JP2006291348A - 溶接性に優れた低降伏比高張力鋼およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】板厚の1/4、1/2、3/4の各位置において引張強さが590MPa以上、降伏比80%以下の母材特性と優れた溶接性を有する高強度鋼およびその製造方法を提供する。
【解決手段】特定の成分組成において母材のCeqとPcmを適正化した鋼素材を、1000℃〜1250℃の範囲に加熱、圧延終了温度をAc変態点以上となる熱間圧延を施し、Ar点以上の温度域から3〜40℃/sの平均冷却速度でAr−300℃〜Ar−50℃の温度範囲まで加速冷却を行った後、室温まで空冷、あるいは、Ac点以下の温度域まで再加熱した後、空冷を行い、板厚方向の全域において鋼板のミクロ組織を、硬質第2相としてマルテンサイトあるいは島状マルテンサイトを分散したベイナイト主体組織とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、建築、ラインパイプ等に供して好適な、高強度、低降伏比および高靭性の特性を併せ持つ鋼に係り、特に、溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上で、降伏比80%以下を有する高張力鋼板およびその製造方法に関する。
近年、建築構造物の大型化、長スパン化に伴い、使用される鋼材の厚肉化、高強度化が要望されている。一方、鋼構造物の安全性の観点から、高い許容応力を有するとともに、降伏比を低下させることが要求されている。
降伏比を低下させることにより、降伏点以上の応力が付加されても破壊までに許容される応力が大きくなり、また、一様伸びが大きくなるため、塑性変形能に優れた鋼材となる。
一方、ラインパイプにおいては、使用される鋼材の高強度化への要求が高く、それに伴い、UOプレス加工時のスプリングバック、座屈等が問題となることから、これらを抑制するといった観点で降伏比の低い高張力鋼板が望まれている。
特に、引張強さが590MPaを超える高張力鋼板では、強度確保のために合金を多量に添加することが一般的であるため、降伏比が上昇する傾向にあるとともに、靭性や溶接性も低下する。このため、高強度,低降伏比と優れた溶接性とを併せ持った高張力鋼板が要望されている。
このような要望に対して、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4等で低降伏比高強度鋼の製造方法が提案されている。特許文献1、特許文献2に 記載された技術は、いずれも圧延後、直ちに焼入れする直接焼入れ法であり、圧延後の冷却開始を遅らせ、5〜60%程度のフェライトを析出させた後、急冷して、フェライト相+硬質相の2相組織としている。
これにより、高強度化と低降伏比化を実現している。特許文献3に記載された技術は、
圧延後、直ちに焼入れする直接焼入れ法であり、圧延後の冷却速度を制御することにより、フェライト相+島状マルテンサイトの2相組織としている。
また、特許文献4に記載された技術では、フェライト析出温度域に保持させた後に急冷
し、フェライト+硬質相の2相組織とすることにより、高強度化と低降伏比化を達成して
いる。
一方、特許文献5に記載された技術では、熱間圧延後の鋼板を焼入れした後、再度フェ
ライト+オーステナイトの2相域まで加熱し、焼入れした後、焼戻しを行い、高強度化と
低降伏比化を達成している。
特公昭58−10442号公報 特開昭62−77419号公報 特開2001−226737号公報 特開平2−34721号公報 特開平4−99817号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4に記載された技術では、製造条件や鋼板内位置により、フェライトと硬質第2相の体積分率が変化することから、安定して高強度化と低降伏比を達成するまでには至っていない。特許文献5に記載された技術では、煩雑な熱処理プロセスが必要とされる。
また、高強度低降伏比鋼板の微視組織としては、フェライト相を主体とし、硬質第2相を分散させる技術が一般的であるが、フェライト相の体積分率によっては、建築ラインパイプなどで要望される、590MPa以上の高強度と80%以下の低降伏比を、安定して達成できない。
本発明は、上述した問題点を解決するために、好適な鋼板のミクロ組織要件を提案し、さらに、煩雑な熱処理なく、安定して590MPa以上の引張強さと、80%以下の降伏比、優れた靭性および溶接性を有する低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法を提案することを目的とする。
本発明者らは,上記した課題を達成するために、強度および降伏比に及ぼす各種要因、特に、非常に脆く、母材の延性、靭性を低下させることから、高強度低 降伏比鋼板の組織制御として、これまで積極的に利用されていないマルテンサイトおよび島状マルテンサイトに着目し、鋭意研究した。
