JP2006312411A - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の走行中に発生する種々の外乱による操舵への影響を、運転者による操舵部材の操作を強いることなく排除し、良好な操舵感が得られる油圧パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】 出力軸3とバルブボディー10との連結部に板ばね13を介装し、またバルブスプール10の延長部15に一体形成されたロータ62と、このロータ62を囲繞するステータ63とを備えるモータ6を構成して、このモータ6を、走行状態センサ8の検出結果に応じて操舵制御部7から与えられる制御指令に従って駆動してバルブボディー10に回転力を加え、板ばね13の弾性範囲内にてバルブスプール11との間に相対角変位を生ぜしめる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、操舵部材の操作に応じてなされる車両の操舵を、操舵機構中に配した油圧シリンダの発生力により補助すべく構成された油圧パワーステアリング装置に関する。
油圧パワーステアリング装置は、操舵機構中に配した複動式の油圧シリンダ(パワーシリンダ)が発生する油圧力により操舵を補助し、操舵部材としてのステアリングホィールの操作に要する運転者の労力負担を軽減して快適な操舵感覚を得ようとするものであり、前記パワーシリンダの両シリンダ室と、油圧源としての油圧ポンプ及び排油先としての油タンクとの間に、ステアリングホイールに加わる操舵トルクの方向及び大きさに応じて油圧の給排制御を行う油圧制御弁を介装して構成されている。
前記油圧制御弁としては、ステアリングホイールの回転を直接的に利用するロータリ式の油圧制御弁が一般的に用いられている。この油圧制御弁は、ステアリングホイールに連なる入力軸と操舵機構に連なる出力軸とをトーションバーを介して同軸に連結し、一方の連結端に係合された筒形のバルブボディーの内側に他方の連結端部に一体に形成したバルブスプールを相対回転自在に嵌め合わせ、ステアリングホイールに操舵トルクが加えられたとき、トーションバーの捩れを伴ってバルブボディーとバルブスプールとの間に相対角変位を生ぜしめる構成となっている。
バルブボディーとバルブスプールとの嵌合周(前者の内周と後者の外周)上には、軸長方向に延びる各複数の油溝が周方向に並設してある。バルブボディーとバルブスプールとは、夫々の油溝が周方向に千鳥配置され、相隣する油溝間に前記相対角変位に応じて絞り面積を変える複数の絞り部を形成するように組み付けられている。前記油溝の夫々は、油圧源及び排油先に夫々連なる給油溝及び排油溝と、給油溝の両側にて排油溝との間に夫々位置し、送油先となるパワーシリンダの両シリンダ室に各別に連なる一対の送油溝とを構成している。
以上の構成により、ステアリングホイールに操舵トルクが加えられた場合、バルブスプールとバルブボディーとの嵌合周上に並ぶ絞り部の絞り面積が変化し、油圧源から給油溝に供給される作動油は、絞り面積を増した側の絞り部を経て一方の送油溝に導入され、該送油溝に連通された一方のシリンダ室と他方の送油溝に連通された他方のシリンダ室との間に圧力差が生じ、この圧力差に応じてパワーシリンダが発生する油圧力が操舵機構に加えられて操舵が補助される。また、この動作により他方のシリンダ室から押し出される作動油は、他方の送油溝に還流し、この送油溝の一側にて絞り面積を増した絞り部を経て排油溝に導入され、排油先に排出される。
ところで車両の走行中には、例えば、不整地走行時に車輪に加わる路面反力、滑り易い路面の走行時に発生するスリップ、車両に作用する横風等、操舵に影響を及ぼす種々の外乱が作用することがある。このような外乱は、操舵機構からステアリングホイールにフィードバックされる操舵反力として体感されるが、前述した油圧パワーステアリング装置を備える車両においては、油圧制御弁におけるトーションバーの存在により操舵反力のフィードバックが遅れ、前記外乱の影響による車両の進路変化が大きくなる傾向にある。
そこで、以上の如き外乱の影響を緩和することを目的とし、ステアリングホイールに疑似的な操舵反力を加えるアクチュエータを備え、このアクチュエータにより前記外乱を打ち消す方向の操舵反力を発生させて運転者に修正操舵を促すように構成された油圧パワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平3−16879号公報
