JP2006300693A - 放射線線量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 照射途中での停電などの事態からの復帰の際に、許容しうる精度を持って継続して所定の照射を可能とする及び、長期間・多回数の照射履歴を容易に管理する。
【解決手段】 放射線を検出して放射線相当電気信号に変換する手段(プローブ3)と、該電気信号を所定周期で計測して放射線値に変換・積算する手段と、計測開始日時情報と前記所定周期での計測時間情報を得る手段と、所定の放射線量を照射して正規に照射を終了したことを示す情報(RESET情報)を設定する手段と、前記積算放射線量・計測開始日時情報・所定周期での計測時間情報・所定の線量を照射して正規に照射を終了したことを示す情報(RESET情報)を、前記記憶手段(電池407から電源が供給されるSRAM406)に2組記憶し、更に記憶された情報の必要範囲を指定する手段を設け、指定された範囲の情報をPC等に出力可能にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線やγ線を含む放射線源から放射された放射線の積算線量を計測し、その積算線量が所定値に到達した時点で、前記放射線源からの放射線の放射を停止させる信号を生成する放射線線量計に関するものである。
従来の放射線線量計は、例えば[特許文献1]に記載の「血液バッグ用放射線照射装置」に組み込まれている。
上記[特許文献1]に記載された血液バッグ用放射線照射装置は、複数の血液バッグを並べて載置でき、かつそれらの相互位置関係を保持したまま上下面を反転可能なターンテーブルと、このターンテーブルの血液バッグ載置面の上方又は下方から当該載置面上の血液バッグに放射線を照射する放射線源と、ターンテーブルを回転させつつ放射線源からターンテーブル上の複数の血液バッグに放射線を照射させ、その複数の血液バッグへの設定総放射線照射量に応じた所定照射量に達した際にターンテーブルの上下面を反転させ、再びターンテーブルを回転させつつ放射線源からそのターンテーブル上の複数の血液バッグに放射線照射させる制御手段とを設けることで、処理能力を低下させることなく、血液バッグの厚み方向の線量分布均一化と装置の低価格化の両立を図る旨、記載されている。
特開平10-274699号公報
上記[特許文献1]では、照射途中で停電などの不測の事態が生じた場合に、照射途中であった対象物を廃棄せずに有効利用するための配慮がされていなかった。
例えば、輸血用血液を封入した血液バッグに対してなされた正確な照射線量の確認ができないから、バッグ内の血液が輸血に用いるために適合するか否かがわからないため、照射途中の血液バックを廃棄しなければならなかった。このため、貴重な輸血血液を有効活用したいとの要求に応えることができなかった。
また上記[特許文献1]では、長期間、多回数の照射履歴を管理するに便利な機能に対する配慮がされておらず、照射の度に照射条件等を筆記記録することが実情であり、照射歴の容易な管理という要求にも応えられていなかった。
本発明の目的は、照射途中での停電などの事態からの復帰の際に、許容しうる精度を持って放射線の照射を継続できる放射線線量計を提供すると共に、長期間、多回数の照射履歴を管理するに便利な、照射履歴記憶機能を持った放射線線量計を提供することにある。
上記目的は、放射線を検出する手段と、該放射線を所定周期で計測して積算する手段と、前記積算手段によって積算された積算データを自装置の電源が遮断されても保持する手段とを備えた放射線線量計において、前記所定周期で計測・積算された放射線積算値、もしくは前記所定周期で計測された線量値と前記所定周期情報から演算した線量率情報の少なくとも1つを、前記所定周期で、前記保持手段に記録する制御手段を備えたことで達成される。
なお、具体的には、放射線を検出して放射線相当電気信号に変換する手段と、該電気信号を所定周期で計測して放射線値に変換後積算する手段と、計測開始日時情報と前記所定周期での計測時間情報を得る手段と、所定の放射線量を照射して正規に照射を終了したことを示す情報(RESET情報)を設定する手段と、前記積算放射線量・計測開始日時情報・所定周期での計測時間情報・所定の線量を照射して正規に照射を終了したことを示す情報(RESET情報)を、前記記憶手段に2組記憶し、更に記憶された情報の必要範囲を指定する手段を設け、指定された範囲の情報をパーソナルコンピュータ等(以下PC等と略す)に出力可能にすることで達成される。
