JP2006297757A - 加飾用フィルムの製造方法および加飾用フィルム並びに加飾品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 試作用の加飾用フィルムについて任意の色からなる図柄を製版工程を経ずに簡便に印刷することができる加飾用フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】 基材シート上に剥離層を介して転写用の図柄層を有する加飾用フィルムの製造方法であって、インクジェット印刷装置によって印刷される着色層と、感熱リボン印刷装置によって印刷される隠蔽層とを重ねることにより、図柄層を形成することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷対象面に図柄を加飾するための加飾用フィルムの製造方法および加飾用フィルム並びにその加飾用フィルムを用いて加飾された加飾品に関するものである。
従来、樹脂成形面に加飾を施す方法の一つとしてインモールド成形法が知られている。
このインモールド成形法では、予め図柄層を印刷した転写フィルムを射出成形時に金型内に挟み込み、射出成形と同時に金型内で成形品表面に図柄を転写するようになっている。
金型内に挟み込まれる転写フィルムの製造方法としては、例えばフィルム基材の片面に、そのフィルムより剥離容易な透明剥離層を設け、その上にグラビア印刷によって図柄層を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような転写フィルムを用いれば、溶剤を使用することなく印刷することが可能になるため環境を汚染することなく加飾を施すことができる。また、アルミ蒸着によって図柄層を形成すれば、樹脂表面に金属めっき調の質感を簡単に形成することもできるようになる。
また、このインモールド成形による転写方法によれば、三次元曲面など複雑な凹凸面を有する成形品表面に対しても図柄を印刷することが可能であり、大量生産にも対応することができるという利点がある。
特開昭55−105574号公報
インモールド成形に使用される転写フィルムには、上記したようにグラビア印刷によって図柄層が印刷され、その図柄層を印刷するために例えばシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック用の各版が作製される。これらの版を用いて図柄が印刷された転写フィルムを使用しインモールド成形を行えば、高い色調再現力を持つ加飾成形品が得られる。
この種の加飾成形品は大量生産に入る前に、イメージ通りに製品化できるかどうかをチェックするためまず試作が行われるが、試作品を製作するにあたって上記各版を作製すると、思わく通りにいかなかった場合には上記各版がすべて無駄になるだけでなく版の製作に費やした時間も無駄になる。
そこで、製版工程を経ず転写フィルムに図柄を印刷する手段として、インクジェットプリンタを用いた印刷方法が提案されている。
例えばDTP(desktop publishing)などによって作成されたデジタルデータをインクジェット方式で転写フィルム上に直接印刷し、この転写フィルムを用いてインモールド成形すれば、製版工程を経ることなくグラビア印刷に近い図柄を転写フィルムに形成することができる。
ところが、このインクジェット方式は濃色については高精細に印刷できる反面、白色の印刷ができないという欠点がある。
対象物に図柄を印刷する場合、色抜けを防止するために白押えが不可欠であるように、転写フィルムについても白押え層が形成できないと所望する色調の図柄が得られない。このような事情から、現状では試作品で再現できる図柄の色が限られていた。
本発明は以上のような、試作品を製造する場合等の小ロットの加飾用フィルム製造における課題を考慮してなされたものであり、インクジェット方式では印刷ができなかった白押え等の印刷を可能にして任意の色からなる図柄を製版工程を経ずに小ロットで印刷することができる加飾用フィルムの製造方法および加飾用フィルム並びに加飾品を提供するものである。
本発明に係る加飾用フィルムの製造方法の第一の形態は、基材シート上に剥離層を介して転写用の図柄層を有する加飾用フィルムの製造方法であって、インクジェット印刷によって形成される着色層と、感熱リボン印刷によって形成される隠蔽層とを重ねることにより、図柄層を形成することを要旨とするものであり、上記加飾用フィルムの一例としてはインモールド成形に供せられる転写フィルムが示される。
本発明において、隠蔽層は基本的に着色層と組み合わされ、加飾用フィルムが加飾対象物に付加された場合に、その加飾対象物の下地の色を隠すように機能することから隠蔽層と呼ぶが、完全隠蔽に限定されず、ある程度透過を許容するものであっても本質的に隠蔽機能を有していれば隠蔽層と呼ぶものとする。なお、部分的に着色層が形成されておらず隠蔽層が単独で形成されている部分についてはその隠蔽層を図柄層として機能させることもできる。
本発明に係る加飾用フィルムの製造方法の第二の形態は、基材シート上に図柄層を有する加飾用フィルムの製造方法であって、インクジェット印刷によって形成される着色層と、感熱リボン印刷によって形成される隠蔽層とを重ねることにより、図柄層を形成することを要旨とするものであり、上記加飾用フィルムの一例としては、基材シート上に剥離層を介さず直接図柄層が形成され加飾後はその基材シートが加飾品と一体になる加飾フィルムが示される。
