JP2006317049A - 温度式膨張弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 弁部を駆動するシャフトにスプリングによる横荷重を付与してその動作を安定化させる構成を有する温度式膨張弁において、そのスプリングの端部形状によらず、シャフトの安定した動作を保持できるようにする。
【解決手段】 温度式膨張弁においては、ホルダ32のスプリング収容部39にテーパ面42が形成されているため、コイルスプリングのシャフトとは反対側の端部が、このテーパ面42を介して面接触でスプリング収容部39に当接する。このため、コイルスプリングの当該端部とスプリング収容部39との接触面積を大きくとることができる。その結果、コイルスプリング33の端部形状によらず、コイルスプリングをホルダ32内に安定して保持することができ、シャフト27の安定した動作を保持することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 温度式膨張弁においては、ホルダ32のスプリング収容部39にテーパ面42が形成されているため、コイルスプリングのシャフトとは反対側の端部が、このテーパ面42を介して面接触でスプリング収容部39に当接する。このため、コイルスプリングの当該端部とスプリング収容部39との接触面積を大きくとることができる。その結果、コイルスプリング33の端部形状によらず、コイルスプリングをホルダ32内に安定して保持することができ、シャフト27の安定した動作を保持することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、冷凍サイクルにおいて、エバポレータの出口側を流れる冷媒の温度及び圧力を感知して弁部の開度を制御し、コンデンサ側から流入した冷媒を絞り膨張させてエバポレータへ供給する温度式膨張弁に関する。
自動車用エアコン装置の冷凍サイクルは、一般に、循環する冷媒を圧縮するコンプレッサと、圧縮された冷媒を凝縮するコンデンサと、冷凍サイクル内の冷媒を溜めるとともに凝縮された冷媒を気液に分離するレシーバと、分離された液冷媒を絞り膨張させる膨張弁と、膨張弁で膨張された冷媒を蒸発させるエバポレータとにより構成されている。このうち、膨張弁には、例えばエバポレータの出口側を流れる冷媒の温度及び圧力を感知してエバポレータに送り出す冷媒の流量を制御する温度式膨張弁が用いられる(例えば特許文献1参照)。
図6は、このような従来の温度式膨張弁の構成例を示す断面図である。
この温度式膨張弁101は、レシーバからエバポレータへ向かう冷媒を通過させる第1通路102と、エバポレータから戻ってきた冷媒を通過させてコンプレッサへ導出する第2通路103とが形成されたボディ104を備え、そのボディ104の一端にパワーエレメント105が設けられている。このパワーエレメント105は、ダイヤフラム106で仕切られた感温室に所定の感温用ガスを封入して構成され、エバポレータの出口側を流れる冷媒の温度及び圧力を感知し、ボディ104に支持された駆動用のシャフト107を介して第1通路102に配置された弁部108の開度を制御する。シャフト107は、ボディ104に対して第2通路103を横切るように配置されたホルダ109に挿通され、軸線方向に支持されている。パワーエレメント105は、ホルダ109に形成された連通路110を介して導入された冷媒の温度及び圧力を感知して弁部108の開度を制御する。
特開2004−93106号公報(図1等)
この温度式膨張弁101は、レシーバからエバポレータへ向かう冷媒を通過させる第1通路102と、エバポレータから戻ってきた冷媒を通過させてコンプレッサへ導出する第2通路103とが形成されたボディ104を備え、そのボディ104の一端にパワーエレメント105が設けられている。このパワーエレメント105は、ダイヤフラム106で仕切られた感温室に所定の感温用ガスを封入して構成され、エバポレータの出口側を流れる冷媒の温度及び圧力を感知し、ボディ104に支持された駆動用のシャフト107を介して第1通路102に配置された弁部108の開度を制御する。シャフト107は、ボディ104に対して第2通路103を横切るように配置されたホルダ109に挿通され、軸線方向に支持されている。パワーエレメント105は、ホルダ109に形成された連通路110を介して導入された冷媒の温度及び圧力を感知して弁部108の開度を制御する。
