JP2006299539A - 浴室ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】浴室の内部と外部を仕切る壁パネルの内部空間を水槽、又は、植栽用の空間に利用しつつ、壁パネルの外観の見栄えを良くした浴室ユニットを提供する。
【解決手段】浴室ユニットは、浴室1の内部と外部(建物外部)を仕切る壁パネル4の浴室1側の面と外側の面を所謂調光ガラス5,6で構成してあり、これら調光ガラス5,6は浴室ユニットコントローラ10からの制御信号によって透視状態又は不透視状態の何れかに切り替えられるようになっている。調光ガラス5,6は所定の隙間を開けて平行に配置されており、調光ガラス5,6の間の自由空間7は、この空間に水を入れることで水槽にしたり、植木鉢を置くなどして植栽用の空間にすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】浴室ユニットは、浴室1の内部と外部(建物外部)を仕切る壁パネル4の浴室1側の面と外側の面を所謂調光ガラス5,6で構成してあり、これら調光ガラス5,6は浴室ユニットコントローラ10からの制御信号によって透視状態又は不透視状態の何れかに切り替えられるようになっている。調光ガラス5,6は所定の隙間を開けて平行に配置されており、調光ガラス5,6の間の自由空間7は、この空間に水を入れることで水槽にしたり、植木鉢を置くなどして植栽用の空間にすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、入浴中に熱帯魚や草木などを鑑賞することができる浴室ユニットに関するものである。
従来より、戸外と浴室とを仕切る壁パネルに開口部を設けるとともに、この開口部の外側に出窓状に収納棚を設けて、この収納棚に水槽を載置することで、開口部を通して浴室側から水槽を眺められるようにした浴室ユニットが提供されている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−6314号公報
上記構成の浴室ユニットでは、壁パネルに設けた開口部の外側に出窓状の収納棚を設けており、壁パネルそのもので水槽を形成しておらず、壁パネルに水槽を組み込んでいるので、建物の外壁に出っ張りができ、外観の見栄えが悪くなるという問題があった。また壁パネルに設けた収納棚に水槽を載置しているので、収納棚に載置した水槽を戸外の庭から観賞することができなかった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、浴室の内部と外部を仕切る壁パネルの内部空間を水槽、又は、植栽用の空間に利用しつつ、壁パネルの外観の見栄えを良くした浴室ユニットを提供することにある。また請求項4〜9の発明の目的とするところは、上記の目的に加えて、浴室の外部からも熱帯魚や草木などを鑑賞できるようにした浴室ユニットを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、浴室の内部と外部を仕切る少なくとも1つの壁パネルの浴室側の面を、透光性を有する内側透光領域が少なくとも一部に設けられた第1の板材で構成するとともに、壁パネルの反対側の面を、第1の板材との間に隙間を開けて第1の板材と平行に配置された第2の板材で構成し、第1の板材と第2の板材との間にできる空間を水槽としたこと特徴とする。
この発明によれば、浴室の内部と外部を仕切る壁パネルの浴室側の面を構成する第1の板材と、外側の面を構成する第2の板材との間にできる空間を水槽にしているので、浴室内の暖気によって水槽が暖められるから、水槽内の水を暖めるヒータを設置しなくても、熱帯魚などの水生動物や水生植物の育成に適した環境を実現でき、また湯槽にためた温水やカランから出る温水を熱帯魚などの育成に利用することもできる。しかも浴室側の第1の板材には内側透光領域を設けているので、浴室内から内側透光領域を通して水槽を鑑賞することができ、また外側の第2の板材は第1の板材と平行に配置されているので、外側の面に出っ張りができず、外観の見栄えを良くできる。
請求項2の発明は、浴室の内部と外部を仕切る少なくとも1つの壁パネルの浴室側の面を、透光性を有する内側透光領域が少なくとも一部に設けられた第1の板材で構成するとともに、壁パネルの反対側の面を、第1の板材との間に隙間を開けて第1の板材と平行に配置された第2の板材で構成し、第1の板材と第2の板材との間にできる空間を植栽用の空間としたこと特徴とする。
