JP2006316669A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリの電力消費を抑えることができ、かつ内燃機関の始動時における排気中の未燃成分を効果的に低減する。
【解決手段】 内燃機関の吸気系に液体燃料を噴射する燃料噴射弁20と、液体燃料を燃料噴射弁に供給する燃料ポンプ70と、バッテリを電源として液体燃料を加熱するヒータ10とを備える内燃機関の燃料噴射装置において、内燃機関の排気温度90に応じてヒータの通電時間を制御する制御手段40を設け、排気温度が、例えば、排気浄化触媒の活性温度以上であれば、排気中の未燃成分が浄化されるから、ヒータの通電時間を短くでき、排気温度が排気浄化触媒の活性温度未満のときは、ヒータの通電時間を長くすることに代えて、あるいはヒータの通電時間を短縮して、燃料圧力を高い圧力にすることにより燃料噴射弁からの噴射される燃料が微粒化させて、未燃成分の排出を抑える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射装置に係り、特に、内燃機関の始動時における未燃成分の排出を低減する技術に関する。
内燃機関の排気中に含まれる炭化水素等の未燃成分を低減するため、一般に、内燃機関に供給する液体燃料を微粒化することにより、燃焼を促進することが行われている。特に、始動時は内燃機関が十分に暖まっていないことから、燃焼状態が不安定になり、排気中の未燃成分が増える。
そこで、特許文献1では、内燃機関(エンジン)の暖機時に、バッテリ電源からヒータに通電して液体燃料を加熱して気化あるいは霧化させることにより、燃焼状態を安定化することが提案されている。特に、特許文献1では、エンジンが十分に暖機された後は、気化あるいは霧化する必要がないことから、エンジン冷却水温によって暖機を検出して、エンジン冷却水温に応じてヒータへの通電量を制御すると共に、エンジン冷却水温が一定温度以上に達したときは、ヒータへの通電を停止するようにしている。
特開平6−229336号公報
特許文献1に記載の従来技術によれば、エンジン冷却水温に応じてヒータの通電量を制御しているから、不必要な燃料加熱を抑制できるので、バッテリの電力消費を抑えることができる。
しかし、特許文献1では、バッテリの残存容量が少なくなっている場合について配慮していないことから、バッテリがあがってしまうおそれがある。
本発明は、バッテリの電力消費を抑えることができ、かつ内燃機関の始動時における排気中の未燃成分を効果的に低減することを課題とする。
本発明は、燃料噴射弁から噴射する液体燃料の供給圧を高くすれば燃料を微粒化させることができることに鑑み、バッテリ電源により液体燃料を加熱する微粒化と、液体燃料の供給圧を高くする微粒化とを組み合わせて、内燃機関の始動時における排気中の未燃成分を効果的に低減することを特徴とする。
特に、通常、内燃機関には三元触媒などの触媒を用いた排気浄化装置が設けられる。この排気浄化装置は、触媒が活性温度(例えば、300℃)に達すれば、排気中の未燃成分の分解が促進される。したがって、内燃機関からの未燃成分の排出を低減するには、排気温度によって判断するのが適切である。そこで、排気温度に基づいて、燃料の加熱時間と、燃料供給圧の増圧量とを調整することにより、内燃機関の始動時における未燃成分の排出を効果的に低減するとともに、バッテリの消費電力を抑える。つまり、バッテリ負荷を軽減しつつ、燃料の微粒化を促進し、燃料消費の増大を招くことなく、内燃機関からの炭化水素等の排出を抑える。
具体的に、本発明は、内燃機関の吸気系に液体燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記液体燃料を前記燃料噴射弁に供給する燃料ポンプと、バッテリを電源として前記液体燃料を加熱するヒータとを備える内燃機関の燃料噴射装置において、前記内燃機関の排気温度に応じて前記ヒータの通電時間を制御する制御手段を設けたことを特徴とする。