本発明の放射線線量計は、照射途中で停電などの不測の事態が生じてもそれまでの照射履歴が記憶されているので、停電などの不測の事態からの復帰の際に、許容しうる精度を持って放射線の照射を継続できる。よって、貴重な輸血血液を廃棄することを無くすことができる。
また、長期間分の多回数の照射暦を線量計本体に記憶し、前記記憶された照射暦から、必要な範囲の照射暦を表示したり、PC等に出力可能にしたりすることにより、照射履歴の管理を容易にすることができる。
以下、本発明の実施形態の形態について図1乃至図9を用いて説明する。
図1は本発明による放射線線線量計を組み合わせたX線照射システムの概略構成を示すブロック図である。
X線照射システムは、X線管装置1と、X線管装置1からのX線の照射方向に配置された照射対象物2と、対象物2への照射線量と等価のX線を検出できる位置に配置されるイオンチャンバー型プローブ(以下プローブと略す)3と、放射線線量計本体(以下線量計と略す)4と、X線照射装置5と、データケーブル6と、高圧ケーブル7と、プリンタ8と、USB変換器9と、照射録出力用PC等10と、を有している。
X線管装置1は、X線照射装置本体5から、高圧ケーブル7を通して高電圧を供給されることにより、X線を発生する。プローブ3はX線照射を受けると電離電流を発生する。線量計本体4は、その中に計測線量の表示や操作指令を受け付けるタッチパネル(以下TPと略す)401と全体を制御する演算器(以下CPUと略す)402、CPU402のプログラムを記憶するROM403、個々の照射データを、プリンタ6にRS232方式で出力するためのシリアル通信IF404、演算過程のデータなどを格納するRAM405、線量計の校正定数やTRIP値を記憶しておくRAMで、カレンダ用クロックを内蔵しており、電池407で線量計の電源が遮断された間もデータ−を保持し続けることができるよう構成されているSRAM406、プローブ3用の高電圧発生器409に、基準電圧を供給するためのディジタル/アナログ変換器(以下DACと略す)408を内蔵している。高電圧発生器409の出力は、DAC408のアナログ出力を変化させることで、所定高電圧、例えば300Vを発生する。
プリアンプ410は、プローブ3からの微弱電離電流を増幅する。積分抵抗411は、オペアンプ(以下OP AMPと略す)412と積分コンデンサ413と抵抗414とで積分回路を構成している。リレー接点415はCPU402からの指令に従って駆動され、そのコイルは図示していない。このリレー接点415を閉じれば積分コンデンサ413が放電されるようになっているので、前記積分回路の機能を停止させることができる。
アナログマルチプレクサ(以下MPXと略す)416は、積分回路の出力とプローブ3への高電圧を抵抗418,419で分圧した高電圧相当信号とを切り替えてAD変換器417(以下ADCと略す)に入力する。
X線照射装置本体5は、自装置全体を制御するシーケンサ(以下SQと略す)51と照射X線条件等を設定・表示するタッチパネル(以下TPと略す)52とを内蔵している。データケーブル6はSQ51とCPU402との間で、制御データをやり取りする。高圧ケーブル7はX線管装置12にX線照射装置5から高電圧を供給する。またプリンタ8は、個々の照射の度にTP401もしくはTP52からプリント指令を入力することにより、照射データをプリントする。USB変換器9は線量計4から長期間、たとえば半年分の照射履歴を、PC等10で扱いやすいデータフォーマットに変換する。PC等10は照射記録を受け取り、PC等10にインストールされた表計算ソフトウエア等で管理する。
通常、X線管装置1、照射対象物2、プローブ3は、X線照射装置本体5の中に内蔵されているが、説明の容易化のため、図1の如く独立して図示してある。
図2は、本発明による線量計4の制御メインプログラムフローチャートの概要を示し、電源投入後の初期処理から、必要な各処理プログラムを、後述する起動指令に基づき起動する。
図3は、図2のメインプログラムから起動されるカレンダ情報設定プログラムの概略フローチャートで、SRAM406に内蔵するカレンダ用クロックの較正値を入力する。
図4は、図2のメインプログラムから起動されるTRIP値設定プログラムの概略フローチャートで、照射目標積算線量値(以下TRIP値と略す)のSRAM406への記録とワークRAM405への設定、及びTP401への表示をする。
