本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1によるダイポール素子の概略図である。実施の形態1によるダイポール素子10は、モノポール素子1,2と、分布定数線路3とを備える。
モノポール素子1は、一方端1Aから長さ方向DR1に切欠部11を有する。その結果、モノポール素子1は、切欠部11の両側に狭幅部12,13を有する。また、モノポール素子2は、一方端2Aから長さ方向DR1に切欠部21を有する。その結果、モノポール素子2は、切欠部21の両側に狭幅部22,23を有する。
モノポール素子1,2は、一方端1A,2Aが対向するように所定の間隔d1を隔てて直線状に配置される。そして、モノポール素子1,2の各々は、プリント基板4上に形成された銅箔からなる。この場合、所定の間隔d1は、例えば、5mmに設定される。また、ダイポール素子10に到来する電波の波長をλとすると、モノポール素子1の他方端1Bとモノポール素子2の他方端2Bとの距離L1は、例えば、0.5λ=270mmに設定される。更に、モノポール素子1,2の各々は、例えば、18mmの幅W1を有する。
分布定数線路3は、線路31〜37からなる。線路31〜37の各々は、プリント基板4上に形成された銅箔からなる。線路31は、その一方端がモノポール素子1の狭幅部12の一方端に接続され、他方端が線路34の一方端に接続される。線路32は、その一方端が線路34の略中点に接続され、他方端が線路37の略中点に接続される。線路33は、その一方端がモノポール素子1の狭幅部13の一方端に接続され、他方端が線路34の他方端に接続される。
線路35は、その一方端がモノポール素子2の狭幅部22の一方端に接続され、他方端が線路37の一方端に接続される。線路36は、その一方端がモノポール素子2の狭幅部23の一方端に接続され、他方端が線路37の他方端に接続される。
その結果、線路31〜37は、一体的に接続され、2個の“E”字を互いに向かい合わせ、長さ方向DR1に伸ばした概略形状を有する分布定数線路3を構成する。
そして、分布定数線路3は、モノポール素子1の切欠部11およびモノポール素子2の切欠部21に配置され、モノポール素子1の一方端1Aとモノポール素子2の一方端2Aとに接続される。
即ち、分布定数線路3は、モノポール素子1,2間に接続され、モノポール素子1,2内に配置される。
分布定数線路3において、線路31,33,35,36の各々は、長さL2を有し、線路32は、2×L2の長さを有する。そして、長さL2は、例えば、0.125λ=75mmに設定される。その結果、分布定数線路3の全長(狭幅部12の一方端から狭幅部23の一方端まで、または狭幅部13の一方端から狭幅部22の一方端まで)は、0.5λになり、モノポール素子1の全長とモノポール素子2の全長との和に略等しい。
ダイポール素子10を作製する場合、プリント基板4の一主面の全面に銅箔を貼着し、所定の領域を削除してモノポール1,2と、切欠部11,21に配置された分布定数線路3とを形成する。
図2は、図1に示すダイポール素子10の一部分PAの拡大図である。狭幅部12,13の各々は、3.5mmの幅を有し、線路31〜33の各々は、1mmの幅を有する。狭幅部12と線路31との間隔、線路31,32間の間隔、線路32,33間の間隔および線路33と狭幅部13との間隔は、全て同じであり、2mmである。
なお、図1に示すダイポール素子10の一部分PBの拡大図は、図2に示す拡大図と同じである。
図3は、図2に示す線III−III間における断面図である。狭幅部12,13および線路31〜33は、上述した幅および間隔でプリント基板4の一主面4A上に形成される。
図4は、実験Iの概略図である。給電ダイポール20を給電部20Aがxyz座標の原点Oに一致するようにz軸に沿って配置し、図1に示すダイポール素子10を原点Oからx軸の方向へd2だけ離れた位置でz軸に沿って配置する。
給電ダイポール20は、z軸方向へ伸縮可能であり、z軸方向への伸縮により整合周波数を調整可能である。そして、実験Iにおいては、整合周波数が500MHzになるように給電ダイポール20が伸縮された。また、実験Iにおいては、給電コネクタ30がy軸方向から給電ダイポール20の給電部20Aに接続された。そして、整合調整スライド40をy軸方向へスライドさせ、給電コネクタ30のインピーダンスを50Ωに設定した。
なお、実験Iにおいては、方位角φは、x−y平面においてx軸からy軸の方向への回転角と定義された。
図5は、図4に示す実験Iにおいて測定された入力インピーダンスを示す図である。図5において、縦軸は、入力インピーダンスの虚部を表し、横軸は、入力インピーダンスの実部を表す。
また、“line”と表示された特性は、ダイポール素子10の入力インピーダンスを示し、“short”と表示された特性は、ダイポール素子10において2つのモノポール素子1,2間を短絡した場合の入力インピーダンスを示し、“short(tape)”と表示された特性は、ダイポール素子10の分布定数線路3を銅テープで覆った場合の入力インピーダンスを示し、“open”と表示された特性は、分布定数線路3を削除し、ダイポール素子10の中心部を開放した場合の入力インピーダンスを示し、“dipole alone”と表示された特性は、給電ダイポール20が単体で設置された場合の入力インピーダンスを示す。
