JP2006318606A - 光ディスク装置のフォーカス制御方法および光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置のフォーカス制御方法および光ディスク装置 Download PDF

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清幸 末永
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Abstract

【課題】低消費電力かつ低騒音のフォーカス動作が可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法および光ディスク装置を提供することを目的とする。
【解決手段】通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位させた状態のフォーカスエラー信号レベルとが、光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定され、その測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅され、フォーカスエラー信号に加算されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ディスクに情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置のフォーカス制御方法および光ディスク装置に関するものである。
光ディスク装置は、オーディオ用CDをはじめとして、CD−ROM、CD−R/RW、DVDなどがすでに実用化されており、各方面への応用と高性能化への開発が活発に行われている。特に最近では、パーソナルコンピュータの急速な市場拡大に伴い光ディスク装置のパーソナルコンピュータへの内蔵普及率も高くなっている。
ここで、光ディスク装置の構成について、図9を用いて説明する。
図9は従来の光ディスク装置のブロック図である。図9において、1は光ディスク、2はピックアップモジュール、3はスピンドルモータ、4は光ピックアップ、5はキャリッジ、6はフィード部、7はフィードモータ、8はアナログ信号処理部、10はモータ駆動部、11はディジタル信号処理部、12はレーザ駆動部、13はコントローラ、59はサーボ処理部である。
以上のように構成された従来の光ディスク装置の動作について説明する。図9において、ピックアップモジュール2は、光ディスク1を回転させるスピンドルモータ3と、光ディスク1にレーザの発光パターンを利用して情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップ4と、光ピックアップ4が搭載されたキャリッジ5を光ディスク1の半径方向に移動させるためのフィード部6とによって構成されたものである。アナログ信号処理部8はピックアップモジュール2の内部に設けられたキャリッジ5中の光ピックアップ4内部の分割光センサ(図示せず)からの信号出力を基に、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成し、サーボ処理部59に出力する。
フォーカスエラー信号とは、光ピックアップ4に備えられた対物レンズより出射される光ビームスポットと光ディスク1の記録面との焦点方向のずれを示す。トラッキングエラー信号とは、光ビームスポットと光ディスク1の情報トラックとの光ディスク1半径方向のずれを示す。
サーボ処理部59はON/OFF回路、演算回路、フィルタ回路、増幅回路等によって構成され、光ビームスポットが光ディスク1の情報トラックに追従するようにフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を基にモータ駆動部10を介して対物レンズをフォーカス/トラッキング制御し、さらにトラッキングエラー信号の低域成分を用いて対物レンズが概略中立位置を保持するようにフィード制御を行う。フィード部6はフィードモータ7、ギヤ(図示せず)、スクリューシャフト(図示せず)等から構成され、フィードモータ7を回転させることによってキャリッジ5が移動し、その際フィードモータ7よりフィードモータパルスが周期的に出力されるようになっている。
コントローラ13はこのように構成された制御部の全体のコントロールを行うものである。
図7は従来の光ディスク装置におけるフォーカス制御部のブロック図である。図7において、701はA/Dコンバータ、702は第1アッテネータ、703はオフセット調整部、704は第1加算部、705はフィルタ、706は第2アッテネータ、707はレンズ駆動信号発生部、708は切替スイッチ部、709はD/Aコンバータである。これらは図9に示すサーボ処理部59に内蔵されている。
以上のように構成された従来の光ディスク装置におけるフォーカス制御部の動作について説明する。
フォーカスエラー信号が、図9に示す光ピックアップ4からの出力信号を基にアナログ信号処理部8によって生成され、A/Dコンバータ701によりフォーカスエラー信号が取り込まれると、オフセット調整部703によって生成されたオフセット調整値が第1加算部704を介してフォーカスエラー信号に印加され、光ピックアップ4や前段のアナログ信号処理部8に起因して発生するDCオフセットがキャンセルされるとともに、再生・記録信号品質が最良になるように調整される。
DCオフセットがキャンセルされたフォーカスエラー信号は、サーボ制御系を安定化させるためのフィルタ705、第2アッテネータ706を経由して切替スイッチ部708へ送信され、切替スイッチ部708では、フォーカスアクチュエータを駆動するための指令値がD/Aコンバータ709を介して図9に示すモータ駆動部10へ出力され、フォーカス制御動作が行われる。
また、DVDなどの複数の記録層を持つ光ディスク1の記録または再生を行う際に、光ビームスポットが複数の記録層の層間移動を行う場合には、コントローラ13の指令でレンズ駆動信号発生部707により生成されたキック・ブレーキパルス信号を切替スイッチ部708によって選択してD/Aコンバータ709を介して図9におけるモータ駆動部10へ出力し、光ビームスポットの層間の移動が行われる。