ところで、温度式膨張弁101のホルダ109には、その上部にスプリング収容部111が設けられ、シャフト107をその横方向から付勢するスプリング112が収容されている。このスプリング112は、シャフト107に横荷重を与えることにより、第1通路102に導入される高圧冷媒に圧力変動が生じてもシャフト107の軸線方向の動作が敏感に反応しないようにするものである。
図7は、従来の温度式膨張弁を構成するホルダの構成例を示す説明図である。(A)はそのホルダの断面図であり、(B)は(A)のF−F矢視断面図であり、(C)は(A)のG部分拡大図である。また、図8は、従来のスプリングの支持構造の問題点を表す説明図である。(A)及び(B)は図7(C)のH−H矢視断面図に相当する。
図7に示すように、ホルダ109のスプリング収容部111は、上記シャフト107を挿通する挿通孔113と連通しており、その挿通孔113と対向する内壁面114に、スプリング112の一端を引っ掛けて固定するための係止部115が内方に向かって突設されている。なお、スプリング112をシャフト107に対して直角に配置すると、シャフト107の軸線方向の動作により滑りが生じ、シャフト107に適度な摺動抵抗を付与できないことがある。そこで、同図(C)に示したように、スプリング112をその直角方向から所定角度傾けてシャフト107に当接させ、その軸線方向への所定の付勢力が負荷されるようにしている。このため、スプリング収容部111の底面116は、例えば内方に向かって低くなる傾斜面となっており、係止部115がスプリング112の重心位置よりやや高い位置に配置される。
しかしながら、このような構成では、図8(A)に示すように、スプリング112の端部とスプリング収容部111との接触部が点接触又はごく短い線接触となるため、当該端部の支持状態が不安定になる。このスプリング112の支持を安定化させるために、当該端部を研磨して平面部117を形成する手法がとられたりもするが、図8(B)に示すように、スプリング112の当該端部の巻き終わり118と平面部117との間に形成される隙間部119が係止部115の位置に配置されると、スプリング112が本来の傾斜角度をなさなくなる。つまり、スプリング112の巻き終わり118の位置によってスプリング112が付与する横荷重が不安定になり、安定した弁開度特性が得られなくなるおそれがあった。
図9は、このような従来の温度式膨張弁の弁開度特性の一例を表すグラフである。同図において、横軸が第2通路103を流れる冷媒の圧力を表し、縦軸が弁部108の開度、つまり弁体の弁座からのリフト量を表している。
すなわち、温度式膨張弁の弁開度特性においては、一般に、弁部の全開状態から全閉状態への移行動作と、全閉状態から全開状態への移行動作とで一定のヒステリシスをもつものの、弁リフト量は、本来冷媒圧力にほぼ比例して変化する(図中二点鎖線参照)。しかし、上述のような理由により、弁部108の閉弁動作及び開弁動作の過程でスプリング112の横荷重が不安定になると、シャフト107が正常にストロークできずに、図示のように弁リフト量が冷媒圧力に対して断続的に変化してしまうことがある。このような動作が繰り返されると、あるところで所望の弁開度が得られず、弁開度特性が不安定となる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、ホルダに弁部を駆動するシャフトを挿通するとともに、そのシャフトにスプリングによる横荷重を付与してその動作を安定化させる構成を有する温度式膨張弁において、そのスプリングの端部形状によらず、シャフトの安定した動作を保持できるようにすることを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、冷凍サイクルに設けられて、コンデンサ側から流入した冷媒を内部の弁部を通過させることにより絞り膨張させてエバポレータへ供給し、前記エバポレータから戻ってきた冷媒の圧力と温度を感知して前記弁部の開度を制御する温度式膨張弁において、前記コンデンサ側から導入された冷媒を前記弁部を経由させて前記エバポレータへ導出するための第1通路と、前記エバポレータから戻ってきた冷媒を導入してコンプレッサ側へ導出するための第2通路とを有するボディと、前記ボディ内に支持され、その軸線方向の動作により前記弁部を駆動するシャフトと、内部に所定の感温用媒体を封入し、前記第2通路を流れる冷媒の温度及び圧力を感知して前記シャフトを駆動し、前記弁部の開度を制御するパワーエレメントと、前記ボディに対して前記第2通路を横切るように配置される本体と、前記本体を貫通して設けられて前記シャフトを挿通する挿通部と、一端が前記シャフトに当接して前記シャフトに横荷重を付与するスプリングと、前記本体に前記挿通部に連通して設けられて前記スプリングを収容し、前記スプリングの他端に面接触により当接するテーパ面が形成されたスプリング収容部とを有するホルダと、を備えたことを特徴とする温度式膨張弁が提供される。
