JP2006298457A - 収容体およびその検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 モイスニングが良好に行われたか否かを簡単に判定することのできる収容物の検査方法と、この方法に好適な収容物を提供する。
【解決手段】 再湿糊部を有するフラップを備え、再湿糊部が色素を含む液体によってモイスニングされて封緘された収容体。この収容体が、モイスニングされていたことを検査する収容体の検査方法であって、再湿糊部の色によってモイスニングされていたことを確認する確認工程を有する収容体の検査方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 再湿糊部を有するフラップを備え、再湿糊部が色素を含む液体によってモイスニングされて封緘された収容体。この収容体が、モイスニングされていたことを検査する収容体の検査方法であって、再湿糊部の色によってモイスニングされていたことを確認する確認工程を有する収容体の検査方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フラップを有する封筒などの収容体に関し、特にはフラップの再湿糊部をモイスニングすることにより封緘された収容体に関する。本発明はまた、このような収容体の検査方法に関する。
従来から、再湿糊部が形成されたフラップを有する封筒を用い、この封筒内へ封入物を挿入した後、フラップにモイスニング処理を施し、フラップを封緘することが行われている。特には、自動封入封緘装置を用い、大量かつ高速に封入封緘することが行われている。
フラップには予め再湿糊が塗布され乾燥状態とされた再湿糊部が形成されており、モイスニングはこの再湿糊を湿らせて、再湿糊に粘着性を持たせる処理である。
モイスニングにおいては、例えば、噴霧ノズルから再湿糊部に水を噴霧すること、あるいは、水を含んだブラシを用いて再湿糊部に水を塗布することが行われている。
例えば特許文献1には、封筒内への封入物の封入や封筒の封緘などの作業を自動的に行う封入封緘装置に水を供給する封入封緘装置の水供給装置が開示され、噴霧ノズルを用いてフラップに水を噴霧することが開示されている。
特開2003−341623号公報
特に自動的に封入および封緘を行う封入封緘装置を用いて多量の封筒を封緘する場合においては、希にではあるが封緘が確実に行われないことがある。つまり、封筒のフラップが良好に接着していない封筒が発生することがある。このため、封緘状態を目視によって検査することも行われるが、目視検査も確実とは言えず、封筒が封緘不良の状態で発送され、宛先において封緘不良の封筒が発見される場合があった。
封緘不良の原因として、モイスニング不良が挙げられる。つまり、再湿糊部に水が良好に塗布されないために封緘が良好に行えない場合が考えられる。しかし、封緘不良の原因はこれだけではなく、そもそも再湿糊部が不良であれば再湿糊部に水が塗布されたとしても封緘不良が発生することが考えられる。
封緘不良の封筒が発見された場合に、どの段階で不良が発生したかを知ることは工程管理上大切なことである。このため、発見された封緘不良の封筒が良好にモイスニングされていたかどうかを判定したいという要望がある。しかし、モイスニングには水道水などの水が用いられており、水は透明であって蒸発してしまうため、水が再湿糊部に供給されていたか否かを判定することは困難であった。
本発明の目的は、再湿糊部をモイスニングするモイスニング工程を終え、その後時間が経ったとしても、モイスニング工程が良好に行われたか否かを簡単に判定することのできる収容物の検査方法を提供することである。
本発明の別の目的は、このような検査を容易に行いうる収容体を提供することである。
本発明により、再湿糊部を有するフラップを備え、
該再湿糊部が色素を含む液体によってモイスニングされて封緘された収容体が提供される。
該再湿糊部が色素を含む液体によってモイスニングされて封緘された収容体が提供される。
前記色素が、変色可能であることが好ましい。
前記色素が、実質的な無色から有色へと変色可能であることが好ましい。
前記色素が、pHの変化によって変色可能な呈色指示薬であることが好ましい。
本発明により、再湿糊部を有するフラップを備え該再湿糊部が色素を含む液体によってモイスニングされて封緘された収容体が、モイスニングされていたことを検査する収容体の検査方法であって、