しかしながら、特許文献1に開示された油圧パワーステアリング装置は、ステアリングホイールへの操舵反力の付加により外乱の発生を運転者に報知する構成となっているに過ぎず、外乱の影響による進路変化の修正のためには、前記操舵反力に抗してステアリングホイールを修正操作する必要があり、この修正操作が煩雑であり、特に、未熟な運転者により過度の修正操作がなされた場合、更なる操作が必要となり、操舵感の悪化を招来するという問題があり、疲労の原因となる虞れがある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ロータリ式の油圧制御弁の構成を利用し、車両の走行中に発生する種々の外乱による操舵への影響を運転者による操舵部材の操作を強いることなく自動的に排除することができ、良好な操舵感が得られる油圧パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明の第1発明に係る油圧パワーステアリング装置は、操舵部材に連なる入力軸と操舵機構に連なる出力軸とをトーションバーを介して同軸上に連結し、前記出力軸と連動回転する筒形のバルブボディーと、該バルブボディーに内嵌されて前記入力軸と連動回転するバルブスプールとを備え、該バルブスプールと前記バルブボディーとの間に、前記操舵部材の操作に応じて前記トーションバーの捩れを伴って生じる相対角変位を利用して前記操舵機構に操舵補助力を加えるパワーシリンダの作動油圧を給排制御する油圧パワーステアリング装置において、前記出力軸と前記バルブボディーとの連結部に介装され、前記出力軸に対する前記バルブボディーの相対回転を弾性範囲内にて許容する弾性部材と、前記バルブボディーの延長部に一体形成されたロータ、及び該ロータの外側を囲繞するステータを有し、前記バルブボディーに回転力を加えるモータと、車両の走行状態を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に応じて前記モータを駆動制御する制御手段とを備えることを特徴とする
また本発明の第2発明に係るパワーステアリング装置は、第1発明における弾性部材が、前記出力軸に打設された連結ピンと、前記バルブボディーに形成された係合溝との間に介装された板ばねであることを特徴とする。
本発明の第1発明に係るパワーステアリング装置においては、バルブボディーの延長部をロータとしてコンパクトに構成されたモータを、車両の走行状態に応じて駆動制御してバルブボディーに回転力を加え、該バルブボディーを弾性部材の弾性範囲内にて回転させて、操舵部材の操作によらずにバルブスプールに対する相対角変位を生ぜしめ、この相対角変位に応じた作動油圧の給排により修正操舵を行わせるから、車両の走行中に発生する種々の外乱による操舵への影響を運転者による操舵部材の煩雑な操作を強いることなく排除することができ、良好な操舵感にて安定した走行が可能となる。
また第2発明に係るパワーステアリング装置においては、モータの回転力によるバルブボディーの回転が弾性部材として用いられた板ばねのばね力に抗して安定して生じ、モータの発生力の制御により、高精度にて安定した修正操舵を行わせることが可能となり、また弾性部材の介装を簡易に行わせることができる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る油圧パワーステアリング装置の要部の構成を示す縦断面図である。
図中2は入力軸、3は出力軸であり、これらは、夫々の一端部を突き合わせ、筒形をなすハウジング4の内部に同軸回りでの回動自在に支承されている。中空軸として構成された入力軸2の突き合わせ端部(下端部)は、出力軸3の突き合わせ端部(上端部)に連設された円筒部30に内嵌され、相対回転自在に支持させてあり、入力軸2と出力軸3とは、入力軸2の中空部に挿通されたトーションバー5を介して同軸上に連結されている。
入力軸2の上部は、ハウジング4の外側に突出させてあり、この突出端は図示しないステアリングホイールに連結されている。また出力軸3の下半部には、ピニオン31が形成されており、該ピニオン31は、ハウジング4の下部に出力軸3と交叉する態様に支承されたラック軸32に噛合され、ピニオン31の回転をラック軸32の軸長方向の移動に変換して操舵を行わせるラックピニオン式の操舵機構が構成されている。
