JP2006305321A - 空気浄化装置およびそれを利用した空気清浄機および加湿器 - Google Patents

空気浄化装置およびそれを利用した空気清浄機および加湿器 Download PDF

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由浩 辻
Akira Kato
亮 加藤
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Jun Inagaki
純 稲垣
Mio Oribe
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Abstract

【課題】小型・軽量でありながら、長寿命で大量のイオンを含んだ微細水滴の噴霧が可能であり、脱臭・除菌・殺菌・防カビ・アレルゲン除去効果の高い空気浄化装置を提供する。
【解決手段】導電性材料で形成され、液体の流路となる貫通穴を有した、中空で細いノズル6の液体出口側の先端断面が、水3の吐出方向に対して直角となることを特徴とし、水3を溜める容器2と、容器2に貯めた水3を押出する小型のポンプ5と、ポンプ5によって押し出された水3を搬送する水路4と、水路4を通って搬送された水3を噴霧するための細いノズル6と、ノズル6と同心円上且つ中心がノズル6の先端部よりも前方に来るように配置されたリング状の対向電極7と、ノズル6及び対向電極7との間に高電圧を印加する電圧印加部8とを備え、前記ノズル6と前記対向電極7に高電圧を印加し、前記ノズル6の先端から噴霧された液滴10を微細化することを特徴とする空気浄化装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電霧化技術を利用した、室内に浮遊する悪臭、浮遊菌、カビ、アレルゲン物質などを空中内で捕捉して、除去するための空気浄化装置に関するものである。
従来から、静電霧化の技術を利用して、集塵、脱臭、殺菌を行うものが特許文献1や特許文献2等により提案されている。ここで、静電霧化とは、水等の液体に高電圧を印加すると、表面に働く静電気力によって不安定になり、液面や液滴が分裂して水が霧化する現象のことである。
上記特許文献1に示されるものにあっては、毛細管作用を有する合成樹脂芯体の外面に導電性皮膜を施したノズルと対向電極とを備え、電圧を印加することで芳香液や消臭液を微細な液体にして飛翔させるようにしたものであり、また、上記特許文献2に示されるものにおいては、空気清浄機内部のフィルタの下流部に配置された水タンクと水タンクより水を搬送する棒状吸水体と棒状吸水体に対向するように配置された対向電極と、棒状吸水体と対向電極との間に高電圧を印加する電圧印加部とを備え、棒状給水体と対向電極との間に高電圧を印加することにより棒状給水体の先端の水が霧化してミストを発生させ、フィルタにより浄化された空気と共に、ミストを室内に拡散させるようにしたものである。
また、微細化した水粒を利用して脱臭フィルタの再生を行うものが特許文献3により提案されている。
上記特許文献3に示されるものにあっては、噴霧針により生成された微細水粒が放電部を通過する際にOHラジカルが生成され、通過する空気中の悪臭物質を分解する。このとき除去し切れなかった疎水性ガスは後段に設置された脱臭フィルタで除去し、悪臭物質が少ない空気が通過するときにはOHラジカルは脱臭フィルタに吸着した悪臭物質を分解し、脱臭フィルタを再生するものである。
特許第2587298号公報 特開2004−85185号公報 特開2003−275291号公報
上記特許文献1に示された従来例にあっては、ノズル作成に当たり、合成樹脂の外面を銅などの導電性に富んだ金属で蒸着して被覆を施すため、ノズルの製造工程が多くなり、コストも高くなる。また、ノズル先端部の形状に特に工夫が施されておらず、効率的に静電霧化が起こっているとは言えなかった。さらに、毛細管現象を利用した給水方式であり、液体輸送量を制御する手段を備えていないことから任意の量の液体を必要なときに供給する構造となっていない。
一方、上記特許文献2に示された従来例にあっては、水を搬送する手段として吸水材を用いているため強制的に水を搬送することができず、霧化量としては微量であり、室内空間全体に微細水を行き渡らせるには不十分であるといえる。
一方、上記特許文献3に示された従来例にあっては、噴霧針から生成される水粒は空気を加湿するほどの噴霧量であり、ラジカル発生部と脱臭フィルタとの間に除湿部を設ける必要があるため、除湿部によってラジカルが消失してしまい、脱臭フィルタを再生するに十分なラジカルを供給できているとはいえない。また、除湿されて水分を含んでいないラジカルは非常に短寿命であり、脱臭フィルタに到達できるラジカルは極少量であるといえる。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、単純な構造のノズルでありながら、効率よく静電霧化することで、装置の小型、軽量、低コスト化を実現できる。また、水の噴霧量を任意に制御することにより、室内の状況に応じて使用することができ、長寿命で大量のイオンを含んだ微細水滴の噴霧が可能な、脱臭・除菌・殺菌・防カビ・アレルゲン除去効果の高い空気浄化装置を提供することができる。また、微細水滴発生部近傍に配置した脱臭材を効率よく再生し、常に高い脱臭性能を維持することができる。