なお、図5に示す入力インピーダンスの測定においては、ダイポール素子10と給電ダイポール20との間隔d2は、15cmに設定された。
ダイポール素子10の入力インピーダンスは、ダイポール素子10の中心部を開放した場合(“open”)、および2つのモノポール素子1,2間を短絡した場合(“short”)等の入力インピーダンスよりも給電ダイポール20が単体で配置された場合の入力インピーダンス(dipole alone)に近く、モノポール素子1,2間に分布定数線路3を配置しても入力インピーダンスへの影響が小さい。
図6は、図4に示す実験Iにおいて測定されたH面指向性を示す図である。図6において、縦軸は、利得を表し、横軸は、方位角φを表す。また、“line”、“short”、“open”、および“dipole alone”の表記は、図5における表記と同じ意味である。
なお、図6に示す利得の測定においても、ダイポール素子10と給電ダイポール20との間隔d2は、15cmに設定された。
図6に示す結果から、ダイポール素子10の利得は、ダイポール素子10の中心部を開放した場合の利得よりも給電ダイポール20が単体で設置された場合の利得に近い。従って、ダイポール10は、電気的に透明であることが確認された。
ここで、「電気的に透明」とは、ダイポール素子10は、物理的には存在するが、電気的には電波をそのまま通過させることを言う。
図7は、実験IIの概略図である。実験IIは、実験Iに示すようにダイポール素子10、給電ダイポール20および給電コネクタ30を配置する。そして、ネットワークアナライザ50を給電コネクタ30および磁界プローブ60に接続する。
磁界プローブ60は、磁界の向きがダイポール素子10と直交するように導体部(銅箔)に接触され、ダイポール素子10の長さ方向DR1に移動される。ネットワークアナライザ50は、500MHzのRF信号を給電コネクタ30を介して給電ダイポール20へ入力し、磁界プローブ60の出力を測定する。
図8は、図7に示す実験IIにおいて測定された電流分布を示す図である。図8の(a)および(b)は、それぞれ、磁界プローブ60をダイポール素子10のエッジに沿って長さ方向DR1を移動させたときの電流分布の振幅および位相を示す。また、図8の(c)および(d)は、それぞれ、磁界プローブ60を図1に示す矢印A,Bに沿って長さ方向DR1に移動させたときの電流分布の振幅および位相を示す。
図8の(a)および(c)において、縦軸は、電流分布の振幅を表し、横軸は、z軸方向の位置を表す。また、図8の(b)および(d)において、縦軸は、電流分布の位相を表し、横軸は、z軸方向の位置を表す。
なお、図8の(a)および(b)における“short”、“open”および“line”の表記は、図5における表記と同じ意味である。また、図8に示す電流分布の測定において、ダイポール素子10と給電ダイポール20との間隔d2は、15cmに設定された。
図8の(a)および(b)に示す結果から、ダイポール素子10は、ダイポール素子10の中心部を開放した場合よりも電流の振幅が小さく、また、電流の向きが途中で反転している。従って、ダイポール素子10における電気的透明化の動作が確認された。
また、図8の(c)および(d)に示す結果から、図1に示す矢印A,Bに沿った測定においては、分布定数線路3を構成する銅箔面に磁界プローブ60を接触して電流を測定したため、ダイポール素子10のエッジに沿って磁界プローブ60を移動させた場合(図8の(a)および(b))に比べ、電流のレベル低下は、3dB程度であった。従って、分布定数線路3には、モノポール素子1,2に比べ、約100倍の強い電流が流れていることが解った。
但し、矢印Aに沿った線路31,35と、矢印Bに沿った線路32とでは、電流の位相が180度であるので、線路31,35を流れる電流は、線路32を流れる電流と打ち消し合っている。この電流分布から、ダイポール素子10の中央部は、ほぼ開放状態となっており、分布定数線路3がリアクタとして動作していることが解った。
上述したように、ダイポール素子10においては、その長さ方向DR1に流れる電流の向きが途中で反転するので、分布定数線路3は、モノポール素子1,2の各々に流れる電流を零にするのではなく、2つのモノポール素子1,2に流れる電流の積分値を零にする。これにより、ダイポール素子10は、ベクトル実効長が実質的に零になり、電気的に透明になる。
実施の形態1によれば、ダイポール素子10は、2つのモノポール素子1,2と、2つのモノポール素子1,2間に接続され、2つのモノポール素子1,2上の電流の積分値を実質的に零に設定する分布定数線路3とを備えるので、リアクタを用いずにダイポール素子10を電気的に透明にできる。
[実施の形態2]
図9は、実施の形態2によるダイポール素子の概略図である。ダイポール素子10Aは、モノポール素子101,102と、分布定数線路103とを備える。モノポール素子101,102の各々は、銅箔からなる。そして、モノポール素子101は、その一方端101Aがモノポール素子102の一方端102Aに対向するように所定の間隔d1を隔てて直線状に配置される。その結果、モノポール素子101の他方端101Bとモノポール素子102の他方端102Bとの距離は、上述した距離L1になる。
