JP2006291816A - 過給機の異常判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 過給圧変更機構の異常を精度良く判定することのできる過給機の異常判定装置を提供する。
【解決手段】 異常判定装置は、機関運転状態に応じて設定される目標過給圧と実過給圧との乖離度に基づいて過給圧変更機構22を備えるターボチャージャ20が異常である旨判定する。異常判定装置は、目標過給圧の変化速度が所定の判定値以上であること及び実過給圧の目標過給圧側への変化速度が所定の判定値以上であることの少なくとも一方が満たされていることを実行条件として、異常である旨の判定がなされ難いように判定の態様を変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、過給機の異常判定装置に関する。
従来、吸入空気を強制的に機関燃焼室内に送り込むことにより充填効率を高める過給機として、排気圧を利用するターボチャージャが広く知られている。このターボチャージャにあっては、その過給圧を内燃機関の運転状態に応じて適宜調整するのが望ましい。そこで、タービンホイールに排気を供給する通路にその通路断面積を変更するノズルベーンを設け、そのノズルベーンの開度調節を通じてタービンホイールに吹き付けられる排気の流量及び流速を調整することにより、過給圧を変更するようにしたターボチャージャが実用化されている。
こうした過給圧変更機構を備えたターボチャージャでは、機関運転状態に基づいて目標過給圧が設定され、その目標過給圧と実過給圧とが一致するようにノズルベーンの開度が変更される。その結果、ターボチャージャの実過給圧を機関運転状態に見合った圧力に変更することができる。
ところで、この種のターボチャージャでは、例えばノズルベーンが固着等してその過給圧を変更する機能が低下すると機関運転状態に応じて過給圧を適切に制御することができなくなる。そこで、目標過給圧と実過給圧との乖離度を監視し、その乖離が大きくなった場合にはターボチャージャの過給圧変更機構に異常がある旨判定し、その異常に対処するようにしている。またその他、特許文献1にも、こうしたターボチャージャの異常を判定する装置の一例が提案されている。
特開平10−196381号公報
ところで、単に目標過給圧と実過給圧との乖離度に基づいてターボチャージャの異常を判定するようにした場合には、以下のような不都合が生じ得る。すなわち、機関運転状態の変化に伴って目標過給圧が大きく変化したような場合、過給圧変更機構の応答遅れ等に起因して目標過給圧の変化に対して実過給圧が速やかに追従することができないことがある。このため、仮に過給圧変更機構に異常が発生しておらず、その後、実過給圧が目標過給圧に収束するような場合であっても、そうした一時的な乖離が生じていることをもって異常がある旨誤判定されるおそれがある。また、こうした誤判定を避けるため、例えば、実過給圧と目標過給圧との間に乖離が生じた状態が所定期間以上継続したことをもって異常判定を行うようにすることが考えられる。但し、実過給圧が目標過給圧に収束するまでの時間は、目標過給圧の変化量や過給圧変更機構の応答性にかかる経年変化等々によって異なるものとなるため、上記方法ではこれらを見込んで、上記所定期間を長めに設定せざるを得ない。したがって、過給圧変更機構に実際に異常が生じている場合には、その異常である旨の判定が遅れることとなる。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、過給圧変更機構の異常を精度良く判定することのできる過給機の異常判定装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、機関運転状態に応じて設定される目標過給圧と実過給圧との乖離度に基づいて過給圧変更機構を備える過給機が異常である旨判定する異常判定装置において、前記目標過給圧の変化速度が所定の判定値以上であること及び前記実過給圧の前記目標過給圧側への変化速度が所定の判定値以上であることの少なくとも一方が満たされていることを実行条件として、異常である旨の判定がなされ難いように前記判定の態様を変更する変更手段を備えることを要旨としている。
