JP2006288916A - 動体視力の測定ひいては向上のためのプログラム - Google Patents

動体視力の測定ひいては向上のためのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 現実に必要とされる動体視力を容易に測定し、ひいては向上させる。
【解決手段】 動体視力プログラム1を提供する。このプログラムを実行しているCPU11は、複数種類のボールを画面21に表示することによって、正しく回答するには個々のボールをその種類を含めて見分ける必要がある問題を出し、問題が出された時点以降の開始時点から開始する待ち受け時間内にキーボード30の操作によって入力された情報を受け取り、上記開始時点から当該情報を受け取るまでの時間を計測し、当該問題に対して正しい回答が入力されたか否かを当該情報に基づいて判定して判定結果を揮発性メモリ16に書き込み、当該判定結果が肯定的な場合には当該判定結果に対応付けて、計測した時間を揮発性メモリ16に書き込む。
【選択図】 図10

Description

本発明は、動体視力の測定ひいては動体視力の向上に関する。
最近、野球やサッカーの一流選手の動体視力が著しく高いことが知られるようになり、スポーツにおける動体視力の重要性が注目されている。動体視力とは、動体を見分けて、それに対して反応(対応)するまでの能力である。換言すれば、動体を眼球(目)で捉え、その映像を脳で処理し、その状況に反応する能力である。特にスポーツでは、動体に対して高い精度で瞬間的に反応する必要があるため、高い動体視力が要求される。
動体視力の測定方法としては、競技中の被験者を高速度撮影カメラで撮影し、得られた映像を分析して測定する方法や、自動視力計を用いて1つのランドルト環の像を遠方から被験者に接近させていき、このランドルト環の切れ目が被験者に視認されたときの像の位置に基づいて測定する方法が考えられる。しかし、前者の方法は大掛かりな設備を要し、後者の方法では専用の装置を要する。つまり、いずれの方法を採っても、動体視力を容易に測定することはできない。また、後者の方法では、現実に必要とされる動体視力の測定が困難である。この問題について具体的に述べる。
例えば、野球の打者はピッチャーの投球フォームを見ながら同時に走者や守備者を見なければならない。サッカーではボールを見ながら、敵や味方の位置や状況を把握しなければならない。このように、現実の局面においては、複数の動体を見分ける必要があるのが普通である。しかし、後者の方法で測定に用いられる動体は1つのランドルト環のみである。したがって、後者の方法で測定可能な動体視力は、現実に必要とされる動体視力とは異なるものとなる可能性が高い。これが上記の問題の理由である。
本発明は上述した事情に鑑みて為されたものであり、現実に必要とされる動体視力を容易に測定することができ、ひいては動体視力を効率的に向上させることができる技術を提供することを課題とする。
動体視力は、見分けるべき動体からの映像情報(光)が眼球に届いた時点から反応までの時間(以降、「反応時間」)が短いほど高くなり、反応の精度(以降、「反応精度」)が高いほど高くなる。一般的に反応速度と反応精度はトレードオフ(二律背反)の関係にあり、動体視力を向上させる観点からは、両方を同時に向上させるべきである。したがって、動体視力の測定においても、両方を同時に測定すべきである。よって、本発明は、反応精度および反応時間を同時に測定するためのプログラムを提供することによって、動体視力の測定を実現している。
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、複数種類の動体を画面に表示することによって、正しく反応するには個々の動体をその種類を含めて見分ける必要がある事象を生起させる表示手段と、前記表示手段によって前記事象が生起された時点以降の開始時点から開始する所定の待ち受け期間内に操作子の操作によって入力された情報を受け取り、前記開始時点から当該情報を受け取るまでの時間を計測し、当該事象に対して正しい反応がなされたか否かを当該情報に基づいて判定して判定結果をメモリに書き込み、当該判定結果が肯定的な場合には当該判定結果に対応付けて前記時間をメモリに書き込む記録手段として機能させる。
このプログラムにより機能するコンピュータが複数種類の動体を画面に表示することによって生起する事象に正しく反応するには、個々の動体をその種類を含めて見分けることが必要であり、かつ、このコンピュータでは正しい反応がなされたか否かが入力された情報に基づいて判定されるから、複数種類の動体を個々にその種類を含めて見分けることなく所定の待ち受け期間内に情報が入力された場合に正しい反応がなされた旨の判定結果が得られる可能性は極めて低い。したがって、このコンピュータによりメモリに書き込まれた判定結果は反応精度の指標となる。
また、このコンピュータにより計測される時間は、原則として、複数種類の動体の各々をその種類を含めて見分ける能力に優れた人が使用者の場合に短くなり、そうでない人が使用者の場合に長くなる。したがって、上記の時間は、原則として、反応時間の指標となる。例外としては、複数種類の動体を個々にその種類を含めて見分けることなく、でたらめに情報を入力した場合が考えられる。この場合に計測された時間を反応時間の指標として用いるのは不適当である。しかし、前述のように、この場合において、所定の待ち受け期間内に情報が入力された場合に正しい反応がなされた旨の判定結果が得られる可能性は極めて低い。また、このコンピュータは、計測した時間を、正しい反応がなされた旨の判定結果に対応付けて記録する。よって、このコンピュータによれば、反応時間の指標として用いることが適当な時間を不適当な時間と区別してメモリに書き込むことができる。以上より、このコンピュータによりメモリに書き込まれた時間は、反応時間の指標となる。
メモリに書き込まれた時間および判定結果を用いて反応時間および反応精度を求める方法は任意である。例えば、書き込まれた時間をそのまま反応時間としてもよいし、書き込まれた時間を対応する事象に応じて補正して反応時間を算出するようにしてもよい。また例えば、複数の事象について書き込まれた時間および判定結果を統計的に処理して反応時間および反応精度を求めることも可能である。統計的に反応精度を求める方法としては、正しい反応がなされた旨の判定結果の数を生起した事象の数で割る方法が挙げられる。また例えば、上記のプログラムを変形し、所定の待ち受け期間内に情報が入力されなかった場合にその旨がメモリに書き込まれるようにし、メモリへの書き込みにおいて、間違った情報を入力した場合と所定の待ち受け期間内に情報を入力することができなかった場合とを分けるようにしてもよい。このように変形した場合には、この場合分けを踏まえて反応時間および反応精度をより厳密に求めるようにするのが適切である。
以上より、このプログラムによれば、動体視力を測定することができる。
また、このプログラムによる測定では、対応すべき事象は複数種類の動体が画面に表示されることによって生起し、この事象に正しく反応するには個々の動体をその種類を含めて見分ける必要がある。前述のように、現実の局面では複数の動体を見分ける必要があるのが普通であるから、このプログラムによれば、現実に必要とされる動体視力を測定することができる。
また、測定に必要な装置はコンピュータのみである。したがって、大掛かりな設備や専用の装置を用意する必要がなく、容易に動体視力を測定することができる。
以上をまとめると、このプログラムによれば、現実に必要とされる動体視力を容易に測定することができる。
ここで、本発明における「動体」について説明する。
動体は見分けられるべき仮想的な存在であり、その映像(画像)を通じてのみ視認され得る。したがって、動体を画面に表示することは、動体の映像を画面に表示することと等価である。動体の映像は、動体を画面に映した像である。したがって、動体が存在する空間が画面と一致していれば、動体の映像は動体そのものとなる。また、1つの事象を通じて変化のない存在は動体ではない。動体の変化としては、位置の変化や形状の変化、色の変化、柄の変化、大きさの変化、有無の変化などが挙げられる。
次に、本発明における動体の「種類」について説明する。
2つの動体は、両者間で特定の視覚的属性が共通していれば1種類の動体となり、共通していなければ2種類の動体となる。動体の視覚的属性は、動体の属性のうち視覚を通じて感じることができる属性であり、動体の映像に現れる。動体の視覚的属性としては、位置や形状、色、柄、大きさ等を挙げることができる。本来、いかなる視覚的属性を特定の視覚的属性とするかは任意であるが、形状、色、柄および大きさを特定の視覚的属性とするのが好適である。
上述したプログラムによれば課題を解決することができるが、課題を解決することができるのはこのプログラムに限らない。このプログラムの構成要件を全て備えていれば、このプログラムを変形したプログラムであっても、当然に、課題を解決することができる。このような変形に係るプログラムについて説明する。