該再湿糊部の色によってモイスニングされていたことを確認する確認工程を有する収容体の検査方法が提供される。
該再湿糊部の色によってモイスニングされていたことを確認する確認工程を有する収容体の検査方法が提供される。
上記方法において、前記色素が変色可能であり、
前記確認工程の前に、該色素を変色させる変色工程を有することが好ましい。
前記確認工程の前に、該色素を変色させる変色工程を有することが好ましい。
上記方法において、前記色素が、実質的な無色から有色へと変色可能であり、
該封緘された収容体において該色素が実質的に無色であり、
前記変色工程において、該色素を有色に変色させることが好ましい。
該封緘された収容体において該色素が実質的に無色であり、
前記変色工程において、該色素を有色に変色させることが好ましい。
上記方法において、前記色素がpHの変化によって変色可能な呈色指示薬であり、
前記変色工程において、再湿糊部のpHを変化させることにより該色素を変色させることが好ましい。
前記変色工程において、再湿糊部のpHを変化させることにより該色素を変色させることが好ましい。
本発明によれば、再湿糊部をモイスニングするモイスニング工程を終え、その後時間が経ったとしても、モイスニング工程が良好に行われたか否かを簡単に判定することのできる収容物の検査方法が提供される。
また、本発明によれば、このような検査を容易に行いうる収容体が提供される。
本発明において、モイスニングされる収容体としては、封緘のために再湿糊部を有するフラップを有する公知の収容体を適宜用いることができる。
収容体の例としては、封筒、段ボール箱などを挙げることができる。収容体の材料も紙(段ボール紙を含む)、樹脂など、収容体の材料として公知のものから適宜選べばよい。
収容体には通常内容物が収容され、封緘される。内容物については、使用する収容体に収容できるものを適宜選ぶことができる。
再湿糊としては、乾燥した塗膜状態で接着力が実質的になく、モイスニングによって接着性を発現する公知の再湿糊を適宜用いることができる。
再湿糊部は、フラップの適宜の部分に再湿糊を塗布して形成するなど、公知の再湿糊部の形成方法で形成できる。
本発明ではモイスニングに、色素を含む液体(色素含有液)を用いる。色素含有液としては、再湿糊部をモイスニング可能な液体であって、確認工程において、封緘された収容体の再湿糊部がモイスニングされていたことを確認できる程度の色を呈することのできる色素を含有する液体を用いることができる。
モイスニング可能な液体の代表例は水であるので、例えば、色素含有液として色素を含む水を用いることができる。
色素として、実質的に変色しない色素を用いることができる。ここで、長時間経過後に退色するような場合は、ここでいう実質的な変色には含まれない。あるいは色素として変色可能な色素を用いることもできる。例えば色素として呈色指示薬を用いることができる。モイスニングの際に色素が無色であってもよい。すなわち、モイスニングの際には色素含有液が無色であってもよい。
以下、図面を用い、収容体として封筒を例にして本発明の形態につき説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
図1に示すように、封筒10は、フラップ11を有する。フラップ11には再湿糊部13が形成されている。この封筒に、同封物12が封入されている。
この状態の封筒に、図2(a)に示すように、モイスニング手段21によって色素含有液が供給される。特には、再湿糊部13の好ましくは全体を含む領域に色素含有液が塗布され、色素含有液が付着したモイスニング部分14が形成される。
モイスニング手段としては、色素含有液を用いることを除いては公知のモイスニング手段を用いることができる。例えば、色素含有液が適宜供給されるブラシや噴霧ノズルなどを用いることができる。
モイスニングの際に色素含有液が有色である場合には、モイスニング部分は色素含有液によって着色される。モイスニングに引き続いて封緘を行ってもよいが、封緘する前のこの段階で、図2(b)に示すように、色検知手段22によって再湿糊部の色を検知することによって、再湿糊部にモイスニングが行われたか否かを確認することもできる。
色検知手段には、色を検知することのできる公知のセンサを適宜用いることができる。例えば、色センサやCCD(電荷結合素子)などを用いることができる。なかでも構成が簡易で比較的安価なことから色センサが好ましい。
