JP2006291544A - 一文字葺き用長尺金属屋根板、およびそれを用いた一文字葺き用金属屋根構成材、ならびにそれらによる屋根葺き方法 - Google Patents

一文字葺き用長尺金属屋根板、およびそれを用いた一文字葺き用金属屋根構成材、ならびにそれらによる屋根葺き方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 必要部品点数やその種類を削減し、製造から施工に至る各段階において作業工数の削減と効率化とを達成可能とする一文字葺き用金属屋根構成材を提供する。
【解決手段】 繋ぎ用単位金属屋根板3の所要枚数と、その所要数の二倍以上の枚数とした一文字葺き用長尺金属屋根板1との組合せからなり、該一文字葺き用長尺金属屋根板1が、横長帯状金属平板2の長て方向所定間隔置きに縦目地用擬似ハゼ部23,23を形成し、同左右両端に左右連結用ハゼ部24,24を設ける一方、それらの上下両端に上下端連結用ハゼ部28,28を形成し、左右葺き共用部品としてなる一文字葺き用金属屋根構成材である。
【選択図】 図3

Description

この発明は、金属板葺き屋根に関連するあらゆる分野をその技術分野とするものであり、葺き板や吊り子等を製造し、それらによって屋根葺き施工する分野は勿論のこと、その製造あるいは施工に必要とする設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野、その他現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着眼点)
我が国における伝統的な和瓦葺き屋根は、重厚感と高級感とを兼ね備えた外観を持つ上、秀れた断熱性、耐候性および耐久寿命を有し、多くの家屋に使用されているが、近年国内で相次いで発生した大地震では、重量の大きな和瓦が耐震構造の組み込まれていない住宅を倒壊させて大きな被害を招いたという問題があって、和瓦に比較して軽量で建築物への負担が少ないとされる着色亜鉛鉄板瓦棒葺きや一文字葺き等の金属板葺き屋根やスレート葺き屋根等の有効性が認識され、注目されるようになってきている。
このような金属板葺き屋根の中でも、瓦葺き屋根に秀るとも劣らない重厚かつ高級感あふれる外観と高い耐久性とを有する銅葺き屋根は、建築物の風格を高める上、着色亜鉛鉄板瓦棒葺き屋根のような数年毎の再塗装が不要となってメンテナンス費用が少なくてすむという理由などから根強い人気があり、一般住宅から各種商業用施設、および各種公共施設の建築物までといった具合に幅広く採用されている。
(従来の技術)
こうした金属板葺き屋根は、図10の従来型単位金属屋根板(下記する非特許文献参照)の斜視図に示すように、その単位金属屋根板A,B,Cの各々1枚が、棟に平行な左右方向幅が約90cm、流れ方向上下幅で30ないし45cmの矩形平板状であって、適宜隅切りを行い、下縁所定幅を下向きに折曲げて重ね合わせた下ハゼ部dを形成し、上縁所定幅部分を上向きに折曲して吊り子用の上ハゼ部eを形成し、左右縁部の夫々を上下何れか一方に折曲して重ね合わせ、左右縦ハゼ部f,gを形成したものを、施工現場に搬入し、屋根野地板のアスファルトフェルトまたはアスファルトルーフィングの上面に連結状に装着するようにしている。
施工の際には、同図10中に示すように、軒先側の屋根面棟方向中央に左右縦ハゼ部f,gを上側に折曲げた中央用葺き板Bの位置決めを行い、ハゼ巻き用工具(つかみ)を用いて上ハゼ部eの形を、適正に整えながら2個の吊り子H,Hを、夫々釘で打ち付け固定した後、該中央用葺き板Bの左側縦ハゼ部fには、左葺き用葺き板Aの、下向きに折り曲げた右側の縦ハゼ部gを係合させて位置決めし、吊り子H,Hを前記同様に釘打ち固定し、その左隣には同一形状の左葺き用葺き板A,A,……を同じ作業を繰り返して接続するよう葺き連ねる。
また、中央用葺き板Bの右側縦ハゼ部gには、左側の縦ハゼ部fが下向きに折曲された右葺き用葺き板Cの、同左側の縦ハゼ部fを係合させ、吊り子H,Hを釘打ち固定して、その右隣には同様に右葺き用葺き板C,C,……を連続するよう位置決め、装着していくという手順で、一枚毎の葺き板A,……,B,C,……を個別に装着して行き、さらに上下ハゼ部d,e同士を係合させながら、同様に上下流れ方向の葺き板A,……,B,C,……を上方に向けて連続的に固定し、屋根全面に渡って装着して行くこととなる。
(1)1996年3月1日、理工学社発行「銅板葺屋根−社寺建築を中心に−」の主に第163ないし170頁
(問題意識)
以上のように、建築物屋根の全面に対して単位金属屋根A,……,B,C,……を正確に装着して行く作業には高度な熟練を要し、僅かな取り付け位置の誤りや、吊り子H,Hの取り付けミス等によっても簡単に雨漏りや、台風、突風等強風による剥がれ等の問題を生じてしまう虞があり、一枚一枚を慎重且つ丁寧に取り付けることが不可欠であって多大な時間と労力とを要することになる上、金属屋根板A,……,B,C,……の1枚を取り付ける毎に吊り子H,Hを2個以上取り付け、上ハゼ部eをハゼ巻き用工具(つかみ)で折り曲げる等して適正な形に整える作業が必須となり、少なくとも二つ以上の複数の工具を頻繁に持ち替えて行うというかなり煩雑な作業の繰り返しとなってしまい、作業時間を費やさざるを得なく、この種屋根葺き施工を遅らせる要因となっていた。
さらに、葺き方向の中央と左右夫々との各金属製葺き板A,B,Cが、夫々必ず左右ハゼ部f,gの折曲げ方向を異にする必要があり、結果として各葺き板A,B,Cを夫々個別に製造し、その数量を種類毎に管理する必要があるので製造、保管、搬出等を含めた製品管理の労働負担が大きく、製造から施工に至る各作業段階において作業ミスを招き易くなるという欠点もあり、こうした金属板による屋根葺き作業の一層の効率化と加工品質の向上とが未だに課題となっているにも拘わらず、伝統的な分野の所為でか永年に渡って手付かずのままに推移してきていたというのが実情である。
(発明の目的)
そこで、この発明は、建築物の屋根に装着する必要部品点数ならびにその種類を削減することによって製造から施工に至る各段階において作業工数の削減と効率化とを達成可能とすることができないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の一文字葺き用長尺金属屋根板、およびそれを用いた新規な構造の一文字葺き用金属屋根構成材、ならびにそれらによる新規な構成からなる屋根葺き方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の一文字葺き用長尺金属屋根板は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、適宜隅切りを施した単位金属屋根板複数枚分に相当する横長帯状金属平板が、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部に形成され、同左右両端の所定幅部分を互いに表裏反対向きとなるよう折り返して左右連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部に形成されてなるものとした構成を要旨とする一文字葺き用長尺金属屋根板である。
