JP2006310907A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
利便性を高める。
【解決手段】
動画撮影では、撮像素子16の出力画像信号は、A/D変換器18、信号処理部22及びリサイズ部32を介して、DRAM20の動画バッファに書き込まれる。動画記録が開始されると、JPEG処理部24が、動画バッファの画像データを圧縮する。AVIデータ形式の動画ファイルが、記録媒体28に記録される。動画記録中に静止画撮影のレリーズ操作があると、撮像素子16は、静止画用の露光モードで動作する。静止画像データは圧縮され、DRAM20の静止画バッファを介して、記録媒体28に記録される。静止画を動画に優先して記録する静止画優先モードと、動画を静止画に優先して記録する動画優先モードを選択可能である。
【選択図】
図1

Description

本発明は、動画及び静止画の撮影が可能な撮像装置及びその制御方法に関し、より具体的には、動画撮影中に静止画撮影を可能な撮像装置及びその制御方法に関する。
従来、動画撮影中に静止画撮影を可能としたカメラが提案されている。例えば、特許文献1には、動画撮影中に静止画撮影要求があった場合、静止画データを一時的にメモリに記憶しておき、動画撮影終了後に記録媒体へ書き込み可能なデジタルビデオカメラが記載されている。また、特許文献2には、連続撮影中の任意のフレームを高精細記録が行える画像処理装置及び方法が記載されている。すなわち、特許文献1及び特許文献2には、メモリ上の動画データを静止画に優先して記録媒体に書き込む構成が記載されている。
一方、特許文献3には、動画撮影中に静止画撮影要求があった場合、動画撮影のための画像データのメモリへの取り込みを中断し、静止画の記録媒体への書き込み終了後にメモリへの画像データの取り込みを再開する電子カメラ及び画像記録方法が記載されている。すなわち、特許文献3には、メモリ上の静止画データを動画に優先して記録媒体に書き込む構成が記載されている。
特開平9−233410号公報 特開平10−200859号公報 特開2000−324434号公報
特許文献1,2に記載の従来例にあっては、静止画データを記録媒体に書き出さずに内部メモリに記憶しておくので、動画撮影の中断はないものの、内部メモリの容量による制限が生じ、動画撮影中の静止画撮影可能枚数が限られてしまうという問題がある。
一方、特許文献3に記載の従来例のように静止画を優先記録する構成では、動画撮影中の静止画撮影可能枚数には制限が無い。しかし、静止画データのサイズや記録媒体の書き込み速度による制限が生じる。この制限により、静止画データサイズが大きいか、又は、記録媒体の書き込み速度が遅い場合には、動画撮影の中断時間が長くなってしまうという問題がある。
静止画撮影終了後、静止画データの記録媒体への書き込みが終了していなくても動画撮影のための画像データのメモリへの取り込みを再開することで、動画撮影の中断時間を短縮できる。しかし、この方法では、動画データを記憶しておくメモリが不足して、動画撮影が中断してしまうことがある。
そこで、本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決する撮像装置及びその制御方法を提示することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る撮像装置は、動画と静止画を記録可能な撮像装置であって、光学像を画像信号に変換する撮像手段と、前記画像信号を一時記憶するメモリと、前記メモリに記憶される画像信号を、動画の場合には動画記録処理し、静止画の場合には静止画記録処理して、記録媒体に記録する記録手段とを具備し、静止画を動画に優先して前記記録媒体に記録する静止画優先モードと、動画を静止画に優先して前記記録媒体に記録する動画優先モードを具備することを特徴とする。
本発明に係る撮像装置の制御方法は、光学像を画像信号に変換する撮像手段と、前記画像信号を一時記憶するメモリと、前記メモリに記憶される画像信号を、動画の場合には動画記録処理し、静止画の場合には静止画記録処理して、記録媒体に記録する記録手段とを具備し、動画と静止画を記録可能な撮像装置を制御する方法であって、前記メモリの空き容量を調べる調査ステップと、前記メモリの前記空き容量に従い、静止画を動画に優先して前記記録媒体に記録する静止画優先モードか、動画を静止画に優先して前記記録媒体に記録する動画優先モードを前記記録手段に設定する設定ステップとを具備することを特徴とする。