上記第一および第二の形態に係る加飾用フィルムの製造方法において、着色層における図柄をインクジェット印刷で形成し、隠蔽層における白押えを感熱リボン印刷で形成することができる。
本発明において上記白押えは、インクジェットによって印刷される図柄が映えるようにする目的で形成されるが、図柄を形成しない部分を設けて白押えが直接、見えるようにすると、インクジェットでは印刷できない白色層として利用することができる。
また、着色層における図柄をインクジェット印刷で形成し、隠蔽層における金属色または金属光沢色を感熱リボン印刷で形成することができる。
また、着色層における図柄をインクジェット印刷で形成し、隠蔽層におけるパール色を感熱リボン印刷で形成することができる。
また、剥離層と図柄層との間に、インクジェットヘッドから噴射されたインクを着床させるためのインク受容層を形成することができ、また、剥離層がインク受容層を兼ねるものであってもよい。
また、インク受容層を形成しない場合はインクジェット印刷用のインクとして熱硬化型インクを使用することが好ましい。
また、例えば表転写用の転写フィルムを用いて成形品を製造する場合、着色層として剥離層上にインクジェット印刷による図柄を形成し、次にその図柄層の上から隠蔽層として感熱リボン印刷装置で白押えを形成することになる。また、裏転写用の転写フィルムを用いて成形品を製造する場合には、隠蔽層として剥離層上に感熱リボン印刷で白押えを形成し、次にその白押えの上から着色層としてインクジェット印刷で図柄を形成することになる。
また、例えば表加飾用の加飾フィルムを用いて成形品を製造する場合、基材シート上に着色層としてインクジェット印刷による図柄を形成し、次にその図柄層の上から隠蔽層として感熱リボン印刷で白押えを形成することになる。また、裏加飾用の加飾フィルムを用いて成形品を製造する場合には、剥離層上に隠蔽層として感熱リボン印刷で白押えを形成し、次にその白押えの上から着色層としてインクジェット印刷で図柄を形成することになる。
また、インクジェット印刷による印刷位置と、感熱リボン印刷による印刷位置とを位置決めするには、基材シート上に着色層または隠蔽層を形成するとともに位置決めマークを印刷し、この位置決めマークに基づいてインクジェット印刷または感熱リボン印刷による印刷の位置決めを行えば、インクジェット印刷によって形成される印刷層と、感熱リボン印刷によって形成される印刷層とを正確に重ね合わすことができる。
また、枚葉で加飾を施す場合、図柄層が印刷された加飾フィルムに対し、カッティングプロッタで抜き加工を施すことが好ましい。
また、インクジェット印刷装置に供給する基材シートの厚さが不足する場合、ロール状に巻き取られた基材シートロールから基材シートを巻き解き、その基材シートにおける被印刷面の反対側に所定の厚さを有する第二のシートをラミネート加工によって貼り合わせて厚みを増やし、インクジェット印刷工程に供給することができる。
この場合、基材シートに図柄層の形成された加飾層の周囲に、第二のシートを切断しない範囲でハーフカット抜き加工を施せば、搬送が容易になり、枚葉の場合に比べ加飾シートの取り出しが容易になる。
本発明の加飾用フィルムは、基材シート上に剥離層を介して、または基材シート上に直接、転写用或いは加飾用の図柄層を有する加飾用フィルムであって、インクジェット印刷によって形成される着色層と、感熱リボン印刷によって形成される隠蔽層とが重ね合わされた状態で図柄層を形成していることを要旨とする。
上記加飾用フィルムにおいて、インクジェット印刷によって形成された着色層上に、感熱リボン印刷によって隠蔽層を形成するか、または感熱リボン印刷によって形成された隠蔽層上にインクジェット印刷によって着色層を形成することができる。
また、本発明の加飾品の第一の形態は、上記製造方法で製造された加飾用フィルムを金型内に配置し、樹脂を注入することによって加飾用フィルムと樹脂成形品とが一体的に成形されることを要旨とする。
また、本発明の加飾品の第二の形態は、上記の製造方法で製造された加飾用フィルムによって加飾対象物の表面に図柄層が転写されていることを要旨とする。
また、本発明の加飾品の第三の形態は、上記の製造方法で製造された加飾用フィルムとしての加飾フィルムを加飾対象物の表面に一体に接合したことを要旨とする。
本発明の加飾用フィルムの製造方法によれば、インクジェット方式では印刷ができなかった白押え等の印刷を可能にして任意の色からなる図柄を有する加飾用フィルムを、製版工程を経ずに小ロットで印刷することができる。
本発明の加飾用フィルムによれば、製版工程を経ずに任意の色の図柄をフィルム上に形成することができる。
本発明の加飾品によれば、任意の色からなる図柄が製版工程を経ずに小ロットで印刷された加飾品となる。
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る加飾用フィルムの製造方法を工程図で示したものである。なお、以下の説明では加飾用フィルムとして転写フィルムを例に取り説明する。
同図(a)に示すように、転写フィルム1を製造するにあたって、まず、基材シート2上に離型層3を介して剥離層4が積層される。