これを換言すれば、適宜隅切りを施した単位金属屋根板複数枚分に相当する横長帯状金属平板が、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部に形成され、同左右両端の所定幅部分を互いに表裏反対向きとなるよう折り返して左右連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部に形成され、単位屋根金属板の複数枚を左右に連結状に葺き上げたときに表れる縦目地重ね目の外観が、表裏反転使用することによって自在に変更可能になるものとした一文字葺き用長尺金属屋根板となる。
この基本的な構成によるこの発明の一文字葺き用長尺金属屋根板は、より具体的には、適宜隅切りを施した単位金属屋根板複数枚分に相当する横長帯状金属平板が、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部に形成され、同左右両端の所定幅部分を互いに表裏反対向きとなるよう折り返して左右連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端縁に沿って小径パイプ状の上下端補強リブ部を形成した上、それらを含む上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部に形成されてなるものとした一文字葺き用長尺金属屋根板であるとすることが可能である。
さらに具体的な構成によって示すならば、適宜隅切りを施した単位金属屋根板複数枚分に相当する横長帯状金属平板が、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部に形成され、同左右両端の所定幅部分を互いに表裏反対向きとなるよう折り返して左右連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端縁に沿って小径パイプ状の上下端補強リブ部を形成した上、それらを含む上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して丸味を帯びた横転J字断面状とした上下端連結用ハゼ部に形成され、左右略全長に渡る上下端連結用ハゼ部を、長て方向所定間隔置きに配置された各縦目地用擬似ハゼ部によって連結したことにより、概略梯子形状の骨格部分を形成してなるものとした構成による一文字葺き用長尺金属屋根板となる。
(関連する発明1)
上記した、一文字葺き用長尺金属屋根板に関連し、この発明には、当該一文字葺き用長尺金属屋根板の複数枚と、繋ぎ用単位金属屋根板の所要枚数との組合せからなるものとした一文字葺き用金属屋根構成材も包含しており、その構成は、基本的に以下のとおりである。
即ち、適宜隅切りを施した単位金属屋根板1枚分もしくは複数枚分に相当する帯状金属平板を、複数枚分相当の長さとした場合には、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部を形成した上、左右両端の所定幅部分を表裏同一方向に折り曲げて中央連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部に形成した繋ぎ用単位金属屋根板の所要枚数と、その所要数の二倍以上の枚数とした上記何れかに記載の一文字葺き用長尺金属屋根板との組合せからなるものとした一文字葺き用金属屋根構成材である。
これをより具体的な構成のものとして示すと、適宜隅切りを施した単位金属屋根板1枚分もしくは複数枚分に相当する帯状金属平板を、複数枚分相当の長さとした場合には、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部を形成した上、左右両端の所定幅部分を表裏同一方向に折り曲げて中央連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部に形成した繋ぎ用単位金属屋根板の所要枚数と、その所要数の二倍以上の枚数とした上記何れかに記載の一文字葺き用長尺金属屋根板と、繋ぎ用単位金属屋根板に匹敵するかその半分以上の長さとした吊り子との組合せからなるものとした一文字葺き用金属屋根構成材であるといえる。
(関連する発明2)
更に、この発明の骨幹を成す一文字葺き用長尺金属屋根板と、上記した一文字葺き用金属屋根構成材とに関連し、この発明には、それら金属屋根板、または金属屋根構成材を組み合わせ、建築物屋根に対して効率的に施工する屋根葺き方法も含まれている。
即ち、施工対象屋根面の左右方向中央に繋ぎ用単位金属屋根板を配し、その下端連結用ハゼ部は鼻隠しまたは下位で固定状とした繋ぎ用単位金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部に連結すると共に、同上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子を釘着して当該単位金属屋根板を屋根下地面に固定状とした後、該繋ぎ用単位金属屋根板の左右両端に夫々上向きに用意されている中央連結用ハゼ部に対し、同一の一文字葺き用長尺金属屋根板一対の夫々が、同中央連結用ハゼ部に対峙することとなる左右連結用ハゼ部を共に下向き姿勢となるよう双方の表裏を反転させた状態にしてその左側または右側に配し、夫々の左右連結用ハゼ部同士を重合状にして噛合させると共に、夫々の下端連結用ハゼ部は鼻隠しまたは下位で固定状とした一文字葺き用長尺金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部に連結すると共に、同上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子を釘着してそれら一対の一文字葺き用長尺金属屋根板を共に屋根下地面に固定状としてしまい、更にそれら一対の一文字葺き用長尺金属屋根板で繋ぎ用単位金属屋根板に連結しなかった側の左右連結用ハゼ部の夫々には、共に先に繋ぎ用単位金属屋根板に連結したときと同じ姿勢とした他の一文字葺き用長尺金属屋根板を、施工対象屋根面左右方向全巾に及ぶまで順次繰り返し配置しては重合状とした左右連結用ハゼ部相互、下端連結用ハゼ部と鼻隠しまたは下位で固定状とした一文字葺き用長尺金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部、および上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子と屋根下地面を夫々連結、固定状とし、以降、同様の工程を施工対象屋根面の同位においてすませた上、順次上位に移行して施工するようにした構成を要旨とする、前記したこの発明の金属屋根板または金属屋根構成材による屋根葺き方法である。