上記構成によれば、目標過給圧の変化速度が所定の判定値以上であること及び実過給圧の目標過給圧側への変化速度が所定の判定値以上であることの少なくとも一方が満たされていることを実行条件として、異常である旨の判定がなされ難いように判定の態様が変更される。このため、目標過給圧の変化に対して実過給圧が速やかに追従することができないおそれのあるとき、又はいずれ実過給圧が目標過給圧に収束すると予測されるときには、異常である旨の判定がなされ難いようになる。その結果、過渡的に生じる目標過給圧と実過給圧との一時的な乖離に起因した誤判定や、異常判定をする必要性の小さいときにおける誤判定を抑制することができる。
ここで、異常である旨の判定がなされ難いように判定の態様を変更することは、例えば以下のように行うことができる。すなわち、目標過給圧と実過給圧との偏差が所定の判定値以上である場合に異常である旨判定する場合には、その判定値を相対的に大きな値に変更するといった構成を採用することができる。また、より簡易的には、過給機が異常である旨の判定を禁止することもできる。なお、目標過給圧の変化速度の判定値と、実過給圧の目標過給圧側への変化速度の判定値とは、同じ値に設定してもよいし、異なる値に設定してもよい。
また、いずれ実過給圧が目標過給圧に収束すると予測されるときの条件として、請求項2に記載の発明によるように、実過給圧の目標過給圧への接近速度が所定の判定値以上であることを採用することもできる。同構成によれば、実過給圧が目標過給圧に収束することをより正確に予測することができるため、過給圧変更機構の異常をさらに精度よく判定することができる。
請求項3に記載の発明は、機関運転状態に応じて設定される目標過給圧よりも実過給圧が所定以上大きいことを条件に過給圧変更機構を備える過給機が異常である旨判定する異常判定装置において、前記目標過給圧の低下速度が所定の判定値以上であること及び前記実過給圧の低下速度が所定の判定値以上であることの少なくとも一方が満たされていることを実行条件として、異常である旨の判定がなされ難いように前記判定の態様を変更する変更手段を備えることを要旨としている。
上記構成によれば、実過給圧が目標過給圧よりも大きくなる異常を判定するに際して、目標過給圧の低下速度が所定の判定値以上であること及び実過給圧の低下速度が所定の判定値以上であることの少なくとも一方が満たされていることを実行条件として、異常である旨の判定がなされ難いように判定の態様が変更される。このため、目標過給圧の低下に対して実過給圧が速やかに追従することができないおそれのあるとき、又はいずれ実過給圧が目標過給圧まで低下すると予測されるときには、異常である旨の判定がなされ難いようになる。なお、実過給圧が目標過給圧を超えて低下する場合にも判定の態様が変更されることとなるが、実過給圧が目標過給圧よりも大きくなる異常を判定する上で支障となることはない。また、目標過給圧および実過給圧の低下速度の判定値は、同じ値に設定してもよいし、異なる値に設定してもよい。
目標過給圧が一時的に増大した後に減小したような場合には、目標過給圧の変化にやや遅れて実過給圧も同様の変化をする。その場合、目標過給圧の低下速度および実過給圧の目標過給圧への接近速度が所定の判定値以上である期間においては、異常である旨の判定がなされ難いように判定の態様が変更される。しかし、目標過給圧の低下速度が判定値よりも小さい期間において実過給圧の低下速度も判定値よりも小さい場合には、そのような判定の態様の変更が行われない。したがって、実過給圧が増大から減少に移行する頂点付近の期間が長くなった場合には、その期間で誤判定されるおそれがある。
この点、請求項4に記載の発明によれば、判定の態様を変更するための実行条件が解除されてから所定期間が経過するまでその変更が継続されるため、変更の実行条件が解除された後に一時的に生じた目標過給圧と実過給圧との乖離により誤判定されることを抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の過給機の異常判定装置において、過給機が異常である旨の判定は、その条件が所定期間以上継続したことを条件に行われることを要旨としている。
上記構成によれば、過給機が異常である旨の判定は、その条件が所定期間以上継続したことを条件に行われるため、過給圧変更機構の応答遅れや、検出信号のノイズ等に起因した誤判定を抑制することができる。この場合も、上記請求項1〜4のいずれかに記載の発明によって予め誤判定が抑制されているため、上記構成を適用する上で所定期間を必要最小限の期間に設定することができ、過給圧変更機構の異常を速やかに判定することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の過給機の異常判定装置において、前記変更手段による判定の態様の変更は、過給機が異常である旨の判定の禁止であることを要旨としている。
