JP2006305572A - エアフィルタ用濾材、エアフィルタ、クリーンルーム、局所クリーン設備 - Google Patents

エアフィルタ用濾材、エアフィルタ、クリーンルーム、局所クリーン設備 Download PDF

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Abstract

【課題】空気中の浮遊粒状物質を捕集するエアフィルタにおいて、半導体装置製造の際に問題となる有機物や無機物を発生させないようにすることを課題とする。
【解決手段】エアフィルタの繊維を結合するバインダとして、親水性モノマと疎水性モノマとの共重合体が水に分散されているポリマーディスパージョンを主成分とするものを使用する。前記共重合体の重合開始剤として、有機過酸化物を使用する。このエアフィルタ8をケミカルフィルタ7の下流側に設置すると、エアフィルタ8の下流側の空間4は、半導体装置製造の際に問題となる有機物および/または無機物が実質的に存在しないようになる。
【選択図】図1

Description

半導体、食品、医薬品、バイオテクノロジーなどの産業で使用するクリーンルーム、およびクリーンベンチやクリーンブース等の局所クリーン設備には、空気中の浮遊粒状物質を捕集するエアフィルタが設置されている。本発明は、このようなエアフィルタを構成する濾材であって、特にバインダに特徴のあるものに関する。
一般的に、従来のクリーンルームには、繊維を濾材として用いたエアフィルタが使用されている。特に、ガラス繊維を濾材として使用したエアフィルタ、例えばULPA(Ultra Low Penetration Airの略)フィルタや、HEPA(High Efficiency Particle Airの略)フィルタは、微粒子を除去できる点で優れている。例えば、ULPAフィルタでは直径0.1μm以上の微粒子が除去可能である。
近年、半導体デバイスの高集積度化に伴い、クリーンルーム内の空気の問題として、塵埃ばかりでなくガス状の有機物も取り上げられるようになってきた(藤井;ガス状汚染物とその除去対策の現状、空気清浄、Vo1.32、N0.3,P.43,1994)。
クリーンルームの空気中には多くの有機物が存在し、この有機物がシリコンウエハに吸着すると、製造された半導体デバイスが劣化することが知られている。その原因は、ゲート酸化膜の信頼性の低下によるものとされている(島崎ほか、1992年春季応用物理学会予稿集p.686)。
本発明者らが行った研究によれば、従来のエアフィルタからは、有機物として環状シロキサン類、有機カルボン酸エステル類、有機リン酸エステル類、炭化水素類、フェノール類等が発生する(小林ほか;第42回応用物理学関係連合講演会予稿集 No.1,p.356 1995)。本発明者らは、これらの有機物は、エアフィルタ用濾材を製造する際に繊維を処理するために使用する処理剤や、濾材とフレームとを接着するシール材等から発生することも明らかにした。
本発明者らは、既に、このようなエアフィルタから発生する有機物を減少させるためには、エアフィルタを加熱ガスにより処理する方法が有効であることを見い出して、特許出願を行っている(日本国特開平9−29020号公報参照)。さらに、前記処理剤として、より有機物発生量の少ない撥水剤、可塑剤、酸化防止剤を使用したエアフィルタの特許出願も行っている(国際公開WO97/04851号公報参照)。
また、半導体デバイス製造工程において、シリコンウエハにP(リン)をドーピングしてn型半導体が、B(ホウ素)をドーピングしてp型半導体が得られることは良く知られている。そして、リン化合物やホウ素化合物がクリーンルーム内の空気中に存在していると、不要なドーピングがなされる恐れがあるため、特にこれらの成分をクリーンルーム内の空気から除去する必要がある。これらの無機物を含まない繊維を用いた濾材およびシール材についても、WO97/04851号公報に開示されている。
半導体デバイス製造の際に問題となる無機物としては、上述のP(リン)やB(ホウ素)以外にも、アンモニウムイオン(NH4 + )、硝酸イオン(NO3 - )、硫酸イオン(SO4 2- )、塩素イオン(Cl- )等が挙げられる。例えば、塩素イオンや硫酸イオンは、半導体を汚染してその生産歩留まりを低下させる。また、アンモニウムイオンと硫酸イオンは、リソグラフィ工程で使用される紫外線を光源とするレンズを曇らせるという問題がある。
特開平9−29020号公報 国際公開WO97/04851号公報
しかしながら、上記従来技術においては、このような無機物が発生しないエアフィルタについての検討はなされていない。また、上記従来技術には、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物の発生を抑制するという点でもさらに改善の余地がある。
本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、空気中の浮遊粒状物質を捕集するエアフィルタにおいて、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物を発生させない効果が、前記従来技術よりも高いエアフィルタを提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために検討を重ねた結果、エアフィルタ用濾材を形成する際に繊維同士を結合するために使用するバインダが、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物をエアフィルタから発生させる大きな要因であることを見出した。
このような知見から、本発明は、繊維がバインダで結合されて不織布状に形成されているエアフィルタ用濾材において、前記バインダは、親水性モノマと疎水性モノマとの共重合体が水に分散しているポリマーディスパージョンを主成分とするエアフィルタ用濾材およびその製造方法を提供する。
従来のULPAフィルタでは、濾材形成用バインダとしてアクリルエマルジョンが使用されている。アクリルエマルジョンは、乳化剤を溶かした水中にメタクリル酸メチルやアクリル酸メチル等の疎水性モノマを加え、かき混ぜながら水溶性の重合開始剤を用いて重合すること(乳化重合)により得られる。乳化剤としてはアニオン型またはノニオン型の界面活性剤が使用され、重合開始剤としては過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等が使用されている。また、これら以外の添加剤として、アルコール類、エステル類、エーテル類等が使用されている。そのため、従来の濾材形成用バインダには、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物が含まれている。
