JP2006296153A - 停電検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】交流電源の停電に対して、コンデンサの容量を大きくすることなく、0Vに限らない交流電源の停電に対しても、マイコンプログラムの進行状況を失うことなく、瞬時の停電があっても、プログラム動作を続行することを目的としている。
【解決手段】交流電源1から得られる直流電源と、交流電源1のゼロボルト近辺を検出するゼロボルト回路7と、ゼロボルト回路7からの信号を利用してプログラム動作するマイクロコンピュータ7と、交流電源1の電圧を検知する交流監視装置5と、交流電源1の電圧が一定値以上低下するとゼロボルト回路7を停止させるゼロボルト消去回路6とを備えており、ゼロボルト消去回路6が動作すると、マイクロコンピュータ7は、その時のプログラムの進行状態を保存して、機器の負荷9の駆動を制御するマイクロコンピュータ出力駆動端子を非駆動状態にするようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、交流電源のゼロボルトを検知して動作するマイクロコンピュータを搭載した、主に白物家電と呼ばれる機器の停電検知装置に関するものである。
従来、白物家電機器に搭載されたマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)による制御回路においては、交流電源のゼロボルトを検知して、これを利用してマイコンをプログラム動作させるものが多かった。そして、マイコンを使用した機器はシーケンス制御をする機器も多く、従って、交流電源が停電した時は一定時間その停電に耐え、停電が解消された時、プログラムが停電直前の状態からシーケンス動作が引続き続行することが必要であった。
そのため、マイコンはゼロボルト回路からの信号を取り込んでおいて、その信号がなくなると停電が発生したことを検知して、マイコン周辺の回路や、マイコンで駆動している負荷などの動作を停止し、マイコン以外での消費電流を極小にし、交流電源から作らたこれらの回路を動作させている直流電源の電圧低下を抑え、マイコンのみをできるだけ長時間を生かしておき、停電が解消すると停電前の状態から再び機器が動作できるようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開昭61−129581号公報
しかしながら、前記従来の構成では、交流電源が停電して交流電圧が0ボルトになり、ゼロボルト回路の信号がなくらないと、マイコンは停電を検知しなかった。なお、厳密に言うと、ゼロボルト回路が検知できないほど交流電源電圧が低下した時、マイコンは停電を検知することになるが、ゼロボルト回路が検知できない交流電源の電圧は、通常、非常に小さいため、本明細書においては、ゼロボルト回路が検知できない交流電源電圧はゼロボルトとする。
しかしながら、停電は、交流電源が必ず0Vとなるとは限らず、従って、このような停電が発生した時、マイコンは、マイコン以外の回路電流をゼロにするような制御をすることができず、直流電源は、負荷へ流れる電流が多いままとなり、直流電源は短時間で低下してしまい、マイコンは、リセットがかかり、進行中のプログラムが失われてしまうこととなり、機器の動作は途中の行程がリセットされてしまうこととなっていた。
また、通常、ゼロボルト回路信号により停電と判定されない電圧低下が発生した停電にも対処するため、直流電源を構成するコンデンサ容量を大きくするなどしてこのような停電に対処してきた。そのためコンデンサの容量を大容量とすることが必要であった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、交流電源の停電に対して、コンデンサの容量を大きくすることなく、0Vに限らない交流電源の停電に対しても、マイコンプログラムの進行状況を失うことなく、瞬時の停電があっても、プログラム動作を続行することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明の停電検知装置は、交流電源から得られる直流電源と、前記交流電源のゼロボルト近辺を検出するゼロボルト回路と、前記ゼロボルト回路からの信号を利用してプログラム動作するマイクロコンピュータと、前記交流電源の電圧を検知する交流監視装置と、前記交流電源の電圧が一定値以上低下すると前記ゼロボルト回路を停止させるゼロボルト消去回路とを備え、前記ゼロボルト消去回路が動作すると、前記マイクロコンピュータは、その時のプログラムの進行状態を保存して、機器の負荷の駆動を制御するマイクロコンピュータ出力駆動端子を非駆動状態にするものである。
これにより、マイコンは、マイコン以外の回路動作を停止させ、マイコンのみを生かし、直流電源の消費電力を低減して停電に耐えることができる。
本発明の停電検知装置は、交流電源の停電に対して、コンデンサの容量を大きくすることなく、0Vに限らない交流電源の停電に対しても、マイコンプログラムの進行状況を失うことなく、瞬時の停電があっても、プログラム動作を続行することができるので、部品の小型化、低価格化を実現することができる。
