[リード付き電子部品に係る実施形態]
図1乃至図6はリード付き電子部品の第1実施形態を示すもので、図1はリード付き電子部品の概略側断面図、図2は図1におけるA−A線矢視方向拡大断面図、図3は図1に示したセラミック電子部品素子とリードの斜視図、図4は図1に示したキャップ部の変形例を示す拡大斜視図、図5は図1に示したキャップ部の変形例を示す拡大斜視図、図6は図1に示したキャップ部の変形例を示す拡大斜視図である。
図1乃至図3に示すように、リード付き電子部品100は、例えばコンデンサ、バリスタ、抵抗、インダクタ等の電子部品であり、セラミック電子部品素子10、一対のリード20、及び封止樹脂90から構成されている。
セラミック電子部品素子10は、例えばチップ状積層セラミックコンデンサ、チップ状セラミックバリスタ等の電子部品素子であり、リード付き電子部品100の本体部である。長手方向の両端部には、表面を錫(Sn)によって被覆された端子電極11がそれぞれ形成されており、図3における、L、W、Hはそれぞれ矩形状のセラミック電子部品素子10の長さ、幅、高さを表し、本実施形態では、L=1.6mm、W=0.8mm、H=0.8mm以下の超小型のセラミック電子部品素子10を想定している。
一対のリード20はそれぞれ銅線等のリード線であり、各リード20の一方の端部に凹状のキャップ部21が加工して形成されている。各キャップ部21には、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部が嵌合されており、各端子電極11と各リード20とが導電接続されている。
なお、各キャップ部21の形状は円形に限定されず、例えば図4に示すように外枠21a及び内枠21bの形状を四角形にする等、多角形、花びら形状、その他の形状にしてもよい。また、外枠21a及び内枠21bの形状は、同一である場合に限定されず、異なる形状を組み合わせるようにしてもよい。さらに、セラミック電子部品素子10を嵌合するときに、低い圧力でスムーズな圧入を誘引するため、各キャップ部21の入口部分に丸み付けをしたり、面取りを行うようにしてもよい。
封止樹脂90は、各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合した後に、各キャップ部21とセラミック電子部品素子10とを被覆している。これにより、端子電極11間を絶縁することが可能となるとともに、各キャップ部21へのセラミック電子部品素子10の固定を強化することが可能となる。
なお、リード付き電子部品100は各キャップ部21及びセラミック電子部品素子10を被覆する場合に限定されず、被覆しなくてもよい。
各キャップ部21の外枠21aの径(φ1,以下、外径という)及び内枠21bの径(φ2,以下内径という)は、図1乃至図4に示したように、リード20の径より大きくしたり、図5に示すように、外径(φ1)をリード20の径と等しくして内径(φ2)をリード20の径より小さくしたり、図6に示すように、リード20の端部近傍に台座22を形成した上でリード20の径より小さくする等、任意の大きさに設定されており、キャップ部21は各リード20の一端部に加工して形成されている。これにより、従来のようにリードとキャップとを溶接する必要がなく、例えばリードとキャップとを溶接する場合と比較して、リードの端面に形成されるキャップの位置精度を高めることができる等、各リード20の製品精度を高めることができるとともに、各キャップ部21の厚さ(φ1−φ2/2)を任意に設定することが可能となる。
本実施形態において、各キャップ部21は、矩形状のセラミック電子部品素子10の幅W及び高さT、即ち長手方向の端部の径に基づく外径(φ1)及び内径(φ2)を有している。これにより、各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合する際に、例えば矩形状のセラミック電子部品素子10の対角部分が引っ掛かったりぶつかったりする、いわゆる斜め圧入により圧力が高くなるのを防止することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、任意の外径(φ1)及び内径(φ2)を有するキャップ部21が各リード20の一端部に加工して形成されており、各キャップ部21に圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部が嵌合されていて、各端子電極11と各リード20とが導電接続されているので、従来のようにリードとキャップとを溶接する必要がなく、各リード20の製品精度を高めることができるから、嵌合されるセラミック電子部品素子10に基づいて各キャップ部21の外径(φ1)及び内径(φ2)を設定することができ、超小型のセラミック電子部品素子10を使用してリード付き電子部品100を構成することができるとともに、各キャップ部21の厚さ(φ1−φ2/2)を任意に設定することができるから、各キャップ部21の厚さを薄くして低い圧力でセラミック電子部品素子10を圧入することができ、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、不良品を防止して歩留りの低下を防止することができる。
また、従来のようにリードとキャップとを溶接する必要がないから、部品数・工程数の減少、キャップ製造におけるスクラッチの低減、インライン製造・キャップ在庫スペース減少による管理費の低減等により、製品コストの削減を図ることができる。
