JP2006292841A - レジストパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】荷電粒子線による微細なレジストパターン形成においてより正確なパターン形成を行う為のレジストパターンを形成する方法を開発する。
【解決手段】荷電粒子線によるレジストパターン形成時にレジスト上にスルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する導電性ポリマーを主成分とする導電性組成物からなる導電体を形成する工程と、荷電粒子線照射後に当該導電体を除去する工程を含むことを特徴とするレジストパターン形成方法。
【解決手段】荷電粒子線によるレジストパターン形成時にレジスト上にスルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する導電性ポリマーを主成分とする導電性組成物からなる導電体を形成する工程と、荷電粒子線照射後に当該導電体を除去する工程を含むことを特徴とするレジストパターン形成方法。
Description
本発明は、荷電粒子線による微細なレジストパターン形成方法に関するものであり、詳しくは、酸性基置換の導電性ポリマーからなる導電体をレジスト表面に形成することにより荷電粒子線によるチャージアップ、レジストへの環境からの影響を防止し、微細なレジストパターンを形成する方法に関する。
半導体素子の製造において、近年、リソグラフィー工程の微細化に関わる要求は益々強くなっている。光を光源とするパターン形成技術は、光源の短波長化が進行しフッ化クリプトン(KrF)レーザーが半導体の量産化技術として確立され、続くフッ化アルゴン(ArF)レーザーが次世代を担う技術として注目されている。
一方、電子線やイオン線等の荷電粒子線を用いたパターン形成技術は、光リソグラフィーの次世代技術として期待されている。
荷電粒子線を用いたパターン形成において、レジストの感度向上は半導体の生産性向上に最も有用な手法であり、露光部分もしくは荷電粒子線が照射された部分に酸を発生させ、引き続き、ポストエクスポージャーベーク(PEB)処理と呼ばれる加熱処理を施し、架橋反応もしくは分解反応を促進させることによって感度向上を計った化学増幅型レジストが主流となっている。
荷電粒子線を用いたパターン形成において、レジストの感度向上は半導体の生産性向上に最も有用な手法であり、露光部分もしくは荷電粒子線が照射された部分に酸を発生させ、引き続き、ポストエクスポージャーベーク(PEB)処理と呼ばれる加熱処理を施し、架橋反応もしくは分解反応を促進させることによって感度向上を計った化学増幅型レジストが主流となっている。
しかしながら、触媒量の酸の発生でレジストとしての機能を発現する化学増幅型レジストは、使用環境の影響を受けやすいため取扱が難しいというデメリットを有している。例えば、半導体工場では現像工程に2.38%(質量%、以下同様)のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の水溶液が使用されているため、この溶液から揮発するアミン成分によってクリンルームが塩基性の環境にある。したがって、露光後次の工程を待つ間に保管されている基板の露光部分に発生した触媒量の酸が上記のアミン成分によって中和され、所望のパターンに現像できなくなる現象(ポストエクスポージャーディレイ:PED)が発生している。PEDを防止する方法としては、PEB処理を実施する前に酸性ガスに曝す方法(例えば、特許文献1参照)、PEB処理時に酸を機械的に供給する方法(例えば、特許文献2参照)、また光酸発生剤から発生する酸と同様の酸を予めレジスト中に添加しておく方法(例えば、特許文献3参照)等が提案されている。
非荷電ビームを照射してパターン形成を行う際に、スルホン化ポリアニリンがレジスト表面の難溶化層の形成防止に有効であることが開示されている(例えば、特許文献4参照)。また、N−ビニルピロリドンとビニル系モノマーとの水溶性重合体との相溶性に優れたフッ素含有有機酸を含む反射防止膜材料が入射光の損失なしにレジスト層表面での反射光を低減でき、かつ、化学増幅型レジスト上層の保護膜として有効であるとの提案がある(例えば、特許文献5参照)。
一方、電子線やイオン線等の荷電粒子線を用いたパターン形成法では、特に、基板が絶縁性の場合に基板が帯電し、この帯電した電荷によって発生する電界により入射する荷電粒子線の軌道が曲げられる現象が起こり、この現象を防止するのに導電性高分子を基板表面に被覆する技術が有効であることが知られている(例えば、特許文献6参照)。