最初のプログラムは、前記表示手段は、内側表示処理および外側表示処理を並列に実行し、前記内側表示処理では、前記画面の内側に1種類の動体を表示する一方、前記1種類の動体のうち少なくとも1つの動体の視覚的属性を一時的に変化させることによって前記事象を生起させ、前記外側表示処理では、前記画面の外側に前記内側を囲むように配列された複数の位置のいずれか一の位置に前記1種類の動体とは異なる種類の1つの動体を一時的に表示することによって前記事象を発生させ、前記記録手段は、内側記録処理および外側記録処理を並列に実行し、前記内側記録処理では、前記内側表示処理によって前記事象が生起された時点を前記開始時点とし、前記情報が所定の操作子の操作によって入力されたものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定し、前記外側記録処理では、前記外側表示処理によって前記事象が生起された時点を前記開始時点とし、前記情報が前記一の位置に応じた操作子の操作によって入力されたものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定することを特徴とする。
このプログラムによれば、使用者は、正しく反応するために、画面の内側および外側を視野に入れる必要がある。したがって、広い視野を伴った動体視力を測定することができる。なお、現実の局面でも、例えばサッカーの選手のように、広い視野を伴った動体視力が要求されることは少なくない。
また、使用者は、正しく反応するために、外側については、動体の表示位置に応じた操作子を操作する必要がある。つまり、状況に応じて反応の内容を変える必要がある。現実の局面では状況に応じた反応が要求されることが多いことを考えると、このプログラムによれば、より現実に即した動体視力を測定することができることになる。さらに、内側についての操作子と外側についての操作子は必ずしも一致せず、むしろ異なるのが自然である。つまり、使用者は、動体の表示位置に応じた操作子および内側についての操作子から、適切な操作子を選択して操作しなければならない。よって、より現実に即した動体視力を測定することができる。
また、このプログラムを変形し、前記所定の操作子と前記複数の位置に応じた操作子とが両者を片手で操作するのが困難な程度に離間しているようにしてもよい。この態様によれば、使用者は両手を独立して使って情報を入力する必要がある。したがって、両手の独立した動きにつながる動体視力を測定することができる。このような動体視力が必要とされる現実の局面は少なくない。例えば格闘技においては、パンチを片手で防御する一方でもう一方の手でパンチを放つことが要求されたりする。また、両手を独立して使う必要があることは、後述の脳の活性化にも寄与する。
次のプログラムは、前記表示手段は複数種類の動体を同時に表示することによって前記事象を生起させ、前記記録手段は、前記表示手段によって前記事象が生起された時点を前記開始時点とし、前記情報が前記複数種類の動体の種類毎の数を正しく示すものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定することを特徴とする。
このプログラムによれば、使用者は、正しく反応するために、複数種類の動体の種類毎の数を正しく認識する必要がある。したがって、動体の種類毎の数を認識することに重点を置いて動体視力を測定することができる。このような動体視力が要求される現実の局面は少なくない。例えば、サッカーの選手には、周囲の選手の数をチーム毎に認識することが要求される。
次のプログラムは、前記表示手段は複数種類の動体を相互に異なる位置に順に表示することによって前記事象を生起させ、前記記録手段は、位置順記録処理および種類順記録処理を実行し、前記位置順記録処理では、前記表示手段によって前記事象が生起された時点以降の第1の時点を前記開始時点とし、当該第1の時点から開始する所定の期間を前記所定の待ち受け期間とし、前記情報が前記表示手段による表示の順での動体の位置の順序を正しく示すものであるか否かを判定し、前記種類順記録処理では、前記表示手段によって前記事象が生起された時点以降の時点であって前記第1の時点から開始する所定の期間と重複しない所定の期間を確保可能な第2の時点を前記開始時点とし、当該第2の時点から開始する所定の期間を前記所定の待ち受け期間とし、前記情報が前記表示手段による表示の順での動体の種類の順序を正しく示すものであるか否かを判定し、両処理での判定結果が共に肯定的であれば正しい反応がなされたと判定することを特徴とする。
このプログラムによれば、使用者は、正しく反応するために、順に表示される動体について、その表示順における動体の位置の順序および種類の順序を正しく記憶する必要がある。したがって、複数の動体を異なる観点で見分けて記憶し、記憶内容に基づいて反応するまでの動体視力を測定することができる。このような動体視力が要求される現実の局面は少なくない。例えば、格闘技においては、相手の攻撃パターンを見分けて記憶しておき、次回の攻撃に備えることが要求される。
次のプログラムは、前記表示手段は、複数種類の動体を配列して得られる正パターンと前記正パターンにおいて異なる種類の動体同士の入れ換えを行って得られる誤パターンとを表示することによって前記事象を生起させ、前記記録手段は、前記表示手段によって前記事象が生起された時点を前記開始時点とし、前記情報が前記入れ換えの箇所を正しく示すものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定することを特徴とする。
このプログラムによれば、使用者は、正しく反応するために、正パターンと誤パターンとを比較して動体の入れ換え箇所を識別する必要がある。したがって、動体を配置してなるパターン同士の相違点を識別することに重点を置いて動体視力を測定することができる。このような動体視力が要求される現実の局面は少なくない。例えば、サッカーの選手には、周囲の選手の配置が以前の配置と異なっている点を識別することが要求される。
次のプログラムは、前記表示手段は、行数および列数が共通する枠(マトリクス)内に、特定の種類の1つの動体が前記枠内でのその配置位置が相互に異なるように、かつ、前記1つの動体と異なる種類の他の動体が前記枠内でのその配置パターンが相互に異なるように配置された複数のブロックを、一時的に表示し、その後に、前記複数のブロックのうちの1つのブロックから前記1つの動体を除いたものを表示することによって前記事象を生起させ、前記記録手段は、前記情報が前記1つのブロック内での前記1つの動体の位置を正しく示すものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定することを特徴とする。
このプログラムによれば、使用者は、正しく反応するために、複数のブロックを記憶しておき、そのうちの一のブロック内の一種類の動体の表示に基づいて他の種類の動体の位置を推定(予測)する必要がある。したがって、動体を配置してなる複数のブロックを見分けて記憶し利用するまでの動体視力を測定することができる。このような動体視力が要求される現実の局面は少なくない。例えば、格闘技においては、相手の攻撃パターン(コンビネーション)を見分けて記憶し、今回の攻撃パターンにおける次の攻撃を予測して正しく反応することが要求される。
また、このプログラムを変形し、前記1つのブロックから前記1つの動体を除いたものを表示する際に、まず前記枠を表示し、次に当該枠内に前記1つのブロック内の前記他の動体を1つずつ順に表示するようにし、1つ目の前記他の動体の表示によって前記事象を生起させるようにしてもよい。通常、動体をより正確に見分けて記憶し多くの観点で分析して利用することができる人は、そうでない人に比較して反応時間が短くなる。この態様では、他の動体の一部が表示された段階で1つの動体の位置を推定することができる可能性があり、動体をより正確に見分けて記憶し多くの観点で分析して利用することができる人とそうでない人との間でメモリに書き込まれる時間が相違し得る。つまり、この態様によれば、より現実に即した動体視力を測定することができる。更に、他の動体を1つずつ順に表示する際に、1つの他の動体を表示してから次の他の動体を表示するまでの時間間隔を所定の範囲内でランダムに決定し、この決定に従って表示を行うように変形してもよい。また、他の動体が1つずつ表示される順序をランダムに決定し、この決定に従って表示を行うように変形してもよい。これらの場合、より現実に即した動体視力を測定することができる。
また、上述したプログラムのいずれかを用いて動体視力を測定した場合、その行為は動体視力のトレーニングとなる。このトレーニングにより向上するのは、測定対象の動体視力である。以降、このトレーニングがもたらす効果について、従前のトレーニング方法と比較して説明する。
これまでのスポーツ現場では動体視力に対する認識が低かった。野球のバッティング能力を高めるには、ひたすら素振りをし、また過酷な走りこみや筋力トレーニングを行う。これがこれまでのトレーニングの主流であった。これまで、スポーツの現場では、バッティングに必要な技術トレーニング、筋力トレーニングなどの専門トレーニングは行われてきたが、動体視力の専門トレーニングというものは行われていない。いくらバッティングフォームが良くて、筋力があっても、ボールを速く正確に眼球で捉えることができなければ打つことはできない。
