JP2006315182A - 印刷装置の制御方法および印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 蓋開閉およびロール紙有無の検出結果に基づき印刷装置の状態を正しく判断する印刷装置の制御方法および印刷装置を提供する。
【解決手段】 印刷装置1の制御方法は、紙検出部8がロール紙5無しを検出するステップと、ロール紙5のチャタリングの影響を排除するために所定時間後に再度ロール紙5無しの検出を行うステップと、ロール紙5の搬送を停止するステップと、蓋開閉検出部30が蓋4の開を検出するステップと、ロール紙5無しで蓋4が開でない状態ならばロール紙5無しのステータスを送信し、ロール紙5無しで蓋4が開である状態ならば蓋開のステータスを送信するステップとを有する。
【選択図】 図8
【解決手段】 印刷装置1の制御方法は、紙検出部8がロール紙5無しを検出するステップと、ロール紙5のチャタリングの影響を排除するために所定時間後に再度ロール紙5無しの検出を行うステップと、ロール紙5の搬送を停止するステップと、蓋開閉検出部30が蓋4の開を検出するステップと、ロール紙5無しで蓋4が開でない状態ならばロール紙5無しのステータスを送信し、ロール紙5無しで蓋4が開である状態ならば蓋開のステータスを送信するステップとを有する。
【選択図】 図8
Description
本発明は、印刷装置におけるロール紙の有無検出とロール紙装着用の蓋の開閉検出とを制御する印刷装置の制御方法およびこの制御方法を有する印刷装置に関する。
従来、印刷装置のロール紙の有無検出およびロール紙装着用の蓋の開閉検出には、フォトセンサを用いる方法がよく知られている。サーマル方式の印刷装置の場合、このロール紙の有無検出は、印刷時にプラテンがロール紙を印刷ヘッドへ押圧状態で当接させることを利用して、印刷ヘッドの近傍にフォトセンサを設け、プラテンに押されて近接してくるロール紙をフォトセンサで感知する方法である。この場合、フォトセンサは、金属製の緩衝板で周囲を覆われており、ロール紙等が搬送時の摩擦などで発生する静電気を緩衝板に導通させて逃がし、フォトセンサが破壊されることを防止する構成である(たとえば特許文献1)。
同様にして、蓋の開閉検出も、フォトセンサからの蓋の遠近を感知することにより可能である。一方、フォトセンサの弱点である静電気の影響を受けないようにするため、フォトセンサに替えてメカスイッチを検出部として設置する方法がある。図10は、メカスイッチによる従来の蓋およびロール紙の検出を示すフローチャートである。フローチャートは、印刷装置の制御部によるフローを表す。
まず、ステップS20において、蓋開閉検出部のメカスイッチが蓋開を検出したか否かを制御部が判断し、検出すればステップS21へ進み、検出しなければステップS22へ進む。ステップS20において蓋開を検出すると、印刷可能状態ではないため、ステップS21において、ロール紙搬送モータを停止させる。蓋を開けると、ロール紙を押さえているプラテンがロール紙を押さえなくなり、紙検出部がロール紙無しと検出する。しかし、ステップS20において蓋開が先に検出されているため、次のステップS23において、蓋開ステータスをホストコンピュータ等へ送信する。一方、ステップS20で蓋開が検出されない場合、ステップS22において、紙検出部のメカスイッチがロール紙無しを検出したか否かを制御部が判断する。検出しなければステップS20へ戻り、検出すればステップS24へ進む。ステップS24において、ロール紙搬送モータを停止させ、次に、ステップS25において、ロール紙無しステータスをホストコンピュータ等へ送信する。
このように、蓋の開閉およびロール紙の有無がそれぞれ対応する検出部によって検出でき、検出結果に対応するステータスの送信が可能である。さらに、メカスイッチを使用することにより、検出部のために静電気を逃がす必要が無く、緩衝板は金属製以外の加工性良いプラスチック等を用いることが可能である。
しかし、従来の技術では、メカスイッチの検出位置精度がフォトセンサより劣るため、蓋を開けた時に、蓋開閉検出部のメカスイッチより先に紙検出部のメカスイッチが作動することがある。このような場合、蓋を開けたにも関わらず、蓋開のステータスではなく、ロール紙無しのステータスが送信され、ホストコンピュータ等に表示される。その結果、例えばロール紙があるにも係わらず、ロール紙がないことを表示し、オペレータを惑わすことになる。或いは故障と勘違いされる事態も有り得る。
本発明は、上記課題を解決するために、蓋の開閉およびロール紙の有無の検出結果に基づき印刷装置の状態を正しく判断する印刷装置の制御方法および印刷装置を提供することを目的とする。
本発明の印刷装置の制御方法は、ロール紙の有無を検出する紙検出部とロール紙装着用の蓋の開閉を検出する蓋検出部とを備えた印刷装置を制御する方法である。この制御方法は、紙検出部によってロール紙が無いと検出されたか否かを判断部が判断する紙検出ステップと、ロール紙が無いと判断された場合に、ロール紙搬送の停止を指示部が印刷制御部へ指示する停止ステップと、蓋検出部によって蓋が開けられたと検出されたか否かを判断部が判断する蓋開検出ステップと、ロール紙が無い状態であり且つ蓋が開けられたと判断された場合に、蓋開の情報の送信を指示部が送信部へ指示し、ロール紙が無い状態であり且つ蓋が開けられていないと判断された場合に、ロール紙無しの情報の送信を指示部が送信部へ指示する送信指示ステップと、を有することを特徴とする。
