JP2006294262A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 より効率的な運転が可能となる燃料電池の温度制御における目標温度値を決定することのできる燃料電池システムを提供することである。
【解決手段】 燃料電池10の温度を目標温度値に基づいて制御するようにした燃料電池システムであって、複数の燃料電池温度のそれぞれについて定められる前記燃料電池の電流・電圧特性に基づいて前記燃料電池の動作中における燃料電池温度と損失との関係を演算するIV損失演算手段20(S12)と、燃料電池温度と前記燃料電池のアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合との関係と、前記IV損失演算手段にて演算された燃料電池温度と損失との関係とに基づいて前記目標温度値を決定する目標温度決定手段20(S13)とを有する構成となる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、燃料電池の温度を目標温度値に基づいて制御するようにした燃料電池システムに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池を備えた燃料電池システムでは、一般に、燃料電池(スタック)の出力電流と出力電圧との関係を表す電流・電圧特性、燃料電池に供給される酸化剤ガス(例えば、空気)の加湿性能、高負荷状態が連続した場合の燃料電池の耐久性等に基づいて当該燃料電池の運転時における目標温度値が決定されている。そして、この目標温度値に基づいて燃料電池の温度制御(例えば、冷却水の温度制御、冷却水の供給量等の制御)がなされる。運転中の燃料電池の電流・電圧特性は、当該燃料電池の温度が低いほど低効率的なものになることが知られている。即ち、燃料電池の温度が低くなるほど電流・電圧性能面からみた損失が大きくなる。
ところで、アノード極に供給される燃料ガス(例えば、水素ガス)が電解質膜を通してカソード極側に透過すること(クロスリーク)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この燃料ガスのアノード極側からカソード極側への透過度合(透過量、透過速度等で表される)が大きくなると、燃料電池の発電効率が低下する。そして、この燃料ガスのアノード極側からカソード極側への透過度合は、燃料電池の温度に対する感度が極めて大きく、燃料電池の温度が高くなるにつれて急激に大きくなる。
特開2004−281132号公報 特開2003−45466号公報
前述したように、燃料電池の電流・電圧特性より良く保つには、当該燃料電池の温度を比較的高く維持することが好ましい。しかしながら、燃料電池の温度を高く維持すると、燃料ガスのアノード極側からカソード極側への透過度合が大きくなってしまう。従来の燃料電池システムでは、燃料ガスがアノード極側からカソード極側に透過する現象については何ら考慮せずに、燃料電池の目標温度値を決定し、その目標温度値に基づいて燃料電池の温度制御がなされていた。従って、従来の燃料電池システムでは、必ずしも燃料電池の効率的な運転がなされるものとは限らなかった。
本発明は、前述したような事情に鑑みてなされたものであって、より効率的な運転が可能となる燃料電池の温度制御における目標温度値を決定することのできる燃料電池システムを提供するものである。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池の温度を目標温度値に基づいて制御するようにした燃料電池システムであって、複数の燃料電池温度のそれぞれについて定められる前記燃料電池の電流・電圧特性に基づいて前記燃料電池の動作中における燃料電池温度と電流・電圧損失との関係を演算するIV損失演算手段と、燃料電池温度と前記燃料電池のアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合との関係と、前記IV損失演算手段にて演算された燃料電池温度と電流・電圧損失との関係とに基づいて前記目標温度値を決定する目標温度決定手段とを有することを特徴とする。
このような構成により、複数の燃料電池温度のそれぞれについて定められる燃料電池の
電流・電圧特性に基づいて前記燃料電池の動作中における燃料電池温度と電流・電圧損失との関係が得られ、この燃料電池温度と電流・電圧特性に基づいた電流・電圧損失との関係と、燃料電池温度と前記燃料電池のアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合との関係とに基づいて目標温度値が決定される。即ち、燃料電池の電流・電圧特性の面及び燃料ガスのアノード極からカソード極側への透過度合の面の両面から燃料電池の目標温度値を決定することができるようになる。
前記複数の燃料電池温度のそれぞれに定められる燃料電池の電流・電圧特性は、予め固定的に定められているものであっても、燃料電池の運転中に順次更新されるものであってもよい。