これに対して、本発明で使用する濾材形成用バインダは、親水性モノマ(親水基を有するモノマ)と疎水性モノマ(疎水基を有するモノマ)との共重合体が水に分散しているポリマーディスパージョンを主成分とするものである。このポリマーディスパージョンは、共重合体が親水基を有するため、乳化剤やその他の添加剤を使用しなくても共重合体が水に安定的に分散された状態となる。
そのため、本発明で使用する濾材形成用バインダには、乳化剤やその他の添加剤に起因する低分子量の有機物が含まれていないか、含まれていてもその含有量は少ない。その結果、本発明のエアフィルタ用濾材によれば、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物の発生量を、従来のエアフィルタ用濾材よりも少なくすることができる。
すなわち、本発明のエアフィルタ用濾材によれば、例えば濾材中のバインダ含有率を3〜7重量%とした場合に、有機物の発生量を濾材1.0g当たり50μg以下(実施形態で説明する分析法による値)とすることができる。これに対して従来のエアフィルタ用濾材からは、同一条件で濾材1.0g当たり200μg以上の有機物が発生する。
なお、本発明のエアフィルタ用濾材においては、前記ポリマーディスパージョンに、従来の方法により乳化剤を使用して製造したポリマーエマルジョンを添加したものを、バインダとして使用してもよい。この場合のポリマーエマルジョンの添加量は、前記ポリマーディスパージョンの50重量%以下とすることが好ましい。あるいは、バインダ中に含まれるポリマー(ポリマーエマルジョンを構成するポリマーとポリマーディスパージョンを構成するポリマー)中の揮発性有機物の含有量が、ポリマー固形分1g当たり500μg以下となるようにすることが好ましい。
本発明で使用可能な親水性モノマとしては、アクリル酸、メタクリル酸、およびメタリルスルホン酸から選択される少なくとも一つが挙げられる。疎水性モノマとしては、エチレン、プロピレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびスチレンから選択される少なくとも一つが挙げられる。これらの親水性モノマと疎水性モノマとの組合せで共重合体を得、得られた共重合体を水に分散させてポリマーディスパージョンを得る。このポリマーディスパージョンを主成分とするバインダを用いて、繊維の結合を行う。このようにして得られた濾材は、圧力損失および引っ張り強度に関する所定の規格を満たすことができる。
バインダをなす共重合体を作製する際に使用する親水性モノマと疎水性モノマとの配合比は、作製するポリマーディスパージョン中の共重合体の濃度によっても変わるが、例えば、親水性モノマと疎水性モノマとの合計量に対する親水性モノマの含有率を2%以上20%以下とする。親水性モノマの含有量が多すぎると水により膨潤してべとつきが生じ、濾材形成用のバインダとして適さない性状となる。親水性モノマの含有量が少なすぎると水に対する親和力が小さくなり、均一なポリマーディスパージョンが得られにくくなる。
親水性モノマの含有率を疎水性モノマの含有率より低くすると、バインダをなす共重合体は親水基より疎水基を多く含むため、得られる濾材にはバインダによって撥水性が付与される。このバインダによって付与される撥水性が十分である場合には、濾材の処理剤として、ガス状有機物の発生源となる撥水剤を使用する必要が無くなる。
親水性モノマと疎水性モノマとの共重合体が水に分散しているポリマーディスパージョンの作製方法には、以下の2つの方法がある。第1の方法は、塊状重合や溶液重合によりポリマを固形物として得た後、このポリマを水に分散させる方法である。第2の方法は、親水性モノマを分散剤として用いるとともに、水を分散媒として用いて懸濁重合させることにより、ポリマーディスパージョンを直接得る方法である。ポリマーディスパージョンを直接得る方法では、親水性モノマを水に溶かした後に、この水溶液に疎水性モノマを加えてかき混ぜて分散させ、さらに重合開始剤を加えて重合させる。
本発明のエアフィルタ用濾材において、バインダをなす前記共重合体は、重合開始剤として有機過酸化物を用いて重合されたものであることが好ましい。これにより、本発明のエアフィルタ用濾材に使用するバインダを、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムを含まないものとすることができる。そのため、本発明のエアフィルタ用濾材は、このような無機物が含まれているバインダを用いて形成された従来のエアフィルタ用濾材よりも、半導体デバイス製造の際に問題となる無機物の発生量を少なくすることができる。
すなわち、本発明のエアフィルタ用濾材によれば、バインダから発生するアンモニウムイオン、塩素イオン、硫酸イオンの各濃度を、バインダをなすポリマーディスパージョンに含まれるポリマー固形分1g当たり300μg以下(実施形態で説明する分析法による値)とすることができる。
ポリマーディスパージョンの作製方法が、先ず塊状重合や溶液重合によりポリマを得る方法の場合には、重合開始剤として疎水性の有機過酸化物を使用することが好ましい。
疎水性の有機過酸化物としては、メチルエチルケトンパーオキサイドやシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルα−クミルパーオキサイド、およびジ−α−クミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、ジイソブチリルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、およびジベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類、t−ブチルパーオキシアセテートやt−ブチルパーオキシピバレート等のアルキルパーエステル類、ビス(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネートやビス(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシカーボネート類等がある。
このような疎水性の有機過酸化物は、フタル酸エステル系の可塑剤で希釈されている場合が多い。その場合には、分子量400以上の可塑剤を使用することが好ましい。これにより、濾材からのガス状有機物の発生が低減される。
ポリマーディスパージョンの作製方法が、懸濁重合によりポリマーディスパージョンを直接得る方法の場合には、重合開始剤として親水性の有機過酸化物を使用することが好ましい。親水性の有機過酸化物としては、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5ジヒドロパーオキサイド等のヒドロパーオキサイド類や、コハク酸パーオキサイド等がある。
なお、重合開始剤の全モノマに対する添加量は、重合開始剤の種類等によって異なるが、例えば0.5%以上10%以下とする。