本発明に係る撮像装置の制御方法は、光学像を画像信号に変換する撮像手段と、前記画像信号を一時記憶するメモリと、前記メモリに記憶される画像信号を、動画の場合には動画記録処理し、静止画の場合には静止画記録処理して、記録媒体に記録する記録手段とを具備し、動画と静止画を記録可能な撮像装置を制御する方法であって、前記記録媒体の書き込み速度、撮影する静止画サイズ、撮影する動画サイズ及び撮影する動画のフレームレートの1以上により、前記記録手段に前記静止画優先モードか前記動画優先モードを設定することを特徴とする。
本発明によれば、動画撮影中の静止画撮影に対し、操作性と性能を改善できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明第一の実施例であるカメラの概略構成ブロック図を示す。図1において、カメラ10は、動画及び静止画の両方を撮影可能な電子スチルカメラ又はデジタルカメラである。撮影レンズ12は、1枚又は複数枚のレンズで構成される。露出制御機構14は、絞り及びシャッタからなり、被写体の明るさと露出時間を調整する。撮像素子16は、数百万画素程度のCCD(Charge Coupled Device)撮像素子やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)撮像素子などからなり、被写体像を画像信号に変換して出力する。A/D変換器18は、撮像素子16からのアナログ画像信号をデジタル信号に変換する。
DRAM20は、A/D変換器18からのデジタル画像信号を一時的に蓄えるバッファ機能を提供する。ここで、デジタル画像信号は、信号処理後の画像データ以外に、JPEG(Joint Photographic Experts Group)圧縮後のJPEGデータ等をも意味する。通常は、図示しないメモリ制御回路を介して、DRAM20に画像データが書き込まれ、DRAM20から画像データが読み出される。
信号処理部22は、A/D変換後18の出力画像信号を輝度信号と色差信号に分けて処理し、JPEGデータの前段階としてYUVデータを生成する。信号処理部22はまた、YUVデータからカメラ10で使用される一般的な記録フォーマットのJPEGデータを生成する。なお、YUVデータは、輝度(Y)と、青の色差信号(U、Cb)と赤の色差信号(V、Cr)からなる2つの色度とで色を表現する画像データである。
JPEG処理部24は、信号処理部22からのYUVデータをJPEG形式に圧縮し、また、JPEGデータをYUVデータに伸長する。
インターフェース部26は、JPEGデータの記録媒体28への書き込みと読み出しに使用される。記録媒体28は、半導体メモリ素子、磁気記録媒体又は光記録媒体等からなり、カメラ10から着脱可能である。
表示部30はTV又はカラー液晶などからなり、種々の情報をビューワ表示したり、撮影した画像をレビュー表示したり、伸長した画像を再生表示したりするのに使用される。
リサイズ部32は、信号処理部22のYUV出力データを任意のサイズにリサイズするのに使用される。
各デバイス18〜26,30,32は、CPU34のバスに繋がっている。CPU34は、これらデバイス18〜32の動作及びこれらの間のデータフローなどを制御する。
また、図示しないが、各デバイス18,22,24,26,30,32とDRAM20との間のデータ転送には、CPU34の介在を必要としないDMA(Direct Memory Access)転送が使用される。
さらに、A/D変換器18から信号処理部22に、信号処理部22からJPEG処理部24に、及び信号処理部22からリサイズ部32には、直接、データを転送するパスを接続してある。
音声処理部36は、音声信号のA/D変換とD/A変換を行っており、音声の録音処理と再生処理を担当する。マイク38は録音する時に、音声を音声処理部36に入力し、スピーカ40は音声処理部36からの音声を出力する。
次に、本実施例の動画撮影動作を説明する。被写体の光学像は、撮影レンズ12及び露出制御機構14により撮像素子16に結像する。露出制御機構14のシャッタは開放状態にあり、絞りが露光量を制御する。撮像素子16は被写体の光学像を画像信号に変換する。A/D変換器18は、撮像素子16からのアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する。デジタル画像データは、システムバスを介して信号処理部22に転送される。このとき、撮像素子16からは、全画素の読み出しでなく、水平や垂直に間引かれた(あるいは加算されて重畳した)画素の電荷信号が、記録フレームレートに合わせ読み出される。