この発明によれば、浴室の内部と外部を仕切る壁パネルの浴室側の面を構成する第1の板材と、外側の面を構成する第2の板材との間にできる空間を植栽用の空間にしているので、浴室内の暖気によって植栽用の空間が暖められるから、植物の育成に適した環境を実現でき、また湯槽にためた温水やカランから出る温水を植物の育成に利用することもできる。しかも浴室側の第1の板材には内側透光領域を設けているので、浴室内から内側透光領域を通して水槽を鑑賞することができ、また外側の第2の板材は第1の板材と平行に配置されているので、外側の面に出っ張りができず、外観の見栄えを良くできる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、内側透光領域が第1の板材の略全体に設けられ、前記空間が壁パネルの略全体に亘って形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、第1の板材の略全体が透光性を有しているので、視野をできるだけ広くとることができ、且つ、壁パネルの略全体の空間を水槽又は植栽用の空間として利用することができる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかの発明において、第2の板材は、内側透光領域に対向する部位の少なくとも一部に透光性を有する外側透光領域が設けられたことを特徴とする。
この発明によれば、外側透光領域を通して浴室の外側から水槽内の動植物、或いは、植栽を観賞することができ、且つ、浴室内から第1の板材に設けた内側透光領域と第2の板材に設けた外側透光領域とを通して浴室の外側を見ることが出来る。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、外側透光領域の透過率を変化させることによって、外側透光領域を通して反対側を視認できる透視状態と視認できない不透視状態とに切り替える外側透過率切替手段を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、外側透過率切替手段が外側透光領域の透過率を変化させることで、外側透光領域を透視状態から不透視状態に切り替えているので、戸外から浴室の内部を覗かれるのを防止できる。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、外側透過率切替手段は、外側透光領域の一部の透過率を部分的に変化させることを特徴とする。
この発明によれば、外側透過率切替手段によって外側透光領域の透過率が部分的に変化させられるので、戸外から覗かれると困る部分だけ不透視状態に切り替えることが可能になる。
請求項7の発明は、請求項5又は6の発明において、壁パネルの外側の空間に設けた検知エリアにおける人の存否を検知する人感センサを設け、当該人感センサが人を検知すると、外側透過率切替手段が外側透光領域を不透視状態に切り替えることを特徴とする。
この発明によれば、人感センサが壁パネルの外側に設けた検知エリア内で人を検知すると、外側透過率切替手段が外側透光領域を不透視状態に切り替えているので、壁パネルの外側に人がいない場合には、外側透光領域を透視状態にして戸外の景色を楽しむことができ、且つ、壁パネルの外側に人がいる場合には、外側透光領域を不透視状態にして戸外から覗かれるのを防止することができる。
請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れか1つの発明において、内側透光領域の透過率を変化させることによって、内側透光領域を通して反対側を視認できる透視状態と視認できない不透視状態とに切り替える内側透過率切替手段を設け、内側透過率切替手段により不透視状態に切り替えられた内側透光領域を映写面とし、当該映写面に映像を投影する映像投影装置を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、内側透過率切替手段によって不透視状態に切り替えられた内側透光領域を映写面とし、この映写面に映像投影装置が映像を投影しているので、投影用のスクリーンを別途用意することなく、浴室内にいる人物が第1の板材に投影された映像を鑑賞することができる。