ポリマーディスパージョンの作製方法としては、懸濁重合によりポリマーディスパージョンを直接得る方法の方が、ポリマーを機械的に水に分散させる工程が不要となるため、製造コストの点で好ましい。しかしながら、この方法では、得られるポリマーディスパージョン中に疎水性モノマや重合開始剤が残留する。そのため、この方法で得られたポリマーディスパージョンを使用する場合には、このポリマーディスパージョン中に含まれる揮発性有機物を除去することが好ましい。
ポリマーディスパージョンから揮発性有機物を除去する方法としては、真空吸引、エアレーション、窒素パージ、およびスチーム吹き込み等の処理方法が挙げられる。
真空吸引法の場合には、容器内にポリマーディスパージョンを入れ、常温で真空ポンプによる吸引を行うことにより、疎水性モノマや重合開始剤等の残留成分のうちの揮発性有機物を気化させて除去する。この方法によれば、例えば圧力数10torrで数時間の吸引を行うことにより、通常のクリーンルームの環境下でガス状となるような低分子量の有機物は、ほとんど除去される。
エアレーションは、ポリマーディスパージョン中に空気を吹き込み、ポリマーディスパージョン中を通った空気を外部に強制排気することにより、空気とともに揮発性有機物を外部に排出する方法である。窒素パージは、空気の代わりに窒素ガスをポリマーディスパージョン中に吹き込み、ポリマーディスパージョン中を通った気体を外部に強制排気することにより、窒素ガスとともに揮発性有機物を外部に排出する方法である。これらのいずれの方法の場合でも、数時間の操作により、通常のクリーンルームの環境下でガス状となるような低分子量の有機物は、ほとんど除去される。
スチーム吹き込み法は、ポリマーディスパージョン中にスチームを吹き込み、スチームとともに揮発性有機物を外部に排出する方法であり、ポリマーディスパージョン中の共重合体が熱安定性の良いものである場合に採用できる。この方法でも、数時間の操作により、通常のクリーンルームの環境下でガス状となるような低分子量の有機物は、ほとんど除去される。
なお、ポリマーディスパージョンの作製方法が、塊状重合や溶液重合によりポリマを固形物として得た後にポリマを水に分散させる方法の場合には、ポリマを水に分散させる前に揮発性有機物を除去する方が好ましい。ただし、ポリマを水に分散させた後に、上記方法により揮発性有機物の除去を行ってもよい。
また、このような揮発性有機物を除去する操作により、揮発性有機物の含有量を、バインダをなすポリマーディスパージョンに含まれるポリマー固形分1g当たり1000μg以下、好ましくは500μg以下とする。
濾材の形成方法としては従来より公知の方法が採用できる。使用する繊維としては、シリカにナトリウム、カリウム、カルシウム、ボロン、リン等を加えたガラスを原料とするガラス繊維、低ボロンガラス繊維、石英ファイバ、シリカファイバ、ポリエステル樹脂やフッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン)からなる有機繊維等が挙げられる。繊維に対するバインダの含有率は、例えば乾燥状態のガラス繊維に対して3重量%〜7重量%とすることが好ましい。
本発明はまた、上述した本発明のエアフィルタ用濾材と、ガス状有機物を発生しないフレームおよびシール材とを用い、ガス状有機物が存在しない空間で組み立てられたエアフィルタを提供する。本発明のエアフィルタによれば、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物の発生量を従来のエアフィルタよりも少なくすることができる。
ガス状有機物を発生しないフレームとしては、例えば、アルミニウム製のフレームが挙げられる。ガス状有機物を発生しないシール材としては、可塑剤として分子量400以上のカルボン酸エステル類を含み、酸化防止剤として分子量300以上のフェノール系化合物を含むもの(WO97/04851号公報参照)が挙げられる。
本発明で言う「ガス状有機物が存在しない空間」とは、「存在する気体中のガス状有機物の含有率が無視できるほど少ない空間」のことを意味し、例えば、「所定の濾材からなるシートを所定時間(想定される作業時間)放置した際に、このシートに吸着される有機物の量が、実施形態に示す分析方法(DHS−GC/MS)で測定した場合にシート1g当たりn−ヘキサデカン換算で10μg以下となる空間」を指す。シートを構成する濾材としては、ULPAフィルタに使用されているようなガラス繊維からなる濾材を用い、例えばA4の大きさのものを天井から吊るしたり、台の上に置いたりすることにより空間内に配置する。
このような「ガス状有機物が存在しない空間」は、例えば以下のようにして得られる。
先ず、空間を形成する建物の内装材(壁や床に塗布する塗料、壁紙、床面に貼りつける長尺床シート、乾式シール材、湿式シール材等)として、ガス状有機物が発生しない材料を使用する。これに加えて、空間内への空気導入口に、有機物を除去可能なフィルタ(活性炭フィルタ等)を設置して、このフィルタで有機物が除去された空気のみが空間内に導入されるようにする。
壁や床に塗布する塗料としては、主成分としてポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリウレタンウレア樹脂を使用する。硬化剤としてはポリオールやアミン化合物を用い、主剤のイソシアネートに対して硬化剤を混練したものを塗布することによって施工を行う。
壁紙や床面に貼りつける長尺床シートとしては、ポリ塩化ビニル樹脂からなり、含有する可塑剤の主成分が、分子量400以上のカルボン酸エステル、ポリエステル、エポキシ系化合物のうちの少なくともいずれか一つであって、含有する酸化防止剤の主成分が分子量300以上のフェノール系化合物であって、含有する帯電防止材の主成分が、アルキルアミンエチレンオキサイド付加体およびアルキルアミドエチレンオキサイド付加体のいずれか一つであって、且つ分子量が350以上であるものを使用する。
乾式シール材(原料ゴムと配合剤とを混合して所定形状に成形されたもの)としては、配合剤のうちの滑剤の主成分が、炭素数20以上の脂肪族炭化水素および炭素数18以上の高級アルコールのうちの少なくともいずれか一つであって、可塑剤の主成分が、分子量400以上のカルボン酸エステル、ポリエステル、エポキシ系化合物のうちの少なくともいずれか一つであって、含有する酸化防止剤の主成分が分子量300以上のフェノール系化合物であるものを使用する。
湿式シール材(部材間の隙間に充填した後に硬化させるもの)としては、主成分がポリウレタンプレポリマーであって、配合剤のうちの滑剤の主成分が、炭素数20以上の脂肪族炭化水素および炭素数18以上の高級アルコールのうちの少なくともいずれか一つであって、可塑剤の主成分が、分子量400以上のカルボン酸エステル、ポリエステル、エポキシ系化合物のうちの少なくともいずれか一つであって、含有する酸化防止剤の主成分が分子量300以上のフェノール系化合物であるものを使用する。