上記構成によれば、過給機が異常である旨の判定を禁止するといった簡易な構成により誤判定を抑制することができる。
本発明の一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関10はターボチャージャ20を備えている。吸気通路12を流れる吸気は、ターボチャージャ20の図示しないコンプレッサホイールによって圧縮され、吸気通路14から内燃機関10に供給される。内燃機関10では、この吸気と燃料との混合気が燃焼され、その排気が排気通路16へと排出される。そして、この排気がターボチャージャ20の図示しないタービンホイールに吹き付けられ、タービンホイール及びこれに連結された上記コンプレッサホイールが回転する。ターボチャージャ20を通過した排気は排気通路18から排出される。
ターボチャージャ20は、上記コンプレッサホイールの回転速度を調整することにより内燃機関10に供給される吸気の圧力、すなわち過給圧を変更する過給圧変更機構22を備えている。過給圧変更機構22は、排気通路16からタービンホイールに至る通路の有効面積を変更する図示しないノズルベーンを有し、このノズルベーンの開度調節を通じてタービンホイールに吹き付けられる排気の流量および流速を調整する。
電子制御装置30は、燃料噴射制御等、内燃機関10における種々の制御を統括して実行するものであり、演算装置、駆動回路の他、各種制御の演算結果やその演算に用いられる関数マップ等を記憶する記憶装置等を備えている。また、上記吸気通路14には過給圧センサ42,図示しないアクセルペダルにはアクセルセンサ44,内燃機関10の図示しないクランクシャフトにはクランク角センサ46がそれぞれ設けられている。そして、電子制御装置30は、これら過給圧センサ42,アクセルセンサ44,クランク角センサ46の検出信号に基づき、実過給圧PIN,アクセルペダル踏込み量ACCP,機関回転速度NEをそれぞれ求める。
電子制御装置30は、アクセルペダル踏込み量ACCPや機関回転速度NE等に基づいて内燃機関10における燃料噴射量を算出する。また、燃料噴射量や機関回転速度NE等といった機関運転状態に応じて上記実過給圧PINの目標値、すなわち目標過給圧PINTを算出する。そして、電子制御装置30は、駆動信号DRVを上記過給圧変更機構22に出力し、実過給圧PINが目標過給圧PINTになるようにフィードバック制御を行う。
以下、本実施形態にかかるターボチャージャ20の異常判定の処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。この異常判定では、特に実過給圧PINが目標過給圧PINTよりも大きくなる異常を判定している。なお、このフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置30により所定の周期をもって繰り返し実行される。
同図2に示されるように、この一連の処理では、まず前提条件カウンタCPがインクリメントされる(ステップ100)。この前提条件カウンタCPは、ターボチャージャ20の異常判定を行う前提条件が満たされている否かを判定するためのものであり、この前提条件が満たされていない場合には以下のようにリセットされる。
このようにして前提条件カウンタCPがインクリメントされた後(ステップ100)、目標過給圧PINTの低下速度が所定の判定値RT以上であるか否かが判定される(ステップ110)。具体的には、前回の処理における目標過給圧PINT0よりも今回の処理における目標過給圧PINTが判定値RT以上低下したか否かが判定される。ここで、この判定値RTは、目標過給圧PINTの低下に対して実過給圧PINが速やかに追従することができないおそれのある状態を判別することのできる値に設定される。
この判定処理を通じて目標過給圧PINTの低下速度が所定の判定値RT以上である旨判定された場合には(ステップ110:YES)、前提条件カウンタCPがリセットされる(ステップ120)。この場合は、目標過給圧PINTの変化に対して実過給圧PINが速やかに追従することのできないおそれがあるため、前提条件カウンタCPをリセットすることにより異常判定を行う前提条件が満たされていないことを示す。