本来、動体視力トレーニングは、その他既存のトレーニングと同様、欠くことのできないものである。しかし、その効果的なトレーニング方法については知られていない。事実、動体視力の専門トレーニング自体が確立されていない。この背景には、動体視力は生まれつきのものであって後天的に向上させることは困難だという誤解と、動体視力についてはそれぞれの競技の中で自然に身に付けていくものだという考え方がある。後者の考え方が招く問題について具体例を挙げて説明する。
ボクシングで必要な動体視力をトレーニングするには、実際にスパーリングや試合(実際の殴り合い)をすることが最も効果的とされてきた。しかし、このトレーニングは、必要以上にパンチを受けることで脳にダメージを受けてしまう危険性をはらんでいる。また、このトレーニングを一人で行うことはできない。必ず相手が必要となる。また、リング等の相応の場所で行う必要がある。
野球のバッティングに必要な動体視力をトレーニングするには、投手が投げるボールを実際に打つことが最も効果的とされてきた。しかし、このトレーニングにも必ず相手が必要となる。また、相応の場所で行う必要がある。また、実際にボールを打つ必要があるから、打者は、バッティングフォームに関わる筋肉運動等の、動体視力に直接的に関係しないことをも意識しがちである。つまり、動体視力のトレーニングに意識を集中することが難しい。これは非効率である。
一方、動体視力のトレーニング方法として周知の方法がある。例えば、走行中の電車の車窓から看板を見る方法や、飛んでいる虫や鳥を眼球で追う方法などである。しかし、これらの周知の方法では、現実に必要とされる動体視力を効率よく向上させることは困難である。その理由の1つは、自動視力計を用いた動体視力の測定方法では現実に必要とされる動体視力を測定できない理由と同様である。他の理由としては、トレーニングを行うことができる時間や場所の制約が厳しいことが挙げられる。
つまり、従前のトレーニング方法は、時間や場所の制約が厳しかったり、一人で行うことができなかったり、危険性をはらんでいたり、非効率的だったりする。
これに対して、上述したプログラムを用いたトレーニングでは、必要なのは、プログラムと当該プログラムを実行可能なコンピュータのみである。したがって、時間や場所の制約は緩い。また、トレーニングはトレイニーが画面を見て操作子を操作することによって行われる。したがって、一人で行うことが可能であるし、安全でもある。また、トレイニーに要求される行動は、画面を見ることと操作子を操作することのみである。したがって、トレイニーは動体視力のトレーニングに意識を集中し易い。よって、効率的である。つまり、従前のトレーニング方法における上述の問題の全てを解決することができる。
なお、上述したプログラムを用いたトレーニングが効率的であることは、他の観点からも説明可能である。また、他の観点に基づけば、より効率的なトレーニングとするための各種の変形も考えられる。以降では、上述したプログラムを用いたトレーニングおよびそれらを変形したトレーニングを「本発明に係る動体視力トレーニング」と呼び、その効率の側面について、柱となる4つの観点に関連付けて説明する。
第1の観点は、眼筋と脳の鍛錬である。
動体を見るという行為は、動体を眼球が捉えて、その映像情報を取り込み、それを脳が映像処理(視覚認識)するということに他ならない。言い換えると、眼球という入力装置を使って脳が見ているのである。眼球を動かしているのは、6つの眼筋(内直筋、外直筋、上直筋、下直筋、上斜筋、下斜筋)である。そして、映像情報を処理しているのは脳である。したがって、動体視力は、眼球を動かしている6つの眼筋の運動能力及び、脳の映像処理能力を高めることで向上する。
体を速く動かすためには優れた筋力が必要であり、そのためのトレーニングが必要である。これは、スポーツに関わらず全ての運動について共通しており、眼球(眼筋)運動についても同様である。したがって、動体を速く見るためには眼球を速く動かす必要がある。
本発明に係る動体視力トレーニングでは、トレイニーは表示された複数種類の動体を必然的に眼球で追うことになるから、眼筋の運動能力の向上が効率的に図られる。
脳の鍛錬の指針は以下の通りである。
最初は速いと感じるスピードでも、それよりさらに速いスピードレベルに脳を順応させた後に見ると、当初感じたスピードより遅く感じる。遅く感じるので当然、速く感じていた時よりも反応の精度が高まる。これについては、似たような現象を身近なところで簡単に体験することができる。例えばバッティングセンターにおいて、最初に時速100kmのボールを見て速く感じたとしても、時速130kmのボールで目(脳)を慣らした直後に、再度時速100mのボールを見ると先ほどに比べて非常に遅く感じる。遅く感じるから先ほどより打ちやすくなる。その他、車の運転などでも同じような現象を体験することができる。脳はその環境に順応する性質をもっているので、高速かつ大量な映像情報を送り込んでやると、しばらくしてその状況に順応していくことができる。
この指針に従って脳を鍛錬する場合、動体が表示されている時間の長さや動体の移動速度を予め定められた範囲内で自由に調節することができるようにプログラムを変形することが望ましい。これにより、トレイニーは、速いと感じるスピードに脳を順応させる訓練を必要なだけ繰り返し行うことができる。よって、脳を効率的に鍛えることができる。
また、脳を鍛えることは、脳の活性化にも寄与する。
例えば、本発明に係る動体視力トレーニングでは、動体の映像情報が視覚を通じて脳に送り込まれる。人間の五感のうち視覚が脳に占める割合は極めて高いから、本発明に係る動体視力トレーニングによれば、脳をおおいに刺激して活性化させることができる。これは、脳損傷者のリハビリや痴呆症防止の対策にも有効である。
また例えば、本発明に係る動体視力トレーニングでは、動体を認識する必要がある。動体は基本的には空間内を移動するものである。したがって、トレイニーは、視覚を通じて動体の移動速度を感じることになる。また、移動しない動体であっても、その視覚的属性が変化する。したがって、この場合、トレイニーは、視覚を通じて動体の変化速度を感じることになる。以上より、本発明に係る動体視力トレーニングでは、視覚を通じて動体の速度を把握する必要がある。速度を把握する機能を持つ脳は小脳である。小脳は人間が動物の時代からもつ原始的な脳で、スポーツや運動する際に重要な役割を果たすとされている。つまり、本発明に係る動体視力トレーニングによれば、スポーツや運動をする際に重要な役割を果たす小脳をおおいに刺激して活性化させることができる。
また例えば、本発明に係る動体視力トレーニングでは、複数種類の動体について速く反応する必要があるため、脳は大量の映像情報を高速に処理しなければならない。このような処理に適した脳は右脳である。右脳はイメージ脳と言われ、左脳に対する右脳の特徴は、映像をイメージ的に捉え、直感的に考え処理することにある。したがって、右脳の能力は動体視力に大きく影響する。以上より、本発明に係る動体視力トレーニングによれば、動体視力に大きく影響する右脳をおおいに刺激して活性化させることができる。
第2の観点は、反応速度および反応精度の向上である。
動体視力を向上させるためには、動体を見分けるまでの時間を短縮し、同時にその反応の精度をも高める必要がある。つまり、速く正確に反応しなければならない。前述のように、反応速度(反応時間)と反応精度は一般的にトレードオフの関係にあり、これらを同時に向上させるトレーニングが必要である。
本発明に係る動体視力トレーニングは、反応速度と反応精度の両方を測定することができるため、トレイニーは両方を向上させることを意識してトレーニングに取り組むことができる。また、この観点においては、測定された反応速度および反応精度が共に一定の数値基準を満たした場合にのみ次のステップに進めるようにするのが望ましい。これにより、トレイニーは反応速度と反応精度の両方を向上させることを意識してトレーニングに取り組むことになる。
反応時間の向上の観点では、動体の映像が眼球に届いてから反応までの期間のうち、特定の期間を重視すべきである。その理由について例示する。
空手道において、敵の攻撃に対する防御のプロセスを概説すると以下の通りである。
(1)相手が攻撃に入る初期動作(映像)を眼球が捉える。
(2)眼球からの映像を用いて脳が状況を把握し、次にとるべき動作(防御)を判断する。
(3)判断に応じた情報を神経が伝達する。
(4)伝達された情報に従って筋肉群が収縮して一連の運動(防御)となる。
このプロセスの中で動体視力と強く関係するのは(1)〜(3)である。したがって、(1)〜(3)にかかる時間を短縮することができれば、反応時間(反応速度)も短縮されることになる。よって、(1)〜(3)にかかる時間をいかに短縮するかが動体視力の向上の鍵となる。
本発明に係る動体視力トレーニングでは、反応動作は操作子の操作のみである。したがって、(1)〜(3)にかかる時間と略同一の時間を計測することができる。よって、(1)〜(3)にかかる時間を重視したトレーニングが可能となる。
第3の観点は、見る技術の向上である。