フォーカスサーボ引き込み時は、コントローラ13の指令でレンズ駆動信号発生部707によって生成された対物レンズを上下に駆動する引き込み信号を切替スイッチ部708によって選択し、D/Aコンバータ709を介して図9におけるモータ駆動部10へ出力する。対物レンズがフォーカスサーボ引き込み可能な位置に来た時にコントローラ13によって切替スイッチ部708が第2アッテネータ706側に切り替わりフォーカス制御動作が開始する。
装置内外部からのノイズに対してフォーカス制御動作の安定化を図った光ディスク装置の一例が、(特許文献1)に記載されている。
特開昭60−25070号公報
しかしながら、従来の光ディスク装置においては、複数の記録層を持つ光ディスク1に対してフォーカス制御動作を行うと、記録または再生が行われていない他の記録層に起因するノイズ信号成分が混入してしまい、消費電力が増えたり、機械的騒音が大きくなるなどの課題があった。
図8は従来の光ディスク装置における2層ディスク再生中のフォーカスエラー信号波形を示す図である。ここでは、複数の記録層を持つ光ディスクの一例として2層ディスクを用いて説明する。
従来の光ディスク装置においては、2層ディスクに記録または再生をする際のフォーカスエラー信号に図8の範囲Aに示すような正弦波状の信号波形が現れる。この範囲Aに示す信号波形は、記録または再生が行われていない他の記録層の情報トラックを光ピックアップ4の光ビームが横断する際に発生するものである。この現象は、2層ディスクのそれぞれの記録層における情報トラックの回転中心が完全には一致していないため、記録または再生中の記録層に照射される光ビームが記録または再生が行われていない他の記録層のトラックを横断するという動作を繰り返して行うことによるものである。
よって、記録または再生が行われていない他の記録層に光ビームの焦点は合っていないものの、他の記録層から反射する光によって光ピックアップ4内の光センサには他の記録層によるトラック横断信号の成分が若干ではあるが受光されるため、フォーカスエラー信号に範囲Aで示すような正弦波状の信号波形が現れる。その周波数がフォーカスサーボループゲインのゲイン交点周波数より低い場合はフォーカス制御によって対物レンズが追従してしまいフォーカスエラー信号には現れにくいが、周波数がフォーカスサーボループゲインのゲイン交点周波数より高いと対物レンズが追従しきれないのでフォーカスエラー信号に現れる。
この範囲Aで示す記録または再生が行われていない他の記録層によるトラック横断信号の成分による信号波形は、本来追従するべき記録面の面ぶれに対する偏差ではないので、フォーカスエラー信号に現れること自体は問題ではないが、後段の回路のフィルタ705や第1アッテネータ702、第2アッテネータ706を通じてピックアップモジュール2のアクチュエータに出力されるため、その電流が流れることによって無駄な電力を消費する。また、この電流によってアクチュエータが駆動されて機械的な騒音を発生してしまう。
このように、従来の光ディスク装置においては、複数の記録層を持つ光ディスク1に対してフォーカス制御動作を行うと、記録または再生が行われていない他の記録層からのノイズ信号成分が混入してしまい、消費電力が増えたり、機械的騒音が大きくなるといった課題を有していた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、複数の記録層を持つ光ディスクにデータを記録または再生を行う際に、記録または再生が行われていない他の記録層からのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合であっても、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができ、低消費電力かつ低騒音のフォーカス動作が可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法および光ディスク装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、複数の記録層を持つ光ディスクに情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位させた状態のフォーカスエラー信号レベルとが、光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定され、測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅され、フォーカスエラー信号に加算されることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法である。
また、複数の記録層を持つ光ディスクにレーザの発光パターンを利用して情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、光ピックアップからの信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成手段と、フォーカスエラー信号に加えるオフセット信号を生成するオフセット調整部と、フォーカスエラー信号にオフセット信号を加算する加算部と、フォーカスエラー信号のレベルが小さくなるようにデータに係数を乗じるアッテネータと、係数を乗じたデータを前記フォーカスエラー信号に加算してフォーカス制御を行なう制御部を有し、制御部が、通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位した状態のフォーカスエラー信号レベルとを、光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定し、その測定結果に基づく差分をフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅し、フォーカスエラー信号に加算することを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法である。