この表現を変えて示すと、施工対象屋根面の左右方向中央に繋ぎ用単位金属屋根板を配し、その下端連結用ハゼ部は鼻隠しまたは下位で固定状とした繋ぎ用単位金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部に連結すると共に、同上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子を釘着して当該単位金属屋根板を屋根下地面に固定状とした後、該繋ぎ用単位金属屋根板の左右両端に夫々下向きに用意されている中央連結用ハゼ部に対し、同一の一文字葺き用長尺金属屋根板一対の夫々が、同中央連結用ハゼ部に対峙することとなる左右連結用ハゼ部を共に上向き姿勢となるよう双方の表裏を反転させた状態にしてその左側または右側に配し、夫々の左右連結用ハゼ部同士を重合状にして噛合させると共に、夫々の下端連結用ハゼ部は鼻隠しまたは下位で固定状とした一文字葺き用長尺金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部に連結すると共に、同上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子を釘着してそれら一対の一文字葺き用長尺金属屋根板を共に屋根下地面に固定状としてしまい、更にそれら一対の一文字葺き用長尺金属屋根板で繋ぎ用単位金属屋根板に連結しなかった側の左右連結用ハゼ部の夫々には、共に先に繋ぎ用単位金属屋根板に連結したときと同じ姿勢とした他の一文字葺き用長尺金属屋根板を、施工対象屋根面左右方向全巾に及ぶまで順次繰り返し配置しては重合状とした左右連結用ハゼ部相互、下端連結用ハゼ部と鼻隠しまたは下位で固定状とした一文字葺き用長尺金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部、および上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子と屋根下地面を夫々連結、固定状とし、以降、同様の工程を施工対象屋根面の同位においてすませた上、順次上位に移行して施工するようにした、前記何れか記載の一文字葺き用金属屋根板による屋根葺き方法ということができる。
以上のとおり、この発明の一文字葺き用長尺金属屋根板によれば、従来型の単位金属屋根板を使用した場合には、少なくとも繋ぎ用、左葺き用および右葺き用の構造の異なる各種単位金属屋根板を夫々製造、管理しなければならず、しかも施工に際して一枚毎を複数の吊り子で釘着けして装着し、各屋根板同士の組み合わせ精度を各枚毎に確保する必要があり、製造から品質管理、在庫管理および施工の各段階で作業負担が大きく、熟練を要するものとなっていたが、単位金属屋根板複数枚分に相当する外観と横長形状とを予め付与し、屋根上高所等の施工現場での板金加工を極力無くすよう殆どの部分を工場生産によるものとして各部精度の向上と共に、リバーシブル構造を採用し、表裏を反転させるだけで左右葺き方向を変更して同一のもので間に合うようにして部品点数を格段に削減し、なお且つ作業内容の簡素化を図るようにし得た上、上下端連結用ハゼ部を大きめの丸みを持たせ、その連結部分を外れることはないもののルーズなものになるようにして膨張係数の大きな銅板によるも歪(いびつ)な変形を無くすことによって綺麗な平坦面をいつまでも維持し続けられるようにしたことから、工場での生産から現場での施工に至る各段階で作業の効率化を図れると共に、従前までの施工によるもの以上に上下方向ハゼ部には立体感が付与され、しかも歪な面の無い美しい外観の一文字葺き屋根の実現ができるという非常に秀れた特徴が得られるものである。
また、この発明の一文字葺き用金属屋根構成材によれば、繋ぎ用単位金属屋根板の所要枚数と、その所要枚数の二倍以上の枚数とした一文字葺き用長尺金属屋根板とを組み合わせたものとしたことにより、屋根下地面に装着された各繋ぎ用単位金属屋根板の左右側に、表裏を反転させた同一構造の一文字葺き用長尺金属屋根板を配置、固定させたものとすることができる上、各繋ぎ用単位金属屋根板ならびに各一文字葺き用長尺金属屋根板の夫々を、一枚毎に比較的長尺な一個の吊り子で釘着するものとしたことから、現場での施工時間を大幅に短縮することが可能となり、しかも従来型単位金属屋根板の複数枚分を、一枚の横長帯状金属平板から製造した一文字葺き用長尺金属屋根板で一体形成したことにより、雨漏りの発生リスクを格段に低減することができる上、棟方向にZ字断面状に折り重ねて形成された各縦目地用擬似ハゼ部が上下端連結用ハゼ部を概略梯子状に連結して骨格部分を形成することから、積雪荷重による変形、および強風や突風等強風による剥がれ等に対する強度を格段に高めたものとすることができるという大きな効果を発揮するものとなる。
更に、この発明の屋根葺き方法によれば、一文字葺き用長尺金属屋根板の表裏何れか一方を上向きにしたものを左葺き用とし、また同一構造の一文字葺き用長尺金属屋根板の表裏何れか他方を上向きにしたものを右葺き用とすることにより、施工対象屋根面の左右方向中央に装着した繋ぎ用単位金属屋根の左右側に、同一部品でありながら左右の異なる流れ方向を実現できるものとなり、部品点数の大幅な削減を実現することができる上、それら装着済みの繋ぎ用単位金属屋根ならびに一文字葺き用長尺金属屋根板の屋根面上下流れ方向に、同様の繋ぎ用単位金属屋根および一文字葺き用長尺金属屋根板を、順次、部品同士の組み合わせと釘打ち作業とを繰り返すだけで連続状に装着することができ、従前までのような熟練工に頼らなくても施工が実施可能になることも加わることから、施工作業の工数を格段に短縮できるという顕著な効果を期待できるものとなる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