その結果、590MPa以上の引張強さと、80%以下の低降伏比を板厚方向の各位置で達成するためには、ベイナイト主体の組織に、マルテンサイトあるいは島状マルテンサイトを含有させ、その体積分率、粒径およびアスペクト比を適正に制御することが重要であることを知見した。
そのためには、厳格な成分調整とともに、炭素当量Ceqを0.33〜0.47%、Pcmを0.22%以下とすることが肝要であり、また、上記のように成分調整した鋼素材に熱間圧延を施した後、冷却速度と冷却停止温度を適正化した加速冷却処理、さらには、冷却停止後の再加熱処理を適正化することにより、上記のミクロ組織要件を達成し、溶接性を損なうことなく、引張強さで590MPa以上を有し、80%以下の低降伏比を有する母材特性を達成することができることを知見した。
本発明は、上記の知見に基づき、更に検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
1 微視組織がベイナイト主体組織で、平均円相当径が1〜10μm、且つアスペクト比が4.0以下のマルテンサイトあるいは島状マルテンサイトを面積分率で3〜30%を含む、溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼。
2 少なくとも板厚の1/4〜3/4の部分に、請求項1記載の微視組織を備えることを特徴とする溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼。
3 鋼組成が、質量%で、
C:0.03〜0.18%,
Si:0.05〜0.50%,
Mn:0.5〜2.0%,
P:0.02%以下
S:0.0050%以下
Al:0.1%以下
N:0.0070%以下
を含有し、下記(1)式で定義されるCeqが0.33〜0.47%、且つ下記(2)式で定義されるPcmが0.22%以下を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する、1又は2に記載の溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
(1)
ここで、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(mass%)で含有しない元素は0とする。
Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5×B (2)
ここで、C、Si、Mn、Ni、Cu、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%)で含有しない元素は0とする。
4 質量%で更に、
Cu:0.1〜1.0%
Ni:0.1〜2.0%
Cr:0.7%以下
Mo:1.0%以下
Nb:0.05%以下
V:0.2%以下
Ti:0.03%以下
B:0.005%以下
Ca:0.005%以下
REM:0.02%以下および
Mg:0.005%以下
の一種又は二種以上を含有し、下記(1)式で定義されるCeqが0.33〜0.47%、且つ下記(2)式で定義されるPcmが0.22%以下を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する、3に記載の溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
(1)
ここで、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(mass%)
Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5×B (2)
ここで、C、Si、Mn、Ni、Cu、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%)
5 3又は4に記載した鋼組成からなる鋳片または鋼片を、1000〜1250℃に加熱後、800℃以上の温度域において熱間圧延を行い、続いてAr点以上の温度域から3〜40℃/sの冷却速度でAr−300〜Ar−50℃の温度域まで加速冷却を行った後、空冷することを特徴とする溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼の製造方法。
6 3又は4に記載した鋼組成からなる鋳片または鋼片を、1000〜1250℃に加熱後、800℃以上の温度域において熱間圧延を行い、続いてAr点以上の温度域から3〜40℃/sの冷却速度でAr−300〜Ar−50℃の温度域まで加速冷却を行った後、一旦冷却を中断し、Ac点以下の温度域まで再加熱した後、空冷することを特徴とする溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼の製造方法。