さらに、封止樹脂90によって、各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合した後に、各キャップ部21とセラミック電子部品素子10とを被覆しているので、端子電極11間を絶縁することができるとともに、各キャップ部21へのセラミック電子部品素子10の固定を強化することができるから、電気や熱によるセラミック電子部品素子10の破壊及びセラミック電子部品素子10の変形や脱落を防止することができ、更に不良品を防止して歩留りの低下を防止することができる。
さらに、各キャップ部21はセラミック電子部品素子10の端部の径に基づく外径(φ1)及び内径(φ2)を有しているので、各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合する際に、いわゆる斜め圧入により圧力が高くなるのを防止することができるから、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、更に不良品を防止して歩留りの低下を防止することができる。
図7はリード付き電子部品の第2実施形態を示すもので、同図はリード付き電子部品の概略側断面図である。
第2実施形態と第1実施形態との相違点は、一対のリード20に代えて一つのリード20を用いるようにしたことである。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
即ち、環状のリード20の両端部に凹状のキャップ部21がそれぞれ加工形成されており、各キャップ部21には圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部が嵌合されており、各端子電極11とリード20とが導電接続されている。
このリード付き電子部品100は、各キャップ部21を除いた環状のリード20の一部を切断して使用されるようになっている。
このように、本実施形態によれば、一つのリード20を用いる場合でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
図8はリード付き電子部品の第3実施形態を示すもので、同図はリードの要部拡大断面図である。
第3実施形態と第1実施形態との相違点は、キャップ部21の内底面21cの一部が錫(Sn)によって被覆されているリード20を用いるようにしたことである。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
即ち、各リード20はそれぞれ銅X(Cu)に錫Y(Sn)を被覆した構造となっており、各リード20の一方の端部に凹状のキャップ部21が加工して形成されている。各キャップ部21の内底面21cは、一部が錫Y(Sn)によって被覆されており、一部に銅X(Cu)が表出している。これにより、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合して、各端子電極11と各リード20とを導電接続する際に、錫(Sn)によって表面を被覆された各端子電極11と各内底面21cとの半田付けが容易になる。
なお、内底面21cの一部が錫(Sn)Yによって被覆されている場合に限定されず、内底面21cの全部が錫(Sn)Yによって被覆されていてもよい。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、各内定面21cの一部が錫(Sn)によって被覆されているので、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合して、各端子電極11と各リード20とを導電接続する際に、錫(Sn)によって表面を被覆された各端子電極11と各内底面21cとを容易に半田付けすることができるから、半田付け工程を簡略化、短縮化することができ、更に製品コストの削減を図ることができるとともに、導電接続の不良が発生し難くなり、更に不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができる。
図9及び図10はリード付き電子部品の第4実施形態を示すもので、図9はリードの要部拡大上面図、図10は図9に示したリードの要部拡大側面図である。
第4実施形態と第1実施形態との相違点は、キャップ部21の周壁21dの一部に切欠き21d1を有するリード20を用いるようにしたことである。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
即ち、各リード20の一方の端部に凹状のキャップ部21が加工して形成されるとともに、各キャップ部21の周壁21dの二箇所に切欠き21d1がそれぞれ形成されている。これにより、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合する際に、圧入による各キャップ部21の応力を低減することが可能となる。
なお、切欠き21d1の数は二箇所の場合に限定されず、一箇所であっても二以外の複数箇所であってもよい。また、切欠き21d1の位置、大きさ、形状等は、図に示す場合に限定されず、任意に変更可能である。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、各キャップ部21の周壁21dの一部に切欠き21d1を有するので、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合する際に、圧入による各キャップ部21の応力を低減することができるから、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、更に不良品を防止して歩留りの低下を防止することができる。