信号処理部22は、水平垂直のフィルタ処理、アパチャー補正処理及びガンマ処理等を動画撮影用のモードで実行し、処理結果をリサイズ部32に転送する。
リサイズ部32は、画像データをVGAサイズ(水平640画素、垂直480ライン)にリサイズして、DRAM20に転送する。DRAM20上のVGA画像データは、表示部30に転送され、TVやカメラ10に搭載された液晶上にスルー画像として表示される。すなわち、動画撮影時のスタンバイ状態では、表示部30にスルー画像が表示さあれる。
動画記録が開始されると、JPEG処理部24が、DRAM20上のVGA画像データをJPEGデータに変換すると同時に、音声処理部36が、マイク38で取り込んだ音声信号をWAVE形式の音声データに変換する。CPU34は、画像のJPEGデータと音声のWAVEデータにヘッダ等を付加し、AVI(Audio Visual Interleaved)データ形式で動画ファイルを生成する。AVIデータ形式の動画ファイルは、インターフェ−ス部26を介して、記録媒体28に動画ファイルとして記録される。
映像データ及び音声データの記録処理を詳細に説明する。AVIファイルでは、ファイル先頭のヘッダが映像データと音声データの配置を管理する。例えば、ヘッダに続き音声データ(44.1KHzサンプリング、16bitステレオ)を1秒間に約172kByte置く。また、映像データの1枚1枚のJPEGデータを30fps(Frame/Sec)なら1秒間に30フレーム置く。さらに、音声データと映像データを交互に1秒間置きに配置する。
動画ファイルを作成するために、JPEGデータをバッファするための画像バッファ領域と音声データをバッファするための音声バッファ領域をDRAM20に確保する。画像バッファ領域と音声バッファ領域は、それぞれの生成された映像データと音声データを一時的に記憶する。そして、1秒単位にAVIデータ形式の映像データと音声データとをまとめて、DRAM20上の動画バッファ(AVIバッファ)領域に書きこむ。
音声データはWAVE形式であるから、1秒間のデータサイズは固定となるが、映像データはJPEG形式であるからデータサイズが不定となる。画像バッファ領域を動画バッファの映像データ領域と兼用することで、DRAM20を削減する場合、動画バッファ領域上の音声データ領域を空けつつ、JPEGデータを書き込む。動画バッファ領域に溜めこんだデータは、順に記録媒体28に動画ファイル(音声データ、映像データ)として書き込まれる。
動画データ(AVIデータ)を再生する時には、記録媒体28上の動画ファイルから音声データと映像データを読み込み、DRAM20上の再生バッファ領域に置き、音声データと映像データを別々に処理して再生する。
CPU34は、音声データをDRAM20上の音声バッファから音声処理部36に転送する。音声処理部36は、再生音声データをD/A変換し、ゲインを調整し、アナログ再生信号をスピーカ40に出力する。これにより、再生音声がスピーカ40から出力される。
映像データは、DRAM20上の画像バッファから1フレームずつDMA転送でJPEG処理部24に転送され、JPEG処理部24は、JPEGデータを伸長して、YUVデータをリサイズ部32に出力する。リサイズ部32は、JPEG処理部24からの画像データを、TVや液晶表示パネルに表示するためのVRAMサイズ(720画素x480ライン)にリサイズし、DRAM20のVRAM領域に書き込む。DRAM20のVRAM領域の画像データは、表示部30にDMA転送され、表示される。
次に、本実施例の静止画撮影動作を説明する。静止画撮影の待機状態の動作は、動画のスタンバイ状態の動作とほぼ同じであり、撮像素子16で撮像した画像がスルー画像として表示部30に表示される。
カメラ10の図示していないレリーズスイッチは、2段階形式のスイッチ(SW1、SW2)で構成されている。ここで、SW1オンはリレーズスイッチの半押し状態(撮影準備状態)を示し、SW2オンはリレーズスイッチの全押し状態(静止画撮影動作状態)を示す。SW1オンになると、静止画撮影に必要な測距(AF)と測光(AE)が行われる。