すなわち、内燃機関の排気温度が、例えば、排気浄化装置の触媒の活性温度以上であれば、比較的短時間の停車後の再始動と考えられ、この場合は内燃機関の燃焼が不安定であっても、排気中の未燃成分が排気浄化装置により浄化され得るから、液体燃料を加熱するヒータの通電時間を短くできる。その結果、バッテリ負荷を軽減できる。ここで、ヒータの通電時間は、内燃機関の始動前に予め燃料を加熱するための予加熱時間のことである。つまり、内燃機関が始動すれば、内燃機関に連結されている発電機からヒータに電力が供給されるから、予加熱時間以降の燃料の加熱はバッテリの負荷にならないからである。しかし、内燃機関の始動後にヒータに通電して燃料の微粒化を継続することが好ましいから、この場合のヒータの通電時間は本明細書において後加熱時間と称する。
一方、内燃機関の排気温度が予め設定された基準温度未満のとき、例えば、触媒の活性温度未満のときは、ヒータの通電時間を長くすることが必要になるが、この場合は、燃料噴射弁に供給する燃料圧力を予め定められた標準圧力よりも高い圧力に制御することが好ましい。つまり、燃料圧力を高くすることにより燃料噴射弁からの噴射流速が高くなって燃料が微粒化され、燃焼効率が向上するので、未燃成分の排出を抑えることができる。この場合、特に、バッテリの電圧が予め設定された基準電圧未満のときは、ヒータの通電時間を予め定められた標準時間よりも短縮する一方で、燃料噴射弁に供給する燃料圧力を高くすることが望ましい。
このように、本発明によれば、バッテリ電圧及び排気温度に基づいて、燃料を加熱するヒータの通電時間、及び燃料ポンプによる燃料圧力を制御することにより、燃料加熱による微粒化効果と、燃料圧力を上昇させることによる微粒化効果とを、車の状況に応じて適宜組み合わせることにより、バッテリへの負荷を軽減しつつ燃料の微粒化を促進し、燃料消費の増大を招くことなく、内燃機関からの炭化水素等の未燃成分の排出を抑えることができる。
本発明によれば、バッテリの消費電力を抑えることができ、かつ内燃機関の始動時における排気中の未燃成分を効果的に低減することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に、本発明の一実施形態の燃料噴射装置を適用してなる内燃機関周りの構成図を示す。内燃機関は、シリンダ201、ピストン202、吸気バルブ203、吸気管204、排気管205などから構成される。燃料を噴射する燃料噴射弁20が内燃機関の吸気管204に挿入して設けられ、燃料噴射弁20には燃料を加熱するためのヒータ10が設けられている。ヒータ10は、燃料噴射弁20のノズル部に設けることが好ましいが、これに限定されるものではなく、燃料を加熱できるところであれば、どこに配置されていてもよい。ヒータ10にはバッテリ30からヒータ駆動回路50を介して電力が供給されるようになっている。
また、燃料噴射弁20には、燃料を蓄えるための燃料タンク80から燃料ポンプ70によって昇圧された燃料が供給されるようになっている。燃料ポンプ70には、バッテリ30からポンプ駆動回路60を介して電力が供給されるようになっている。
燃料噴射弁20に供給される燃料の圧力はセンサ75によって計測され、バッテリ30の電圧はセンサ35によってそれぞれ計測され、コントロールユニット40に取り込まれるようになっている。また、排気管205には、内燃機関の排気温度を計測するセンサ90が設けられ、コントロールユニット40に取り込まれるようになっている。なお、図示していないが、排気管205には、例えば三元触媒を用いた排気浄化装置が設けられている。排気温度を計測するセンサ90は、その排気浄化装置の内部又は下流に設けることが好ましい。
これらのヒータ10、燃料噴射弁20、バッテリ30、センサ35、コントロールユニット40、ヒータ駆動回路50、ポンプ駆動回路60、燃料ポンプ70、燃料タンク80、センサ90等により、本実施形態の燃料噴射装置が構成されている。コントロールユニット40は、センサ35、センサ75、センサ90から入力されるバッテリ電圧、燃料圧力、及び排気温度に基づき、以下に述べる各実施例のように、バッテリ電圧と排気温度を総合的に考慮して、ヒータ10の加熱時間と燃料圧力を協調制御するようにしている。すなわち、ヒータ10により燃料の温度を上昇させて燃料の微粒化する効果と、燃料ポンプ70により燃料の圧力を上昇させて燃料の微粒化する効果とを、バッテリ電圧と排気温度を考慮して分担率を協調制御することにより最適化しようとするものである。ここで、最適化とは、バッテリへの負荷を軽減しつつ燃料の微粒化を促進し、燃料消費の増大を招くことなく、内燃機関からの炭化水素等の未燃成分の排出を抑えることにある。