このような入力軸2と出力軸3との連結部には、バルブボディー10及びバルブスプール11を備える油圧制御弁1が構成されている。バルブボディー10は、ハウジング4の該当部位に同軸上での回転自在に保持された円筒形の部材であり、出力軸3上端の前記円筒部30に打設された連結ピン33により、該出力軸3に後述の如く連結されている。バルブスプール11は、バルブボディー10の内側に相対回転自在に嵌め合わされた入力軸2の連結側外周に一体に形成されている。
図2は、出力軸3とバルブボディー10との連結構造の説明図であり、出力軸3の上端に連設された円筒部30とバルブボディー10との連結部を連結ピン33の頭部の側から見た平面図となっている。バルブボディー10の連結側端縁には、図示の如く、連結ピン33の直径よりも広幅の矩形形状を有する係合溝12が形成されており、円筒部30とバルブボディー10とは、前者に打設された連結ピン33を後者に形成された係合溝12の中央に位置させ、これらの間に弾性部材としての板ばね13を介装して連結されている。
板ばね13は、U字形状をなし横辺の中央部に連設された保持環14を備えており、図示の如く、保持環14を連結ピン33に外嵌し、両側の縦辺を係合溝12の両側面に夫々弾接させて介装されている。このような介装によりバルブボディー10は、板ばね13のばね力により、係合溝12の略中央に連結ピン33が位置するように周方向に位置決めされた状態となり、この状態を保って出力軸3と一体をなして回転する。一方、バルブボディー10に周方向の回転力が加えられ、この回転力が前記板ばね13のばね力を上回った場合、バルブボディー10は、連結ピン33の両側に係合溝12との間に確保されたギャップの範囲内にて生じる板ばね13の弾性変形を伴って出力軸3に対して相対回転することができる。
バルブボディー10の内周面とバルブスプール11の外周面とには、公知の如く、軸長方向に延びる各複数の油溝が周方向に略等配をなして並設されており、これらは、嵌合周上にて周方向に千鳥配置されて、相隣する油溝間に前記相対角変位に応じて絞り面積を変える複数の絞り部を形成している。
給油源となる油圧ポンプPは、ハウジング4を内外に貫通するポンプポート20を介して前記油溝のいずれか(給油溝)に連通させてある。またこれらの給油溝の両側に相隣する油溝(送油溝)は、ラック軸32の中途に構成された図示しないパワーシリンダの両シリンダ室SL ,SR に、ハウジング4を内外に貫通する各別のシリンダポート21,22を介してに夫々連通させてある。更に、これらの送油溝の他側に相隣する油溝(排油溝)は、入力軸2の中空部を経てバルブボディー10の一側に形成された排油室23に連通されており、この排油室23の該当位置にてハウジング4を内外に貫通するタンクポート24を介して排油先となる油タンクTに連通させてある。
本発明に係る油圧パワーステアリング装置において、前述の如く出力軸3に連結されたバルブボディー10は、排油室23の更に上方に延びる延長部15を備えており、この延長部15の周囲には、外周面に弾接するオイルシール61により排油室23に対して液密に封止されたモータ室60が形成されている。該モータ室60の内部には、前記延長部15の外周にマグネットを固着して一体形成されたロータ62と、このロータ62の外側に面してコイルを内嵌固定してなるステータ63とを備えるモータ6が構成されている。
該モータ6は、マイクロプロセッサを用いてなる操舵制御部7から駆動回路70を介して与えられる制御指令に応じて駆動され、この駆動により、ロータ62が一体形成された延長部15を介してバルブボディー10に回転力が加えられ、バルブボディー10は、板ばね13の弾性変形を伴って出力軸3に対して相対回転せしめられる。操舵制御部7には、車両の各部に配した走行状態センサ8から、横加速度、ヨーレート、車速等、操舵に影響を与える走行状態の検出結果が与えられている。操舵制御部7は、これらの検出結果を用いて、路面反力、スリップ、横風等の外乱に起因して生じる車両の進行方向の変化を推定演算し、この演算により得られた進行方向の変化を相殺すべく前記モータ6に制御指令を発する動作をなす。