横長帯状金属板は、一部に隅切りを施し、適所を折曲げる等の板金加工を施すことにより、従来型の単位金属屋根板の横並びに連続する複数枚を模した単体の金属板を形成可能とする素材機能を果たすものであり、大きく切除する必要がなく、一部に隅切りを行い、適所にハゼ折り加工を行うだけで一文字葺き用長尺金属屋根板を製造可能とする金属板とすべきであり、広く流通して比較的入手し易く、JIS規格かそれ以外の標準工業規格に準じており、品質が安定した金属板を使用するのが望ましく、塗装や鍍金等の表面処理を施した亜鉛鍍金鋼板やスズ鍍金鋼板等とすることができるが、耐食性に秀れたアルミニウム合金板や、表面処理を必要としないステンレス鋼板、チタン合金板等を使用することができる外、後述する実施例にも示すように、板金加工が比較的容易なタフピッチ銅板、無酸素銅板、りん脱酸銅板もしくはその外の純銅板か銅合金板を使用することが可能である。
縦目地用擬似ハゼ部は、当該一文字葺き用長尺金属屋根板の左右横長方向の中途複数適所の夫々に、上下端連結用ハゼ部を折り重ねによる強化部分で連結し、概略梯子型の骨格状部分を形成して全体強度を高めるものとなり、しかも単板でありながら、従来型の金属葺き板単体の複数枚を横並びに連結した外観を呈するようにするという機能を果たすものであり、横長帯状金属板の左右横長方向の、従来型の金属屋根板単体の左右横幅寸法分に略相当する中途箇所毎に、従来の連結用縦ハゼ同士を係合させた外観を呈するよう折り曲げて形成したものとしなければならず、より具体的には、後述する実施例にも示すように、縦方向Z字断面状に折曲、圧潰して重ね合わせたものとする。
左右連結用ハゼ部は、当該一文字葺き用長尺金属屋根板の左右横長方向両端を、夫々隣接配置された同一形状の一文字葺き用長尺金属屋根板の対応する左右連結用ハゼ部か、あるいは繋ぎ用単位金属屋根板の対応する中央連結用ハゼ部に係合可能とする機能を果たすものであり、後述する実施例に示すように、左右端何れか一方を上向きに折曲し、左右端の何れか他方をこれとは逆の下向きに折り曲げ形成したものとしなければならず、折曲部を圧潰して重ね合わせ状にして棟方向の段差寸法を最小限に抑えたものとするのが望ましい。
上下端連結用ハゼ部は、当該一文字葺き用長尺金属屋根板の表裏を反転させた場合であっても折曲形状が同じになって、上側に配置されて上端連結用ハゼ部となった場合には、吊り子ならびに上側配置の一文字葺き用長尺金属屋根板および/または繋ぎ用単位金属屋根板の下端連結用ハゼ部に係合可能となり、また、下側に配置されて下端連結用ハゼ部となった場合には、鼻隠し用の金物や軒先包み板、または下位に配置された一文字葺き用長尺金属屋根板および/または繋ぎ用単位金属屋根板の上端連結用ハゼ部に係合あるいは当接して防水可能とする機能を果たすものとなる。
上端連結用ハゼ部は、吊り子を係合させて屋根面に固定可能とすると共に、上方に係合させる当該一文字葺き用長尺金属屋根板および/または繋ぎ用単位金属屋根板の下端連結用ハゼ部を係合して連結、装着可能とする機能を果たすものであり、繋ぎ用単位金属屋根板に匹敵するかその半分以上の長さとするか、あるいは当該一文字葺き用長尺金属屋根板の左右端間寸法に略対応させる等して、左右長寸法を比較的大きく設定した横長帯状吊り子を、支障無く係合可能な左右方向断面形状とすべきであり、後述する実施例に示すように、上端縁に沿って小径パイプ状の補強用リブ部を形成し、該補強用リブ部を含む横長帯状金属板の上端縁所定範囲を上側に向けて折曲させ、丸味を帯びた横転J字断面状に形成したものとするようにする。
下端連結用ハゼ部は、当該一文字葺き用長尺金属屋根板の下端縁のエッジを露出させないよう隠蔽、処理して鼻隠し金物や軒先包み板等、あるいは下側に連なる一文字葺き用長尺金属屋根板および/または繋ぎ用単位金属屋根板の上端連結用ハゼ部に係合し、連結状に装着可能とする機能を果たすものであり、後述する実施例に示すように、下端縁に沿って小径パイプ状の補強用リブ部を形成し、該補強用リブ部を含む横長帯状金属板下端縁の所定範囲を下方に向け、丸味を帯びた横転J字断面状に折曲、形成したものとするのが良い。
そして、望ましくは、それら上端連結用ハゼ部および下端連結用ハゼ部の何れとも、上下に連結する夫々他の一文字葺き用長尺金属屋根板の下上端連結用ハゼ部同士を、互いに上下方向であって下位に位置するものから順次上位に位置するものを重ねるように噛合、連結した後、外気温等による熱膨張変形に追随できるようその形状が大きめに丸みをつけた屈曲構造からなるものとし、吊り子が被さるようにして屋根下地面に固定されてしまう上端連結用ハゼ部に対し、その吊り子の上から噛合状に連結する下端連結用ハゼ部は、裏側に折り返した端縁部分をルーズに差し込んだだけとなり、どんな強風等の外圧によっても互いの連結構造を破綻することがないものの、外気温等によって熱膨張、収縮変形をしようとするときには、それら変形が規制されることがない、即ち、換言するならば歪な変形を起こしてしまうことのないよう、全体が均質な状態で変形し得るよう配慮した形状の上下端連結用ハゼ部に形成するようにするのが望ましい。
繋ぎ用単位金属屋根板は、複数枚を互いに同一構造とした当該一文字葺き用長尺金属屋根板の、表裏を入れ替えて左右葺き方向に対応させた左右一文字葺き用長尺金属屋根板同士間に配置され、左右夫々に対応する左右連結用ハゼ部に係合、連結可能とすると共に、従来型の金属製屋根葺き板の1枚もしくは複数枚を模した外観を得るものとするという機能を果たすものであり、従来型の単位金属屋根板の1枚もしくは複数枚の左右幅寸法に設定し、上下端に前記一文字葺き用長尺金属屋根板と同様の上下端連結用ハゼ部を形成し、左右両端に上下何れか同一方向に向けて折曲してなる中央連結用ハゼ部を形成したものとすべきである。
中央連結用ハゼ部は、繋ぎ用単位金属屋根板の左右両端を、左右側に配置された一文字葺き用長尺金属屋根板の夫々対応する左右連結用ハゼ部に係合可能とする機能を果たすものであり、後述する実施例にも示すように、左右端の所定幅範囲を、左右同一の上向きもしくは下向きの何れか一方に折曲、圧潰したものとすべきであり、その上下の向きは、繋ぎ用単位金属屋根板を表裏反転させることによって変更できるものになる。
一文字葺き用金属屋根構成材は、施工対象屋根野地板面上の適所に固定された複数枚の繋ぎ用単位金属屋根板の各左右側に、従来型の単位金属屋根板を複数枚左右に連ねた外観を呈する同一構造、複数枚の一文字葺き用長尺金属屋根板を、表裏入れ替えて配置、連結させて左右葺き方向性を有した外観を得るものとし、左右長尺化した各一文字葺き用長尺金属屋根板を横長帯状の吊り子で比較的簡便に装着、固定可能とする機能を果たすものであり、後述する実施例にも示すように、一文字葺き用長尺金属屋根板や繋ぎ用単位金属屋根板を純銅板もしくは銅合金板製とした場合には、横長帯状吊り子を、耐久強度に秀れる上、銅との間で異種金属接触腐食を発生しないステンレス鋼板製とするのがよい。