ここで、可塑剤等の添加剤の「主成分」とは、各添加剤の「90%以上を占める成分」という意味であって、主成分として挙げられていない各添加剤を10%未満の割合で含有している混合物を、各添加剤として使用してもよい。このような混合物からなる添加剤を用いて形成された内装材の場合でも、ガス状有機物を実質的に発生しないか、発生しても極微量であるため特に問題はない。
なお、有機物吸着用のケミカルフィルタを用いて所定空間内の空気を浄化することにより、「ガス状有機物の存在しない空間」を得ることもできる。
また、本発明のエアフィルタが設置されているクリーンルームや局所クリーン設備によれば、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物の存在量を従来のクリーンルームや局所クリーン設備よりも少なくすることができる。そのため、このようなクリーンルームや局所クリーン設備においては、ウエハに対する有機物の付着や無機物イオンによる半導体の汚染等が生じない。
なお、局所クリーン設備とは、室内を部分的に囲い、その囲われた空間内にクリーンエアが導入されるように構成した設備であり、この設備にはエアフィルタが取り付けられている。このような局所クリーン設備としては、クリーンベンチ、クリーンブース、ウエハストッカー、ウエハ搬送用空間(クリーントンネル)、および半導体デバイス製造装置等が挙げられる。
本発明はまた、有機物および/または無機物を捕集するケミカルフィルタと、空気中の浮遊粒状物質を捕集するエアフィルタとを備え、エアフィルタがケミカルフィルタより下流側に設置されている局所クリーン設備において、前記エアフィルタは、上述した本発明のエアフィルタ用濾材と、ガス状有機物を発生しないフレームおよびシール材とを用い、ガス状有機物が存在しない空間で組み立てられたエアフィルタであることを特徴とする局所クリーン設備を提供する。
ケミカルフィルタとエアフィルタの両方が取り付けられている局所クリーン設備は、通常、化学汚染物質の多いクリーンルーム内に設置されているが、ケミカルフィルタにより有機物および/または無機物の捕集が行われても、有機物および/または無機物が発生するエアフィルタを使用していたのでは、局所クリーン設備内を、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物が存在するようになる。
これに対して本発明の局所クリーン設備によれば、ケミカルフィルタの下流に設置するエアフィルタとして、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物が実質的に発生しないエアフィルタを使用しているため、局所クリーン設備内を、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物が実質的に存在しないようにすることができる。
ケミカルフィルタとしては、粒状活性炭、繊維状活性炭、アルミナ、あるいはシリカ等の吸着剤により有機物を捕集するもの、酸性化合物を添着した粒子やイオン交換繊維によりアンモニアや金属元素を捕集するもの、アルカリ化合物を添着した粒子やイオン交換繊維により窒素酸化物、硫黄酸化物、ハロゲン化合物を捕集するもの等が挙げられる。これらの中から、局所クリーン設備が設置されるクリーンルーム内に含まれる化学汚染物質の種類に応じて、使用するケミカルフィルタを適宜選択する。
本発明のエアフィルタ用濾材によれば、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物の発生量を従来のエアフィルタ用濾材よりも少なくすることができる。
本発明のエアフィルタ用濾材の製造方法によれば、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物の発生量が従来のエアフィルタ用濾材よりも少ないエアフィルタ用濾材を得ることができる。
本発明のエアフィルタによれば、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物の発生量を従来のエアフィルタよりも少なくすることができる。
本発明のエアフィルタが設置されているクリーンルームおよび局所クリーン設備によれば、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物の存在量を、従来のクリーンルームおよび局所クリーン設備よりも少なくすることができる。特に、ケミカルフィルタの下流に本発明のエアフィルタが設置されている局所クリーン設備によれば、局所クリーン設備内を、半導体デバイス製造の際に問題となる有機物や無機物が実質的に存在しないようにすることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[バインダの製造]
(バインダ No.1)
親水性モノマとしてメタリルスルホン酸、疎水性モノマとしてメタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの混合物(メタクリル酸メチル:アクリル酸メチル=90:10)を用意した。重合開始剤としてコハク酸パーオキサイドの5重量%水溶液を用意した。モノマの重量比は親水性モノマ:疎水性モノマ=7:93とし、重合開始剤の全モノマに対する添加率は5重量%とした。
親水性モノマと所定量の水を反応容器内に入れ、攪拌することにより親水性モノマを水に溶かす。この親水性モノマ水溶液に疎水性モノマを加えてかき混ぜて分散させ、さらに重合開始剤を加えて常圧で80℃に加熱して4時間反応させることにより重合させた。このようにして得られた反応容器内のポリマーディスパージョンに、ポリマーディスパージョンを攪拌しながら、100℃のスチームを30分間吹き込むことにより、ポリマーディスパージョン中に含まれる未反応の疎水性モノマ等の揮発性有機物を除去した。このようにして揮発性有機物が除去されたポリマーディスパージョンをバインダ No.1とする。
(バインダ No.2)
親水性モノマとしてメタクリル酸、疎水性モノマとしてエチレンを用意した。重合開始剤として、t−ブチルパーオキシピバレートを濃度20重量%となるように炭化水素に溶解させた溶液を用意した。モノマの重量比は親水性モノマ:疎水性モノマ=15:85とし、重合開始剤の全モノマに対する添加率は5重量%とした。
先ず、塊状重合によりポリマを固形物として得る。すなわち、オートクレーブ内にメタクリル酸とエチレンとt−ブチルパーオキシピバレートを入れ、圧力900atm温度150℃の条件で10時間反応させることにより重合させた。反応終了後容器内を減圧して未反応モノマと溶剤を除去することにより、塊状の共重合体を得た。このようにして得られた共重合体の塊を、粒径50〜200μmとなるように粉砕した。その後、この粉砕された共重合体を、ポリマ濃度20重量%となるように水に分散させることによりポリマーディスパージョンを得た。このポリマーディスパージョンをバインダ No.2とする。
(バインダ No.3)
