JP2006310097A - 光電変換材料用半導体、光電変換素子及び太陽電池 - Google Patents
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Abstract
Description
1.短絡電流
2.開放電圧
3.形状因子
4.エネルギー変換効率
5.光吸収スペクトル
などが重要であるが、特に4.のエネルギー変換効率は太陽電池の最大の課題であり、その改良が強く望まれていた。その効率を左右する技術課題の一つとして、光励起された電子を効率的に半導体に移動する能力を有する増感色素が求められている。これまでに検討された種々の色素のうち、前記ルテニウム錯体系色素は比較的優れた特性を有することがわかっているが、色素が高価であること及び錯体の中心金属であるルテニウムが稀少元素であり将来にわたる安定的な供給に懸念がもたれることから、より安価で安定的に供給可能な有機色素がより好ましい。
下記一般式(1)または一般式(2)で表される化合物が半導体表面に吸着されていることを特徴とする光電変換材料用半導体。
(請求項2)
前記一般式(1)又は前記一般式(2)で表される化合物により分光増感されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換材料用半導体。
前記一般式(1)及び前記一般式(2)で表される化合物のXが、酸素原子であることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換材料用半導体。
半導体表面に吸着されている前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とする光電変換材料用半導体。
(請求項5)
半導体表面に吸着されている前記一般式(2)で表される化合物が下記一般式(4)で表される化合物であることを特徴とする光電変換材料用半導体。
(請求項6)
前記半導体が、金属酸化物もしくは金属硫化物半導体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
導電性支持体上に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体が設けられていることを特徴とする光電変換素子。
請求項7に記載の光電変換素子と、電荷移動層及び対向電極を有することを特徴とする太陽電池。
一般式(Cp−1)において、R11は水素原子、置換されていてもよい脂肪族基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい複素環基、アルコキシ基、ヒドロキシ基を表す。
一般式(Cp−2)に於て、R12は一般式(Cp−1)におけるR12と同義であり、R13はアリール基または複素環基を表し、好ましくは複素環基であり、具体例としては、チアゾール−2−イル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、オキサゾール−2−イル基、ベンゾオキサゾール−2−イル基、1,2,4−オキサジアゾール−3(または5)−イル基、1,3,4−オキサジアゾール−2(または5)−イル基、1,2,4−チアジアゾール−3(または5)−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2(または5)−イル基、ピラゾール−3−イル基、インダゾール−3−イル基、1,2,4−トリアゾール−3−イル基、2−ピリジル基、2−ピリミジニル基、2−ピラジニル基、キナゾリン−2−イル基、キナゾリン−4−イル基等が挙げられる。
一般式(Cp−3)〜一般式(Cp−5)に於て、R21は、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アミノ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ウレイド基またはアルコキシカルボニルアミノ基を表し、R22は前記一般式(1)及び(2)におけるRで表される基に同義である。
一般式(Cp−6) 〜一般式(Cp−12)に於てB1は窒素原子或いは=C−R23基、B2は窒素原子或いは=C−R24基、B3は窒素原子或いは=C−R25基、B4は窒素原子或いは=C−R26、B5は窒素原子或いは=C−R27基を表す。
一般式(Cp−13、Cp−14)に於て、R31〜R35は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アルカンもしくはアリールスルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基、カルボキシル基を表し、好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アルカンもしくはアリールスルホニルアミノ基、カルボキシル基が挙げられる。
一般式(Cp−15)に於て、Dは酸素原子或いは>N−Ra基(Raは前記一般式(Cp−5)における定義に同じ)を表す。
一般式(Cp−16)〜一般式(Cp−19)に於て、R41、R48、R49、R50は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルファモイル基、アルカンもしくはアリールスルホニル基、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を表す。