図5は、図2のメインプログラムから起動されるRESET処理プログラムの概略フローチャートで、図示しない操作者が所定の手順で照射が終了したときに、線量計4のTP401もしくは照射装置本体5のTP52を操作して発生させるRESET情報で、SRAM406への記録・ワークRAM405とTP401の積算線量値のクリア及び計測積分回路のロックを行う。
図6は、図2のメインプログラムから起動される、積算線量計測プログラムの概略フローチャートで、線量計の主プログラムであり、所定積算線量に達すると照射装置5に照射終了信号を送信する。
図7は、図2のメインプログラムから起動される照射録出力処理のプログラムの概略フローチャートで、長期間、例えば半年分の照射履歴を、線量計4のTP401からの照射録出力指令でTP401に表示すると共に、USB変換器9を経由してPC等10に出力する。
図8は、線量計が出力した照射録をPC等10によって、表計算ソフトウエアのデータファイルに展開させた例である。
図9は、本発明による線量計4がSRAM406に記録した照射録と、線量計4に設定されるTRIP値や校正定数等の記録状態の例である。
以下、本発明による線量計の動作について図1乃至図9を用いて詳述する。
まず、線量計の電源(通常、X線照射装置の電源と同時に投入・遮断される)が投入されると、CPU402は図2に示すように、周辺のIC等に所定の初期設定と自動オフセット・自動ゼロ調整(ステップ:101)を行う。
自動オフセット調整は、例えばAD変換器をAnalog Device社製のAD7703を採用すれば、デバイス自体にその機能が準備されており、これを利用できる。ただし自動ゼロ調整は、図1におけるプローブ3からADC417までを含めた回路系全体として行うことが必要である。これはプローブ3からの出力電流が非常に微弱であるため、これら回路系の微妙な定数の違いや環境温度によって生ずる計測値の誤差を抑制するためである。本実施形態ではプローブ3に高圧を印加し、X線を照射させない状態で所定期間、例えば10秒間積分回路系の積分動作をさせ、その出力をAD変換して単位時間当りの変動値を取得し、実際の計測処理の中で、変動が正であった場合は、実計測値から所定値の減算を、変動値が負であった場合は、実計測値に所定値を加算することで、計測の精度を確保するよう補正している。
その後CPU402は、図1のSRAM406に記録してある照射録やTRIP値・校正定数等の異常をチェックする。
(ステップ:102)
照射録やTRIP値・校正定数等は、例えば図9に示したデータがRAM405に記録されており、異常があるか否かはそれらのデータをブロック毎にバイト単位で単純に積算し、その値が記録されているSUM値と一致するか否かで判断する。本発明による線量計では、図9の同一データを2ブロック分RAM405に記録してあるため、いずれか一方に異常があった場合は、異常の無い方から異常の有る方へコピーして、常に2ブロックともSUM値が一致するように修正する。(ステップ:104)
2ブロックとも異常の場合(ステップ:103)は、CPU402が異常処理(ステップ:105)を実行するが、この処理の具体的内容は、エラーメッセージ表示後装置が停止状態になる。異常が無かった場合、もしくは片方のブロックのみが異常のため修正できた場合は、SRAM406からRESETで終了したかどうかの情報を読出してステップ106で判定し、RESETで終了していた場合には、計測表示値のゼロクリアと積算値の途中経過を記録しておくワークRAMをステップ108でゼロクリア後、各処理の起動指示待ちルーチンに入る。
最新の前回照射がRESETで終了していなかった場合は、前回の最終照射値に追加して継続照射される可能性があるものとして、CPU402は最新の前回値をSRAM406の所定アドレスから読出して表示し、ワークRAM405の所定アドレスにもセットする。
(ステップ:107)
その後CPU402は、照射記録情報として必要なカレンダ情報の設定処理(ステップ:115)、所定積算線量で照射を終了させる為のTRIP値設定処理(ステップ:116)、RESET処理(ステップ:117)、実際の照射量の計測処理(ステップ:118)、図示しない操作者がプリント指令を入力することにより、直前の照射データをプリントするプリント処理(ステップ:119)、同じく図示しない操作者が、TP406から出力指令を入力することにより、指定された範囲の照射録をTP401に表示したり、PC10等に出力する照射録出力処理(ステップ:120)の起動指示が無いかを順次チェックする(ステップ:109から114)。いずれかの起動指示があればCPU402は、該当する処理を実行する。なおステップ109から114で起動される、「I.カレンダ設定処理」から「VI.照射録出力処理」の各処理は、お互いに排他的でいずれかの処理が起動されている間は、他の処理を起動させないように制御している。