基材シート2の材質としては耐熱性に優れたPET(ポリエチレンテレフタレート)を使用することが好ましいが、これに限らず、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂等から選択される単層フィルム、または上記の中から選択された二種以上の樹脂による積層フィルムまたは共重合フィルムを使用することができる。
基材シート2の厚さは5〜500μmのものを使用することができるが、ハンドリング性の良さを考慮すると25〜75μmのものを使用することが好ましく、成形安定性の良さを考慮すると38〜50μmのものを使用することが好ましい。
離型層3は、基材シート2と剥離層4との剥離を円滑にするために基材シート2に表面処理された層であり、基材シート2と剥離層4のみで剥離できる場合にはこの離型層3を省略することができる。なお、離型層3の材質は、後述する剥離層4の材質として挙げられるものから同じもの以外で選択することができる。
剥離層4は、図柄を転写した後、基材シート2が剥離されることにより最も外側に位置する層であり、図柄の保護層として機能するようになっている。
この剥離層4の材質としてはアクリル系樹脂、硝化綿系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂等が挙げられる。
剥離層4に硬度が要求される場合には、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等の放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等を選定して用いるとよい。なお、剥離層4の膜厚は0.5〜50μmが好ましい。
図1(b)において、上記剥離層4上に次いでインク受容層5が積層される。
インク受容層5の成分は例えばバインダーと無機フィラーとから構成される。
バインダーは、親水性のゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等を用いることができるが、ポリビニルアルコールが下記に示す点で特に好ましい。
すなわち、ポリビニルアルコールは、無機微粒子との相互作用を有しており、無機微粒子に対する保持力が特に高く、さらに、吸湿性等の湿度依存性が比較的小さなポリマーであるからである。また、塗布後乾燥時における収縮応力が比較的小さいため、ひび割れも少ない。
上記ポリビニルアルコールは、具体的には、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
一方、無機フィラーとしては、ゼオライト、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、ケイ酸アルミニウム、ケイソウ土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、シリカ、コロイダルシリカ水酸化アルミニウム、アルミナ、アルミナ水和物、アルミノシリケート、ベーマイト、疑ベーマイト等が挙げられるが、インク吸収性の点でアルミナ、アルミナ水和物およびアルミノシリケートが好ましく、特にシリカが好ましい。
無機フィラーにおける無機微粒子の粒径は、任意のサイズのものを使用することができるが、光沢性や発色性が良好である点で平均粒径4μm以下が好ましく、より好ましくは0.1μm以下である。
なお、粒径の下限については特に限定されず、上記したシリカ(気相法)の場合では、空隙率の大きな構造を得る上で平均一次粒径として30nm以下が好ましく、被膜の透明性を高めるためには3〜10nmであることが好ましい。
上記バインダーと無機フィラーを混合する場合、水性インクの受容層としての多孔質物質層の親水性バインダーに対する無機微粒子の比率は、重量比で2〜50倍とすることが好ましい。重量比が2倍以上であれば多孔質物質層における空隙率は良好となり、十分な空隙容量を得ることができ、その結果、インクジェットによる印刷時に過剰の親水性バインダーが膨潤してその空隙を塞ぐことを防止することができる。
また、重量比を50倍以下とすることで多孔質物質層を厚膜で塗布した場合にひび割れが生じにくい。従って、十分な空隙容量を確保できる点でより好ましい無機微粒子の比率は重量比で2.5〜20倍であり、乾燥塗膜の割れを防止する点を加味すると5〜15倍が最も好ましい。
なお、バインダーと無機フィラーの分散処理方法としては、高速回転分散機、媒体撹拌型分散機(ボールミル、サンドミル等)、超音波分散機、コロイドミル分散機、ロールミル分散機、高圧分散機等、公知の各種分散機を利用して処理することができるが、分散を効率的に行うことができる点で超音波分散機や高圧分散機を利用することが好ましい。
また、インク受容層5の塗布方法としては、例えばグラビアコーティング法、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、押し出し塗布方法、カーテン塗布方法、エクストルージョンコート法等の公知の塗布方法を採用することができる。
なお、インク受容層5を2層以上で構成する場合には、すべての層をインラインで連続して塗布することが製造コストを低減させる上で好ましい。