親水性モノマとしてメタクリル酸を、疎水性モノマとしてスチレンとメタクリル酸ブチルとの混合物(スチレン:メタクリル酸ブチル=80:20)を用意した。重合開始剤として、t−ブチルパーオキシオクテートを濃度20重量%となるように炭化水素に溶解させた溶液を用意した。モノマの重量比は親水性モノマ:疎水性モノマ=20:80とし、重合開始剤の全モノマに対する添加率は7重量%とした。
先ず、溶液重合によりポリマを固形物として得る。すなわち、疎水性モノマと所定量のキシレンを反応容器内に入れ、攪拌することにより疎水性モノマをキシレンに溶かす。この溶液に親水性モノマを加えてかき混ぜ、さらに重合開始剤を加えて常圧で80℃に加熱し、7時間反応させることにより重合させた。反応終了後容器内を減圧して未反応モノマと溶剤を除去することにより、共重合体の固形物を得た。
このようにして得られた共重合体の固形物を、粒径50〜200μmとなるように粉砕した。その後、この粉砕された共重合体を、ポリマ濃度20重量%となるように水に分散させることによりポリマーディスパージョンを得た。このポリマーディスパージョンをバインダ No.3とする。
(バインダ No.4)
疎水性モノマであるメタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの混合物(メタクリル酸メチル:アクリル酸メチル=80:20)を用い、乳化剤としてポリオキシアルキルフェニルエーテル硫酸塩を用い、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを用いて乳化重合を行った。重合開始剤の全モノマに対する添加率は5重量%とした。
水と乳化剤を反応容器内に入れて溶かし、この中にモノマと重合開始剤を入れて攪拌しながら常圧で80℃に加熱し、4時間反応させることにより重合させた。このようにして得られたポリマーディスパージョン(アクリル系エマルジョン)をバインダ No.4とする。
(バインダ No.5)
親水性モノマとしてメタクリル酸、疎水性モノマとしてエチレンを用意した。重合開始剤として、t−ブチルパーオキシオクトエートを可塑剤であるジオクチルフタレートに溶かした溶液(t−ブチルパーオキシオクトエート濃度40重量%)を用意した。乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルを用意した。モノマの重量比は親水性モノマ:疎水性モノマ=15:85とし、重合開始剤の全モノマに対する添加率は5重量%とした。
先ず、塊状重合によりポリマを固形物として得る。すなわち、オートクレーブ内にメタクリル酸とエチレンとt−ブチルパーオキシオクトエートを入れ、圧力900atm温度150℃の条件で10時間反応させることにより重合させた。反応終了後容器内を減圧して未反応モノマと溶剤を除去することにより、塊状の共重合体を得た。このようにして得られた共重合体の塊を、粒径50〜200μmとなるように粉砕した。その後、この粉砕された共重合体と乳化剤を所定量の水に入れて攪拌することにより、ポリマ濃度20重量%のポリマーディスパージョン(アクリル系エマルジョン)を得た。このポリマーディスパージョンをバインダ No.5とする。
(バインダ No.6)
市販のアクリルエマルジョン(旭化成工業(株)製SX−02)を、バインダ No.6とする。
[エアフィルタ用濾材の製造]
濾材の繊維としては、濾材 No.1, No.2, No.4, No.5, No.6については、市販のULPAフィルター用のガラス繊維を用いた。このガラス繊維400mgを、下記のP&T−GC/MS法で分析したところ、このガラス繊維に含まれるケイ素数以下のシロキサンは当該分析法での検出限界値以下であった。これをガラス繊維Aとする。
濾材 No.3については、低ボロンガラス繊維を用いた。これをガラス繊維Bとする。
これらのガラス繊維と前記バインダ No.1〜6とを下記の表1に示す組み合わせで使用して、以下に示す方法でエアフィルタ用濾材を製造した。なお、バインダ No.1〜3は本発明の構成を満たしているため、これらを用いて形成した濾材 No.1〜 No.3は本発明の実施例に相当し、濾材 No.4〜 No.6は本発明の比較例に相当する。
先ず、ガラス繊維を水に分散させ、この中にバインダを入れて攪拌することにより、繊維が均一に分散されたスラリーを作製する。ここで、ガラス繊維を分散させる水の量は、ガラス繊維20gに対して1リットルの割合とする。また、水バインダとガラス繊維との配合比は、重量比でガラス繊維:バインダ=10:1とし、バインダの添加量は、出来上がりの濾材に含まれるバインダが4〜6重量%の割合となるような量とする。
次に、このスラリーをワイヤー式抄紙機のスクリーンの上に供給して広げた後、所定の操作を行って不織布を形成する。次に、この不織布を120℃で30分間加熱することにより、この不織布に含まれる水分を除去する。これにより、乾燥した不織布状の濾材が得られる。スラリーの供給量は、出来上がりの濾材の厚さが0.4mm程度となるような量とする。
また、濾材に含まれるバインダの量を、以下のようにして測定した。先ず、得られた濾材の一部を切り出してその重量を測定する。次に、この濾材片を800℃に加熱された炉内に入れて30分間加熱する。炉内から濾材片を取り出して冷却した後、再びその重量を測定する。この加熱前後の重量差を算出し、その値の加熱前の重量に対する百分率をバインダ含有率として算出する。この算出値も下記の表1に併せて示す。
さらに、得られた濾材の厚さを測定した。この測定値も下記の表1に併せて示す。
[エアフィルタ用濾材の評価]
(ガス状有機物の発生量)
このようにして得られた濾材について、以下に説明する方法によりガス状有機物の発生量と種類を調べた。この方法は、一般に「DHS(ダイナミックヘッドスペース)−GC/MS(ガスクロマトグラフ/マススペクトル)法」または「P&T(パージ&トラップ)−GC/MS法」と称されている。
先ず、濾材を数10mg分切り取って試験管に入れ、この試験管内にヘリウムガスを流しながら150℃で30分間加熱し、揮発成分(発生したガス状有機物)を−130℃に冷却されたトラップ管で捕集する。30分間の加熱が終了した後、このトラップ管内の成分をヘリウム気流下で1分間で300℃まで急速加熱することによりガス状として、GC/MS装置に導入して分析する。
使用したGC装置はヒューレットパッカード社製のHP−5890Aであり、MS装置は同社のHP−5970Bである。GC装置のカラムは同社のHP−ウルトラ2(OV−5系)であり、内径0.2mm、長さ25mm、膜厚0.33μmである。GC装置の測定時の温度条件は以下の通りである。
初期温度40℃→速度10℃/分で昇温→最終温度300℃(15分間保持) また、GC装置のキャリアーガスはヘリウムであり、注入方式はスプリット法であって、スプリット比は1/200とした。MS装置のイオン化法は電子衝撃法であり、検出範囲はm/zで25〜900とした。
