71を開かせて、制御弁74で制御されたエア供給源90からのエア量を配管72、73を介してエアマウント300に供給し、供給したエア圧により第1架台110を介して投影光学系PLを支持する。同様に、制御装置CONTは気体供給系80に対して電磁弁81を開かせて、制御弁84で制御されたエア供給源90からのエア量を配管82、83を介して自重キャンセラ機構58の空間180に供給し、供給したエア圧によりウエハステージ40を支持する。
ここで、ウエハW上の空間K1の隙間、すなわちウエハWと投影光学系PL(光学素子LS1)との隙間の距離、またはウエハWとノズル部材7との隙間の距離は検出装置50により常時検出され、制御装置CONTによりモニターされているが、ソフトバグによる暴走等が生じて隙間の距離が閾値を超えて狭くなった場合には、制御装置CONTは、気体供給系70、80における電磁弁71、81を閉じ(通電を停止させ)る。また、制御装置CONTは、第1液浸機構1及び第2液浸機構2における制御弁74、84を閉じて空間K1、K2への液体LQ1、LQ2の供給を停止させ、当該空間K1、K2の液体を液体回収部61、63により回収させる。
そして、電磁弁71、81が閉じることにより、配管73と排気管75とが連通し、エアマウント300(エア室300a)のエアが排気管75から排気されることによって、第1架台110(及び投影光学系PL、ノズル部材7)が−Z側(下側)へ下降する。また、配管83と排気管85とが連通し、自重キャンセラ機構58の空間180のエアが排気管85から排気されることによって、図3に示したシリンダ部170A(及びウエハステージ40)が−Z側(下側)へ下降する。これら投影光学系PL、ノズル部材7及びウエハステージ40の下降に際しては、絞り86を介して空間180から排気される単位時間当たりの量が、絞り76を介してエアマウント300(エア室300a)から排気される単位時間当たりの量よりも大きいいため、ウエハステージ40の方が投影光学系PL、ノズル部材7よりも大きな速度で下降することになる。
つまり、投影光学系PL、ノズル部材7及びウエハステージ40の下降が進むのに従って、空間K1の隙間の距離が大きくなるため、投影光学系PLとウエハW(ウエハステージ40)及びノズル部材7とウエハW(ウエハステージ40)との干渉が回避される。
この絞り76、86の大きさは、投影光学系PL、ノズル部材7(これらの場合は第1架台110)及びウエハステージ40を迅速に着地させて安定状態とするために、投影光学系PLにおける光学素子がずれない程度に可能な限り大きく設定される。
投影光学系PL及びノズル部材7の下降に際しては、図2に示したストッパシステム310において第1架台110から延出する延出部311が係合部312に係合することにより、その移動が規制されるため、第1架台110の移動距離が長く下降速度が増加した場合の下降停止時の衝撃が緩和される。延出部311は、係合部312への係合時に、実際には−Z側のスプリング313を介して係合することになるが、このとき、スプリング313を圧縮して撓ませながら係合するため、第1架台110の下降時の衝撃が吸収される。
同様に、ウエハステージ40及びウエハWの下降に際しては、図5に示したストッパシステム320においてチューブキャリア29から延出する延出部321が係合部322に係合することにより、その移動が規制されるため、ウエハステージ40の移動距離が長く下降速度が増加した場合の下降停止時の衝撃が緩和される。ここで、延出部321は、係合部322への係合時に、実際には+Z側のスプリング323を介して係合することになるが、このとき、スプリング323を圧縮して撓ませながら係合するため、ウエハステージ40の下降時の衝撃が吸収される。
また、地震の発生等により露光装置EXに揺れが生じた際には、地震感知センサFSが揺れを感知して制御装置CONTに出力する。制御装置CONTは、感知された揺れの大きさが所定の閾値を超えている場合、上述したウエハW上の空間K1の隙間が狭くなった場合と同様に、気体供給系70、80における電磁弁71、81を閉じ(通電を停止させ)るとともに、第1液浸機構1における電磁弁16、17、第2液浸機構2における電磁弁18、19を閉じる(通電を停止させる)。
これにより、地震の揺れによって、投影光学系PLやノズル部材7とウエハW(ウエハステージ40)とが干渉することを防止できる。また、投影光学系PL、ノズル部材7及びウエハステージ40を着地させる過程で、これらが干渉することを回避することができる。特に、地震発生時に伝播速度が大きいP波(縦波)を地震感知センサFSに感知させることにより、揺れの大きいS波(横波)が到達する前に、予め投影光学系PL、ノズル部材7及びウエハステージ40を着地させて安定状態としておくことが可能になる。
また、地震の揺れが生じた場合には、ストッパシステム310、320において延出部311、312がスプリング313、323を介して係合部312、322に係合するため、スプリング313、323の弾性変形により第1架台110(すなわち投影光学系PL、ノズル部材7)及びウエハステージ40の移動に伴う衝撃を吸収することが可能となる。
続いて、地震発生時も含めて停電時の動作について説明する。
停電により、電力供給が途絶えた場合においても、気体供給系70、80における電磁弁71、81が閉じるため、投影光学系PL、ノズル部材7及びウエハステージ40は、ウエハステージ40の方が投影光学系PL、ノズル部材7よりも大きな速度で下降することになり、投影光学系PLとウエハW(ウエハステージ40)及びノズル部材7とウエハW(ウエハステージ40)との干渉が回避される。
また、電力供給が停止された状態では、第1液浸機構1及び第2液浸機構2において電磁弁16〜19が閉じられるため、空間K1、K2に満たされた液体及び電磁弁16〜19より空間K1、K2側にある配管13、23、33、43内の液体のみに漏液を留めることができ、液体供給部51、52から供給される液体や、事前に液体回収部61、63で回収され空間K1、K2側に逆流する液体等で、大量の漏液が発生してウエハステージ40周辺機器に錆や漏電が生じることを防止できる。