複数枚の一文字葺き用金属屋根板と、これに応じた適宜枚数の繋ぎ用単位金属屋根板とを組み合わせて施工するこの発明における屋根葺き方法は、後述する実施例にも示すように、施工対象屋根面の全面に対して施工することが可能である外、例えば、棟寄りとなる一部を瓦葺きとし、軒先側の所定範囲に渡り、当該屋根葺き方法による金属屋根板を装着することも可能であって、外の屋根葺き構造と適宜、組み合わせて施工することも自由であり、施工の対象となる屋根もまた、片流れ、招き、切妻、半切妻、腰折、下屋根付き、寄せ棟、方形(宝形)、しころ、入母屋、マンサード、八角、尖頭、円錐、尖りアーチ、蒲鉾(円形アーチ)、鋸、蝶形、折り板、ドーム、越、陸、むくり、反り(照り)等の外、一部に天窓を形成した屋根等、様々な形態の屋根に適宜金属板の形状を対応させるよう新たな加工を加えて施工することが可能である。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、この発明の具体例について詳述していくこととする。
図1の横長帯状金属平板の平面図、図2の縦目地用擬似ハゼ部形成工程中における横長帯状金属平板の斜視図、図3の一文字葺き用長尺金属屋根板の斜視図、図4の表裏反転姿勢とした一文字葺き用長尺金属屋根板の斜視図、図5の繋ぎ用単位金属屋根板用銅板の平面図、図6の繋ぎ用単位金属屋根板の斜視図、図7の防水板の斜視図、および図8の吊り子の斜視図に示される事例は、繋ぎ用単位金属屋根板3の所要枚数と、その所要数の二倍以上の枚数とした一文字葺き用長尺金属屋根板1との組合せからなり、該一文字葺き用長尺金属屋根板1が、適宜隅切り21,21,……を施した単位金属屋根板複数枚分に相当する横長帯状金属平板2が、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分22,22を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部23,23に形成され、同左右両端の所定幅部分を互いに表裏反対向きとなるよう折り返して左右連結用ハゼ部24,24に形成されるようにする一方、それらの上下両端所定幅部分27,27は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部28,28に形成されてなるものとした、この発明に包含される一文字葺き用金属屋根構成材における代表的な一実施例を示すものである。
当該一文字葺き用金属屋根構成材の一文字葺き用長尺金属屋根板1は、厚さ約0.3mmのタフピッチ銅板から、上下幅約200mm、左右幅約1800mmに裁断したものであり、図1中に示すように、四隅部分の夫々対角同士を対称形状とするよう、図示しないプレス機械を用いて隅切り部21,21,……を形成し、同図1中に破線で示された、左右端から夫々約600mmとなる箇所の夫々所定幅部分22,22を、図2中に示すよう油圧ハゼ折り機を用いてZ字断面状に折曲げ、圧潰して縦目地用擬似ハゼ部23,23を形成し、さらに各縦目地用擬似ハゼ部23,23の上下端付近であって後に上下のハゼ部分となる範囲を重点的に、平面状に成型するようプレス機でよく圧潰して置く。
縦目地用擬似ハゼ部23,23を形成した横長帯状金属平板2は、その左右端を、手動ハゼ折り機を用いて、図3中に示すように、右端縁を上方に、反対側の左端縁を下方に向けて折曲、圧潰して左右連結用ハゼ部24,24を形成するが、右端縁を下方に、反対側の左端縁を上方に向けて折曲、圧潰することによって形成したものとすることが可能である。
続いて図1中に二点鎖線で示す、横長帯状金属平板2の上下端縁範囲25,25を、送りテーブルを有する図示しないハゼ折機に送り込んで、外径が3mm程度となる小径パイプ状の上下端補強リブ部26,26を形成し、さらに、同図1中の鎖線で示す、上下端補強リブ部26,26を含む上下所定範囲27,27の夫々を、同様の図示しない送りテーブルを有するハゼ折機に送り込み、図3中に示すように上側所定範囲27が上側に、下側所定範囲27が下側に向けて、夫々外径7mm程度の丸味を帯びた概略J字断面形とするよう折り曲げ加工し、上下端連結用ハゼ部28,28を形成したものとなっている。
横長帯状金属平板2の上側所定範囲27を下側に、下側所定範囲27を上側に向けて、前記同様に外径7mm程度の丸味を帯びた概略J字断面形とするよう折曲、加工して上下端連結用ハゼ部28,28を形成したものとすることも可能である。
当該一文字葺き用金属屋根構成材の繋ぎ用単位金属屋根板3は、図5中に示すように、前記横長帯状金属平板2と同様の厚さ約0.3mmの銅板から裁断された帯状金属平板31を板金加工したものであって、上下幅約200mm、左右幅約600mmに裁断、隅切りを施した後に、左右端の各所定範囲を、図6中に示すように、下向きに折曲、圧潰して中央連結用ハゼ部32,32を形成し、また、上下端縁に前記一文字葺き用長尺金属屋根板1と同様に小径パイプ状の上下端補強リブ部33,33を形成し、上端補強リブ部33を含む上側所定範囲を、上側に向けて折曲して外径7mm程度の丸味を帯びた概略J字断面形の上端連結用ハゼ部34を形成し、また、反対側となる下端補強リブ部33を含む下側所定範囲を、下側に向けて折曲し、同様の外径7mm前後の丸味を帯びたJ字断面状の下端連結用ハゼ部34を形成したものとなっている。
図6中に示した繋ぎ用単位金属屋根板3は、左右端の中央連結用ハゼ部32,32が、双方とも下向きに折曲されているが、組み合わせる一文字葺き用長尺金属屋根板1,1,……との連結構造に応じて、左右の中央連結用ハゼ部32,32を、双方とも上向きに折り曲げたものとすることも可能であり、また、繋ぎ用単位金属屋根板3の左右長さを約1200mmまたは1800mm等に設定し、一文字葺き用長尺金属屋根板1と同様の縦目地用擬似ハゼ部23,23を形成したものとすることもできる。
図7中の防水板4は、厚さ約0.3mm、左右幅が約20cm前後の銅板であって、上下に渡る左右縁の夫々約5mmの範囲を上側に折り曲げ、圧潰されたものとなっており、屋根面の棟軒間の上下方向に連続して固定される金属屋根板1,1,……,3,3,……の合計上下寸法に略相当する長さに設定したものであり、上下長さを少なくとも一文字葺き用長尺金属屋根板1や繋ぎ用単位金属屋根板3の上下寸法20cm前後を超えるものとし、複数枚を継ぎ足す等、設置条件に応じて最適な上下長さに設定することができる。
図8の吊り子5は、厚さ約0.3mmのステンレス鋼板(SUS304)製であり、上下幅約7cm、ハゼ部上下幅約15mmに設定され、左右長さは、一文字葺き用長尺金属屋根板1用のもので約1m、繋ぎ用単位金属屋根板3用のもので約30cmに設定したものとなっている。