以下、各々の処理内容について図1乃至図9を用いて詳述する。
「I.カレンダ設定処理」の説明
CPU402は、線量計4のTP401から、日時情報の設定指示が入力されると、図2のステップ109で検出し、図3の「I.カレンダ設定処理」を起動して、TP401に設定された日時設定情報を、カレンダ機能を持ったSRAM406のクロック部にセット(図3のステップ:158)する。これによりSRAM406のクロック部はカレンダとして時刻を刻み、CPU402が任意の時点でその内容を読取ることにより、その時点の西暦日時情報を、秒単位で読み取れる。この種のSRAMとしては、STマイクロ社のTIMEKEEPER SRAMのM48T37Yがある。
「II.TRIP値設定処理」の説明
CPU402は、線量計4のTP401もしくは照射装置5のTP52からTRIP値の設定指示が入力されると、ステップ:110で認識し、図4の「II.TRIP値設定処理」を起動する。具体的にはCPU402は、TP401に設定されたTRIP値、例えば15Gyという値を読取り、以降の照射線量計測時のTRIP値として図1のSRAM406の第1ブロックに記録し、そのときのSUM値も計算して記録する。(ステップ:121)
次にCPU402は、同じ値を図1のSRAM406の第2ブロックに記録し、そのときのSUM値も計算して記録する(ステップ:122)。この記録の例を図9の定数等の部分に示す。
次いでCPU402は読取ったTRIP値を、積算線量計測時に使用するRAM405の所定アドレスのワークRAMに記録しTP401に表示する。(ステップ:123)
図9中の較正定数は、標準計測原器と比較しての較正定数であり、大気補正係数は計測時の気候条件により決定される補正定数であり、既知の方法で決定し記録したものである。
これらの定数は、積算線量の演算過程で積算線量値の精度を確保するため使用する。
CPU402は、TRIP値が新しい値に設定される毎に、それをSRAM406の2ブロックに対し上書きし、SUM値も2ブロックに対し上書きする。
CPU402は、SRAM406へのTRIP値とSUM値の記録を2ブロックのうち片方ずつ記録するため、TRIP値の記録、及びSUM値の演算記録過程のいずれかで、電源が遮断される等の異常事態が発生しても、現在アクセス中であった部分はデータ破損が起こる可能性が排除できないが、もう一方のブロックのデータ破損の恐れが非常に低くなるため、次回電源立ち上げ時に行われるSRAM406の記録内容異常チェック(ステップ:101)で、SUM値が一致しないことが起こっても修復できるため、信頼度を格段に向上させることができる。
「III.RESET処理」の説明
RESET処理は、対象物への照射が所定の手順で完全に終了した時点で、図示しない操作者が線量計を含む照射装置全体5に1照射の終了を入力し、CPU402に必要な処理をさせるためのものである。
線量計4のTP401か照射装置5のTP52で、RESET指令が設定されると、CPU402はステップ111で認識し、図5の「III.RESET処理」を起動する。CPU402はこの処理が起動されると、図1に示すSRAM406の第1ブロックの所定アドレスに、RESETで終了の情報を記録し、SUM値を計算して記録する。(ステップ:124)
次にCPU402は、同一情報を図1に示すSRAM406の第2ブロックの所定アドレスに、RESETで終了の情報を記録し、SUM値も計算して記録する。(ステップ:125)
ついでCPU402は、TP401に表示している積算線量値とRAM405の所定アドレスの積算線量値をクリアし、計測積分回路の接点415を閉にして積分コンデンサ413の放電と積分回路のロックを行う。更にCPU402は、次回の照射録を記録するためのアドレスを示すリングカウンタを、1照射録のデータ数分(本実施形態では12アドレス)更新し、そのときのSUM値も記録する。CPU402はRESET情報の記録と同様に、2ブロック分を2回に分けて個々に行う。(ステップ:126)