この印刷装置の制御方法によれば、紙検出部および蓋検出部の検出結果を判断して、印刷装置の状態を正しく把握するために、まず、紙検出部がロール紙無しの検出をしたか否かを判断部が判断する。ロール紙無しが検出されるのは、印刷が行われロール紙が消費されて無くなった場合、および、蓋を閉じることによりロール紙の装着が検出される構成において蓋が開けられた場合、である。判断部によりロール紙無しと判断されると、印刷の続行が不可であり、指示部が印刷制御部へロール紙搬送の停止を指示する。次に、ロール紙無しと検出されたのは、ロール紙が消費されて無くなったためか、蓋が開けられたためか、を判断するために、蓋検出部によって蓋の開状態が検出されたか否かを判断部が判断する。蓋が開けられていると判断されると、ロール紙無しが検出されたのは、ロール紙の有無に関わらず蓋が開けられたことが原因と判断できる。従って、指示部は、蓋開を示す情報の送信を印刷装置が接続されているホストコンピュータ等へ行うように送信部へ指示する。蓋開の情報により、オペレータは、印刷を行うためには蓋を閉じることの認識と、同時に、蓋を閉じる際にロール紙の有無確認を行うことが可能である。一方、蓋が開けられていないと判断されると、蓋開によるロール紙無し検出とは考えられないため、ロール紙が消費されてなくなったと判断できる。従って、指示部は、ロール紙無しを示す情報をホストコンピュータ等へ行うように送信部へ指示する。以上のシーケンスにより、ロール紙が消費されて無くなった判断と、蓋が開けられてロール紙無しが検出された判断とを適切に区分して把握可能である。
この場合、紙検出ステップは、ロール紙が無いと判断された場合、チャタリングによるロール紙無しの検出を排除するために所定時間後に再度判断を行うステップであることが好ましい。
この方法によれば、紙検出部によりロール紙が無いと判断されると、検出の正確さを期すために所定時間をおいて再度ロール紙の有無を検出する。検出器は、状態変化時にいわゆるチャタリングと呼ばれるONとOFFを繰り返す状態になることがあり、チャタリング時には、紙検出部により、ロール紙が無い、と一時的に検出されてしまうことがある。一時的なチャタリングにより、ロール紙が有るにもかかわらずロール紙無しと判断されることを排除するために、チャタリングの影響を排除可能な所定時間経過後に紙検出部による2度目の検出を行う。これにより、ロール紙があるにもかかわらず、ロール紙が無いと判断してしまうことをほぼ回避可能である。
本発明の印刷装置の制御方法は、ロール紙の有無を検出する紙検出部とロール紙装着用の蓋の開閉を検出する蓋検出部とを備えた印刷装置を制御する方法である。この制御方法は、蓋検出部によって蓋が閉じられたと検出されたか否かを判断部が判断する蓋閉検出ステップと、紙検出部によってロール紙が無いと検出されたか否かを判断部が判断する紙検出ステップと、前記蓋が閉じられた状態であり且つ前記ロール紙が無いと判断された場合に、ロール紙無しの情報の送信を指示部が送信部へ指示し、前記蓋が閉じられた状態であり且つ前記ロール紙が有ると判断された場合に、印刷開始準備を指示部が印刷制御部へ指示する制御指示ステップと、を有することを特徴とする。
この印刷装置の制御方法によれば、紙検出部および蓋検出部の検出結果を判断して、印刷装置の状態を正しく把握するために、まず、蓋検出部によって蓋が閉じられたと検出されたか否かを判断部が判断する。判断部により蓋が閉じられたと判断されると、次に、印刷の開始が可能か否かを判断するために、判断部は、紙検出部を介してロール紙の有無を判断する。紙検出部の検出結果によりロール紙が無いと判断されると、指示部が、ロール紙無しを示す情報の送信を印刷装置が接続されているホストコンピュータ等へ行うように送信部へ指示する。ロール紙無しの情報により、オペレータは、印刷を行うためにロール紙の装着が必要であるとの確認が可能である。一方、ロール紙があると判断されると、指示部が、印刷開始準備の指示を印刷制御部へ指示する。印刷開始準備は、これまでの検出等の操作履歴をクリアして印刷装置を印刷初期状態にリセットし、また、ロール紙のスムーズな搬送のため搬送機構のバックラッシュ等を解消する動作である。以上のシーケンスにより、紙検出部および蓋検出部の個別の検出結果から、蓋が閉じられてロール紙も装着され印刷開始が可能であるのか、蓋は閉じられているがロール紙の無い状態であり印刷開始が不可であるのか、を適切に判断可能である。
この場合、蓋閉検出ステップは、蓋が閉じられたと判断された場合、紙検出部がロール紙の有無検出を終了するための所定時間を確保した後に再度判断を行うステップであることが好ましい。
この方法によれば、蓋が閉じられたと判断された場合において、すぐに後ステップのロール紙の検出に進まずに、確実にロール紙の有無が検出可能な状態になるための所定時間をおく。ロール紙は、蓋が閉じられロール紙が設定位置に収まると紙検出部によって検出される。つまり、ロール紙検出が蓋閉検出より遅れることがあり、ロール紙が装着されたにもかかわらずロール紙検出が遅れて、ロール紙無しの判断が検出結果となってしまうことがある。これを防止するため、蓋が閉じられて、紙検出部がロール紙の有無の検出を終了するに十分な所定時間を確保してから再度蓋閉の検出を行い、ロール紙検出のステップに進む。これにより、蓋閉の検出と、ロール紙の検出とが正しい状態で判断可能である。
この場合、紙検出部および蓋検出部は、電気的信号のONとOFFとがロール紙の有無のいずれかまたは蓋の開閉のいずれかに対応するように設定されているメカスイッチをそれぞれ備えていることが好ましい。
この方法によれば、紙検出部は、ロール紙が装着されるとメカスイッチが電気的にON状態になり、ロール紙がなくなるとメカスイッチが電気的にOFF状態になる。この電気的ON、OFFを検出して、ロール紙の有無を判断可能な方法である。同様に、蓋検出部は、蓋が閉じられるとメカスイッチがONになり、開けられるとOFFになって、蓋の開閉を判断可能である。このようなメカスイッチを用いることにより、簡便な電気的ON、OFFによる検出が可能であり、且つ、静電気の影響を受け難い検出部が構成可能な方法である。