7 更に、400℃以上、Ac点以下で焼戻すことを特徴とする請求項5又は6に記載する溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼の製造方法。
本発明によれば、引張強さが590MPa以上で、80%以下の低降伏比を有し、且つ溶接性に優れた高強度厚鋼板を、煩雑な熱処理なく、安定して製造することができ、鋼構造物の大型化、鋼構造物の耐震性の向上や施工能率向上に大きく寄与し、産業上格段の効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
1 微視組織
本発明では、高強度と低降伏比を安定して達成するため、微視組織をベイナイト相を主体組織とし、硬質第2相として体積分率、平均円相当径,アスペクト比を特定したマルテンサイトあるいは島状マルテンサイトを面積分率で3〜30%分散させることを規定する。
マルテンサイトあるいは島状マルテンサイトは、母相の主体となるベイナイトと比べて非常に硬い相であるために、TSが向上するとともに、多量に導入された可動転位がYSの上昇を抑制することにより、高強度と低降伏比を両立させるため、ベイナイト主体組織に分散させる。
マルテンサイトあるいは島状マルテンサイトの面積分率が3%未満では、高強度と低降伏比の効果が得られず、一方、30%を超えると母材の延性、靭性が劣化する。このため、面積分率は3〜30%の範囲に限定する。尚、好ましくは、5〜20%である。
マルテンサイトあるいは島状マルテンサイトの平均円相当径が1μm未満では、高強度と低降伏比の効果が得られず、一方、10μmを超えると母材の靭性が劣化する。このため、平均円相当径は1〜10μmの範囲に限定する。尚、好ましくは、3〜8μmである。
マルテンサイトあるいは島状マルテンサイトのアスペクト比は、高くなると母材靭性が劣化するため、できるだけ低減させることが望ましい。アスペクト比が4.0を超えると、
この傾向が顕著となるため、上限とする。
尚、マルテンサイトあるいは島状マルテンサイトは、レペラ腐食(JOURNAL OF METALS,March,1980,p.38−39)を実施し、光学顕微鏡で撮影した後、画像解析装置を用いて定量評価する。
島状マルテンサイトを除く母相としては,実質的にベイナイト相とフェライト相の混合組織が主体組織となり,パーライトおよびセメンタイト等の組織が混在する場合には,強度が低下するため,面積分率は少ない方が良い.ただし,パーライトおよびセメンタイト等の構成組織が体積分率で15%以下の場合には影響が無視できるため含有してもよい。
また,強度確保の観点から,ベイナイト相の体積分率は50%以上であることが好ましい。
2 成分組成
成分に関する「%」表示は特に断らない限り質量%を意味するものとする。
C:0.03〜0.18%
Cは、鋼の強度を増加させ、構造用鋼材として必要な強度を確保するのに有用な元素で
あり、また、上記したマルテンサイトあるいは島状マルテンサイトの第2相組織を得るためには、0.03%以上の含有を必要とする。
一方、0.18%を超える含有は、HAZ靭性、耐溶接割れ性を劣化させるとともに、母材の靭性を劣化させる。このため、Cは0.03〜0.18%の範囲に限定する。尚、好ましくは0.05〜0.15%である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸材として作用し、製鋼上、少なくとも0.05%必要であるが、0.50%を超えて含有すると、母材の靭性が劣化するとともに、溶接性、HAZ靭性が顕著に劣化する。このため、Siは0.05〜0.50%の範囲に限定する。尚、好ましくは、0.05〜0.35%である。
Mn:0.5〜2.0%
Mnは、鋼の強度を増加させる効果を有しており、本発明では、引張強度590MPa以上を確保するためには、0.5%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超えて含有すると、母材の靭性およびHAZ靭性が著しく劣化する。このため、Mnは0.5〜2.0%の範囲に限定する。尚、好ましくは、0.6〜1.6%である。
P:0.02%以下
Pは、鋼の強度を増加させ靭性を劣化させる元素であり、特に溶接部の靭性を劣化させ
るので、できるだけ低減することが望ましい。Pが0.02%を超えて含有されると、この傾向が顕著となるため、上限とする。尚、過度のP低減は精錬コストを高騰させ経済的に不利となるため、0.005%以上とすることが望ましい。
S:0.0050%以下
Sは母材および溶接部の靭性を劣化させる元素であり、できるだけ低減することが望ま
しい。Sが0.0050%を超えて含有されると、この傾向が顕著となるため、上限とする。