上記目的を達成するために、本発明の空気浄化装置は請求項1記載の通り、導電性材料で形成され、液体の流路となる貫通穴を有した、中空で細いノズルの液体出口側の先端断面が、水の吐出方向に対して直角となることを特徴とし、水を溜める容器と、前記容器内の水を前記ノズルに搬送する搬送手段と、前記ノズル近傍に配置された少なくともひとつの対向電極と、前記ノズルと前記対向電極に電位差を与える電圧印加部とを備え、前記ノズルと前記対向電極に電位差を与え、前記ノズル先端から微細水滴を噴霧することを特徴とするものである。
また、請求項2記載の空気浄化装置は、請求項1記載の空気浄化装置において、微細水滴を送風機で広い範囲の空間に搬送することを特徴とするものである。
また、請求項3記載の空気浄化装置は、請求項1または2記載の空気浄化装置において、対向電極をリング状電極とし、ノズルと同心円上且つ、前記リング状電極の中心が前記ノズルの先端部よりも前方に来るように配置したことを特徴とするものである。
また、請求項4記載の空気浄化装置は、請求項3記載の空気浄化装置において対向電極で捕らえた水滴を再び容器に回収することを特徴とするものである。
また、請求項5記載の空気浄化装置は、請求項1または2記載の空気浄化装置において、対向電極をリング状電極とし、ノズルと同心円上且つ、前記リング状電極の中心が前記ノズルの先端部よりも後方に来るように配置したことを特徴とするものである。
また、請求項6記載の空気浄化装置は、請求項1乃至5いずれかに記載の空気浄化装置において、リング状電極の外周に脱臭剤を担持したフィルター材を配置したことを特徴とするものである。
また、請求項7記載の空気浄化装置は、請求項6記載の空気浄化装置において、脱臭剤に触媒物質を担持させたことを特徴とするものである。
また、請求項8記載の空気浄化装置は、請求項6または7記載の空気浄化装置において、フィルタ材がハニカム状に形成されたセラミック、樹脂繊維混抄紙、不織布または発砲ウレタンフォームであることを特徴とするものである。
また、請求項9記載の空気浄化装置は、請求項6乃至8いずれかに記載の空気浄化装置において、リング状電極に多数の通気孔を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項10記載の空気浄化装置は、請求項1乃至9いずれかに記載の空気浄化装置において、搬送手段が圧電素子を用いたダイヤフラム式の小型ポンプであることを特徴とするものである。ここで、圧電素子とは電気エネルギーを機械エネルギーに変換する素子である。具体的には内部に向きと大きさが変動する電場を与えることで微小変位の伸縮運動をする素子であり、ダイヤフラム式とはポンプ室の一部を弾性の隔膜(ダイヤフラム)で形成し、隔膜の伸縮運動によりポンプ室の容積を増減させ、さらにポンプの入り口と出口にそれぞれ逆止弁を設置することで液体や気体を一方方向に流す輸送方式であり、圧電素子を用いたダイヤフラム式ポンプとは、圧電素子によって隔膜を上下運動させることで液体や気体の搬送を行うポンプのことである。
また、請求項11記載の空気浄化装置は、請求項10記載の空気浄化装置において、ダイヤフラム式ポンプに与える電圧及び周波数を制御し、搬送する水の量を制御することで、空中に噴霧する微細水滴の量を任意に変化させることを特徴とするものである。
また、請求項12記載の空気浄化装置は、請求項1乃至9いずれかに記載の空気浄化装置において、容器とノズルを直結し、前記容器内の水の自重により、前記ノズルに水を搬送することを特徴とするものである。
また、請求項13記載の空気浄化装置は、請求項12記載の空気浄化装置において、容器とノズルの間に抵抗体を設け、水の落下速度を制御することを特徴とするものである。
また、請求項14記載の空気浄化装置は、請求項1乃至13いずれかに記載の空気浄化装置において、ノズルの内径が0.1mmから1mmの間であることを特徴とするものである。
また、請求項15記載の空気浄化装置は、請求項1乃至14いずれかに記載の空気浄化装置において、微細水滴が除菌あるいは抗ウィルス成分を含むことを特徴とするものである。
また、請求項16記載の空気浄化装置は、請求項15記載の空気浄化装置において、除菌あるいは抗ウィルス成分がカテキン、タンニン酸、銀錯体イオン、次亜塩素酸イオン、過酸化水素、もしくはアルコールであることを特徴とするものである。
また、請求項17記載の空気浄化装置は、請求項1乃至14いずれかに記載の空気浄化装置において、微細水滴が脱臭作用を有する成分を含むことを特徴とするものである。
また、請求項18記載の空気浄化装置は、請求項17記載の空気浄化装置において、脱臭作用を有する成分がゼオライト、ビタミン等の化学吸着あるいは物理吸着作用を有する成分であることを特徴とするものである。
また、請求項19記載の空気浄化装置は、請求項17記載の空気浄化装置において、脱臭作用を有する成分が過酸化水素、酸化チタン等、酸化作用を有する成分であることを特徴とするものである。
また、請求項20記載の空気浄化装置は、請求項1乃至14いずれかに記載の空気浄化装置において、微細水滴が抗アレルゲン作用を有する成分を含むことを特徴とするものである。
また、請求項21記載の空気浄化装置は、請求項20記載の空気浄化装置において、抗アレルゲン作用を有する成分がカテキン、タンニン酸、還元剤であることを特徴とするものである。
また、請求項22記載の空気浄化装置は、請求項1乃至14いずれかに記載の空気浄化装置において、微細水滴がアロマ成分を含むことを特徴とするものである。
また、請求項23記載の空気浄化装置は、請求項22記載の空気浄化装置において、アロマ成分がローズマリー、ミント、ラベンダー、フィトンチッドの抽出成分であることを特徴とするものである。
また、請求項24記載の空気浄化装置は、請求項1乃至23いずれかに記載の空気浄化装置において、ノズル部の上流側に上記成分を担持した不織布を設けることを特徴とするものである。
