JP2006297486A - 加工装置および同装置を用いた加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パラレルメカニズム機構を用いた加工装置に於て、不規則に分散して配置されるワークを合理的に加工できるようにする。
【解決手段】 加工用ヘッド24の位置および姿勢をパラレルメカニズム機構により切換えるように構成された加工装置10。この加工装置10は、台車12を有することにより装置全体が移動可能に設けられる。また、加工用ヘッド24に着脱可能に装着されるプローブ28を有し、このプローブ28をワークの支持テーブルに接触させることにより加工装置10に対するワークの相対的な位置関係を検出するワーク位置検出手段38等と、予め記憶された加工データを上記位置関係に応じた加工データに変換するデータ変換手段36と、ここで変換された加工データに基づいてワークWの加工を行うべくストラッド18を駆動制御する軸制御手段34とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、パラレルメカニズム機構を利用した加工装置等のパラレルメカニズム装置に関するものである。
ベースとエンドエフェクタとを複数の駆動軸(ストラッド)によって接続し、各ストラッドを協調してその軸方向に伸縮(進退)駆動することによりエンドエファクタの位置及び姿勢を制御するパラレルメカニズム機構が一般に知られており、この種のパラレルメカニズム機構を用いた加工装置として、例えば主軸ヘッドをエンドエフェクタとして設けた加工装置等が種々考えられている(例えば特許文献1)。
特表2004−512476号公報
上記のようなパラレルメカニズム機構を用いた加工装置によると、主軸ヘッドの位置や姿勢の自由度が高く、固定されたワークに対して主軸ヘッドの姿勢等を自在に切換えながら所望の加工を施すことが可能であり、本願出願人は、当該加工装置を例えば航空機の機体や電車の車両に代表されるような大型のワークの加工に用いることを考えている。ところが、ここに以下のような課題がある。
例えば航空機の製造では、格納庫内の複数の箇所で機体パーツを個別に製作し、これらを合体させることにより機体を製作して各種電装部品等を機体に組込むため、機体パーツの製作場所毎に加工装置を設置する必要がある。この際、機体パーツの数は機体の種類により異なるため、必要な加工装置の数や配置も異なってくる。また、機体パーツを合体させ、あるいは完成した機体を格納庫から運び出す際には、一旦設置した加工装置を取り外すことが要求される場合もある。つまり、必要な加工装置の数や配置が一定しておらず、また加工装置の取外しや移動を求められる場合もあるため、これらに柔軟に対応することが求められる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、パラレルメカニズム機構を用いた加工装置において、不規則な場所で分散して行われるワークの加工等に合理的に対応できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本願出願人は、パラレルメカニズム機構を用いた加工装置によると、エンドエフェクタの位置および姿勢の自由度を高めながらも、いわゆるシリアルメカニズム機構を用いた加工装置に比べて装置重量を大幅に軽減することができる点に着目した。すなわち、本発明の加工装置は、ベースフレームと、エンドエフェクタとしての加工用ヘッドと、前記ベースフレームと加工用ヘッドとを連結する複数本のストラッドと、各ストラッドをその軸方向に駆動するストラッド駆動手段とを備え、前記各ストラッドをそれぞれ前記駆動手段により個別に駆動することにより前記加工用ヘッドの位置及び姿勢を制御するように構成されたパラレルメカニズム機構を用いた加工装置において、任意の位置に移動可能な台車を有し、この台車上に前記ベースフレームが固定されることにより装置全体が移動可能に設けられ、さらに、ワーク又は当該ワークを支持するテーブルに対してプローブを接触させることにより加工装置に対するワークの相対的な位置関係を検出する検出手段と、この検出手段により検出される上記位置関係に基づき、予め記憶されている当該ワークの加工データを上記位置関係に応じた加工データに変換するデータ変換手段と、前記データ変換手段により変換された加工データに基づいてワークの加工を行うべく前記駆動手段を制御する制御手段とを備えているものである(請求項1)。