本発明の印刷装置は、ロール紙の有無を検出する紙検出部とロール紙装着用の蓋の開閉を検出する蓋検出部とを備えた印刷装置である。印刷装置は、印刷装置による印刷を制御する印刷制御部と、紙検出部によってロール紙が無いと検出されたか否かの判断および蓋検出部によって蓋が開けられたと検出されたか否かを判断する判断部と、ロール紙が無いと判断された場合に、ロール紙の搬送の停止を印刷制御部へ指示する指示部と、ロール紙が無い状態であり且つ蓋が開けられた場合に、蓋開の情報の送信を指示部から指示され、ロール紙が無い状態であり且つ蓋が開けられていない場合に、ロール紙無しの情報の送信を指示部から指示される送信部と、を有することを特徴とする。
この印刷装置によれば、紙検出部および蓋検出部の検出結果を判断して、印刷装置の状態を正しく把握するために、印刷装置は、紙検出部がロール紙無しの検出をしたか否かを判断する判断部と、判断部によりロール紙無しと判断され印刷の続行が不可の場合、印刷制御部へロール紙搬送の停止を指示する指示部とを有している。ロール紙無しの検出は、印刷が行われロール紙が消費されて無くなった場合、および、蓋を閉じることによりロール紙の装着が検出される構成において蓋が開けられた場合、になされる。このロール紙無しの検出が、ロール紙が消費されて無くなったためか、蓋が開けられたためか、を判断するために、ロール紙無しの検出後、蓋検出部によって蓋の開状態が検出されたか否かがさらに判断部によって判断される。蓋が開けられていると判断されると、ロール紙無しが検出されたのは、ロール紙の有無に関わらず蓋が開けられたことが原因と判断できる。印刷装置は、送信部を有しており、送信部は、蓋開を示す情報の送信を印刷装置が接続されているホストコンピュータ等へ行うように指示部から指示される。一方、蓋が開けられていないと判断されると、蓋開によるロール紙無し検出とは考えられないため、ロール紙が消費されてなくなったと判断できる。従って、送信部は、ロール紙無しを示す情報をホストコンピュータ等へ行うように指示部から指示される。以上のように、印刷装置は、ロール紙が消費されて無くなった判断と、蓋が開けられてロール紙無しが検出された判断とを適切に区分して実行可能である。
本発明の印刷装置は、ロール紙の有無を検出する紙検出部とロール紙装着用の蓋の開閉を検出する蓋検出部とを備えた印刷装置である。印刷装置は、印刷装置による印刷を制御する印刷制御部と、蓋検出部によって蓋が閉じられたと検出されたか否かの判断および紙検出部によってロール紙が無いと検出されたか否かを判断する判断部と、蓋が閉じられた状態であり且つロール紙が無いと判断された場合に、ロール紙無しの情報の送信を送信部へ指示し、蓋が閉じられた状態であり且つロール紙が有ると判断された場合に、印刷開始準備を印刷制御部へ指示する指示部と、を有することを特徴とする。
この印刷装置によれば、印刷装置は、蓋検出部によって蓋が閉じられたと検出されたか否かの判断、および蓋が閉じられたと判断されると、印刷の開始が可能か否かを判断するために、紙検出部を介してロール紙の有無を判断する判断部を有する。また、印刷装置は、紙検出部の検出結果によりロール紙が無いと判断されると、ロール紙無しを示す情報の送信を印刷装置が接続されているホストコンピュータ等へ行うように送信部へ指示し、一方、ロール紙があると判断されると、印刷開始準備の指示を印刷制御部へ指示する指示部を有する。印刷開始準備は、これまでの検出等の操作履歴をクリアして印刷装置を印刷初期状態にリセットし、また、ロール紙のスムーズな搬送のため搬送機構のバックラッシュ等を解消する動作である。以上のように、印刷装置は、蓋が閉じられてロール紙も装着され印刷開始が可能であるのか、蓋は閉じられているがロール紙の無い状態であり印刷開始が不可であるのか、を適切に判断して実行可能である。
以下、本発明の印刷装置の制御方法およびこの制御方法を有する印刷装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態)
(実施形態)
図1は、印刷装置の外観を示す斜視図である。また、図2は、紙検出部および蓋開閉検出部を示す断面図、図3は、印刷装置へロール紙を装着した状態を示す断面図である。図1および図2に示すように、印刷装置1は、下部外装2と、上部外装3とを備えている。上部外装3は、上面に開閉自在な蓋4を有し、蓋4を開けた内部に、上部外装3へ装着するロール紙5をロール状に収容したロール部6と、ロール紙5へかかる張力を一定に保持するように張力の変化を吸収する緩衝機構部7と、緩衝機構部7の一部を切り欠いて設けられている収容部16に収容されてロール紙の有無を検出する紙検出部8と、ロール紙5へ印刷を行う印刷ヘッド9と、蓋の開閉を検出する蓋開閉検出部(蓋検出部)30とを有する。また、蓋4の印刷ヘッド9側には、蓋4を閉じるとロール紙5を印刷ヘッド9へ押圧状態で当接させるプラテン10と、蓋開閉検出部30を作動させる検出板31とが設けられている。さらに、上部外装3の上面に蓋開ボタン11、そして、前方側面に電源スイッチ12が設けられている。
蓋開閉検出部30は、蓋4の開閉を電気的に検出するメカスイッチ32と、検出板31に押されてメカスイッチ32方向へ移動可能な検出バー34と、検出バー34に検出板31方向への押圧を付与するばね35と、検出バー34の移動をメカスイッチ32へ伝達してメカスイッチ32を作動させるスイッチレバー33とを有する。
蓋4が閉じられ検出板31が検出バー34に当接すると、検出バー34は、ばね35の押圧に抗してメカスイッチ32の方向へ押される。検出バー34は、スイッチレバー33を介してメカスイッチ32を作動させ、メカスイッチ32は、電気的信号がONとなり蓋4が閉じられたことが検出可能である。蓋4が開けられると、検出板31が検出バー34から離れ、検出バー34は、ばね35によりメカスイッチ32から離れる方向へ移動する。検出バー34の移動によりメカスイッチ32を作動させていたスイッチレバー33が戻り、メカスイッチ32は、電気的にOFFとなる。これにより蓋4が開けられたことが検出可能である。