このようにして形成されたインク受容層5上にインクジェット印刷装置によって図柄層(着色層)6が印刷される。上記着色層は2層以上であってもよい。
インクジェット方式は、印刷対象にインクを着滴させ、浸透させることによって図柄を定着させるのが一般的であるが、印刷対象が本実施形態の転写(樹脂)フィルムのように濡れ性がなくとも、図1(c)に示すように、インクジェットヘッドから噴射されたインクはインク受容層5に着滴してそのインク受容層5に一部浸透するため、図柄を定着性良く印刷することが可能になる。上記インクジェット印刷装置に使用されるインクとしては溶剤系のインクを選択することができる。
このようにインクジェットによる印刷方法によれば、例えば、DTP(desktop publish-ing)などによって作成されたデジタルデータを、製版工程を経ずに文字、記号、模様、塗りパターン等を含む図柄層6として直接印刷することができる。
ところが、透明基材に対し上記インクジェットのみで印刷を行っても色抜けが生じるため、白押えが必要となるが、この白押え(白色層)はインクジェット方式で印刷することができない。
そこで、図1(d)に示すように、図柄層6に不可欠な白押え(隠蔽層)7については感熱リボン印刷装置を用いて印刷する。上記隠蔽層は2層以上であってもよい。上記白押え7は上述した図柄層6の一部となって図柄を形成する。
感熱リボン印刷装置は後で詳しくその構成を説明するが、所定幅のインクリボンをロール状に巻き付けたリボンカートリッジを備えており、インクリボンの送り方向と直交する方向に感熱ヘッドを搭載したキャリッジを往復させ、画像データに対応する感熱ヘッドを加熱し、その加熱ヘッドをインクリボンを介して印刷対象に押圧することにより、インクを転写するものである。
従って白色インクリボンを巻き取ったリボンカートリッジをセットし、図柄層6上に重ねて色押え7を印刷すれば、インクジェットでは不可能であった白押えを可能にすることができる。
上記白色インクリボンは、従来、公知のものを使用することができ、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)を素材とする基材シート上に白色顔料とそのバインダーである熱可塑性樹脂からなる白色塗料を所定厚さ塗布したものである。
このようにして図柄層6の色抜けを防止する白押え7が形成される。
なお、感熱リボンにおいて白色インクは剥離層(以下、感熱剥離層と呼ぶ)を介して基材シートに形成されており、白色インクが転写される場合にはその感熱剥離層を伴って転写が行われる。従って、感熱リボン印刷装置を用いて白押え7が形成されると、白押え7の上面は図1(d)に示したように感熱剥離層8で被覆されることになる。
図2は図柄層6と白押え7を印刷するための装置構成を示したものである。
印刷装置10は、フィルム1aの走行方向(X方向)においてインクジェット印刷部(インクジェット印刷装置)11と感熱リボン印刷部(感熱リボン印刷装置)12とをこの順に配置している。
なお、以下の説明においてフィルム1aとは図柄層および白押えが印刷される前のフィルムを意味し、図柄層および白押えが印刷された後の転写フィルム1と区別する。
インクジェット印刷部11は、インクを噴射するインクジェットヘッド(以下、ヘッドと略称する)11aと、そのヘッド11aに対しインクを供給するインクカートリッジ(図示しない)と、ヘッド11aを走査させるキャリッジ11bとを有している。
上記ヘッド11aは一定時間毎にインクを吐出し続け、吐出されたインク液滴を偏向させることにより画像を形成するコンティニュアス方式のものであってもよく、また、印刷しようとする画像データに対応してインクを吐出させるオンデマンド方式のものであってもよい。
また、インクの吐出方式は、サーマル方式、静電アクチュエータ方式、ピエゾ方式等があるが、いずれの方式であってもよい。
一方、感熱リボン印刷部12は、感熱転写リボン12aとそのリボンを巻き取る巻取ロール12bと、発熱体を備えたサーマルヘッド12cと、そのサーマルヘッド12cを走査させるキャリッジ12dとを有している。
また、フィルム1aをX方向に送る搬送機構13,14と、上記各キャリッジ11b,12dの移動とをそれぞれ制御するドライバ15が備えられている。
上記搬送機構13は、サーマルヘッド12cの下流側に配置された一対の送りローラ13a,13bを有し、搬送機構14は、ヘッド11aの上流側に配置された一対の送りローラ14a,14bとを有し、各送りローラはベルトを介して連動するようになっている。また、一方の送りローラ13aはモータ13cによって駆動する駆動ローラとなっており、モータ13cの回転は上記ドライバ15によって制御されるようになっている。
上記搬送機構13,14によって供給ロール(所定幅にカットしたフィルム1aをロール状に巻き取ったもの)16からフィルム1aが巻き解かれ第一のプラテン17位置に供給されるようになっている。
キャリッジ11bはシリアルスキャン型のインクジェットプリンタと同様に、ドライバ15による制御によってフィルム1aの幅方向にヘッド11aを走査させるようになっており、フィルム1aの幅方向に平行に配置された二本のガイドレール11c,11cをガイドとして摺動するようになっている。