この加工装置によると、パラレルメカニズム機構を用いた加工装置を任意の位置に移動させてその移動先でワークの加工を行うことが可能となる。すなわち、加工装置のベースフレームが台車に固定されて装置全体が移動可能に設けられているため、例えば不規則に配置されたワークに対して加工装置をそのワークの位置に容易に移動させることができる。そして、ワークの加工に際しては、プローブを移動先のワーク等に接触させれば、加工装置に対するワークの相対的な位置関係が調べられ、さらに予め記憶されている当該ワークの加工データがこの位置関係に応じたデータに変換され、この変換後の加工データに応じて加工用ヘッドが駆動制御されることとなる。
この加工装置において、前記制御手段は、ワークに対向する所定の作業位置に前記台車が配置された状態で、前記ワークの加工に先立ち、ワーク又は前記テーブルに前記プローブを接触させることにより上記位置関係を求める処理を実施すべく前記駆動手段を制御するように構成されているのが好ましい(請求項2)。
この構成によると、加工装置に対するワークの相対的な位置関係を調べるための一連の作業が自動化されることとなり、作業の効率化が図られる。
なお、上記の加工装置において、前記プローブは加工用ヘッドに設けられるのが好ましい(請求項3)。
この構成では、加工用ヘッドに装着されたプローブを当該加工用ヘッドの駆動によりワーク等に接触させることによって加工装置に対するワークの相対的な位置関係が求められる。このように実際に加工を行う加工用ヘッドに対してプローブが設けられることにより、他の場所にプローブを設ける場合に比べて、求められる上記位置関係の信頼性が向上する。
この場合、加工用ツールを着脱可能に保持するチャックを加工用ヘッドが有する場合には、前記チャックによりプローブが保持されることにより加工用ヘッドに対して前記プローブが着脱可能に設けられるのが好ましい(請求項4)。
この構成によると、上記位置関係を調べるときにのみ加工用ヘッドにプローブを装着することにより、プローブが加工の邪魔になるのを回避し、またプローブを保護することが可能となる。しかも、加工用ツールを保持するためのチャックを共用してプローブを保持するので、合理的な構成でプローブを加工用ヘッドに着脱可能に設けることが可能となる。
一方、本発明に係る加工方法は、上記の加工装置を用いた加工方法であって、ワークの近傍であって、かつこのワークに対向する所定の作業位置に前記加工装置を配置し、ワーク又は当該ワークを支持するテーブルに対して前記プローブを接触させることにより加工装置に対するワークの相対的な位置関係を検出する事前処理を実施し、予め記憶されている加工データをこの事前処理により求めた位置関係に応じて変換することにより、当該変換後の加工データに基づいて前記ワークを加工するようにしたものである(請求項5)。
また、この加工方法において、不規則に配置された複数のワークのうち、一のワークに対向する上記作業位置に加工装置を配置して上記事前処理およびワークの加工を実施した後、当該加工装置を移動させて他のワークに対向する作業位置に配置して上記事前処理およびワークの加工を実施し、以後、加工装置を移動させながら他のワークを順次加工するようにしたものである(請求項6)。
この加工方法によると、上記の加工装置を用いて不規則に配置されたワークの加工を好適に進めることが可能となる。
本発明によると、パラレルメカニズム機構を用いた加工装置を任意の位置に移動させながらその移動先にあるワークに対して加工を施すことができる。そのため、不規則にワークが配置されるような場合、あるいはワークの数が一定でないような場合でも、これらワークの加工に適切に対応することができる。また、加工装置自体が移動可能に構成されているため、例えばワーク同士を合体させるような場合には、容易に加工装置を移動させることができる。従って、大型ワークを分散配置して加工が進められるような場合、例えば航空機を製造するような場合の作業を合理的に進めることができるようになる。
図1は、本発明に係る加工装置を用いた加工現場の様子を概略的に示している。同図に示すように、この加工現場には、ワークの大きさに応じた複数のステージが設けられており、具体的には、小型、中型、大型の3種類のワークを加工する第1〜第3の3つの加工ステージF1〜F3が設けられている。