前記導電性高分子中にスルホアルキル基を導入した水溶性の重合体は水溶性の自己ドープ型ポリマーとして知られている(例えば、非特許文献1参照)。このポリマーは、一般にはブレンステッド酸基がπ電子共役系ポリマーの主鎖に直接またはスペーサーを介して間接的に共有結合しており、外来ドーパントの寄与なしに導電状態を示す点で注目されてきた。
前記導電性高分子中にスルホアルキル基を導入した水溶性の重合体は水溶性の自己ドープ型ポリマーとして知られている(例えば、非特許文献1参照)。このポリマーは、一般にはブレンステッド酸基がπ電子共役系ポリマーの主鎖に直接またはスペーサーを介して間接的に共有結合しており、外来ドーパントの寄与なしに導電状態を示す点で注目されてきた。
このような状況下で、本発明者らは既に水溶性導電性ポリマーを導電成分とする導電性組成物(例えば、特許文献7、8)を提案している。この導電性組成物は、導電成分が水溶性のため、溶剤に水を用いることで環境安全性を大幅に向上させたが、基材によっては塗布性が充分でないという問題点があった。この場合も、界面活性剤等を添加し塗布性を向上することは可能であるが、アニオン系あるいはカチオン系界面活性剤を添加した組成物は、レジスト表面に適用した場合、界面活性剤の酸基、あるいは塩基が化学増幅レジスト特性に影響し、所定のパターンが得がたくなる。また、非イオン性の界面活性剤は、その溶解力により、基材表面にコーティング層に重ね塗りした場合、コーティング層を溶解してしまう等の欠点がある。特に、荷電粒子線を用いたパターン形成に用いられるレジストのチャージアップ防止剤として適用した場合、レジスト層を溶解して、所望のパターンが形成できなくなってしまうという問題が生じることがある。
更に、本発明者らは導電成分の水溶性導電性ポリマーと含窒素官能基および疎水性末端を有する水溶性高分子からなる組成物(例えば、特許文献9参照)を提案している。この組成物は、界面活性剤の代わりに含窒素官能基および疎水性末端を有する水溶性高分子を用いることで、レジスト上に直接塗布が可能で、化学増幅レジストを侵食しない特性を有しているが、近年更に高感度化した化学増幅レジストに適用した場合、レジスト上に導電体を形成したまま、露光、PEB、現像を行うとレジスト単独のパターンと比較し膜厚が薄くなったり、あるいはパターンの形状が変化する等の課題が残されている。
本発明の目的は、荷電粒子線によるレジストパターン形成において、PED等によって影響を受けることなく、微細で、かつ、正確なレジストパターンを形成するための方法を開発することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、レジストパターン形成方法について鋭意検討した結果、特定の導電性ポリマーを含有する導電製組成物をレジストパターン形成時に直接塗布して導電体を形成した後、荷電粒子線照射を行い、後の現像工程前に当該導電体を除去すると、レジストの膜厚変動、パターン形状の変化等の影響が防止され、所望のレジストパターンが得られることを見出し本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、荷電粒子線によるレジストパターン形成時にレジスト上にスルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する酸性基置換の導電性ポリマーを主成分とする導電性組成物からなる導電体を形成する工程と、荷電粒子線照射後に当該導電体を除去する工程を含むことを特徴とするレジストパターン形成方法に関するものである。
本発明によれば、荷電粒子線照射後に当該導電体を除去することによって、荷電粒子線によるチャージアップ、レジストへの塩基性環境からの影響が防止され、微細で、かつ、所望する正確なレジストパターンを形成することができる。
本発明における導電性ポリマーとしては、スルホン酸基、カルボン酸基あるいは両方の基を有する水溶性ポリマーであり、多くの公知のポリマーが使用可能である(例えば、特開昭61−197633号公報、特開平1−301714号公報、特開平5−226238号公報、特開平07−41756号公報など)。具体的には、フェニレンビニレン、カルバゾール、ビニレン、チエニレン、ピロリレン、フェニレン、イミノフェニレン、イソチアナフテン、フリレン、カルバゾリレン系単量体を繰り返し単位として含むπ共役系重合体で、骨格または該骨格中の窒素原子上に、スルホン酸基および/またはカルボン酸基、あるいはスルホン酸基および/またはカルボン酸基で置換されたアルキル基若しくはエーテル結合を含むアルキル基を有している水溶性導電性ポリマーである。この中でも特にチエニレン、ピロリレン、イミノフェニレン、イソチアナフテン系単量体を含む可溶性導電性ポリマーが優れている。