また、上記キャリッジ11bは図示しないパルス制御型モータの出力軸に対しタイミングベルトを介して連結されており、そのモータの回転量と回転方向を制御することによりキャリッジ11bに搭載されたヘッド11aをフィルム1a幅方向の任意の位置に移動させることができ、ヘッド11aから噴射されたインクは、ヘッド11aから1mm程度のギャップを隔てて配置されているフィルム1aのインク受容層5に着滴するようになっている。それにより、所望の図柄が印刷される。
図柄層6が印刷されたフィルム1aは次に、感熱リボン印刷部12に送られる。
感熱リボン印刷部12では、インクジェットによって印刷された図柄層6上に白押え7を重ねて印刷する。
白押え7を印刷する場合、白色の感熱転写リボン12aをロール状に巻取ったリボンカートリッジをキャリッジ12dにセットし、キャリッジ12dをフィルム1a幅方向に走査させ、キャリッジ12dに備えられているサーマルヘッド12cを印刷範囲に応じて発熱させ、サーマルヘッド12cと第二のプラテン18との間にフィルム1aを挟み込み、感熱転写リボン12aに塗布されている白色インクをフィルム1aに転写する。
上記白色インクは感熱ヘッドの熱により溶かされ、且つ転写時の熱により溶かされない程度の熱軟化温度を持つ熱可塑性樹脂と着色剤とからなるインクを使用している。なお、図中、19は転写フィルム1を巻き取る巻取ロールである。
図3は図2のA方向から転写フィルム1を見た状態を示している。
同図において、転写フィルム1の所定の位置にインクジェットによって窓枠状の図柄層6が形成されており、この図柄層6の裏側にその図柄層6よりも若干広い範囲で同じく窓枠状の白押え7が形成されている。なお、6aは図柄層6に形成された抜き文字部分(ABC)であり、この抜き文字部分6aを通して白押え7が見えるため、結果として図柄層6に白色文字ABCが形成されることになる。
これら図柄層6と白押え7は転写フィルム1の幅方向縁部に配列された位置決めマーク20に基づいて重ね合わされる。
位置決めマーク20はインクジェットによる図柄層6の印刷と同時に印刷されるものであり、その図柄層6から特定の方向に一定の距離で印刷されるようになっている。
この位置決めマーク20の移動経路S上には転写フィルム1を上下に挟んだ状態でフォトカプラ21が設けられており、フォトカプラ21が位置決めマーク20を検出すると信号が出力され、この信号を受けたドライバ15は、搬送機構13,14を制御して図柄層6をサーマルヘッド12c位置まで送って停止させる。
次いでキャリッジ12dを制御しサーマルヘッド12cをフィルム幅方向に移動させることにより図柄層6に対応する位置まで移動させ、1ライン分(L1)の白色インクを幅Wにわたって印刷する。次いで白色インクが抜けたインクリボンを巻き取りつつ転写フィルム1を若干X方向に送り、次の1ライン分(L2)の白色インクを幅Wにわたって印刷する。この動作を繰り返すことによって白押え7をべた塗りで形成していく。
上記実施形態では白押えを例に取り説明したが、感熱転写リボン12aの色を別の色のリボン、例えば、アルミニウム調の灰白色のリボンに交換すれば金属色を印刷することができ、インクジェットによって印刷した図柄の色調に金属感を与えることができる。
また、メタリック(金属光沢)色のリボンを使用すれば、金属表面と同等の質感を再現することができ、パール色のリボンを使用すれば、図柄に深みのある光沢を与えることができ、蛍光色のリボンを使用すれば、蛍光を発する図柄にすることができる。
さらにまた、白押え7を印刷した後、その白押え7の上に再度、感熱リボン印刷で上記した金属色、メタリック色或いはパール色を重ねて印刷することもできる。また、この逆に、金属色、メタリック色或いはパール色を印刷した後、その上に白押え7を印刷することもできる。
上記した各色はいずれもインクジェットでは印刷できないものであるが、感熱リボン印刷では容易に印刷することができる。
このようにインクジェット印刷部11と感熱リボン印刷部12とを組み合わせて印刷を行えば、グラビア印刷によって転写フィルム1に印刷される図柄のほぼすべてを再現することができ、この転写フィルム1を用いてインモールド成形すれば小ロットを簡単に試作することができるようになる。
なお、感熱リボン印刷部12においては、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色リボンもセットすることもでき、選択した色のリボンカートリッジをキャリッジ12dに装着して例えば1ライン分印刷を行い、次いで別の色のリボンカートリッジを装着して同一ライン上に印刷を行い、この工程を複数繰り返せば1ライン上にカラー層を形成することができる。
このようにして印刷されるカラーは、インクジェットのような精細なものではないが上記インクジェットによる図柄層6の背面側にこのようなカラー層を重ね合わせると、図柄層6を深みのある色にすることもできる。
また、図柄層6を形成しない部分を設けて上記金属色、金属光沢色、パール色が直接、見えるようにすると、それらの色で図柄を形成することができる。
図4は上記工程で得られた転写フィルム1を用いて行われるインモールド成形を示したものである。
同図において、インモールド成形は主として(a)転写フィルム位置決め工程、(b)射出成形工程、(c)成形品取り出し工程とからなっている。