図2〜図5に、図1の実施形態の燃料噴射装置にて実施する協調制御の一実施例を示す。図2はコントロールユニット40にて実施する制御手順のフローチャート、図3は動作を表すタイムチャート、図4は図3の動作の変形例のタイムチャート、図5は制御モードの組み合わせ表である。
図5に示すように、排気温度とバッテリ電圧の組み合わせに基づいて、ヒータ通電時間と燃料圧力がコントロールユニット40に設定されている。つまり、排気温度の検出値Tdと予め設定された基準温度Ts(例えば、300℃)との関係が、Td≧Tsの場合と、Td<Tsの場合に分けている。Td<Tsの場合は、さらに、バッテリ電圧の検出値Vbと予め設定された基準電圧Vsとの関係が、Vb≧Vsの場合と、Vd<Vsの場合に分けている。
同図において、Td<TsでVb≧Vsの場合(ケースI)は、冷機状態からの内燃機関の始動であり、かつバッテリ状態もよい、標準的な始動である。そこで、このときのヒータ通電時間を標準とし、燃料圧力を標準とする。
また、Td<TsでVb<Vsの場合(ケースII)は、冷機状態からの内燃機関の始動であり、かつバッテリ電圧が低い場合の始動である。この場合は、バッテリがあがるのを避けるため、ヒータ通電時間を標準よりも短縮する。しかし、ヒータ通電時間を短縮すると、燃料の微粒化が損なわれるから、燃料圧力を標準よりも増圧することにより、燃料の微粒化を促進する。
さらに、排気温度の検出値Tdが基準温度Tsよりも高いTd≧Tsの場合(ケースIII)は、未燃成分の排出は排気浄化装置で抑えられるから、内燃機関の始動時の燃焼の安定化のみを考慮して、バッテリ電圧にかかわらず、ヒータ通電時間を標準よりも短縮して電力消費を抑える。このときの、燃料圧力は標準のままである。
このように構成される実施例1では、図2に示すように、内燃機関の始動プロセスにおいて初めに暖機状態を検出する。つまり、ステップS1において、センサ90から取り込んだ排気温度の検出値Tdを基準温度Tsと比較し、Td≧Tsであれば、ケースIIIに相当するから、ステップS2に進んでヒータ通電時間(予加熱)を標準の予加熱時間tp1より短縮した予加熱時間tp3に設定し、次いでステップS3に進んで、燃料ポンプ70の燃料圧力を標準Piに設定する。その結果、図3(a)に示すタイムチャートのように、燃料ポンプ70の起動時間を時間基準0として、ヒータ10に予加熱時間tp3と、後加熱時間ta3の通電が行われ、燃料ポンプ70の圧力を標準Piに設定して起動される。
一方、ステップS1の判断で、排気温度の検出値Tdが基準温度Ts未満(Td<Ts)であれば、ステップS4に進んで、バッテリの充電状態を判断する。充電状態を判断する基準として、予めバッテリ電圧の基準値Vsが設定されている。ステップS4にて、センサ35から取り込んだバッテリ電圧の検出値Vbと基準値Vsの大小関係を判断する。Vb≧Vsであれば、バッテリの充電状態は良好であると判断してステップS5に進む。この場合は、ケースIに相当するから、ステップS5に進んでヒータ10の予加熱時間を標準tp1に設定し、次いでステップS6に進んで、燃料ポンプ70の燃料圧力を標準Piに設定する。その結果、図3(b)に示すタイムチャートのように、燃料ポンプ70の起動時間を時間基準0として、ヒータ10に予加熱時間tp1と、後加熱時間ta1の通電が行われ、燃料ポンプ70の圧力を標準Piに設定して起動される。