以上のように、本実施の形態では、気体供給系70、80により、下方に位置する自重自重キャンセラ機構58における空間180の排気量がエアマウント300におけるエア室300aの排気量よりも大きくなるように排気するので、不測の事態が生じた際に、投影光学系PL、ノズル部材7、ウエハステージ40を着地させる際にも、これらの干渉・衝突を防止して、各構成機器に損傷が及ぶことを回避できる。また、本実施の形態では、停電等の電力供給停止時においても、ソフトウェアに頼ることなく投影光学系PL、ノズル部材7、ウエハステージ40の干渉・衝突を回避することができるため、完全なフェールセーフの対策を採ることが可能になる。
また、本実施の形態では、ストッパシステム310、320によって投影光学系PL、ノズル部材7及びウエハステージ40の移動を規制するので、下降(移動)停止時に加わる大きな衝撃を緩和することが可能になる。特に、本実施形態では、ストッパシステム310、320においてスプリング313、323を設け下降時の衝撃を吸収するので、これら構成機器の損傷をより確実に回避することが可能である。
さらに、本実施形態では、上述したように、地震、ソフトバグによる暴走、停電等、露光装置EXの異常発生時に電磁弁16、18により供給管13、33を閉じて液体供給を停止させるとともに、電磁弁17、19により回収管23、43を閉じて回収された液体の逆流を阻止するので、漏液を最小限に抑えることができ、大量の漏液が発生してウエハステージ40周辺機器に錆や漏電が生じることを防止できる。
また、本実施形態では、地震感知センサFSにより、例えばP波を感知させることにより、大きな揺れが到来する前に予め投影光学系PL、ノズル部材7及びウエハステージ40を着地させて安定状態としておくことが可能になり、揺れに起因する衝突等で投影光学系PL、ノズル部材7及びウエハステージ40に損傷が及ぶことを、より確実に回避できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、ストッパシステム320における延出部321をチューブキャリア29に設ける構成としたが、これに限定されるものではなく、図4に示した第1駆動系27に設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態では、本発明をウエハステージ40に適用するものとして説明したが、レチクルステージ20に適用する構成であってもよい。より詳細には、上記実施形態では、エアマウント300によりレチクルステージ20と投影光学系PLとが一体で支持される構成であったが、図7に示すように、レチクルステージ20を支持するエアマウント400と投影光学系PLを支持するエアマウント500とがそれぞれ個別に設けられる構成であっても適用可能である。
更に、特開平11−135400号公報や特開2000−164504号公報に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材や各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置における計測ステージにも本発明を適用することができる。
なお、本実施形態における液体としては水を用いることができるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光の光源がFレーザである場合、このFレーザ光は水を透過しないので、液体としてはFレーザ光を透過可能な例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体であってもよい。この場合、液体と接触する部分には、例えばフッ素を含む極性の小さい分子構造の物質で薄膜を形成することで親液化処理する。また、液体としては、その他にも、露光光に対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系や基板P表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。
また、液体としては、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。更に、石英や蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で光学素子を形成してもよい。
なお、上記各実施形態の基板としては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置としては、マスク(レチクル)と基板とを同期移動してマスクのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクと基板とを静止した状態でマスクのパターンを一括露光し、基板を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置としては、第1パターンと基板とをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンと基板とをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板を順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、上述の実施形態においては、投影光学系と基板との間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、本発明は、特開平6−124873号公報、特開平10−303114号公報、米国特許第5,825,043号などに開示されているような露光対象の基板の表面全体が液体中に浸かっている状態で露光を行う液浸露光装置にも適用可能である。