得られる質量スペクトルには、含有する有機物に応じたピークが表示されるため、ピーク位置から有機物の種類を同定することができる。定量分析は、各ピーク毎に同定された各有機物の検量線を用いて行うか、多数のピークが出る場合には、n−ヘキサデカンを標準物質とし、その検量線を基準に、各成分の含有量をn−ヘキサデカンを1とした時の相対値として得る。
また、全成分の含有量のn−ヘキサデカン換算値を合計した値を、サンプルとした濾材片の重量で割ることにより、サンプル1g当たりの有機物発生量(μg/g)を算出する。
この値も下記の表1に併せて示す。
(無機物の溶出量)
濾材数g分を切り取って所定量(通常100ミリリットル)の超純水(比抵抗18.6MΩ以上)中に1週間浸漬した後、この超純水をICP(誘導結合プラズマ)/MS装置(ヒューレットパッカード社のHP−4500型)に導入し、この超純水中に溶出している無機物の種類と量を分析した。この方法により、超純水中に溶出した無機成分をμg単位まで測定し、濾材1g当たりの溶出量を算出した。また、超純水中に溶出しているイオンの種類と量をイオンクロマトグラフ(ICG)法により分析した。これらの分析値も下記の表1に併せて示す。
なお、この方法で固体から超純水に溶出する無機物の種類及び量は、同一の固体を通常のクリーンルームに放置しておいた時にその固体から空気中に放出される無機物の種類および量と相関があることが分かっている。この点については「第42回応用物理学関係連合講演予稿集 No.2,p.356 1995」に記載されている。
この表から分かるように、本発明の実施例に相当する濾材 No.1〜 No.3は、ガス状有機物の発生量が20μg/g以下であり、シロキサン類もフタル酸エステル類も検出されなかった。また、無機物溶出量は、濾材 No.1および No.2については、Na、Ca、B、Pとも160μg/g以下と少なく、アンモニウムイオン、塩素イオン、硫酸イオンともに75ppm以下と少なかった。なお、濾材 No.3については、低ボロンガラス繊維を用いたためBの溶出量は非常に少なかったが、Na、Caの溶出量は比較的多かった。
これに対して、本発明の比較例に相当する濾材 No.4〜 No.6は、ガス状有機物の発生量が200μg/g以上と多く、フタル酸エステル類が検出された。また、無機物溶出量は特に濾材 No.4と No.6で多く、 No.4のアンモニウムイオンや硫酸イオンの溶出量は No.1の10倍以上と特に多かった。
[クリーンルームの評価]
上記濾材 No.1〜6を用いてエアフィルタを作製し、各エアフィルタをファンフィルタユニット方式でクリーンルームに取り付けて、クリーンルーム内の空気を分析した。
(エアフィルタの作製)
先ず、エアフィルタの組立空間として、下記の壁紙、床面シート、および湿式シール材で内装を行い、下記の乾式シール材を用いて、室内への空気導入口に有機物除去フィルタ(活性炭フィルタ)を設置した部屋Aを用意した。したがって、この部屋A内には、フィルタにより有機物が除去された空気のみが導入されるようになっている。
壁紙
主成分:ポリ塩化ビニル樹脂
可塑剤:フタル酸ジトリデシル
酸化防止剤:ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
帯電防止材:グリセリン脂肪酸エステル(分子量450以上)
床面シート
主成分:ポリ塩化ビニル樹脂
可塑剤:セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル
酸化防止剤:テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン
帯電防止材:グリセリン脂肪酸エステル(分子量450以上)
湿式シール材
主成分:ポリウレタンプレポリマー
滑剤:添加せず
可塑剤:セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル
酸化防止剤:2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
帯電防止材:添加せず
乾式シール材
原料ゴム:エチレンプロピレン共重合ゴム
滑剤:炭素数24〜30の脂肪族炭化水素
可塑剤:添加せず
酸化防止剤:2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
帯電防止材:酸化亜鉛
なお、前述の濾材 No.1〜 No.6の作製作業は、この部屋Aと同じ環境であって、さらに粉塵除去用のエアフィルタ(ガス状有機物が発生しないもの)が設置された部屋で行った。
シール材としては、主成分が、イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーであって、空気中の水分で硬化するタイプのものを使用し、可塑剤としてフタル酸ジトリデシルを含み、酸化防止剤として2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)を含み、滑剤を含まないものを用意した。
また、ステンレス製のフレームを用意した。
次に、この部屋Aの中に上記各エアフィルタ構成材料を搬入し、この部屋A内でエアフィルタの組立作業を行った。
(エアフィルタ粉塵捕集率の測定)
このようにして組み立てたエアフィルタ No.1〜 No.6(エアフィルタの No.は使用した濾材の No.と同じ)について、以下のようにして粉塵捕集率の測定を行った。
先ず、日本アエロジル(株)の「アエロジル200」を純水中に分散させてシリカ粒子の分散液を調製した。この「アエロジル200」は、四塩化珪素を気相で燃焼させることにより熱分解して得られた無水シリカであり、珪酸ナトリウムを出発原料としたものではないため、ナトリウム化合物を含んでいない。次に、この分散液をラスキンノズル型発生器に入れて、前述の組立を行った部屋A内に置き、この発生器からシリカエアロゾルを発生させた。このシリカエアロゾルを用いて各エアフィルタの粉塵捕集率を測定したところ、捕集率は99.9995%以上であった。
(ファンフィルタユニットの組立)
このようにして粉塵捕集効率測定を行った後のエアフィルタ No.1〜 No.6と、市販のエアフィルタ(ニッタ(株)製「ソフィルトラ3400シリーズ」)を用いて以下のようにしてファンフィルタユニットを組み立てた。
先ず、エアフィルタ以外のファンフィルタユニット構成材料として、以下のもの(ガス状有機物を発生しない材料を用いて作製されたもの)を用意した。
送風機の回転翼:ステンレススチール
送風機の電源用電線
主成分:ポリ塩化ビニル樹脂
可塑剤:ポリエステル系可塑剤(分子量400以上)とエポキシ化
大豆油(分子量400以上)
酸化防止剤:ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
帯電防止材:添加せず
次に、前述の部屋Aの中に上記各ファンフィルタユニット構成材料を搬入し、この部屋内でファンフィルタユニットの組立作業を行った。このファンフィルタユニットのエアフィルタ面の大きさは610mm×1200mmである。