本発明は上記構成により、通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位させた状態のフォーカスエラー信号レベルとが、光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定され、その測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅され、フォーカスエラー信号に加算されることによって、複数の記録層を持つ光ディスクの記録または再生を行う際に、記録または再生を行っていない他の記録層からトラック横断信号などのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合でも、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができ、不必要なフォーカス制御を行うための消費電流や不必要なフォーカス制御による機械的騒音を低減することが可能となる。
そのため、複数の記録層を持つ光ディスクにデータを記録または再生を行う際に、記録または再生を行っていない他の記録層からのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合であっても、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができるため、低消費電力かつ低騒音のフォーカス動作が可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法および光ディスク装置を実現することができる。
本願の第1の発明は、複数の記録層を持つ光ディスクに情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位させた状態のフォーカスエラー信号レベルとが、光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定され、測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅され、フォーカスエラー信号に加算されることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法である。通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位させた状態のフォーカスエラー信号レベルとが、光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定され、その測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅され、フォーカスエラー信号に加算されることによって、複数の記録層を持つ光ディスクの記録または再生を行う際に、記録または再生を行っていない他の記録層からトラック横断信号などのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合でも、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができ、不必要なフォーカス制御を行うための消費電流や不必要なフォーカス制御による機械的騒音を低減することが可能となる。そのため、複数の記録層を持つ光ディスクにデータを記録または再生を行う際に、記録または再生を行っていない他の記録層からのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合であっても、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができるため、低消費電力かつ低騒音のフォーカス動作が可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法を実現することができる。
本願の第2の発明は、フォーカスエラー信号のレベルを測定する光ディスク盤面上の任意の位置が、光ディスク回転方向の角度により区分された光ディスクの各々の領域に少なくとも1つあることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。フォーカスエラー信号のレベルを測定する光ディスク盤面上の任意の位置が、光ディスクが回転方向の角度により区分された各々の領域に少なくとも1つあることによって、記録または再生を行っていない他の記録層から混入してくるトラック横断信号などのノイズ信号成分が光ディスクの回転方向の角度に依存する場合、そのノイズ信号成分を効率良くキャンセルすることができる。
本願の第3の発明は、フォーカスエラー信号のレベルを測定する光ディスク盤面上の任意の位置が、光ディスク半径方向の距離により区分された光ディスクの各々の領域に少なくとも1つあることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。フォーカスエラー信号のレベルを測定する光ディスク盤面上の任意の位置が、光ディスクの半径方向の距離により区分された各々の領域に少なくとも1つあることによって、記録または再生を行っていない他の記録層から混入してくるトラック横断信号などのノイズ信号成分が光ディスクの半径方向の距離に依存する場合、そのノイズ信号成分を効率良くキャンセルすることができる。
本願の第4の発明は、対物レンズを光ビームの光軸方向に変位させた所定の距離が、光ディスクに設けられた複数の記録層間距離の10%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。対物レンズを光ビームの光軸方向に変位させた所定の距離が、光ディスクに設けられた複数の記録層間距離の10%以下であることによって、フォーカス補正の精度向上とフォーカス制御動作の安定性の両立を行うことができる。
