JP2006316703A - 送風構造 - Google Patents

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Atsushi Yamada
山田  敦
Sho Enomoto
祥 榎本
Toshio Nashiro
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Abstract

【課題】 遠心ファンに導入する空気の乱れを抑制でき、空気通路がUターン形状以外のものにも適用できるとともに、また製作が容易な送風構造を提供する。
【解決手段】 ブロア2の吸気側に、ケーシング8の分割部材13と一体に成形される3枚のリブ19からなり、吸い込み空気を整流する整流手段18を設け、各リブ19の上端を、上部本体12の内壁20に設けた支持部材21で支持するようにした。これにより、ケーシング8の外気導入口11より外気をブロア2へ空気を送る際、この送風方向に対して吸気口4が斜めに交差しているので空気の乱れが生じるが、この吸い込み空気を整流手段18で整流することによりブロア2の吸気口4に対して一定の風速で空気を送ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用空調装置などに設けられる送風構造に関する。
この種の従来の送風構造が設けられる車両用空調装置などにあっては、内外気を導入する内外気切替ユニットの空気吸入口から送風機の吸気口に至る空気通路が屈折していることがあり、このような場合、空気通路の屈折部にて風速の分布が複雑であるため空気乱れが発生し、送風機に対して一定の風速で空気を導入することが困難であった。その結果、上記の空気を送風機で吸い込んで吹き出す際に空気の乱れで動力ロスが生じるため、必要な風量を得ようとすると送風機の動力消費量が増大するという問題があった。
そこで、このような従来の問題を解決する一手段として、例えば、特許文献1に記載されているように、内外気切替ユニットの空気吸入口から送風機の吸気口に至る空気通路の途中のUターン部に、格子状の特殊な整流手段を備えた「車両用空調装置」が提案されている。この従来技術にあっては、内外気切替ユニットの空気吸入口から送風機の吸気口に至る空気通路の途中のUターン部にて整流手段で空気を整流することにより、空気流れの乱れを抑制することができる。
特開2004−268705号公報(段落番号0019、図4)
しかしながら、特許文献1に記載されている従来技術では、送風機へ空気を導く空気通路がUターン形状に形成された場合に限定されているとともに、格子状の特殊な整流手段を備えているため製作が困難であるという問題がある。
本発明は、上記のような従来技術を考慮してなされたもので、その目的は、ブロアの吸気口に対して一定の風速で空気を導入することができ、その際に空気を導く空気通路がUターン形状以外のものにも適用できるとともに、製作が容易である送風構造を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、遠心ファンの吸気側に吸い込み空気を整流する整流手段を設けた構成にしてある。
このように構成した本発明では、遠心ファンへ空気を挿入する際、遠心ファンの吸気側に設けた整流手段で吸い込み空気を整流して空気の乱れを抑制するので、遠心ファンの吸気口に対して一定の風速で空気を導入することができる。また例えば、前記吸気口が、前記遠心ファンへの送風方向に対して交差していることにより、送風機へ空気を導く空気通路がUターン形状に形成された場合に限定されることなく、Uターン形状以外のものにも適用できる。また、前記整流手段を、前記ケーシングの内壁より突出する複数枚のリブから構成すれば、格子状の特殊な整流手段を備えた従来のものに比べて、製作が容易である。
本発明では、遠心ファンに吸い込む空気の乱れを抑制でき、遠心ファンの動力ロスが少なくて経済的であるとともに、製作が容易であるので、製作コストを低減できるという効果がある。また、遠心ファンへ空気を導く空気通路がUターン形状以外のものにも適用でき、汎用性に富むという効果もある。
以下、本発明の実施の形態に係る送風構造の詳細を図に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る送風構造を示す断面図、図2は本実施形態の送風構造が設けられるケーシングを示す斜視図、図3は本実施形態の送風構造が設けられるケーシングを他の方向から見た斜視図、図4はケーシングが装着される本体側ケーシングを示す斜視図、図5はケーシングの分割部材を示す斜視図、図6はケーシングの分割部材を示す平面図、図7は図1のA−A線に沿う縦断面図、図8は図1のB−B線に沿う横断面図、図9は図7に示す連結部分を下方から見上げた斜視図である。なお、図9においてケーシングの上部本体の図示が省略されている。
図4に示す車両用空調装置1は、ブロア(遠心ファン)2を収容する本体側ケーシング3を有し、この本体側ケーシング3の側部に、ブロア2へ空気を導入する円形の吸気口4が設けられている。また、ブロア2の吹き出し側には、ブロア2から送出される空気を濾過する図示しないフィルタが設けられており、このフィルタを通過して図示しない熱交換器で熱交換を行なった空調風が本体側ケーシング3の上部に設けられる吹き出し口5,6などから図示しない車室内へ吹き出される。
そして、本実施形態の送風構造7は、本体側ケーシング3の側部に装着されるケーシング8に設けられている。このケーシング8は、車室内気を吸い込む導風路9の外殻を形成しており、一端に、本体側ケーシング3の吸気口4に接続される円形の接続口10が設けられている。ケーシング8は、外気を導入する外気導入口11が設けられる上部本体12と、図5、図6に示すように略半円筒状に形成される分割部材13とから構成されている。
またケーシング8は、図1に示すように導風路9に対して傾斜する吸い込み口14を有し、この吸い込み口14の吸気側に、空気の吸い込み方向に対して略直交する開口(内気導入口)15を備えており、この開口15の縁部から空気吸い込み方向(図1の右側)へケーシング8が延設されている。開口15の上部には、外気導入口11および開口15を選択的に開閉する内外気切替ドア16の回転支軸17が設けられている。内外気切替ドア16は回動角度が比較的小さな角度、例えば60度に設定されており、吸い込み口14の上部および下部間を回動可能である。
ケーシング8内の導風路9の下流側には、ブロア2への吸い込み空気を整流する整流手段18が設けられ、この整流手段18は、例えば分割部材13と一体に成形される3枚のリブ19からなり、上部本体12と別体である。各リブ19の上端は、上部本体12の内壁20に設けた支持部材21により支持されており、上部本体12の内壁20および分割部材13の内壁間を連結している。また、リブ19の上流側および下流側の各端部には、それぞれ円周壁部22が設けられている。
この実施形態の送風構造7にあっては、ケーシング8の組立時に、上部本体12の下部に分割部材13を装着するとともに、上部本体12の支持部材21で各リブ19の上端を支持することにより、上部本体12および分割部材13間に整流手段18を介設する。このようにして組立てたケーシング8を本体側ケーシング3に装着することにより、ブロア2の吸気側にケーシング8および整流手段18が配設される。この状態で、例えば図1に示すように内外気切替ドア16が吸い込み口14の下部側へ回動したとき、外気導入口11より車室外気が吸い込まれて整流手段18を通過してブロア2より送出される。その際、上記のブロア2への送風方向に対して吸気口4が斜めに交差しているので、外気導入口11から導入された空気の乱れが生じるが整流手段18を通過する際に整流されるので、ブロア2の吸気口4に対して一定の風速で空気が導入され、乱流が抑制された状態で空気がブロア2へ吸い込まれる。一方、内外気切替ドア16が吸い込み口14の上部側へ回動したとき、開口15より車室内気が吸い込まれて整流手段18を通過してブロア2より送出される。このとき、上記のブロア2への送風方向に対して吸気口4が直交しており、空気が直線方向に送られるので、空気の乱れが比較的少ない状態で円滑に流動する。
このように構成した本実施形態では、外気導入口11から外気を導入する際にブロア2の吸気口4に対して一定の風速で空気を送ることができる。また、ブロア2へ空気を導く空気通路がUターン形状に形成された場合に限定されることなく、Uターン形状以外のものにも適用できる。
また、本実施形態では、整流手段18を分割部材13の内壁より突出する複数枚のリブ19から構成したので、格子状の特殊な整流手段を備えた従来のものに比べて、製作が容易である。さらに、各リブ19の上流側および下流側の円周壁部22に沿って空気が流れることにより、局部的な空気の乱れを抑えることができ、この点でもブロア2の吸気口4に対して一定の風速で空気を送る効果を高めることができる。
また、本実施形態では、整流手段18のリブ19を、分割部材13と一体に成形し、ケーシング8の上部本体12と別体としたので、上部本体12の成形を容易に行なうことができる。さらに、ケーシング8の組立時に各リブ19の上端を上部本体12の内壁20に設けた支持部材21に挿入することにより、整流手段18を上部本体12および分割部材13間に介設できるので、ケーシング8の組立作業が容易である。
なお、上記実施形態の送風構造7では、整流手段18を3枚のリブ19から構成したが、本発明はこれに限らず、必要に応じてリブ19の枚数をそれ以上またはそれ以下にすることもできる。
本発明は、遠心ファンの動力ロスが少なくて経済的であり、また製作コストを低減できるとともに、汎用性に富むという効果があるので、車両用空調装置の送風構造として適用できるとともに、その他、一般機械用あるいは産業機械用などの送風構造としても広く適用可能である。
本発明の一実施形態に係る送風構造を示す断面図である。 本実施形態の送風構造が設けられるケーシングを示す斜視図である。 本実施形態の送風構造が設けられるケーシングを他の方向から見た斜視図である。 ケーシングが装着される本体ケーシングを示す斜視図である。 ケーシングの分割部材を示す斜視図である。 ケーシングの分割部材を示す平面図である。 図1のA−A線に沿う縦断面図である。 図1のB−B線に沿う横断面図である。 図7に示す連結部分を下方から見上げた斜視図である。
符号の説明
1 車両用空調装置
2 ブロア(遠心ファン)
3 ケーシング
4 吸気口
7 送風構造
8 ケーシング
9 導風路
10 接続口
11 外気導入口
13 分割部材
14 吸い込み口
15 開口(内気導入口)
16 内外気切替ドア
18 整流手段
19 リブ
20 内壁
21 支持部材
22 円周壁部