一方、上記判定処理を通じて、目標過給圧PINTの低下速度が所定の判定値RT以上でない旨判定された場合には(ステップ110:NO)、上記前提条件カウンタCPのリセット(ステップ120)は行われない。
このようにして前提条件カウンタCPが処理された後、実過給圧PINの低下速度が所定の判定値RA以上であるか否かが判定される(ステップ130)。具体的には、上記目標過給圧PINTと同様にして、前回の処理における実過給圧PIN0よりも今回の処理における実過給圧PINが判定値RA以上低下したか否かが判定される。ここで、この判定値RAは、いずれ実過給圧PINが目標過給圧PINTまで低下すると予測される状態を判別することのできる値に設定される。
この判定処理を通じて実過給圧PINの低下速度が所定の判定値RA以上である旨判定された場合には(ステップ130:YES)、前提条件カウンタCPがリセットされる(ステップ140)。この場合は、いずれ実過給圧PINが目標過給圧PINTまで低下すると予測されるため、前提条件カウンタCPをリセットすることにより異常判定を行う必要性がないことを示す。
一方、上記判定処理を通じて、実過給圧PINの低下速度が所定の判定値RA以上でない旨判定された場合には(ステップ130:NO)、上記前提条件カウンタCPのリセット(ステップ140)は行われない。
このようにして前提条件カウンタCPが処理された後、前提条件カウンタCPが所定のカウントα以上であるか否かが判定される(ステップ150)。この判定処理では、異常判定を行う前提条件が満たされてから所定期間、すなわちカウントα以上経過しているか否か判定される。換言すれば、この判定処理では、異常である旨の判定禁止の実行条件が解除されてから所定期間、すなわちカウントα以上経過しているか否か判定される。ここで、このカウントαは、異常である旨の判定禁止の実行条件が解除された後、一時的に実過給圧PINが目標過給圧PINTよりも大きくなることによって誤判定されることを抑制することのできる値に設定される。
この判定処理を通じて前提条件カウンタCPが所定のカウントα以上である旨判定された場合には(ステップ150:YES)、実過給圧PINが目標過給圧PINTよりも所定の判定値RE以上大きい状態であるか否か判定される(ステップ160)。この判定処理では、過給圧変更機構22においてノズルベーンの固着等の異常が生じているか否か判定される。
この判定処理を通じて実過給圧PINが目標過給圧PINTよりも所定の判定値RE以上大きい状態である旨判定された場合には(ステップ160:YES)、異常継続カウンタCEがインクリメントされる(ステップ170)。この処理では、過給圧変更機構22が異常である状態の継続期間を示す異常継続カウンタCEがインクリメントされる。
一方、上記判定処理を通じて実過給圧PINが目標過給圧PINTよりも所定の判定値RE以上大きい状態でない旨判定された場合には(ステップ160:NO)、異常継続カウンタCEがリセットされる(ステップ200)。この処理では、過給圧変更機構22の異常状態が解消したとして、異常継続カウンタCEがリセットされる。このようにして異常継続カウンタCEがリセットされた後、この一連の処理は一旦終了される。
このようにして異常継続カウンタCEがインクリメントされた後(ステップ170)、異常継続カウンタCEが所定のカウントβ以上であるか否かが判定される(ステップ180)。この判定処理では、異常である旨の判定を行う条件が満たされた状態が所定期間、すなわちカウントβ以上継続しているか否か判定される。ここで、このカウントβは、過給圧変更機構22の応答遅れや、検出信号のノイズ等に起因した誤判定を抑制することができる値に設定される。さらに、過給圧変更機構22の応答遅れに起因する誤判定は上述した処理により予め抑制されているため、カウントβは必要最小限の値に設定される。
この判定処理を通じて異常継続カウンタCEが所定のカウントβ以上である旨判定された場合には(ステップ180:YES)、警告灯が点灯される(ステップ190)。この処理では、過給圧変更機構22に異常が生じているとして、その旨が運転者に報知される。このようにして警告灯が点灯された後、この一連の処理は一旦終了される。
一方、上記判定処理を通じて異常継続カウンタCEが所定のカウントβ以上でない旨判定された場合には(ステップ180:NO)、この一連の処理は一旦終了される。