請求項9の発明は、請求項5又は6の発明において、壁パネルの外側の空間に設けた検知エリアにおける人の存否を検知する人感センサと、浴室を利用する個々の人物毎に、人感センサが人を検知した場合に外側透光領域を不透視状態に切り替えるか否かを設定する設定情報を記憶する記憶部と、浴室内の人物を特定する個人特定部とを設け、人感センサが人の存在を検知すると、外側透過率切替手段が、個人特定部で特定された人物の設定情報を記憶部から読み込み、読み込んだ設定情報により不透視状態に切り替えると設定されている場合のみ外側透光領域を不透視状態に切り替えることを特徴とする。
この発明によれば、人感センサが人の存在を検知した場合、外側透過率切替手段が、個人特定部によって特定された人物の設定情報を記憶部から読み込み、読み込んだ設定情報をもとに、透視状態に切り替えると設定されている場合のみ外側透光領域を不透視状態に切り替えているので、戸外から覗かれるのを嫌う人物のみ、人感センサの検知に応じて外側透光領域を不透視状態に切り替えることが可能になる。
請求項1の発明によれば、浴室の内部と外部を仕切る壁パネルの浴室側の面を構成する第1の板材と、外側の面を構成する第2の板材との間にできる空間を水槽にしているので、浴室内の暖気によって水槽が暖められるから、水槽内の水を暖めるヒータを設置しなくても、熱帯魚などの水生動物や水生植物の育成に適した環境を実現でき、また湯槽にためた温水やカランから出る温水を熱帯魚などの育成に利用することもできる。しかも浴室側の第1の板材には内側透光領域を設けているので、浴室内から内側透光領域を通して水槽を鑑賞することができ、また外側の第2の板材は第1の板材と平行に配置されているので、外側の面に出っ張りができず、外観の見栄えを良くできるという効果もある。
請求項2の発明によれば、浴室の内部と外部を仕切る壁パネルの浴室側の面を構成する第1の板材と、外側の面を構成する第2の板材との間にできる空間を植栽用の空間にしているので、浴室内の暖気によって植栽用の空間が暖められるから、植物の育成に適した環境を実現でき、また湯槽にためた温水やカランから出る温水を植物の育成に利用することもできる。しかも浴室側の第1の板材には内側透光領域を設けているので、浴室内から内側透光領域を通して水槽を鑑賞することができ、また外側の第2の板材は第1の板材と平行に配置されているので、外側の面に出っ張りができず、外観の見栄えを良くできるという効果もある。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図3に基づいて説明する。図1は本実施形態の浴室ユニットを示し、浴室1の左半分には浴槽2が設置され、残りの右半分が洗い場3となっている。浴室1の四方を囲う壁パネルの内、浴槽2に対して洗い場3と反対側にある壁パネル4は浴室1と建物の外部空間8とを仕切る壁であり、この壁パネル4は所定の隙間を開けて平行配置される2枚の調光ガラス5,6で構成される。調光ガラス5,6の間にできる自由空間7は、調光ガラス5,6の法線方向と鉛直方向とにそれぞれ直交する方向の両側部が閉塞されており、この自由空間7に水を満たすことで水槽として使用されている。また、建物の外部空間8において壁パネル4に面する領域はガーデニングに利用される植栽エリア9となっている。
本発明の実施形態1を図1〜図3に基づいて説明する。図1は本実施形態の浴室ユニットを示し、浴室1の左半分には浴槽2が設置され、残りの右半分が洗い場3となっている。浴室1の四方を囲う壁パネルの内、浴槽2に対して洗い場3と反対側にある壁パネル4は浴室1と建物の外部空間8とを仕切る壁であり、この壁パネル4は所定の隙間を開けて平行配置される2枚の調光ガラス5,6で構成される。調光ガラス5,6の間にできる自由空間7は、調光ガラス5,6の法線方向と鉛直方向とにそれぞれ直交する方向の両側部が閉塞されており、この自由空間7に水を満たすことで水槽として使用されている。また、建物の外部空間8において壁パネル4に面する領域はガーデニングに利用される植栽エリア9となっている。
調光ガラス5,6は、それぞれ、2枚のガラス板の間に液晶シートを挟んだサンドイッチ構造(図示せず)を有しており、後述の浴室ユニットコントローラ20で液晶シートに印加する電圧をオン/オフすることによって、液晶分子の配列を変化させ、調光ガラス5又は6を通して反対側を視認できる透視状態、又は、反対側を視認できない不透視状態の何れかに切り替えることができるようになっている。ここで、壁パネル4の浴室1側の面を構成する調光ガラス5から第1の板材が構成され、反対側の面(外部空間8に接する面)を構成する調光ガラス6から第2の板材が構成される。