本願の第5の発明は、前記フォーカスエラー信号レベルの測定結果が保存され、前記保存された測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように所定の増幅率で増幅された後フォーカスエラー信号に加算され、記録時のフォーカス制御が行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。フォーカスエラー信号レベルの測定結果が保存され、その保存された測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように所定の増幅率で増幅された後フォーカスエラー信号に加算され、記録時のフォーカス制御が行われることによって、複数の記録層を持つ光ディスクに記録を行う際に、記録を行っていない他の記録層からトラック横断信号などのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合でも、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができ、不必要なフォーカス制御を行うための消費電流や不必要なフォーカス制御による機械的騒音を低減することが可能となる。そのため、複数の記録層を持つ光ディスクにデータを記録する際に、記録を行っていない他の記録層からノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合であっても、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができるため、低消費電力かつ低騒音のフォーカス動作が可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法を実現することができる。
本願の第6の発明は、複数の記録層を持つ光ディスクにレーザの発光パターンを利用して情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、光ピックアップからの信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成手段と、フォーカスエラー信号に加えるオフセット信号を生成するオフセット調整部と、フォーカスエラー信号にオフセット信号を加算する加算部と、フォーカスエラー信号のレベルが小さくなるようにデータに係数を乗じるアッテネータと、係数を乗じたデータを前記フォーカスエラー信号に加算してフォーカス制御を行なう制御部を有し、制御部が、通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位した状態のフォーカスエラー信号レベルとを、光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定し、その測定結果に基づく差分をフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅し、フォーカスエラー信号に加算することを特徴とする光ディスク装置である。制御部が、通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位した状態のフォーカスエラー信号レベルとを、光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定し、その測定結果に基づく差分をフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅し、フォーカスエラー信号に加算することによって、複数の記録層を持つ光ディスクの再生を行う際に、再生を行っていない他の記録層からトラック横断信号などのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合でも、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができ、不必要なフォーカス制御を行うための消費電流や不必要なフォーカス制御による機械的騒音を低減することが可能となる。そのため、複数の記録層を持つ光ディスクのデータを再生する際に、再生を行っていない他の記録層からのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合であっても、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができるため、低消費電力かつ低騒音のフォーカス動作が可能な光ディスク装置を実現することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における光ディスク装置のブロック図である。図1において、1は光ディスク、2はピックアップモジュール、3はスピンドルモータ、4は光ピックアップ、5はキャリッジ、6はフィード部、7はフィードモータ、8はアナログ信号処理部、8aはフォーカスエラー信号生成部、9はサーボ処理部、10はモータ駆動部、11はディジタル信号処理部、12はレーザ駆動部、13はコントローラである。
以上のように構成された本発明の一実施の形態における光ディスク装置の動作について説明する。
ピックアップモジュール2は、光ディスク1を回転させるスピンドルモータ3と、光ディスク1にレーザの発光パターンを利用して情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップ4と、光ピックアップ4が搭載されたキャリッジ5を光ディスク1の半径方向に移動させるためのフィード部6とによって構成されたものである。
アナログ信号処理部8はピックアップモジュール2の内部に設けられたキャリッジ5中の光ピックアップ4内部の分割光センサ(図示せず)からの信号出力を基に、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成し、サーボ処理部9に出力する。
フォーカスエラー信号とは、光ピックアップ4に備えられた対物レンズより出射される光ビームスポットと光ディスク1の記録面との焦点方向のずれを示す。トラッキングエラー信号とは、光ビームスポットと光ディスク1の情報トラックとの光ディスク1半径方向のずれを示す。