油圧制御弁1を構成するバルブボディー10とバルブスプール11とは、トーションバー5に捩れが生じておらず、またモータ6の回転力が加えられていない中立状態にあるとき、嵌合周上の各油溝間の絞り部が互いに略等しい絞り面積を有するように周方向に位置調整(センタリング調整)されており、油圧ポンプPからポンプポート20を経て給油溝に供給される圧油は、両側に相隣する送油溝に均等に配分されて導入され、更にこれらの他側に相隣する排油溝に導入されて、入力軸2の中空部、排油室23及びタンクポート24を経て油タンクTに排出される。このとき、前記送油溝に夫々連通されたシリンダ室SL ,SR 間に圧力差は生じず、パワーシリンダは何らの力も発生しない。
一方、図示しないステアリングホイールに操舵トルクが加えられた場合、この操舵トルクが入力軸2に伝わり、更に、トーションバー5を介して出力軸3に伝達されて、下半部のピニオン31と噛合するラック軸32の軸長方向の移動に変換されて操舵が行われる。このときラック軸32の移動は、図示しない操向用の車輪に作用する路面からの反力に抗して行われるから、入力軸2と出力軸3との間、即ち、バルブスプール11とバルブボディー10との間に、トーションバー5の捩れを伴って相対角変位が生じ、バルブボディー10とバルブスプール11との嵌合周上に並ぶ絞り部の絞り面積が変化する。
この絞り面積の変化は、各油溝の両側において、一側の絞り面積を減じ、他側の絞り面積を増すように生じ、給油溝に供給される圧油は、絞り面積を増した側の絞り部を通過して一方の送油溝に主として導入されるようになり、この送油溝にシリンダポート21(又は22)を介して連通された一方のシリンダ室SL (又はSR )と、他方の送油溝にシリンダポート22(又は21)を介して連通された他方のシリンダ室SR (又はSL )との間に圧力差が生じ、パワーシリンダは、この圧力差に応じた油圧力を発生し、この油圧力が操舵補助力として操舵機構中のラック軸32に加えられることとなり、ステアリングホイールの操作に応じて前述の如くなされる操舵が補助される。
またこのとき、他方のシリンダ室SR (又はSL )から作動油が押し出され、対応するシリンダポート22(又は21)を経て他方の送油溝に還流し、この送油溝の一側にて絞り面積を増した絞り部を経て排油溝に導入されて、入力軸2の中空部、排油室23及びタンクポート24を経て油タンクTに排出される。
更に本発明に係る油圧パワーステアリング装置は、バルブボディー10の延長部15にロータ62を一体形成してなるモータ6を備えており、該モータ6が回転駆動された場合、バルブボディー10が出力軸3に対して相対回転せしめられ、この相対回転によってもバルブボディー10とバルブスプール11との間の相対角変位が生じ、両者の嵌合周上に並ぶ絞り部の絞り面積が変化することとなり、操舵機構に付設されたパワーシリンダは、前記相対角変位の方向に、該相対角変位の大きさに対応する油圧力を発生する。
モータ6は、操舵制御部7から前述の如く与えられる制御指令に従って、走行中の種々の外乱の作用による車両の進行方向の変化を相殺すべく駆動されており、該モータ6の駆動に応じてパワーシリンダが発生する油圧力により、不意の外乱による操舵への影響を排除すべく修正操舵がなされ、フラ付きのない安定した走行を実現することできる。
この修正操舵は、バルブボディー10単独での回転により、バルブスプール11が一体形成された入力軸2、及び該入力軸2に連結されたステアリングホイールに何らの力も加えることなく行われるから、運転者に修正操舵のための操作を強いることがない。このような修正操舵を行わせるためのモータ6の制御は、該モータ6が発生する力の制御であり、例えば、駆動電流の増減制御により高精度に実施可能であり、所望の修正操舵を精度良く実現することができる。
またモータ6からの伝動によるバルブボディー10の回転は、出力軸3との連結部に介装された板ばね13の弾性変形を伴って生じるから、前記モータ6は、板ばね13のばね力に抗し得る回転力を発生すればよく、小出力のモータ6により目的を達成することができる。更に前記モータ6は、バルブボディー10の延長部15に一体形成されたロータ62を備え、該ロータ62の周囲を囲繞するステータ63と共に、油圧制御弁1と共通のハウジング4の内部にコンパクトに構成されており、油圧制御弁1の本来の設置位置に、周辺部品との干渉の虞れなく余裕を持って配設することができる。
更に前記モータ6は、トーションバー5の捩れを伴ってバルブボディー10とバルブスプール11との間に生じる相対角変位を増減せしめるべく駆動することができ、これにより、前記相対角変位、即ち、パワーシリンダが発生する操舵補助力と、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクとの対応関係を変更することができ、走行状態に応じた補助力特性の変更制御に利用することもできる。