図2は浴室ユニットのシステム構成図であり、浴室ユニットコントローラ20と、上述の調光ガラス5,6と、浴室1および自由空間7の天井にそれぞれ設置された照明器具11,12と、浴室1内に設置されて入浴中の人物が発した音声を電気信号に変換するマイク13と、浴室1内に設置された入力用のタッチパネル14と、人感センサ15aとを主要な構成として備える。尚、図1ではマイク13および人感センサ15aを省略して図示してある。
照明器具11,12はそれぞれ浴室1および自由空間7の天井に設置され、浴室ユニットコントローラ20によってオン/オフが制御される。マイク13は浴室1内に設置され、入浴中の人物が発した音声を電気信号に変換して、浴室ユニットコントローラ20に出力する。タッチパネル14は浴室1内で壁パネル4以外の壁に設置されており、画面上に表示した入力ボタンを入浴中の人物が指などで押操作すると、操作に応じた切替信号が浴室ユニットコントローラ20に入力される。人感センサ15aは誰かが浴室1を利用しているか否かを検出するためのもので、例えば焦電型の赤外線検出素子からなり、浴室1内に設定した検知エリア内の人体から放射される熱線を検知することで、検知エリアにおける人の存否を検出し、検出結果を浴室ユニットコントローラ20に出力する。なお人感センサ15aの代わりに洗い場2の床に圧力センサ(図示せず)を設置し、この圧力センサで洗い場2への進入を検知することによって、浴室1を使用中であると検出するようにしても良いし、浴槽2に入れた湯水の水位を測定する水位センサ(図示せず)を設け、この水位センサで短期間の水位上昇を検出することによって、何れかの人物が湯槽に浸かっていること、つまり浴室1が使用中であることを検出しても良い。
一方、浴室ユニットコントローラ20は音声入力部21と音声認識部22と個人認識部23とデータベース24と操作入力部25と人体検知入力部26とモード設定部27と調光ガラスコントローラ28と照明コントローラ29とを備える。
浴室1内の人物が音声を発すると、人物の発した音声はマイク13によって電気信号に変換され、音声入力部21で増幅された後、音声認識部22および個人認識部23に出力される。音声認識部22は、音声入力部21を介して入力された音声信号を従来周知の方法で音声認識することによって、人物の発した音声の内容を取得し、認識結果をモード設定部27に出力する。またデータベース24には浴室1を利用する人物の音声データが予め登録されており、個人認識部23が、音声入力部21を介して入力された音声の特徴をデータベース24に登録された音声データと照合することによって、浴室1内の人物を特定し、認識結果をモード設定部27に出力する。
タッチパネル14は、入浴中の人物を特定する操作や調光ガラス5,6および照明器具11,12の制御モードを切り替える操作を行うものである。タッチパネル14により人物を特定する場合は、画面上に表示した選択釦で人物名を選択したり、人物名などを入力することで、この人物を特定する信号が操作入力部25に出力される。また調光ガラス5,6および照明器具11,12の制御モードを切り替える場合、タッチパネル14の画面上に複数の制御モード(本実施形態では3つの制御モード)を選択するための選択釦が表示されており、所望の制御モードに対応する選択釦を押操作すると、選択された制御モードに切り替えるための切替信号が操作入力部25に出力される。尚、3つの制御モードとしては浴室1及び外部空間8の両方から自由空間7を視認できないようにする通常モードと、浴室1から自由空間7のみを視認できるようにする水槽鑑賞モードと、浴室1から自由空間7と戸外の景色を両方共に視認できるようにし、且つ、外部空間7からも自由空間7を視認できるようにするガーデニングモードとがある。そして、通常モードでは調光ガラス5,6を両方共に不透視状態として、浴室1内の照明器具11を点灯、水槽部分(自由空間7)の照明器具12を消灯させ、水槽鑑賞モードでは浴室1側の調光ガラス5を透視状態、外側の調光ガラス6を不透視状態として、照明器具11,12を両方共に点灯させ、ガーデニングモードでは調光ガラス5,6を両方共に透視状態とし、照明器具11,12を両方共に点灯させる(表1参照)。