図11乃至図15はリード付き電子部品の第5実施形態を示すもので、図11はリードの要部拡大上面図、図12は図11におけるB−B線矢視方向断面図、図13は図11に示したリードの変形例を示す要部拡大断面図、図14は図11に示したリードの変形例を示す要部拡大断面図、図15は図11に示したリードの変形例を示す要部拡大断面図である。
第5実施形態と第1実施形態との相違点は、キャップ部21の内側面21fに突起21dを有するリード20を用いるようにしたことである。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
即ち、図11及び図12に示すように、各リード20の一方の端部に凹状のキャップ部21が加工して形成されるとともに、各キャップ部21の内側面21fには、四箇所に矩形状の突起21eがそれぞれ形成されている。これにより、圧入によって各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合したときに、例えば各突起21eが矩形状のセラミック電子部品素子10の端部の上下左右の各面を保持することが可能となる。
各突起21eの高さL1は、各キャップ部21の内側面21fの高さ、即ち内底面21cから開口面21gまでの高さL2と等しい場合に限定されず、内底面21cから開口面21gまでの高さL2より低い場合であってもよい。これにより、各突起21eがセラミック電子部品素子10を保持することが可能となるとともに、各キャップ部21の開口面21gを狭めることがなく、セラミック電子部品素子10の各端部の嵌合が容易になる。
特に、図13に示すように、各突起21eの高さL1を内底面21cから開口面21gまでの高さL2の半分(L1=L2/2)程度にするのが効果的である。
また、各突起21eの位置、大きさ、数、形状等は、図に示す場合に限定されず、任意に変更可能であり、図14及び図15に示すように、各突起21eの開口面21g側の端に丸み付け21e1や面取り21e2が施されているようにしてもよい。これにより、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合する際に、低い圧力でスムーズな圧入を誘引することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、各キャップ部21の内側面21fに各突起21eを有するので、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合したときに、各突起21eがセラミック電子部品素子10を保持することができるから、斜め圧入の発生を防止することができ、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、更に不良品を防止して歩留りの低下を防止することができるとともに、例えば正確な位置にセラミック電子部品素子10を保持することで、各リード20の中心軸とセラミック電子部品素子10の長手方向の中心軸とを一致させることができ、リード付き電子部品100の製品精度を高めることができる。
また、各突起21eの高さL1が各キャップ部21の内底面21cから開口面21gまでの高さL2より低いので、各突起21eがセラミック電子部品素子10を保持することができるとともに、各キャップ部21の開口面21gを狭めることがなく、セラミック電子部品素子10の両端部を容易に嵌合することができるから、更にリード付き電子部品100の製品精度を高めることができるとともに、嵌合工程を簡略化、短縮化することができ、更に製品コストの削減を図ることができる
さらに、各突起21eの開口面21g側の端に丸み付け21e1や面取り21e2が施されているので、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合する際に、低い圧力でスムーズな圧入を誘引することができるから、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、更に不良品を防止して歩留りの低下を防止することができる。
[リード付き電子部品の製造方法及びリードの製造方法に係る実施形態]
図16乃至図20はリード付き電子部品の製造方法及びリードの製造方法の第1実施形態を示すもので、図16はリード付き電子部品の製造工程の概略を説明する図、図17はリードの径より大きい外径を有するキャップ部を形成するキャップ部形成工程を説明する図、図18は図17に示したキャップ部形成工程の変形例を説明する図、図19はリードの径と等しい外径を有するキャップ部を形成するキャップ部形成工程を説明する図、図20はリードの径より小さい外径を有するキャップ部を形成するキャップ部形成工程を説明する図である。
図16に示すように、リード付き電子部品100は、例えばコンデンサ、バリスタ、抵抗、インダクタ等の電子部品であり、セラミック電子部品素子10、一対のリード20、及び封止樹脂90から構成されている。