実験により、動体を認識するまでの時間や、視点の軌道には個人差があり、特にスポーツにおける初級者と上級者の間ではかなりの差があることが分かっている。つまり、見る技術には優劣があり、見る技術の差が、競技における勝敗にも関係すると考えられる。視点の軌道は反応までの時間の長さに影響するものであり、見る技術の優劣は動体視力の高低に直結する。したがって、見る技術を向上させることにより、動体視力の向上を図ることができる。
体を正確に動かすためには運動技術が必要であり、そのためのトレーニングが必要である。これは、スポーツに関わらず全ての運動について共通しており、眼球(眼筋)運動についても同様である。したがって、動体を正確に見るためには眼球を正確に動かす必要がある。よって、眼筋を自在にコントロールするための運動技術をトレーニングする必要がある。
本発明に係る動体視力トレーニングでは、トレイニーは表示された複数種類の動体を必然的に正確に識別しようとすることになるから、動体を見るために必要な眼球運動技術の習得が効率的に図られる。また、この観点では、上述したプログラムによる各種の測定を使用者が任意に選択して実行可能とするのが望ましい。眼筋を自在にコントロールするための運動技術をより効率的に習得させるためである。なお、選択が自動的に行われるようにしてもよい。
第4の観点は、実際の反応動作を意識するという思想である。
ただ漫然と動体を眺めていても、視覚刺激を受けているに過ぎず、テレビゲーム等の遊戯をしているのと変わりがなく、動体視力は向上し難い。目的意識が必要なのである。本発明に係る動体視力トレーニングでは、動体視力が測定されるから、少なくとも、測定結果を上げる目的を持つことができる。したがって、動体視力を効率よく向上させることができる。しかし、このような目的で行ったトレーニングにより動体視力が向上しても、本来の競技に活かされない可能性がある。これは、実際の反応動作を意識せずにトレーニングを行っているからである。前述のように、動体視力とは、動体を眼球で捉え、その映像を脳で処理し、その状況に反応する能力である。しがたって、動体視力トレーニングは、反応動作にまで結びつかなければ意味をなさない。例えば、野球のバッティング能力を向上させることを目的として動体視力トレーニングを行うのであれば、その際には野球のバッティング(反応動作)をイメージすべきである。これが、動体視力の向上をバッティング能力の向上に直結させるトレーニングとなるのである。
この観点においては、上述したプログラムを変形し、コンピュータをイメージトレーニング手段として機能させるようにしてもよい。つまり、イメージトレーニング手段を追加してもよい。イメージトレーニング手段は、測定またはトレーニングの目的(競技の中での場面)をイメージすることを促す映像(画像)を画面に表示するものであってもよいし、当該目的をイメージすることを促す音を発するものであってもよいし、両者の組み合わせであってもよい。このようなプログラムによれば、使用者が測定やトレーニングの目的に合ったイメージを持って測定やトレーニングを行うことが容易となる。
ところで、一般的な(静止)視力の測定中に、集中力を欠くことによって、視力1.5の人間が0.5に落ちることはほとんどない。つまり、集中力の高低によって(静止)視力が大きく変動することはない。しかし、動体視力は、集中力の高低によって大きく変動する。例えば、動揺すると眼がおよぐ、緊張すると瞬きが多くなる、などの人間の精神的な動揺は、すぐに眼に反映される。つまり、集中力が欠けると動体視力の精度が格段に低下する。これは、実験により証明されている。高い動体視力を発揮するためには、同時に高い集中力が必要となる。よって、本発明に係る動体視力トレーニングは、高い集中力を養成するためのトレーニングにもなる。このことからも明らかなように、本発明の適用範囲はスポーツや格闘技に限定されるものではない。
[1.構成]
図1は、本発明の実施の形態に係るプログラム(動体視力プログラム1)を実行するパーソナルコンピュータ100の外観を示す斜視図である。この図に示すように、パーソナルコンピュータ100は、コンピュータ本体10と、コンピュータ本体10に接続された表示装置20、キーボード30およびスピーカ装置40とを有する。
表示装置20は、長方形の画面21を有し、信号の供給を受けて画面21の色分布を当該信号に応じたものとすることにより画面21に映像を表示する。
キーボード30は、押下(操作)されたキー(操作子)に固有の信号を出力する。キーボード30には多数のキーが配置されている。これらのキーのうち、後述のテスト処理において操作されるのはテンキー31とエンターキー32である。キーボード30は一般的なキーボードであり、テンキー31における「1」〜「9」の数字キーの配列も一般的なものとなっている。テンキー31およびエンターキー32の配置位置も一般的なものとなっており、両者を同時に片手で操作するのは困難である。
スピーカ装置40は、図示しないスピーカを有し、信号の供給を受けて当該信号に応じた音を当該スピーカから発する。
図2は、コンピュータ本体10の構成を示すブロック図である。この図に示すように、コンピュータ本体10は、タイマ機能を有するCPU(中央処理装置)11と、CPU11と表示装置20との間で信号を中継する映像I/F(インターフェイス)12、CPU11とキーボード30との間で信号を中継する入力I/F13、CPU11とスピーカ装置40との間で信号を中継する音声I/F14、ROM(Read Only Memory)やハードディスク装置等の不揮発性メモリ15、及びDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリ16を有する。不揮発性メモリ15は書き換え可能な記憶領域を有する。
不揮発性メモリ15には、一般的なオペレーティングシステム(図示略)および動体視力プログラム1が書き込まれている。オペレーティングシステムは、コンピュータ本体10の電源(図示略)が投入されると、CPU11により読み出されて実行される。これにより、CPU11はオペレーティングシステムとして機能する。この状態を初期状態とすると、初期状態のCPU11は、キーボード30が操作されて所定の指示が入力されると、不揮発性メモリ15から動体視力プログラム1を読み出して実行し、動体視力プログラム1の実行が終了すると初期状態に戻る。以降、動体視力プログラム1を実行中のCPU11が行う処理について説明する。
[2.処理]
[2−1.全体的な処理]
まず、全体的な処理の流れについて説明する。
図3は、動体視力プログラム1による処理の流れを示すフローチャートである。
この図に示すように、CPU11は、まず、レベルを特定する(ステップS1)。特定されるレベルは使用者のレベルである。ここで「レベル」について説明する。動体視力プログラム1は動体視力の測定ひいては向上を目的としたものであり、テスト結果が予め定められた数値基準を満たした場合にのみ次の段階に進めるように構成されている。この数値基準を「レベルアップ基準」と呼ぶ。レベルアップ基準には段階があり、この段階がレベルに相当する。したがって、使用者のレベルとは、使用者の動体視力をテスト結果および数値基準に基づいて評価した値である。テスト結果は後述のように不揮発性メモリ15の書き換え可能な記憶領域に書き込まれる。よって、CPU11は不揮発性メモリ15からテスト結果を読み出し、これを予め定められたレベルアップ基準と比較することによって使用者のレベルを特定する。ただし、動体視力プログラム1の最初の実行ではテスト結果が存在しないため、CPU11は、最低のレベルを使用者のレベルとする。
次に、メニュー表示を開始する(ステップS2)。これにより、メニューが画面21に表示される。このメニューには、選択可能な項目として、「イメージトレーニング」、「第1テスト」、「第2テスト」、「第3テスト」、「第4テスト」、「第5テスト」および「終了」が並んでいる。つまり、画面21には、これらの項目を表す画像が並んで表示されることになる。以降の説明では、「第1テスト」〜「第5テスト」の総称として「テスト」を用いる。
次に、いずれか1つの項目が選択されるまで待機する(ステップS3〜S5)。この待機期間において、使用者は、画面21に表示されているメニューを見ながらキーボード30を操作して所望の項目を択一的に選択することができる。
待機期間において終了が選択されると、CPU11はメニュー表示を終了させる(ステップS6)。これにより、画面21からメニューが消える。次に、動体視力プログラム1の実行を終了する。
待機期間においてイメージトレーニングが選択されると、CPU11はメニュー表示を終了させる(ステップS7)。次に、イメージトレーニング処理を行う(ステップS8)。具体的には、目的をイメージすることを促す映像(画像)を画面21に表示させるとともに、当該目的をイメージすることを促す音をスピーカ装置40に発生させる。このときに表示される映像は、様々なスポーツの様々な場面の映像を配列した映像であってもよい。次に、処理はステップS2に戻る。
待機期間においてテストが選択されると、CPU11はメニュー表示を終了させ、揮発性メモリ16にテスト結果等のデータを保持するための保持領域を確保する(ステップS9)。次に、テスト結果を得るためのテスト処理を行う(ステップS10)。テスト処理における画面21の表示例を図4〜図9に示す。これらの図において、円形をなすボール(動体)の色の相違はハッチングの相違で表されている。また、点線は過去の軌道または過去に表示された画像を示し、二点鎖線は表示順序を示している。