操作入力部25は、タッチパネル14からの信号入力を監視しており、タッチパネル14からの操作信号を取得すると、取得した操作信号をモード設定部27に出力する。
人体検知入力部26は人感センサ15aの出力を監視し、人感センサ15aからの人体検知信号を取得すると、取得した人体検知信号をモード設定部27に出力する。
モード設定部27は、上述した3つの制御モードに合わせて調光ガラス5,6および照明器具11,12の動作を制御する制御信号を生成して、生成された制御信号を調光ガラスコントローラ28および照明コントローラ29に出力する。調光ガラスコントローラ28は、モード設定部27から入力される制御信号に基づいて調光ガラス5,6の液晶シートに印加する電圧をオン/オフすることで、調光ガラス5,6を透視状態又は不透視状態の何れかに切り替えている。また照明コントローラ29は、モード設定部27から入力される制御信号に基づいて照明器具11,12の点灯/消灯を制御する。ここに、モード設定部27と調光ガラスコントローラ28とで、内側透光領域(調光ガラス5)および外側透光領域(調光ガラス6)の透過率をそれぞれ変化させることによって、調光ガラス5,6を通して反対側を視認できる透視状態と視認できない不透視状態とに切り替える内側透過率切替手段および外側透過率切替手段が構成される。
本実施形態の浴室ユニットは以上のような構成を有しており、この浴室ユニットの入浴時の動作を図3のフロー図にしたがって説明する。
浴室1内に人物が進入すると、人感センサ15aが浴室1内の人体を検出し、その検出信号が人体検知入力部26を介してモード設定部27に与えられる(ステップS1)。浴室1内への進入を検知した後、個人認識部23が、マイク13と音声入力部21を介して入力された音声の特徴をデータベース24に登録された音声データと照合することで個人の識別が行われ、認識結果がモード設定部27に出力される(ステップS2)。なお音声認識の代わりに、浴室1内に進入した人物がタッチパネル14を用いて個人名を入力したり選択することで、入浴中の人物を特定しても良く、タッチパネル14からの入力信号は操作入力部25を介してモード設定部27に与えられる。
ここで、データベース24には、個々の人物の音声データに加えて、各人物の好みの浴室環境を示す設定情報(つまり調光ガラス5,6および照明器具11,12の制御内容を示す設定情報)が登録されており、モード設定部27では、個人認識部23から認識結果が入力されるか、又は、操作入力部25を介してタッチパネル14から人物を特定する操作入力が与えられると、この人物の設定情報をデータベースから読み出し(ステップS3)、読み出した設定情報をもとに調光ガラス5,6および照明器具11,12の制御モードを設定し、各コントローラ28,29に制御信号を出力して調光ガラス5,6および照明器具11,12の動作を制御する(ステップS4)。なお人物の特定が不可能であったり、データベース24に登録されていない人物が入浴した場合、モード設定部27は調光ガラス5,6および照明器具11,12の制御モードを通常モードに設定し、各コントローラ28,29に制御信号を出力して調光ガラス5,6を不透視状態に切り替えるとともに、照明器具11を点灯、照明器具12を消灯させる(ステップS5)。
その後、浴室1内に人物がいる間、モード設定部27はタッチパネル14からの操作入力を監視しており(ステップS6)、入浴中の人物がタッチパネル14を用いて制御モードを切り替える操作を行うと、操作入力部25を介してタッチパネル14からの操作入力がモード設定部27に与えられ、この操作入力に基づいてモード設定部27が制御モードを変更し(ステップS7)、変更後の制御モードに応じた制御信号を両コントローラ28,29に出力して調光ガラス5,6および照明器具11,12の動作を切り替える(ステップS8)。またモード設定部27は、人感センサ15aからの検知入力をもとに浴室1から人物が退室したか否かを判断しており(ステップS9)、人感センサ15aから人体検知信号が一定期間入力されなくなると、浴室1から人物が退室したと判断して、処理を終了する。また、人感センサ15aの非検知状態が一定時間以上継続しなければ、モード設定部27は入浴中と判断し、ステップS6に戻って、上述の処理を繰り返す。