SW2オンになると、撮影準備状態から静止画撮影動作状態に切り替わり、シャッタを閉じてから撮像素子16の読み出しを止め、撮像素子16を、入射光量に応じた電荷を蓄積する露光モードに変更する。撮影準備状態で被写体の輝度から予め算出した露出設定に従い絞りを設定し、撮像素子16の余分な電荷を吐き捨てた後、算出したシャッタスピードでシャッタを開閉する。シャッタが完全に閉じきってから撮像素子16を露光モードから電荷読出しモードに切り換えて、複数フィールドに分けて全画素の電荷を読み出す。その読み出された電荷信号をA/D変換器18でデジタル信号に変換し、A/D変換器18の出力(いわゆる、RAWデータ)は、バスを介してDRAM20に転送される。
この電荷読み出しが終了すると、現像処理が開始される。現像処理は、銀塩フィルムの写真処理からの類推で命名されたものであり、具体的には、先ず、DRAM20からRAWデータを読み出し、信号処理部22に転送する。信号処理部22は、水平垂直のフィルタ処理、アパチャー補正処理及びガンマ処理等を静止画撮影用モードで実行し、その結果のYUVデータをJPEG処理部24に転送する。JPEG処理部24は、信号処理部22からのYUVデータをJPEGデータに変換してDRAM20に書き戻す。DRAM20からのRAWデータの読み出しからJPEGデータをDRAM20に書き戻すまでの処理が、現像処理になる。
現像処理の途中の信号処理部22からのYUVデータは、リサイズ部32にも供給され、レビュー画像表示のためにVGAサイズ程度にリサイズされてDRAM20に書き戻される。現像処理の終了後に、撮影確認のレビュー画像表示のために、VGAサイズのYUVデータが表示部30に転送され、レビュー画像としてTV又はカメラ10の液晶画面上に表示される。
次に、図2に示すフローチャートを参照して、動画中の静止画撮影の動作を説明する。
動画記録動作に従って動画が記録されている状態にある(S10)。レリーズスイッチのSW1がオンされたか否かを判断する(S11)。SW1がオンにならなければ、通常の動画記録動作が続けられる。ただし、動画記録は、図示しない別の動画記録ボタンの操作で開始又は終了する。SW1がオンになると(S11)、動画記録しながら同時に静止画用の撮影準備の測距(AF)と測光(AE)が行われる(S12)。再び、SW1がオンか否かを判断する(S13)。SW1のオンが解除された場合には(S13)、静止画の撮影準備を終了し、動画記録状態を続行する(S10)。
SW1がオンのままの場合(S13)、SW2がオンか否かを判断する(S14)。すなわち、SW2がオンされずにSW1がオンのままだと、撮影準備の測距(AF)と測光(AE)が係属される。
SW2がオンになると(S14)、静止画撮影動作(S15)に移行する。図3は、静止画撮影動作(S15)の詳細なフローチャートを示す。動画記録中に静止画撮影を行うためには、撮像素子16での動画取り込みを中断しなければならない。即ち、撮像素子16の駆動モードを静止画用に切り替えるので、撮像素子16の出力から動画フレームを生成できない。本実施例では、図3に示すように、欠落した動画フレームの代わりに代替フレームを挿入する。
ステップS14から移行し開始する(S20)。静止画撮影により中断される動画期間の動画フレームの第1の代替フレームとしてブラックアウト画像を挿入する(S21)。ブラックアウト画像とは、無画像の真黒なJPEGデータであり、黒画像がJPEG圧縮されているので、非常に小さいサイズの画像データになる。このブラックアウト画像データは、図示していないROMに格納されており、このROMから読み出されて、第1の代替フレームとして動画ファイル(AVIデータ)に挿入される。第1の代替フレームの長さ(期間)は、カメラグリーンモード(AUTOモード)の最長露光時間と等しく、約1/8秒(125mSec)程度である。
図示しないROMkら擬似シャッタ音データを読み出して、動画ファイルの音声データに挿入する(S22)。この擬似シャッタ音データの時間長は、先のブラックアウト画像データの時間長とほぼ同じ時間にする。マイク38から録音される音声データを擬似シャッタ音データに急に置き換えると、音データの急な切り替わりで高周波成分が発生し、エイリアシングによりノイズ音データが発生する。音声処理部36は、マイク38からの音声を所定の時定数で徐々にミュートし、完全無音の後に擬似シャッタ音データを挿入する。これにより、エイリアシングによる高周波ノイズを発生させずに高品位の擬似シャッタ音を音声データに挿入する事ができる。