一方、ステップS4の判断が、Vb<Vsであれば、バッテリの充電状態が悪いと判断してステップS7に進む。この場合は、ケースIIに相当するから、ステップS7に進んでヒータ10の予加熱時間を標準より短縮したtp3に設定し、次いでステップS8に進んで、燃料ポンプ70の燃料圧力を標準よりも高い増圧Pjに設定する。その結果、図3(c)に示すタイムチャートのように、燃料ポンプ70の起動時間を時間基準0として、ヒータ10に予加熱時間tp2と、後加熱時間ta2の通電が行われ、燃料ポンプ70の圧力を増圧Pjに設定して起動される。
上記の各ケースにおいて、ヒータの通電に係る後加熱時間については説明しなかったが、内燃機関が始動すれば、内燃機関に連結されている発電機からヒータに電力が供給されるから、予加熱時間以降の燃料の加熱はバッテリの負荷にならない。したがって、バッテリ負荷を減らすという課題には直接関係しないから、必要に応じて適宜増減できる。そこで、本実施例の場合は、内燃機関の始動後であっても、暖機が十分に行われるまで、ヒータ10に通電して燃料の微粒化を継続するようにしている。この場合のヒータ10の後加熱時間は、例えば、排気浄化装置の触媒が活性温度に達する時間を考慮して設定することができる。また、排気温度のセンサ90の検出温度に基づいて後加熱時間の終了タイミングを制御することもできる。
同様に、ケースIIの燃料圧力をPjに増圧する制御を終了して、標準に戻すタイミングも、排気浄化装置の触媒が活性温度に達する時間を考慮して設定ないし制御するようにする。
また、図3(a)〜(c)における時間基準0は、図示しない内燃機関のスタータが回転し始めるタイミングとすることが好適であるが、これに限定するものではない。例えば、内燃機関の始動が予見できる情報として、自動車の場合は、ドアが開けられたことを検知した信号、運転者が自動車内に入ったことを検知した信号、運転者がシートに着座したことを検知した信号、などのうち何れかの信号が出力された時点を基準時間0’としてヒータ10の通電を開始することも可能である。ケースIの場合における燃料噴射装置をケースI’として図4に示す。基準時間0’においてヒータ10による加熱を開始するものである。なお、燃料の過加熱を防止する必要がある場合には、ヒータ10の通電時間の上限値tp1を設け、tp1経過後にはヒータ10の通電を停止するようにしてもよい。
また、ケースIIIのtp3は、標準のtp1より短縮することが好ましいが、tp3=0にしてもよい。また、ta3<ta1とすることが好ましいが、ta3=0にしてもよい。また、ケースIの場合は、燃料を加熱する必要があるから、標準の予加熱時間tp1は、tp1>tp2とすることが好ましい。さらに、ta1>ta3又はta1>ta2とすることが好ましい。ケースIIの場合は、バッテリの消費を抑える必要があるから、tp2<tp1とすることが好ましい。もちろん、tp2=0としてもよいことは言うまでもない。さらに、tp2<tp1とすることが好ましい。もちろん、tp2=0としてもよい。
以上説明したように、本実施例の制御によれば、バッテリ電圧を検出するセンサ35からの電圧検出値、及び排気温度を検出するセンサ90からの検出値に基づいて、ヒータ10の加熱時間及び燃料ポンプ70による燃料圧力を制御していることから、燃料加熱による微粒化効果と、燃料圧力を上昇させることによる微粒化効果とを、車の状況に応じて最適に組み合わせることにより、バッテリへの負荷を軽減しつつ燃料の微粒化を促進し、燃料消費の増大を招くことなく、内燃機関からの炭化水素等の排出を抑えることができる。
特に、ケースIIIの場合には、内燃機関が暖機状態であるため、燃料の微粒化を促進する必要がないので、ヒータ10による燃料加熱時間を短縮し、燃料圧力の増圧は行わないから、燃料加熱や増圧のためのエネルギ消費を抑えることが可能となり、燃料消費を抑制することが可能となる。
また、ケースIの場合には、内燃機関が暖機状態ではないため、燃料の微粒化を促進する必要があるが、バッテリ30の充電状態が良好であるので、燃料加熱時間を標準に延長し、燃料温度上昇による微粒化効果を得るようにする。これによって、内燃機関が暖機状態でなくても、内燃機関からの炭化水素等の排出物を抑えることができる。