これらの加工ステージF1〜F3にはそれぞれ、ワークWを支持するための加工ステーション1〜3が固定的に設置されている。これら加工ステージF1〜F3のうち第1,第2の加工ステージF1,F2には、複数の加工ステーションがそれぞれ設置されており、具体的には、第1の加工ステージF1には4つの加工ステーション1が横並びに設けられ、第2の加工ステージF2には2つの加工ステーション2が横並びに設けられている。
各加工ステーション1〜3には、ワークWを保持するための垂直姿勢のテーブル5がそれぞれ設けられており、これらテーブル5に板状のワークWが保持されている。
各加工ステーション1〜3のテーブル5の前方には、ワークWの加工時に加工装置10を配置するセットポジションSP(作業位置;加工ステーション1のみ図示)が設けられており、数台の加工装置10(図示の例では2台の加工装置10)を各加工ステーション1〜3に移動させながら、このセットポジションSPに位置決めした状態でワークWの加工を行わせるようになっている。
図示を省略するが、各加工ステーション1〜3には、それぞれ回転工具等を収納したオートツールチェンジャ(以下、ATCという)が設けられており、ワークWの加工時には、これらのATCに収納された回転工具等が加工装置10の後記加工用ヘッド24に装着されるようになっている。
図2は、加工装置10の構成を斜視図で概略的に示している。
同図に示すように、この加工装置10は、パラレルメカニズム機構を用いて構成される装置本体11と、この装置本体11を支持する台車12とを有している。
台車12は、モータ駆動の駆動輪および移動用脚輪(以下、単に車輪12aという)を備えた自走式の台車で、前記車輪12aの駆動により加工装置10を第1〜第3の加工ステージF1〜F3の任意の加工ステーション1〜3に移動させ得るように構成されている。また、この台車12には例えば油圧駆動式の複数のアジャスタ(図示省略)が設けられており、ワークWの加工時には、これらアジャスタを接地させることにより加工装置10を前記セットポジションSPに対して固定できるように構成されている。
装置本体11は、上記台車12上に固定されるベースフレーム14を有している。このベースフレーム14は、三角形を基本としたトラス構造からなり、同図に示すように三角形の配置で3つのノード16(リング状の支持部分;図3参照)を備えている。
これらノード16には、それぞれ2本のストラッド18が挿入されており、各ストラッド18が、後述する可動コア20を介してその軸方向変位および揺動が可能な状態でノード16に対して支持されている。
1つのノード16に支持される各ストラッド18の先端は、互いに他のノード16に挿入されたストラッド18の先端に連結されており、それぞれ2本1組として自在軸継手22を介して加工用ヘッド24(エンドエフェクタ)に連結されている。
加工用ヘッド24には、詳しく図示していないが、先端に油圧駆動式のチャックを備えた主軸26と、この主軸26を回転駆動するためのモータ等からなる主軸ユニットが内蔵されており、ワークWの加工時には、上記ATCに収納されるエンドミル等の回転工具がチャックにより保持された状態で主軸26と一体に回転駆動されるようになっている。
なお、この加工装置10によるワークWの加工時には、本加工に先立ち加工装置10に対するワークWの相対的な位置関係を検出する事前処理を実施するようになっており、この際には、ワーク検出用の工具であるプローブ28が前記チャックにより保持されるようになっている(図2は、プローブ28を保持した状態を示している)。
なお、図2中、符号23は、ベースフレーム14に設けられる支持部分と加工用ヘッド24とを連結する伸縮可能な中空ロッドであり、加工用ヘッド24に対する電力や冷却油等の供給ラインがこのこの中空ロッド23の内部に収納されている。中空ロッド23と加工用ヘッド24および上記の支持部分とはそれぞれ自在軸継手を介して連結されており、これにより加工用ヘッド24の位置および姿勢の切換えに対して中空ロッド23が追従可能となっている。
ストラッド18を支持する上記可動コア20は、図3に示すように半球型の一対の単位コア20aからなり、これら単位コア20a同士が重ね合わされることによって全体として球型に構成されている。