静止画の現像処理の完了を待ち(S23)、現像が完了したら、VGAサイズのレビュー画像から第2の代替フレームデータを生成する。第1の代替フレームであるブラックアウト画像データに続けて、第2の代替フレームを、中断された動画記録の動画フレームとして動画記録に挿入する(S24)。第2の代替フレーム期間に対して、マイク38からの音声が、音声処理部36によりWAVEデータに変換されて、動画ファイルに挿入される。
動画記録の再開を準備する(S25)。撮像素子16の読み出しを動画用に切り換え、信号処理部22、リサイズ部32及びJPEG処理部24等の設定を動画用に切り換える。また、データのパスも同様に動画用に切り替える。動画記録が可能になったら、動画記録を再開する(S17)。
図3に示す処理を経て記録された動画ファイルを再生すると、静止画撮影で中断される期間では、先ず第1の代替フレームのブラックアウト画像が静止画の取り込みと現像に要する期間、表示され、第2の代替フレームが表示される。そして、第1の代替フレームの表示と共に擬似シャッタ音が再生される。第2の代替フレームは、いわばストップモーション画像となり、この期間には、外部から取り込まれて録音された音が再生される。
図4は、動画記録中の静止画撮影シーケンスの時間変化を示す。図4を参照して、動画記録と静止画記録の時間的関係を説明する。
図4(a)は、撮影時のカメラの動作状態の遷移シーケンスを示す。図4(b)は、撮影時のスルー画像を表示部へ表示する画像の遷移シーケンスを示す。また、図4(c)は、動画ファイル(AVIデータ形式)を生成するシーケンスを示す。すなわち、図4(c)は、動画ファイルからの再生画像のシーケンスを示す。なお、生成した動画ファイルおよび静止画ファイルの記録媒体28への書きこみに関しては、後述する。
図4において、図の左端からSW1オンまでの期間は、動画記録状態を示す。図4(a)のS30は動画記録の状態を示し、図4(b)のS40は動画記録のスルー画像を表示部30により表示する状態を示し、図4(c)のS50は、動画像と音声データから動画ファイルを生成する状態を示す。SW1オンからSW2オンまでの期間で、図4(a)のS31は、動画記録も行いながら静止画用の撮影準備の測距と測光を行う状態を示し、図4(b)のS41は、その静止画用の撮影準備の測距と測光を行う様子を表示部30により表示することを示し、図4(c)のS51は、その静止画用の撮影準備の測距と測光を行う様子の動画ファイルを生成することを示す。SW2オンまでの期間は、図4(a)〜(c)のタイミングが揃っているが、SW2オン以降は揃っていないので、個別に説明する。
SW2オンの後、図4(a)のS32は、撮像素子16を動画用読み出しモードから静止画用の露光モードに切り替えることを示し、その後のS33は、静止画状態の露光期間となることを示す。S34は、撮像素子16から静止画像用の全画素の読み出し期間を示しており、300ms程度である。S35は、静止画像の現像処理の期間を示し、現像処理の内容は、上述した通り、DRAM20のRAWデータの読み出しからJPEGデータをDRAM20に書き戻すまである。S36はレビュー画像を生成する期間を示し、この期間には、信号処理部22からのYUVデータをリサイズ部32でVGAサイズにリサイズし、レビュー画像としてDRAM20に書き戻す処理が実行される。
S37は、S36で生成したレビュー画像から、動画ファイルにはめ込む第2の代替フレームデータを作成する期間を示す。具体的には、S37では、VGAサイズのYUVデータをJPEG処理部24でJPEGデータに圧縮処理し、更に欠落して不足する動画フレーム枚数分をコピーし、そのときの音声データと合わせて動画ファイルを生成する。
S32からS36までの期間に対応して、図4(b)では、ブラックアウト画像(無画像)になる(S42)。即ち、静止画の撮影処理中は、カメラ10が静止画像の取り込みと現像処理を行っていることを明確にユーザに伝えるために、EVF(電子ビューファインダ)のスルー画像とは異なるブラックアウト画像を表示する。図4(b)のS43は、S376で生成されたレビュー画像を表示部30により表示する期間を示す。
図4(c)のS52は、撮像素子16のモード切り替え期間(S32)と露光期間(S33)を合わせた期間に対応しており、この期間に、動画ファイルにブラックアウト画像が挿入される。上述したように、この期間S52に期間には、短いミュートの後に擬似シャッタ音が挿入される。