セラミック電子部品素子10は、例えばチップ状積層セラミックコンデンサ、チップ状セラミックバリスタ等の電子部品素子であり、リード付き電子部品100の本体部である。長手方向の両端部にそれぞれ端子電極11を形成して、各端子電極11の表面を錫(Sn)によって被覆する。本実施形態では、長さ=1.6mm、幅=0.8mm、高さ=0.8mm以下の超小型のセラミック電子部品素子10を想定している。
一対のリード20はそれぞれ銅線等のリード線であり、後述するキャップ部形成工程によって、各リード20の一方の端部に凹状のキャップ部21を加工形成する(図16(a))。
次いで、圧入によってセラミック電子部品素子10の長手方向の各端部を各キャップ部21に嵌合して、半田付け等によって各端子電極11と各リード20とを導電接続する(図16(b))。
セラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合した後に、各キャップ部21とセラミック電子部品素子10とを封止樹脂90によって被覆する(図16(c))。これにより、端子電極11間を絶縁することが可能となるとともに、各キャップ部21へのセラミック電子部品素子10の固定を強化することが可能となる。
なお、リード付き電子部品100は、各キャップ部21及びセラミック電子部品素子10を被覆する場合に限定されず、被覆しなくてもよい。
リード20のキャップ部形成工程は、形成するキャップ部21の外径の大きさによって異なる方法で行われる。
即ち、リード20の径φより大きい外径を有するキャップ部21を形成する場合、図17に示すように、一方(図において上方)の端面20aを含む端部近傍の外周に外枠形成用金型30を当接させ、圧力を加えて当該部分を挟持する(図17(a))。このとき、一方(図において上方)に屈曲した外枠形成用金型30の外縁30aが、端面20aよりも高くなるように端部近傍の外周を挟持し、外縁30aの径φ1をリード20の径φより大きくなるように設定する(φ<φ1)。
なお、図において外枠形成用金型30の一部をリード20に押し込んで切欠き23を形成しているが、これに限定されず、切欠き23を形成しなくてもよい。
次いで、外枠形成用金型30によってリード20を挟持し続けながら、端面20aに内枠形成用金型40を当接させる(図17(b))。このとき、内枠形成用金型40の径φ2をリード20の径φ以上、かつ、外縁30aの径φ1より小さくなるように設定する(φ≦φ2<φ1)。
なお、内枠形成用金型40の径φ2をリード20の径φ以上に設定しているが、これに限定されず、外縁30aの径φ1より小さい限り、任意の大きさに設定可能である。
さらに、リード20を挟持し続けたまま、内枠形成用金型40に一方(図において上方)から強い圧力を加え、内枠形成用金型40が当接された端面20aを含む端部を押しつぶす(図17(c))。
なお、内枠形成用金型40に圧力を加える前に、支持体31によってリード20を挟持する外枠形成用金型30を支え、端部に対して圧力が効果的に加わるようにするのが望ましい。
この結果、リード20の一方の端部に凹状のキャップ部21が加工形成される(図17(d))。同様にして、もう一つのリード20の一方の端部に凹状のキャップ部21を加工形成する。このとき、各キャップ部21の外径は外縁30aの径φ1となり、内径は内枠形成用金型40の径φ2となる。これにより、各リード20の一端部に、リード20の径φより大きい外径(φ1)と、外径(φ1)より小さい任意の大きさの内径(φ2)とを有するキャップ部21を加工形成することが可能となる。
また、リード20の径φより大きい外径を有するキャップ部21は、以下に示す他の方法で形成するようにしてもよい。
図18に示すように、一方(図において上方)の端面20aを含む端部近傍の外周に第1平板形成用金型50を当接させ、圧力を加えて当該部分を挟持し続けるとともに、端面20aに第2平板形成用金型60を当接させる(図18(a))。このとき、一方(図において上方)に屈曲した第1平板形成用金型50の外縁50aが、端面20aよりも高くなるように端部近傍の外周を挟持し、外縁50aの径及び第2平板形成用金型60の径φ3をリード20の径φより大きくなるように設定する(φ<φ3)。
次いで、第1平板形成用金型50によってリード20を挟持し続けながら、第2平板形成用金型60に一方(図において上方)から強い圧力を加え、第2内枠形成用金型60が当接された端面20aを含む端部を押しつぶす(図18(b))。この結果、リード20の端部に平板20bが形成される。
なお、第2平板形成用金型60に圧力を加える前に、支持体31によってリード20を挟持する第1平板形成用金型50を支え、端部に対して圧力が効果的に加わるようにするのが望ましい。
そして、リード20の平板20b近傍の外周に外枠形成用金型30を当接させ、圧力を加えて当該部分を挟持し続けながら、平板20bの一面(図において上面)に内枠形成用金型40を当接させる(図18(c))。このとき、一方(図において上方)に屈曲した内枠形成用金型30の外縁30aが、平板20bよりも低くなるように端部近傍の外周を挟持し、外縁30aの径φ1をリード20の径φより大きく、かつ、平板20bの径、即ち外縁50aの径及び第2平板形成用金型60の径φ3より小さくなるように設定する(φ<φ1<φ3)。また、内枠形成用金型40の径φ2をリード20の径φ以上、かつ、外縁30aの径φ1より小さくなるように設定する(φ≦φ2<φ1<φ3)。
なお、内枠形成用金型40の径φ2をリード20の径φ以上に設定しているが、これに限定されず、外縁30aの径φ1より小さい限り、任意の大きさに設定可能である。