(クリーンルームの形成)
このようにして組み立てられたファンフィルタユニットを各エアフィルタ毎に8台用意し、同じエアフィルタのものをクリーンルームの天井に設置した。
ファンフィルタユニットを天井に取付けるために、下記の乾式シール材を用いた。クリーンルームの壁は、金属材料からなり表面が焼付け塗装されたパーティションを、下記の湿式シール材を用いて組み立てることにより形成した。クリーンルームの床は、アルミダイキャストの表面にステンレスシートを貼りつけることにより形成した。これらの壁材および床材からのガス状有機物発生量は前述の分析方法(P&G−GC/MS法)で1.0μg/g以下であった。
乾式シール材
原料ゴム:エチレンプロピレン共重合ゴム
滑剤:炭素数24〜30の脂肪族炭化水素
可塑剤:添加せず
酸化防止剤:2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
帯電防止材:酸化亜鉛
湿式シール材
主成分:ポリウレタンプレポリマー
滑剤:添加せず
可塑剤:セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル
酸化防止剤:2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
帯電防止材:添加せず
なお、クリーンルームの大気採取口には、プレフィルタ、中性能フィルタ、およびHEPAフィルタを備えた外気処理設備を設置した。
(取入空気の分析)
この外気処理設備を通過してファンフィルタユニットに入る前の空気(エアフィルタへの取入空気)について、含まれる有機物および無機物の分析を以下のようにして行った。その結果を下記の表2に示す。
有機物の分析は、先ず、テナックス管(クロムパック社の商品名)にクリーンルーム内の空気を40リットル導入することにより、当該空気中に含まれる有機成分を吸着させる。次に、このテナックス管をTCT装置(Thermal Desorption Cold Trap Injector)に装着し、TCT装置によりテナックス管に吸着した有機成分を取り出し、これを加熱してGC/MS装置に導入することにより行った。この方法により、テナックス管に吸着した有機成分をμg単位まで測定し、クリーンルーム内の空気1m3 当たりの有機物含有量を算出した。
無機物の分析は、クリーンルーム内の空気を、毎分10リットルの流量で24時間、超純水(比抵抗18.6MΩ以上)200ミリリットルが入ったインピンジャーに導入して、超純水中に当該空気中に含まれる無機成分を溶出させ、この超純水をICP/MS装置(ヒューレットパッカード社のHP−4500型)に導入することにより行った。この方法により、超純水中に溶出した無機成分をng単位まで測定し、クリーンルーム内の空気1m3 当たりの溶出量を算出した。なお、イオンの分析はイオンクロマトグラフを用いて行った。
(クリーンルーム内空気の分析)
このようなクリーンルームを、ファンフィルタユニットの出口空気流速:0.3m/s、室温:23℃、相対湿度:40%の条件で稼働させた。1時間当たりの循環空気の循環回数は200とした。稼働開始から7日経過した後、クリーンルーム内の空気に含まれる有機物および無機物の分析を、上述の取入空気の分析と同じ方法で行った。その結果を下記の表2に示す。
また、稼働開始から7日経過した後、このクリーンルーム内に、洗浄された直径6インチのシリコンウエハを置いて13時間放置し、このウエハに吸着した有機物の量と種類をSWA装置を用いて分析した。
ウエハの洗浄方法としては、紫外線照射下でオゾンガスにより、ウエハ表面の有機物を酸化分解する方法を採用した。この方法で洗浄されたウエハは、その表面に酸化膜が形成されるため、フッ酸により洗浄されたウエハよりも有機物が吸着されやすい。同じ環境下であれば吸着速度が約6倍となる。したがって、空気中の有機物濃度が低い場合には、有機物を吸着させるウエハとして、この方法で洗浄されたウエハを用いることが好ましい。
SWA装置とは、ジーエルサイエンス(株)製のシリコンウエハーアナライザー(商品名)であり、下記のトラップ装置、TCT(Thermal Desorption Cold Trap Injector)装置、GC/MS装置で構成されている。トラップ装置は、ウエハーの表面に吸着している物質を脱着し、脱着された成分を捕集するものであり、TCT装置は、このトラップ装置で捕集された成分をヘリウム気流中で300℃に加熱した後に、液体窒素で−130℃に冷却されたキャピラリー管に導入して冷却捕集するものであり、このTCT装置で捕集された成分をヘリウム気流中で300℃に急速加熱したものがGC/MS装置に導入されるようになっている。
GC装置はヒューレットパッカード社製のHP−5890Aであり、MS装置は同社のHP−5971Aである。GC装置のカラムは同社のHP−5(架橋5%フェニルメチルシリコーン)であり、内径0.2mm、長さ25mm、膜厚0.33μmである。GC装置の測定時の温度条件は以下の通りである。
初期温度80℃(10分保持)→速度7℃/分で昇温→最終温度300℃(10分間放置)
その他の条件は、前記P&T−GC/MS法と同様であり、これにより、ウエハー表面に吸着している有機物の含有量と種類が測定される。なお、この方法によると数pg(10-12 g)のオーダーまで分析が可能である。測定された含有量をウエハ表面の面積で割った値を、サンプルウエハへの有機物吸着量(pg/cm2 )として算出した。また、同様に洗浄してクリーンルーム内への放置を行わなかったウエハについても、ブランクウエハとして同様の分析を行い、ブランクウエハへの有機物吸着量を同様に算出した。
クリーンルームに放置することによって吸着された有機物量は、各サンプルウエハへの有機物吸着量からブランクウエハへの有機物吸着量を引いた値に相当するため、この値を「ウエハへの有機物吸着量」として算出した。その算出値を下記の表2に示す。
また、クリーンルーム内空気に含まれる有機物および無機物の含有量から、取入空気に含まれる有機物および無機物の含有量を引いた値(差引量)が、ファンフィルタユニット(エアフィルタ)から発生する有機物量および無機物量に相当する。
この表の数値から前記差引量を計算すると、本発明の実施例に相当するクリーンルーム(1)〜(3)では、前記差引量が有機物および無機物とも、マイナスとなるかプラスであっても小さい値となることが分かる。すなわち、ファンフィルタユニット(エアフィルタ)から有機物および無機物が発生しないか、発生しても極僅かな量となっている。
これに対し、本発明の比較例に相当するクリーンルーム(4)〜(7)では、前記差引量が、無機物のKおよびCaを除いて大きくプラスとなっている。すなわち、ファンフィルタユニット(エアフィルタ)から有機物および無機物が多く発生していることが分かる。