このような温度式膨張弁によれば、ホルダのスプリング収容部にテーパ面が形成されているため、スプリングのシャフトとは反対側の端部が、スプリング収容部に面接触で当接する。
本発明の温度式膨張弁によれば、スプリングのシャフトとは反対側の端部が、テーパ面を介してスプリング収容部に面接触で当接するため、スプリングの当該端部とスプリング収容部との接触面積を大きくとることができる。このため、これらテーパ面とスプリングの端部との当接によりスプリングの位置を確定することができ、スプリングをホルダ内に安定して保持することができる。その結果、スプリングの端部形状によらず、シャフトの安定した動作を保持することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態は、本発明の温度式膨張弁を自動車用エアコン装置の冷凍サイクルに適用される温度式膨張弁として具体化したものである。図1は、この温度式膨張弁の構造を表す中央縦断面図である。なお、以下の説明においては、便宜上、図1の状態を基準に各構造の位置関係を上下と表現することがある。
図1に示すように、温度式膨張弁1は、アルミニウム材から形成された略角柱状のボディ2の側部に、レシーバ(コンデンサ側)から高温・高圧の液冷媒を受けるポート3と、この温度式膨張弁1にて絞り膨張された低温・低圧の冷媒をエバポレータへ供給するポート4と、エバポレータから蒸発された冷媒を受けるポート5と、この温度式膨張弁1を通過した冷媒をコンプレッサへ戻すポート6とを備えている。ポート3、ポート4及びこれらをつなぐ冷媒通路により第1通路7が構成され、ポート5、ポート6及びこれらをつなぐ冷媒通路により第2通路8が構成されている。
ポート3からポート4へ連通する第1通路7の部分には、弁座9がボディ2と一体に形成され、この弁座9の内周縁により弁孔10が規定されている。弁座9の上流側には、弁体受け11に支持され、弁座9とともに弁部を構成するボール状の弁体12が配置されている。また、ボディ2の下端部には、この第1通路7にほぼ直交して外部と連通する連通孔13が形成されており、この連通孔13を封止するようにアジャストねじ14が螺着されている。アジャストねじ14の先端部には、先端面にリング状の溝部が形成されたスプリング受け15が嵌着され、弁体受け11との間に圧縮コイルスプリング16を介装している。この圧縮コイルスプリング16は、その一端が弁体受け11に、他端がスプリング受け15の溝部に挿通され、弁体受け11を介して弁体12を弁座9に着座させる方向に付勢している。そして、このアジャストねじ14のボディ2への螺入量を調整することで、圧縮コイルスプリング16の荷重を調整できるようなっている。また、アジャストねじ14とボディ2との間には、内部の冷媒が連通孔13を通って外部に漏洩することを阻止するOリング17が介装されている。
また、ボディ2の上端部には、パワーエレメント20が当接して設けられている。このパワーエレメント20は、ステンレス材からなるアッパーハウジング21及びロアハウジング22と、これらによって囲まれた空間を仕切るように配置された可撓性のある金属薄板からなるダイヤフラム23と、このダイヤフラム23の下面に配置されたディスク24とによって構成されている。アッパーハウジング21とダイヤフラム23とよって密閉された感温室には、所定の感温用ガス(「感温用媒体」に該当する)が封入されている。ボディ2の上端部には、ポート5からポート6へ連通する第2通路8にほぼ直交して外部と連通する連通路25が形成されており、この連通路25を封止するようにパワーエレメント20が螺着されている。このパワーエレメント20とボディ2との間には、内部の冷媒が連通路25を通って外部に漏洩することを阻止するOリング26が介装されている。第2通路8を通過する冷媒の圧力及び温度は、連通路25とディスク24に設けられた孔部又はスリットを通ってダイヤフラム23の下面に伝達される。