また、ケースIIの場合にも、内燃機関が暖機状態ではないため、燃料の微粒化を促進する必要があるが、バッテリ30の充電状態が良好ではないため、燃料加熱のための電力消費は抑制する必要がある。そこで、燃料を加熱する代わりに、燃料圧力を増圧して、燃料圧力上昇による微粒化効果を得るようにする。これによって、内燃機関が暖機状態でなく、かつバッテリ30の充電状態が良好でなくても、内燃機関からの炭化水素等の排出物を抑えることができる。
また、排気温度によるケース分けは、本実施例で述べた1つの基準温度による方法するものではなく、例えば、基準値温度を複数個設定して、内燃機関の暖機状態を三つ以上の段階に分けて把握して制御を分けることができる。また、バッテリ電圧の判断についても、本実施例で述べた方法に限定するものではなく、例えば、判断の基準値を複数設けて、バッテリの充電状態を三つ以上の段階に分けて把握して、制御を分けることができる。
さらに、排気温度判断、充電状態判断等の順序は、図2で示したものに限定するものではなく、例えば、充電状態を先に判断し、その後排気温度を判断するようにしても、本発明の効果が損なわれるものではない。
また、本実施例においては、燃料噴射弁20が吸気管204の近傍に設けられるポート噴射エンジンを例にとって、燃料噴射装置を示したが、燃料噴射弁をシリンダ201に直接設ける筒内噴射エンジンの場合でも、本発明の燃料噴射装置を適用することが可能である。
図6は、図1の実施形態の燃料噴射装置にて実施する協調制御の他の実施例の動作を表すタイムチャートである。本実施例は、実施例1のケースIIを改良したケースIVの実施例であり、相違点は、ケースIIの予加熱時間を0とし、後加熱時間のみを設定するようにしたこと、及び実施例1のケースIIの増圧した燃料圧力Pjよりも低い燃料圧力Pkに設定したことにある。つまり、ケースI、IIIの燃料圧力の標準PiとケースIIの燃料圧力との関係は、Pi<Pk<Pjの関係にある。その他の点は、実施例1と同様であるから説明を省略する。
このケースIVの場合、バッテリの消費を抑えることに主眼を置き、予加熱時間tp4=0とした。また、燃料の微粒化を助けるために、時間基準0よりも後ろの時間領域では後加熱時間ta4を設定する。また、燃料の予加熱時間を0とする代わり、燃料圧力を増圧するとともに、燃料の後加熱を行うようにする。これにより、燃料圧力上昇による微粒化効果と燃料加熱による微粒化効果を組み合わせて高い微粒化効果を得るようにする。また、別の見方をすれば、燃料の微粒化を燃料圧力上昇だけに頼らずに、燃料加熱も同時に利用することで、燃料の圧力上昇を低く抑えることが可能となり、ポンプの小型化を図ることが可能となる。
このように、本実施例によれば、内燃機関の排気温度が低く、かつバッテリ30の充電状態が良好でなくても、内燃機関からの炭化水素等の排出物を抑えることができる。
図7は、図1の実施形態の燃料噴射装置にて実施する協調制御の他の実施例の動作を表すタイムチャートである。本実施例は、実施例1のケースIを改良したケースVの実施例であり、相違点は、ケースIの予加熱時間tp1を延長したtp5に設定し、及び実施例1のケースIの燃料圧力Piよりも増圧した燃料圧力Pjに設定したことにある。
このケースVの場合には、燃料を加熱する必要があるから、tp5>tpi、又はtp5>tp2とすることが好ましい。さらに、ta5>ta3、又はta5>ta2とすることが好ましい。もちろん、本実施例のtp5、ta5がそれぞれ実施例1のtp1、ta1と同一であってもよい。さらに、本実施例では、燃料圧力をケースI、IIIの場合の標準値Piよりも高い値のPjに設定する。
つまり、ケースVの場合には、内燃機関が暖機状態でないため、燃料の微粒化を促進する必要があるが、バッテリ30の充電状態が良好であるので、燃料加熱時間を延長するだけではなく、さらに燃料圧力を増圧することによって、燃料温度上昇による微粒化効果だけではなく、燃料圧力上昇による微粒化効果も併せて得るようにしたことを特徴とする。よって、内燃機関が暖機状態でなくても、内燃機関からの炭化水素等の排出物を抑えることが可能となる。