CPU402は前述のTRIP値設定の場合と同様に、SRAM406へのRESET情報・リングカウンタ値・SUM値の記録を、2ブロックのうち片方ずつ記録するため、RESET値の記録、及びSUM値の演算記録過程のいずれかで、電源が遮断される等の異常事態が発生しても、現在アクセス中であった部分はデータ破損が起こる可能性が排除できない。しかし、もう一方のブロックのデータ破損の恐れが非常に低くなるため、次回電源立ち上げ時に行われるSRAM406の記録内容異常チェック(ステップ:101)で、それぞれのSUM値が一致しないことが起こっても修復できるため信頼度を格段に向上させることができる。
「IV.計測処理」の説明
線量計4のTP401か照射装置5のTP52で、照射開始指令が設定されると、線量計4のCPU402はステップ112で認識し、図6の「IV.計測処理」を起動する。この処理が起動されると、CPU402はSRAM406内の照射録から最新の照射記録を参照し、その照射がRESETで終了したか否かを判定する。(ステップ:127)
RESETで終了していた場合、CPU402は照射録に記録すべき新しい照射であると判断し、リングカウンタの示すSRAM406の第1ブロック用アドレスに、照射開始日時情報とSUM値を記録する。次にCPU402は同一情報を、第2ブロック用アドレスに記録する。(ステップ: 128)
RESETで終了していなかった場合、CPU402はその計測開始指令が電源立上げ直後であるか否かをステップ129で判定する。
電源立上げ直後であった場合、CPU402は電源遮断前に行われていた照射が継続されるものと判断し、計測開始日時情報をSRAM406に記録せず、計測回路のロックのみ開放してステップ130の計測処理に移行する。電源立上げ直後でなかった場合、CPU402は前回の照射が一旦中断していたものと判断し、ステップ130の計測処理に移行する。
ステップ131に入ると、CPU402は図1のMPX416を積分器側に設定し、ADC417を駆動して積分器の出力をAD変換し、計測値を所定の割合で線量値に変換後、RAM405内のワークRAMに積算すると同時にTP401に表示する。またCPU402はその時の時間情報を、SRAM406のカレンダ用クロックから読み出しRAM405に一旦記録する。
CPU402は線量の積算演算を、
今回の計測値−前回の計測値=積算すべき線量値
として、ディジタル的にワークRAMに積算する。計測を中断していた場合や電源立上げ直後で、前回がRESETで終了していなかった場合、CPU402は計測再開直後の計測値を次回の計測値から減算することで、積算すべき線量値を得るため、中断期間に積分器がリークすることによる計測値の誤差を無くすることができる。(ステップ:131)
CPU402は、積算されたワークRAMの積算データと計測時間情報を、SRAM406の第1ブロックの所定アドレスに上書きし、SUM値も演算し上書きする。(ステップ:132)
更にCPU402は、同一データをSRAM406の第2ブロックの所定アドレスに上書きし、SUM値も演算し上書きする。(ステップ:133)
このようにして記録された照射録の例を図9に示す。
以上の説明では、照射終了時間情報(計測時間情報)については、時間情報のみしか記録しないこととして説明してあるが、通常の照射は大抵10分以内に終了することから、計測開始日時情報があれば、照射日を確定することは容易に行える。また積算線量値情報しか記録しない実施形態として説明してあるが、1秒間に4回計測されることから、照射線量率(Gy/min)情報は、
(今回の計測積算線量値−前回の計測積算線量値)×240の演算を行うことで、得ることができ、これを積算線量値と同様に照射録情報として加えて記録することが容易にできることは言うまでもない。これにより、照射線量だけでなく照射線量率の管理も可能である。
次にCPU402は、計測を終了すべき状態が発生していないかをチェックし(ステップ:134もしくは135)、STOP指令が無く、TRIP値にも到達していない場合、CPU402は約250ms時間待ち後(ステップ:136)、計測を継続する。この時間待ちにより、1秒間に4回の割合で計測が継続される。