また、請求項25記載の空気清浄機は、請求項1乃至24いずれかに記載の空気浄化装置を備えることを特徴としたものである。
また、請求項26記載の加湿器は、請求項1乃至24いずれかに記載の空気浄化装置を備えることを特徴としたものである。
本発明によれば、小型、軽量、低コスト、低騒音でありながら、長寿命で大量のイオンあるいは活性基を含んだ微細水滴の噴霧が可能であり、脱臭・除菌・殺菌・防カビ・抗アレルゲン作用、リフレッシュ効果の高い空気浄化装置を提供することができる。また、微細水滴発生部近傍に配置した脱臭材を効率よく再生し、常に高い脱臭性能を維持することができる。また、上記空気浄化装置を利用して空気清浄効果の高い空気清浄機や加湿器を提供することができる。
本発明によると、請求項1記載の発明は、導電性材料で形成され、液体の流路となる貫通穴を有した、中空で細いノズルの液体出口側の先端断面が、水の吐出方向に対して直角となることを特徴とし、水を溜める容器と、前記容器内の水を前記ノズルに搬送する搬送手段と、前記ノズル近傍に配置された少なくともひとつの対向電極と、前記ノズルと前記対向電極に電位差を与える電圧印加部とを備え、前記ノズルと前記対向電極に電位差を与え、前記ノズル先端から微細水滴を噴霧することを特徴とするものである。
ノズルに高電圧を印加し、対向電極をアースに接続して電位差を与えると、ノズルと対向電極間で発生する電界により、液滴はその液端が引っ張られてテーラーコーンと称される円錐形を成し、その頂点からは極細の液糸が引き出される現象が知られている。これは、液滴の表面電荷密度が臨界値に達したとき、電荷の総和を大きく保つために表面積を増やそうとする静電気力と、液体に働く表面張力の相互作用によるものである。水滴がつくりだすこのテーラーコーンは水が導体であるため、それ自体が極細の先端をもつ電極となり、著しく電荷集中した液糸の先端では静電気力が液体の表面張力を打ち消して分裂し、容易に霧化を生じる。つまり、静電霧化を起こす上で、テーラーコーンを作り出すことはとても重要なことである。ノズルの先端断面を水の吐出方向に対して直角にすることによって、ノズル断面から吐出する水滴は、その吐出方向先端でその径が最小になって電荷が集中するため、テーラーコーンが形成しやすくなるという作用を有する。また、ノズル近傍に対向電極を設置して、ノズルに高電圧を印加し、対向電極をアースに接続することでノズルから噴霧された水滴は過剰の電荷が与えられ、そして過剰に与えられた電荷を保持するだけの表面積を得ようとして分裂を起こすことによってさらに微細化され、イオン風に乗せて放出できる。また、ノズルと対向電極との間の大きな電位差のために起こる極微小の放電によってノズル近傍に存在する空気分子の一部は電離し、イオンおよび活性基に変換されると同時に、ノズルから噴霧された水滴に溶け込むことによって、イオンおよび活性基を水滴に内包させることができる。ここでいうイオンとは酸素や水蒸気などの気体分子が電子と衝突して電離する際に得られる空気イオンのことであり、具体的には酸素に電子が結合したO2 -などが挙げられる。また活性基とは酸素や水蒸気などの気体分子が電離する際に得られる酸化作用の強い反応体であり、具体的にはOH・(OHラジカル)等が挙げられる。なお、ノズル近傍とは、電極間に極微少の放電電流が流れ得る距離であり、例えば、マイナス数kVの電圧をノズルに印加する場合、対向電極は10mm〜15mm程度離すと良い。
また、請求項2記載の発明は、微細水滴を送風機で広い範囲の空間に搬送することを特徴とするものである。
静電霧化により微細化された水滴は、送風機の風で容易に細かく砕かれ、さらに微細化しイオン化する。目に見えなくなるほど微細化した水滴は、送風機の風に乗って室内の広い範囲にわたって拡散させることができるという作用を有する。
また、請求項3記載の発明は、対向電極をリング状電極とし、ノズルと同心円上且つ、前記リング状電極の中心が前記ノズルの先端部よりも前方に来るように配置したことを特徴とするものである。
こうすることで、ノズル先端から引き出された液糸がリングの中心を通過する際に対向電極から過剰の電荷を与えられ、更に微細化されるという作用を有する。また、凝集によって大きくなった水滴をリングで捕らえることで、微細水滴のみを室内に噴霧することができるという作用を有する。
また、請求項4記載の発明は、上記対向電極で捕らえた水滴を再び容器に回収することを特徴とするものである。
これは、上記容器を対向電極の下側に設置することが最も簡便であるが、それができない場合は対向電極と容器の間に水路を設けてもよい。こうすることで、凝集した水滴は再び容器に回収されるため、タンク内の水を入れ替える負担が軽減されるという作用を有する。
また、請求項5記載の発明は、対向電極をリング状電極とし、ノズルと同心円上且つ、前記リング状電極の中心が前記ノズルの先端部よりも後方に来るように配置したことを特徴とするものである。
静電霧化によりイオン化した微細水滴は後方から対向電極による引力を受ける。しかし、ノズルより吐出される勢いが勝るため、微細水滴がノズルを中心として同心円上に広角に拡散される。そのため、凝集によって水滴を大きくさせることなく、また対向電極に付着させることなく全ての微細水滴を室内に供給することができるという作用を有する。
また、請求項6記載の発明は、上記リング状電極の外周に脱臭剤を担持したフィルタ材を配置したことを特徴とするものである。
こうすることで、イオンあるいは活性基を内包した微細水滴の一部は、対向電極外周のフィルタ材に担持された脱臭剤に付着することで脱臭剤に吸着した悪臭物質を分解除去し、脱臭剤を再生するという作用を有する。