緩衝機構部7は、図3に示すように、ロール紙5を印刷ヘッド9へ案内すると共にロール紙5にかかる張力を緩和する緩衝板14を有し、緩衝板14は、張力を緩和するために緩衝板回転中心15を中心にして、ロール部6および印刷ヘッド9の方向へ回転可能である。緩衝板14は、ロール紙5を案内可能なように、緩衝板14が回転する方向とおおよそ直角方向へ延在している。紙検出部8は、ロール紙5を検出する検出レバー17と、ロール紙5と接して検出レバー17が回転するための検出レバー回転中心18と、ロール紙5の有無を電気的に検出するメカスイッチ22と、検出レバー17の回転をメカスイッチ22へ伝達するスイッチレバー23とを有する。
このような構成の印刷装置1によってロール紙5へ印刷を行うには、まず、蓋開ボタン11を押して蓋4を開け、上部外装3の内部へロール部6を装着する。次に、ロール部6からロール紙5を引き出す。引き出す方向は、図3に示すように、ロール紙5を案内する緩衝板14の案内面19および検出レバー17を覆うようにして、印刷ヘッド9の方向へ引き出す。ロール紙5をロール部6から引き出した後、蓋4を閉めると、蓋4に設けられたプラテン10がロール紙5を印刷ヘッド9へ当接させる。この時、紙検出部8の検出レバー17は、ロール紙5に押されて回転し、ロール紙5の無い状態時の位置Pから位置Qまで押し下げられる。検出レバー17の回転は、検出レバー回転中心18を中心にして、緩衝板14の延在方向とほぼ平行に回転する。
また、印刷装置1へ装着されたロール紙5は、ロール部6から緩衝板14の案内面19に沿って案内面19に巻きつくようにして、プラテン10方向へ延在している。そして、案内面19と重なるように配置されている紙検出部8の検出レバー17を押し下げて検出レバー17を回転させる。検出レバー17の回転によりスイッチレバー23を介してメカスイッチ22が作動し、ロール紙5の装着が検出される。さらに、ロール紙5は、プラテン10に沿って印刷ヘッド9へ延在し、印刷ヘッド9とプラテン10とで押圧挟持されている。次いで、ロール紙5は、印刷ヘッド9により印刷がなされ、印刷後印刷装置1の外へ排出される。
プラテン10は、蓋4が閉められると、上部外装3内の図示していない駆動装置に係合して回転する。プラテン10の回転により、ロール紙5がロール部6から順次引き出され、印刷ヘッド9へ供給される。この場合、印刷ヘッド9は、サーマル方式であり、ロール紙5は感熱紙である。印刷ヘッド9へ供給されたロール紙5は、印刷ヘッド9の発熱体に発生した熱に反応して発色する。この発色を制御することにより、印刷装置1として所定の印刷が実行可能である。
次に、ロール紙5の搬送について説明する。印刷装置1のようなロール部6を投げ込み装着する構成の場合、プラテン10が回転して印刷ヘッド9へロール紙5の供給を開始する際に、まず、停止状態のロール部6を回転させてロール紙5を引き出す。ロール紙5の引き出しには、ロール部6の静止し続けようとする静止摩擦に抗してロール部6を回転させる必要があり、一時的にプラテン10を回転させるモータに対し大きな負荷がかかる。特に、高速で印刷を行えるようにロール紙5の供給速度を速く設定している場合には、ロール部6を回転開始させるために、より大きな負荷がモータにかかる。同時に、ロール紙5に対してもプラテン10への負荷に比例してより大きな張力がかかる。このため、ロール部6、プラテン10のそれぞれが突っ張り合って、すぐにロール部6が回転開始できない状態となる。
この状態おいて、プラテン10のさらに強い回転によってロール紙5が引き出され、印刷ヘッド9へ供給される。この場合、ロール紙5にかかる張力により、ロール紙5に印刷不良の原因となる伸びやシワの発生、および破断等が生じることがある。また、印刷装置1がレシート印刷を行うPOSプリンタの場合では、レシート印刷が断続的な印刷であるため、印刷開始毎に、このようなプラテン10への負荷やロール紙5への張力増が繰り返されて、ロール紙5が印刷ヘッド9へスムーズに供給されないことがある。
この課題の解決のため、印刷装置1には、ロール紙5のスムーズな供給をするために、プラテン10への負荷やロール紙5への張力を緩和する緩衝機構部7を備えている。図4は、ロール紙に張力が付加された場合のロール紙搬送状態を示す断面図である。印刷装置1が印刷休止状態から印刷を開始する時、プラテン10の回転しようとする力によりロール紙5へ大きな張力がかかる。ロール紙5へかかる張力に応じて、緩衝機構部7の緩衝板14が緩衝板回転中心15を中心にして、プラテン10の方向へ回転する。緩衝板14がプラテン10方向へ回転すると、ロール紙5への張力が緩和され、プラテン10は、回転開始時に、瞬間的に大きな負荷を負うことなく回転を開始可能である。図4は、緩衝板14が最大限にプラテン10方向へ回転した状態を示しており、通常のロール紙5搬送においては、ここまで回転することはない。
ロール部6が回転しロール紙5が一定速度で紙送りされ始めると、ロール紙5の搬送に関わる負荷は、ロール部6と上部外装3のロール部受部との摩擦、および、ロール紙5とロール紙5を案内する緩衝板14の案内面19との摩擦のみであり、この両摩擦とも少負荷である。緩衝板14は、ロール紙5の搬送開始時に大きく回転した状態から、負荷とのバランスのとれたロール部6方向の位置へ戻る。緩衝板14の回転による張力緩和によってロール紙に過大な張力が作用することを防止可能である。