例えば、特定の色の光を投光する投光部と、投光された光が対象物で反射した反射光を受光する受光部を備え、受光部で反射光の強度を検知する色センサを用いることができる。このようなセンサとして例えば(株)キーエンス製、デジタルR・G・BセンサCZ−V20(商品名)を挙げることができる。
色を検知する個所としては、モイスニングされるべき再湿糊部の大きさや形状、またセンサの色を検知できる範囲に応じて適宜決めることができる。
色検知手段によって所定の色が検知された場合、フラップを閉じて封筒を封緘すればよい。
所定の色が検知されなかった場合は異常が発生したものとして、適宜処置することができる。例えば、封入封緘装置を停止して不良品を手動で取り除くこともできる。あるいは、色検知手段によって所定の色が検知されたか否かによって収容体を選別する選別手段を用いることができる。例えば、所定の色が検知された封筒は封緘手段に送り、所定の色が検知されなかった封筒は、封緘手段には送らずに、自動的に不良品として排出するようにすることもできる。このような選別手段は、色検知手段からの信号に応じて自動的に収容体の搬送路を切り替える機構によって実現できる。このために、信号に応じて搬送路を切り替えることのできる公知の機構を利用することができる。
封緘手段としては、フラップを閉じて収容体を封緘することのできる公知の封緘機を用いることができる。
色素含有液によって再湿糊部がモイスニングされて封緘された収容体について、再湿糊部の色によって、モイスニングされていたことを容易に確認することができる。色素含有液が実質的に変色しない色素を含む場合、必要に応じてフラップを開けて収容体を開封し、再湿糊部に着色が認められれば色素含有液が付着していたこと、つまりモイスニングが行われていたことを確認することができる。これは目視によって簡単に行うことができる。
収容体の美観の観点から、色素含有液に含まれる色素が変色可能であることが好ましく、この色素が実質的な無色から有色へと変色可能であることがより好ましい。この色素が有色から実質的な無色へと変色可能でありかつ実質的な無色から有色へと変色可能であることがさらに好ましい。
以下、変色可能な色素を含む色素含有液を変色インクといい、有色から実質的な無色へと変色可能でありかつ実質的な無色から有色へと変色可能な色素を含む色素含有液を消発色インクという。なお、実質的な無色とは、色素含有液によってモイスニングされた部分の収容体の色が、モイスニングされる前のその部分の色と目視にて判別できない程度に、色素が無色であることを意味する。
変色インクを用いれば、封緘された収容体においてはモイスニング部に存在する色素が目立たない色であり、モイスニングされていたことを確認する確認工程の前にこの色素を目立つ色に変色させ、容易に目視可能とすることができる。収容体の色、特にはフラップ部の色にもよるが、例えば、封緘された収容体においてはモイスニング部は黄色などの目立ちにくい色で、確認工程の前にモイスニング部を赤や青などの目立ちやすい色に変色させることができる。さらに、モイスニング時に色素が赤や青などの目立ちやすい色であれば、色素がモイスニング時には目立ちやすい色で、封緘された後に変色して目立ちにくい色となり、確認工程の前に目立ちやすい色に戻すことが可能となる。これにより、確認工程、さらには封緘前の色検知を容易に行うことが可能でありながらも、封緘された収容体においては色素が目立たなくすることができる。封緘された収容体において色素が目立ちにくいと、例えば封緘された封筒が送付された宛先においては色素含有液が使用されたことに気づきにくい、あるいはこれによる違和感を覚えにくいといった利点がある。
また、色素が実質的な無色から有色へと変化可能であれば、封緘された収容体においてはモイスニング部に着色は認められないようにしつつも、確認工程を行う前に色素を発色させて確認工程を容易に行うことができる。さらに上記消発色インクを用いれば、封緘前には容易に色検知が可能で、その後色が消えて収容体の美観に影響しないようにし、確認工程の前に色素を発色させることで確認工程を容易にすることができる。
変色可能な色素として、pHの変化によって変色する呈色指示薬を用いることができる。無色の状態をとりうる呈色指示薬は、実質的な無色から有色へと変色可能な色素として有用であり、さらには上記消発色インクを得るために有用である。
pHの変化によって変色する変色インクとして、呈色指示薬を含む水を用いることができる。