各単位コア20aは、スラストベアリング(図示省略)を介して互いに重ね合わされ、さらにその全体を外側からスフェリカルベアリング21により転動可能に保持された状態で前記ノード16に保持されている。これにより、両単位コア20aが一体的に転動可能で、しかも単位コア20a同士がそれらの合わせ面と直交する軸回りに相対的に回転可能な状態でノード16に対して支持されている。なお、スフェリカルベアリング21は、同図に示すように一対の単位ベアリング21a,21bから構成され、これら単位ベアリング21a,21bが嵌め合わされることにより可動コア20を転動可能に保持するように構成されている。
そして、可動コア20の各単位コア20aに対してそれぞれストラッド18が貫通して設けられ、これら単位コア20a内に収納されるモータにより各ストラッド18がその軸方向に個別に進退駆動されることにより、各ストラッド18の移動量に応じた加工用ヘッド24の位置及び姿勢の切換えが行われるようになっている。なお、当実施形態では、各ストラッド18にその軸方向に延びるラックが設けられる一方、各単位コア20a内にストラッド18を案内するガイド部材および前記ラックに噛合して前記モータにより駆動されるピニオンが設けられており、ラックとピニオンとの噛合わせにより前記ストラッド18をその軸方向に移動させるようにストラッド18の駆動手段が構成されている。
上記のように構成された加工装置10は、図1に示すように、各ストラッド18の駆動および加工用ヘッド24(主軸ユニット)の駆動を予め記憶された加工プログラムに従って制御するCNC装置30を有している。
このCNC装置30は、その機能構成としてヘッド制御手段32、軸制御手段34、データ変換手段36およびワーク位置検出手段38等を含んでいる。
ヘッド制御手段32は、加工用ヘッド24に搭載される前記主軸ユニットの駆動、すなわちチャックおよび主軸26の駆動を制御するもので、チャック駆動用の電磁バルブ、および主軸駆動用のモータ等がこのヘッド制御手段32に電気的に接続されている。
軸制御手段34は、加工用ヘッド24に装着される回転工具およびプローブ28の位置および姿勢を制御するもので、可動コア20(単位コア20a)に搭載されるモータおよびエンコーダ等がこの軸制御手段34に電気的に接続されている。
ワーク位置検出手段38は、ワークWの位置を検出する後記事前処理の際に、後記プローブ28に接続されるコントローラからの出力と、各単位コア20aに搭載されるエンコーダからの出力と、装置本体11を構成するパラレルメカニズムの運動学とに基づいて上記セットポジションSPに配置された加工装置10に対するワークWの位置関係(ワークWの位置および姿勢)を求めるものである。なお、当実施形態では、プローブ28、上記コントローラおよびワーク位置検出手段38等により本発明に係る検出手段が構成されている。
データ変換手段36は、CNC装置30の図外の記憶部に予め記憶されているワークWの加工データを、ワーク位置検出手段38により求められる上記位置関係(ワークWの位置および姿勢)に基づいて変換するものである。すなわち、CNC装置30には、加工データとしてワークWそのもの加工位置等を数値化したデータ、つまりワークWと加工装置10との相対的な位置関係が考慮されないデータ(初期データ)が記憶されており、加工データ作成手段36は、ワーク位置検出手段38で求められる上記位置関係に応じて上記初期データを加工装置10の有する座標軸上のデータに変換するものである。
次に、加工装置10を用いた上記加工ステージF1〜F32でのワークWの加工について図4のフローチャートに基づいて説明する。
上記の加工装置10を用いてワークWの加工を行う場合には、まず、オペレータのマニュアル操作により加工装置10を加工ステージF1〜F3の所望の加工ステーション1〜3に移動させて上記セットポジションSPに設置する(ステップS1)。具体的には、台車12を駆動することにより、加工装置10を自走させつつ加工ステージF1〜F3に誘導し、加工用ヘッド24をテーブル5に対向させた状態(図1参照)で停止させる。そして、台車12のアジャスタを例えば所定のマークに合わせた状態で接地させ、これにより加工装置10をセットポジションSPに位置決めした状態で固定する。なお、セットポジションSPは各加工ステーション1〜3に対してある程度の精度を持って定められており、上記のように加工装置10をセットポジションSPに固定することにより、加工ステーション1〜3に対して加工装置10が位置決めされる。