特に、内燃機関が極低温にさらされ、きわめて燃料温度が低い場合などにおいても、燃料温度上昇による微粒化効果だけではなく、燃料圧力上昇による微粒化効果も併せて得ることができるため、微粒化性能を維持することが可能となり、内燃機関からの炭化水素等の発生物を抑制することが可能となる。
図8は、図1の実施形態の燃料噴射装置にて実施する協調制御の他の実施例の動作を表すタイムチャートである。本実施例は、実施例1のケースIを改良したケースVIの実施例であり、相違点は、実施例1のケースI、IIIの燃料圧力Piよりも増圧した燃料圧力Pjに設定したことにある。また、ヒータ10の加熱及び燃料圧力の増圧を行っている間のある時刻t1に、Td<Tsの状態からTd≧Tsの状態に変化した、すなわち内燃機関が暖機状態に変化したと判定された場合には、ヒータ10の燃料加熱を中断し、燃料ポンプ70の燃料圧力の増圧を中断するようにしたことが相違する。
つまり、本実施例の場合、内燃機関が暖機状態でないと判断されたため、燃料の微粒化を促進する必要があるが、バッテリ30の充電状態が良好であるので、燃料加熱時間を延長するだけではなく、さらに燃料圧力を増圧する。これによって、燃料温度上昇による微粒化効果だけではなく、燃料圧力上昇による微粒化効果も得るようにしている。また、その微粒化の最中に、内燃機関が暖機された場合は、燃料の微粒化を促進する必要がなくなる。そこで、内燃機関が暖機されたt1時にヒータ10による燃料加熱及び燃料圧力の増圧を中断する。これにより、内燃機関が暖機された後の燃料加熱や増圧のためのエネルギ消費を抑えることができ、燃料消費を抑制することができる。
このケース6は、内燃機関が暖機されていない判定された後に、バッテリの充電状態が良好であると判定された場合だけに限定されるものではなく、バッテリの充電状態が良好でない場合にも同様の考え方を適用することができる。さらに、暖機されたときには、燃料加熱と燃料圧力の増圧の両方を中断するのではなく、いずれか一方だけを中断してもよい。
図9は、図1の実施形態の燃料噴射装置にて実施する協調制御の他の実施例の動作を表すタイムチャートである。本実施例は、実施例1のケースI’を改良したケースVIIの実施例である。内燃機関の始動が予見できる情報として、ドアが開けられたことを検知した信号、運転者が自動車内に入ったことを検知した信号、運転者がシートに着座したことを検知した信号、などのうち何れかの信号が出力された時点を基準時間0’としてヒータ10の通電を開始する。この際、基準時間0’ から基準時間0までに長い時間が空き、燃料の温度の低下が考えられる場合や、連続加熱を行うことで燃料が過加熱されてしまうことが考えられる場合には、ヒータ10への通電の一旦停止後に一定時間を置き、繰り返し加熱を行うこととする。この場合の燃料噴射装置の制御動作のタイムチャートを図9として示す。
つまり、本実施例の場合、内燃機関が暖気状態でないと判断されたため、燃料の微粒化を促進する必要があるが、バッテリ30の充電状態が良好であるので、燃料噴射直後の燃料温度を効果的に上昇させ、燃料温度上昇による微粒化効果を得るため、基準時間0までに繰り返し加熱を行うものである。
本発明の一実施の形態の燃料噴射装置を適用してなる内燃機関回りの構成図である。 本発明の一実施形態の燃料噴射装置の制御手順を表すフローチャートである。 本発明の一実施形態の燃料噴射装置の制御動作のタイムチャートである。 本発明の他の実施形態の燃料噴射装置の動作を表すタイムチャートである。 本発明の一実施形態の燃料噴射装置の制御モードの組合せを示す図である。 本発明の他の実施形態の燃料噴射装置の動作を表すタイムチャートである。 本発明の他の実施形態の燃料噴射装置の動作を表すタイムチャートである。 本発明の他の実施形態の燃料噴射装置の動作を表すタイムチャートである。 本発明の他の実施形態の燃料噴射装置の動作を表すタイムチャートである。
符号の説明
10 ヒータ
20 燃料噴射弁
30 バッテリ
35 センサ
40 コントロールユニット
50 ヒータ駆動回路
60 ポンプ駆動回路
70 燃料ポンプ
75 センサ
80 燃料タンク
90 センサ

Claims (8)