後者の場合、本発明に係る燃料電池システムは、前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、前記燃料電池の出力電流を検出する電流検出手段と、前記燃料電池の出力電圧を検出する電圧検出手段と、前記温度検出手段、前記電流検出手段及び前記電圧検出手段にて検出される燃料電池温度、出力電流及び出力電圧に基づいて前記各燃料電池温度について定められる前記燃料電池の電流・電圧特性を補正する第1の補正手段とを有する構成とすることができる。
このような構成により、燃料電池の運転中に検出される燃料電池温度、出力電流及び出力電圧に基づいて複数の燃料電池温度のそれぞれについて定められる燃料電池の電流・電圧特性が補正されていくので、その燃料電池の個体差や運転環境差の反映された燃料電池温度と電流・電圧特性に基づく電流・電圧損失との関係を得ることができるようになる。その結果、燃料電池の個体差や運転環境差の反映された目標温度値を決定することができるようになる。
前記燃料電池のアノード極からカソード極への燃料電池の透過度合は、予め固定的に定められているものであっても、順次更新されるものであってもよい。
後者の場合、本発明に係る燃料電池システムは、前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、前記燃料電池のアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合を計測する透過度合計測手段と、前記温度検出手段にて検出された燃料電池温度と前記透過度合計測手段にて得られた透過度合とに基づいて前記燃料電池温度と前記透過度合との関係を補正する第2の補正手段とを有する構成とすることができる。
このような構成により、実際に検出される燃料電池温度と実際に計測されるアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合とに基づいて燃料電池温度とアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合との関係が補正されていくので、燃料電池の個体差や運転環境差の反映された目標温度値を決定することができるようになる。
好ましくは、前記目標温度決定手段は、前記燃料電池温度とアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合との関係、および前記燃料電池温度と電流・電圧損失との関係から損失の和を算出する手段と、前記損失の和が最小となる燃料電池温度を前記目標温度値として決定する手段とを含むようにすればよい。このような構成により、燃料電池の電流・電圧特性及び燃料ガスのアノード極からカソード極側への透過度合を統合した損失として定量的に評価し、その損失が最小となる目標温度値を決定できる。
本発明に係る燃料電池システムによれば、燃料電池の電流・電圧特性の面及び燃料ガスのアノード極からカソード極への透過度合の面の両面から燃料電池の目標温度値を決定することができるようになるので、より効率的な運転が可能となる燃料電池の温度制御における目標温度値を決定することができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
本発明の実施の一形態に係る燃料電池システムは、図1に示すように構成される。
図1において、この燃料電池システムは、例えば、固体高分子型燃料電池となる単セルを複数積層した構造(スタック)の燃料電池10及び制御ユニット20を有している。燃料電池10に対して燃料ガス(水素ガス)の供給経路及び排出経路が設けられている。供給経路から供給される燃料ガスが燃料電池10における各単セルのアノード極側に供給され、各単セルを通った燃料ガスがオフガスとして燃料電池10から排出経路に排出される。燃料ガスの供給経路には、燃料ガスの供給源(図示略)と燃料電池10との間にシャット弁11が設けられると共にシャット弁11と燃料電池10との間に燃料ガスの圧力を検出する圧力検出器12が設けられている。
また、燃料電池10に対して酸化剤ガス(酸素を含有する空気)の供給経路及び排出経路が設けられている。供給経路から供給される酸化剤ガスが燃料電池10における各単セルのカソード極側に供給され、各単セルを通った酸化剤ガスがオフガスとして燃料電池10から排出経路に排出される。
更に、燃料電池10に対して冷却水の供給経路及び排出経路が設けられている。供給経路から供給される冷却水は燃料電池10内を通って排出経路に排出される。このように冷却水が燃料電池10内を通ることにより運転中に発熱する燃料電池10がある温度に維持されるようになる。冷却水の排出経路における燃料電池10の近傍に燃料電池10から排出される冷却水の温度を検出する温度検出器13が設けられている。
燃料電池10の出力電力はDC/DCコンバータ15を介して負荷(例えば、車両駆動源となるモータ)に供給される。また、この燃料電池システムは、燃料電池10の出力電流を検出する電流検出器16と、燃料電池10の出力電圧を検出する電圧検出器17とを有している。