分布定数線路103は、線路1031〜1033からなる。線路1031は、その一方端がモノポール素子101の一方端101Aに接続され、他方端が線路1032の一方端に接続される。
線路1032は、その一方端が線路1031の他方端に接続され、他方端が線路1033の一方端に接続される。線路1033は、その一方端が線路1032の他方端に接続され、他方端がモノポール素子102の一方端102Aに接続される。
これにより、分布定数線路103は、モノポール素子101の一方端101Aとモノポール素子102の一方端102Aとの間に接続され、モノポール素子101,102よりも右側に配置される。即ち、分布定数線路103は、2つのモノポール素子101,102間に接続され、モノポール素子101,102の一方側へ延伸するように配置される。
そして、線路1031,1033の各々の長さL3は、例えば、0.25λに設定される。その結果、分布定数線路103の全長は、0.5λに設定される。この0.5λは、モノポール素子101の全長とモノポール素子102の全長との和に略等しい。
従って、ダイポール素子10Aにおいては、分布定数線路103の全長は、モノポール素子101の全長とモノポール素子102の全長との和に略等しいことを特徴とする。
ダイポール素子10Aにおいては、分布定数線路103は、その全長が0.5λになるように長さが等しい2つの線路1031,1033を有するため、モノポール素子101,102の全体に流れる電流の積分値を実質的に零に設定する。
従って、ダイポール素子10Aは、電気的に透明になる。
ダイポール素子10Aにおいては、分布定数線路103の領域REGにスイッチを設け、そのスイッチをオン/オフしてダイポール素子10Aを電気的に透明な状態と電気的に透明でない状態とに切換えるようにしてもよい。
実施の形態2によれば、ダイポール素子10Aは、2つのモノポール素子101,102と、2つのモノポール素子101,102間に接続され、2つのモノポール素子101,102上の電流の積分値を実質的に零に設定する分布定数線路103とを備えるので、リアクタを用いずにダイポール素子10Aを電気的に透明にできる。
なお、上記においては、分布定数線路103は、モノポール素子101,102の右側に延伸すると説明したが、この発明においては、これに限らず、分布定数線路103は、モノポール素子101,102の左側へ延伸していてもよく、一般的には、分布定数線路103は、モノポール素子101,102の一方側へ延伸していればよい。
[実施の形態3]
図10は、実施の形態3によるダイポール素子の概略図である。実施の形態3によるダイポール素子10Bは、図9に示すダイポール素子10Aの分布定数線路103を分布定数線路104に代えたものであり、その他は、ダイポール素子10Aと同じである。
分布定数線路104は、線路1041〜1046からなる。線路1041,1043,1044,1046は、モノポール素子101,102に略垂直に配置される。線路1041は、その一方端がモノポール素子101の一方端101Aに接続され、他方端が線路1042の一方端に接続される。線路1042は、その一方端が線路1041の他方端に接続され、他方端が線路1043の一方端に接続される。線路1043は、その一方端が線路1042の他方端に接続され、他方端が線路1044の一方端に接続される。
線路1044は、その一方端が線路1043の他方端に接続され、他方端が線路1045の一方端に接続される。線路1045は、その一方端が線路1044の他方端に接続され、他方端が線路1046の一方端に接続される。線路1046は、その一方端が線路1045の他方端に接続され、他方端がモノポール素子102の一方端102Aに接続される。
これにより、分布定数線路104は、モノポール素子101の一方端101Aとモノポール素子102の一方端102Aとの間に接続され、モノポール素子101,102の両側に配置される。即ち、分布定数線路104は、2つのモノポール素子101,102間に接続され、モノポール素子101,102の両側へ延伸するように配置される。
そして、線路1041,1043,1044,1046の各々の長さL4は、例えば、0.125λに設定される。その結果、分布定数線路104の全長は、0.5λに設定される。この0.5λは、モノポール素子101の全長とモノポール素子102の全長との和に略等しい。
従って、ダイポール素子10Bにおいては、分布定数線路104の全長は、モノポール素子101の全長とモノポール素子102の全長との和に略等しいことを特徴とする。また、ダイポール素子10Bにおいて、分布定数線路104は、モノポール素子101,102の両側へ等しい長さL4だけ延伸することを特徴とする。