図4(c)のS53は、S37で生成したレビュー画像から生成した第2の代替フレームを動画フレームとして動画に挿入する期間を示す。第2の代替フレームは、いわば、動画ファイル上のストップモーション画像になる。この期間S53はまた、ブラックアウトの代替フレーム期間の直後から動画に戻るまでの期間でもある。
静止画撮影終了後に、図4(a)のS38は動画記録に戻ることを示し、図4(b)のS44は、再度動画記録のスルー画が表示部30により表示されることを示し、図4(c)のS54は、通常の動画像の動画ファイル生成が再開されることを示す。 以上の処理と並行して、DRAM20上の動画バッファに記憶されている動画ファイル及びDRAM20上の静止画バッファに記憶されている静止画ファイルが記録媒体28に書き込まれる。
本実施例は、記録処理に関して動画データを優先して記録媒体28に書込む動画優先書込みモードと、静止画データを優先して記録媒体28に書込む静止画優先書込みモードの2通りの記録方法を持つ。
図5〜図8を参照して、動画優先書込みと静止画優先書込みの2通りの書込み方法を説明する。図5は動画優先書込みのフローチャート、図6は静止画優先の書込みのフローチャート、図7は図5に対応する動画優先書込みのシーケンス、図8は図6に対応する静止画優先書込みのシーケンスをそれぞれ示す。なお、動画優先書込みと静止画優先書込みのどちらの書込み方法においても、通常の動画のみの撮影時、つまりDRAM20上の静止画バッファに静止画ファイルが記憶されていない状態での挙動は同様であり、次々にDRAM20上の動画バッファに記憶されてくる動画ファイルを順次、記録媒体28に書き込む。動画撮影中に静止画を撮影し、DRAM20上の静止画バッファに静止画ファイルが記憶されたときの挙動が異なる。
先ず、図5及び図7を参照して、動画優先書込みモードの動作を説明する。動画優先書込みモードでは、動画撮影中に静止画を撮影し、DRAM20上の静止画バッファに静止画ファイルが記憶されたら、DRAM20上の動画バッファの残容量が一定以上であるか否かを判定する(S60)。動画バッファの残容量が一定以上であるならば(S60)、静止画バッファに記憶されている静止画ファイルを記録媒体28に一定サイズ、書き込む(S61)。再び、DRAM20上の動画バッファの残容量を判定し、残容量が一定以下になるかDRAM20上の静止画バッファに記憶されている静止画ファイルが全て記録媒体28に書込みが終わるまで、繰り返す。
一方、DRAM20上の静止画バッファに記憶されている静止画ファイルの書込みが終わる前にDRAM20上の動画バッファの残容量が一定以下になったならば(S60)、いったん静止画ファイルの書込みを中断する。そして、動画バッファの残容量が一定以上になるまでは、動画バッファに記憶されている動画ファイルを記録媒体28に書き込む(S62)。動画バッファの残容量が一定以上になったら(S60)、静止画バッファに記憶されている静止画ファイルの書込みを再開する(S61)。
動画バッファの残容量が一定以上でないならば(S60)、静止画バッファに静止画ファイルが記憶されていても、動画バッファに記憶されている動画ファイルの書込みを行う(S62)。動画バッファの残容量が一定以上になったら(S60)、静止画バッファに記憶されている静止画ファイルの記録媒体28への書込みを開始する(S61)。
このようにして、動画優先書き込みモードでは、DRAM20上の動画バッファの残容量が少なくなると、DRAM20上の静止画バッファに静止画ファイルが記憶されていても、DRAM20上の動画バッファの動画ファイルを優先的に記録媒体28へ書き込む。これにより、DRAM20上の静止画バッファがいっぱいになってしまい静止画撮影ができない期間が生じる可能性があるが、その代わりにDRAM20上の動画バッファがいっぱいになって動画撮影が停止してしまうのを防ぐことができる。
図6及び図8を参照して、静止画優先書込みモードの動作を説明する。静止画優先書込みモードでは、動画撮影中に静止画を撮影し、DRAM20上の静止画バッファに静止画ファイルが記憶されたら、一旦、DRAM20上の動画バッファに記憶されている動画ファイルの記録媒体28への書込みを中断する。DRAM20上の静止画バッファの空きの有無を判定する(S70)。静止画バッファに空きがなかったら(S70)、静止画バッファが空になるまで、全ての静止画ファイルを記録媒体28に書き込む(S71)。DRAM20上の静止画バッファが空になったら(S70)、DRAM20上の動画バッファに記憶されている動画ファイルの記録媒体28への書込みを再開する(S72)。