図4は第1テストが選択された場合、図5は第2テストが選択された場合、図6は第3テストが選択された場合、図7は第4テストが選択された場合、図8および図9は第5テストが選択された場合のものである。これらの図に示すように、テスト処理の内容は選択されたテストに応じたものとなり、それぞれについて別個にレベルアップ基準が用意されており、各テスト処理の難易度は使用者のレベルに応じたものとなる。なお、保持領域の容量は、1回のテスト処理において揮発性メモリ16に書き込まれる全てのデータを保持することができるように定められている。
詳しくは後述するが、各テスト処理では、CPU11は出題を繰り返し行う。出題とは、使用者に対して回答すべき問題を出すことであり、出題方法はテスト処理毎に異なる。ただし、各テスト処理に要する時間は約1分で共通している。また、出題の実現方法は、基本的に、全てのテスト処理に共通している。すなわち、複数種類のボールを画面21に表示することによって、正しく回答するには個々のボールをその種類を含めて見分ける必要がある事象を生起させ、これによって、出題が実現されている。
ここで、ボールとその表示について説明する。
ボールは使用者に見分けられるべき仮想的な存在であり、この実施の形態においては、ボールの映像(画像)そのものである。例えば、図4においては、ハッチングが付されているもののみがボールである。以上より明らかなように、CPU11がボールを画面21に表示することは、CPU11がボールの映像を画面21に表示することと等価である。また、ボールは1つの問題において変化し得る存在である。変化し得ないものはボールではない。この実施の形態におけるボールの変化としては、位置の変化や形状の変化、色の変化、および有無の変化がある。なお、ボールの種類は、ボールの生成から消滅まで一貫しており、途中で種類が変わる動体は存在しない。この実施の形態では、形状、色、柄および大きさが共通しているボールを同種のボール、これらのいずれか一つでも異なるボールを別種のボールとして扱っている。
次に、CPU11は、上記のテスト処理によって得られたテスト結果を表示して記録する(ステップS11)。具体的には、揮発性メモリ16に確保した保持領域に書き込まれているテスト結果を読み出し、これを表示するとともに不揮発性メモリ15の書き換え可能な記憶領域に書き込む。次に、処理はステップS1に戻る。ステップS2ではなくステップS1に戻るのは、新たなテスト結果によって使用者のレベルが変動する可能性があるためである。なお、テスト結果に含まれる項目はテスト処理毎に異なるが、いずれのテスト結果にも、反応精度(正答率)、反応速度および連続正答数が含まれている。これら3つの項目それぞれに対応してレベルアップ基準が用意されており、使用者のレベルは、これら3つの項目の全てにおいてレベルアップ基準以上の値を含むテスト結果が得られて初めて上がる。
[2−2.テスト処理]
次に、テスト処理の具体的な内容について説明する。ただし、以降の説明では、第1テストが選択された場合のテスト処理を第1テスト処理、第2テストが選択された場合のテスト処理を第1テスト処理、…、第5テストが選択された場合のテスト処理を第5テスト処理と呼ぶ。また、以降の説明において、「出題数」とは、実行中のテスト処理において現実に出された問題の数を意味する。
[2−2−1.第1テスト処理]
第1テスト処理により行われるテストは、広い視野を伴った動体視力の測定ひいては向上を目的とする。このテストでは、図4に示すように、画面21において、長方形のグリッド枠Gの内側領域(以降、内側フレーム)では予測困難な軌道で移動しつつ分裂および消滅する比較的に小さな暗緑色のボール(以降、「内側ボール」)が一時的に変形および変色することにより問題が出される一方、グリッド枠Gの外側領域(以降、外側フレーム)では比較的に大きな明るい緑色のボール(以降、「外側ボール」)が予測困難な位置に一時的に出現することにより問題が出される。つまり、画面21の内側と外側で同時並行的に出題がなされる。したがって、使用者は視野を広げて画面21全体を把握しなければならない。よって、上記の目的を達成することができる。また、内側フレームでの出題に対する回答の入力にはエンターキー32を用いる必要があり、外側フレームでの出題に対する回答の入力にはテンキー31を用いる必要があるから、使用者は両手を独立して同時に使う必要がある。これは、より現実に即した動体視力の測定ひいては向上に寄与する。
第1テスト処理では、CPU11は、まず、内側用および外側用の出題数をゼロにし、保持領域を内側用と外側用の2つに分ける。さらに、画面21にグリッド枠Gの表示を行う一方、内側処理および外側処理を並行する。内側処理は内側フレームに関する処理であり、外側処理は外側フレームに関する処理である。内側処理では内側用の保持領域が、外側処理では外側用の保持領域がデータの書き込み先として用いられる。そして、両処理が共に終了すると、グリッド枠Gの表示を終了するとともに、内側用の保持領域内のデータと外側用の保持領域内のデータとに基づいてテスト結果を作成して保持領域に書き込む。このテスト結果は、第1のテスト処理により得られたテスト結果であり、内側処理における反応時間、反応精度および連続正答数、外側処理における反応時間、反応精度および連続正答数、および両反応精度の平均値である平均反応精度を含む。
[2−2−1a.内側処理]
図10は内側処理の流れを示すフローチャートである。
内側処理では、CPU11は、まず、複雑表示を開始する(ステップSa1)。これにより、画面21の内側に内側ボールが表示される。内側ボールは、予測困難な軌道で移動しつつ、分裂(倍増)を繰り返して増加し、所定の個数(例えば16個)まで増加すると分裂を止めて消滅(半減)を開始し、1個まで減少すると再び分裂を開始する。内側ボールの分裂および消滅の時間間隔は例えば10sに固定されている。内側ボールの移動速度はある範囲内の値であり、所定の時間(例えば3〜10s)間隔でランダムに変化し得る。この範囲の広狭は、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように定められている。つまり、使用者のレベルが高くなると、当該範囲が広くなり、使用者は内側ボールを眼球で追うのが難しくなる。
次に、間隔時間の決定と、この間隔時間だけ待機する動的待機処理を行う(ステップSa2)。この間隔時間は現時点から内側処理において次の出題が開始されるまでの時間であり、ある範囲内でランダムに決定される。また、この範囲の広狭は、使用者のレベルに応じたものとなっている。つまり、使用者のレベルが高くなると、この範囲が広くなり、使用者は内側処理における出題のタイミングを予測し難くなる。
次に、内側用の出題表示を開始して内側用の出題数に1を加算する一方、この出題表示の開始からの経過時間の計測を開始する(ステップSa3)。時間の計測にはCPU11のタイマ機能が用いられる。出題表示は、回答すべき問題を表示する処理であり、内側用の出題表示は、内側ボールの1つをランダムに選択し、選択した内側ボールを強調時間だけ強調して表示することにより、出題を行う処理である。より具体的には、この内側ボールの形状および色を四角形および明るい緑色に変化させ、その状態を強調時間だけ維持し、強調時間が経過したら元の形状および色に戻す処理である。なお、強調して表示されている内側ボールと他の内側ボールが重なった場合、前者の内側ボールが優先して表示される。また、強調時間の長さは、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように定められている。
次に、この経過時間が内側用の待ち受け時間に達するまで、又は内側用の回答の入力があるまで、内側用の出題表示を終了すべきか否かを判定し続ける(ステップSa4,Sa6およびSa7)。この局面における判定の結果は、当外出題表示の開始からの経過時間が強調時間に達してからの最初の判定のときにのみ肯定的となり、この場合、CPU11はこの出題表示を終了する(ステップSa5)。具体的には、変形および変色中の内側ボールの形状および色を元の形状および色に戻す。内側用の回答の入力は、テンキー31を除いたキーの押下により行われる。なお、内側用の待ち受け時間は、この回答の入力をCPU11が待ち受ける期間の長さを規定しており、その長さは、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように、かつ、この出題表示の開始から終了までの時間よりも長くなるように定められている。
この局面で内側用の回答の入力があると、CPU11は、この回答が正答であるか否かを判定する(ステップSa8)。この判定結果は、この回答の入力に用いられたキーがエンターキー32である場合にのみ肯定的となる。