サーボ処理部9はON/OFF回路、演算回路、フィルタ回路、増幅回路等によって構成され、光ビームスポットが光ディスク1の情報トラックに追従するようにフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を基にモータ駆動部10を介して対物レンズをフォーカス/トラッキング制御し、さらにトラッキングエラー信号の低域成分を用いて対物レンズが概略中立位置を保持するようにフィード制御を行う。フィード部6はフィードモータ7、ギヤ(図示せず)、スクリューシャフト(図示せず)等から構成され、フィードモータ7を回転させることによってキャリッジ5が移動し、その際フィードモータ7よりフィードモータパルスが周期的に出力されるようになっている。
コントローラ13は本発明の制御部を構成し、コントローラ13はこのように構成された制御部全体のコントロールを行うものである。
図2は、本発明の一実施の形態における光ディスク装置のフォーカス制御部のブロック図である。図2において、201はA/Dコンバータ、202は第1アッテネータ、203はオフセット調整部、204は第1加算部、205は第2加算部、206はフィルタ、207は第2アッテネータ、208はレンズ駆動信号発生部、209は切替スイッチ部、210はD/Aコンバータ、211は第3アッテネータ、212はメモリ演算部、212aは記憶部、213はPLL部である。これらは図1に示すサーボ処理部9に内蔵されている。
以上のように構成された光ディスク装置のフォーカス制御部の動作について説明する。
フォーカスエラー信号が、図1に示す光ピックアップ4からの出力信号を基にアナログ信号処理部8によって生成され、A/Dコンバータ201によってフォーカスエラー信号が取り込まれると、オフセット調整部203によって生成されたオフセット調整値が第1加算部204を介してフォーカスエラー信号に印加され、光ピックアップ4や前段のアナログ信号処理部8に起因して発生するDCオフセットがキャンセルされるとともに、光ディスク1からの再生信号品質が最良になるように調整される。
DCオフセットがキャンセルされたフォーカスエラー信号は、サーボ制御系を安定化させるためのフィルタ206、第2アッテネータ207を介してフォーカスアクチュエータを駆動するための指令値となり、D/Aコンバータ210を介して図1に示すモータ駆動部10へ出力される。
また、DVDなどの複数の記録層を持つ光ディスク1の記録または再生を行う際に、光ビームスポットが複数の記録層の層間移動を行う場合には、コントローラ13の指令でレンズ駆動信号発生部208により生成されたキック・ブレーキパルス信号を切替スイッチ部209によって選択してD/Aコンバータ210を介して図9におけるモータ駆動部10へ出力し、光ビームスポットの層間の移動が行われる。
フォーカスサーボ引き込み時はコントローラ13の指令によってレンズ駆動信号発生部208によって生成された対物レンズを上下に駆動する引き込み信号を切替スイッチ部209によって選択し、D/Aコンバータ210を介して図1におけるモータ駆動部10へ出力する。対物レンズがフォーカスサーボ引き込み可能な位置に来た時にコントローラ13によって切替スイッチ部209が第2アッテネータ207側に切り替わりフォーカス制御動作が開始する。
PLL部213は図1におけるスピンドルモータ3が回転する際にモータ駆動部10によって生成されたFG信号を入力し、FG信号を逓倍したPLLクロックを生成するものである。
図3は本発明の一実施の形態におけるFG信号とPLLクロックを示す図である。図3においては、光ディスク1が1回転するにつき8個のパルスを発生する場合のFG信号を例にとって示している。
図2に示すPLL部213はこのFG信号を元に所定の逓倍率αのPLLクロックを生成する。PLLクロックは光ディスク1の回転周期に同期してフォーカスエラー信号をサンプリングするタイミング信号として使用される。逓倍する比率をα、FG信号の周波数をfm、フォーカスサーボループゲイン交点周波数をfc、PLLクロックの周波数をfpとすると、フォーカスサーボループゲイン交点付近の周波数信号を出来るだけ正確にサンプリングする必要性から、
α=fp/fm≧20×fc/fm ・・・(数式1)
とするのが望ましい。
メモリ演算部212はPLLクロックに同期して図2におけるrポイントのフォーカスエラー信号をサンプリングし、データをメモリに保存する。
光ディスク1が1回転する毎に発生するFG信号のパルスの数をkとすると、ディスク1回転につきサンプルされるデータの個数Nは、
N=α×k ・・・(数式2)
となる。メモリ演算部212は必要に応じてこれらのデータを記憶する記憶部212aを備える。
フォーカスエラー信号をサンプルする場合は、まずオフセット調整部203によって印加されるオフセットが光ディスク1からの再生信号品質が最良になるように調整されている状態、つまり通常再生状態について行う。サンプリングの初期位置は、光ディスク1に記録されている適当なアドレス情報を図1に示すディジタル信号処理部11によって取得すると、FG信号の立ち上がりもしくは立ち下がりのエッジに同期して開始される。光ディスク1の1回転についてサンプルする場合は、N個のデータがサンプルされてメモリ演算部212に保存される。
次に、オフセット調整部203によって印加されるオフセットを通常再生状態のフォーカスエラー信号に対して対物レンズを光ビームの光軸方向で、記録または再生が行われていない記録層の方向へ所定の距離変位させた状態のフォーカスエラー信号をサンプルする。ここで、光ビームの光軸方向に所定の距離変位させた状態における距離は光ディスク1に設けられた複数の記録層間距離の10%以下であることが好ましい。こうすることにより、フォーカス補正の精度向上とフォーカス制御動作の安定性の両立が可能となる。本実施の形態では、光ディスク1にDVDを用いる場合には、DVDの記録相関距離の30μmに対して所定の距離を1.5μmとした。
サンプリングの初期位置は、前記通常状態においてサンプルを開始した位置と同じになるように、同じ光ディスク1のアドレス情報を図1に示すディジタル信号処理部11によって取得するとFG信号の立ち上がりもしくは立ち下がりのエッジに同期して開始される。ディスク1回転についてサンプルする場合は、N個のデータがサンプルされてメモリ演算部212の記憶部212aに保存される。