さらに、リード20を挟持し続けたまま、内枠形成用金型40に一方(図において上方)から強い圧力を加え、内枠形成用金型40が当接された平板20bを押しつぶす(図18(d))。
なお、内枠形成用金型40に圧力を加える前に、支持体31によってリード20を挟持する外枠形成用金型30を支え、端部に対して圧力が効果的に加わるようにすることが望ましい。
この結果、図17に示した場合と同様に、リード20の一方の端部に凹状のキャップ部21が加工形成される。同様にして、もう一つのリード20の一方の端部に凹状のキャップ部21を加工形成する。このとき、各キャップ部21の外径は外縁30aの径φ1となり、内径は内枠形成用金型40の径φ2となる。これにより、各リード20の一端部に、リード20の径φより大きい外径(φ1)と、外径(φ1)より小さい任意の大きさの内径(φ2)とを有するキャップ部21を加工形成することが可能となる。
また、リード20の径φと等しい外径を有するキャップ部21を形成する場合、図19に示すように、一方の端面20aを含む端部の外周に外枠形成用金型70を当接させ、圧力を加えて当該部分を把持する(図19(a))。このとき、外枠形成用金型70の一方(図において上方)の端面70aがリード20の端面20aよりも高くなるように端部の外周を把持する。
次いで、外枠形成用金型70によってリード20を把持し続けながら、端面20aの一部に内枠形成用金型40を当接させ、内枠形成用金型40に一方(図において上方)から強い圧力を加え、内枠形成用金型40が当接された端面20aの一部を押しつぶす(図19(b))。このとき、内枠形成用金型40の径φ2をリード20の径φより小さくなるように設定する(φ2<φ)。
また、内枠形成用金型40に圧力を加える前に、支持体31によってリード20を把持する外枠形成用金型70を支え、端部に対して圧力が効果的に加わるようにするのが望ましい。
この結果、リード20の端部に凹状のキャップ部21が形成される(図19(c))。同様にして、もう一つのリード20の一方の端部に凹状のキャップ部21を加工形成する。このとき、各キャップ部21の外径はリード20の径φとなり、内径は内枠形成用金型40の径φ2となる。これにより、各リード20の一端部に、リード20の径φと等しい外径(φ)と、外径(φ)より小さい任意の大きさの内径(φ2)を有するキャップ部21を加工形成することが可能となる。
また、リード20の径φより小さい外径を有するキャップ部21を形成する場合、図20に示すように、一方(図において上方)の端面20aを含む端部の外周に台座形成用金型80を当接させ、圧力を加えて当該部分を挟持する(図20(a))。このとき、台座形成用金型80は一部が欠けている切欠け形状80bを有しており、切欠け形状80b以外の部分が端部の外周に当接し、かつ、台座形成用金型80の一方(図において上方)の端面80aが端面20aよりも高くなるように挟持する。
なお、台座形成用金型80の切欠け形状80bは図20に示す形状に限定されず、例えば矩形状に変更することで台座22を形成しなくてもよい。また、切欠け形状80bに代えて凸形状に変更してもよく、その際には、凸形状部分を端部近傍の外周に当接させ、当該部分を挟持するようにする。
次いで、台座形成用金型80に外周から強い圧力を加え、台座形成用金型80が当接された端面20aを含む端部を押しつぶす(図20(b))。このとき、切欠け形状80bが端部近傍の外周に当接するまで圧力を加え端部を押しつぶすことで、端面20aの径はリード20の径φより小さい所定の径(φ1)となる(φ1<φ)。
さらに、台座形成用金型80によってリード20を把持し続けながら、端面20aの一部に内枠形成用金型40を当接させ、内枠形成用金型40に一方(図において上方)から強い圧力を加え、内枠形成用金型40に当接した端面20aの一部を押しつぶす(図20(c))。このとき、内枠形成用金型40の径φ2を端面20aの径より小さくなるように設定する(φ2<φ1<φ)。
なお、内枠形成用金型40に圧力を加える前に、支持体31によってリード20を把持する台座形成用金型80を支え、端部に対して圧力が効果的に加わるようにすることが望ましい。
この結果、リード20の端部近傍に台座22が形成されるとともに、リード20の端部に凹状のキャップ部21が形成される(図20(d))。同様にして、もう一つのリード20の一方の端部に凹状のキャップ部21を加工形成する。このとき、各キャップ部21の外径はリード20の径φより小さい所定の径φ1となり、内径は内枠形成用金型40の径φ2となる。これにより、各リード20の一端部に、リード20の径φより小さい外径(φ1)と、外径(φ1)より小さい任意の大きさの内径(φ2)を有するキャップ部21を加工形成することが可能となる。
なお、本実施形態では台座22を形成してからキャップ部21を形成するようにしたが、キャップ部21を形成してから台座22を形成するようにしてもよい。
このように、任意の大きさの外径φ1及び内径φ2を有するキャップ部21が各リード20の一端部に加工形成されるので、従来のようにリードとキャップとを溶接する必要がなく、例えばリードとキャップとを溶接する場合と比較して、リードの端面に形成されるキャップ部の位置精度を高めることができる等、各リード20の製造精度を高めることができるとともに、各キャップ部21の厚さ(φ1−φ2/2)を任意に設定することが可能となる。