さらに、請求項7記載の発明は、上記吸着剤に触媒物質を担持させたことを特徴とするものである。
白金やパラジウムなどの貴金属あるいは酸化チタンや二酸化マンガン、酸化亜鉛などの金属酸化物は触媒物質として悪臭物質を強い酸化作用で分解除去する能力を持っていることが知られており、さらにそれら触媒物質を活性炭やゼオライトのような多孔性担体に担持することで脱臭性能の向上または吸着剤の再生に効果があることが知られている。しかし、使用時間や使用条件によっては触媒表面に汚れが堆積し、性能が徐々にあるいは急激に低下する問題が生じるために特別な再生処理等が必要であった。
こうすることで脱臭剤表面や細孔内部及び触媒表面に堆積した汚れを微細水滴及び微細水滴内部に内包されたイオンあるいは活性基によって浄化されることで触媒は常に清浄に保たれ、吸着剤に吸着した悪臭物質の分解を促進し、再生効率を高めることができるという作用を有する。
また、請求項8記載の発明は、上記フィルタ材がハニカム状に形成されたセラミックまたは樹脂繊維混抄紙、不織布、発砲ウレタンフォームであることを特徴とするものである。
こうすることで、フィルタ材は耐水性を有し、微細水滴が付着しても劣化することなく脱臭剤を担持することができ、且つフィルタの接触面積を高めることでフィルタのガス吸着及び再生を効率よく行うことが出来るという作用を有する。
また、請求項9記載の発明は、上記リング状電極に通気孔を設けたことを特徴とするものである。
こうすることで、対向電極から過剰の電荷を与えられ、更に微細化された水滴が通気孔を通ってフィルタ材と容易に接触し、脱臭剤に吸着した悪臭物質を分解除去することで脱臭剤を再生する効率を高めるという作用を有する。
また、請求項10記載の発明は、搬送手段が圧電素子を用いたダイヤフラム式の小型ポンプであることを特徴とするものである。
近年、パソコンなどの精密機械の冷却システムや医療分野における薬液搬送装置、その他様々な分野でマイクロポンプと称される微少量の液体や気体の輸送制御が可能なポンプの開発が盛んに行われている。その輸送機構は実に様々であるが、中でも圧電素子に交流電圧を印加して機械運動を起こさせ、圧電素子と重なるように設けられた弁を備えた隔膜を上下に動かすことによって液体の吸引と押出を同時に行うマイクロポンプは機構が単純であるため、小型、軽量であるだけでなく、低コスト化が実現される。さらに、モーターや回転軸を使わず駆動源として圧電素子を用いていることから、低消費電力、低騒音、低電磁ノイズが実現される。また、他の輸送機構よりも低流量が可能であり、流量としては数ml/min程度である。さらに、ダイヤフラムを任意の振幅および速度で運動させることにより、一定かつ任意の量の水を供給することが可能である。
これにより空気浄化装置の小型、軽量、さらに低コスト、低騒音化が可能である。しかも、流量が数十μl〜数ml/min程度であるならば、水を溜める容器も大きいものを必要とせず、装置の小型化に都合が良い。さらにこの流量であれば湿度にはほとんど影響はなく、しかも静電霧化で微細水滴として存在するため家庭やオフィスなどの比較的狭い室内空間であっても結露する心配はなく、人が生活する場においても快適性を損なうことはない。且つ、長寿命で多量のイオンを含んだ微細水が室内空間を浄化し得るには十分な量である。さらにダイヤフラム式マイクロポンプは搬送物質を自ら吸引できる自己吸引性をもつために、ポンプをタンクの下側に配置する必要がなく、装置のフリーレイアウトが可能である。
さらに、請求項11記載の発明は、上記ダイヤフラム式ポンプに与える電圧及び周波数を制御し、空中に噴霧する微細水滴の量を任意に変化させることを特徴とするものである。
ダイヤフラム式ポンプの駆動源である圧電素子は印加する電圧および周波数を変化させることによって機械運動の振幅の幅および速度が変化する。これにより、印加する電圧および周波数を制御することで空気浄化に必要な水の供給量を必要に応じて制御することができるという作用を有する。
また、請求項12記載の発明は、容器とノズルを直結し、前記容器内の水の自重により、前記ノズルに水を搬送することを特徴とするものである。
こうすることでポンプ等の液体搬送手段を持たなくとも、ノズル先端から水を吐出することが可能であり、装置の低コスト化になる。
さらに、請求項13記載の発明は、容器とノズルの間に抵抗体を設け、水の落下速度を制御することを特徴とするものである。
抵抗体としては砂のような細かい粒子を敷き詰めたものや、濾紙のような微細孔が設けられた形状のものなど、水の落下速度を遅らせることができるものなら如何なるものでも良いが、ノズルの内径に合わせて抵抗体を選定し、テーラーコーンを形成し得ることが重要である。
また、請求項14記載の発明は、ノズルの内径が0.1mmから1mmの間であることを特徴とするものである。
ノズルの内径が大きすぎると電荷集中が起こらず、テーラーコーンが形成されない。また、逆に小さすぎると静電霧化によって微細水滴を放出するスピードが、液滴ができるスピードに追いつかず、静電霧化が起こる前に大きな液滴となって飛散してしまう。この範囲にすることで、テーラーコーンをうまく形成することができ、効率よく静電霧化を起こすことができるという作用を有する。
また、請求項15記載の発明は微細水滴が除菌および/あるいは抗ウィルス成分を含むことを特徴とするものである。