呈色指示薬のなかでも、変色域がアルカリ性の範囲にある呈色指示薬が好ましい。アルカリ性の変色インクを、再湿糊部に供給すると、pHが低下する。また、変色インクが空気に触れると、空気中の炭酸ガスによってpHが低下する。つまり、アルカリ性の変色インクを再湿糊部に供給すると、時間の経過とともにpHが低下する。例えばpH11以上から10以下へと、大気中で自然に変化する。このようなpH変化に伴って、呈色指示薬が変色することが好ましく、特には消色することが好ましい。
なお、空気によるpH低下は比較的遅く進行する傾向があるが、紙や再湿糊の影響によるpH低下は比較的速く進行する傾向がある。自動封入封緘装置で高速に処理する場合など、モイスニングから色検知までの時間が短い場合は、紙や再湿糊の影響によってpHが低下する前に封緘前の色検知が可能である。
また、酸性の液体は金属を腐食させる場合もあるが、アルカリ性の変色インクを用いれば、特段の腐食対策は不要である観点からも、アルカリ性の変色インクを用いてモイスニングすることが好ましい。
呈色指示薬としては例えば、p−α−ナフトールフタレイン、フェノールフタレイン、チモールフタレインを用いることができる。
p−α−ナフトールフタレイン水溶液の変色域はpH7.0〜9.0であり、この変色域においてpHの低下とともに青色から黄色へと変色する。フェノールフタレイン水溶液の変色域は8.0〜10.0であり、この変色域においてpHの低下とともに赤紫色から無色へと変色(消色)する。チモールフタレインの変色域はpH9.4〜10.6であり、この変色域においてpHの低下とともに青色から無色へと変色(消色)する。
このような呈色指示薬と、pHを調整するためのアルカリ性物質とを含む水溶液を変色インク、特には消発色インクとして用いることができる。呈色指示薬がそのままでは水に溶けにくい場合などにおいては、呈色指示薬のエタノール溶液などを水に添加することもできる。
上記アルカリ性物質としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化銅、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の既知のアルカリ性物質を用いることができる。
また、水としては必ずしも純水を用いる必要はなく、水道水や工業用水などを適宜用いてもよい。
呈色指示薬としてp−α−ナフトールフタレインを用いる場合は、その水溶液が検知工程で色検知可能な青色を呈するpHにアルカリ性物質を用いて調整すればよく、水溶液のpHを8以上12以下に調整することが好ましい。色検知容易性の観点からpH8以上が好ましく、別途収容体に情報を印字するための印刷インキへの影響を考慮するとpH12以下が好ましい。この水溶液を変色インクとして用いることができ、この水溶液を再湿糊部に供給してモイスニングすれば、モイスニングが行われた部分は青色に着色され、容易にこの青色を検知することができ、その後大気中でpHが自然に低下して青色が黄色に変化するようにすることができる。黄色は目立ちにくい色であるため、黄色が残っていても収容体の美観はあまり損なわれない。その後、確認工程を行う際には、黄色のままでモイスニングされていたことを確認できれば改めて変色させることなく確認しても良い。確認工程をより容易に行うためには、少なくとも再湿糊部を再びアルカリ性にすることができる。例えばフラップにpH8以上のアルカリ性物質水溶液を塗布すればよい。
呈色指示薬としてフェノールフタレインを用いる場合は、水溶液が検知工程で色検知可能な桃色もしくは赤紫色を呈するpHにアルカリ性物質を用いて調整すればよく、アルカリ性物質によって水溶液のpHを10以上12以下に調整することが好ましい。この物質はpH8以下では一旦赤色に発色するが、直ぐに淡赤色に2段階変色を起こす。そこで明らかな着色状態を維持するためにはpH10を以上保つ事が望ましい。別途収容体に情報を印字するための印刷インキへの影響を考慮するとpH12以下が好ましい。この水溶液を消発色インクとして用いることができ、この水溶液を再湿糊部に供給してモイスニングすれば、モイスニングが行われた部分は桃色もしくは赤紫色に着色され、容易にこの色を検知することができ、その後大気中でpHが自然に低下して色が消えるようにすることができる。色が消えれば、収容体の美観は損なわれない。その後、確認工程を行う際には、少なくとも再湿糊部を再びアルカリ性にすることによりモイスニング部を桃色もしくは赤紫色に発色させることができる。例えばフラップにpH8以上のアルカリ性物質水溶液を塗布すればよい。