加工装置10の固定が完了すると、ステップS2〜S4においてワークWの位置検出処理、つまりセットポジションSPに固定された加工装置10に対するワークWの相対的な位置関係を求めるための事前処理が実行される。この処理は、オペレータによる操作パネル等の操作入力に基づき開始される。
まず、ワークWの位置検出用の工具であるプローブ28が加工用ヘッド24の先端、すなわち主軸26に装着される(ステップS2)。プローブ28は圧力センサ等を内蔵した軸状の部材で、図外のコントローラ(図示省略)に接続されており、プローブ28が被検出物に接触すると前記コントローラからCNC装置30に検出信号が出力されるようになっている。このプローブ28は、回転工具と同様に主軸26の上記チャックにより保持可能に構成され、他の回転工具と同様に上記ATCに収納されている。従って、加工用ヘッド24へのプローブ28の装着は、加工用ヘッド24がATCに接近してプローブ28をチャックにより保持し、その後、加工用ヘッド24が後退してプローブ28をATCから引出すことにより行われる。
プローブ28が保持されると、加工用ヘッド24が加工ステーション1〜3のテーブル5に接近し、図5(a),(b)に模式的に示すように、順次テーブル5上に予め定められた3点(仮想点)、例えばテーブル5の幅方向両端の2点と、その一方側の点の下側に位置する点の合計3つの位置にプローブ28を接触させ、各点におけるプローブ接触時の前記エンコーダの出力値に基づき各検出点の位置関係が求められ、この位置関係からテーブル5の姿勢(テーブル前後方向の傾きα,β)が求められる。
また、図6(a)に示すように、テーブル5の両端に設けられる基準孔5a,5bに前記プローブ28が挿入され(図6(b)参照)、これら基準孔5a,5bの上下左右各方向の壁面に対するプローブ接触時の前記エンコーダの出力値に基づき各基準孔5a,5bの中心位置が求められ、この位置関係からテーブル5の姿勢(テーブル上下方向の傾きγ)が求められるとともにテーブル5の位置が求められる(ステップS3)。
こうしてテーブル5の位置および姿勢が求められると、その結果に基づいて当該テーブル5に保持されたワークWの位置および姿勢が求められる(ステップS4)。なお、ワークWはテーブル5に位置決めされており、従ってステップS4の処理では、テーブル5の位置および姿勢と既知の情報(テーブル5に対するワークWの設計上の固定位置)とに基づきワークWの位置および姿勢が求められる。但し、より正確にワークWの位置等を求めるには、テーブル5と同様にプローブ28をワークWに接触させてその位置等を直接求め、その結果とテーブル5の位置等との双方のデータに基づき最終的にワークWの位置等を求めるようにしてもよい。
ワークWの位置および姿勢が求まると、そのデータに基づき、前記データ変換手段36においてワークWの加工データ(初期データ)の変換が行われる(ステップS5)。
そして、加工データの変換が終了すると、加工用ヘッド24が移動してプローブ28がATCに戻され、その後、ワークWの加工に使用される回転工具が加工用ヘッド24に装着される(ステップS6,S7)。この際には、ステップS2で説明した動作と逆の動作に基づきプローブ28がATCに戻される。一方、加工用ヘッド24への回転工具の装着は、ステップS2のプローブ28の装着動作と同様にして行われる。
加工用ヘッド24に回転工具が装着されると、前記主軸26と回転工具とが一体に回転駆動され、ステップS5で変換された加工データに基づいて加工用ヘッド24の位置および姿勢が制御されることによりワークWの加工が進められる(ステップS8)。
ワークWの加工が終了すると、加工用ヘッド24がATCに接近して回転工具がATCに戻され(ステップS9)、これにより一連のワークWの加工が終了する。
なお、このようにして一のワークWの加工が終了すると、加工装置10を別の加工ステーション1〜3に移動させ、上記と同様にして当該加工ステーション1〜3のワークWを加工することにより、順次各加工ステーション1〜3にセットされたワークWを加工する。
以上のような本発明に係る加工装置10によると、装置全体を移動可能に構成したので、作業現場に設置された複数の加工ステーション1〜3に対してパラレルメカニズム機構を用いた加工装置10を移動させながら各ワークWの加工を進めることができる。