イオンを含んだ微細水滴は、除菌および抗ウィルス効果を有しており、微細水滴の噴霧により室内空間の除菌およびウィルスを除去することは可能であるが、微細水滴に上記成分を含有することでその効果をより一層高めることが可能である。また、貯水タンク内の水に上記成分を含ませておけば、貯水タンク内の菌発生を抑制することもできるという作用を有する。
上記成分としては請求項16に記載するようにカテキン、タンニン酸、銀錯体イオン、次亜塩素酸イオン、過酸化水素エタノール等アルコール類などが挙げられるが、水溶性で除菌および/あるいは抗ウィルス効果を有している物質であればなんら限定されるものではない。
また、請求項17記載の発明は微細水滴が脱臭成分を含むことを特徴とするものである。
イオンを含んだ微細水滴は、脱臭効果を有しており、微細水滴の噴霧により室内空間の脱臭は可能であるが、微細水滴に上記脱臭成分を含有することでその効果をより一層高めることができるという作用を有する。
上記脱臭成分としては請求項18および19に記載するようにゼオライト、ビタミン等、化学吸着あるいは物理吸着作用を有する成分、過酸化水素、酸化チタン等、酸化作用を有する成分が挙げられる。
また、請求項20記載の発明は微細水滴が抗アレルゲン作用を有する成分を含むことを特徴とするものである。
イオンを含んだ微細水滴は、抗アレルゲン作用を有しており、微細水滴の噴霧により室内空間のアレルゲンの不活化は可能であるが、微細水滴に上記抗アレルゲン作用を有する成分を含有することでその効果をより一層高めることができるという作用を有する。
上記抗アレルゲン作用を有する成分としては請求項21に記載するようにカテキン、タンニン酸、還元剤等が挙げられる。
また、請求項22記載の発明は微細水滴がアロマ成分を含むことを特徴とするものである。
イオンを含んだ微細水滴はリフレッシュ作用を有しており、微細水滴の噴霧によりリフレッシュ効果を高めることが可能であるが、微細水滴に上記アロマ成分を含有することでその効果をより一層高めることができるという作用を有する。
上記アロマ成分としては請求項23に記載するようにローズマリー、ミント、ラベンダー、フィトンチッド等の抽出成分が挙げられるが、アロマ効果を有している物質であればなんら限定されるものではない。
また、請求項16、18、19、21、23記載の上記成分を担持した不織布をノズル部の上流側に設けるのも良い。これにより、ポンプによって搬送された水に不織布に担持された上記成分が溶け込み、それら上記成分の溶け込んだ水がノズル部によって微細化され室内空間に上記成分を拡散することができるという作用を有する。
請求項25記載の空気清浄機は、上記請求項1乃至24に記載の空気浄化装置を備えることを特徴とするものである。上記請求項1乃至24に記載の空気浄化装置を、空気清浄フィルタ、送風機を有する空気清浄機に積み込み、イオンおよび活性基を含んだ微細水滴を室内に供給することによって、取り込んだ空気中に含まれる粉塵や臭気成分、もしくは菌やウィルス、アレルゲン等を空気清浄フィルタによって分離、除去、不活化するのみならず、室内空間に存在するこれら有害成分をも分解もしくは不活化することができるという作用を有する。
請求項26記載の加湿器は、請求項1乃至24記載の空気浄化装置と、送風手段とを備え、上記空気浄化装置により発生した微細水滴を上記送風手段によって更に微細化し、高湿度な空気を室内へ供給することを特徴とするものである。
これにより、加湿フィルタ等の加湿構造体を必要とせず、加湿器本体の小型化が可能となる。また、ヒーター等の空気加熱手段を上記送風手段と上記空気浄化装置の間に設けるのも良い。これにより、微細水滴を気化させて加湿効率を上げることが可能となるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の空気浄化装置を図1に示す。図1に示すように、空気浄化装置1は、水を溜める容器2と、容器2に貯めた水3を押出する小型のポンプ5と、ポンプ5によって押し出された水3を搬送する水路4と、水路4を通って搬送された水3を噴霧するための細いノズル6と、ノズル6と同心円上且つ中心がノズル6の先端部よりも前方に来るように配置されたリング状の対向電極7と、ノズル6及び対向電極7との間に電位差を与える電圧印加部8とを備えてなり、容器2に貯めた水3をポンプ5により、水路4を通ってノズル6へ搬送かつ押出することでノズル6の先端部から液滴10が吐出される。このときノズル6に高電圧を印加して、対向電極7をアースに接続することで、液滴10の液端から液糸11が引き出され、さらに液糸11の先端から静電霧化により微細化された微細水滴12が放出される。微細水滴12は送風機9によってさらに細かくされ、室内空間の広範囲に亘って供給される。この微細水滴12はイオンあるいは活性基を含んでいるため反応性が高く、除菌、脱臭、殺菌などの効果を有する。また対向電極7の外周には脱臭剤15を担持したフィルタ材13が配置され、さらに脱臭剤15には触媒物質16が担持されている。また、リング状の対向電極7には複数の通気孔14が設けられており、微細水滴12の一部は悪臭物質を吸着したフィルタ材13に付着し、悪臭物質を分解する効果を有する。