以下、上記異常判定の処理による制御態様について、図3〜5のタイムチャートを参照して説明する。
図3に、ターボチャージャ20の目標過給圧PINTが急激に低下した場合の制御態様を示す。
同図3に示すように、時間t11までは前提条件カウンタCPの値がカウントα以上となっているため、過給圧変更機構22の異常判定が行われる。時間t11以降において、目標過給圧PINTの低下速度が判定値RT以上になると、前提条件カウンタCPがリセットされるため、過給圧変更機構22の異常判定が禁止される。
また、時間t12以降において、実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上になると、前提条件カウンタCPがリセットされるため、過給圧変更機構22の異常判定が禁止される。なお、目標過給圧PINTの低下速度が判定値RT以上となることによる前提条件カウンタCPのリセットは、目標過給圧PINTの低下速度が判定値RTよりも小さくなる時間t13まで継続される。
そして、実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上となることによる前提条件カウンタCPのリセットは、実過給圧PINの低下速度が判定値RAよりも小さくなる時間t14まで継続される。時間t14以降において実過給圧PINの低下速度が判定値RAよりも小さくなると、前提条件カウンタCPがインクリメントされる。その後、t15以降において、前提条件カウンタCPの値がカウントα以上になると、過給圧変更機構22の異常判定が再開される。
したがって、目標過給圧PINTの低下に対して実過給圧PINが速やかに追従することができないおそれのある時間t11〜t13において、過給圧変更機構22の異常判定が禁止される。その結果、過渡的に生じる目標過給圧PINTと実過給圧PINとの一時的な乖離に起因した誤判定を抑制することができる。
また、いずれ実過給圧PINが目標過給圧PINTまで低下すると予測される時間t12〜t14において、過給圧変更機構22の異常判定が禁止される。その結果、異常判定をする必要性の小さいときにおける誤判定を抑制することができる。
図4に、ターボチャージャ20の目標過給圧PINTが一時的に増大した後に減小した場合の制御態様を示す。
同図4に示すように、時間t21までは前提条件カウンタCPの値がカウントα以上になっているため、過給圧変更機構22の異常判定が行われる。時間t21以降において、目標過給圧PINTの低下速度が判定値RT以上になると、前提条件カウンタCPがリセットされるため、過給圧変更機構22の異常判定が禁止される。時間t22以降において、目標過給圧PINTの低下速度が判定値RTよりも小さくなると、前提条件カウンタCPがインクリメントされる。
時間t22〜t23においては、前提条件カウンタCPがインクリメントされるが、前提条件カウンタCPの値がカウントαよりも小さいため、上記異常判定の禁止が継続される。その後、時間t23以降において、実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上になると、前提条件カウンタCPがリセットされるため、過給圧変更機構22の異常判定が禁止される。
そして、実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上となることによる前提条件カウンタCPのリセットは、実過給圧PINの低下速度が判定値RAよりも小さくなる時間t24まで継続される。時間t24以降において、実過給圧PINの低下速度が判定値RAよりも小さくなると、前提条件カウンタCPがインクリメントされる。
したがって、実過給圧PINが増大から減少に移行する頂点付近の期間が長くなり誤判定されるおそれのある時間t22〜t23において、過給圧変更機構22の異常判定の禁止が継続される。その結果、判定禁止の実行条件が解除された後に一時的に生じた目標過給圧PINTと実過給圧PINとの乖離により誤判定されることを抑制することができる。
図5に、ターボチャージャ20の目標過給圧PINTが一時的に増大した後に減小した場合の制御態様の他の例を示す。この例においては、実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上になった後に一旦判定値RAよりも小さくなり、その後再度、実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上になった場合を示す。同図5に示すように、時間t33までの制御態様は、図4における時間t23までの制御態様と同一である。