(実施例の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の一文字葺き用長尺金属屋根板1、およびそれを用いた一文字葺き用金属屋根構成材は、それによる屋根葺き方法によって建築物の屋根野地板面上に効率的に葺くことができるものであり、以下では各部品の製造段階を含め、葺き作業の完了までの手順に従いその作用について示すこととする。
図3中に示した一文字葺き用長尺金属屋根板1は、工場内における製造の段階で既に、図10中に示した従来型単位金属屋根板A(,B,C)の3枚分が連なり、一体化された外観を呈するものとなっており、しかも従来型の単位金属屋根板A(,B,C)では、吊り子H,H係合用の上ハゼ部e,e,……部の捻れ形状が金属屋根板の略全面に歪みを生じさせてしまい、屋根上面への施工の際には、隣接する単位金属屋根板A(,B,C)との左右縦ハゼ部f,gの組み合わせを正確に行い、屋根葺き面にうねりを発生させないよう、確りと固定して行く必要があり、十分な熟練を要する作業となっていたが、これら上下左右全てのハゼ部23,23,28,28を工場内で完成させてしまうものとしたので、施工段階において金属屋根板1に不要な捻れや、うねり等が存在せず高度な熟練を要する調整等が不要となる。
また、一文字葺き用長尺金属屋根板1は、寸法上も実質的に従来型単位金属屋根板A(,B,C)の2ないし3枚を連ねたものに相当するものとなっているので、製造後の在庫管理や輸送および施工の際の作業負担を軽減するものとなり、しかも左右葺き方向の区別が無いリバーシブル構造となっているので、さらにあらゆる作業面で有利なものとなっている。
対象となる建築物屋根に銅板を葺く作業は、施工に必要な一文字葺き用金属屋根構成材を現場に搬入し、クレーンやコンベア等を用いて図示しない屋根野地板面上に移動させ、野地板のアスファルトルーフィング張りの上面から葺き作業を行い、一枚の繋ぎ用単位金属屋根板3を、施工対象屋根面上の左右方向中央となる軒先に、その下端連結用ハゼ部34を一致させるよう配置させ、下側に対応する図示しない鼻隠し金物または軒先包み板の上端縁に噛合させると共に、同左右端である中央連結用ハゼ部32,32夫々の下側に、図7中に示した防水板4,4を、図9中に破線で示すように敷設し、それらの下端を夫々下端連結用ハゼ部34に係合させたものとした上、繋ぎ用単位金属屋根板3用の吊り子5を同上端連結用ハゼ部34に係合させ、釘着して固定する。
一文字葺き用長尺金属屋根板1は、図3中に示すように右葺き用の姿勢として左端側の左連結用ハゼ部24を、図9中の繋ぎ用単位金属屋根板3右端の中央連結用ハゼ部32に係合させ、下端連結用ハゼ部28を繋ぎ用単位金属屋根板3と同様に、図示しない鼻隠し金物または軒先包み板の上端縁に噛合させた上、上端連結用ハゼ部28に、一文字葺き用長尺金属屋根板1用の一個の吊り子5を係合させて釘着け固定し、さらに、右端の連結用ハゼ部24に対して図7の防水板4を敷設し、同様の右葺き姿勢にした一文字葺き用長尺金属屋根板1の左端の連結用ハゼ部24噛合させ、下端連結用ハゼ部28を図示しない鼻隠し金物または軒先包み板の上端縁に噛合させて吊り子5を用いて固定するという作業を繰り返し、同図9中の斜線矢印方向に向けて、図示しない屋根面の端まで葺き連ね、野地板けらばに達した右端の連結用ハゼ部24に、図示しない野地板端の通し付け子か、破風板の包み板等の金物上端を噛合させたものとする。
繋ぎ用単位金属屋根板3左端の中央連結用ハゼ部32には、図3に示した状態から上下を反転させ、図4中に示した左葺き用の姿勢とした一文字葺き用長尺金属屋根板1の右端側となる右連結用ハゼ部24を噛合させ、同一文字葺き用長尺金属屋根板1の下端連結用ハゼ部28を、図示しない鼻隠し金物または軒先包み板の上端縁に噛合させて吊り子5を用いて釘着けし、さらに、図9中に実線白抜き矢印で示すように、一文字葺き用長尺金属屋根板1の左端連結用ハゼ部24に図7の防水板4を敷設して、同じ姿勢とした図示しない一文字葺き用長尺金属屋根板1の右端連結用ハゼ部24を噛合させ、その下端連結用ハゼ部28を、鼻隠し金物または軒先包み板の上端縁に噛合させて吊り子5を用いて釘着けし、同様の作業を繰り返して屋根野地板のけらばに達した一文字葺き用長尺金属屋根板1の左端連結用ハゼ部24に、野地板端の通し付け子か、破風板の包み板等の金物上端かの何れかを噛合、連結させる。
図9中に破線白抜き矢印で示す上方向への葺き作業は、吊り子5によって固定された繋ぎ用単位金属屋根板3の上端連結用ハゼ部34に対し、同一の寸法、形状に設定された繋ぎ用単位金属屋根板3の下端連結用ハゼ部34を、重合状に噛合させ、同繋ぎ用単位金属屋根板3の上端連結用ハゼ部34に吊り子5を係合、釘着けして固定する。
軒先から上側二番目となる繋ぎ用単位金属屋根板3の右隣に、図3中に示した右葺き姿勢の一文字葺き用長尺金属屋根板1を配置させ、その右端の中央連結用ハゼ部32に、左連結用ハゼ部24を係合させると共に、該一文字葺き用長尺金属屋根板1の下端連結用ハゼ部28を、軒先側の一文字葺き用長尺金属屋根板1の上端連結用ハゼ部28に重合状に噛合させた上、該一文字葺き用長尺金属屋根板1の上端連結用ハゼ部28に吊り子5を掛着、釘打ち固定し、同様に、軒先から上側二番目となる一文字葺き用長尺金属屋根板1,1,……を、図9中に斜線矢印で示す棟方向右側に向けて葺き連ね、野地板上面の右方向のけらばまで達するよう固定して行く。
また、軒先から上側二番目となる繋ぎ用単位金属屋根板3の左隣には、図4中に示した左葺き姿勢の一文字葺き用長尺金属屋根板1を配置させ、左側中央連結用ハゼ部32に対して、該一文字葺き用長尺金属屋根板1右側の連結用ハゼ部24を係合させ、同下端連結用ハゼ部28を、軒先側に位置する一文字葺き用長尺金属屋根板1の上端連結用ハゼ部28に重合状に噛合させて、上端連結用ハゼ部28に吊り子5を係合、釘着けし、同様の作業を繰り返して軒先から上方二番目の一文字葺き用長尺金属屋根板1,1,……を、図9中の実線白抜き矢印で示した棟方向左側のけらばに達するまで連続状に固定する。
軒先から上方三番目以降の繋ぎ用単位金属屋根板3、およびその左右に連なる一文字葺き用長尺金属屋根板1,1,……を、前記作業同様に各上下端連結用ハゼ部28,28,34,34,……同士を係合させながら、図示しない棟部煽り板に達するまで順次葺き作業を行うものである。
(実施例の効果)