このように本実施形態の浴室ユニットでは、浴室1の内部と外部を仕切る壁パネル4において浴室1側の面を構成する第1の板材と外側の面を構成する第2の板材とをそれぞ調光ガラス5,6で構成し、調光ガラス5,6の間の自由空間7に水を入れ、水槽として使用しているので、浴室1内の暖気によって水槽の水が暖められるから、水槽内の水を暖めるヒータなどを設置しなくても、熱帯魚などの水生動物や水生植物の育成に適した環境を実現でき、また湯槽にためた湯水や給湯器から浴室に供給される湯水を熱帯魚の育成に利用することも出来る。なお自由空間7を水槽として使用する代わりに、自由空間7に例えば植木鉢などを置いて、植栽用の空間に利用しても良く、浴室1内の暖気によって植栽用の空間が暖められるので、植物の育成に適した環境を実現でき、また湯槽にためた湯水や給湯器から浴室に供給される湯水を熱帯魚の育成に利用することも出来る。
しかも、外側の調光ガラス6は、浴室1側の調光ガラス5との間に隙間を開けて平行に配置されているので、壁パネル4の外側面に出っ張りなどができず、外観の見栄えを良くできる。また壁パネル7のほぼ全体に亘って自由空間7を設けているので、水槽或いは植栽用の空間として、できるだけ広いスペースを使用することが可能になる。
また浴室1側の調光ガラス5を透視状態とすれば、浴室1内から調光ガラス5を通して自由空間7を視認することができ、自由空間7を使用した水槽内の動植物や植栽などを入浴しながら観賞することができる。このとき外側の調光ガラス6を不透視状態とすれば、戸外から覗かれるのを防止できる。また調光ガラス5,6を両方共に透過状態とすれば、戸外の景色を見ながら入浴することができる。なお調光ガラス5はその全面を透視状態又は不透視状態に切り替えることができ、第1の板材の略全体を内側透光領域としているので、水槽や植栽の視野を広くとることが可能になるが、第1の板材の一部分のみを内側透光領域としても良い。また調光ガラス6はその全面を透視状態又は不透視状態に切り替えることができ、第2の板材の略全体を外側透光領域としているので、外界の視野を広くとることができる。なお第2の板材の一部分だけを外側透光領域としても良い。また調光ガラスコントローラ28により調光ガラス6の全面を不透視状態にすることで戸外から覗かれるのを防止しているが、戸外から覗かれると困る部分、例えば調光ガラス6の下半分のみを透視状態又は不透視状態に切り替えて、上半分は常に透視状態に設定しても良く、戸外から見えても問題無い部分は常に透視状態とすることで、浴室1の開放感を高めることが出来る。
なお外側の調光ガラス6の透視状態、不透視状態は各制御モードで予め決められているが、外部空間8において壁パネル9の外側の空間に設けた検知エリアにおいて人の存否を検知する人感センサ15bを設け、ガーデニングモードで動作中に人感センサ15bが人体を検知すると、この検知信号に基づいてモード設定部27が外部の調光ガラス6を不透視状態に切り替える制御信号を発生し、この制御信号に基づいて調光ガラスコントローラ28が調光ガラス6を不透視状態に切り替えてもよく、戸外にいる人物を検出すると調光ガラス6を不透視状態に切り替えることで、戸外の人物から浴室1内を覗かれるのを防止できる。なお個々の人物毎に、人感センサ15bの検知時に調光ガラス6を不透視状態に切り替えるか否かを設定する設定情報をデータベース24(記憶部)に記憶させておき、ガーデニングモードで動作中に人感センサ15bが人の存在を検知すると、モード設定部27が、個人特定部としての個人認識部23で特定された人物の設定情報をデータベース24から読み込み、この設定情報により不透視状態に切り替えると設定されている場合のみ調光ガラス6を不透視状態に切り替えても良く、戸外から覗かれるのを嫌う人物のみ、人感センサ15bの検知状態に応じて調光ガラス6を不透視状態に切り替えることが可能になる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図4及び図5に基づいて説明する。図4は本実施形態の浴室ユニットの概略構成図であり、上述した実施形態1の浴室ユニットにおいて、不透視状態に切り替えられた調光ガラス5を映写面とし、この映写面に映像を投影するプロジェクタ(映像投影装置)16を設けるとともに、浴室1内の適当な位置にスピーカ17を配置し(図4ではスピーカ17を省略して図示してある)、調光ガラス5に投影される映像やスピーカ17から出力される音声を浴室1内で視聴できるようにしている。尚、浴室ユニットの基本的な構成は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、以下では本実施形態の特徴部分のみを説明する。