(式中、R1、R2は、各々独立して、H、−SO3 -、−SO3H、−R19SO3 -、−R19SO3H、−OCH3、−CH3、−C2H5、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R19)2、−NHCOR19、−OH、−O-、−SR19、−OR19、−OCOR19、−NO2、−COOH、−R19COOH、−COOR19、−COR19、−CHO及び−CNからなる群より選ばれ、ここで、R19は炭素数1〜24のアルキル、アリール又はアラルキル基であり、R1、R2のうち少なくとも一つが−SO3 -,−SO3H、−R19SO3 -、−R19SO3H、−COOH及び−R19COOHからなる群より選ばれる基であり、該基を含む環の割合は約20〜100%である。)
からなるより群より選ばれる少なくとも一つの繰り返し単位を含み、かつ、分子量が2000以上の水溶性導電性ポリマーである。
(式中、yは0≦y≦1であり、R1〜R18は前記(1)式のR1〜R2と同一の基を表し、また、該基を含む環の割合も同じである。)。そして、当該(6)式での芳香環に対するスルホン酸基及びカルボン酸基の含有量が50%以上のアニリン系導電性ポリマーは、溶解性が非常に良好なため好ましく用いられ、より好ましくは70%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは100%のポリマーが用いられる。
また、芳香環に付加する置換基は、導電性及び溶解性の面から電子供与性基が好ましく、具体的にはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等が好ましく、特にアルコキシ基を有するアニリン系導電性ポリマーが好ましい。
また、芳香環に付加する置換基は、導電性及び溶解性の面から電子供与性基が好ましく、具体的にはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等が好ましく、特にアルコキシ基を有するアニリン系導電性ポリマーが好ましい。
上記式中、Aは、スルホン酸基、カルボン酸基、それらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた1つの基であり、Bはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基、テトラコシル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘプトキシ基、ヘクソオキシ基、オクトキシ基、ドデコキシ基、テトラコソキシ基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基からなる群より選ばれた1つの基を示す。Xは0〜1の任意の数を示し、nは重合度を示し好ましくは3以上である。
導電性ポリマーの分子量については、GPCのポリエチレングリコール換算で、重量平均分子量が2000以上のものであれば導電性、成膜性及び膜強度のいずれの特性からも用いることができるが、重量平均分子量3000以上100万以下のポリマーが好ましく、5000以上50万以下のものがより好ましい。重量平均分子量が2000以下のポリマーは、溶解性を有しているが、導電性及び成膜性が不足し、他方、重量平均分子量が100万以上になると、導電性は問題ないが、溶解性が不足してくる。
導電性ポリマーを主成分とする導電性組成物は、当該導電性ポリマーと溶媒および添加剤により調製される。
溶媒としては、導電性ポリマーおよび添加剤を溶解または分散することができる溶剤が用いられる。具体的には、水、またはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、エチルイソブチルケトン等のケトン類、エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル等のエチレングリコール類、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類等が挙げられる。これらの内、水または混合系溶媒が好ましく、特に水または水とアルコール類との混合溶媒が好ましく用いられる。
添加剤としては、レジストへの塗布性や、成膜性、造膜性を向上させるものであればよく、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、水溶性高分子、アミノ酸類が用いられる。