また、ロール紙5を検出する検出レバー17の先端部27は、図3および図4に示すように、ロール紙5の搬送方向に直角の断面形状が案内面19の断面形状とほぼ同一である。図3に示すように、ロール紙5が装着された状態では、ロール紙5に張力がかかっておらず緩衝板14は回転しない。一方、先端部27は、その一部がプラテン10と案内面19間に存するロール紙5に押されて回転し、メカスイッチ22を作動させる。これによりロール紙5が装着されたことが検出される。
ロール紙5が装着された後、プラテン10の回転によりロール紙5へ張力が付加されると、図4に示すように、緩衝板14がプラテン10方向へ回転する。緩衝板14の回転に伴い、先端部27が当接するロール紙5は、ロール紙位置R1からR2へ移動する。ロール紙5位置の移動に対応して、先端部27もロールル紙位置R2へ回転移動する。ロール紙5にかかる張力が大きくなって、緩衝板14がプラテン10方向に回転すればするほど、先端部27の断面形状と案内面19の断面形状とが同一面であるかのように重なる状態になる。
さらに、先端部27は、緩衝板14がロール部6の方向またはプラテン10の方向へ回転したいずれの状態においても、緩衝板14と連動して回転し、緩衝板14の案内面19よりロール紙5側へ先端部27単独で突出しない構成である。従って、先端部27がロール紙5を局部的に押し上げて擦れるなどして、ロール紙5にスジ、打痕等の損傷を与えることを防止可能である。また、ロール紙5に大きな張力がかかるにつれて、先端部27と案内面19とが既述したように重なる状態となり、特に、先端部27はロール紙5としだいに広い面で接するようになるため、ロール紙5の損傷をより一層回避可能である。
次に、紙検出部8の構成を詳細に説明する。図5は、ロール紙無し状態での紙検出部を示す正面図である。図6は、ロール紙有り状態での紙検出部を示す正面図である。図5、図6は、図3で示す紙検出部8のB矢視による図である。
図5に示すように、紙検出部8は、緩衝板14を切り欠いて設けられた収容部16に緩衝板14の延在する方向に沿って配置されている。紙検出部8は、検出レバー回転中心18を中心に回転する検出レバー17と、検出レバー17と一体に設けられたカム20と、カム20の一面であって検出レバー回転中心18と同心の円弧面21と、メカスイッチ22と、カム20に当接して回転しメカスイッチ22を作動させるスイッチレバー23とを有する。なお、検出レバー17の先端部27は、ロール紙5を損傷しないように丸められている。
メカスイッチ22は、スイッチレバー23の回転中心であるスイッチレバー回転中心26と、スイッチレバー23が当接する接点レバー24とを有する。接点レバー24は、弾力性を有する導電性金属であり、スイッチレバー23が回転して当接すると、スイッチレバー23の回転に合わせて柔軟に撓る。スイッチレバー23と接点レバー24との接する部分が接点部25であり、接点部25を介してスイッチレバー23と接点レバー24とが電気的に導通する。
紙検出部8は、印刷装置1にロール紙5が装着されていない状態では、検出レバー17が先端部27と検出レバー回転中心18を挟んで対極にあるカム20側の重さにより回転し、先端部27は、緩衝板14の案内面19より飛び出た位置Pにある。この時、スイッチレバー23は、カム20から自由であって、接点レバー24の接点部25とも離れており、電気的な導通がOFFの状態である。スイッチレバー23は、カム20等による外力が作用しない状態では、図示していないバネ等によりこの電気的OFFの状態の位置へ戻る。スイッチレバー23は、この位置を原点位置とする。スイッチレバー23が原点位置にあって電気的OFFの状態であることにより、印刷装置1にロール紙5が装着されていないことを検出可能である。
そして、図6に示すように、印刷装置1にロール紙5が装着されると、先端部27がロール紙5に押し下げられて位置Pから位置Qの方向へ回転する。先端部27の回転により、カム20の端部がスイッチレバー23を押して、スイッチレバー回転中心26を中心にしてスイッチレバー23を回転させる。先端部27が位置Qまで回転すると、スイッチレバー23は、カム20の端部に押される状態から円弧面21へ乗り上げた状態になる。スイッチレバー23が円弧面21に乗り上げる状態において、スイッチレバー23と接点レバー24とが接点部25で当接し電気的にONとなる。この電気的ON状態によって、印刷装置1にロール紙5が装着されたことを検出可能である。
通常の印刷状態では、ロール紙5は、ロール紙位置R1にあって先端部27と当接している。印刷停止状態から印刷を開始する場合に、ロール紙5に張力が付加されて緩衝板14が回転し、ロール紙5はロール紙位置R2に移動する。印刷の開始および停止が繰り返され、その都度緩衝板14が回転すると、ロール紙5の位置がR1とR2との間を移動する。それに連動して、先端部27が回転する。先端部27の回転に伴ってカム20の円弧面21も回転するが、スイッチレバー23は、円弧面21に乗り上げた状態であるため、円弧面21上を摺動するのみで、スイッチレバー回転中心26を中心にして回転することはない。従って、スイッチレバー23と接点レバー24とが接点部25において摺動せず、接点部25の不必要な摺動が抑制可能である。また、接点部25の磨耗に起因する電気的導通不良も低減可能である。
なお、蓋開閉検出部30のメカスイッチ32は、紙検出部8のメカスイッチ22と同様な構成であり、蓋4が閉じられ検出板31によって、検出バー34、スイッチレバー33を介して押されることにより作動する。この蓋4の閉状態において、蓋4はロックされており、蓋4が動いて検出バー34を移動させ、メカスイッチ32の接点部(図示していない)を摺動させるようなことは無い。