以上のような構成からなる実施例の一文字葺き用長尺金属屋根板1、およびそれを用いた一文字葺き用金属屋根構成材、ならびにそれによる屋根葺き方法は、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、一文字葺き用長尺金属屋根板1,1,……および繋ぎ用単位金属屋根板3,3,……の夫々が、各上下端連結用ハゼ部28,28,34,34,……の先端縁に沿って小径パイプ状の上下端補強リブ部(小径パイプ状)26,26,33,33,……を形成したものとなっているので、従来型の単位金属屋根板A,B,Cに比較して大きく強度を向上させ、上下隣接部品同士や吊り子との連結強度を格段に高めたものとすることが出来る上、特に当該一文字葺き用長尺金属屋根板1は、左右方向の適宜間隔置き毎の二箇所に縦目地用擬似ハゼ部23,23を形成し、その上下端を上下端連結用ハゼ部28,28に連結したものとすることにより、概略梯子型の骨格を形成するものとなり、全体強度を大幅に高めたものとなる。
また、一文字葺き用長尺金属屋根板1,1,……および繋ぎ用単位金属屋根板3,3,……の各上下端連結用ハゼ部28,28,34,34,……を、丸味を帯びた概略J字断面形に形成したことにより、従来型のように折曲、圧潰して重ね合わせてしまう構造に比較して、上下縁部の剛性を高めるとことができると共に、特に下端縁における水切り性を高めて排水性を向上し、毛細管現象を伴った雨水の逆流や排水不良、雨漏り等のトラブルを効果的に防止できるものになるという利点を得られることになる。
さらに、繋ぎ用単位金属屋根板3と一文字葺き用長尺金属屋根板1との接続部、および一文字葺き用長尺金属屋根板1と一文字葺き用長尺金属屋根板1との接続部下側に、棟から軒先に達する防水板4,4を敷設したことにより、秀れた防水性ならびに排水性を発揮するものとなり、また、繋ぎ用単位金属屋根板3に匹敵するかその半分以上の左右幅であって、繋ぎ用単位金属屋根板3や一文字葺き用長尺金属屋根板1の左右長に夫々相応した左右幅寸法に設定された吊り子5,5,……を用いたことにより、各金属屋根板1,1,3,3,……の夫々を、各一個ずつの吊り子5で固定することができ、装着作業の効率化を図ることができると共に、広い接触面積を確保して強固な取り付けを実現するものになるという効果を発揮できる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の一文字葺き用長尺金属屋根板、およびそれを用いた一文字葺き用金属屋根構成材、ならびにそれによる屋根葺き方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、既存の一般的板金加工用の製造設備で効率的に製造することができると共に、従前からの単位金属屋根板に比較して使用部品点数を格段に削減して生産、在庫、輸送および施工の各段階で管理コストを大幅に改善することができる上、施工現場においても特殊工具を用いた高度で熟練を要する調整作業が不要となり、経験の少ない作業員であっても、一連の組み立て作業を短期間トレーニングするだけで、正確な作業技術を身につけることが可能となり、遥かに経済的な葺き作業を実現できるものとなることから、より高い品質と低価格化および工期の短縮化とを希望する施工主は勿論のこと、熟練作業者の減少や人件費の高騰、施工コストの削減化等、様々な課題に直面している建設、建築ならびに外装、エクステリア業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
図面は、この発明の一文字葺き用長尺金属屋根板、およびそれを用いた一文字葺き用金属屋根構成材、ならびにそれによる屋根葺き方法の技術的思想を具現化した代表的な一実施例を示すものである。
横長帯状金属平板を示す平面図である。 加工途中にある横長帯状金属平板を示す斜視図である。 一文字葺き用長尺金属屋根板を示す斜視図である。 表裏反転させた一文字葺き用長尺金属屋根板を示す斜視図である。 繋ぎ用単位金属屋根板の帯状金属平板を示す平面図である。 繋ぎ用単位金属屋根板を示す斜視図である。 防水板を示す斜視図である。 吊り子を示す斜視図である。 一文字葺き用金属屋根構成材組み立て状態を示す平面図である。 従来型一文字葺き用金属屋根板の組み立て構造を示す斜視図である。
符号の説明
1 一文字葺き用長尺金属屋根板
2 横長帯状金属平板
21 同 隅切り部
22 同 所定幅部分
23 同 縦目地用擬似ハゼ部
24 同 左右連結用ハゼ部
25 同 上下端縁範囲
26 同 上下端補強リブ部(小径パイプ状)
27 同 上下所定範囲
28 同 上端連結用ハゼ部(下端連結用ハゼ部)
3 繋ぎ用単位金属屋根板
31 同 帯状金属平板
32 同 中央連結用ハゼ部
33 同 上端補強リブ部(下端補強リブ部)
34 同 上端連結用ハゼ部(下端連結用ハゼ部)
4 防水板
5 吊り子
A 左葺き用単位金属屋根板(従来型)
B 繋ぎ用単位金属屋根板(従来型)
C 右葺き用単位金属屋根板(従来型)
d 同 下ハゼ部
e 同 上ハゼ部
f 同 左ハゼ部
g 同 右ハゼ部
H 吊り子(従来型)

Claims (8)

  1. 適宜隅切りを施した単位金属屋根板複数枚分に相当する横長帯状金属平板が、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部に形成され、同左右両端の所定幅部分を互いに表裏反対向きとなるよう折り返して左右連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部に形成されてなるものとしたことを特徴とする一文字葺き用長尺金属屋根板。
  2. 適宜隅切りを施した単位金属屋根板複数枚分に相当する横長帯状金属平板が、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部に形成され、同左右両端の所定幅部分を互いに表裏反対向きとなるよう折り返して左右連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部に形成され、単位屋根金属板の複数枚を左右に連結状に葺き上げたときに表れる縦目地重ね目の外観が、表裏反転使用することによって自在に変更可能になるものとしたことを特徴とする一文字葺き用長尺金属屋根板。
  3. 適宜隅切りを施した単位金属屋根板複数枚分に相当する横長帯状金属平板が、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部に形成され、同左右両端の所定幅部分を互いに表裏反対向きとなるよう折り返して左右連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端縁に沿って小径パイプ状の上下端補強リブ部を形成した上、それらを含む上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部に形成されてなるものとしたことを特徴とする一文字葺き用長尺金属屋根板。