露光装置の種類としては、基板に半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスクを用いてもよい。
また、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板上に形成することによって、基板上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
基板ステージやマスクステージにリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
各ステージの駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージの移動面側に設ければよい。
基板ステージの移動により発生する反力は、投影光学系に伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
マスクステージの移動により発生する反力は、投影光学系に伝わらないように、特開平8−330224号公報(USP5,874,820)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
本実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図8に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
本発明に係る露光装置の構成を示す模式図である。 第1架台におけるストッパシステムの詳細図である。 自重キャンセラ機構の縦断面図である。 ウエハステージの概略構成を示す斜視図である。 ウエハステージにおけるストッパシステムの詳細図である。 投影光学系先端部近傍の拡大断面図である。 別形態の露光装置の概略構成を示す図である。 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
EX…露光装置、 PL…投影光学系、 R…レチクル(マスク)、 W…ウエハ(基板)、 1…第1液浸機構(液体供給装置)、 40…ウエハステージ(基板ステージ、移動ステージ)、 58…自重キャンセラ機構(第2支持装置)、 70、80…気体供給系(排気装置)、 180…空間(第2気体室)、 300…エアマウント(第1支持装置)、 300a…エア室(第1気体室)、 310、320…ストッパシステム(規制装置)

Claims (10)

  1. 移動ステージを用いてパターンの像を投影光学系により基板に露光する露光装置であって、
    第1気体室に供給した気体の圧力により前記投影光学系を支持する第1支持装置と、
    第2気体室に供給した気体の圧力により前記移動ステージを支持する第2支持装置と、
    前記第1気体室の排気量と前記第2気体室の排気量とを異ならせて、前記投影光学系と前記移動ステージとの干渉を防止する排気装置と、を備えたことを特徴とする露光装置。
  2. 請求項1記載の露光装置において、
    前記移動ステージは前記基板を載置しており、
    前記排気装置は、前記第2気体室の排気量を前記第1気体室の排気量よりも大きくすることを特徴とする露光装置。
  3. 請求項1または2記載の露光装置において、
    前記投影光学系と前記移動ステージとの相対位置を検出する検出装置を備え、
    前記排気装置は、前記検出装置の検出結果に応じて前記第1気体室の排気量と前記第2気体室の排気量とを異ならせることを特徴とする露光装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の露光装置において、
    前記投影光学系及び前記移動ステージの少なくとも一方の移動を規制する規制装置を備えたことを特徴とする露光装置。
  5. 基板を載置する基板ステージと、前記基板に液体を供給する液体供給装置とを備え、前記液体を介して前記基板にパターンを露光する露光装置において、
    第1気体室に供給した気体の圧力により前記液体供給装置を支持する第1支持装置と、
    第2気体室に供給した気体の圧力により前記基板ステージを支持する第2支持装置と、
    前記第2気体室の排気量を前記第1気体室の排気量よりも大きくして、前記液体供給装置と前記基板ステージとの干渉を防止する排気装置と、を備えたことを特徴とする露光装置。
  6. 請求項5記載の露光装置において、
    前記パターンを前記基板に投影する投影光学系を備え、
    前記液体供給装置が前記投影光学系に搭載されていることを特徴とする露光装置。
  7. 請求項5または6記載の露光装置において、
    前記液体供給装置は、前記露光装置の異常を検出した際に前記液体の供給を停止することを特徴とする露光装置。
  8. 請求項5から7のいずれか一項に記載の露光装置において、
    前記液体供給装置と前記基板ステージとの相対位置を検出する検出装置を備え、
    前記排気装置は、前記検出装置の検出結果に応じて前記第2気体室の排気量を前記第1気体室の排気量よりも大きくすることを特徴とする露光装置。
  9. 請求項5から8のいずれか一項に記載の露光装置において、
    前記液体供給装置及び前記基板ステージの少なくとも一方の移動を規制する規制装置を備えたことを特徴とする露光装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の露光装置において、
    前記排気装置は、前記露光装置の異常を検出した際に前記排気動作を行うことを特徴とする露光装置。
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