この判定結果が肯定的な場合、CPU11は内側用の正答処理を行う(ステップSa9)。具体的には、正答の旨の判定結果と現時点での経過時間とを対応付けて内側用の保持領域に書き込むとともに、正答であることを示す音をスピーカ装置40から発し、内側用の出題表示を終了する。なお、第1テスト処理および後述の第5テスト処理では、1つの問題に対する回答の入力は1回のみであるから、1回の回答が正答であれば全体的な正答となる。逆に、否定的な場合、CPU11は誤答処理を行う(ステップSa10)。具体的には、誤答の旨の判定結果を内側用の保持領域に書き込むとともに、誤答であることを示す音をスピーカ装置40から発し、内側用の出題表示を終了する。そして、いずれの場合であっても、内側用の出題表示の開始からの経過時間が内側用の待ち受け時間に達するまで待機してから(ステップSa12)、ステップSa13の処理に進む。
一方、ステップSa4,Sa6およびSa7の局面で当該経過時間が待ち受け時間に達すると、CPU11は無答処理を行う(ステップSa11)。具体的には、内側用の待ち受け時間を内側用の保持領域に書き込む。なお、このとき、内側用の出題表示は既に終了しているため、無答処理において内側用の出題表示を終了する必要はない。以降、ステップSa13の処理に進む。
ステップSa13では、内側用の出題数が内側処理に係る問題数より少ないか否かを判定する。この問題数は、1回の内側処理において出すべき問題の数であり、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように、かつ、内側処理が約1分で終わるように定められている。この判定結果が肯定的であれば、処理はステップSa2に戻る。以降、上述した処理が繰り返し行われ、内側用の保持領域には判定結果や時間が順に書き込まれる。逆に、内側用の出題数が内側処理に係る問題数に達した場合、CPU11は、外側処理が終了するまで待機してから(ステップSa14)、複雑表示を終了し(ステップSa15)、ステップSa16の処理を行う。
ステップSa16では、内側処理に係る反応時間および反応精度を算出し、内側処理により得られたテスト結果を内側用の保持領域に書き込む。この反応時間の算出は、内側用の保持領域に書き込まれた時間の平均値を算出することにより行われる。この反応精度の算出は、内側用の保持領域に書き込まれた正答の旨の判定結果の数を正答数として算出し、内側用の保持領域に書き込まれた誤答の旨の判定結果の数を誤答数として算出し、正答数から誤答数を減じた結果を内側用の出題数(内側処理に係る問題数)で割ることにより行われる。ただし、算出された反応精度が負値となった場合には、反応精度をゼロとする。また、このステップでは、内側処理に係る連続正答数も算出される。具体的には、CPU11は、内側用の保持領域における判定結果および時間の並びを参照し、最も長く連続して正答した回数を求め、これを内側処理に係る連続正答数とする。そして、これらの反応時間、反応精度および連続正答数を含むデータを内側処理により得られたテスト結果として内側用の保持領域に書き込む。こうして内側処理が終了する。
[2−2−1b.外側処理]
図11は外側処理の流れを示すフローチャートである。
外側処理では、CPU11は、まず、所定の時間(例えば1s)だけ待機する一方、外側ボールの位置を決定する(ステップSb1)。この決定は、各々の内部に1つの外側ボールを配置可能な表示領域D1〜D8から1つを選択することにより行われる。表示領域D1〜D8は外側フレーム内の領域であり、内側フレームを囲むように、テンキー31に対応付けて配置されている。具体的には、表示領域D1〜D4は順に「1」〜「4」の数字キー、表示領域D5〜D8は順に「6」〜「9」の数字キーに対応する位置に配置されている。
次に、外側用の出題表示を開始して外側用の出題数に1を加算する一方、この出題表示の開始からの経過時間の計測を開始する(ステップSb2)。外側用の出題表示は、決定した位置に外側ボールを外側処理に係る表示時間だけ表示する処理である。例えば、ステップSb1にて表示領域D6が選択された場合には、図4に示すように、表示領域D6内に外側ボールが表示される。この表示時間の長さは、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように定められている。
次に、この経過時間が外側用の待ち受け時間に達するまで、又は外側用の回答の入力があるまで、外側用の出題表示を終了すべきか否かを判定し続ける(ステップSb3,Sb5,Sb6)。この局面における判定の結果は、当外出題表示の開始からの経過時間が外側処理に係る表示時間に達してからの最初の判定のときにのみ肯定的となり、この場合、CPU11はこの出題表示を終了する(ステップSb4)。これにより、外側ボールが画面21から消える。外側用の回答の入力はテンキー31の操作により行われる。外側用の待ち受け時間は、この回答の入力をCPU11が待ち受ける期間の長さを規定しており、その長さは、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように、かつ、この出題表示の開始から終了までの時間よりも長くなるように定められている。
この局面で外側用の回答の入力があると、CPU11は、この回答が正答であるか否かを判定する(ステップSb7)。この判定結果は、この回答の入力に用いられたキーが外側ボールの表示位置に応じたキーである場合にのみ肯定的となる。例えば、図4に示すように、表示領域D6内に外側ボールが表示されている場合には、この回答の入力に用いられたキーがテンキー31の「7」の数字キーである場合にのみ肯定的となる。
この判定結果が肯定的な場合、CPU11は外側用の正答処理を行う(ステップSb8)。具体的には、正答の旨の判定結果と現時点での経過時間とを対応付けて外側用の保持領域に書き込むとともに、正答であることを示す音をスピーカ装置40から発し、外側用の出題表示を終了する。この音は、前述の内側処理における正答であることを示す音と同一であってもよい。逆に、否定的な場合、CPU11は誤答処理を行う(ステップSb9)。具体的には、誤答の旨の判定結果を外側用の保持領域に書き込むとともに、誤答であることを示す音をスピーカ装置40から発し、外側用の出題表示を終了する。この音は、前述の内側処理における誤答であることを示す音と同一であってもよい。そして、いずれの場合であっても、外側用の出題表示の開始からの経過時間が外側用の待ち受け時間に達するまで待機してから(ステップSb11)、ステップSb12の処理に進む。
一方、ステップSb3,Sb5およびSb6の局面で当該経過時間が待ち受け時間に達すると、CPU11は無答処理を行う(ステップSb10)。具体的には、外側用の待ち受け時間を外側用の保持領域に書き込む。以降、ステップSb12の処理に進む。
ステップSb12では、内側用の出題数が内側処理に係る問題数より少ないか否かを判定する。つまり、内側処理の終了条件が成立しているか否かを判定する。この判定結果が肯定的であれば、処理はステップSb1に戻る。以降、上述した処理が繰り返し行われ、外側用の保持領域には判定結果や時間が順に書き込まれる。逆に、内側用の出題数が内側処理に係る問題数に達した場合、ステップSb13の処理を行う。
ステップSb13では、外側処理に係る反応時間および反応精度を算出し、外側処理により得られたテスト結果を外側用の保持領域に書き込む。この反応時間の算出は、外側用の保持領域に書き込まれた時間の平均値を算出することにより行われる。この反応精度の算出は、外側用の保持領域に書き込まれた正答の旨の判定結果の数を正答数として算出し、正答数を外側用の出題数で割ることにより行われる。また、このステップでは、外側処理に係る連続正答数も算出される。具体的には、CPU11は、外側用の保持領域における判定結果および時間の並びを参照し、最も長く連続して正答した回数を求め、これを外側処理に係る連続正答数とする。そして、これらの反応時間、反応精度および連続正答数を含むデータを外側処理により得られたテスト結果として外側用の保持領域に書き込む。こうして外側処理が終了する。
[2−2−2.第2テスト処理]
第2テスト処理により行われるテストは、動体の種類毎の数を認識するための動体視力の測定ひいては向上を目的とする。このテストでは、図5に示すように、画面21内を予測困難な軌道で移動する多数のボール(以降、「第2ボール」)が同時に出現することにより問題が出される。使用者は第2ボールの種類毎の数を回答しなければならない。よって、上記の目的を達成することができる。
図12は第2テスト処理の流れを示すフローチャートである。
第2テスト処理では、CPU11は、まず、所定の時間(例えば1s)だけ待機する固定待機処理を行う一方、出題数をゼロにするとともに第2ボールの種類数と種類毎の数を決定する(ステップSc1)。第2ボールの種類数の決定は、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように行われる。つまり、使用者のレベルが高くなると、この種類数が多くなり、使用者は多くの種類毎に第2ボールの数を把握しなければならなくなる。また、第2ボールの種類毎の数は、1個〜9個の範囲内でランダムに決定される。