本実施形態では、セラミック電子部品素子10の長手方向の端部の径に基づいて、外枠形成用金型30の外縁30aの径φ1、内枠形成用金型40の径φ2、及び所定の径φ1が設定されている。これにより、セラミック電子部品素子10の長手方向の端部の径に基づく外径(φ1)及び内径(φ2)を有する各キャップ部21をそれぞれ加工形成し、セラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合する際に、例えば矩形状のセラミック電子部品素子10の対角部分が引っ掛かったりぶつかったりする、いわゆる斜め圧入により圧力が高くなるのを防止することが可能となる。
なお、各キャップ部21の形状は図に示した場合に限定されず、外枠及び内枠の形状を円形、四角形、多角形、花びら形状、その他の形状にしてもよい。また、外枠及び内枠の形状は、同じである場合に限定されず、異なる形状を組み合わせるようにしてもよい。さらに、セラミック電子部品素子10を嵌合するときに、低い圧力でスムーズな圧入を誘引するため、キャップ部21の入口部分に丸み付けをしたり、面取りを行うようにしてもよい。
このように、本実施形態に係るリード付き電子部品の製造方法によれば、任意の外径(φ1)及び内径(φ2)を有するキャップ部21を各リード20の一端部に加工形成し、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合して、各端子電極11と各リード20とを導電接続するので、従来のようにリードとキャップとを溶接する必要がなく、各リード20の製造精度を高めることができるから、嵌合されるセラミック電子部品素子10に基づいて各キャップ部21の外径(φ1)及び内径(φ2)を設定することができ、超小型のセラミック電子部品素子10を使用してリード付き電子部品100を製造することができるとともに、各キャップ部21の厚さ(φ1−φ2/2)を任意に設定することができるので、各キャップ部21の厚さを薄くして低い圧力でセラミック電子部品素子10を圧入することができ、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができる。
また、従来のようにリードとキャップとを溶接する必要がないから、部品数・工程数の減少、キャップ製造におけるスクラッチの低減、インライン製造・キャップ在庫スペース減少による管理費の低減等により、リード付き電子部品製造コストの削減を図ることができる。
さらに、セラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合した後に、各キャップ部21とセラミック電子部品素子10とを封止樹脂90によって被覆するので、端子電極11間を絶縁することができるとともに、各キャップ部21へのセラミック電子部品素子10の固定を強化することができるから、電気や熱によるセラミック電子部品素子10の破壊及びセラミック電子部品素子10の変形や脱落を防止することができ、更に不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができる。
さらに、セラミック電子部品素子10の長手方向の端部の径に基づく外径(φ1)及び内径(φ2)を有するキャップ部21を加工形成するので、各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合する際に、いわゆる斜め圧入により圧力が高くなるのを防止することができるから、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、更に不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができる。
また、本実施形態に係るリードの製造方法によれば、任意の外径(φ1)及び内径(φ2)を有するキャップ部21を各リード20の一端部に加工形成するので、従来のようにリードとキャップとを溶接する必要がなく、各リード20の製造精度を高めることができるから、嵌合されるセラミック電子部品素子10に基づいて各キャップ部21の外径(φ1)及び内径(φ2)を設定することができ、超小型のセラミック電子部品素子10を使用することができるとともに、各キャップ部21の厚さ(φ1−φ2/2)を任意に設定することができるので、各キャップ部21の厚さを薄くして低い圧力でセラミック電子部品素子10を圧入することができ、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができる。
また、従来のようにリードとキャップとを溶接する必要がないから、部品数・工程数の減少、キャップ製造におけるスクラッチの低減、インライン製造・キャップ在庫スペース減少による管理費の低減等により、リード付き電子部品製造コストの削減を図ることができる。
さらに、セラミック電子部品素子10の長手方向の端部の径に基づく外径(φ1)及び内径(φ2)を有する各キャップ部21をそれぞれ加工形成するので、各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合する際に、いわゆる斜め圧入により圧力が高くなるのを防止することができるから、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、更に不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができる。