一般式(Cp−20)〜一般式(Cp−23)に於て、Eは窒素原子またはメチン炭素を表し、R51は、アルキル基、アリール基、複素環基、アミノ基、アルコキシ基、またはアリールオキシ基を表し、R46は前記一般式(Cp−16)における定義に同じであり、R52は水素原子、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルファモイル基、アシルアミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基またはアルカンもしくはアリールスルホニルアミノ基を表し、R53およびR54は各々、水素原子またはアルキル基を表し、bは0ないし3のいずれかの整数を表し、cは0ないし2のいずれかの整数を表し、dは0ないし4のいずれかの整数を表す。
一般式(Cp−24)、一般式(Cp−25)に於て、R46は前記一般式(Cp−16)における定義に同じであり、R55、R56は、各々、前記一般式(Cp−22)におけるR52で表される基と同義である。
一般式(Cp−26)〜一般式(Cp−28)に於て、R57、R58は一般式(Cp−24)におけるR54及びR56に同義であり、R59は一般式(Cp−16)におけるR41で表される基に同義である。
一般式(Cp−29)、一般式(Cp−30)に於て、Z3は前記一般式(Cp−27)における定義に同じであり、R47は前記一般式(Cp−23)における定義に同じであり、R60は水素原子、アルキル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基を表し、具体的には、メチル、エチル、アセチルアミノ、メトキシカルボニル等の基が挙げられ、Yは酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、>N−Ra基(Raは前記一般式(Cp−5)における定義に同じ)、>CRb(Rc)(Rb及びRcは各々、独立に一般式(Cp−28)におけるR53及びR54で表される基に同義)を表す。ここでR60で表される基として好ましくは水素原子である。
一般式(Cp−31)に於て、R62〜R64は、各々、水素原子、シアノ基、スルファモイル基、アルカンもしくはアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表し、R61は、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を表す。
一般式(Cp−32)に於て、R65、R66は各々、水素原子、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、スルファモイル基、アルカンスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルチオ基またはアリールチオ基を表し、R67は、アルキル基、アリール基、複素環基、スルファモイル基、アルカンスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表す。
1)合成ルート
〔光電変換素子の作製〕
チタンテトライソプロポキシド(和光純薬社製一級)62.5mlを純水375ml中に室温下、激しく攪拌しながら10分間で滴下し(白色の析出物が生成する)、次いで70%硝酸水を2.65ml加えて反応系を80℃に加熱した後、8時間攪拌を続けた。さらに該反応混合物の体積が約200mlになるまで減圧下に濃縮した後、純水を125ml、酸化チタン粉末(昭和タイタニウム社製スーパータイタニアF−6)140gを加えて酸化チタン懸濁液(約800ml)を調製した。フッ素をドープした酸化スズをコートした透明導電性ガラス板上に該酸化チタン懸濁液を塗布し、自然乾燥の後300℃で60分間焼成して、支持体上に膜状の酸化チタンを形成した。
得られた光電変換素子のいずれかを一方の電極として備え、対電極として、フッ素をドープした酸化スズをコートし、さらにその上に白金を担持した透明導電性ガラス板を用いた。2つの電極の間に電解質を入れ、この側面を樹脂で封入した後、リード線を取り付けて、本発明の太陽電池SC−1〜SC−58及び比較用太陽電池SC−R1、SC−R2を各々、3つずつ作製した。尚、前記の電解質は、体積比が1:4であるアセトニトリル/炭酸エチレンの混合溶媒に、テトラプロピルアンモニウムアイオダイドと沃素とを、各々の濃度が0.46モル/リットル、0.06モル/リットルとなるように溶解したものを用いた。
作製した太陽電池にソーラーシミュレーター(JASCO(日本分光)製、低エネルギー分光感度測定装置CEP−25)により100mW/m2の強度の光を照射した時の短絡電流値Jsc及び開放電圧値Vocを測定し、各々の太陽電池に用いた化合物・光電変換素子とともに下記表1及び2に示した。示した値は、同じ構成及び作製方法の太陽電池3つについての測定結果の平均値とした。
2 感光層
3 電荷移動層
4 対向電極
Claims (8)
- 下記一般式(1)または一般式(2)で表される化合物が半導体表面に吸着されていることを特徴とする光電変換材料用半導体。
- 前記一般式(1)又は前記一般式(2)で表される化合物により分光増感されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換材料用半導体。
- 前記一般式(1)及び前記一般式(2)で表される化合物のXが、酸素原子であることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換材料用半導体。
- 前記半導体が、金属酸化物もしくは金属硫化物半導体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
- 導電性支持体上に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体が設けられていることを特徴とする光電変換素子。
- 請求項7に記載の光電変換素子と、電荷移動層及び対向電極を有することを特徴とする太陽電池。
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