溶媒としては、導電性ポリマーおよび添加剤を溶解または分散することができる溶剤が用いられる。具体的には、水、またはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、エチルイソブチルケトン等のケトン類、エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル等のエチレングリコール類、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類等が挙げられる。これらの内、水または混合系溶媒が好ましく、特に水または水とアルコール類との混合溶媒が好ましく用いられる。
添加剤としては、レジストへの塗布性や、成膜性、造膜性を向上させるものであればよく、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、水溶性高分子、アミノ酸類が用いられる。
次に、本発明のレジストパターン形成方法について説明する。本発明のレジストパターン形成方法は、基材へのレジスト塗布工程、レジスト乾燥工程、水溶性導電性ポリマーを主成分とする導電性組成物塗布工程、導電性組成物乾燥工程、荷電粒子線照射工程、導電体剥離工程、PEB工程、現像工程の8工程から形成される。
本発明における導電体の役割は、環境からの塩基物質によるレジスト性能変化及び、荷電粒子線によるチャージアップ防止である。従って、導電体剥離工程は荷電粒子線照射後に行うことが好ましく、PEB工程の前に行うことが好ましい。ここで、荷電粒子線照射前に導電体を剥離すると、チャージアップ防止効果が得られず、チャージアップにより所望のパターンが得られず、PEB工程後に剥離を行うとPEB工程の加熱の影響で現像後のレジストの膜厚が薄くなる、レジスト表面に難溶化層が出来る、また、形成したパターンの形状がテーパー状、逆テーパー状になる等の不具合が生じることがある。
本発明における導電体の役割は、環境からの塩基物質によるレジスト性能変化及び、荷電粒子線によるチャージアップ防止である。従って、導電体剥離工程は荷電粒子線照射後に行うことが好ましく、PEB工程の前に行うことが好ましい。ここで、荷電粒子線照射前に導電体を剥離すると、チャージアップ防止効果が得られず、チャージアップにより所望のパターンが得られず、PEB工程後に剥離を行うとPEB工程の加熱の影響で現像後のレジストの膜厚が薄くなる、レジスト表面に難溶化層が出来る、また、形成したパターンの形状がテーパー状、逆テーパー状になる等の不具合が生じることがある。
本発明における各工程の条件は、使用するレジストの種類、基材の種類、パターンの形状などによって設定される。レジストの塗布方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、エアーナイフコート法、カーテンコート法等公知の手法が適宜用いられる。
また、レジストの乾燥温度は、レジストに用いられる溶媒により異なるが、通常室温から300℃以下である。
また、レジストの乾燥温度は、レジストに用いられる溶媒により異なるが、通常室温から300℃以下である。
また、レジストの乾燥時間についても、レジストの塗工膜厚、基材の厚さ、あるいは乾燥機の種類などによって設定されるが、通常、数秒から1時間程度である。
導電性ポリマーを主成分とする導電性組成物の塗布方法は、レジストの塗布と同様公知の方法により行うことができ、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、エアーナイフコート法、カーテンコート法等が挙げられる。
導電性ポリマーを主成分とする導電性組成物の塗布方法は、レジストの塗布と同様公知の方法により行うことができ、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、エアーナイフコート法、カーテンコート法等が挙げられる。
導電性組成物を塗布して形成した導電体の乾燥温度は、主として用いる溶媒の沸点により選定されるが、25℃程度の室温から150℃以下である。通常は50−130℃の温度範囲である。乾燥温度が25℃以下では、形成された導電体中に溶媒が残存するため、導電性不足となり、十分なチャージアップ防止効果が得られない。他方、乾燥温後が150℃以上の場合は導電性ポリマー中のスルホン酸基、カルボキシル基がレジスト解像性に影響を与えることがある。また、導電体の乾燥時間は、レジストの塗工膜厚、基材の厚さ、乾燥機の種類等により異なるが、数秒から1時間程度である。