図21はリード付き電子部品の製造方法及びリードの製造方法の第2実施形態を示すもので、同図はリード付き電子部品の製造工程の概略を説明する図である。
第2実施形態と第1実施形態との相違点は、一対のリード20に代えて一つのリード20の両端部にキャップ部21をそれぞれ加工形成するようにしたことである。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
即ち、前述のキャップ部形成工程によって、環状のリード20の両端部に凹状のキャップ部21をそれぞれ加工形成する(図21(a))。次いで、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合し、各端子電極11とリード20とを導電接続する(図21(b))。
このようにして製造されたリード付き電子部品100は、キャップ部21を除いた環状のリード20の一部を切断して使用される。
なお、図7に示したように、リード付き電子部品100は、各キャップ部21及びセラミック電子部品素子10を被覆してもよい。
このように、本実施形態によれば、一つのリード20の両端部にキャップ部21をそれぞれ加工形成する場合でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
図22乃至図24はリード付き電子部品の製造方法及びリードの製造方法の第3実施形態を示すもので、図22はキャップ部形成工程の概略を説明する図、図23は図22に示したリードの変形例を示す要部拡大側断面図、図24は図22に示したリードの変形例を示す要部拡大側断面図である。
第3実施形態と第1実施形態との相違点は、各キャップ部21の内定面21cの一部を錫(Sn)によって被覆するようにしたことである。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
即ち、キャップ部形成工程前の各リード20は、銅X(Cu)に錫Y(Sn)を被覆した構造となっている(図22(a))。
この各リード20に対して、前述のキャップ部形成工程によって各リード20の一端部に凹状のキャップ部21を形成することで、各キャップ部21の内底面21cの一部を錫Y(Sn)によって被覆して、一部に銅X(Cu)が表出する(図22(b))。これにより、圧入によって各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合して、各端子電極11と各リード20とを導電接続する際に、錫(Sn)によって表面を被覆した各端子電極11と各内底面21cとの半田付けが容易になる。
なお、キャップ部形成工程前の各リード20は図22に示す場合に限定されず、図23及び図24に示すように、端部が尖状のリード20の尖端20cに凹状のキャップ部21を形成するようにしてもよいし、リード20の端面20a又は尖端20cが完全に錫Y(Sn)で被覆されてなくてもよい。また、内底面21cの一部を錫(Sn)Yによって被覆する場合に限定されず、内底面21cの全部を錫(Sn)Yによって被覆するようにしてもよい。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、各内定面21cの一部を錫(Sn)によって被覆するので、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合して、各端子電極11と各リード20とを導電接続する際に、錫(Sn)によって表面を被覆した各端子電極11と各内底面21cとを容易に半田付けすることができるから、半田付け工程を簡略化、短縮化することができ、更に製造コストの削減を図ることができるとともに、導電接続の不良が発生し難くなり、更に不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができる。
図25はリード付き電子部品の製造方法及びリードの製造方法の第4実施形態を示すもので、同図は内枠形成用金型の要部拡大斜視図である。
第4実施形態と第1実施形態との相違点は、各キャップ部21の周壁21dの一部に切欠き21d1を形成するようにしたことである。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
即ち、内枠形成用金型40は、径の大きさが外枠形成用金型30の外縁30aの径φ1と等しい凸部40aを備え、この内枠形成用金型40を用いて前述のキャップ部形成工程によって各リード20の一端部に凹状のキャップ部21を形成することで、図9及び図10に示したように、各キャップ部21の周壁21dの二箇所に切欠き21d1をそれぞれ形成する。これにより、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合する際に、圧入による各キャップ部21の応力を低減することが可能となる。
なお、凸部40aは図に示す場合に限定されず、凸部40aの位置、大きさ、形状、数等を変更することにより、任意の切欠き21d1を各キャップ部21の周壁21d1に形成可能である。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、各キャップ部21の周壁21dの一部に切欠き21d1を形成するので、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合する際に、圧入による各キャップ部21の応力を低減することができるから、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、更に不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができる。