インモールド成形装置は、固定金型30と可動金型31を有し、これらの金型の間に転写フィルム1を通過させるようになっている。両金型を通過する転写フィルム1は、図柄層6を固定金型30側に向けて配置される。
固定金型30には、透明樹脂を注入するスプルー形成部分30aが転写フィルム1に向けて形成されており、このスプルー形成部分30aに射出成形装置32のノズルが接続されている。固定金型30と可動金型31が閉じられると、両金型の間に溶融樹脂注入スペースとしてのキャビティが形成されるようになっている。
上記溶融樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂等の汎用樹脂が示される。また、これに限らず、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の汎用エンジニアリング樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂等のスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。なお、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も上記溶融樹脂として含まれる。
上記構成を有する固定金型30と可動金型31との間に転写フィルム1が送り込まれ、位置決めが行われる。すなわち、キャビティに注入されて成形される透明樹脂と転写フィルム1に形成されている図柄とが所定の配置となるように位置決めされる。
図4(b)において、転写フィルム1の位置決めが終わると固定金型30と可動金型31が型閉めされ、対向する固定金型30と可動金型31との間に形成されるキャビティに透明樹脂が注入される。
次いで、注入された透明樹脂が硬化した後、図4(c)に示すように、固定金型30と可動金型31が開かれ、剥離層4(図1参照)が設けられていることによって基材シート2がはがれ、固定金型30側に成形品33が残る。この成形品33の樹脂成形表面には図柄層6と白押え層7が転写され、成形品33と一体化される。その後、成形品33は固定金型30から脱型される。
図5(a)は上記インモールド成形によって表転写された成形品を示したものである。
同図において、図柄層6の下層には白押え7が形成されているため、透明成形品33を矢印B方向から見た場合に色抜けが発生せず図柄の色調を忠実に再現している。
一方、図5(b)に示すようにバックインモールドと呼ばれる裏転写方法もある。
この場合、透明成形品33を通して図柄層6を見ることになるため、剥離層4に対してまず白押え7を印刷し、その白押え7上に図柄層6を印刷することになる。
従って、表転写において行われるインクジェットによる印刷と感熱リボンによる印刷とは、印刷順序が逆になる。図2で説明すると、フィルム1aはX方向と逆方向に搬送され感熱リボン印刷部12による白押え7が印刷された後、インクジェット印刷部11による図柄層6が印刷されることになる。
上記表転写された転写フィルムと裏転写された転写フィルムとを用いて両面インモールド成形を行っても問題なく加飾品を製造することができる。
次に、一定寸法に仕上げられた転写フィルムを用いて枚葉で転写する場合について説明する。
転写フィルム1の図柄層6を一枚ずつ個別に転写する場合、図柄層6が印刷されている転写層以外の不要部分を予めハサミやカッターで切断しておくが、形状が複雑になったり枚数が多くなるとその作業も繁雑になる。このような場合には、カッティングプロッタを使用することができる。
このカッティングプロッタ22(図2参照)は感熱リボン印刷部12の下流側(フィルム走行方向において)配置される。
カッティングプロッタ22を利用した転写方法は、通常、以下の工程によって行われる。
まず、基材シート上に上記と同じ方法で図柄層6および白押え7を印刷する。次いで、カッティングプロッタ22により転写フィルム1の転写層の周囲をカットする。不要部分が除かれ転写層のみが残された枚葉の転写シートを用い、転写対象に図柄層6を転写する。
本実施形態ではカッティングプロッタ22を使用して転写層の周囲を矩形状にカットしてするとともに、カットされた転写シートの四隅にφ3mmの透孔を穿設した。
この転写シートを成形金型に配置するにあたり、金型内に設けられている4本の位置決めピンと上記4つの透孔とを対応させて位置決めし、透孔に位置決めピンを軸通させることによって転写シートを所定の位置にセットする。このようにして成形を行えば、精度良く図柄が施された加飾品が得られる。
このように、転写フィルム1の搬送経路上にカッティングプロッタ22を配置すれば、図柄の印刷後にロールを取り外し、再度トムソン型などに位置合わせをするといった工程を省略することができ、インラインで枚葉の転写に必要な抜き加工を完了することができるようになる。
また、上述した実施形態では吸水性の乏しい剥離層4の表面にインク受容層5を積層することによりインクジェットからのインクの着滴を可能にしたが、剥離層4にインク受容性を持たせることもできる。
例えば、吸水性のフィラーを混ぜる、さらに好ましくは剥離層に水溶性の樹脂を使うことによって吸水性を付与すれば、剥離層4をインク受容層として機能させることができ、転写フィルムの箔設計を簡素化することができる。