  1. 内燃機関の吸気系に液体燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記液体燃料を前記燃料噴射弁に供給する燃料ポンプと、バッテリを電源として前記液体燃料を加熱するヒータとを備える内燃機関の燃料噴射装置において、前記内燃機関の始動時に、前記内燃機関の排気温度に応じて前記ヒータの通電時間を制御する制御手段を設けたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
  2. 前記制御手段は、前記内燃機関の排気温度が予め設定された基準温度未満のとき、前記燃料噴射弁に供給する燃料圧力を予め定められた標準圧力よりも高い圧力に制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  3. 前記制御手段は、前記バッテリの電圧が予め設定された基準電圧未満のとき、前記ヒータの通電時間を予め定められた標準時間よりも短縮することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  4. 前記制御手段は、前記バッテリの電圧が予め設定された基準電圧未満で、前記排気温度が予め設定された基準温度未満のとき、前記バッテリの電圧が前記基準電圧よりも高い場合に比較して前記ヒータの通電時間を短縮するとともに、前記燃料噴射弁に供給する燃料圧力を予め定められた標準圧力よりも高い圧力に制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  5. 前記内燃機関は、触媒による排気浄化装置を備え、前記排気温度は前記排気浄化装置の下流側の温度であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  6. 前記制御手段は、第1乃至第3の制御を備え、
    前記第1の制御は、前記排気温度が予め設定された基準温度未満で、かつ前記バッテリの電圧が予め設定された基準電圧以上のとき、前記燃料ポンプの起動時間を基準として、前記燃料ポンプの起動の予め設定された標準予加熱時間前に前記ヒータをオンし、前記燃料噴射弁に供給する燃料圧力を予め設定された標準圧力に設定し、
    前記第2の制御は、前記排気温度が前記基準温度以上のときは、前記バッテリの電圧にかかわらず、前記燃料ポンプの起動の前記標準予加熱時間よりも短い時間前に前記ヒータをオンし、前記燃料噴射弁に供給する燃料圧力を前記標準圧力に設定し、
    前記第3の制御は、前記排気温度が前記基準温度未満で、かつ前記バッテリの電圧が前記基準電圧未満のとき、前記燃料ポンプの起動の前記標準予加熱時間よりも短い時間前に前記ヒータをオンし、前記燃料噴射弁に供給する燃料圧力を前記標準圧力よりも高い圧力に設定して起動し、設定時間後に前記標準圧力に戻すことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  7. 前記第1の制御は、前記燃料ポンプの起動の予め設定された標準後加熱時間後に前記ヒータをオフし、
    前記第2の制御は、前記燃料ポンプの起動の前記標準後加熱時間より短い時間後に前記ヒータをオフし、
    前記第3の制御は、前記燃料ポンプの起動の前記標準後加熱時間より短い時間後に前記ヒータをオフすることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  8. 前記制御手段は、前記排気温度が予め設定された基準温度未満で、かつ前記バッテリの電圧が予め設定された基準電圧未満のとき、前記燃料ポンプの起動時間を基準として、前記燃料ポンプの起動時に前記ヒータをオンした後、前記燃料ポンプの起動後の設定時間後に前記ヒータをオフし、前記燃料噴射弁に供給する燃料圧力を予め設定された標準圧力よりも高い圧力に設定して起動し、設定時間後に前記標準圧力に戻す制御を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
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