ディスク24の下方には、ダイヤフラム23の変位を弁体12へ伝達するシャフト27が配置されている。このシャフト27は、ボディ2に形成された貫通孔28を挿通しており、ボディ2によって自軸方向に動作可能に支持されている。この貫通孔28は、その上部に大径部29、下部に小径部30を有しており、大径部29の上部開口端は、テーパ状の面取りがされた形状に形成されている。貫通孔28の大径部29には、シャフト27と貫通孔28との間を完全にシールするOリング31が配置され、貫通孔28における冷媒のバイパス漏れを防止するように構成されている。
シャフト27の上部は、第2通路8を横切って配置されたホルダ32により保持されている。このホルダ32の下端部は貫通孔28の大径部29に嵌入されており、その下部端面が貫通孔28の上部開口端側へのOリング31の移動を規制している。シャフト27の下端部は、小径部30を貫通して弁孔10に達している。シャフト27の上端部は、ディスク24の下面中央に形成された穴部に挿通され、このディスク24を下方から支持している。
また、ホルダ32の上部には、シャフト27に対して横方向から付勢するコイルスプリング33が配置されている。このコイルスプリング33でシャフト27に横荷重を与える構成にしたことにより、ポート3における高圧冷媒に圧力変動があったときにシャフト27の軸線方向の動作が敏感に反応しないようにしている。つまり、このコイルスプリング33は、シャフト27の軸線方向の振動による異常振動音の発生を抑える制振機構を構成している。
図2及び図3は、温度式膨張弁を構成するホルダの構造を表す説明図である。図2において、(A)はホルダの平面図を表し、(B)は(A)のA−A矢視断面図を表し、(C)は底面図を表している。また、図3において、(A)は図2(B)のB部拡大図を表し、(B)は(A)のC−C矢視断面図を表している。
図2に示すように、ホルダ32は、ナイロンなどの樹脂材を射出成形して構成された段付円筒状の本体35を有し、ボディ2の大径部29に嵌入される下端部がやや縮径している。また、ホルダ32の上端部には、周方向にほぼ等間隔で半径方向外向きに延出した3つの脚部36,37及び38を有する。このうち、1つの脚部36は他の脚部よりも幅広になっており、他の2つの脚部37,38は、脚部36の中心線に対して対称に配置されている。各脚部は、各上端部の本体35の中心よりの位置において互いに連設されている。
また、脚部36には、上方に開口した長方形状の穴部からなるスプリング収容部39が設けられている。このスプリング収容部39は、本体35の中央を上下に貫通するシャフト挿通孔40(「挿通部」に該当する)に連通しており、上記コイルスプリング33が収容されるように配置される。このコイルスプリング33は、その一端が、シャフト挿通孔40に挿通されたシャフト27の側部に当接し、他端が、スプリング収容部39における脚部36の先端側の内壁面に係止され、シャフト27に横荷重を付与する。
図3に示すように、スプリング収容部39は、上記シャフト27を挿通するシャフト挿通孔40と対向する内壁面41の一部に、所定の傾きで上端開口部にいくほどシャフト挿通孔40に近づくように傾斜するテーパ面42が形成されている。この傾斜角度は、スプリング収容部39にコイルスプリング33を収容したときに、そのコイルスプリング33の一端面を十分に当接させることができる角度に設定される。このテーパ面42の上部中央には、コイルスプリング33の一端を引っ掛けて固定するための断面長方形状の係止部43が内方に向かって突設されている。この係止部43の断面は、コイルスプリング33が形成する穴の大きさよりも小さくなっており、係止部43がコイルスプリング33に完全に内挿されるようになっている。これにより、コイルスプリング33がスプリング収容部39の上端開口部から飛び出して脱落するのが防止される。また、コイルスプリング33をシャフト27に直角方向から所定角度傾けて当接させるために、スプリング収容部39の底面44は、内方に向かって低くなる傾斜面となっており、係止部43がコイルスプリング33の重心位置よりやや高い位置に配置されている。つまり、コイルスプリング33のシャフト27との当接位置と、コイルスプリング33のテーパ面42との当接位置とが、シャフト27の軸線方向に所定量ずれて配置されている。
図4は、ホルダの作用を表す説明図である。(A)は、スプリング収容部にコイルスプリングが収容された状態を表す部分平面図であり、(B)は、(A)のD−D矢視断面図であり、(C)及び(D)は、(A)のE−E矢視断面図である。