次に、印刷装置1の制御系統について説明する。図7は、印刷装置の制御部を示すブロック図である。印刷装置1は、ホストコンピュータ41と接続されている。制御部40は、ホストコンピュータ41と接続するための入出力インタフェース42と、印刷装置1を制御するプログラム等が記憶されているフラッシュROM43と、ホストコンピュータ41から送られて来る印刷データなどを一時的に記憶しておくRAM44と、フラッシュROM43に不揮発に記憶されているプログラムに基づき制御を実行するCPU45とを有する。そして、紙検出部8および蓋開閉検出部30を制御する検出制御部49と、印刷ヘッド9およびプラテン10を制御する印刷制御部50とを有する。
CPU45は、紙検出部8および蓋開閉検出部30の検出結果を検出制御部49から受けロール紙および蓋の状態を判断する判断部46と、判断部46の判断に基づき印刷制御部50等へ制御指示をする指示部47と、ロール紙5無しの情報や蓋4の開閉状態の情報等をホストコンピュータ41へ送信する送信部48とを有する。
これら制御部40を構成する入出力インタフェース42、フラッシュROM43、RAM44、CPU45、検出制御部49、印刷制御部50がバス51を介して相互に接続されている。
次に、紙検出部8および蓋開閉検出部30による検出結果に基づき、印刷装置1におけるロール紙5の有無および蓋4の開閉状態を判断するフローについて説明する。図8は、蓋閉状態での紙検出および蓋開検出を示すフローチャートである。蓋4が閉じられている蓋閉状態において、ロール紙5の有無および蓋4が開けられたかを判断するフローである。フローチャートは、印刷装置1の制御部40によるフローを表す。
ステップS1において、紙検出部8によってロール紙5が無くなったと検出されたか否かを、判断部46が判断する。無くなったと判断すればステップS2へ進み、一方、無くなっていないと判断すれば、ステップS1において検出を続行する。ロール紙5無しの検出は、蓋4が閉状態で印刷が行われロール紙5が消費されて無くなった場合と、蓋4が開けられたことによる場合、とのいずれかにおいてなされる。
次に、ステップS2において、紙検出部8がロール紙5無しの検出を継続して検出しているか否かを、検出制御部49が再度確認し判断部46が判断する。ステップS2は、ステップS1における判断から20ms程度の時間(所定時間)をおいて、再度判断するステップである。チャタリング時には、紙検出部8が一時的にロール紙5が無いと検出することがある。このチャタリングによるロール紙5無しの検出を排除するため、ステップS2を実行する。ロール紙5が無いと判断されるとステップS3へ進み、一方、無いと判断されなければステップS1へ戻る。チャタリング時の時間と検出する回数は、紙検出部8や使用条件により最適な値にすることができる。
そして、ステップS3において、ロール紙5が無い状態では印刷が不可であるため、プラテン10によるロール紙5の搬送の停止(同時に印刷ヘッド9の印刷停止)を、指示部47が印刷制御部50へ指示する。指示後、ステップS4へ進む。
ステップS4において、蓋開閉検出部30が蓋4の開を検出したか否かを、判断部46が判断する。ステップS4は、ロール紙5が無いと判断された原因を明確にするためのステップである。蓋4が開でなければステップS5へ進み、一方、蓋4が開であればステップS6へ進む。
次に、ステップS5において、印刷装置1の状態は、ロール紙5が無しであり、且つ、蓋4が開でないため、ロール紙5が印刷によって消費されて無くなった状態であると判断できる。従って、指示部47の指示により、送信部48がロール紙5無しのステータスをホストコンピュータ41へ送信する。オペレータは、ホストコンピュータ41の表示を見てロール紙5が無くなったことを認識可能である。
また、ステップS6において、印刷装置1の状態は、ロール紙が5無しであり、且つ、蓋4が開であるため、ロール紙5が印刷によって消費されて無くなったのではなく、蓋4の開に伴うロール紙5無しの状態であると判断できる。そのため、指示部47の指示により、送信部48が蓋開のステータスをホストコンピュータ41へ送信する。オペレータは、ホストコンピュータ41の表示を見て、蓋4が開かれて印刷不可状態であることを認識可能である。このフローにより、紙検出部8と蓋開閉検出部30との検出結果を適切に判断して、印刷装置1の状態把握が可能である。
なお、ステップS1およびS2は、紙検出ステップに該当し、ステップS3は、停止ステップ、ステップS4は、蓋開検出ステップ、ステップS5およびS6は、送信指示ステップにそれぞれ該当する。
次に、蓋4が開けられている蓋開状態において、蓋4が閉じられ印刷開始の可否の判断をするフローについて説明する。図9は、蓋開状態での紙検出および蓋閉検出を示すフローチャートである。フローチャートは、印刷装置1の制御部40によるフローを表す。
ステップS10において、蓋開閉検出部30によって蓋4が閉じられたと検出されたか否かを、判断部46が判断する。蓋4が閉じられたと判断すればステップS11へ進み、一方、閉じられていないと判断すればステップS10において検出を続行する。
次に、ステップS11おいて、蓋開閉検出部30が蓋4の閉の検出を継続して検出しているか否かを、検出制御部49が再度確認し判断部46が判断する。ステップS11は、ステップS10における判断から所定時間をおいて、再度判断するステップである。これにより、後ステップにおける紙検出部8のロール紙5有無の検出が確実になされるための時間を確保することが可能となる。ロール紙5は、蓋4が閉じられてロール紙5によって紙検出部8の検出レバー17が押されることによって検出される。つまり、ロール紙5の検出が蓋閉の検出より遅れることがあり、ロール紙5が装着されたにもかかわらずロール紙5の検出が遅れて、ロール紙無しの検出がされてしまうことがある。これを防止するため、蓋4が閉じられて、紙検出部8がロール紙5の有無の検出を終了するに十分な500ms程度の所定時間を確保してから、再度蓋閉の検出を行う。この間にロール紙5の有無検出が確実に行われる。蓋4が閉じられていると判断されるとステップS12へ進み、一方、蓋4が閉じられていないと判断されるとステップS10へ戻る。500msの時間は、蓋開閉検出部30の検出特性などにより、他の最適値に設定できる。