メモリ演算部212では、このように取得した2種類のフォーカスエラー信号の差動演算を行って新たなN個のデータを生成し記憶部212aに保存する。そして第3アッテネータ211を適当な値に調整し、第2加算部205を介してサンプルを開始した同じ光ディスク1の回転位置からフォーカスエラー信号に印加する。このことで、フォーカスエラー信号に混入していた記録または再生を行っていない他の記録層のノイズ信号成分が光ディスク1の1回転分キャンセルされる。
なお、ここでは光ディスク1の1回転についてフォーカスエラー信号をサンプルする例を示したが、サンプルするデータ量やサンプルするデータの位置は必要に応じて適宜決定してやればよい。また、フォーカスエラー信号をサンプルした近傍領域においては、記録または再生を行っていない他の記録層のノイズ信号成分はほぼ同じになるため、実際にはデータのサンプルを行っていないディスク領域においても、データをサンプルした近傍であれば同じデータを用いてフォーカスエラー信号に混入するノイズをキャンセルすることが可能であることを付け加えておく。
そのため、例えば、フォーカスエラー信号のレベルを測定する光ディスク1盤面上の位置が、光ディスク1回転方向の角度により区分された光ディスク1の各々の領域に少なくとも1つ設定すれば、記録または再生を行っていない他の記録層から混入してくるトラック横断信号などのノイズ信号成分が光ディスクの回転方向の角度に依存する場合、そのノイズ信号成分を効率良くキャンセルすることができる。
また、例えば、フォーカスエラー信号のレベルを測定する光ディスク盤面上の位置が、光ディスク1半径方向の距離により区分された光ディスク1の各々の領域に少なくとも1つ設定すれば、記録または再生を行っていない他の記録層からのトラック横断信号などのノイズ信号成分が光ディスク1半径方向の距離に依存する場合、そのノイズ信号成分を効率良くキャンセルすることができる。
これらの2つの場合においても、サンプルするデータ量は必要に応じて適宜決定してやればよい。
図4は本発明の一実施の形態における光ディスク装置の2層ディスクの下層を再生する際の光ビーム照射の様子を示す図であり、1は光ディスク、401は保護層、402は記録層(上層)、403は記録層(下層)、404は保護層、405は対物レンズ、406は分割光センサである。保護層401側がレーベル面側であり,保護層404側が対物レンズ405からの光ビームが透過する面側となる。図4において、図4(a)は光ビームの焦点が光ディスク1にある記録層(下層)403の再生信号品質最良の位置になっている場合を示し、図4(b)は光ディスク1が対物レンズ405に近づき、光ビームの焦点が光ディスク1にある記録層(下層)403の再生信号品質最良の位置より保護層401に近づく方向にずれている場合を示し、図4(c)は光ディスク1が対物レンズ405から離れ、光ビームの焦点が光ディスク1にある記録層(下層)403の再生信号品質最良の位置より保護層404に近づく方向にずれている場合を示している。
図4に示すそれぞれの光ビームの照射状態において、図4(b)の状態は光ビームの焦点位置が記録層(上層)402に近い位置関係にあるため、記録層(下層)403を再生中に最も記録層(上層)402の信号成分がノイズとなって混入しやすい状態である。
また、図4(c)の状態では、光ビームの焦点位置が記録層(上層)402から遠い関係にあるため、記録層(下層)403を再生中に最も記録層(上層)402の信号成分がノイズとなって混入しにくい状態である。
図5は本発明の一実施の形態における光ディスク装置のフォーカスエラー信号のノイズをキャンセルする原理を示す図である。
図5において、図5(a)は光ビームの焦点が光ディスク1にある記録層(下層)403の再生信号品質最良の位置になっている通常再生状態のsポイント(図2)におけるフォーカスエラー信号を示したものである。図5(b)は光ビームの焦点が光ディスク1にある記録層(下層)403の再生信号品質最良の位置になっている通常再生状態のrポイント(図2)におけるフォーカスエラー信号をメモリ演算部212によってサンプルしたものを示し、図4の(a)に位置関係に対応する。図5(c)は光ディスク1が対物レンズ405に近づき、光ビームの焦点が光ディスク1にある記録層(下層)403の再生信号品質最良の位置より記録層(上層)402に近づく方向に変位させた場合のrポイント(図2)におけるフォーカスエラー信号をメモリ演算部212によってサンプルしたものを示し、図4の(b)の位置関係に対応する。図5(d)は図5(c)と図5(b)の差動信号を示したものである。また、図5(e)は、図5(a)の信号と、図5(d)の信号に一定の係数を掛けたものとの差動信号を示す。ここで一定の係数とは、図2に示す第3アッテネータ211で施される振幅調整に対応する。
図5(b)における範囲Aで示す正弦波状の信号波形は記録層(上層)402の情報トラックを光ビームが横断する際に発生するものである。図5(c)においては、光ビームの焦点が光ディスク1の記録層(上層)402に近づく方向に変位させた状態であるため、記録層(上層)402の情報トラックを光ビームが横断する図5(b)における範囲Aで示す正弦波状の信号波形の部分のみが範囲Bのように増大し、その他の部分は変化がほとんど無い。
この理由は、フォーカスエラー信号における光ディスク1の面ぶれに対する追従誤差成分は面ぶれの振る舞いが変わらなければ変化しないが、記録層(上層)402の情報トラックを光ビームが横断することによって発生する記録層(上層)402からのノイズ成分は、光ビームの焦点位置によって敏感に影響を受けるからである。
このため、図5(d)の図5(b)と図5(c)の差動信号には、範囲Cで示すような記録層(上層)402の情報トラックを光ビームが横断する正弦波状の信号波形の成分のみが抽出される。図5(d)の信号を図2の第3アッテネータ211によって振幅調整を行い第2加算部205を介して図5(a)に示すフォーカスエラー信号に印加することによって図5(e)の範囲Dのように記録層(上層)402の情報トラックを光ビームが横断する正弦波状の信号波形の成分が低減されたフォーカスエラ信号が図2中のsポイントで生成される。
以上のように、通常再生状態のフォーカスエラー信号と、光ビームの焦点位置を他の記録層側に変位させた状態のフォーカスエラー信号との差動信号に係数を掛けたものを、フォーカスエラー信号に印加することによって、記録または再生を行っていない他の記録層のノイズ成分をキャンセルすることができる。