時間t33以降において、実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上になると、前提条件カウンタCPがリセットされるため、過給圧変更機構22の異常判定が禁止される。その後、時間t34以降において、実過給圧PINの低下速度が一旦判定値RAよりも小さくなると、前提条件カウンタCPがインクリメントされる。
時間t34〜t35においては、前提条件カウンタCPがインクリメントされるが、前提条件カウンタCPの値がカウントαよりも小さいため、上記異常判定の禁止が継続される。その後、時間t35以降において、再度実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上になると、前提条件カウンタCPがリセットされるため、過給圧変更機構22の異常判定が禁止される。
したがって、実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上になった後、何らかの原因によって一旦判定値RAよりも小さくなり誤判定されるおそれのある時間t34〜t35において、過給圧変更機構22の異常判定の禁止が継続される。その結果、実過給圧PINの低下速度が判定値RA以上である状態が解除された後、一時的に生じた目標過給圧PINTと実過給圧PINとの乖離により誤判定されることを抑制することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・目標過給圧PINTおよび実過給圧PINの低下速度の判定値RT,RAは、同じ値に設定してもよいし、異なる値に設定してもよい。
・上記実施形態では、実過給圧PIN及び目標過給圧PINTの変化速度として、前回の判定の処理から今回の判定の処理までの変化量を用いたが、その他所定の期間における変化量を用いてもよい。
・上記実施形態では、実過給圧PINが目標過給圧PINTよりも所定の判定値RE以上大きい状態であることを異常である旨の判定の条件としたが、実過給圧PINと目標過給圧PINTとの比が所定の判定値以上大きい状態であることを条件としてもよい。要するに、目標過給圧PINTと実過給圧PINとの乖離度を判定することのできる条件であればよい。
・上記実施形態では、異常である旨の判定を行う条件が満たされた状態が所定期間、すなわちカウントβ以上継続していることを条件に異常である旨判定して警告灯を点灯するようにしたが、この異常の継続条件を省略する、あるいはカウントβの値を極力小さくするようにしてもよい。
・上記実施形態では、異常である旨の判定禁止の実行条件が解除されてから所定期間その禁止を継続するようにしたが、この異常判定の禁止の継続を省略してもよい。その場合であっても、目標過給圧PINTの低下に対して実過給圧PINが速やかに追従することができないおそれのあるとき、又はいずれ実過給圧PINが目標過給圧PINTまで低下すると予測されるときにおける誤判定を抑制することができる。
・上記実施形態では、いずれ実過給圧PINが目標過給圧PINTに収束すると予測されるときの条件として、実過給圧PINの低下速度が所定の判定値RA以上であること、すなわち実過給圧PINの目標過給圧PINT側への低下速度が所定の判定値以上であることとした。しかし、実過給圧PINの目標過給圧PINTへの接近速度が所定の判定値以上であることを条件としてもよい。具体的には、例えば実過給圧PINと目標過給圧PINTとの偏差が所定以上の速度で小さくなるといった構成を採用することができる。また、偏差の代わりに比を用いることもできる。同構成によれば、実過給圧PINが目標過給圧PINTに収束することをより正確に予測することができるため、過給圧変更機構22の異常をさらに精度よく判定することができる。
・上記実施形態では、目標過給圧PINTの低下速度が所定の判定値RT以上であること及び実過給圧PINの低下速度が所定の判定値RA以上であることの少なくとも一方が満たされていることを実行条件として、過給圧変更機構22の異常判定を禁止するようにした。しかし、これらの一方のみを判定して過給圧変更機構22の異常判定を禁止するようにしてもよい。その場合であっても、それぞれ単独の作用効果を奏することができる。