呈色指示薬としてチモールフタレインを用いる場合は、水溶液が検知工程で色検知可能な青色を呈するpHにアルカリ性物質を用いて調整すればよく、アルカリ性物質によって水溶液のpHを9以上12以下に調整することが好ましい。色検知容易性の観点からpH9以上が好ましく、別途収容体に情報を印字するための印刷インキへの影響を考慮するとpH12以下が好ましい。この水溶液もフェノールフタレイン水溶液と同様に消発色インクとして好適に用いることが可能である。確認工程を行う際には、例えばフラップにpH9以上のアルカリ性物質水溶液を塗布すればよい。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
〔実施例1〕
呈色指示薬としてフェノールフタレイン1質量%エタノール溶液を、アルカリ性物質として炭酸ナトリウムを、水として水道水(pH6.0)を用い、表1に示す処方でこれらを配合し、消発色インクを作成した。この段階の消発色インクのpHは表1に示すように、8.0であった。
呈色指示薬としてフェノールフタレイン1質量%エタノール溶液を、アルカリ性物質として炭酸ナトリウムを、水として水道水(pH6.0)を用い、表1に示す処方でこれらを配合し、消発色インクを作成した。この段階の消発色インクのpHは表1に示すように、8.0であった。
フラップ部に再湿糊部が形成された定形郵便封筒を用意した。再湿糊部の寸法は15mm×207mmであった。この封筒に、A4サイズの紙を折り畳んで同封した。
上記消発色インクを封筒の再湿糊部にブラシにより塗布してモイスニングしたところ、封筒が赤紫色に着色された。消発色インクの塗布量は20mgであった。
この再湿糊部を、色センサ(キーエンス(株)製、商品名:デジタルR・G・BセンサCZ−V20)により検査したところ、容易に赤紫色を検知することができた。
次いで、フラップを閉じて再湿糊によるフラップの接着を行ったところ、良好に封緘することができた。
封緘した封筒を24時間大気中で放置し、フラップを剥がして目視観察したところ、赤紫色は全く観察されず、消発色インクが赤紫色から無色へと変化したことが確認された。
表1に示す消発色インクの配合からフェノールフタレイン1質量%エタノール溶液を除いた配合の、すなわち水道水15質量部に炭酸ナトリウム1.5質量部を溶解させたアルカリ水を用意した。このアルカリ水のpHは消発色インクと同じであった。フラップを剥がして目視観察した上記封筒のフラップにこのアルカリ水を塗布したところ、モイスニングした個所が赤紫色に変色した。すなわち、モイスニングが行われていたことを確認することができた。
別途、上記封筒を用意し、モイスニングを行わずに24時間大気中で放置し、上記アルカリ水をフラップに塗布したが、フラップ部は無色のままであった。これによりモイスニングが行われなかったことを確認した。
〔実施例2〜4〕
消発色インクの配合をそれぞれ表1に示す配合に変更した以外は実施例1と同様にして封緘を行った。
消発色インクの配合をそれぞれ表1に示す配合に変更した以外は実施例1と同様にして封緘を行った。
実施例1の結果と同様、色センサにより容易にモイスニングの有無を検知することができた。また、24時間大気中に放置した後は、封筒の赤紫色は消えていた。
さらに、それぞれ表1に示す消発色インクの配合からフェノールフタレインのエタノール溶液を除いた配合のアルカリ水を用意した。それぞれのアルカリ水のpHは消発色インクと同じであった。このアルカリ水をフラップに塗布したところ、モイスニングした個所が赤紫色に変色した。すなわち、いずれの実施例においてもモイスニングが行われていたことを確認することができた。
〔実施例5〕
表1に示す配合で、フェノールフタレインのエタノール溶液、炭酸ナトリウム、水道水を混合したところ、得られた水溶液は無色であった。消発色インクに替えてこの水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にしてモイスニングを行い、色センサにより検査を行ったが、再湿糊部に水が付着したこと、すなわちモイスニングが行われたことを検知することはできなかった。
表1に示す配合で、フェノールフタレインのエタノール溶液、炭酸ナトリウム、水道水を混合したところ、得られた水溶液は無色であった。消発色インクに替えてこの水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にしてモイスニングを行い、色センサにより検査を行ったが、再湿糊部に水が付着したこと、すなわちモイスニングが行われたことを検知することはできなかった。