図2にノズルの先端部から水滴が霧化する模式を示す。金属製のノズル6の先端部断面は、水の吐出する方向に対して直角になっている。本実施例では長さ20mmの真っ直ぐなノズルを使用しているが、先端部断面が水の吐出方向に対して直角であれば、ノズル6の長さ及び形状は特に制限はない。また、先端部断面は凹凸やバリのない、滑らかな平面であることが望ましい。断面の加工方法は、滑らかな断面を形成できるのであれば如何なる加工方法でも良い。ノズル6の内径は、本実施例では0.4mmのものを使用しているが、おおよそ0.1mmから1mmの範囲にあれば良く、電圧を印加した際にテーラーコーンが形成されるようにすることが重要である。このとき、高電圧が印加されたノズルの先端から押出された液滴10は、表面電荷密度が臨界値に達し、電荷の総和を大きく保つために表面積を増やそうとする静電気力と、液体に働く表面張力の相互作用によりテーラーコーンを形成し、その頂点からはノズル6と対向電極7間で形成される電界に引っ張られるように、極細の液糸11が引き出される。さらに、著しく電荷集中した液糸11の先端では静電気力が液体の表面張力を打ち消して分裂し、容易に霧化を生じさせることができる。尚、本実施例ではノズル6の材質としてステンレスを用いているが、ある一定の強度と導電性を有するのであれば他の材質のものを用いても効果に差を生じない。
対向電極7はリング状電極とし、ノズル6と同心円上且つ、リング状電極の中心が前記ノズル6の先端部よりも前方に来るように配置されている。ノズル6との位置関係は、空気絶縁が確保できる距離であることが好ましい。より好ましくはノズル6よりも10mm〜20mm前方である。また、リングの径は20mm〜30mmの範囲であることが好ましく、リング幅は数mmから10mmの範囲であることが好ましい。対向電極7の外周には脱臭剤15を担持したフィルタ材13が配置され、さらに脱臭剤15には触媒物質16が担持されており、送風機9によって運ばれてきた空気中の悪臭ガスを脱臭する作用を有する。同時に、静電霧化によって生成した微細水滴12の一部はフィルタ材13の外表面やその内部に付着し、吸着剤に吸着した悪臭物質を溶解させると同時に微細水滴に内包されたイオンあるいは活性基によって化学反応によって分解され、脱臭剤は再生される。また、触媒物質16表面に堆積した汚れを微細水滴12及び微細水滴12に内包されたイオンあるいは活性基によって浄化されることで触媒物質16は常に清浄に保たれ、吸着剤15に吸着した悪臭物質の分解を促進し、再生効率を高めることができるという作用を有する。脱臭剤15には活性炭やシリカ、ゼオライト、珪藻土など多孔質の無機系吸着剤を用いると良いが、悪臭ガスを吸着する吸着剤であればなんらこれらに限定されるものではなく、また、対象ガスによっては複数の脱臭剤を併用してもよい。また、場合によっては対象ガスに選択的に効果を発揮する化学添着剤を添加してもよい。また、触媒物質16には白金やパラジウムなどの貴金属あるいは酸化チタンや二酸化マンガン、酸化亜鉛などの金属酸化物を用いると良いが、悪臭物質を酸化分解できる触媒であればなんらこれらに限定されるものではない。また、フィルタ材13は耐水性を有し、脱臭剤15を担持できるものであれば良いが、特にハニカム状に形成されたセラミックまたは樹脂繊維混抄紙、不織布、発砲ウレタンフォームであれば空気との接触面積が大きく脱臭能力に優れ、また微細水滴がフィルタ材13全体に行き渡りやすいので再生効率も高くなるという作用を有する。また、リング状の対向電極7には複数の通気孔14が設けられており、対向電極7から過剰の電荷を与えられ、更に微細化された微細水滴12が通気孔14を通ってフィルタ材13と容易に接触し、脱臭剤15に吸着した悪臭物質を分解除去することで脱臭剤を再生する効率を高めるという作用を有する。通気孔14は対向電極7全体に設けられていることが好ましく、孔の形状や大きさは微細水滴12が通り抜けられる形状であれば如何なるものでも良いが、あまり小さすぎると孔に水膜を張り、微細水滴が通過できなくなってしまうことから、概ね1mm〜5mm程度の孔を設ければ良い。尚、本実施例では対向電極7に孔を設けた形状としているが、スリットを設けたものや、メッシュ状のものを用いてもなんら効果に差異はない。
ポンプ5は様々な形態のものを用いてもその効果に差は生じないが、圧電素子と隔壁で構成されたダイヤフラム式マイクロポンプを用いることによって装置の小型化を実現することができる。動作電圧25〜300V、動作周波数1〜60Hzの範囲で電圧を印加することで水の供給量を任意に制御することが可能で、また消費電力は数Wと非常に小さいことが特徴である。また、このときポンプの流量は最小数十μl/minから最大約1500μl/minの範囲で変化させることが可能であり、ノズルの径に合わせて流量を調整し、確実にテーラーコーンを形成することが可能である。また、ポンプの最大排圧は45kPa以上であるため、ノズルの径が小さくとも先端から水滴を吐出させるには十分の排圧を有している。また、ポンプの大きさはおよそ20mm角、厚さ5mm以下であり非常に小型であるため装置の小型化を実現することが可能となる。
電圧印加部8は、本実施例では高圧直流電源を使用し、ノズル6に−6kV〜−8kVの直流電圧を印加し、対向電極はアースに接続している。尚、テーラーコーンが形成され得るのであれば、印加する電圧として、交流電圧やパルス電圧を印加しても効果に差異はない。
本発明によって得られた図1の構成を持つ空気浄化装置1を用いて、64リットルのチャンバー内でアンモニアの脱臭試験を行った。試験方法として、64リットルのアクリルボックス(40cm×40cm×40cm)の中央に空気浄化装置を設置し、アンモニア水溶液を揮発させてアクリルボックス内に充満させた状態で装置を作動させたのち、アンモニアの濃度を時間ごとに測定してその濃度変化を見た。尚、今回の試験では微細水滴の脱臭能力を確認することを主旨としたため、フィルタ材は取り除いた状態で試験を行った。比較対照として、装置がない場合および放電のみを行った場合についても同様に測定した。印加電圧は−6kVとし、アンモニア濃度は検知管を用いて測定した。結果を表1に示す。
Figure 2006305321