本実施の形態において、コイルスプリング33は、その両端に研磨による平面部45が形成されている。同図(A)及び(B)に示すように、コイルスプリング33は、その一端部が係止部43を挿通した状態でその端面がスプリング収容部39のテーパ面42に当接し、スプリング収容部39にその底面の形状に沿って収容されている。コイルスプリング33の他端は、シャフト27を挿通するシャフト挿通孔40に挿通されたシャフト27の側面に当接している。このため、コイルスプリング33は、スプリング収容部39においてやや曲線状をなすように配置され、シャフト27に横荷重とともに軸線方向の付勢力を付与する。
このように、係止部43がコイルスプリング33の端部の穴に完全に挿通される一方、テーパ面42が適度に傾斜しているため、コイルスプリング33は、その一端面の大きな領域でテーパ面42に面接触することができる。同図(C)及び(D)に示すように、コイルスプリング33の端部の巻き終わり46と平面部45との間に形成される隙間部47の位置がどのように配置されていても、その平面部45とテーパ面42との接触部(図中の網目模様参照)の面積を大きくとることができる。このため、コイルスプリング33の端部の巻き終わり46の位置に関係なく、コイルスプリング33の端部を安定に保持することができ、コイルスプリング33の本来の角度を保持することができる。その結果、コイルスプリング33がシャフト27に付与する横荷重が安定し、良好な弁開度特性を得ることができる。なお、図示の例では、テーパ面42の高さがコイルスプリング33の断面の直径よりもやや小さくなっているが、その直径よりも大きく形成され、コイルスプリング33の一端面全体(隙間部47を除く)がテーパ面42に面接触するように構成されていてもよい。
図1に戻り、以上のように構成された温度式膨張弁1は、エバポレータから戻ってきて第2通路8を通過する冷媒の圧力及び温度を、連通路25を介してパワーエレメント20で感知し、ダイヤフラム23を介してディスク24を駆動する。そして、その冷媒の温度が高いか又は圧力が低い場合には、ディスク24と一体化したシャフト27を介して弁体12を開弁方向へ押して弁座9からのリフト量を大きくし、逆に、その冷媒の温度が低いか又は圧力が高い場合には、弁体12を閉弁方向へ移動させて弁座9からのリフト量を小さくして弁開度を制御するようにしている。一方、レシーバから供給された液冷媒は、ポート3を介して弁体12のある空間に流入し、弁開度が制御された弁部を通過することで絞り膨張され、低温・低圧の冷媒になる。その冷媒は、ポート4から出てエバポレータに供給され、ここで車室内の空気と熱交換されて温度式膨張弁1のポート5に戻される。このとき、温度式膨張弁1は、エバポレータの出口の冷媒が所定の過熱度を有するようにエバポレータへ供給する冷媒の流量を制御するので、エバポレータからは冷媒が完全に蒸発された状態でコンプレッサに戻される。
以上に説明したように、温度式膨張弁1においては、ホルダ32のスプリング収容部39にテーパ面42が形成されているため、コイルスプリング33のシャフト27とは反対側の端部が、このテーパ面42を介して点接触や線接触ではなく、面接触でスプリング収容部39に当接する。このため、コイルスプリング33の当該端部とスプリング収容部39との接触面積を大きくとることができる。その結果、これらテーパ面42とコイルスプリング33の端部との当接によりコイルスプリング33の位置を確定することができ、コイルスプリング33をホルダ32内に安定して保持することができる。その結果、コイルスプリング33の端部形状によらず、シャフト27の安定した動作を保持することができる。
図5は本実施の形態の温度式膨張弁の弁開度特性を表すグラフであり、図9のグラフに対応したものである。
上述のように、温度式膨張弁1においてはシャフト27の安定した動作を保持することができるため、弁部の閉弁動作及び開弁動作の過程でコイルスプリング33の横荷重が不安定になることがなく、図示のように安定した弁開度特性を得ることができる。
上述のように、温度式膨張弁1においてはシャフト27の安定した動作を保持することができるため、弁部の閉弁動作及び開弁動作の過程でコイルスプリング33の横荷重が不安定になることがなく、図示のように安定した弁開度特性を得ることができる。