導電体の剥離には、導電性ポリマーを溶解する溶剤が用いられ、前記溶媒と同種のものが用いられる。また、導電体の剥離方法は、特に限定はされないが、スプレーリンス、パドルリンス、ディップ等の方法で行うことができる。なお、導電体の剥離後に前記剥離剤が残存する場合、エアープローや簡易的な乾燥工程を追加してもよい。
次に、本発明を実施例を挙げて更に詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
まず初めにスルホン酸基、カルボン酸基を有する導電性ポリマーの製造例を示す。
まず初めにスルホン酸基、カルボン酸基を有する導電性ポリマーの製造例を示す。
[製造例1]
ポリ(2−スルホ−5−メトキシ−1,4−イミノフェニレン)(A−1)の合成
2−アミノアニソール−4−スルホン酸100mmolを25℃で4mol/Lのトリエチルアミン水溶液に攪拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後、25℃で12時間更に攪拌した後に反応生成物を濾別、洗浄、乾燥し、導電性ポリマーの粉末15gを得た。この導電性ポリマーの体積抵抗値は9.0Ω・cmであった。
ポリ(2−スルホ−5−メトキシ−1,4−イミノフェニレン)(A−1)の合成
2−アミノアニソール−4−スルホン酸100mmolを25℃で4mol/Lのトリエチルアミン水溶液に攪拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後、25℃で12時間更に攪拌した後に反応生成物を濾別、洗浄、乾燥し、導電性ポリマーの粉末15gを得た。この導電性ポリマーの体積抵抗値は9.0Ω・cmであった。
[製造例2]
ポリ(2−スルホ−1,4−イミノフェニレン)(A−2)の合成
ポリ(2−スルホ−1,4−イミノフェニレン)を既知の方法「J.Am.Chem.Soc.,(1991),113,2665-2666」に従って合成した。得られた導電性ポリマーのスルホン酸含有量は、芳香環に対して52%であった。その体積抵抗値は50Ω・cmであった。
ポリ(2−スルホ−1,4−イミノフェニレン)(A−2)の合成
ポリ(2−スルホ−1,4−イミノフェニレン)を既知の方法「J.Am.Chem.Soc.,(1991),113,2665-2666」に従って合成した。得られた導電性ポリマーのスルホン酸含有量は、芳香環に対して52%であった。その体積抵抗値は50Ω・cmであった。
[製造例3]
ポリ(2−スルホプロピル−2,5−チエニレン)(A−3)の合成
ポリ(2−スルホプロピル−2,5−チエニレン)を既知の方法「第39回高分子学会予稿集,1990,561」に従って合成した。
ポリ(2−スルホプロピル−2,5−チエニレン)(A−3)の合成
ポリ(2−スルホプロピル−2,5−チエニレン)を既知の方法「第39回高分子学会予稿集,1990,561」に従って合成した。
[製造例4]
ポリ(N−スルホプロピル−1,4−イミノフェニレン)(III)(A−4)の合成
ポリ(N−スルホプロピル−1,4−イミノフェニレン)(III)を既知の方法「J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1990,180」に従って合成した。
ポリ(N−スルホプロピル−1,4−イミノフェニレン)(III)(A−4)の合成
ポリ(N−スルホプロピル−1,4−イミノフェニレン)(III)を既知の方法「J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1990,180」に従って合成した。
[製造例5]
オクチル基末端ポリアクリルアミド(B−1)の合成
アクリルアミド55g、重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル1.5g、連鎖移動剤であるn−オクチルメルカプタン1gを溶剤であるイソプロピルアルコールに攪拌溶解し、予め80℃に加熱しておいたイソプロピルアルコールに80℃の温度を保ちながらゆっくり滴下し、滴下重合を行なった。滴下終了後、80℃で更に2時間熟成を行ったのち、放冷し、得られた白色沈殿を濾別、洗浄後、乾燥することで、53gの白色重合体を得た。この白色重合体1質量部を水100質量部に溶解し、25℃の表面張力を測定した結果42dyn/cmであった。
オクチル基末端ポリアクリルアミド(B−1)の合成