Claims (7)

  1. 遠心ファン(2)の吸気側に吸い込み空気を整流する整流手段(18)を設けたことを特徴とする送風構造(7)。
  2. 請求項1に記載の送風構造(7)であって、前記吸い込み空気を導入する吸気口(4)が、前記遠心ファン(2)への送風方向に対して交差していることを特徴とする送風構造(7)。
  3. 請求項1に記載の送風構造(7)であって、通過する空気を濾過するフィルタが、前記遠心ファン(2)の吹き出し側に設けられていることを特徴とする送風構造(7)。
  4. 請求項1に記載の送風構造(7)であって、前記整流手段(18)が、ケーシング(8)の内壁より突出する複数枚のリブ(19)からなることを特徴とする送風構造(7)。
  5. 請求項4に記載の送風構造(7)であって、前記リブ(19)は、少なくとも上流側に円周壁部(22)を有することを特徴とする送風構造(7)。
  6. 請求項1に記載の送風構造(7)であって、前記整流手段(18)が、前記ケーシング(8)と別体であることを特徴とする送風構造(7)。
  7. 請求項1に記載の送風構造(7)であって、前記整流手段(18)が、前記ケーシング(8)の内壁間を連結することを特徴とする送風構造(7)。
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WO2016047522A1 (ja) * 2014-09-25 2016-03-31 株式会社ケーヒン 車両用空調装置

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JP2016064750A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 株式会社ケーヒン 車両用空調装置

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