次に、ステップS12において、紙検出部8によりロール紙5無しが検出されたか否かを判断部46が判断する。ステップS12は、蓋4が閉じられたことにより、印刷開始が可能か否かを明確にするためのステップである。ロール紙5が無いと判断されるとステップS13へ進み、一方、ロール紙が有ると判断されるとステップS14へ進む。
ステップS13において、印刷装置1は、蓋4が閉の状態であるがロール紙5が無い状態であり、印刷開始は不可と判断できる。そのため、指示部47の指示により送信部48がロール紙5無しのステータスをホストコンピュータ41へ送信する。オペレータは、ホストコンピュータ41の表示を見てロール紙5が無くなったため印刷不可であることを認識可能である。
また、ステップS14において、印刷装置1は、蓋4が閉の状態でロール紙5が有る状態であり、印刷開始は可能と判断できる。そのため、指示部47は、印刷制御部50へ印刷開始のためのイニシャライズ動作を指示する。イニシャライズ動作とは、これまでの検出等の操作履歴をクリアして印刷装置1を印刷初期状態にリセットし、また、ロール紙5のスムーズな搬送のため搬送機構のバックラッシュ等を解消する動作である。こうして印刷装置1による印刷が可能になる。
なお、ステップS10およびS11は、蓋閉検出ステップに該当し、ステップS12は、紙検出ステップ、ステップS13およびS14は、制御指示ステップにそれぞれ該当する。
以上のようなフローを用いることにより、紙検出部8および蓋開閉検出部30が個別に検出した検出結果から、印刷装置1のロール紙5の有無および蓋4の開閉の状態を正しく把握でき印刷開始の可否を判断可能である。さらに、紙検出部8および蓋開閉検出部30に、高価なフォトセンサに比べ反応精度が劣るが安価なメカスイッチ32を用いることが可能である。
以上、印刷装置の制御方法およびこの制御方法を有する印刷装置の実施形態について説明した。この実施形態の効果をまとめて記載する。
(1)印刷装置1の制御方法は、紙検出部8がロール紙5の無しを検出後、蓋開閉検出部30が蓋4の開か閉かを検出し、蓋開であれば蓋開によるロール紙5無し検出と判断し、蓋閉であればロール紙5が消費されて無くなったと判断する。このようなシーケンスによる制御方法は、紙検出部8と蓋開閉検出部30とが個別に検出した結果から、ロール紙が消費されて無くなった判断と、蓋が開けられてロール紙無しが検出された判断とが適切に区分されて判断可能である。
(2)また、蓋開閉検出部30が蓋4の閉を検出後、紙検出部8がロール紙5の有無を検出し、ロール紙5の無しを検出すればロール紙無しと判断し、ロール紙5の有りを検出すれば印刷開始可能と判断し印刷開始準備をする。このようなシーケンスによる制御方法は、紙検出部8と蓋開閉検出部30とが個別に検出した結果から、蓋4が閉じられてロール紙5も装着され印刷開始が可能であるのか、蓋4は閉じられているがロール紙5の無い状態であり印刷開始が不可であるのか、の判断が適切に区分されて判断可能である。
(3)紙検出部8によるロール紙5の有無検出は、時間をおいてステップS1およびS2で2回検出する。時間をおいて検出を繰り返すことにより、ロール紙5があるにもかかわらず、ロール紙5のチャタリングによりロール紙5が無いと一時的に判断されてしまうことをほぼ回避可能である。さらに、ステップS10において、蓋4が閉じられたと判断された場合において、すぐにステップS12のロール紙5の検出に進まず、紙検出部8によるロール紙5の有無を確実に検出可能にするための所定時間を確保する。所定時間後に再度蓋4の閉検出を行ってロール紙5の有無を検出するため、蓋4の閉検出と、ロール紙5の有無検出とを正しく判断可能である。
(4)紙検出部8および蓋開閉検出部30は、メカスイッチ32を用いており、メカスイッチの電気的ON、OFFにより、ロール紙5の有無および蓋4の開閉を判断可能である。このようなメカスイッチを用いることにより、簡便な電気的ON、OFFによる検出が可能であり、且つ、静電気の影響を受け難い安価な検出部が構成可能である。
また、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、次のような変形例が挙げられる。
(変形例1)蓋開閉検出部30のメカスイッチ32が、検出板31、検出バー34およびスイッチレバー33を介して蓋4の開閉を検出する構成ではなく、スイッチレバー33が直接蓋4に接して検出する構成であっても良い。この構成であれば、部品数が少なく印刷装置1への設置が簡単である。
(変形例2)ステップS11での蓋4の閉検出は行わず、所定時間の経過待ちのステップであっても良い。ステップS12のロール紙5の検出が確実に行える時間が確保されるならば、蓋4の閉検出は、ステップS10で行うだけで良く、検出制御部49の負荷が軽減される。ただし、ステップS10で蓋4の閉が検出された後、蓋4のロックが不確実で開いてしまい易い機構の場合には、ステップS11の再検出は効果がある。
(変形例3)蓋開閉検出部30のメカスイッチ32、スイッチレバー33および検出バー34を蓋4へ配置し、検出板31を上部外装3側へ配置する構成であっても良い。印刷装置1への蓋開閉検出部30の取付位置の自由度を広げられ、スペースの有効活用が可能である。