ダイポール素子10Bにおいては、分布定数線路104は、その全長が0.5λになり、モノポール素子101,102の両側へ等しい長さL4だけ延伸するように線路1041,1043,1044,1046が等しい長さL4を有するため、線路1041〜1043に流れる電流が線路1044〜1046に流れる電流と打ち消し合う。即ち、分布定数線路104は、モノポール素子101,102の全体に流れる電流の積分値を実質的に零に設定する。
従って、ダイポール素子10Bは、電気的に透明になる。
実施の形態3によれば、ダイポール素子10Bは、2つのモノポール素子101,102と、2つのモノポール素子101,102間に接続され、2つのモノポール素子101,102上の電流の積分値を実質的に零に設定する分布定数線路104とを備えるので、リアクタを用いずにダイポール素子10Bを電気的に透明にできる。
なお、線路1041〜1043は、「第1の分布定数線路」を構成し、線路1044〜1046は、「第2の分布定数線路」を構成する。
その他は、実施の形態2と同じである。
[実施の形態4]
図11は、実施の形態4によるダイポール素子の概略図である。実施の形態4によるダイポール素子10Cは、図9に示すダイポール素子10Aの分布定数線路103を分布定数線路105に代えたものであり、その他は、ダイポール素子10Aと同じである。
分布定数線路105は、線路1051〜1058からなる。線路1052,1054,1055,1057は、モノポール素子101,102に略平行に配置される。線路1051は、その一方端がモノポール素子101の一方端101Aに接続され、他方端が線路1052の一方端に接続される。線路1052は、その一方端が線路1051の他方端に接続され、他方端が線路1053の一方端に接続される。線路1053は、その一方端が線路1052の他方端に接続され、他方端が線路1054の一方端に接続される。
線路1054は、その一方端が線路1053の他方端に接続され、他方端が線路1055の一方端に接続される。線路1055は、その一方端が線路1054の他方端に接続され、他方端が線路1056の一方端に接続される。線路1056は、その一方端が線路1055の他方端に接続され、他方端が線路1057の一方端に接続される。線路1057は、その一方端が線路1056の他方端に接続され、他方端が線路1058の一方端に接続される。線路1058は、その一方端が線路1057の他方端に接続され、他方端がモノポール素子102の一方端102Aに接続される。
これにより、分布定数線路105は、モノポール素子101の一方端101Aとモノポール素子102の一方端102Aとの間に接続され、モノポール素子101,102の右側にモノポール素子101,102に略平行に配置される。即ち、分布定数線路105は、2つのモノポール素子101,102間に接続され、モノポール素子101,102の一方側に配置される。
そして、線路1052,1054,1055,1057の各々の長さL5は、例えば、0.125λに設定される。その結果、分布定数線路105の全長は、0.5λに設定される。この0.5λは、モノポール素子101の全長とモノポール素子102の全長との和に略等しい。また、線路1051〜1054の全長は、線路1055〜1058の全長と等しく、0.25λである。
従って、ダイポール素子10Cにおいては、分布定数線路105の全長は、モノポール素子101の全長とモノポール素子102の全長との和に略等しいことを特徴とする。また、ダイポール素子10Cにおいて、分布定数線路105は、モノポール素子101,102の一方側に配置され、モノポール素子101,102の一方端101A,102A(即ち、ダイポール素子10Cの中央点)から等しい長さL5だけモノポール素子101,102に略平行に延伸することを特徴とする。
ダイポール素子10Cにおいては、分布定数線路105は、その全長が0.5λになり、モノポール素子101,102に沿ってダイポール素子10Cの中央点から両側へ等しい長さL5だけ延伸するように線路1052,1054,1055,1057が等しい長さL5を有するため、線路1051〜1054に流れる電流が線路1055〜1058に流れる電流と打ち消し合う。即ち、分布定数線路105は、モノポール素子101,102の全体に流れる電流の積分値を実質的に零に設定する。
従って、ダイポール素子10Cは、電気的に透明になる。
実施の形態4によれば、ダイポール素子10Cは、2つのモノポール素子101,102と、2つのモノポール素子101,102間に接続され、2つのモノポール素子101,102上の電流の積分値を実質的に零に設定する分布定数線路105とを備えるので、リアクタを用いずにダイポール素子10Cを電気的に透明にできる。
なお、線路1051〜1054は、「第1の分布定数線路」を構成し、線路1055〜1058は、「第2の分布定数線路」を構成する。
また、上記においては、分布定数線路105は、モノポール素子101,102の右側にモノポール素子101,102に略平行に配置されると説明したが、この発明においては、これに限らず、分布定数線路105は、モノポール素子101,102の左側にモノポール素子101,102に略平行に配置されていてもよく、一般的には、分布定数線路105は、モノポール素子101,102の一方側にモノポール素子101,102に略平行に配置されていればよい。
その他は、実施の形態2と同じである。