次に、第2テスト処理用の出題表示を開始して出題数に1を加算する一方、この出題表示の開始からの経過時間の計測を開始する(ステップSc2)。この出題表示は、第2ボールを第2テスト処理に係る表示時間だけ表示する処理であり、表示される第2ボールの種類の数および種類毎の数はステップSc1で決定された数となる。例えば、ステップSc1にて決定された数が「3」の場合には、図5に示すように、画面21に3種類の第2ボールが表示される。この表示時間の長さは、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように定められている。また、第2ボールは互いに重ならないように移動し、その移動範囲は画面21いっぱいであり、その移動速度は第1テスト処理における内側ボールの移動速度と同様に変化し得る。第2ボールの種類間の相違点は色のみである。種類には順序があり、1種類目の第2ボールは暗緑色、2種類目の第2ボールは赤色、3種類目の第3ボールは青色となっている。
次に、この経過時間が第2テスト処理用の待ち受け時間に達するまで、又は第2テスト処理用の回答の入力があるまで、待機する(ステップSc3およびSc4)。第2テスト処理用の回答の入力は、テンキー31の操作により行われる。第2テスト処理用の待ち受け時間は、この回答の入力をCPU11が待ち受ける期間の長さを規定しており、その長さは、第2テスト処理に係る表示時間と同一である。
この局面で回答の入力があると、CPU11は、この回答が正答であるか否かを判定する(ステップSc5)。この判定結果は、この回答の入力に用いられたキーが1種類目の第2ボールの数に応じたキーである場合にのみ肯定的となる。例えば、1種類目の第2ボールの数が「8」の場合、この回答の入力に用いられたキーがテンキー31の「8」の数字キーである場合にのみ肯定的となる。
この判定結果が肯定的な場合、CPU11は第2テスト処理に係る小正答処理を行う(ステップSc6)。具体的には、1種類目について正答した旨の判定結果を保持領域に書き込む一方、部分的な正答(部分一致の正答)であることを示す音をスピーカ装置40から発する。逆に、否定的な場合には第2テスト処理に係る小誤答処理を行う(ステップSc7)。具体的には、1種類目について誤答した旨の判定結果を保持領域に書き込むとともに、誤答であることを示す音をスピーカ装置40から発する。そして、いずれの場合であっても、全種類について回答が入力されたか否かを判定する(ステップSc8)。ここでは、図5に示すように3種類の第2ボールが表示されているものとする。すると、2種類目および3種類目について回答が入力されていないから、この判定結果は否定的になり、処理はステップSc3に戻る。以降、上記と同様の処理が2種類目、3種類目について繰り返し行われる。こうして、保持領域には、1種類目についての判定結果、2種類目についての判定結果および3種類目についての判定結果が順に書き込まれる。
全種類について回答が入力され、ステップSc8での判定結果が肯定的になると、CPU11は、全種類についての回答が正答であるか否かを判定する(ステップSc9)。この判定結果は、当該出題表示について全種類についての判定結果が保持領域に書き込まれており、かつ、これらの判定結果の全てが正答した旨の判定結果である場合にのみ肯定的となる。この判定結果が肯定的な場合には第2テスト処理用の正答処理を行う(ステップSc10)。具体的には、正答の旨の判定結果と現時点での経過時間とを対応付けて保持領域に書き込むとともに、全体的な正答(完全一致の正答)であることを示す音をスピーカ装置40から発する。逆に、否定的な場合、CPU11は第2テスト処理用の誤答処理を行う(ステップSc11)。具体的には、誤答の旨の判定結果と第2テスト処理用の待ち受け時間とを対応付けて保持領域に書き込む。そして、いずれの場合であっても、当該出題表示の開始からの経過時間が第2テスト処理用の待ち受け時間に達するまで待機する(ステップSc13)。次に、処理はステップSc14に進む。
一方、ステップSc8での判定結果が肯定的となる前に、当該出題表示の開始からの経過時間が第2テスト処理用の待ち受け時間に達すると、CPU11は第2テスト処理用の無答処理を行う(ステップSc12)。具体的には、無答の旨の判定結果と第2テスト処理用の待ち受け時間とを対応付けて保持領域に書き込む。次に、処理はステップSc14に進む。
ステップSc14では、当該出題表示を終了する。これにより、画面21から全ての第2ボールが消える。次に、出題数が第2テスト処理に係る問題数より少ないか否かを判定する(ステップSc15)。この問題数は、1回の第2テスト処理において出すべき問題の数であり、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように、かつ、第2テスト処理が約1分で終わるように定められている。この判定結果が肯定的であれば、処理はステップSc1に戻る。以降、上述した処理が繰り返し行われ、保持領域には判定結果や時間が順に書き込まれる。逆に、出題数が第2テスト処理に係る問題数に達した場合、CPU11はステップSc16の処理を行う。
ステップSc16では、反応時間および反応精度を算出し、テスト結果を保持領域に書き込む。この反応時間の算出は、保持領域に書き込まれた時間の平均値を算出することにより行われる。この反応精度の算出は、第2ボールの種類毎に、保持領域に書き込まれた正答の旨の判定結果の数を正答数として算出し、各正答数を出題数(第2テスト処理に係る問題数)で割ることによって行われる。また、このステップでは、平均反応精度および連続正答数も算出される。平均反応精度は全種類にわたる反応精度の平均値である。連続正答数の算出は、保持領域における判定結果を種類毎に参照し、最も長く連続して正答した回数を種類毎に求めることにより行われる。そして、これらの反応時間、平均反応精度、種類毎の連続正答数および種類毎の反応精度を含むデータをテスト結果として保持領域に書き込む。こうして第2テスト処理が終了する。
[2−2−3.第3テスト処理]
第3テスト処理により行われるテストは、複数の動体を異なる観点で見分けて記憶し、記憶内容に基づいて反応するまでの動体視力の測定ひいては向上を目的とする。このテストでは、図6に示すように、画面21が分割されて3行3列のマトリクスとなり、このマトリクスを構成する9個の単位領域(位置)の少なくとも2つに、種類毎に異なる数字を柄としたボール(以降、「第3ボール」)が1種類ずつ排他的にランダムな順序(単位領域の順序および種類の順序)で出現することにより、問題が出される。使用者は、出現した第3ボールについて、その出現順における、単位領域の順序および種類の順序を記憶して回答しなければならない。よって、上記の目的を達成することができる。
図13は第3テスト処理の流れを示すフローチャートである。
第3テスト処理では、CPU11は、まず、出題数をゼロにするとともに画面21に分割枠Bを表示する。これにより、領域としての画面21が9個の単位領域に分割され、3行3列のマトリクスとなる。次に、所定の時間(例えば1s)だけ待機する固定待機処理を行う一方、出題数をゼロにし、第3ボールが出現する単位領域の順序を決定し、回答フラグをリセットする(ステップSd1)。回答フラグは不揮発性メモリ16上の記憶領域であり、その状態(セット状態/リセット状態)は回答の種類(第3ボールの表示順における単位領域の順序/当該表示順における種類の順序)を示す。詳しくは後述するが、これら2種類の回答は順に入力される。
さらにステップSd1では、CPU11は、第3テスト処理用の出題表示を行い、出題数に1を加算する。この出題表示では、互いに異なる種類の複数の第3ボールを順に排他的に表示する。つまり、1つの第3ボールを表示しては消すことを複数の第3ボールについて繰り返す。1つの第3ボールを表示してから消すまでの時間が第3テスト処理に係る表示時間である。この表示時間はある範囲内でランダムに定められる。この範囲と表示される第3ボールの種類数(数)は、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように定められている。つまり、使用者のレベルが高くなると、当該種類数が多くなり、当該範囲が広くなる。なお、表示される第3のボールは柄が「1」〜「9」の9種類の第3ボールからランダムに選択される。また、この出題表示では、各第3ボールが表示される位置は9個の単位領域からランダムに選択された単位領域内であり、同一の単位領域に第3ボールが連続して表示されることはない。
次に、CPU11は、ある時間だけ待機する静的待機処理を行う(ステップSd2)。この時間はテストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように定められている。使用者のレベルが高くなると、当該時間が長くなる。
次に、回答の入力を促す画像を表示することにより回答の入力の要求を開始する一方、この時点からの経過時間の計測を開始する(ステップSd3)。回答の入力を促す画像は回答フラグに応じたものとなる。この局面では回答フラグはリセットされているから、回答の入力を促す画像は第3ボールの表示順における単位領域の順序の入力を促す画像(例えば、その旨の文)となる。