Al:0.1%以下
Alは、脱酸剤として作用し、高張力鋼の溶鋼脱酸プロセスに於いて、最も汎用的に使われる。また、鋼中のNをAlNとして固定し、母材の靭性向上に寄与 する。このような効果はAl:0.005%以上の含有で認められる。一方、0.1%を超える含有は、母材の靭性が低下するとともに、溶接時に溶接金属部に混入して、靭性を劣化させる。このため、Alは0.1%以下に限定する。尚、好ましくは0.01〜0.07%である。
N:0.0070%以下
Nは不可避的不純物として鋼中に含まれ、0.0070%を超えて含有すると、母材および溶接部靭性が著しく低下する。このため、Nは0.0070%以下に限定する。
Ceq:0.33〜0.47%
本発明では、上記した成分範囲内で、(1)式で定義される炭素当量Ceqが0.33〜0.47%となるように、各成分の含有量を調整する。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 (1)
ここで、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(mass%)で含有しないものは0とする。
Ceqが0.33%未満では、圧延、加速冷却時の焼入れ性が不足し、上記の組織要件を満足せず、フェライトおよびパーライト主体組織となり、所望の引張強さ590MPa以上を確保できない。又は加速冷却停止後にマルテンサイトが生成せず、所望の降伏比80%以下を確保できなくなる。
一方、Ceqが0.47%を超えると、圧延、冷却後の母材靭性、および溶接部靭性が著しく劣化する。このため、Ceqは0.33〜0.47%の範囲に限定する。
Pcm:0.22%以下
本発明では、更に、(2)式で定義されるPcmが0.22%以下となるように、各成分の含有量を調整する。
Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5×B (2)
ここで、C、Si、Mn、Ni、Cu、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%)で含有しないものは0とする。
Pcmは溶接部の低温割れ性の指標であり、できるだけ低いことが望ましい。Pcmが0.22を超えると、溶接性が著しく劣化するため、Pcmは0.22%以下に限定する。
本発明では,上記した基本成分系に加えて、所望する特性に応じ、Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.1〜2.0%、Cr:0.7%以下、Mo:1.0%以下、Nb:0.05%以下、V:0.2%、Ti:0.03%以下、Ca:0.005%以下、REM:0.02%以下、Mg:0.005%以下の1種または2種以上を含有することができる。
Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.1〜2.0%の1種または2種
CuおよびNiは、高靭性を保ちつつ強度を増加させることが可能な元素で、HAZ靭性への影響も小さく、高強度化のために有用な元素であり、所望する特性に応じ選択して含有できる。
Cuは、0.1%以上含有することが好ましいが、含有量が1.0%を超えると熱間脆性を生じて鋼板の表面性状を劣化させる。このため、含有させる場合は、0.1〜1.0%の範囲に限定する。尚、好ましくは0.2〜0.7%である。
Niは、0.1%以上含有することが好ましいが、2.0%を超えて含有しても、効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなり、経済的に不利になる。このため、含有させる場合は、0.1〜2.0%に限定する。尚、好ましくは0.2〜1.7%である。
Cr:0.7%以下、Mo:1.0%以下、Nb:0.05%以下、V:0.2%以下、Ti:0.03%以下の1種または2種以上
Cr、Mo、Nb、V、Tiはいずれも鋼の強度向上に寄与する元素であり、所望する特性に応じ選択して含有できる。
Crは、0.05%以上含有することが好ましいが、0.7%を超える含有は、HAZ靭性を劣化させる。このため、含有させる場合は、0.7%以下に限定することが望ましい。
Moは、0.05%以上含有することが好ましいが、1.0%を超える含有は、母材靭性およびHAZ靭性に悪影響を及ぼす。このため、含有させる場合は、1.0%以下に限定することが望ましい。
Nbは、0.005%以上含有することが好ましいが、0.05%を超える含有は、母材靭性およびHAZ靭性を劣化させる。このため、含有させる場合は、0.05%以下に限定することが望ましい。
Vは、0.01%以上含有することが好ましいが、0.2%を超える含有は、HAZ靭性を劣化させる。このため、含有させる場合は、0.2%以下に限定することが望ましい。