図26乃至図28はリード付き電子部品の製造方法及びリードの製造方法の第5実施形態を示すもので、図26は内枠形成用金型の要部拡大斜視図、図27は図26に示した内枠形成用金型の変形例を示す要部拡大斜視図、図28は図26に示した内枠形成用金型の変形例を示す要部拡大斜視図である。
第5実施形態と第1実施形態との相違点は、各キャップ部21の内側面21fに突起21eを形成するようにしたことである。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表し、その説明を省略する。
即ち、図26に示すように、内枠形成用金型40は長さL1の凹部40bを備え、この内枠形成用金型40を用いて前述のキャップ部形成工程によって各リード20の一端部に凹状のキャップ部21を形成することで、図11及び図12に示したように、各キャップ部21の内側面21fの四箇所に矩形状の突起21dをそれぞれ形成する。これにより、圧入によって各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合したときに、例えば各突起21eが矩形状のセラミック電子部品素子10の端部の上下左右の各面を保持することが可能となる。
各凹部40bの長さL1は、キャップ部21の内側面21fの高さ、即ち内底面21cから開口面21gまでの高さL2と等しい場合に限定されず、内底面21cから開口面21gまでの高さL2より低い場合であってもよい。これにより、各突起21eがセラミック電子部品素子10を保持することが可能となるとともに、各キャップ部21の開口面21gを狭めることがなく、セラミック電子部品素子10の各端部の嵌合が容易になる。
特に、図13に示したように、各突起21eの高さL1を内底面21cから開口面21gまでの高さL2の半分(L1=L2/2)程度にするのが効果的である。
なお、各凹部40bの形状は、図26に示した場合に限定されず、任意に変更可能であり、例えば図27及び図28に示すように、各凹部40bがキャップ部21の開口面側の端に該当する部分に丸み付け加工40b1又は面取り加工40b2を有する場合、図14及ぶ図15に示したように、各突起21eの開口面21g側の端に丸み付け21e1や面取り21e2が施されるようにしてもよい。これにより、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合する際に、低い圧力でスムーズな圧入を誘引することが可能となる。
なお、各凹部40bの位置、大きさ、数等を変更することにより、任意の突起21eを各キャップ部21の内側面21fに形成可能である。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、各キャップ部21の内側面21fに各突起21eを形成するので、圧入によって各キャップ部21にセラミック電子部品素子10の各端部を嵌合したときに、各突起21eがセラミック電子部品素子10を保持することができるから、斜め圧入の発生を防止することができ、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、更に不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができるとともに、例えば正確な位置にセラミック電子部品素子10を保持することで、各リード20の中心軸とセラミック電子部品素子10の長手方向の中心軸とを一致させることができ、リード付き電子部品100の製造精度を高めることができる。
また、各突起21eの高さL1が各キャップ部21の内底面21cから開口面21gまでの高さL2より低いので、各突起21eがセラミック電子部品素子10を保持することが可能となるとともに、各キャップ部21の開口面21gを狭めることがなく、セラミック電子部品素子10の両端部を容易に嵌合することができるから、更にリード付き電子部品100の製造精度を高めることができるとともに、嵌合工程を簡略化、短縮化することができ、更にリード付き電子部品100の製造コストの削減を図ることができる
さらに、各突起21eの開口面21g側の端に丸み付け21e1や面取り21e2が施されているので、圧入によってセラミック電子部品素子10の各端部を各キャップ部21に嵌合する際に、低い圧力でスムーズな圧入を誘引することができるから、各キャップ部21の応力によるセラミック電子部品素子10の素子割れが発生し難くくなり、更に不良品の製造を防止して歩留りの低下を防止することができる。
なお、前述の各実施形態の構成又は動作を組み合わせたり或いは一部の構成部分を入れ替えたりしたりしてもよい。
また、本発明の構成及び動作は前述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。
10…セラミック電子部品素子、11…端子電極、20…リード、20a…端面、20c…尖端、21…キャップ部、21c…内底面、21d…周壁、21d1…切欠き、21e…突起、21e1…丸み付け、21e2…面取り、21f…内側面、21g…開口面、90…封止樹脂、100…リード付き電子部品、Y…錫。