アクリルアミド55g、重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル1.5g、連鎖移動剤であるn−オクチルメルカプタン1gを溶剤であるイソプロピルアルコールに攪拌溶解し、予め80℃に加熱しておいたイソプロピルアルコールに80℃の温度を保ちながらゆっくり滴下し、滴下重合を行なった。滴下終了後、80℃で更に2時間熟成を行ったのち、放冷し、得られた白色沈殿を濾別、洗浄後、乾燥することで、53gの白色重合体を得た。この白色重合体1質量部を水100質量部に溶解し、25℃の表面張力を測定した結果42dyn/cmであった。
「製造例6」
ドデシル末端ポリ(N−ビニルピロリドン)(B−2)の合成
N−ビニルピロリドン55g、重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル3g、連鎖移動剤であるn−ドデシルメルカプタン1gを溶剤であるイソプロピルアルコールに攪拌溶解し、予め80℃に加熱しておいたイソプロピルアルコールに80℃の温度を保ちながらゆっくり滴下し、滴下重合を行なった。滴下終了後、80℃で更に2時間熟成を行ったのち、放冷、減圧濃縮し、少量のアセトンに再溶解した。この重合体のアセトン溶液を過剰のn−ヘキサンに滴下することで得られる白色沈殿を、濾別、洗浄後、乾燥することで、45gの白色重合体を得た。この白色重合体1質量部を水100質量部に溶解し、25℃の表面張力を測定した結果38dyn/cmであった。
ドデシル末端ポリ(N−ビニルピロリドン)(B−2)の合成
N−ビニルピロリドン55g、重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル3g、連鎖移動剤であるn−ドデシルメルカプタン1gを溶剤であるイソプロピルアルコールに攪拌溶解し、予め80℃に加熱しておいたイソプロピルアルコールに80℃の温度を保ちながらゆっくり滴下し、滴下重合を行なった。滴下終了後、80℃で更に2時間熟成を行ったのち、放冷、減圧濃縮し、少量のアセトンに再溶解した。この重合体のアセトン溶液を過剰のn−ヘキサンに滴下することで得られる白色沈殿を、濾別、洗浄後、乾燥することで、45gの白色重合体を得た。この白色重合体1質量部を水100質量部に溶解し、25℃の表面張力を測定した結果38dyn/cmであった。
[導電性組成物の調製および評価方法」
1.導電性組成物の調製
導電性組成物は、下記表1に示した各成分の配合割合で室温で溶解して調製した。
1.導電性組成物の調製
導電性組成物は、下記表1に示した各成分の配合割合で室温で溶解して調製した。
2.導電性評価
ガラス基材に上記導電性組成物をスピンコート塗布(500rpm×5sec+2000rpm×60sec)し、導電体膜を形成後、ホットプレートにて70℃2分間加熱処理を行い、得られたガラス基板をハイレスタMCP−HT260(三菱化学社製)を用い2端子法(電極間距離20mm)にて導電性を測定した。
ガラス基材に上記導電性組成物をスピンコート塗布(500rpm×5sec+2000rpm×60sec)し、導電体膜を形成後、ホットプレートにて70℃2分間加熱処理を行い、得られたガラス基板をハイレスタMCP−HT260(三菱化学社製)を用い2端子法(電極間距離20mm)にて導電性を測定した。
2.塗布性評価
化学増幅型電子線レジストが塗布、乾燥された4インチシリコンウェハに上記導電性組成物2mlを滴下した後に、スピンコート塗布(500rpm×5sec+2000rpm×60sec)し、透明導電性高分子膜を形成した。形成された透明導電性高分子膜の塗布状態を目視にて観察し、下記により評価した。
○:全面にムラなく塗布
×:未塗布部分有り
化学増幅型電子線レジストが塗布、乾燥された4インチシリコンウェハに上記導電性組成物2mlを滴下した後に、スピンコート塗布(500rpm×5sec+2000rpm×60sec)し、透明導電性高分子膜を形成した。形成された透明導電性高分子膜の塗布状態を目視にて観察し、下記により評価した。
○:全面にムラなく塗布
×:未塗布部分有り
3.レジストパターン評価
化学増幅型電子線レジストが塗布、乾燥されたシリコンウエハのレジスト塗布面に表1に示した導電性組成物をスピンコート塗布(500rpm×5sec+2000rpm×60sec)し、導電体膜を形成後、ホットプレートにて70℃×2分間加熱処理を行った。加熱後10分放置し荷電粒子線による露光を行い、剥離剤により導電体を除去後、70℃で2分乾燥を行い、所定PEBの現像を行った後のレジストパターンを評価した。レジストパターン評価は、レジスト残膜率、パターン形状について行った。