表1に示すように、装置を作動させた場合、装置がない場合と比較して有為な差が確認された。また、放電のみを行った場合、装置がない場合とほとんど差は見られず、本発明における空気浄化装置が空間におけるアンモニア臭気成分の除去に有効であることがわかった。尚、このときポンプによる水の搬送量はおよそ70μl/minであり、30分間の運転時間でも僅か2ml程度の噴霧量であることから、湿度にはほとんど影響を与えることはない。
(実施の形態2)
図1と同じ概略構造を持ち、対向電極がノズルの先端部よりも後方に来るように配置した空気浄化装置の構成を図3を用いて説明する。
本実施形態においては、リング状の対向電極7がノズル6と同心円上且つ、前記対向電極7の中心が前記ノズル6の先端部よりも後方に来るように配置されている。こうすることで静電霧化によりイオン化した微細水滴12は後方から対向電極7による引力を受け、微細水滴12がノズル6を中心として同心円上に広角に拡散される。そのため、凝集によって水滴を大きくさせることなく、微細水滴12を室内に供給することができる。リング状対向電極7はノズル6先端より10mm〜20mm後方に配置することが望ましく、リングの径は30mm〜40mmが望ましい。対向電極7の外周には脱臭剤15を担持したフィルタ材13が配置され、さらに脱臭剤15には触媒物質16が担持されており、送風機9によって運ばれてきた空気中の悪臭ガスを脱臭する作用を有する。同時に、静電霧化によって生成した微細水滴12の一部は、後方から対向電極7による引力を受けてフィルタ材13の外表面やその内部に付着し、脱臭剤15に吸着した悪臭物質を溶解させると同時に微細水滴12に内包されたイオンあるいは活性基によって化学反応によって分解され、脱臭剤15は再生される。また、触媒物質16表面に堆積した汚れを微細水滴12及び微細水滴12に内包されたイオンあるいは活性基によって浄化されることで触媒物質16は常に清浄に保たれ、脱臭剤15に吸着した悪臭物質の分解を促進し、再生効率を高めることができるという作用を有する。
(実施の形態3)
次に、図4に示す実施の形態の例について説明する。本実施例の空気浄化装置1は、水を溜める容器2をノズル6の上部に配置し、容器2とノズル6を接合することで、容器内の水3の自重によってノズル6先端に水を搬送する仕組みになっている。こうすることで液体搬送装置を別途用いなくとも、容易にノズル6先端に水を搬送することが可能であり、装置の簡略化、コスト低下になる。ノズル6への搬送スピードは容器2とノズル6の接合部位に抵抗体17を設けることで制御できる。抵抗体としては砂のような微粒子を敷き詰めたものや、多孔体セラミック、あるいは濾紙のようなものが挙げられるが、テーラーコーンが形成され得る搬送スピードになるものならば材質等に制限はない。また、その抵抗体17に抗菌剤等を含ませて抗菌作用を持たせたるのも良い。また、イオン交換樹脂を充填させて水中のカルシウムやマグネシウムなどのイオンを取り除く作用を持たせるのも良い。
(実施の形態4)
図5、図6を用いて本発明の空気浄化装置を備えた空気清浄機の構成を説明する。図5は空気清浄機の側面断面図であり、図6は正面断面図である。
フィルタ20の後方にファン21を搭載した空気清浄機18において、ファン21の下流側に空気浄化装置1を設置し、吸い込み口19より導入された空気をフィルタ20で清浄化した後、吹き出し口22より送風する際、空気浄化装置1より噴霧した微細水滴12を送風に乗せて室内空間に供給する仕組みとなっている。図5に示す実施形態ではファン21の上方に空気浄化装置1を配置して、吹き出し口22から微細水滴12を放出しているが、空気浄化装置1がファン21の下流側にあり、吹き出し口22より微細水滴12を放出できる形態であるならば、特に配置は制限しない。イオンおよび活性基を含んだ微細水滴12を室内に供給することによって、取り込んだ空気中に含まれる粉塵や臭気成分、もしくは菌やウィルス、アレルゲン等を空気清浄フィルタによって分離、除去、不活化するのみならず、室内空間に存在するこれら有害成分をも分解もしくは不活化することが可能である。
(実施の形態5)
図7を用いて本発明の空気浄化装置を備えた加湿装置の構成を説明する。
ファン21の下流側に空気加熱手段24を備えた加湿装置23において、空気加熱手段24のさらに下流側に空気浄化装置1を設置し、空気加熱手段24によって温められた乾燥空気が吹き出し口22より送風される際、水槽25から導入され、空気浄化装置1によって噴霧された微細水滴12を素早く気化させ、加湿された空気を室内空間に供給する仕組みとなっている。
本実施形態において、加湿フィルタ等の加湿構造体を必要とせず、加湿装置本体の小型化が可能となる。また、図7に示す本実施形態では空気加熱手段24をファン21と空気浄化装置1の間に設けているが、加熱しなくても微細水滴12による加湿効果は十分あるため、室内空間の湿度に合わせて空気加熱手段24を作動あるいは停止させることで消費電力の削減にも効果がある。
本発明の空気浄化装置を用いることにより、小型、軽量、低コスト、低騒音でありながら、室内の除菌、脱臭、殺菌能力の高い空気浄化装置を提供することができ、家庭用、業務用の空気清浄機やエアコンなどに搭載することで、フィルタだけでは取りきれない汚れや臭いも浄化し、快適な室内環境の実現が期待できる。さらにフィルタで吸着した悪臭物質については空気浄化装置より発生した微細水滴によって分解することができるため、フィルタは再生され、メンテナンス性にも優れた製品を提供することができる。また、加湿フィルタを設けなくとも空気を浄化しながら加湿できる加湿装置としての利用も期待できる。