次に、フォーカスエラー信号に対して記録または再生を行っていない他の記録層のノイズ成分をキャンセルする学習処理手順について、説明する。
図6は本発明の一実施の形態におけるフォーカスエラー信号に対して他の記録層のノイズ成分をキャンセルする学習処理のフローチャートであり、全ての処理は本発明の制御部を構成するコントローラ13で行われる。
学習処理が開始されると、第3アッテネータ211のゲインαの初期化がなされて初期値α(0)が設定される(S601)。通常、この初期値α(0)の値は0とし、フォーカスエラー信号には、何も印加しないようにする。
次に、コントローラ13によって光ピックアップ4によりデータの再生を行う位置にシークし、メモリ演算部212によってPLL部213から出力されるタイミング信号に同期してフォーカスエラー信号をrポイントから所定の個数だけサンプルしてDATA1としてメモリ演算部212内の記憶部212aに保存する(S602)。ここで保存するデータの個数は、これから再生するデータ量に応じて適宜設定すればよい。このとき、コントローラ13はsポイントのフォーカスエラー信号の最大振幅値(FEpp)を検出しX(0)として保持しておく(S603)。
次に、オフセット調整部203によって印加している現在のオフセット値にΔSを加算して、新たなオフセット値を、第1加算部204を介してフォーカスエラー信号に印加する(S604)。ここで、ΔSは他の記録層からのノイズがこの後の演算で求めるために最適な値を予め開発段階で実験的に決定しておけばよい。本実施の形態においては、前述したように、ΔSの値は1.5μmとなる。
次に、コントローラ13の指示によって光ピックアップ4がデータの再生を行う位置に再度シークされ、メモリ演算部212によってPLL部213から出力されるタイミング信号に同期してフォーカスエラー信号をrポイントから所定個数だけサンプルしてDATA2としてメモリ演算部212内の記憶部212aに保存する(S605)。
次に、メモリ演算部212によってDATA2とDATA1の差動演算を行い、DATA3としてメモリ演算部212内のメモリに保存する(S606)。次にオフセット調整部203によって印加している現在のオフセット値からΔSを減算して通常再生状態のオフセット値を、第1加算部204を介してフォーカスエラー信号に印加する(S607)。
次に、変数kに1を設定し(S608)、第3アッテネータ211にk番目の値であるα(k)を設定する。このα(k)はkに応じて変化する変数で最大n番目まで用意しておく。これらの値は開発段階において予め実験等によって決定しておけば良い。そして、メモリ演算部212がPLL部213から出力されるタイミング信号に同期してメモリ演算部212内のメモリから読み出したDATA3がα(k)倍されてフォーカスエラー信号に印加される(S609)。
そして、コントローラ13はsポイントのフォーカスエラー信号の最大振幅値(FEpp)を検出しX(k)として保持しておく(S610)。
次に、コントローラ13はX(k−1)とX(k)の測定を行い(S611)、X(k−1)がX(k)よりも大きくない場合は、第3アッテネータ211にα(k−1)を設定して(S614)、学習処理を終了する。X(k−1)がX(k)よりも大きい場合は、kに1を加算し(S612)、kがnと等しくなったかどうかを判定する(S613)。kがnと等しくなった場合は第3アッテネータ211にα(k−1)を設定して(S614)、学習処理を終了する。kがnと等しくない場合は、第3アッテネータ211にk番目の値であるα(k)を設定して、メモリ演算部212がPLL部213から出力されるタイミング信号に同期してメモリ演算部212内のメモリから読み出したDATA3をα(k)倍してフォーカスエラー信号に印加する(S609)処理に戻り、以下繰り返す。
また、通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズ405を光ビームの光軸方向に所定の距離変位させた状態のフォーカスエラー信号レベルとが、光ディスク1盤面上の任意の同一位置で測定され、そのフォーカスエラー信号レベルの測定結果が保存され、その測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅された後フォーカスエラー信号に加算され、記録時のフォーカス制御が行われることで、複数の記録層を持つ光ディスク1に記録を行う際に、記録を行っていない他の記録層からトラック横断信号などのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合でも、再生時と同様に、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができる。
このようにして、通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、通常再生状態に対して対物レンズ405を光ビームの光軸方向に所定の距離変位させた状態のフォーカスエラー信号レベルとが、光ディスク1盤面上の任意の同一位置で測定され、その測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅され、フォーカスエラー信号に加算されることによって、複数の記録層を持つ光ディスクの記録または再生を行う際に、記録または再生を行っていない他の記録層からトラック横断信号などのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合でも、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができ、不必要なフォーカス制御を行うための消費電流や不必要なフォーカス制御による機械的騒音を低減することが可能となる。