本発明の実施形態2を図4及び図5に基づいて説明する。図4は本実施形態の浴室ユニットの概略構成図であり、上述した実施形態1の浴室ユニットにおいて、不透視状態に切り替えられた調光ガラス5を映写面とし、この映写面に映像を投影するプロジェクタ(映像投影装置)16を設けるとともに、浴室1内の適当な位置にスピーカ17を配置し(図4ではスピーカ17を省略して図示してある)、調光ガラス5に投影される映像やスピーカ17から出力される音声を浴室1内で視聴できるようにしている。尚、浴室ユニットの基本的な構成は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、以下では本実施形態の特徴部分のみを説明する。
図5は本実施形態のブロック図であり、実施形態1の浴室ユニットにおいて、複数の映像ソフトや音声ソフトを記憶する映像音声データベース(以下、映像音声DBと略称す)31と、モード設定部27から入力される制御信号に応じた映像ソフト及び音声ソフトを映像音声DB31から読み出して、読み出した映像ソフト及び音声ソフトを再生してプロジェクタ16及びスピーカ17から出力させる映像音声再生部30とを設けている。
モード設定部27では調光ガラス5,6および照明器具11,12の制御モードとして上述の3つのモード(通常モード、水槽鑑賞モード、ガーデニングモード)に加えて、調光ガラス5に投影した映像を視聴するスクリーンモードを設け、スクリーンモードでは調光ガラス5,6を両方共に不透視状態とし、照明器具11,12を両方共に消灯させる(表2参照)。
而して、入浴中の人物が映像や音楽を試聴したい場合に、この人物がタッチパネル14を用いてスクリーンモードを選択するとともに、再生するソフト(映像ソフト或いは音声ソフト)を指定すると、操作入力部25を介してタッチパネル14の操作入力がモード設定部27に与えられる。この時、モード設定部27は調光ガラスコントローラ28および照明コントローラ29に動作モードをスクリーンモードに切り替える制御信号を出力し、この制御信号に基づいて調光ガラスコントローラ28が調光ガラス5,6を両方共に不透視状態に切り替え、照明コントローラ29が照明器具11,12を消灯させる。またモード設定部27は、指定されたソフトを再生させるための制御信号を映像音声再生部30に出力し、映像音声再生部30が制御信号に基づいて指定されたソフトを映像音声DB31から読み出し、読み出したソフトを再生してプロジェクタ16およびスピーカ17から出力させるので、入浴中の人物が調光ガラス5に投影された映像やスピーカ17から出力される音声を視聴することができる。このように、本実施形態ではプロジェクタ16からの映像を投影させる映写面として、不透視状態に切り替えられた調光ガラス5を利用しているので、別途スクリーンを用意する必要が無く、また調光ガラス5のほぼ全面を映写面として利用することで大画面の映像を楽しむことができる。
ところで上述の各実施形態では壁パネル4が浴室1と建物の外部空間8とを仕切っているが、建物の内部において浴室1と他の部屋との間を仕切る壁パネルに上述の各実施形態を適用しても良く、他の部屋から壁パネル4の調光ガラス6(浴室1と反対側の面)を通して壁パネル4の内部に設けた水槽や植栽を鑑賞することができる。
なお、本発明の精神と範囲に反することなしに、広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は、特定の実施形態に制約されるものではない。
1 浴室
4 壁パネル
5,6 調光ガラス
7 自由空間
4 壁パネル
5,6 調光ガラス
7 自由空間
Claims (9)
- 浴室の内部と外部を仕切る少なくとも1つの壁パネルの浴室側の面を、透光性を有する内側透光領域が少なくとも一部に設けられた第1の板材で構成するとともに、前記壁パネルの反対側の面を、第1の板材との間に隙間を開けて第1の板材と平行に配置された第2の板材で構成し、第1の板材と第2の板材との間にできる空間を水槽としたこと特徴とする浴室ユニット。
- 浴室の内部と外部を仕切る少なくとも1つの壁パネルの浴室側の面を、透光性を有する内側透光領域が少なくとも一部に設けられた第1の板材で構成するとともに、前記壁パネルの反対側の面を、第1の板材との間に隙間を開けて第1の板材と平行に配置された第2の板材で構成し、第1の板材と第2の板材との間にできる空間を植栽用の空間としたこと特徴とする浴室ユニット。