STOP指令があるか、TRIP値に到達した場合、CPU402は計測終了とし、照射装置5のSQ51に計測終了信号を送り、線量計4が計測終了状態に入ったことを、例えばそのメッセージを表示するなどして操作者に知らせる。このように計測毎(250ms毎)に計測時間情報を記録し、積算線量値・SUM値もあわせて、電池407により電源がバックアップされたSRAM406に2ブロック記録することから、照射中のどの時点で電源遮断などの異常事態が発生しても、250ms間分の積算線量値と250msの照射終了時間の誤差しか発生しない。つまり、血液バッグの照射条件は通常15Gy程度、照射時間は約8分であるから、8分に対する250msの誤差は約0.05%であるため許容される。また前記したTRIP値・RESET情報の予期せぬ電源遮断などによる破損からの保護と同様に、照射録データも充分な信頼度を持って記録・保持できる。
「V.プリント処理」の説明
線量計4のTP401もしくは照射装置5のTP52により、この処理の起動が指令されると、 CPU402はステップ113で検出し、「III.計測処理」で計測・積算されている積算照射線量値をプリンタ8にプリントする。ついでCPU42は、「III.計測処理」で記録された、計測終了日時情報と共に、線量計のワークRAM405の所定アドレスに記録されている管電圧、管電流情報をプリンタ8にプリントさせる。このプリントされたものは、血液バッグなどの照射対象物に貼り付けるなどして、照射対象物の識別管理に利用される。
「VI.照射録出力処理」の説明
照射録出力指令が線量計4のTP401で設定され、線量計4のCPU402にて認識される(ステップ:112)と、CPU402は「VI.照射録出力処理」を起動する。この処理が起動されると、線量計4のCPU402はTP401に指定されている表示もしくはプリントすべき照射録の組数(N)を読取り、RAM405の所定アドレスのワークRAMにセットする。
(ステップ:138)
次にCPU402は、SRAM406内のリングカウンタの示すアドレス情報から、最新の照射録の記録されているアドレスを読取り、RAM405の所定アドレスのワークRAMにセットする。
(ステップ:139)
次いで、CPU402はSRAM406内の照射録から計測日情報・計測開始時間情報・計測終了時間情報(前記で説明した最後の計測時間で、計測毎に上書きされた時間情報)・積算線量値を、各々TP401に表示もしくはCSV形式(各データをコンマで区切ったテキストファイル)に変換し、RS232IF404から、USB変換器6を経由してPC10等に順次出力する。出力の順序は、図8に示すように、並べ易いように行う。(ステップ:140乃至143)
次にCPU402は、指定された個数分表示もしくは出力したか否かを判定する。(ステップ:144)。この判定の結果、N組の表示もしくは出力が未完の場合、CPU402は前記した取出しアドレスを1組分(本実施形態では12)減算し、前記と同様の表示もしくは出力処理を繰り返す。これにより、N組の表示もしくは出力は、最新のものから古いものの順に行える。
また本実施形態では、最新のものからN組表示もしくは出力することとしたが、日時情報を使うことで、aa年bb月cc時dd分ee秒分からff年gg月hh時kk分jj秒分を表示あるいは出力すると共に、全ての照射録や、任意の範囲・組数の照射録を表示あるいは出力することは、図示しない操作者により、線量計4のTP401からの入力操作により設定できる。
本発明は、上記実施形態に限らず、イオンチャンバー方式の放射線検出器の代わりに半導体型の検出器や、γ線用のプローブを組み合わせることで、容易にγ線用線量計やその他の目的の線量計にすることができる。
また、上述では250ms周期で計測するが、その計測により誤差が問題となる場合には、計測周期をより短くする、例えば100ms周期にすることで改善できる。
更に上記実施形態では、プローブ3の出力電流を積分回路で積分した後、AD変換して計測することとしたが、プローブ3の出力電流を電圧変換し、より高い繰り返し頻度でAD変換し、ディジタル的に積分することでも、本発明の目的を達成することができる。
以上述べた如く本実施形態によれば、照射途中での停電等の異常時においても、停電回復後に許容しうる精度を持って照射を継続できる。また照射履歴管理において長期間の照射記録を残せ、その照射録を任意の期間もしくは回数分を、TP401に表示したり管理に容易なデータ形式で外部のPC等10に出力できる上、照射開始・終了時間も実用的に充分な精度で把握できる。更に照射録や計測に必要な校正定数等をデータの正しいことを判定する情報も含めて2組記録し、各々個別のタイミングで記録することにより、不測の停電などにおいても非常に高い確率で、いずれか片側は正しいデータを残せるため、高信頼性を要求される放射線計測システム用として有用な線量計を提供できる。