そのため、複数の記録層を持つ光ディスク1にデータを記録または再生を行う際に、記録または再生を行っていない他の記録層からのノイズ信号成分がフォーカスエラー信号に混入する場合であっても、そのノイズ信号成分をキャンセルすることができるため、低消費電力かつ低騒音のフォーカス動作が可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法および光ディスク装置を実現することができる。
なお、本実施の形態における再生とは、能動的に光ディスクの情報トラックから信号を得ようとするものであり、意図せず混入してくる信号は再生に入らないものとする。
本発明は、低消費電力かつ低騒音のフォーカス動作ができるため、光ディスクに情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置のフォーカス制御方法および光ディスク装置などに適応可能である。
本発明の一実施の形態における光ディスク装置のブロック図 本発明の一実施の形態における光ディスク装置のフォーカス制御部のブロック図 本発明の一実施の形態におけるFG信号とPLLクロックを示す図 本発明の一実施の形態における光ディスク装置の2層ディスクの下層を再生する際の光ビーム照射の様子を示す図 本発明の一実施の形態における光ディスク装置のフォーカスエラー信号のノイズをキャンセルする原理を示す図 本発明の一実施の形態におけるフォーカスエラー信号に対して他の記録層のノイズ成分をキャンセルする学習処理のフローチャート 従来の光ディスク装置におけるフォーカス制御部のブロック図 従来の光ディスク装置における2層ディスク再生中のフォーカスエラー信号波形を示す図 は従来の光ディスク装置のブロック図
符号の説明
1 光ディスク
2 ピックアップモジュール
3 スピンドルモータ
4 光ピックアップ
5 キャリッジ
6 フィード部
7 フィードモータ
8 アナログ信号処理部
8a フォーカスエラー信号生成部
9 サーボ処理部
10 モータ駆動部
11 ディジタル信号処理部
12 レーザ駆動部
13 コントローラ
201 A/Dコンバータ
202 第1アッテネータ
203 オフセット調整部
204 第1加算部
205 第2加算部
206 フィルタ
207 第2アッテネータ
208 レンズ駆動信号発生部
209 切替スイッチ部
210 D/Aコンバータ
211 第3アッテネータ
212 メモリ演算部
213 PLL部
401 保護層
402 記録層
403 記録層
404 保護層
405 対物レンズ
406 分割光センサ
701 A/Dコンバータ
702 第1アッテネータ
703 オフセット調整部
704 第1加算部
705 フィルタ
706 第2アッテネータ
707 レンズ駆動信号発生部
708 切替スイッチ部
709 D/Aコンバータ

Claims (6)

  1. 複数の記録層を持つ光ディスクに情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、
    通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、
    前記通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位させた状態のフォーカスエラー信号レベルとが、
    光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定され、
    前記測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅され、
    フォーカスエラー信号に加算されることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
  2. 前記フォーカスエラー信号レベルを測定する光ディスク盤面上の任意の位置は、前記光ディスク回転方向の角度により区分された光ディスクの各々の領域に少なくとも1つあることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
  3. 前記フォーカスエラー信号レベルを測定する光ディスク盤面上の任意の位置は、前記光ディスク半径方向の距離により区分された光ディスクの各々の領域に少なくとも1つあることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
  4. 前記対物レンズを光ビームの光軸方向に変位させた所定の距離は、光ディスクに設けられた複数の記録層間距離の10%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
  5. 前記フォーカスエラー信号レベルの測定結果が保存され、前記保存された測定結果に基づく差分がフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように所定の増幅率で増幅された後フォーカスエラー信号に加算され、記録時のフォーカス制御が行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
  6. 複数の記録層を持つ光ディスクにレーザの発光パターンを利用して情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、前記光ピックアップからの信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成手段と、前記フォーカスエラー信号に加えるオフセット信号を生成するオフセット調整部と、前記フォーカスエラー信号にオフセット信号を加算する加算部と、フォーカスエラー信号のレベルが小さくなるようにデータに係数を乗じるアッテネータと、前記係数を乗じたデータを前記フォーカスエラー信号に加算してフォーカス制御を行なう制御部を有し、前記制御部は、通常再生状態のフォーカスエラー信号レベルと、前記通常再生状態に対して対物レンズを光ビームの光軸方向に所定の距離変位した状態のフォーカスエラー信号レベルとを、光ディスク盤面上の任意の同一位置で測定し、前記測定結果に基づく差分をフォーカスエラー信号のレベルが小さくなるように任意の増幅率で増幅し、フォーカスエラー信号に加算することを特徴とする光ディスク装置。
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