Ti: 0.03%以下
Tiは、0.005%以上含有することにより、強度向上に寄与し、また、Nとの親和力が強く凝固時にTiNとして析出し、HAZでのオーステナイト粒の粗大化抑制してHAZの高靭化に寄与する。
一方、0.03%を超えて含有すると、母材靭性を劣化させる。このため、含有させる場合は、0.03%以下に限定することが望ましい。
B: 0.005%以下
Bは,微量の添加により,焼入れ性の向上を介して,鋼の強度を増加させる作用を有する.一方,0.0050%を超える含有は焼入れ性を著しく増加させ,母材の靭性,延性の劣化をもたらすとともに,溶接性が低下する.このため,Bは0.005%以下に限定した.なお,好ましくは,0.0003〜0.002%である。
Ca:0.005%以下、REM:0.02%以下およびMg:0.005%以下の1種または2種以上
Ca、REMおよびMgは、いずれも靭性向上に寄与する元素であり、所望する特性に応じ選択して含有できる。
Ca:0.005%以下
Caは、結晶粒の微細化を介して靭性を向上させる有用な元素であり、0.001%以上含有することが好ましいが、0.005%を超えて含有しても効果が飽和するため、含有する場合は、0.005%を上限とする。
REMは、0.002%以上含有することが好ましいが、0.02%を超えて含有しても効果が飽和するため、含有する場合は、0.02%を上限とする。
Mgは、結晶粒の微細化を介して靭性を向上させる有用な元素であり、0.001%以上含有することが好ましいが、0.005%を超えて含有しても効果が飽和するため、含有する場合は、0.005%を上限とする。尚、上述した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。
3 製造条件
温度に関する「℃」表示は特に断らない限り板厚1/2t部の温度を意味するものとする。
[鋼片加熱温度]
本発明で使用する鋼素材は、上述した組成の溶鋼を、転炉、電気炉、真空溶解炉等常法により溶製し、得られた鋼素材を1000℃〜1250℃に再加熱する。
再加熱温度が1000℃未満では、熱間圧延での変形抵抗が高くなり、1パス当たりの圧下量が大きく取れなくなることから、圧延パス数が増加し、圧延能率の低下を招き、鋼素材(スラブ)中の鋳造欠陥を圧着することができない場合も生じる。
一方、再加熱温度が1250℃を超えると、加熱時のスケールによって表面疵が生じやすく、圧延後の手入れ負荷が増大する。このため、鋼素材の再加熱温度は1000〜1250℃の範囲とするのが好ましい。
[熱間圧延]
再加熱された鋼素材は、所定の板厚まで、圧延終了温度を800℃以上となる熱間圧延を施す。熱間圧延、圧延終了温度を800℃以上とする以外には、所定の板厚および形状を満足できればよく、その条件をとくに限定しない。
尚、板厚が80mmを超える極厚鋼板の場合には、ザク圧着のために1パスあたりの圧下率が15%以上となる圧延パスを少なくとも1パス以上確保することが望ましい。圧延終了温度が800℃未満では、変形抵抗が高く、圧延荷重が増大し、圧延機への負担が大きくなる。
また、厚肉材を800℃未満まで圧延温度を低下させるためには、圧延途中で待機する必要があり、生産性を大きく阻害する。このため、圧延終了温度を800℃以上とする。
[加速冷却]
圧延終了後、Ar点以上の温度域から3〜40℃/sの平均冷却速度で、Ar−300〜Ar−50℃まで加速冷却する。圧延終了後の冷却速度が3℃/s未満では、加速冷却後のミクロ組織がフェライト主体組織となるため、目標の引張強さ590MPa以上を満足することができない。
一方、冷却速度が40℃/sを超えると、鋼板内において材質が不安定となる材質のばらつきが生じる。
加速冷却の冷却停止温度がAr−300℃よりも低くなると、加速冷却停止時にはベイナイト変態が完了し残留オーステナイトが存在せず、その後の空冷あるいは再加熱、空冷時によっても、マルテンサイトあるいは島状マルテンサイトが生成せず、目標の降伏比80%以下を満足できない。
一方、加速冷却後の冷却停止温度がAr−50℃よりも高いと、冷却停止時にベイナイト変態が進行せず、微視組織がフェライト主体組織となり、目標の引張強さ590MPa以上を満足することができない。
圧延後の冷却速度が3〜40℃/sの平均冷却速度範囲で、且つ加速冷却停止温度がAr−300℃〜Ar−50℃の範囲を満足することにより、加速冷却直後の微視組織が、ベイナイト主体組織中に、一部、残留オーステナイトが存在するようになる。
その後の空冷あるいは再加熱、空冷時に残留オーステナイトがマルテンサイトあるいは島状マルテンサイトに変態し、目標の微視組織が得られ、590MPa以上の高強度と80%以下の低降伏比を両立して達成する。
尚、Ar点は化学組成との相関が概ね次(3)式で整理できる。