モータ6は、バルブボディー10の一側に設けられた排油室23に対してオイルシール61により液密に封止して形成されたモータ室60の内部に、油圧制御弁1の内部を流れる作動油との接触を避けて並設してある。同様の封止構造の採用により、油圧制御弁1の一側に、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサを並設することが可能である。図3は、トルクセンサの並設構造の一例を示す断面図である。
本図において、バルブボディー10の一側には、小径円筒と大径円筒とを同軸に連設してなり、軸断面においてクランク形状を有する連結筒90が圧入固定してある。この連結筒90の大径部の内面には、オイルシール91が内嵌保持されており、該オイルシール91は、同側に延びる入力軸2の外周に摺接させてある。一方、連結筒90の大径部の外周面には、ハウジング4の該当位置に内嵌保持されたオイルシール92が摺接させてある。
このように排油室23の一側には、前記オイルシール91,92により液密に封止されたセンサ室93が形成されており、該センサ室93の内部にトルクセンサ9が構成されている。図示のトルクセンサ9は、センサ室93内に延設された連結筒90の他端に圧入固定された樹脂製の保持体94に保持され、該保持体94、前記連結筒90及びバルブボディー10と共に出力軸3と一体回転する一対のヨークリング95,95と、これらのヨークリング95,95の内側に位置して入力軸2に外嵌固定された円筒磁石96と、夫々のヨークリング95,95の外側に位置してセンサ室93に内嵌固定された集磁リング97とを備え、円筒磁石96との相対位置の変化に応じてヨークリング95,95内に発生する磁束を各別の集磁リング97,97に集め、これらの間に配されたホール素子等の磁気検知素子98により検出する構成となっている。
以上の構成により、油圧制御弁1の一側に操舵トルクを検出するトルクセンサ9を並設することができ、このトルクセンサ9は、オイルシール91,92により液密に封止されたセンサ室93の内部に位置するから、油圧制御弁1内部の作動油と接触することなく安定したトルク検出が可能となる。このように検出される操舵トルクは、操舵の状態を示す検出値として種々の用途に用いることができる。
本発明に係る油圧パワーステアリング装置の要部の構成を示す縦断面図である。 出力軸とバルブボディーとの連結構造の説明図である。 トルクセンサの並設構造の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 油圧制御弁
2 入力軸
3 出力軸
5 トーションバー
6 モータ
7 操舵制御部(制御手段)
8 走行状態センサ(検出手段)
10 バルブボディー
11 バルブスプール
12 係合溝
13 板ばね(弾性部材)
15 延長部
62 ロータ
63 ステータ

Claims (2)

  1. 操舵部材に連なる入力軸と操舵機構に連なる出力軸とをトーションバーを介して同軸上に連結し、前記出力軸と連動回転する筒形のバルブボディーと、該バルブボディーに内嵌されて前記入力軸と連動回転するバルブスプールとを備え、該バルブスプールと前記バルブボディーとの間に、前記操舵部材の操作に応じて前記トーションバーの捩れを伴って生じる相対角変位を利用して前記操舵機構に操舵補助力を加えるパワーシリンダの作動油圧を給排制御する油圧パワーステアリング装置において、
    前記出力軸と前記バルブボディーとの連結部に介装され、前記出力軸に対する前記バルブボディーの相対回転を弾性範囲内にて許容する弾性部材と、
    前記バルブボディーの延長部に一体形成されたロータ、及び該ロータの外側を囲繞するステータを有し、前記バルブボディーに回転力を加えるモータと、
    車両の走行状態を検出する検出手段と、
    該検出手段の検出結果に応じて前記モータを駆動制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  2. 前記弾性部材は、前記出力軸に打設された連結ピンと、前記バルブボディーに形成された係合溝との間に介装された板ばねである請求項1記載の油圧パワーステアリング装置。
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