制御ユニット20は、温度検出器13にて検出される燃料電池10からの排出冷却水の温度を燃料電池温度(以下、FC温度という)として取得する。また、制御ユニット20は、シャット弁11の開閉を制御し、シャット弁11を閉鎖させたときに圧力検出器12にて検出される燃料ガスの圧力を取得する。更に、制御ユニット20は、DC/DCコンバータ15を制御すると共に、電流検出器16にて検出される出力電流及び電圧検出器17にて検出される出力電圧を取得する。
制御ユニット20は、後述するような手順に従って目標温度値を演算し、温度検出器13にて検出されるFC温度が前記目標温度値となるように燃料電池10の温度制御を行なう。この燃料電池10の温度制御は、例えば、冷却水の供給経路に設けられたポンプ(図示略)を制御して冷却水の燃料電池10への供給量を制御することにより行うことができる。
制御ユニット20は、図2に示すような燃料電池10の複数のFC温度のそれぞれについての電流・電圧特性を表すマップ(以下、IV特性マップという)を有している。具体的には、各FC温度に対応したIV特性マップが記憶部に記憶されている。図2は、FC温度がT1となる場合の電流・電圧特性QT1、FC温度がT2(<T1)となる場合の電流・電圧特性QT2、及びFC温度がT3(<T2)となる場合の電流・電圧特性QT3を示す。このように燃料電池10の電圧・電流特性は、FC温度が低く(T1→T3)
なるほど低効率的なものとなる。ここで、低効率とは、燃料電池10の出力電流Iにおける出力電圧Vの値が理論値よりも低下することをいう。
このような出力電圧Vの低下は、燃料電池10の内部抵抗の増加に起因する。このように、温度が低下するほど燃料電池の内部抵抗が増加し、出力電流Iに対する出力電圧Vが低下する原因は、例えば、温度が低いほど燃料電池10内の電極に含まれる触媒の活性が低下し、電圧損失が発生するためと考えられる。なお、各FC温度についてのIV特性マップの初期値は、例えば、標準的な燃料電池を運転させたときの実測データに基づいて作成される。
制御ユニット20は、更に、図3に示すような、FC温度TFCと燃料電池10のアノード極側からカソード極側への燃料ガスの透過度合との関係を表すマップ(以下、クロスリーク特性マップという)を有している。具体的には、前記クロスリーク特性マップが記憶部に記憶されている。なお、このクロスリーク特性マップの初期値は、例えば、標準的な燃料電池から得られる実測データに基づいて作成される。
制御ユニット20は、燃料電池10の運転中に図4に示す手順に従って燃料電池10の動作点を監視している。
図4において、制御ユニット20は、電流検出器16からの検出電流値と電圧検出器17からの出力電圧値との組を順次取得し(S1)、その処理を予め定めた動作点決定条件(例えば、検出電流値と出力電圧値との組の数が所定値になるという条件)になるまで繰り返す(S1、S2)。前記動作点決定条件になると(S2でYES)、制御ユニット20は、取得した複数の出力電流値と出力電圧値との組に基づいて燃料電池ユニット10の動作点を決定する(S3)。例えば、前記取得された複数の出力電流値と出力電圧値との組のなかで、最も多い出力電流値と出力電圧値との組や、その平均的な出力電流値と平均的な出力電圧値との組を動作点として決定することができる。制御ユニット20は、燃料電池の運転中に前述した処理を繰り返し実行し、燃料電池10の動作点を決定して更新する。
制御ユニット20は、前記動作点の監視を行いつつ、前記IV特性マップ及び前記クロスリーク特性マップを用い、図5に示す手順に従って目標温度値を決定する。この目標温度値決定の処理は、燃料電池10の運転中に所定のタイミングで実行される。
図5において、制御ユニット20は、前述したように決定、更新される動作点(動作点電流Ip)を取得し(S11)、前記IV特性マップ(図2参照)と前記動作点とを用い
て、燃料電池10の動作中における(動作点での)のFC温度と損失(以下、IV損失という)との関係を示すTFC−IV損失マップを作成する(S12)。具体的には、図2に示すような各FC温度T1、T2、T3についての電圧・電流特性QT1、QT2、QT3(IV特性マップ)における動作点電流値Ipに対応した電圧値と理想特性出力電圧
Voとの差分LT1、LT2、LT3が損失分として演算される。そして、各FC温度T
1、T2、T3と前記差分LT1、LT2、LT3との関係に基づいてTFC−IV損失マップが作成される。なお、前記FC温度T1、T2、T3以外の温度と損失との関係は、前記各FC温度T1、T2、T3と前記差分LT1、LT2、LT3との関係に基づいた補間処理にて求めることができる。TFC−IV損失マップは、例えば、図6の特性QL1に示すように、あるFC温度領域においてFC温度TFCの上昇とともにIV損失(L)が低下するような特性を表すようになる。
前述したようにして燃料電池10の動作中(動作電流Ip)におけるFC温度とIV損