[応用例1]
実施の形態1〜実施の形態4においては、電気的に透明なダイポール素子10,10A,10B,10Cについて説明した。即ち、ダイポール素子10,10A,10B,10Cは、物理的には存在するが、所定の周波数(=500MHz)の電波に対しては電気的に存在しない。つまり、ダイポール素子10,10A,10B,10Cは、所定の周波数の電波をそのまま通過させる。
そこで、この応用例1においては、ダイポール素子10,10A,10B,10Cを直列に接続した電気的に透明な導体線について説明する。
図12は、図9に示すダイポール素子10Aを用いた導体線の概略図である。導体線200は、5個のダイポール素子10Aと、4個のスタブ線路210とを備える。5個のダイポール素子10Aは、4個のスタブ線路210によって直線状に直列に接続される。
図13は、図12に示す導体線200の一部の拡大図である。スタブ線路210は、略コの字形状を有し、線路211〜213からなる。線路211は、その一方端がダイポール素子10A−1におけるモノポール素子101の他方端101Bに接続され、他方端が線路212の一方端に接続される。
線路212は、その一方端が線路211の他方端に接続され、他方端が線路213の一方端に接続される。線路213は、その一方端が線路212の他方端に接続され、他方端がダイポール素子10A−2におけるモノポール素子102の他方端102Bに接続される。
線路211,213の各々は、長さL6を有する。そして、長さL6は、例えば、0.25λに設定される。その結果、スタブ線路210の全長は、約0.5λである。
従って、隣接する2個のダイポール素子10A−1,10A−2は、約0.5λの全長を有するスタブ線路210によって接続される。これにより、ダイポール素子10A−1,10A−2の各々は、両端(モノポール素子101の他方端101Bおよびモノポール素子102の他方端102B)が開放された状態になる。つまり、導体線200は、単体における状態に維持されたダイポール素子10Aを複数個直列に接続した構造からなる。
導体線200において、ダイオード素子10Aのモノポール素子101,102の幅W2は、例えば、0.00214λに設定される。また、隣接する2個のダイポール素子10A−1,10A−2間の間隔d3は、例えば、0.0179λに設定される。更に、隣接する2個のダイポール素子10A−1,10A−2において、一方のダイポール素子10A−1のモノポール素子101の一方端101Aから他方のダイポール素子10A−2のモノポール素子102の他方端102Bまでの距離L7は、0.25λに設定される。
上述したように、スタブ線路210によって複数のダイポール素子10Aを直線状に接続することにより、導体線200は、電気的に透明になる。
なお、上記においては、4個のスタブ線路210によって5個のダイポール素子10Aを直線状に接続して導体線200を作製すると説明したが、この発明においては、これに限らず、ダイポール素子10Aおよびスタブ線路210の個数は、任意であってもよい。
図14は、図10に示すダイポール素子10Bを用いた導体線の概略図である。導体線200Aは、5個のダイポール素子10Bと、5個のスタブ線路220とを備える。5個のダイポール素子10Bは、5個のスタブ線路220によって直線状に接続される。
図15は、図14に示す導体線200Aの一部の拡大図である。スタブ線路220は、線路221〜226からなる。線路221は、その一方端がダイポール素子10B−1におけるモノポール素子101の他方端101Bに接続され、他方端が線路222の一方端に接続される。
線路222は、その一方端が線路221の他方端に接続され、他方端が線路223の一方端に接続される。線路223は、その一方端が線路222の他方端に接続され、他方端が線路224の一方端に接続される。線路224は、その一方端が線路223の他方端に接続され、他方端が線路225の一方端に接続される。線路225は、その一方端が線路224の他方端に接続され、他方端が線路226の一方端に接続される。線路226は、その一方端が線路225の他方端に接続され、他方端がダイポール素子10B−2におけるモノポール素子102の他方端102Bに接続される。
線路221,223,224,226の各々は、長さL8を有する。そして、長さL8は、例えば、0.125λに設定される。その結果、スタブ線路220の全長は、約0.5λである。
従って、隣接する2個のダイポール素子10B−1,10B−2は、約0.5λの全長を有するスタブ線路220によって接続される。これにより、ダイポール素子10B−1,10B−2の各々は、両端(モノポール素子101の他方端101Bおよびモノポール素子102の他方端102B)が開放された状態になる。つまり、導体線200Aは、単体における状態に維持されたダイポール素子10Bを複数個直列に接続した構造からなる。