更に、個々の照射履歴を長期間、例えば半年間分線量計自体に記録し、任意の期間分を表示したり、PC等10でのデータ管理に便利なフォーマット、例えば、汎用の表計算ソフトウエアで扱えるようなCSVデータとして出力できる。
本発明は、輸血用血液や実験用小動物等へのX線やγ線の照射装置において、積算照射量を計測して照射時間を制御する線量計に係り、特に照射履歴の管理と照射途中での停電などにより、万一照射が中断した場合でも、適正な精度を持って照射を継続するに好適な、線量計に関するものである。
本発明によるX線線量計を組み合わせたX線照射システムの構成ブロック図。 本発明による線量計の制御メインプログラムの概略フローチャート。 カレンダ情報設定プログラムの概略フローチャート。 TRIP値設定プログラムの概略フローチャート。 RESET処理プログラムの概略フローチャート。 積算線量計測プログラムの概略フローチャート。 照射録出力処理のプログラムの概略フローチャート。 本発明による線量計の出力した照射録をPCが表計算ソフトウエアのデータファイルに展開した例。 本発明による線量計がSRAMに記録した照射録と、線量計に設定されるTRIP値や校正定数等の記録状態の例。
符号の説明
1…X線管装置、2…照射対象物、3…プローブ、4…放射線線量計本体、5…X線照射装置、6…データケーブル、7…高圧ケーブル、8…プリンタ、9…USB変換器、10…照射録出力用パーソナルコンピュータ(PC)

Claims (7)

  1. 放射線を検出する手段と、該放射線を所定周期で計測して積算する手段と、前記積算手段によって積算された積算データを自装置の電源が遮断されても保持する手段とを備えた放射線線量計において、前記所定周期で計測・積算された放射線積算値、もしくは前記所定周期で計測された線量値と前記所定周期情報から演算した線量率情報の少なくとも1つを、前記所定周期で、前記保持手段に記録する制御手段を備えたことを特徴とする放射線線量計。
  2. 前記放射線の計測開始日時情報と前記所定周期毎の計測時間情報を得る手段を備え、前記制御手段は、前記計測開始日時情報と前記所定周期毎の計測時間情報の少なくとも1つをも、前記所定周期で、前記保持手段に記録することを特徴とする請求項1に記載の放射線線量計。
  3. 前記放射線の計測・積算処理が所定の手順で終了したことを示す情報を設定する手段を備え、前記制御手段は、前記所定の手順で終了した情報をも、前記電源が遮断されて情報を保持できる手段に記録し、前記計測の中断からの復帰時もしくは電源の再投入時に、前記所定手順で終了した情報の有無により、前記計測の継続の要否を判定することを特徴とする、請求項1,2の何れか一項に記載の放射線線量計。
  4. 前記電源が遮断されても情報を保持できる手段に記録する情報群を1組の情報組とし、複数の情報組のデータを前記電源が遮断されても前記保持手段に2組記録し、各組の情報の総和値(SUM値)も前記電源が遮断されても情報を前記保持手段に各組単位で2組記録し、かつ2組の情報組の記録及びそのSUM値の記録は、第1組の記録が終わってから第2組の記録を行うことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の放射線線量計。
  5. 積算照射線量情報もしくは線量率情報の少なくとも一つを計測する計測手段と、計測開始日時情報もしくは計測終了日時情報の少なくとも一つを得る情報取得手段と、自装置の電源が切れても情報を保持する手段に一組の計測が終了するたびに前記計測手段と前記情報取得手段によって入手された情報類を順次記録する手段と、前記電源が遮断されても情報を前記保持手段に記録された情報類の必要範囲を指定する手段と、該指定された範囲の情報類をコンピュータに出力する制御手段とを備えたことを特徴とする放射線線量計。
  6. 前記制御手段は、前記情報類に加えて、管電圧、管電流等の放射線照射条件をも、前記電源が切れても情報を保持する手段に記録する手段を加えたことを特徴とする、請求項5に記載の放射線線量計。
  7. 前記制御手段は、前記情報類の必要範囲を指定する手段によって指定された情報類を、CSVフォーマット形式に変換出力する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5,6の何れか一項に記載の放射線線量計。
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