この場合、移動先での加工に際しては、予め加工用ヘッド24にプローブ28を装着してテーブル5を走査することにより加工装置10とワークWとの相対的な位置関係を調べる事前処理を実施し、ワークWの加工データ(初期データ)を上記位置関係に応じたデータに変換した上で、その変換後のデータに基づいて加工用ヘッド24等を駆動するようにしているので、ワークWの加工精度も良好に確保される。
従って、複数の加工ステーション1〜3を設けてワークWの加工を進める一方で、これら加工ステーション1〜3におけるワークWの加工を合理的に進めることができるという効果がある。すなわち、複数の加工ステーション1〜3に対して加工装置10を共通して用いることができるため、加工ステーション1〜3毎に加工装置10を設置する必要がなくなり、例えばワークWの加工頻度の違いにより未使用の加工ステーション1〜3が発生する場合でも、加工装置10を他の加工ステーション1〜3に移動させることにより加工装置10を有効活用することができる。また、加工ステージF1〜F3(加工ステーション1〜3)の数や位置に変更が生じた場合でも、加工装置10が移動可能であるため、これらの変更に柔軟に対応することができる。
なお、上記のような加工装置10の有用な適用例として、具体的には航空機の製造現場が考えられる。すなわち、航空機の製造では、格納庫内の複数の箇所で機体パーツを個別に製作してこれらを合体させるが、機体パーツの数や製作時の場所は機種によって異なり、そのために必要な加工装置の数や配置も機種によって異なってくる。従って、このような場合、上記実施形態のような加工装置10を用い、各製作現場の間を1乃至複数台の加工装置10を移動させながら各機体パーツの加工を行うようにすれば、全ての機体パーツの製作場所に対応して加工装置を設置する必要が無くなり、機体パーツの数等の変動に柔軟に対応することができる。また、航空機の製造では、機体パーツを合体させ、あるいは完成した機体を格納庫から運び出す際には、一旦設置した加工装置を取り外すことが要求されるが、上記実施形態の加工装置10によると、加工装置10を自在に移動させることが可能であるため手間無く速やかに対応することができる。
ところで、以上説明した加工装置10は、パラレルメカニズム機構を用いた本発明に係る加工装置の好ましい実施形態であって、その具体的な構成は適宜変更可能である。
例えば、実施形態の加工装置10に適用されるパラレルメカニズム機構の具体的な構成は上記実施形態の構成以外のものであってもよい。例えば実施形態では、加工用ヘッド24(エンドエフェクタ)とベースフレーム14とが横並びに設けられた横型のパラレルメカニズム機構を採用しているが、加工用ヘッド24が下向き又は上向きとなるように加工用ヘッド24とベースフレーム14が上下方向に並ぶ縦型のパラレルメカニズム機構を採用するものであっても構わない。また、実施形態では、ストラッド18に設けたラックとモータ駆動のピニオンとの噛合わせによりストラッド18を進退駆動するようにストラッド18の駆動手段を構成しているが、例えばストラッド18をボールねじ軸から構成し、これに螺合装着したナット部材をモータにより回転駆動することによりストラッド18を進退駆動するように上記駆動手段を構成してもよい。
また、実施形態の加工装置10では、台車12上に装置本体11が固定的に設けられているが、例えば装置本体11を台車12に対して旋回可能に設けてもよい。この場合、装置本体11を台車12に対して鉛直軸回りに旋回可能に設ける以外に、水平軸回りに旋回可能に設けるようにしてもよい。このような構成によれば、例えば航空機の機体内部等、ドーム型のワーク内部の加工を行う場合等、装置本体11を旋回させながらその姿勢を変えることにより広いエリアに対応できるようになる。
また、実施形態では、ワークWの位置検出用のプローブをATCに収納しておき、加工用ヘッド24に対して自動的に脱着するようにしているが、勿論、オペレータが手作業で脱着するようにしてもよい。また、作業の邪魔にならないような場合には、プローブ28を加工用ヘッド24に固定的に設けるようにしても構わない。さらに、加工用ヘッド24以外の場所にプローブ28を設けるようにしてもよい。
また、実施形態では、回転工具を使ってワークWを加工する加工装置10ついて説明したが、本発明は、これ以外の装置についても勿論適用可能である。例えばエンドエフェクタとして溶接用ヘッドを備えた溶接装置や、エンドエフェクタとして塗装用ノズルを備えた塗装装置等についても本発明は適用可能である。