導体線200Aにおいて、ダイオード素子10Bのモノポール素子101,102の幅W2は、例えば、0.00214λに設定される。また、隣接する2個のダイポール素子10B−1,10B−2間の間隔d3は、例えば、0.0179λに設定される。更に、隣接する2個のダイポール素子10B−1,10B−2において、一方のダイポール素子10B−1のモノポール素子101の一方端101Aから他方のダイポール素子10B−2のモノポール素子102の他方端102Bまでの距離L7は、0.25λに設定される。更に、分布定数線路104において、線路1043,1044の全長L9は、0.25λに設定される。
上述したように、スタブ線路220によって複数のダイポール素子10Bを直線状に接続することにより、導体線200Aは、電気的に透明になる。
なお、上記においては、5個のスタブ線路220によって5個のダイポール素子10Bを直線状に接続して導体線200Aを作製すると説明したが、この発明においては、これに限らず、ダイポール素子10Bおよびスタブ線路220の個数は、任意であってもよい。
図16は、図11に示すダイポール素子10Cを用いた導体線の概略図である。導体線200Bは、5個のダイポール素子10Cと、4個のスタブ線路230とを備える。5個のダイポール素子10Cは、4個のスタブ線路230によって直線状に接続される。
図17は、図16に示す導体線200Bの一部の拡大図である。スタブ線路230は、線路231〜237からなる。線路231は、その一方端がダイポール素子10C−1におけるモノポール素子102の他方端102Bに接続され、他方端が線路232の一方端に接続される。
線路232は、その一方端が線路231の他方端に接続され、他方端が線路233の一方端に接続される。線路233は、その一方端が線路232の他方端に接続され、他方端が線路234の一方端に接続される。線路234は、その一方端が線路233の他方端に接続され、他方端が線路235の一方端に接続される。線路235は、その一方端が線路234の他方端に接続され、他方端が線路236の一方端に接続される。線路236は、その一方端が線路235の他方端に接続され、他方端が線路237の一方端に接続される。線路237は、その一方端が線路236の一方端に接続され、他方端がダイポール素子10C−2におけるモノポール素子101の他方端101Bに接続される。
ダイポール素子10C−2における分布定数線路105の線路1053から線路233までの距離L10は、例えば、0.25λに設定される。そして、線路232,236の各々は、線路234の半分の長さを有する。その結果、スタブ線路230の全長は、約0.5λになる。また、モノポール素子102と線路234との距離L11は、例えば、0.0268λに設定される。
従って、隣接する2個のダイポール素子10C−1,10C−2は、約0.5λの全長を有するスタブ線路230によって接続される。これにより、ダイポール素子10C−1,10C−2の各々は、両端(モノポール素子101の他方端101Bおよびモノポール素子102の他方端102B)が開放された状態になる。つまり、導体線200Bは、単体における状態に維持されたダイポール素子10Cを複数個直列に接続した構造からなる。
導体線200Bにおいて、ダイオード素子10Cのモノポール素子101,102の幅W2は、例えば、0.00214λに設定される。また、隣接する2個のダイポール素子10C−1,10C−2間の間隔d3は、例えば、0.0179λに設定される。
上述したように、スタブ線路230によって複数のダイポール素子10Cを直線状に接続することにより、導体線200Bは、電気的に透明になる。
なお、上記においては、4個のスタブ線路230によって5個のダイポール素子10Cを直線状に接続して導体線200Bを作製すると説明したが、この発明においては、これに限らず、ダイポール素子10Cおよびスタブ線路230の個数は、任意であってもよい。
なお、上記においては、ダイポール素子10A,10B,10Cを直線状に接続して電気的に透明な導体線を作製すると説明したが、この発明においては、これに限らず、ダイポール素子10A,10B,10Cを曲線状に接続して電気的に透明な導体線を作製してもよい。
また、図1に示すダイポール素子10を直線状または曲線状に接続して電気的に透明な導体線を作製してもよい。
上述した導体線200,200A,200Bが電気的に透明であることを確認する実験について説明する。図18は、図16に示す導体線200Bが電気的に透明であることを確認する実験の概略図である。給電ダイポール120を導体線200Bから0.5λの位置に導体線200Bに略平行に配置する。給電ダイポール120は、0.02λの幅W3と、0.5λの長さL12とを有する。
給電ダイポール120に給電し、給電ダイポール120の入力インピーダンス、H面指向性、および導体線200Bに流れる電流分布を測定する。
なお、図18における番号は、導体線200Bにおける電流分布を測定する位置を示す。
図18に示す実験系を用いて、導体線200Bの代わりに導体線200,200Aを設置し、導体線200,200Aが電気的に透明であることを確認する実験も行なった。
図19は、図12に示す導体線200における電流分布の測定位置を示す図である。図18に示す実験系において、導体線200Bの代わりに導体線200を設置し、図19に示す番号の位置で導体線200の電流分布が測定された。
表1は、導体線200,200Bを給電ダイポール120の近くに設置した場合の入力インピーダンスを示す。