本発明の実施の形態1の空気浄化装置の概略断面図 同静電霧化部の概略図 本発明の実施の形態2の空気浄化装置の概略断面図 本発明の実施の形態3の空気浄化装置の概略断面図 本発明の実施の形態4の空気清浄機の側面断面図 同正面断面図 本発明の実施の形態5の加湿装置の断面図
符号の説明
1 空気浄化装置
2 容器
3 水
4 水路
5 ポンプ
6 ノズル
7 対向電極
8 電圧印加部
9 送風機
10 液滴
11 液糸
12 微細水滴
13 フィルタ材
14 通気孔
15 脱臭剤
16 触媒物質
17 抵抗体
18 空気清浄機
19 吸い込み口
20 フィルタ
21 ファン
22 吹き出し口
23 加湿装置
24 空気加熱手段
25 水槽

Claims (26)

  1. 導電性材料で形成され、液体の流路となる貫通穴を有した中空で細いノズルの液体出口側の先端断面が、水の吐出方向に対して直角となることを特徴とし、水を溜める容器と、容器内の水をノズルに搬送する搬送手段と、ノズル近傍に配置された少なくともひとつの対向電極と、ノズルと対向電極に電位差を与える電圧印加部とを備え、ノズルと対向電極に電位差を与え、ノズル先端から微細水滴を噴霧することを特徴とする空気浄化装置。
  2. 微細水滴を送風機で広い範囲の空間に搬送することを特徴とする請求項1記載の空気浄化装置。
  3. 対向電極をリング状電極とし、ノズルと同心円上且つ、リング状電極の中心がノズルの先端部よりも前方に来るように配置したことを特徴とする請求項1または2記載の空気浄化装置。
  4. 対向電極で捕らえた水滴を再び容器に回収することを特徴とする請求項3記載の空気浄化装置。
  5. 対向電極をリング状電極とし、ノズルと同心円上且つ、リング状電極の中心がノズルの先端部よりも後方に来るように配置したことを特徴とする請求項1または2記載の空気浄化装置。
  6. リング状電極の外周に脱臭剤を担持したフィルタ材を配置したことを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の空気浄化装置。
  7. 脱臭剤に触媒物質を担持させたことを特徴とする請求項6記載の空気浄化装置。
  8. フィルタ材がハニカム状に形成されたセラミック、樹脂繊維混抄紙、不織布または発砲ウレタンフォームであることを特徴とする請求項6または7記載の空気浄化装置。
  9. リング状電極に多数の通気孔を設けたことを特徴とする請求項6乃至8いずれかに記載の空気浄化装置。
  10. 搬送手段が圧電素子を用いたダイヤフラム式の小型ポンプであることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の空気浄化装置。
  11. ダイヤフラム式の小型ポンプに与える電圧及び周波数を制御し、搬送する水の量を制御することで、空中に噴霧する微細水滴の量を任意に変化させることを特徴とする請求項10記載の空気浄化装置。
  12. 容器とノズルを直結し、容器内の水の自重により、ノズルに水を搬送することを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の空気浄化装置。
  13. 容器とノズルの間に抵抗体を設け、水の落下速度を制御することを特徴とする請求項12記載の空気浄化装置。
  14. ノズルの内径が0.1mmから1mmの間であることを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載の空気浄化装置。
  15. 微細水滴が除菌あるいは抗ウィルス成分を含むことを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の空気浄化装置。
  16. 除菌あるいは抗ウィルス成分がカテキン、タンニン酸、銀錯体イオン、次亜塩素酸イオン、過酸化水素、もしくはアルコールであることを特徴とする請求項15記載の空気浄化装置。
  17. 微細水滴が脱臭作用を有する成分を含むことを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の空気浄化装置。
  18. 脱臭成分がゼオライト、ビタミン等、化学あるいは物理吸着作用を有する成分であることを特徴とする請求項17記載の空気浄化装置。
  19. 脱臭成分が過酸化水素、酸化チタン等、酸化作用を有する成分であることを特徴とする請求項17記載の空気浄化装置。
  20. 微細水滴が抗アレルゲン作用を有する成分を含むことを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の空気浄化装置。
  21. 抗アレルゲン成分がカテキン、タンニン酸、還元剤であることを特徴とする請求項20記載の空気浄化装置。
  22. 微細水滴がアロマ成分を含むことを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の空気浄化装置。
  23. アロマ成分がローズマリー、ミント、ラベンダー、もしくはフィトンチッドの抽出成分であることを特徴とする請求項22記載の空気浄化装置。
  24. ノズル部の上流側に上記成分を担持した不織布を設けたことを特徴とする請求項1乃至23いずれか記載の空気浄化装置。
  25. 請求項1乃至24いずれかに記載の空気浄化装置を備えることを特徴とした空気清浄機。
  26. 請求項1乃至24いずれかに記載の空気浄化装置を備えることを特徴とした加湿器。
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