化学増幅型電子線レジストが塗布、乾燥されたシリコンウエハのレジスト塗布面に表1に示した導電性組成物をスピンコート塗布(500rpm×5sec+2000rpm×60sec)し、導電体膜を形成後、ホットプレートにて70℃×2分間加熱処理を行った。加熱後10分放置し荷電粒子線による露光を行い、剥離剤により導電体を除去後、70℃で2分乾燥を行い、所定PEBの現像を行った後のレジストパターンを評価した。レジストパターン評価は、レジスト残膜率、パターン形状について行った。
イ)レジスト残膜率
レジストの未露光部(荷電粒子線が照射されていない部分)の膜厚を測定し、ブランクと比較した。ブランクとは、導電性組成物塗布、乾燥、剥離工程を行わない場合の膜厚とした。あおの評価は下記によった。
○:レジストの残膜率がブランクと比較し90%以上。
△:レジストの残膜率がブランクと比較し80%以上。
×:レジストの残膜率がブランクと比較し80%以下。
ロ)パターン形状
レジストのパターン形状を走査型電子顕微鏡で観察し、下記により評価した。
○:レジストにパターンが設定どおり形成されている。
×:レジストにパターンが形成されない。
レジストの未露光部(荷電粒子線が照射されていない部分)の膜厚を測定し、ブランクと比較した。ブランクとは、導電性組成物塗布、乾燥、剥離工程を行わない場合の膜厚とした。あおの評価は下記によった。
○:レジストの残膜率がブランクと比較し90%以上。
△:レジストの残膜率がブランクと比較し80%以上。
×:レジストの残膜率がブランクと比較し80%以下。
ロ)パターン形状
レジストのパターン形状を走査型電子顕微鏡で観察し、下記により評価した。
○:レジストにパターンが設定どおり形成されている。
×:レジストにパターンが形成されない。
[実施例1〜22]
導電性組成物1〜9を用いて上記の評価方法1〜3の導電性評価、塗布性評価、基材状態評価をそれぞれ行った。使用した化学増幅型電子線レジスト種類、PEB温度及び評価結果を表2に示した。
導電性組成物1〜9を用いて上記の評価方法1〜3の導電性評価、塗布性評価、基材状態評価をそれぞれ行った。使用した化学増幅型電子線レジスト種類、PEB温度及び評価結果を表2に示した。
[比較例1〜18]
評価方法2の導電体剥離、乾燥を行わない以外はすべて実施例と同じ評価を行った。結果を表3に示した。
評価方法2の導電体剥離、乾燥を行わない以外はすべて実施例と同じ評価を行った。結果を表3に示した。
以上詳細に説明したように、本発明のレジストパターン形成方法によると、荷電粒子線によるチャージアップ、レジストへの環境からの影響が防止され所望する微細なパターンを形成することができる。したがって、本発明のレジストパターン形成方法は、半導体、液晶パネル製造時のフォトマスク製造、荷電粒子線によるLSI製造等、幅広い分野に適用することができ、工業上極めて有益な方法である。
Claims (2)
- 荷電粒子線によるレジストパターン形成時にレジスト上にスルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する導電性ポリマーを主成分とする導電性組成物からなる導電体を形成する工程と、荷電粒子線照射後に当該導電体を除去する工程を含むことを特徴とするレジストパターン形成方法。
- 前記レジストパターン形成法において導電体を除去した後に100−200℃の範囲で加熱を行う工程を含むことを特徴とするレジストパターン形成方法。
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JP2005110127A JP2006292841A (ja) | 2005-04-06 | 2005-04-06 | レジストパターン形成方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010153641A (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-08 | Nuflare Technology Inc | 基板処理方法 |
JP2016122028A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | 三菱レイヨン株式会社 | レジストのパターン形成方法 |
-
2005
- 2005-04-06 JP JP2005110127A patent/JP2006292841A/ja active Pending
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