なお、表1において、“dipole alone”は、給電ダイポール120を単体で設置した場合を示し、“type1”は、図16に示す導体線200Bを給電ダイポール120の近くに設置した場合を示し、“type2”は、図12に示す導体線200を給電ダイポール120の近くに設置した場合を示し、“type open”は、図12に示す導体線200からスタブ線路210を削除したものを給電ダイポール120の近くに設置した場合を示す。
表1の結果から、導体線200Bにおいて、給電ダイポール120の指向性への影響が最も小さくなる周波数の波長は、0.70λであり、導体線200において、給電ダイポール120の指向性への影響が最も小さくなる周波数の波長は、0.99λである。
従って、導体線200,200Bを給電ダイポール120の近くに設置すると、給電ダイポール120は、それぞれ、0.99λおよび0.70λの波長において“type open”の導体線が近くに設置された場合よりも、単独で設置された場合の入力インピーダンスに近い入力インピーダンスを有する。
図20は、H面指向性を示す図である。図20の(a)は、指向性への影響が最小になる周波数の波長が0.99λである場合を示し、図20の(b)は、指向性への影響が最小になる周波数の波長が0.70λである場合を示し、図20の(c)は、導体線200を用いた場合と導体線200Aを用いた場合の比較を示す。
図20の(a),(b),(c)において、縦軸は、利得を表し、横軸は、位相角φを表す。なお、図20の(c)の“type3”は、図14に示す導体線200Aを給電ダイポール120の近くに設置した場合を示す。
指向性への影響が最小になる周波数の波長が0.99λである場合、図12に示す導体線200(“type2”)を給電ダイポール120の近くに設置した場合が最も“dipole alone”に近い(図20の(a)参照)。
また、指向性への影響が最小になる周波数の波長が0.70λである場合、図16に示す導体線200B(“type1”)を給電ダイポール120の近くに設置した場合が最も“dipole alone”に近い(図20の(b)参照)。
更に、図14に示す導体線200Aを給電ダイポール120の近くに設置した場合(“type3”)、交差偏波成分の発生が図12に示す導体線200を給電ダイポール120の近くに設置した場合(“type2”)よりも強い(図20の(c)参照)。これは、リアクタに相当する水平部の電流が打ち消し合わないためである。
図21は、導体線における電流分布を示す図である。図21の(a),(b)は、図16に示す導体線200Bにおける電流分布を示し、図21の(c),(d)は、図12に示す導体線200における電流分布を示す。
また、図21の(a),(c)は、指向性への影響が最小になる周波数の波長が0.99λである場合を示し、図21の(b),(d)は、指向性への影響が最小になる周波数の波長が0.70λである場合を示す。
更に、図21の(a)〜(d)において、斜線領域は、導体線における水平部を示し、斜線が施されていない領域は、導体線における垂直部を示す。更に、図21の(a)〜(d)において、縦軸は、電流および位相を表し、横軸は、導体線における位置を表す。
図12に示す導体線200においては、ダイポールに相当する垂直部の電流の向きが途中で反転しており、電気的透明化の動作を確認できる。また、リアクタに相当する水平部の電流がダイポールに相当する垂直部の電流に比べて大きいが、折り返されているので、打ち消されている(図21の(c),(d)参照)。
図16に示す導体線200Bにおいては、隣り合う垂直部に流れる電流は小さく、折り返し部に大きな電流が流れている。折り返しの周期構造により、導体線200B全体で電流が打ち消し合っていることが解った(図21の(a),(b)参照)。
上述したように、電流を打ち消し合う動作が図12に示す導体線200と図16に示す導体線200Bとでは異なる。図12に示す導体線200では、周期長=0.25λの2本分が半波長ダイポールに相当するため、約λの波長の周波数で導体線200の電気的透明化の条件が満たされる(図21の(c)参照)。
一方、図16に示す導体線200Bでは、0.25λの3倍の周期長が波長となる周波数で電流が打ち消されるため、λの波長の約4/3倍の周波数で導体線200Bの電気的透明化の条件が満たされる(図21の(b)参照)。
上述した導体線200,200A,200Bの各々は、例えば、バラクタダイオードを用いて電気的に指向性を切換えるアレーアンテナの給電線として用いられる。
図22は、電気的に指向性を切換え可能なアレーアンテナの概略図である。アレーアンテナ70は、アンテナ素子71〜77と、バラクタダイオード81〜86と、導体線91〜96とを備える。
アンテナ素子71〜76は、無給電素子であり、アンテナ素子77は、給電素子である。アンテナ素子71〜76は、アンテナ素子77の周りに略円形に等間隔に配置される。そして、アレーアンテナ70が送受信する電波の波長をλ1とした場合、無給電素子であるアンテナ素子71〜76と、給電素子であるアンテナ素子77との間隔は、例えば、(λ1)/4に設定される。