・上記実施形態では、過給圧変更機構22の異常判定において誤判定するおそれのある場合に、過給圧変更機構22の異常判定を禁止するようにした。しかし、実過給圧PINが目標過給圧PINTよりも所定以上大きいことを判定するための判定値REを相対的に大きな値に変更するようにしてもよい。また、異常判定に用いる実過給圧PINや目標過給圧PINTの値を補正するようにしてもよい。要するに、過渡的に生じる目標過給圧PINTと実過給圧PINとの一時的な乖離に起因した誤判定や、異常判定をする必要性の小さいときにおける誤判定のおそれがある場合に、異常である旨の判定がなされ難いように判定の態様を変更すればよい。
・上記実施形態では、特に実過給圧PINが目標過給圧PINTよりも大きくなる異常を判定するようにしたが、実過給圧PINが目標過給圧PINTよりも小さくなる異常を判定するようにしてもよい。その場合は、実過給圧PIN及び目標過給圧PINTの低下速度を上昇速度に代える等すればよい。
・内燃機関10としては、ディーゼルエンジンの他、ガソリンエンジンにも本発明を適用することができる。
・上記実施形態では、一段のターボチャージャ20を用いたが、多段のターボチャージャや、並列式のターボチャージャに本発明を適用してもよい。
本発明の一実施形態にかかる過給機の異常判定装置の構成を示すブロック図。 上記異常判定装置の異常判定の処理を示すフローチャート。 上記異常判定の処理による制御態様の一例を示すタイムチャート。 上記異常判定の処理による制御態様の他の例を示すタイムチャート。 上記異常判定の処理による制御態様の他の例を示すタイムチャート。
符号の説明
10…内燃機関、12,14…吸気通路、16,18…排気通路、20…ターボチャージャ、22…過給圧変更機構、30…電子制御装置、42…過給圧センサ、44…アクセルセンサ、46…クランク角センサ。

Claims (6)

  1. 機関運転状態に応じて設定される目標過給圧と実過給圧との乖離度に基づいて過給圧変更機構を備える過給機が異常である旨判定する異常判定装置において、
    前記目標過給圧の変化速度が所定の判定値以上であること及び前記実過給圧の前記目標過給圧側への変化速度が所定の判定値以上であることの少なくとも一方が満たされていることを実行条件として、異常である旨の判定がなされ難いように前記判定の態様を変更する変更手段を備える過給機の異常判定装置。
  2. 機関運転状態に応じて設定される目標過給圧と実過給圧との乖離度に基づいて過給圧変更機構を備える過給機が異常である旨判定する異常判定装置において、
    前記目標過給圧の変化速度が所定の判定値以上であること及び前記実過給圧の前記目標過給圧への接近速度が所定の判定値以上であることの少なくとも一方が満たされていることを実行条件として、異常である旨の判定がなされ難いように前記判定の態様を変更する変更手段を備える過給機の異常判定装置。
  3. 機関運転状態に応じて設定される目標過給圧よりも実過給圧が所定以上大きいことを条件に過給圧変更機構を備える過給機が異常である旨判定する異常判定装置において、
    前記目標過給圧の低下速度が所定の判定値以上であること及び前記実過給圧の低下速度が所定の判定値以上であることの少なくとも一方が満たされていることを実行条件として、異常である旨の判定がなされ難いように前記判定の態様を変更する変更手段を備える過給機の異常判定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の過給機の異常判定装置において、
    前記実行条件が解除されてから所定期間が経過するまで前記変更手段による判定の態様の変更を継続する継続手段を更に備える過給機の異常判定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の過給機の異常判定装置において、
    過給機が異常である旨の判定は、その条件が所定期間以上継続したことを条件に行われる過給機の異常判定装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の過給機の異常判定装置において、
    前記変更手段による判定の態様の変更は、過給機が異常である旨の判定の禁止である過給機の異常判定装置。
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