- 前記内側透光領域が前記第1の板材の略全体に設けられ、前記空間が前記壁パネルの略全体に亘って形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の浴室ユニット。
- 前記第2の板材は、前記内側透光領域に対向する部位の少なくとも一部に透光性を有する外側透光領域が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の浴室ユニット。
- 前記外側透光領域の透過率を変化させることによって、外側透光領域を通して反対側を視認できる透視状態と視認できない不透視状態とに切り替える外側透過率切替手段を設けたことを特徴とする請求項4記載の浴室ユニット。
- 前記外側透過率切替手段は、前記外側透光領域の一部の透過率を部分的に変化させることを特徴とする請求項5記載の浴室ユニット。
- 前記壁パネルの外側の空間に設けた検知エリアにおける人の存否を検知する人感センサを設け、当該人感センサが人を検知すると、前記外側透過率切替手段が前記外側透光領域を不透視状態に切り替えることを特徴とする請求項5又は6記載の浴室ユニット。
- 前記内側透光領域の透過率を変化させることによって、内側透光領域を通して反対側を視認できる透視状態と視認できない不透視状態とに切り替える内側透過率切替手段を設け、内側透過率切替手段により不透視状態に切り替えられた内側透光領域を映写面とし、当該映写面に映像を投影する映像投影装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1つに記載の浴室ユニット。
- 前記壁パネルの外側の空間に設けた検知エリアにおける人の存否を検知する人感センサと、浴室を利用する個々の人物毎に、前記人感センサが人を検知した場合に前記外側透光領域を不透視状態に切り替えるか否かを設定する設定情報を記憶する記憶部と、浴室内の人物を特定する個人特定部とを設け、前記人感センサが人の存在を検知すると、前記外側透過率切替手段が、前記個人特定部で特定された人物の設定情報を前記記憶部から読み込み、読み込んだ設定情報により不透視状態に切り替えると設定されている場合のみ前記外側透光領域を不透視状態に切り替えることを特徴とする請求項5又は6記載の浴室ユニット。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005118988A JP2006299539A (ja) | 2005-04-15 | 2005-04-15 | 浴室ユニット |
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Family Applications (1)
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JP2005118988A Withdrawn JP2006299539A (ja) | 2005-04-15 | 2005-04-15 | 浴室ユニット |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012052339A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-03-15 | Nec System Technologies Ltd | 空間仕切装置、空間仕切方法およびコンピュータ・プログラム |
JP2020202027A (ja) * | 2019-06-06 | 2020-12-17 | 富士通株式会社 | 調光システム、及び、調光システムの制御方法 |
-
2005
- 2005-04-15 JP JP2005118988A patent/JP2006299539A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7202975B2 (ja) | 2019-06-06 | 2023-01-12 | 富士通株式会社 | 調光システム、及び、調光システムの制御方法 |
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