1…印刷装置、4…蓋、5…ロール紙、6…ロール部、7…緩衝機構部、8紙検出部、9…印刷ヘッド、10…プラテン、14…緩衝板、16…収容部、17…検出レバー、19…案内面、20…カム、21…円弧面、22…メカスイッチ、23…スイッチレバー、25…接点部、27…先端部、30…蓋開閉検出部、31…検出板、32…メカスイッチ、33…スイッチレバー、34…検出バー、35…ばね、40…制御部、45…CPU、46…判断部、47…指示部、48…送信部、49…検出制御部、50印刷制御部。
Claims (7)
- ロール紙の有無を検出する紙検出部と前記ロール紙装着用の蓋の開閉を検出する蓋検出部とを備えた印刷装置を制御する印刷装置の制御方法であって、
前記紙検出部によって前記ロール紙が無いと検出されたか否かを判断部が判断する紙検出ステップと、
前記ロール紙が無いと判断された場合に、前記ロール紙搬送の停止を指示部が印刷制御部へ指示する停止ステップと、
前記蓋検出部によって前記蓋が開けられたと検出されたか否かを前記判断部が判断する蓋開検出ステップと、
前記ロール紙が無い状態であり且つ前記蓋が開けられたと判断された場合に、蓋開の情報の送信を前記指示部が送信部へ指示し、前記ロール紙が無い状態であり且つ前記蓋が開けられていないと判断された場合に、前記ロール紙無しの情報の送信を前記指示部が前記送信部へ指示する送信指示ステップと、を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。 - 請求項1に記載の印刷装置の制御方法であって、
前記紙検出ステップは、前記ロール紙が無いと判断された場合、チャタリングによる前記ロール紙無しの検出を排除するために所定時間後に再度判断を行うステップであることを特徴とする印刷装置の制御方法。 - ロール紙の有無を検出する紙検出部と前記ロール紙装着用の蓋の開閉を検出する蓋検出部とを備えた印刷装置を制御する印刷装置の制御方法であって、
前記蓋検出部によって前記蓋が閉じられたと検出されたか否かを判断部が判断する蓋閉検出ステップと、
前記紙検出部によって前記ロール紙が無いと検出されたか否かを前記判断部が判断する紙検出ステップと、
前記蓋が閉じられた状態であり且つ前記ロール紙が無いと判断された場合に、前記ロール紙無しの情報の送信を指示部が送信部へ指示し、前記蓋が閉じられた状態であり且つ前記ロール紙が有ると判断された場合に、印刷開始準備を前記指示部が印刷制御部へ指示する制御指示ステップと、を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。 - 請求項3に記載の印刷装置の制御方法であって、
前記蓋閉検出ステップは、前記蓋が閉じられたと判断された場合、前記紙検出部がロール紙の有無検出を終了するための所定時間を確保した後に再度判断を行うステップであることを特徴とする印刷装置の制御方法。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の印刷装置の制御方法において、
前記紙検出部および前記蓋検出部は、電気的信号のONとOFFとが前記ロール紙の有無のいずれかまたは前記蓋の開閉のいずれかに対応するように設定されているメカスイッチをそれぞれ備えていることを特徴とする印刷装置の制御方法。 - ロール紙の有無を検出する紙検出部と前記ロール紙装着用の蓋の開閉を検出する蓋検出部とを備えた印刷装置であって、
前記印刷装置による印刷を制御する印刷制御部と、
前記紙検出部によって前記ロール紙が無いと検出されたか否かの判断および前記蓋検出部によって前記蓋が開けられたと検出されたか否かを判断する判断部と、
前記ロール紙が無いと判断された場合に、前記ロール紙の搬送の停止を前記印刷制御部へ指示する指示部と、
前記ロール紙が無い状態であり且つ前記蓋が開けられた場合に、蓋開の情報の送信を前記指示部から指示され、前記ロール紙が無い状態であり且つ前記蓋が開けられていない場合に、前記ロール紙無しの情報の送信を前記指示部から指示される送信部と、を有することを特徴とする印刷装置。 - ロール紙の有無を検出する紙検出部と前記ロール紙装着用の蓋の開閉を検出する蓋検出部とを備えた印刷装置であって、
前記印刷装置による印刷を制御する印刷制御部と、
前記蓋検出部によって前記蓋が閉じられたと検出されたか否かの判断および前記紙検出部によって前記ロール紙が無いと検出されたか否かを判断する判断部と、
前記蓋が閉じられた状態であり且つ前記ロール紙が無いと判断された場合に、前記ロール紙無しの情報の送信を送信部へ指示し、前記蓋が閉じられた状態であり且つ前記ロール紙が有ると判断された場合に、印刷開始準備を前記印刷制御部へ指示する指示部と、を有することを特徴とする印刷装置。
Priority Applications (1)
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JP2005136917A JP2006315182A (ja) | 2005-05-10 | 2005-05-10 | 印刷装置の制御方法および印刷装置 |
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JP2005136917A JP2006315182A (ja) | 2005-05-10 | 2005-05-10 | 印刷装置の制御方法および印刷装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008203412A (ja) * | 2007-02-19 | 2008-09-04 | Canon Inc | 情報処理装置及び情報処理方法 |
-
2005
- 2005-05-10 JP JP2005136917A patent/JP2006315182A/ja not_active Withdrawn
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