失との関係を表すTFC−IV損失マップが得られると、制御ユニット10は、前記クロスリーク特性マップ(図3参照)と前記TFC−IV損失マップとに基づいて、クロスリ
ーク(燃料ガスのアノード極側からカソード極側への透過度合)がより少なく、かつ、IV損失がより少なくなるようなFC温度TFCを目標温度値として決定する(S13)。具体的には、図6に示すように、前記TFC−IV損失マップ(QL1)及びクロスリーク特性マップ(QL2:図3の特性に対応し、クロスリークを損失換算したもの)から得られる損失の和が最小となるようなFC温度TFCOが目標温度値として決定される。
このように目標温度値が決定されると、制御ユニット20は、温度検出器13から得られる検出温度(FC温度)が前記目標温度値となるように、例えば、冷却水の供給量を制御する。このような燃料電池10の温度制御がなされることにより、FC温度がクロスリークによる損失とIV損失との和が最小となるような温度値(目標温度値)に制御されるようになる。従って、燃料電池10のより効率的な運転が可能となる。
前述した例では、固定的に定めたIV特性マップ(図2参照)と固定的に定めたクロスリーク特性マップ(図3参照)を用いて燃料電池10の温度制御における目標温度値を決定していたが、前記IV特性マップを燃料電池10の運転状況に応じて順次更新することができる。また、クロスリーク特性マップについても順次更新することができる。
前記IV特性マップの更新処理は図7に示す手順に従ってなされる。このIV特性マップの更新処理は、燃料電池10の運転中に所定のタイミングで実行される。
図7において、制御ユニット20は、燃料電池10の運転中に、温度検出器13からの検出温度(FC温度検出値)、電流検出器16からの検出電流値及び電圧検出器17からの検出電圧値を取得する(S21)。前記FC温度検出値、検出電流値及び検出電圧値の取得は、更新条件が満たされるまで繰り返し行なわれる(S22→S21)。前記更新条件は、例えば、前記各検出値の取得数、時間等に基づいて予め設定されている。前記更新条件が満たされると(S22でYES)、制御ユニット20は、取得された各FC温度検出値と、検出電流値及び検出電圧値とに基づいて、各FC温度についての電流・電圧特性(図2参照)を表すIV特性マップを補正して更新する(S23)。
このように燃料電池10の運転中に検出されるFC温度値、出力電流値及び出力電圧値に基づいて各FC温度について定められる燃料電池10のIV特性マップ(電流・電圧特性)が補正されていくので、燃料電池10の個体差や運転環境差の反映されたTFC−IV損失マップ(図5のステップS12及び図6に示すQL1参照)を得ることができるようになる。その結果、そのTFC−IV損失マップに基づいて、燃料電池10の個体差、運転環境差、または燃料電池10の固体高分子膜の経時変化を反映して目標温度値を決定することができるようになる。なお、IV損失は、基本的には、燃料電池10の触媒の活性の温度依存性によるものであるので、本実施形態の構成によれば、クロスリークの影響とは独立に測定できると考えることができる。
また、前記クロスリーク特性マップの更新処理は図8に示す手順に従ってなされる。このクロスリーク特性マップの更新処理は、燃料電池10の通常運転が停止している際に所定のタイミングで実行される。
図8において、制御ユニット20は、DC/DCコンバータ15を制御して燃料電池10からの出力電流が負荷に供給されない状態にする(S31)。この状態で、制御ユニット20は、シャット弁11を閉鎖し(S32)、温度検出器13からの検出温度値(FC温度検出値)を取得する(S33)。このようにシャット弁11を閉鎖して燃料ガス(水素ガス)が燃料電池10に供給されないようにした状態で、制御ユニット20は、所定時間、圧力検出器12からの検出圧力値(燃料ガス圧力値)を繰り返し取得する(S34、S35)。この検出圧力値は、通常、燃料ガスのアノード極側からカソード極側への透過
によって次第に低下していく。
前記所定時間が経過すると(S35でYES)、制御ユニット20は、得られた燃料ガス圧力値の変化の状態から、前記検出温度値に対応するクロスリーク、即ち、燃料ガスのアノード極側からカソード極側への透過度合を演算する(S36)。次いで、制御ユニット20は、更新条件が満足されるか否かを判定する(S37)。例えば、所定数のFC温度値に対する前記クロスリーク演算がなされたということを、前記更新条件として定めることができる。
前記更新条件が満足されていない場合(S37でNO)、制御ユニット20は、シャット弁11を開放し(S38)、燃料ガスを燃料電池10に供給する。そして、制御ユニット20は、再度シャット弁11を閉鎖し(S32)、前述した手順(S33〜S36)に従って、FC温度検出値に対応するクロスリークを演算する。前述した処理(S32〜S38)を繰り返し実行して、各FC温度検出値に対応するクロスリークが演算される過程で、前記更新条件が満足されると(S37でYES)、制御ユニット20は、得られた各FC温度検出値と、そのFC温度検出値に対応して演算されたクロスリークとに基づいてクロスリーク特性マップ(図3、図6に示す特性QL2参照)を補正して更新する(S39)。