第1の発明の停電検知装置は、交流電源から得られる直流電源と、前記交流電源のゼロボルト近辺を検出するゼロボルト回路と、前記ゼロボルト回路からの信号を利用してプログラム動作するマイクロコンピュータと、前記交流電源の電圧を検知する交流監視装置と、前記交流電源の電圧が一定値以上低下すると前記ゼロボルト回路を停止させるゼロボルト消去回路とを備え、前記ゼロボルト消去回路が動作すると、前記マイクロコンピュータは、その時のプログラムの進行状態を保存して、機器の負荷の駆動を制御するマイクロコンピュータ出力駆動端子を非駆動状態にすることにより、交流電源の停電に対して、コンデンサの容量を大きくすることなく、0Vに限らない交流電源の停電に対しても、マイコンプログラムの進行状況を失うことなく、瞬時の停電があっても、プログラム動作を続行することができるので、部品の小型化、低価格化を実現することができる。
第2の発明の停電検知装置は、第1の発明において、ゼロボルト消去回路は、直流電源が、その負荷を駆動することが可能な正常動作の範囲内で、交流電源の電圧が一定値低下すると作動するようにしたことにより、停電発生時、交流電源の電圧が、どのような値をとっても、必ずマイコンのみの動作とし、マイコン以外の回路を停止させることが可能となり、より一層確実な直流電源の電流の消費を低減するモードに入れることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における停電検知装置の回路図を示したものである。図1において、交流電源1の両端には、ダイオード2とコンデンサ3が直列接続されており、コンデンサ3の両端から直流電圧を得ている。
コンデンサ3の両端の直流電圧を入力としてスイッチング電源4が接続されており、スイッチング電源4は、出力コンデンサ4aを有している。
交流監視装置5は、交流電源1の両端にダイオード5a、抵抗5b、抵抗5cが順に直列接続され、抵抗5cにはコンデンサ5dが並列に接続された回路により構成されている。抵抗5bと抵抗5cの接続点から交流電源の電圧の情報を出力している。
交流監視装置5の出力には、定電圧ダイオード6aのアノードが接続されており、また、定電圧ダイオード6aのカソードには、トランジスタ6bのベースが接続されている。また、トランジスタ6bのコレクタには、抵抗6cとトランジスタ6dのベースが接続されている。抵抗6cの他端は、スイッチング電源4の出力コンデンサ4aの出力に接続されており、トランジスタ6bおよびトランジスタ6dのエミッタは、スイッチング電源4のマイナス端子に接続されている。上記の定電圧ダイオード6a、トランジスタ6b、抵抗6cおよびトランジスタ6dにて、ゼロボルト消去回路6を構成している。
ゼロボルト回路7は、交流電源1の両端にダイオード7a、抵抗7b、抵抗7cが順に直列接続され、抵抗7bと抵抗7cの接続点にトランジスタ6dのコレクタとトランジスタ7dのベースとが接続されており、トランジスタ7dのコレクタは、抵抗7eに接続され、抵抗7eの他端は、スイッチング電源4の出力に接続され、トランジスタ7dのエミッタはマイナス端子に接続されて構成されている。
マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)8は、スイッチング電源4の出力コンデンサ4aの出力を電源として動作し、ゼロボルト回路7のトランジスタ7dのコレクタが入力端子Aに接続されている。マイコン8の出力端子Bは、負荷群9に接続されたリレー(図示せず)に接続され、負荷群9は、スイッチング電源4あるいは交流電源1により駆動され、マイコン8によりリレーがオン−オフ制御されることにより駆動制御されている。
以上のような構成において、その動作を以下に説明する。
交流電源1により定格交流電圧が供給されている時において、交流監視装置5は、ダイオード5bに順方向電流が流れる正弦波の半サイクル時に、抵抗5bと抵抗5cおよびコンデンサ5dにより、交流電源1の電圧に応じてコンデンサ5dに直流電圧を出力している。
交流電源1の電圧が正常な時は、コンデンサ5dの電圧は、ゼロボルト消去回路6の定電圧ダイオード6aのツェナー電圧と、トランジスタ6bのベースエミッタオン電圧の和の電圧より高い電圧となるようになっており、これによりトランジスタ6bはオンしてコレクタ電流が流れ、従って、抵抗6cに電流が流れてトランジスタ6dのコレクタエミッタ間電圧はほぼ0となり、トランジスタ6dはオフとなっている。これにより、トランジスタ6dのコレクタはゼロボルト回路7のトランジスタ7dには作用を及ぼさない。
このときゼロボルト回路7は、ダイオード7aの順方向電圧は無視し、ダイオード7aに順方向電流が流れる交流の半サイクルに、交流電圧が抵抗7a、7bに印加され、その分圧電圧がトランジスタ7dのベースエミッタ間オン電圧、すなわち約0.6Vに到達すると、トランジスタ7dはオンし、コレクタは0Vとなる。この電圧をローと呼ぶことにする。一方、反対の半波では、トランジスタはオフとなり、トランジスタ7dのコレクタはほぼスイッチング電源の電圧となる。この電圧をハイと呼ぶことにする。
このように交流電圧が供給されている時は、トランジスタ7dのコレクタ、すなわち、マイコン8には、ハイ、ローの電圧が交互に入力され、マイコン8はこれを検知して、この信号がある時は、プログラムを動作している。