このようにして、静止画優先書込みモードでは、DRAM20上の静止画バッファの静止画ファイルがある限り静止画ファイルの書き込みを続けるので、静止画を続けて何枚も撮影したり、記録媒体28への書き込み速度が遅い場合などには、DRAM20上の動画バッファがいっぱいになって動画撮影が停止してしまう可能性があるが、常に静止画撮影は可能となる。
静止画優先書込みモードと動画優先書込みモードは、画面上に表示されるユーザ設定メニュー、又は図示しない設定ボタンにより、設定可能である。また、使用される記録媒体28の書込み速度に応じて自動設定してもよい。
図9は、設定メニュー又は設定ボタンにより書込みモードを設定している場合の書込みモード切替えのフローチャートを示す。ユーザが不図示の動画ボタンを押し、動画撮影開始が指示されると、優先書込みモードの設定を確認する(S80)。書込み優先設定が動画優先ならば(S80)、動画優先で記録媒体28への書込みを実行する(S81)。書込み優先設定が静止画優先ならば(S80)、静止画優先で記録媒体28への書込みを実行する(S82)。
記録媒体28への書き込み方法をユーザにより選択可能とするようにしたので、ユーザの意図を反映することが可能となり、動画撮影中であってもより利便性の高い静止画撮影ができる。
図10は、モードダイアルで静止画優先書込みモード又は動画優先書込みモードを設定する場合の書込みモード切替えのフローチャートを示す。ユーザが不図示の動画ボタンを押し、動画撮影開始が指示されると、モードダイアルによる優先書込みモードの設定を確認する(S90)。動画優先書込みモードが設定されているならば(S90)、動画優先で記録媒体28への書込みを実行する(S91)。静止画優先書込みモードが設定されているならば(S90)、静止画優先で記録媒体28への書込みを実行する(S92)。
動画優先書込みモードと静止画優先書込みモードの選択を、記録媒体28への書込み速度、撮影する静止画サイズ、撮影する動画サイズ、及び撮影する動画のフレームレートのいずれかひとつまたは複数の組み合わせで判定するようにしてもよい。図11は、そのような優先書込み判定手段を設けた場合の、優先書込みモード切替えのフローチャートを示す。ユーザが不図示の動画ボタンを押し、動画撮影開始が指示されると、優先書込み判定手段が、静止画優先か動画優先かを判定する(S100)。動画優先と判定した場合(S100)、動画優先で記録媒体28への書込みを実行する(S101)。静止画優先と判定した場合(S100)、静止画優先で記録媒体28への書込みを実行する(S102)。
図12は、図11よりも単純に、記録媒体28への書込み速度で静止画優先か動画優先かを決定するようにした優先書込みモード切替えのフローチャートを示す。記録媒体28への書込み速度が所定速度未満ならば(S110)、動画優先で記録媒体28への書込みを実行する(S111)。記録媒体28への書込み速度が所定速度以上ならば(S110)、静止画優先で記録媒体28への書込みを実行する(S112)。
図12に示す処理は、書込み速度が遅い記録媒体28を使用したり、撮影する静止画のサイズが大きい場合のように、動画撮影中に静止画撮影を行うと動画用メモリ領域がいっぱいになって、動画撮影が停止してしまう可能性が高いような状況に有効である。
記録媒体28への書込み方法を記録媒体28への書き込み速度等に応じて切り替えるようにすることで、動画撮影が停止してしまうことを防ぐことができ、動画撮影中に静止画撮影できるカメラの性能と操作性を高めることができる。
本発明の一実施例であるカメラの概略構成ブロック図である。 本実施例の動画記録中の静止画撮影のフローチャートである。 本実施例の動画記録中の静止画撮影動作のフローチャートである。 本実施例の動画記録中の静止画撮影のシーケンスである。 本実施例の動画優先書込みモードのフローチャートである。 本実施例の静止画優先書込みモードのフローチャートである。 本実施例の動画優先書込みモードのシーケンスである。 本実施例の静止画優先記書込みモードのシーケンスである。 本実施例の動画優先書込みモードと静止画優先書込みモードの切り替えの第1のフローチャートである。 本実施例の動画優先書込みモードと静止画優先書込みモードの切り替えの第2のフローチャートである。 本実施例の動画優先書込みモードと静止画優先書込みモードの切り替えの第3のフローチャートである。 本実施例の動画優先書込みモードと静止画優先書込みモードの切り替えの第4のフローチャートである。