バラクタダイオード81〜86は、それぞれ、アンテナ素子71〜76と、接地ノードGNDとの間に接続される。これにより、バラクタダイオード81〜86は、それぞれ、無給電素子であるアンテナ素子71〜76に装荷される。
導体線91〜96は、それぞれ、バラクタダイオード81〜86に接続される。そして、導体線91〜96の各々は、上述した導体線200,200A,200Bのいずれかからなる。
導体線91〜96は、直流電源(図示せず)から直流電圧を受け、その受けた直流電圧をそれぞれバラクタダイオード81〜86に印加する。そして、バラクタダイオード81〜86に印加される直流電圧は、例えば、0Vまたは−20Vからなる。
バラクタダイオード81〜86は、0Vの直流電圧が印加されると、容量が最大になり、リアクタンス値が最小になる。また、バラクタダイオード81〜86は、−20Vの直流電圧が印加されると、容量が最小になり、リアクタンス値が最大になる。
従って、無給電素子であるアンテナ素子71〜76に装荷されたバラクタダイオード81〜86に印加する直流電圧を0Vまたは−20Vに制御することにより、アレーアンテナ20は、その指向性が変えられる。
より具体的には、0Vの直流電圧を導体線91を介してバラクタダイオード81に印加し、−20Vの直流電圧を導体線92〜96を介してそれぞれバラクタダイオード82〜86に印加すると、アレーアンテナ70は、アンテナ素子77からアンテナ素子71へ向かう方向にビームを放射する。また、0Vの直流電圧を導体線92を介してバラクタダイオード82に印加し、−20Vの直流電圧を導体線91,93〜96を介してそれぞれバラクタダイオード81,83〜86に印加すると、アレーアンテナ70は、アンテナ素子77からアンテナ素子72へ向かう方向にビームを放射する。
このように、バラクタダイオード81〜86に印加する直流電圧を制御することにより、アレーアンテナ70の指向性を変えられる。
そして、直流電圧を導体線91〜96を介してそれぞれバラクタダイオード81〜86に印加した場合、導体線91〜96は、電気的に透明な導体線200,200A,200Bのいずれかからなるので、無給電素子であるアンテナ素子71〜76に電気的な影響を与えない。
従って、上述した導体線200,200A,200Bを用いれば、アレーアンテナ70において、DC的に導通したまま、RF的影響を無くすことができる。
[応用例2]
図23は、図14に示す導体線200Aを用いた電波フィルタの概略図である。電波フィルタ300は、10本の導体線200Aを備える。10本の導体線200Aは、略平行に配置される。
この場合、導体線200Aを構成するダイポール素子10B(図10参照)は、方向DR2へ直線状に接続される。
そうすると、垂直偏波が電波フィルタ300へ到来した場合、導体線200Aが透明となる周波数の電波に影響を与えないため、透過するが、それ以外の周波数の電波に対しては導体線200Aに電流が流れ、それを遮断する。また、図23に示すように、電波フィルタ300に導体線200Aを用いた場合、図20(c)に示したように、交差偏波の発生がわずかにある。導体線200Aが平面上に並ぶ場合、交差偏波は、鏡の原理により、波源の対称点にフォーカスし強め合う。これを利用して、垂直偏波の波源に対して図23に示すように電波フィルタ300を設置することにより、対称点で交差偏波を受信することができる。
なお、電波フィルタ300においては、図10に示すダイポール素子10Bを用いたが、この発明においては、これに限らず、図1、図9および図11にそれぞれ示すダイポール素子10,10A,10Cのいずれかを用いて電波フィルタを作製してもよく、ダイポール素子10,10A,10B,10Cの中から選択された異なる2種類以上のダイポール素子を用いて電波フィルタを作製してもよい。
そして、ダイポール素子10,10A,10Cのいずれかを用いて電波フィルタを作製した場合、またはダイポール素子10,10A,10B,10Cの中から選択された異なる2種類以上のダイポール素子を用いて電波フィルタを作製した場合、電波フィルタは、透明となる周波数の電波を透過し、それ以外の周波数の電波を遮断する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2,101,102 モノポール素子、1A,2A,101A,102A 一方端、1B,2B,101B,102B 他方端、3,103〜105 分布定数線路、4 プリント基板、4A 一主面、10,10A,10A−1,10A−2,10B,10B−1,10B−2,10C,10C−1,10C−2 ダイポール素子、11,21 切欠部、12,13,22,23 狭幅部、20 給電ダイポール、20A 給電部、30 給電コネクタ、31〜37,211〜213,221〜226,231〜237,1031〜1033,1041〜1046,1051〜1058 線路、40 整合調整スライド、50 ネットワークアナライザ、60 磁界プローブ、70 アレーアンテナ、71〜77 アンテナ素子、81〜86 バラクタダイオード、91〜96,200,200A,200B 導体線、210,220,230 スタブ線路、300 電波フィルタ。