しかし、封緘した封筒を24時間大気中で放置した後、実施例1で用いたアルカリ水をフラップに塗布したところ、モイスニングした個所が赤紫色に変色した。すなわち、モイスニングが行われていたことを確認することができた。
〔比較例1〕
消発色インクに替えて水道水を用いたこと以外は実施例1と同様にしてモイスニングを行い、色センサにより検査を行ったが、再湿糊部に水が付着したこと、すなわちモイスニングが行われたことを検知することはできなかった。この封筒を封緘し、24時間大気中で放置した。フラップを剥がして目視観察し、さらには実施例1で用いたアルカリ水をフラップに塗布したが、モイスニングが行われたことを判定することはできなかった。
消発色インクに替えて水道水を用いたこと以外は実施例1と同様にしてモイスニングを行い、色センサにより検査を行ったが、再湿糊部に水が付着したこと、すなわちモイスニングが行われたことを検知することはできなかった。この封筒を封緘し、24時間大気中で放置した。フラップを剥がして目視観察し、さらには実施例1で用いたアルカリ水をフラップに塗布したが、モイスニングが行われたことを判定することはできなかった。
〔実施例6〕
市販の自動封入封緘装置のモイスニング装置において、水の替わりに実施例1で用いた消発色インクを用い、モイスニング装置の直下流に実施例1で用いた色センサを取り付けた。色センサからは所定の色の検知の有無に対応するON/OFF信号が出力されるが、所定の色の検知が無かったことに対応する信号があった場合に、封入封緘装置を停止するようにした。
市販の自動封入封緘装置のモイスニング装置において、水の替わりに実施例1で用いた消発色インクを用い、モイスニング装置の直下流に実施例1で用いた色センサを取り付けた。色センサからは所定の色の検知の有無に対応するON/OFF信号が出力されるが、所定の色の検知が無かったことに対応する信号があった場合に、封入封緘装置を停止するようにした。
この装置を用い、実施例1で用いた封筒及び同封物を用いて、高速(50枚/分)で自動封入封緘を行った。
封入封緘された封筒を10枚サンプリングし、そのフラップ部を観察したところ、いずれの封筒においても赤紫色が透けて見えた。この封筒を24時間大気中に放置した後、フラップを剥がしたところ、いずれの封筒にも赤紫色は確認できなかった。
この10枚の封筒のフラップ部に実施例1で用いたアルカリ水を塗布したところ、いずれの封筒においても赤紫色の発色が認められた。
また、強制的に消発色インクの供給を停止したところ、封入封緘装置が自動的に停止し、封緘不良の封筒を確認することができた。
本発明は、再湿糊部が形成されたフラップを有する封筒などを封緘する際の工程管理のために有益である。
10 封筒
11 フラップ
12 同封物
13 再湿糊部
14 モイスニングされた部分
21 モイスニング手段
22 色検知手段
11 フラップ
12 同封物
13 再湿糊部
14 モイスニングされた部分
21 モイスニング手段
22 色検知手段
Claims (8)
- 再湿糊部を有するフラップを備え、
該再湿糊部が色素を含む液体によってモイスニングされて封緘された収容体。 - 前記色素が、変色可能である請求項1記載の収容体。
- 前記色素が、実質的な無色から有色へと変色可能である請求項2記載の収容体。
- 前記色素が、pHの変化によって変色可能な呈色指示薬である請求項2または3記載の収容体。
- 再湿糊部を有するフラップを備え該再湿糊部が色素を含む液体によってモイスニングされて封緘された収容体が、モイスニングされていたことを検査する収容体の検査方法であって、
該再湿糊部の色によってモイスニングされていたことを確認する確認工程を有する収容体の検査方法。 - 前記色素が変色可能であり、
前記確認工程の前に、該色素を変色させる変色工程を有する請求項5記載の方法。 - 前記色素が、実質的な無色から有色へと変色可能であり、
該封緘された収容体において該色素が実質的に無色であり、
前記変色工程において、該色素を有色に変色させる請求項6記載の方法。 - 前記色素がpHの変化によって変色可能な呈色指示薬であり、
前記変色工程において、再湿糊部のpHを変化させることにより該色素を変色させる請求項6または7記載の方法。
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