  4. 適宜隅切りを施した単位金属屋根板複数枚分に相当する横長帯状金属平板が、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部に形成され、同左右両端の所定幅部分を互いに表裏反対向きとなるよう折り返して左右連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端縁に沿って小径パイプ状の上下端補強リブ部を形成した上、それらを含む上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して丸味を帯びた横転J字断面状とした上下端連結用ハゼ部に形成され、左右略全長に渡る上下端連結用ハゼ部を、長て方向所定間隔置きに配置された各縦目地用擬似ハゼ部によって連結したことにより、概略梯子形状の骨格部分を形成してなるものとしたことを特徴とする一文字葺き用長尺金属屋根板。
  5. 上下端連結用ハゼ部は、上下に連結する夫々他の一文字葺き用長尺金属屋根板の下上端連結用ハゼ部同士を、互いに上下方向であって下位に位置するものから順次上位に位置するものを重ねるように噛合、連結した後、外気温等による熱膨張変形に追随できるようその形状が大きめに丸みをつけた屈曲構造からなるものとした、請求項1ないし4何れか記載の一文字葺き用長尺金属屋根板。
  6. 適宜隅切りを施した単位金属屋根板1枚分もしくは複数枚分に相当する帯状金属平板を、複数枚分相当の長さとした場合には、その長て方向所定間隔置きに夫々所定幅部分を左右同一方向にZ字断面状に折曲、圧潰して複数の縦目地用擬似ハゼ部を形成した上、左右両端の所定幅部分を表裏同一方向に折り曲げて中央連結用ハゼ部に形成されるようにする一方、それらの上下両端所定幅部分は、互いに表裏反対向きとなるよう折り返して上下端連結用ハゼ部に形成した繋ぎ用単位金属屋根板の所要枚数と、その所要数の二倍以上の枚数とした上記請求項1ないし4何れか一項記載の一文字葺き用長尺金属屋根板と、繋ぎ用単位金属屋根板に匹敵するかその半分以上の長さとした吊り子との組合せからなるものとしたことを特徴とする一文字葺き用金属屋根構成材。
  7. 施工対象屋根面の左右方向中央に繋ぎ用単位金属屋根板を配し、その下端連結用ハゼ部は鼻隠しまたは下位で固定状とした繋ぎ用単位金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部に連結すると共に、同上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子を釘着して当該単位金属屋根板を屋根下地面に固定状とした後、該繋ぎ用単位金属屋根板の左右両端に夫々上向きに用意されている中央連結用ハゼ部に対し、同一の一文字葺き用長尺金属屋根板一対の夫々が、同中央連結用ハゼ部に対峙することとなる左右連結用ハゼ部を共に下向き姿勢となるよう双方の表裏を反転させた状態にしてその左側または右側に配し、夫々の左右連結用ハゼ部同士を重合状にして噛合させ、且つ、夫々の下端連結用ハゼ部は鼻隠しまたは下位で固定状とした一文字葺き用長尺金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部に連結すると共に、同上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子を釘着してそれら一対の一文字葺き用長尺金属屋根板を共に屋根下地面に固定状としてしまい、更にそれら一対の一文字葺き用長尺金属屋根板で繋ぎ用単位金属屋根板に連結しなかった側の左右連結用ハゼ部の夫々には、共に先に繋ぎ用単位金属屋根板に連結したときと同じ姿勢とした他の一文字葺き用長尺金属屋根板を、施工対象屋根面左右方向全巾に及ぶまで順次繰り返し配置しては重合状とした左右連結用ハゼ部相互、下端連結用ハゼ部と鼻隠しまたは下位で固定状とした一文字葺き用長尺金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部、および上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子と屋根下地面を夫々連結、固定状とし、以降、同様の工程を施工対象屋根面の同位においてすませた上、順次上位に移行して施工するようにした、請求項1ないし4何れか一項記載の一文字葺き用金属屋根板、あるいは請求項5または6何れか一項記載の一文字葺き用金属屋根構成材による屋根葺き方法。
  8. 施工対象屋根面の左右方向中央に繋ぎ用単位金属屋根板を配し、その下端連結用ハゼ部は鼻隠しまたは下位で固定状とした繋ぎ用単位金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部に連結すると共に、同上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子を釘着して当該単位金属屋根板を屋根下地面に固定状とした後、該繋ぎ用単位金属屋根板の左右両端に夫々下向きに用意されている中央連結用ハゼ部に対し、同一の一文字葺き用長尺金属屋根板一対の夫々が、同中央連結用ハゼ部に対峙することとなる左右連結用ハゼ部を共に上向き姿勢となるよう双方の表裏を反転させた状態にしてその左側または右側に配し、夫々の左右連結用ハゼ部同士を重合状にして噛合させると共に、夫々の下端連結用ハゼ部は鼻隠しまたは下位で固定状とした一文字葺き用長尺金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部に連結すると共に、同上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子を釘着してそれら一対の一文字葺き用長尺金属屋根板を共に屋根下地面に固定状としてしまい、更にそれら一対の一文字葺き用長尺金属屋根板で繋ぎ用単位金属屋根板に連結しなかった側の左右連結用ハゼ部の夫々には、共に先に繋ぎ用単位金属屋根板に連結したときと同じ姿勢とした他の一文字葺き用長尺金属屋根板を、施工対象屋根面左右方向全巾に及ぶまで順次繰り返し配置しては重合状とした左右連結用ハゼ部相互、下端連結用ハゼ部と鼻隠しまたは下位で固定状とした一文字葺き用長尺金属屋根板何れかの上端連結用ハゼ部、および上端連結用ハゼ部に組み合わせた吊り子と屋根下地面を夫々連結、固定状とし、以降、同様の工程を施工対象屋根面の同位においてすませた上、順次上位に移行して施工するようにした、請求項1ないし4何れか一項記載の一文字葺き用金属屋根板、あるいは請求項5または6何れか一項記載の一文字葺き用金属屋根構成材による屋根葺き方法。

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