符号の説明
10 カメラ
12 撮影レンズ
14 露出制御機構(絞り、シャッタ)
16 撮像素子
18 A/D変換器
20 DRAM
22 信号処理部(信号処理手段)
24 JPEG処理部(JPEG処理手段)
26 インターフェース部
28 記録媒体
30 表示部(表示手段)
32 リサイズ部(リサイズ手段)
34 CPU
36 音声処理部(音声処理手段)
38 マイク
40 スピーカ

Claims (9)

  1. 動画と静止画を記録可能な撮像装置であって、
    光学像を画像信号に変換する撮像手段と、
    前記画像信号を一時記憶するメモリと、
    前記メモリに記憶される画像信号を、動画の場合には動画記録処理し、静止画の場合には静止画記録処理して、記録媒体に記録する記録手段
    とを具備し、静止画を動画に優先して前記記録媒体に記録する静止画優先モードと、動画を静止画に優先して前記記録媒体に記録する動画優先モードを具備することを特徴とする撮像装置。
  2. さらに、前記静止画優先モードと前記動画優先モードの一方を設定する設定手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 更に、前記メモリの空き容量に応じて、前記記録手段に前記静止画優先モードか前記動画優先モードを設定する制御手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、前記メモリの動画用記憶領域の空き容量が所定値未満になると、前記記録手段を前記動画優先モードに設定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 更に、前記記録媒体の書き込み速度、撮影する静止画サイズ、撮影する動画サイズ及び撮影する動画のフレームレートの1以上により、前記記録手段に前記静止画優先モードか前記動画優先モードを設定する制御手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 光学像を画像信号に変換する撮像手段と、
    前記画像信号を一時記憶するメモリと、
    前記メモリに記憶される画像信号を、動画の場合には動画記録処理し、静止画の場合には静止画記録処理して、記録媒体に記録する記録手段
    とを具備し、動画と静止画を記録可能な撮像装置を制御する方法であって、
    前記メモリの空き容量を調べる調査ステップと、
    前記メモリの前記空き容量に従い、静止画を動画に優先して前記記録媒体に記録する静止画優先モードか、動画を静止画に優先して前記記録媒体に記録する動画優先モードを前記記録手段に設定する設定ステップ
    とを具備することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  7. 前記設定ステップは、前記メモリの動画用記憶領域の空き容量が所定値未満になると、前記記録手段を前記動画優先モードに設定することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置の制御方法。
  8. 更に、前記記録媒体の書き込み速度、撮影する静止画サイズ、撮影する動画サイズ及び撮影する動画のフレームレートの1以上により、前記記録手段に前記静止画優先モードか前記動画優先モードを設定するステップを具備することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置の制御方法。
  9. 光学像を画像信号に変換する撮像手段と、
    前記画像信号を一時記憶するメモリと、
    前記メモリに記憶される画像信号を、動画の場合には動画記録処理し、静止画の場合には静止画記録処理して、記録媒体に記録する記録手段
    とを具備し、動画と静止画を記録可能な撮像装置を制御する方法であって、
    前記記録媒体の書き込み速度、撮影する静止画サイズ、撮影する動画サイズ及び撮影する動画のフレームレートの1以上により、前記記録手段に前記静止画優先モードか前記動画優先モードを設定することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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