次に、交流電源1の電圧が、スイッチング電源が動作できない電圧にまで低下した時、コンデンサ5dの電圧が、定電圧ダイオード6aのツェナー電圧とトランジスタ6bのベースエミッタ間オン電圧の和電圧より低くなると、トランジスタ6bはオフし、これにより、トランジスタ6dは、抵抗6cによりスイッチング電源4からバイアス電流が与えられ、オンする。トランジスタ6dがオンすると、そのコレクタ電流がスイッチング電源4からダイオード7a、抵抗7bを経由して流れ、コレクタエミッタ間電圧は、ほぼ0Vとなる。これにより、トランジスタ7dのベースはオフし、トランジスタ7dのコレクタ電圧、すなわち、マイコン8の入力端子Aへの入力電圧はハイとなる。
ここで、マイコン8は、入力端子Aに信号がある時のみプログラムが動作し、入力信号がない時は、これを検出して、現在進行中のプログラム動作を保存するとともに停止し、出力端子Bの動作を停止して、負荷群9の動作を停止し、スイッチング電源4および交流電源1の電力消費を低減する動作をする。そして、マイコン8にリセットがかかる電圧までスイッチング電源4の電圧が低下する前に、再び交流電源1の電圧が供給されるとマイコン8は、これを検知して、停電前の状態からプログラム動作を再開する。
すなわち、マイコン8は、入力端子Aのハイを検知して、交流電源1の電圧が一定値低下したことを検知すると、プログラム動作を保存するとともに停止し、マイコン8の出力端子Bにより制御している負荷群9が停止する動作を行う。これによりスイッチング電源4および交流電源1を電力供給源としている負荷群9に電力供給が行われなくなるため、スイッチング電源4の出力電流は減少する。
交流電源1の電圧がスイッチング電源4が動作できない電圧にまで低下すると、その初期においては、ダイオード2が逆バイアスされ、コンデンサ3の残留電荷によりスイッチング動作は継続するが、一定時間経過した後、コンデンサ3の電圧が、スイッチング電源4が動作できない電圧まで低下すると、スイッチング電源4の出力コンデンサ4aのみにより負荷に電力を供給する。
すなわち、交流電源1の電圧が一定値低下すると、前記のように、負荷群9は電力を消費しないため、コンデンサ3の残留電荷の使用量が減り、また、コンデンサ4aの出力電流も減少しているため、マイコン8にリセットがかかるまでの時間は、ゼロボルト消去回路6がないときに比べ長くできる。
(実施の形態2)
図1において、交流監視装置5の抵抗5a、5bの抵抗値を適切に設定するか、または、定電圧ダイオード6aのツェナー電圧を適切に設定すると、交流電源1の電圧が、スイッチング電源4が動作できる範囲内で低下した時、マイコン8にゼロボルト回路7からの信号を停止することが可能となる。
すなわち、スイッチング電源4が正常動作の範囲内で、交流電源1の電圧が、一定値低下すると、ゼロボルト回路7からの信号がマイコン8に伝達されない状態となり、これによりマイコン8は、実施の形態1と同様に、負荷9への供給電力が減少する。その後、交流電源1の電圧が、スイッチング電源4が動作し得ない電圧まで低下しても、実施の形態1に比べ、早い時点で負荷電流を減少させているため、一層、長い停電にも耐えることが可能となる。
また、交流電源1の電圧の低下が、スイッチング電源4が動作し得る範囲内に収まる時は、交流電源1からの電力供給があるため、スイッチング電源4から負荷への電力供給は全く問題ないこととなる。通常、交流電源1を利用する機器は、交流定格電圧の85%以上で動作保証しておけば、機器としての問題は生じないのに対し、スイッチング電源の動作は交流電源の70%以下からでも動作させることは可能であるので、その間にゼロボルト消去回路6が動作するようにすることができる。
以上のように、本発明にかかる停電検知装置は、交流電源のゼロボルトを利用して動作するマイコンを有する機器などが、その動作中に停電或いは電源低下した時に、シーケンス動作など実行しているプログラムを失わないため、シーケンス動作が多いいわゆる白物家電などに利用可能なものである。
本発明の実施の形態における停電検知装置の回路図
符号の説明
1 交流電源
2 ダイオード
3 コンデンサ
5 交流監視装置
6 ゼロボルト消去回路
7 ゼロボルト回路
8 マイコン
9 負荷群

Claims (2)

  1. 交流電源から得られる直流電源と、前記交流電源のゼロボルト近辺を検出するゼロボルト回路と、前記ゼロボルト回路からの信号を利用してプログラム動作するマイクロコンピュータと、前記交流電源の電圧を検知する交流監視装置と、前記交流電源の電圧が一定値以上低下すると前記ゼロボルト回路を停止させるゼロボルト消去回路とを備え、前記ゼロボルト消去回路が動作すると、前記マイクロコンピュータは、その時のプログラムの進行状態を保存して、機器の負荷の駆動を制御するマイクロコンピュータ出力駆動端子を非駆動状態にする停電検知装置。
  2. ゼロボルト消去回路は、直流電源が、その負荷を駆動することが可能な正常動作の範囲内で、交流電源の電圧が一定値低下すると作動するようにした請求項1記載の停電検知装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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