なお、本実施の形態においては、コイルスプリング33のシャフト27との当接位置と、コイルスプリング33のテーパ面42との当接位置とが、シャフト27の軸線方向に所定量ずれて配置された構成を示した。しかし、テーパ面42の傾斜角度によりコイルスプリング33にシャフト27への軸線方向の所定の付勢力を確保でき、シャフト27の安定した動作を保持できるならば、両当接位置をシャフト27の軸線方向のほぼ同じ位置に配置してもよい。
また、本実施の形態においては、シャフト27を挿通するホルダ32の一形態を示したが、ホルダについては、弁部を駆動するシャフトを挿通し、そのシャフトに横荷重を付与するスプリングの端部に少なくとも部分的に面接触で当接するテーパ面が形成されたものであれば、その他の形態でもよい。
1 温度式膨張弁
2 ボディ
7 第1通路
8 第2通路
9 弁座
10 弁孔
12 弁体
20 パワーエレメント
27 シャフト
32 ホルダ
33 コイルスプリング
35 本体
36,37,38 脚部
39 スプリング収容部
40 シャフト挿通孔
41 内壁面
42 テーパ面
43 係止部
44 底面
45 平面部
47 隙間部
2 ボディ
7 第1通路
8 第2通路
9 弁座
10 弁孔
12 弁体
20 パワーエレメント
27 シャフト
32 ホルダ
33 コイルスプリング
35 本体
36,37,38 脚部
39 スプリング収容部
40 シャフト挿通孔
41 内壁面
42 テーパ面
43 係止部
44 底面
45 平面部
47 隙間部
Claims (6)
- 冷凍サイクルに設けられて、コンデンサ側から流入した冷媒を内部の弁部を通過させることにより絞り膨張させてエバポレータへ供給し、前記エバポレータから戻ってきた冷媒の圧力と温度を感知して前記弁部の開度を制御する温度式膨張弁において、
前記コンデンサ側から導入された冷媒を前記弁部を経由させて前記エバポレータへ導出するための第1通路と、前記エバポレータから戻ってきた冷媒を導入してコンプレッサ側へ導出するための第2通路とを有するボディと、
前記ボディ内に支持され、その軸線方向の動作により前記弁部を駆動するシャフトと、
内部に所定の感温用媒体を封入し、前記第2通路を流れる冷媒の温度及び圧力を感知して前記シャフトを駆動し、前記弁部の開度を制御するパワーエレメントと、
前記ボディに対して前記第2通路を横切るように配置される本体と、前記本体を貫通して設けられて前記シャフトを挿通する挿通部と、一端が前記シャフトに当接して前記シャフトに横荷重を付与するスプリングと、前記本体に前記挿通部に連通して設けられて前記スプリングを収容し、前記スプリングの他端に面接触により当接するテーパ面が形成されたスプリング収容部とを有するホルダと、
を備えたことを特徴とする温度式膨張弁。 - 前記スプリングの他端面が平面状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の温度式膨張弁。
- 前記スプリング収容部は、前記スプリングの前記シャフトとの当接位置と前記スプリングの前記テーパ面との当接位置とが、前記シャフトの軸線方向に所定量ずれて配置される形状に構成されたことを特徴とする請求項2記載の温度式膨張弁。
- 前記スプリング収容部が、前記本体の端部に設けられた開口部からなり、
前記テーパ面は、前記開口部の先端側にいくほど前記シャフト側に近づくように傾斜するように形成されたことを特徴とする請求項3記載の温度式膨張弁。 - 前記テーパ面には、前記スプリングの端部を外挿させてこれを引っ掛けることにより、前記スプリングが前記開口部から脱落するのを防止する係止部が突設されたことを特徴とする請求項4記載の温度式膨張弁。
- 前記テーパ面が、前記スプリングの他端の巻き終わり部の位置によらず、前記スプリングと同じ当接状態を保持できる大きさ及び角度に構成されたことを特徴とする請求項1記載の温度式膨張弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005138881A JP2006317049A (ja) | 2005-05-11 | 2005-05-11 | 温度式膨張弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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- 2005-05-11 JP JP2005138881A patent/JP2006317049A/ja active Pending
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