また、ウエハへの有機物吸着量についても、(1)〜(3)のクリーンルームでの値は(4)〜(7)のクリーンルームでの値より著しく小さくなっている。
[クリーンブース内でのエアフィルタの性能評価]
図1に示すような実験用クリーンブースを作製して、クリーンブース内でエアフィルタの性能を評価した。
このブースは、空気の流れの上流側から空気取入口1、送風機2、第1の空間3、第2の空間4、空気排出口5が設置され、全体がシート6で覆われたものであり、空気排出口5を出た空気は再び空気取入口1に向かい、空気取入口1から取り入れられて循環するようになっている。また、送風機2と第1の空間3との間にはケミカルフィルタ7が、第1の空間3と第2の空間4との間にはエアフィルタ8が取り付けられている。ケミカルフィルタ7としては、主に有機物を吸着する繊維状活性炭を有するもの(例えば、近藤工業(株)製クリーンソーブII,CH−C)を使用し、エアフィルタ8としては、前述のようにして作製したエアフィルタ No.1,3,4とクリーンルーム(7)で使用した市販のエアフィルタをそれぞれ使用した。
このブースの第1の空間3と第2の空間4に、前記と同様に表面が洗浄された直径6インチのシリコンウエハ9,10を置いて、空気排出口5からの空気流速:0.4m/s、室温:23℃、相対湿度:40%の条件で送風機2を作動させた。送風機稼働から24時間経過した後に、第1の空間3内からウエハ9を、第2の空間4内からウエハ10を取り出して、これらのウエハに吸着した有機物の量と種類を、前述のクリーンルーム内空気の分析と同じ方法で分析した。
エアフィルタ8の性能は、ウエハ10に吸着した有機物量からウエハ9に吸着した有機物量を差し引いた値で比較することができる。そのため、有機物の全吸着量と種類毎の吸着量について、この差引量を算出した。その結果を下記の表3に示す。また、エアフィルタ No.1を使用した場合について、ウエハ9に吸着した有機物を示すトータルイオンクロマトグラフ(TIC)と、ウエハ10に吸着した有機物を示すTICを図2に示す。エアフィルタ No.4を使用した場合のウエハ10に吸着した有機物を示すTICを図3に示す。市販のエアフィルタを使用した場合のウエハ10に吸着した有機物を示すTICを図4に示す。
図2から分かるように、エアフィルタ No.1を使用した場合には、ウエハ10のTICはウエハ9のTICからほとんど変化していない。図2〜図4でウエハ10のTICを比較すると、エアフィルタ No.4および市販のエアフィルタを使用した場合には、エアフィルタ No.1を使用した場合と比較して多くの種類と量の有機物がウエハ10に吸着されていることが分かる。なお、エアフィルタ No.4および市販のエアフィルタを使用した場合のウエハ9のTICは、図2のウエハ9のTICとほぼ同じである。
また、表3から分かるように、本発明の実施例に相当するエアフィルタ No.1及び No.3を使用した場合には、本発明の比較例に相当するエアフィルタ No.4及び市販のエアフィルタを使用した場合と比較して、第2の空間4での有機物の吸着量が著しく少なくなっている。また、本発明の実施例に相当するエアフィルタ No.1および No.3を使用した場合には、エアフィルタ8からアジピン酸エステルやフタル酸エステル類が発生しないため、これらがウエハ10に吸着されない。
したがって、有機物を除去できるケミカルフィルタ7の下流側に本発明のエアフィルタ8が取り付けられているクリーンブースは、エアフィルタ8の下流側の空間を半導体デバイス製造の際に問題となる有機物が実質的に存在しないようにすることができる。すなわち、このようなクリーンブースのエアフィルタより下流側の空間は、ウエハの保管場所として好適に使用できる。
Figure 2006305572
Figure 2006305572
Figure 2006305572
実施形態においてエアフィルタの性能を評価するために作製した実験用クリーンブースを示す概略構成図である。 図1のクリーンブースに取り付けるエアフィルタとして、本発明の実施例に相当するエアフィルタ No.1を使用した場合について、エアフィルタの下流に設置したウエハ(ウエハ10)に吸着した有機物を示すトータルイオンクロマトグラフと、エアフィルタの上流側に設置したウエハ(ウエハ9)に吸着した有機物を示すトータルイオンクロマトグラフである。 図1のクリーンブースに取り付けるエアフィルタとして、本発明の比較例に相当するエアフィルタ No.4を使用した場合について、エアフィルタの下流に設置したウエハ(ウエハ10)に吸着した有機物を示すトータルイオンクロマトグラフである。 図1のクリーンブースに取り付けるエアフィルタとして、本発明の比較例に相当する市販のエアフィルタを使用した場合について、エアフィルタの下流に設置したウエハ(ウエハ10)に吸着した有機物を示すトータルイオンクロマトグラフである。
符号の説明
1 空気取入口
2 送風機
3 第1の空間
4 第2の空間
5 空気排出口
6 シート
7 ケミカルフィルタ
8 エアフィルタ

Claims (6)

  1. 繊維がバインダで結合されて不織布状に形成されているエアフィルタ用濾材において、
    前記エアフィルタの用途は半導体デバイスの製造環境であり、
    前記濾材を切り出した試料を所定量の超純水中に1週間浸漬した後に、この超純水中に前記試料から溶出したイオンの種類と量をイオンクロマトグラフ法で分析し、この分析による前記試料からの塩素イオン、硫酸イオンの各溶出量が、当該試料1g当たり72μg以下であることを特徴とするエアフィルタ用濾材。
  2. 繊維がバインダで結合されて不織布状に形成されているエアフィルタ用濾材において、
    前記エアフィルタの用途は半導体デバイスの製造環境であり、
    前記濾材を切り出した試料を所定量の超純水中に1週間浸漬した後に、この超純水中に前記試料から溶出したイオンの種類と量をイオンクロマトグラフ法で分析し、この分析による前記試料からのアンモニウムイオン、硫酸イオンの各溶出量が、当該試料1g当たり72μg以下であることを特徴とするエアフィルタ用濾材。
  3. 請求項1または2に記載のエアフィルタ用濾材と、ガス状有機物を発生しないフレームおよびシール材とを用い、ガス状有機物が存在しない空間で組み立てられたことを特徴とするエアフィルタ。
  4. 請求項3に記載のエアフィルタが設置されていることを特徴とするクリーンルーム。
  5. 請求項3に記載のエアフィルタが設置されていることを特徴とする局所クリーン設備。
  6. 有機物および/または無機物を捕集するケミカルフィルタと、空気中の浮遊粒状物質を捕集するエアフィルタとを備え、エアフィルタがケミカルフィルタより下流側に設置されている局所クリーン設備において、
    前記エアフィルタとして、請求項3に記載のエアフィルタを備えていることを特徴とする局所クリーン設備。
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