このように実際に検出されるFC温度と実際に計測されるクロスリーク(アノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合)とに基づいてクロスリーク特性マップ(FC温度とアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合との関係)が補正されていくので、そのクロスリーク特性マップに基づいて、燃料電池10の個体差、運転環境差、または固体高分子膜の経時変化を反映して目標温度値を決定することができるようになる。
なお、本発明は、燃料ガスの循環系を有する燃料電池システムに適用してもよい。その場合の循環系は、水素ポンプによりオフガスを循環するものでも、エジェクタによりオフガスを循環するものでもよい。その場合、上記クロスリーク特性マップを補正するために使用するシャット弁11は、水素タンクからの水素供給通路と水素循環通路との交差部よりも水素タンク側にあってもよいし、交差部分よりも燃料電池側(セル側)にあってもよい。また、冷却水の供給及び排出についても、循環系を有する燃料電池システムでも、循環系を有しないでもよい。
前述した例では、前記クロスリーク特性マップの更新処理において、DC/DCコンバータ15を制御して燃料電池10からの出力電流が負荷に供給されない状態にしたが、リレー等を用いて前記出力電流を負荷に供給しないようにすることもできる。
本発明に係る燃料電池システムは、より効率的な運転が可能となる燃料電池の温度制御における目標温度値を決定することができるという効果を有し、燃料電池の温度を目標温度値に基づいて制御するようにした燃料電池システムとして有用である。
本発明の実施の一形態に係る燃料電池システムを示す図である。 複数の燃料電池温度に対応した燃料電池のIV特性を示す図である。 燃料電池のクロスリーク特性を示す図である。 動作点を検出するための処理手順を示すフローチャートである。 目標温度値を決定するための処理手順を示すフローチャートである。 TFC−IV損失マップに基づいた特性とクロスリーク特性マップに基づいた特性とを示す図である。 IV特性マップの更新処理を示すフローチャートである。 クロスリーク特性の更新処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池
11 シャット弁
12 圧力検出器
13 温度検出器
15 DC/DCコンバータ
16 電流検出器
17 電圧検出器

Claims (4)

  1. 燃料電池の温度を目標温度値に基づいて制御するようにした燃料電池システムであって、
    複数の燃料電池温度のそれぞれについて定められる前記燃料電池の電流・電圧特性に基づいて前記燃料電池の動作中における燃料電池温度と電流・電圧損失との関係を演算するIV損失演算手段と、
    燃料電池温度と前記燃料電池のアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合との関係と、前記IV損失演算手段にて演算された燃料電池温度と電流・電圧損失との関係とに基づいて前記目標温度値を決定する目標温度決定手段とを有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、
    前記燃料電池の出力電流を検出する電流検出手段と、
    前記燃料電池の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記温度検出手段、前記電流検出手段及び前記電圧検出手段にて検出される燃料電池温度、出力電流及び出力電圧に基づいて前記各燃料電池温度について定められる前記燃料電池の電流・電圧特性を補正する第1の補正手段とを有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、
    前記燃料電池のアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合を計測する透過度合計測手段と、
    前記温度検出手段にて検出された燃料電池温度と前記透過度合計測手段にて得られた透過度合とに基づいて前記燃料電池温度と前記透過度合との関係を補正する第2の補正手段とを有することを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池システム。
  4. 前記目標温度決定手段は、前記燃料電池温度とアノード極からカソード極への燃料ガスの透過度合との関係、および前記燃料電池温度と電流・電圧損失との関係から損失の和を算出する手段と、
    前記損失の和が最小となる燃料電池温度を前記目標温度値として決定する手段とを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池システム。
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