Ar=868−396C+25Si−68Mn−21Cu−36Ni−25Cr−30Mo (3)
(但し、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo:各合金元素の含有量(mass%))
加速冷却終了後の厚鋼板は、室温まで空冷してもよいし、加速冷却を停止後、直ちにAc点以下の温度域まで再加熱した後、空冷しても良く、この場合、更に、高強度と低降伏比および高靭性をバランス良く、有利に達成することができる。
上述した圧延、加速冷却後の微視組織は、ベイナイト主体組織中に、残留オーステナイトが微細に分散し、その後の空冷時に、ベイナイト中のCが残留オーステナイトへ拡散し
て濃化することにより焼入れ性が増加し、室温までの冷却段階において、微細に分散した残留オーステナイトから、マルテンサイトあるいは島状マルテンサイトが生成することになる。
更に、加速冷却を停止後、Ac点以下の温度域まで再加熱することにより、残留オーステナイトへのCの拡散が、より一層促進され、マルテンサイトの形態を変化させることなく、マルテンサイト相自体のTS上昇による高強度、低降伏比化とともに、主体組織であるベイナイト相は焼戻し効果により高靭化する。
一方、Ac点以上の温度域まで再加熱すると、マルテンサイト相の体積分率の増加により、本発明の規定を満足する鋼組織が得られず、母材靭性の低下を招く。再加熱条件は、再加熱温度をAc点以下の温度域とする以外は限定されない。
尚、再加熱速度および保持時間は、生産性を阻害しないように、好ましくは、再加熱速度1℃/s以上、保持時間15min.以下とする。再加熱の手段として、雰囲気炉加熱、ガス炎、誘導加熱等が利用できるが、経済性、制御性等を考慮すると誘導加熱が好ましい。
尚、Ac点は化学組成との相関が概ね(4)式で整理できる。
Ac=751−27C+18Si−12Mn−23Cu−23Ni+24Cr+23Mo−40V−6Ti+233Nb−169Al−895B (4)
(ただし,C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Ti、Nb、Al、B:各合金元素の含有量(mass%))
本発明では、鋼板を室温まで冷却した後、再加熱、焼戻し処理を施してもよい。焼戻し工程では、400℃以上Ac点以下の焼戻し処理により、靭性を向上させることができる。
このような効果を得るためには、焼戻し温度を400℃以上とする必要があるが、600℃を超えると強度低下を招く。このため、焼戻し処理は、400〜600℃で行うことが望ましい。尚、冷却中断して再加熱した場合は、焼戻し温度は再加熱温度より高くする。
上述した組成の鋼素材を用いて、上述した条件の熱間圧延、加速冷却および空冷あるいは再加熱、空冷を施すことにより、板厚に応じて、板厚が薄い場合は、板厚tの鋼板の厚み方向の全域である表層〜1/4〜1/2〜3/4〜表層,板厚が厚い場合は表層部は硬化するとしても、少なくとも板厚tの1/4〜1/2〜3/4の領域において、マルテンサイトあるいは島状マルテンサイトをベイナイト主体組織中に分散させることが可能となり、溶接性に優れ、且つ引張強さ590MPa以上と、降伏比80%以下を兼備する低降伏比高強度鋼板を容易に製造することができる。
尚、本発明は鋼板に限定されず、形鋼などにも適用可能である。
転炉−取鍋精錬−連続鋳造法で、表1に示す組成に調製された鋼素材を、表2に示す条件の熱間圧延−加速冷却−空冷あるいは再加熱−空冷、更には焼戻しにより表2に示す板厚の厚鋼板とした。表1のNo.1〜9は化学組成が本発明範囲内の鋼で、No.10〜15は化学組成が本発明範囲外の鋼である。
得られた各厚鋼板の板厚の1/4、1/2、3/4位置から、JIS4号引張試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、引張特性を調査した。
また、得られた各厚鋼板の板厚の1/4、1/2,3/4位置から、JIS Z 2202の規定に準拠してVノッチ試験片を採取し、JIS Z 2242の規定に準拠してシャルピー衝撃試験を実施し、0℃における吸収エネルギー(vE)および破面遷移温度(vTrs)を求め,母材靭性を評価した。
また、得られた各厚鋼板から、JIS Z 3158に準拠して、斜めy形溶接割れ試験を実施し、予熱なし(室温)におけるルート部割れ発生率を評価した。尚、供給ワイヤは、JIS Z 3212 D6216相当を使用した。
得られた結果を表3に示す。いずれの本発明例でも、板厚の1/4、1/2、3/4位置の各位置で、引張強さ590MPa以上、降伏比80%以下、0℃での吸収エネルギーvEo>100Jの高強度、低降伏比で、高靭性の母材特性を有するとともに、斜めy形溶接割れ試験において、予熱なしの条件でもルート部での割れは発生しない。