また、インクジェットに使用するインクとして剥離層4に対して相性のいい熱硬化性樹脂インクを使用することもできる。熱硬化性樹脂インクを使用すれば、剥離層4にインク受容性がなくても剥離層4の表面で硬化することにより剥離層4に定着させることができる。上記熱硬化性樹脂インクとは、着色剤と例えばエポキシやウレタンからなる熱硬化性バインダーで構成される。
また、上記転写フィルムの製造方法において、転写フィルム1の厚さが薄すぎると(例えば25μm以下)、供給ロール16から送り出され巻取ロール19によって巻き取られる転写フィルム1にシワが生じる等、不都合が発生する。
このような場合、第二のシートを重ね合わせてフィルム1aの厚さを増やすことが好ましい。具体的には、厚さ25μmのフィルム1aにおける基材シート2の裏面に、厚さ125μmのPETフィルムを第二のシートとして熱ラミネートにより貼り合わせる。因にラミネートされた第二のシートの剥離強度は20g/inch幅である。
このように第二のシートでラミネートした状態でインクジェット印刷装置によって印刷を行い、感熱リボン印刷装置によって印刷したところ、印字性、フィルム搬送性も共に良好になった。上記方法で図柄および白押えを印刷した後、第二のシートを剥がし、インモールド成形を行えば、印刷から成形までの作業性が向上する。
また、第二のシートをラミネートした場合に、上述したカッティングプロッタ22を利用すれば、転写層以外を取り除き、転写層のみを効率良く残すことができる。
具体的には、カッティングプロッタ22による切断厚さを25μmに設定し、上記第二のシートがラミネートされた転写フィルム1をカッティングプロッタ22に通す。カッティングプロッタ22による切断工程では転写層の周囲に深さ25μmの切目を入れて抜き加工する。それにより、第二のシートについては切断されない(ハーフカットされる)ため、枚葉で印刷する場合のように転写フィルムが分断されないため搬送が容易になり、枚葉の場合に比べ加飾シートの取り出しが容易になる。
図6(a)は水性インクを用いてインクジェット印刷された加飾層の断面を示したものである。
成形樹脂40の表面に感熱剥離層8を介して白押え7が形成され、この白押え7の表面に、インクジェットによって図柄層6が形成されているインク受容層兼剥離層4′が形成されている。この場合、感熱剥離層8は成形樹脂40との接着層として機能することになる。
図6(b)は図柄層6および白押え7が存在しない部分、例えば透明部の断面を示したものであり、インク受容層兼剥離層4′が成形樹脂40との接着層として機能する。
図6(c)はインクジェットによる図柄層6を有し白押え7が存在しない部分の断面を示したものであり、図柄層6が形成されているインク受容層兼剥離層4′が成形樹脂40との接着層として機能する。
また、図7(a)は熱硬化性インクを用いてインクジェット印刷された加飾層の断面を示したものである。
成形樹脂40の表面に感熱剥離層8を介して白押え7が形成され、この白押え7の表面にインクジェットによって図柄層6が形成されている剥離層4が形成されている。この場合、感熱剥離層8が成形樹脂40との接着層として機能することになる。
図7(b)は図柄層6および白押え7が存在しない部分、例えば透明部の断面を示したものであり、剥離層4が成形樹脂40との接着層として機能する。
図7(c)はインクジェットによる図柄層6を有し白押え7が存在しない部分の断面を示したものであり、インクジェットによる図柄層6が成形樹脂40との接着層として機能する。
なお、上記実施形態では加飾用フィルムとして転写フィルムを例に取り説明したが、これに限らず、転写フィルム以外の加飾フィルムを用いることもできる。この場合の加飾フィルムとは、基材シート上に剥離層を介さず直接図柄層が形成されており、加飾後はその基材シートが加飾品と一体になるものである。このように使用される加飾フィルムについても、転写フィルムと同様に、インクジェットによる図柄層の印刷と感熱リボンによる白押えの印刷を行うことができる。
加飾フィルム用の基材シートの厚さは25〜500μmのものを使用することができるが、ハンドリング性の良さを考慮すると50〜300μmのものを使用することが好ましく、成形安定性の良さを考慮すると100〜250μmのものを使用することが好ましい。
このような基材シートをロール状にして図2に示した印刷装置に供給すれば、その基材シート上に白押えされた図柄を形成することができる。
また、本発明の加飾用フィルムの製造方法は、インモールド成形用の転写フィルムを製造する場合に限らず、印刷対象物と転写フィルムを積層して加熱加圧ロールと受けロールの間に通過させ、図柄を印刷対象物に転写させる熱転写用の転写フィルムの製造にも適用することができる。
また、本発明の加飾品は、上記実施形態に示した樹脂成形品に限らず、金属製品、ガラス製品、布製品、紙製品等にも適用することができる。
本発明に係る加飾用フィルムの製造方法を示す工程図である。 加飾用フィルムの図柄層と白押えを印刷するための印刷装置の構成図である。 加飾用フィルムの平面図である。 加飾用フィルムを用いて行われるインモールド成形の工程図である。 インモールド成形された成形品の断面図である。 水性インクを用いてインクジェット印刷された加飾層の断面図である。 熱硬化性インクを用いてインクジェット印刷された加飾層の断面図である。
符号の説明