また、加工装置10の具体的な適用例として、上記実施形態では航空機の製造について説明したが、これ以外にも、例えば電車の製造などにおいても上記加工装置10は有用である。
本発明に係る加工装置が用いられた加工現場の様子を概略的に示している。 加工装置の構成(制御系を含む)を示す斜視図である。 ストラッド、可動コアおよびベースフレームの構成を示す分解斜視図である。 加工装置を用いたワークの加工動作を説明するフローチャートである。 加工ステーションにおけるテーブルの姿勢を検出するための加工用ヘッド(プローブ)の動作例を説明する模式図である((a)はテーブルの平面図、(b)は同側面図である)。 (a),(b)は、加工ステーションにおけるテーブルの位置を検出するための加工用ヘッド(プローブ)の動作例を説明する模式図である。
符号の説明
F1〜F3 加工ステージ
1〜3 加工ステーション
10 加工装置
11 装置本体
12 台車
14 ベースフレーム
16 実装用ヘッド
18 ストラッド
24 加工用ヘッド
26 主軸
28 プローブ
30 CNC装置
32 ヘッド制御手段
34 軸制御手段
36 データ変換手段
38 ワーク位置検出手段

Claims (6)

  1. ベースフレームと、エンドエフェクタとしての加工用ヘッドと、前記ベースフレームと加工用ヘッドとを連結する複数本のストラッドと、各ストラッドをその軸方向に駆動するストラッド駆動手段とを備え、前記各ストラッドをそれぞれ前記駆動手段により個別に駆動することにより前記加工用ヘッドの位置及び姿勢を制御するように構成されたパラレルメカニズム機構を用いた加工装置において、
    任意の位置に移動可能な台車を有し、この台車上に前記ベースフレームが固定されることにより装置全体が移動可能に設けられ、さらに、
    ワーク又は当該ワークを支持するテーブルに対してプローブを接触させることにより加工装置に対するワークの相対的な位置関係を検出する検出手段と、
    この検出手段により検出される上記位置関係に基づき、予め記憶されている当該ワークの加工データを上記位置関係に応じた加工データに変換するデータ変換手段と、
    前記データ変換手段により変換された加工データに基づいてワークの加工を行うべく前記駆動手段を制御する制御手段と
    を備えていることを特徴とする加工装置。
  2. 請求項1に記載の加工装置において、
    前記制御手段は、ワークに対向する所定の作業位置に前記台車が配置された状態で、前記ワークの加工に先立ち、ワーク又は前記テーブルに前記プローブを接触させることにより上記位置関係を求める処理を実施すべく前記駆動手段を制御する
    ことを特徴とする加工装置。
  3. 請求項1又は2に記載の加工装置において、
    前記プローブは、前記加工用ヘッドに設けられることを特徴とする加工装置。
  4. 請求項3に記載の加工装置において、
    前記加工用ヘッドは、加工用ツールを着脱可能に保持するチャックを有するものであって、前記プローブは、前記チャックにより保持されることにより加工用ヘッドに対して着脱可能に設けられることを特徴とする加工装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の加工装置を用いた加工方法であって、
    ワークの近傍であって、かつこのワークに対向する所定の作業位置に前記加工装置を配置し、ワーク又は当該ワークを支持するテーブルに対して前記プローブを接触させることにより加工装置に対するワークの相対的な位置関係を検出する事前処理を実施し、予め記憶されている加工データをこの事前処理により求めた位置関係に応じて変換することにより、当該変換後の加工データに基づいて前記ワークを加工することを特徴とする加工方法。
  6. 請求項5に記載の加工方法において、
    不規則に配置された複数のワークのうち、一のワークに対向する上記作業位置に加工装置を配置して上記事前処理およびワークの加工を実施した後、当該加工装置を移動させて他のワークに対向する作業位置に配置して上記事前処理およびワークの加工を実施し、以後、加工装置を移動させながら他のワークを順次加工することを特徴とする加工方法。
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