一方、本発明の範囲を外れる比較例は、母材強度、降伏比、母材靭性、溶接割れ性のいずれかまたは複数の特性が目標値を満足していない。
Figure 2006291348
Figure 2006291348
Figure 2006291348
Figure 2006291348

Claims (7)

  1. 微視組織がベイナイト主体組織を母相とし、前記母相中に平均円相当径が1〜10μm、且つアスペクト比が4.0以下のマルテンサイトあるいは島状マルテンサイトを面積分率で3〜30%を含む、溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼。
  2. 少なくとも板厚の1/4〜3/4の部分に、請求項1記載の微視組織を備えることを特徴とする溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼。
  3. 鋼組成が、質量%で、
    C:0.03〜0.18%,
    Si:0.05〜0.50%,
    Mn:0.5〜2.0%,
    P:0.02%以下
    S:0.0050%以下
    Al:0.1%以下
    N:0.0070%以下
    を含有し、下記(1)式で定義されるCeqが0.33〜0.47%、且つ下記(2)式で定義されるPcmが0.22%以下を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する、請求項1又は2に記載の溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
    (1)
    ここで、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(mass%)で含有しない元素は0とする。
    Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5×B (2)
    ここで、C、Si、Mn、Ni、Cu、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%)で含有しない元素は0とする。
  4. 質量%で更に、
    Cu:0.1〜1.0%
    Ni:0.1〜2.0%
    Cr:0.7%以下
    Mo:1.0%以下
    Nb:0.05%以下
    V:0.2%以下
    Ti:0.03%以下
    B:0.005%以下
    Ca:0.005%以下
    REM:0.02%以下および
    Mg:0.005%以下
    の一種又は二種以上を含有し、下記(1)式で定義されるCeqが0.33〜0.47%、且つ下記(2)式で定義されるPcmが0.22%以下を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する、請求項3に記載の溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
    (1)
    ここで、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(mass%)
    Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10+5×B (2)
    ここで、C、Si、Mn、Ni、Cu、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%)
  5. 請求項3又は4に記載した鋼組成からなる鋳片または鋼片を、1000〜1250℃に加熱後、800℃以上の温度域において熱間圧延を行い、続いてAr点以上の温度域から3〜40℃/sの冷却速度でAr−300〜Ar−50℃の温度域まで加速冷却を行った後、空冷することを特徴とする溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼の製造方法。
  6. 請求項3又は4に記載した鋼組成からなる鋳片または鋼片を、1000〜1250℃に加熱後、800℃以上の温度域において熱間圧延を行い、続いてAr点以上の温度域から3〜40℃/sの冷却速度でAr−300〜Ar−50℃の温度域まで加速冷却を行った後、一旦冷却を中断し、Ac点以下の温度域まで再加熱した後、空冷することを特徴とする溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼の製造方法。
  7. 更に、400℃以上、Ac点以下で焼戻すことを特徴とする請求項5又は6に記載する溶接性に優れ、引張強さ(TS)が590MPa以上、降伏比(YR)が80%以下となる高張力鋼の製造方法。
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