1 転写フィルム
2 基材シート
3 離型層
4 剥離層
5 インク受容層
6 図柄層(着色層)
7 白押え(隠蔽層)
8 感熱剥離層
10 印刷装置
11 インクジェット印刷部
11a ヘッド
11b キャリッジ
12 感熱リボン印刷部
12a 感熱転写リボン
12b 巻取ロール
12c サーマルヘッド
12d キャリッジ
13,14 搬送機構
15 ドライバ
16 供給ロール
17 第一のプラテン
18 第二のプラテン
19 巻取ロール

Claims (19)

  1. 基材シート上に剥離層を介して転写用の図柄層を有する加飾用フィルムの製造方法であって、
    インクジェット印刷によって形成される着色層と、感熱リボン印刷によって形成される隠蔽層とを重ねることにより、上記図柄層を形成することを特徴とする加飾用フィルムの製造方法。
  2. 基材シート上に図柄層を有する加飾用フィルムの製造方法であって、
    インクジェット印刷によって形成される着色層と、感熱リボン印刷によって形成される隠蔽層とを重ねることにより、上記図柄層を形成することを特徴とする加飾用フィルムの製造方法。
  3. 上記着色層における図柄をインクジェット印刷で形成し、上記隠蔽層における白押えを感熱リボン印刷で形成する請求項1または2記載の加飾用フィルムの製造方法。
  4. 上記着色層における図柄をインクジェット印刷で形成し、上記隠蔽層における金属色または金属光沢色を感熱リボン印刷で形成する請求項1または2記載の加飾用フィルムの製造方法。
  5. 上記着色層における図柄をインクジェット印刷で形成し、上記隠蔽層におけるパール色を感熱リボン印刷で形成する請求項1または2記載の加飾用フィルムの製造方法。
  6. 上記剥離層と上記図柄層との間に、インクジェットヘッドから噴射されたインクを着床させるためのインク受容層を形成する請求項1記載の加飾用フィルムの製造方法。
  7. 上記剥離層が、インクジェットヘッドから噴射されたインクを着床させるためのインク受容層を兼ねる請求項1記載の加飾用フィルムの製造方法。
  8. 上記インクジェット印刷用のインクとして熱硬化型インクを使用する請求項1〜5のいずれか1項に記載の加飾用フィルムの製造方法。
  9. 上記剥離層上に、上記着色層としてインクジェット印刷による図柄を形成した後、上記隠蔽層として感熱リボン印刷で白押えを形成するか、または上記隠蔽層として感熱リボン印刷で白押えを形成した後、上記着色層としてインクジェット印刷で図柄を形成する請求項1記載の加飾用フィルムの製造方法。
  10. 上記基材シート上に、上記着色層としてインクジェット印刷による図柄を形成した後、上記隠蔽層として感熱リボン印刷で白押えを形成するか、または上記隠蔽層として感熱リボン印刷で白押えを形成した後、上記着色層としてインクジェット印刷で図柄を形成する請求項2記載の加飾用フィルムの製造方法。
  11. 上記基材シート上に上記着色層または隠蔽層を形成するとともに位置決めマークを印刷し、この位置決めマークに基づいてインクジェット印刷または感熱リボン印刷による印刷の位置決めを行い、インクジェット印刷によって形成される上記着色層と、感熱リボン印刷によって形成される隠蔽層とを重ね合わす請求項1〜10のいずれか1項に記載の加飾用フィルムの製造方法。
  12. 図柄層が印刷された上記加飾用フィルムに対し、カッティングプロッタで抜き加工を施す請求項1〜11のいずれか1項に記載の加飾用フィルムの製造方法。
  13. ロール状に巻き取られた基材シートロールから上記基材シートを巻き解き、その基材シートにおける被印刷面の反対側に所定の厚さを有する第二のシートをラミネート加工によって貼り合わせ、上記インクジェット印刷工程に供給する請求項1〜12のいずれか1項に記載の加飾用フィルムの製造方法。
  14. 上記基材シートに図柄層の形成された加飾層の周囲に、上記第二のシートを切断しない範囲でハーフカット抜き加工を施す請求項13記載の加飾用フィルムの製造方法。
  15. 基材シート上に剥離層を介して、または基材シート上に直接、転写用或いは加飾用の図柄層を有する加飾用フィルムであって、
    インクジェット印刷によって形成される着色層と、感熱リボン印刷によって形成される隠蔽層とが重ね合わされた状態で上記図柄層を形成していることを特徴とする加飾用フィルム。
  16. インクジェット印刷によって形成された着色層上に、感熱リボン印刷によって隠蔽層が形成されているか、または感熱リボン印刷によって形成された上記隠蔽層上にインクジェット印刷によって上記着色層が形成されている請求項15記載の加飾用フィルム。
  17. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の製造方法で製造された加飾用フィルムを金型内に配置し、樹脂を注入することによって成形された加飾品。
  18. 請求項1,3〜9,11のいずれか1項に記載の製造方法で製造された加飾用フィルムにより表面に図柄層が転写された加飾品。
  19. 請求項2〜8,10,11のいずれか1項に記載の製造方法で製造された加飾用フィルムを表面に一体に接合した加飾品。
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