次に、この経過時間が第3テスト処理用の待ち受け時間に達するまで、又は第3テスト処理用の回答の入力があるまで、待機する(ステップSd4およびSd5)。第3テスト処理用の回答の入力は、テンキー31の操作により行われる。つまり、3行3列のマトリクスとテンキー31の「1」〜「9」の数字キーが対応しており、使用者は、第3ボールが表示された単位領域に対応するキーを当該単位領域が表示に用いられた順序で押下し、第3テスト処理用の回答を、表示された第3ボールの種類数だけ入力することになる。第3テスト処理用の待ち受け時間は、この種類数の回答の入力をCPU11が待ち受ける期間の長さを規定しており、その長さは、使用者のレベルが高くなると短くなるように定められている。
この局面で回答の入力があると、CPU11は、この回答の入力に用いられたキーに対応する単位領域を強調表示する一方、この回答が正答であるか否かを判定する(ステップSd6)。この強調表示の方法としては、例えば、当該単位領域を特定の色で塗りつぶす方法が挙げられる。この判定結果は、この回答の入力に用いられたキーが1種類目の第3ボールが表示された単位領域に応じたキーである場合にのみ肯定的となる。
この判定結果が肯定的な場合、CPU11は第3テスト処理に係る小正答処理を行う(ステップSd7)。具体的には、1種類目について正答した旨の判定結果を一時的に保持する一方、部分的な正答であることを示す音をスピーカ装置40から発する。逆に、否定的な場合には第3テスト処理に係る小誤答処理を行う(ステップSd8)。具体的には、1種類目について誤答した旨の判定結果を一時的に保持するとともに、誤答であることを示す音をスピーカ装置40から発する。そして、いずれの場合であっても、十分な数(表示された第3ボールの種類数)の回答が入力されたか否かを判定する(ステップSd9)。ここでは、図6に示すように5種類の第3ボールが表示されたものとする。すると、2種類目以降について回答が入力されていないから、この判定結果は否定的になり、処理はステップSd4に戻る。以降、上記と同様の処理が2種類目以降について繰り返し行われる。
全種類について回答が入力され、ステップSd9での判定結果が肯定的になると、CPU11は、全種類についての回答が正答であるか否かを判定する(ステップSd10)。この判定結果は、当該出題表示について全種類についての判定結果が一時的に保持されており、かつ、これらの判定結果の全てが正答した旨の判定結果である場合にのみ肯定的となる。この判定結果が肯定的な場合には第3テスト処理用の正答処理を行う(ステップSd11)。具体的には、正答の旨の判定結果と現時点での経過時間とを対応付けて保持領域に書き込むとともに、全体的な正答であることを示す音をスピーカ装置40から発する。逆に、否定的な場合、CPU11は第3テスト処理用の誤答処理を行う(ステップSd12)。具体的には、誤答の旨の判定結果と第3テスト処理用の待ち受け時間とを対応付けて保持領域に書き込む。そして、いずれの場合であっても、計測中の経過時間が第3テスト処理用の待ち受け時間に達するまで待機する(ステップSd14)。次に、処理はステップSd15に進む。
一方、ステップSd9での判定結果が肯定的となる前に、計測中の経過時間が第3テスト処理用の待ち受け時間に達すると、CPU11は第3テスト処理用の無答処理を行う(ステップSd13)。具体的には、無答の旨の判定結果と第3テスト処理用の待ち受け時間とを対応付けて保持領域に書き込む。次に、処理はステップSd15に進む。なお、第3テスト処理に係る正答処理、誤答処理および無答処理では、CPU11は、経過時間の計測を終了するとともに、一時的に保持していた判定結果を破棄する。
ステップSd15では、回答フラグがセットされているか否かを判定する。この判定は、ステップSd3以降の処理が前述の2種類の回答について完了したか否かの判定と等価である。この局面では、回答フラグはリセットされているから、この判定結果は否定的となる。よって、処理はステップSd16に進む。ステップSd16では、回答の入力を促す画像を表示することにより回答の入力の要求を開始する一方、この時点からの経過時間の計測を開始し、回答フラグをセットする(ステップSd3)。この局面における回答の入力を促す画像は、第3ボールの表示順における、第3ボールの種類(柄)の順序の入力を促す画像(例えば、その旨の文)となる。以降、処理はステップSd4に戻り、第3ボールの種類の順序について、上述と同様の処理が行われる。
そして、ステップSd3以降の処理が前述の2種類の回答について完了し、処理がステップSd15に進むと、この時点では回答フラグがセットされているから、ステップSd15の判定結果が肯定的になる。よって、CPU11は、出題数が第3テスト処理に係る問題数より少ないか否かを判定する(ステップSd17)。この問題数は、1回の第3テスト処理において出すべき問題の数であり、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように、かつ、第3テスト処理が約1分で終わるように定められている。この判定結果が肯定的であれば、処理はステップSd1に戻る。以降、上述した処理が繰り返し行われ、保持領域には判定結果や時間が順に書き込まれる。逆に、出題数が第3テスト処理に係る問題数に達した場合、CPU11はステップSd18の処理を行う。
ステップSd18では、反応時間および反応精度を算出し、テスト結果を保持領域に書き込む。これらの反応時間および反応精度の算出は、単位領域の順序と第3ボールの種類(柄)の順序とに分けて行われる。また、このステップでは、平均反応精度および連続正答数も算出される。これらの具体的な算出方法については第1テスト処理と同様である。そして、これらの値を含むデータをテスト結果として保持領域に書き込む。こうして第3テスト処理が終了する。
[2−2−4.第4テスト処理]
第4テスト処理により行われるテストは、動体を配置してなるパターン同士の相違点を識別するための動体視力の測定ひいては向上を目的とする。このテストでは、図7に示すように、画面21内の正領域R1内では9種類の第4ボールを3行3列のマトリクス状に所定の並びで配置してなる正パターンが移動し、画面21内の誤領域R2内ではこれら9種類のボールを3行3列のマトリクス状に上記所定の並びと異なる並びで配置してなる誤パターンが移動することにより、問題が出される。使用者は両パターンの相違点を回答しなければならない。よって、上記の目的を達成することができる。
図14は第4テスト処理の流れを示すフローチャートである。
第4テスト処理では、CPU11は、まず、画面21に2つの矩形の枠を表示し、これらの枠で囲まれた正領域R1および誤領域R2を確保する。また、正領域R1の近傍には文字「正」を、正領域R2の近傍には文字「誤」を表示する。次に、所定の時間(例えば1s)だけ待機する固定待機処理を行う一方、出題数をゼロにするとともに正パターンの決定および入れ換え箇所の決定を行う(ステップSe1)。正パターンは正領域R1内を移動するものであり、色または柄のみが相互に異なる9種類の第4ボールを3行3列のマトリクス状に配置して構成される。このステップでは、正パターン内の各第4ボールの位置を決定することにより正パターンを決定する。誤パターンは正パターンにおける少なくとも1組の第4ボールを入れ換えることにより構成される。この入れ換えの対象となる組を決定することが上記の入れ換え箇所の決定である。正パターンを構成する各第4ボールが入れ換えの対象となるのは最大でも1回である。したがって、両パターンは必ず偶数箇所で相違することになり、また、正パターンおよび入れ換え箇所の決定により誤パターンが特定されることになる。なお、入れ換えの組数は、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように行われる。
次に、第4テスト処理用の出題表示を開始して出題数に1を加算する一方、この出題表示の開始からの経過時間の計測を開始する(ステップSe2)。この出題表示は、決定した正パターンを正領域R1内に、この正パターンおよび決定した入れ換え箇所から特定される誤パターンを誤領域R2内に、第4テスト処理に係る表示時間だけ表示する処理である。この表示処理では、正パターンは領域R1内を移動し、誤パターンは領域R2内を移動する。この表示時間の長さと両パターンの移動速度は、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように定められている。なお、正パターンの最初の移動方向と誤パターンの最初の移動方向は異なっており、両パターンは枠にぶつかったらランダムな方向に跳ね返るように移動する。
次に、この経過時間が第4テスト処理用の待ち受け時間に達するまで、又は第4テスト処理用の回答の入力があるまで、待機する(ステップSe3およびSe4)。第4テスト処理用の回答の入力は、テンキー31の操作により行われる。第4テスト処理用の待ち受け時間は、この回答の入力をCPU11が待ち受ける期間の長さを規定しており、その長さは、第4テスト処理に係る表示時間と同一である。
この局面で回答の入力があると、CPU11は、この回答が正答であるか否かを判定する(ステップSe5)。この判定結果は、この回答の入力に用いられたキーが入れ換え箇所に応じたキーである場合にのみ肯定的となる。例えば、図7に示すように、正パターンから誤パターンを構成するときの第4ボールの入れ換え箇所が左下および右上の1組のみ場合、この回答の入力に用いられたキーがテンキー31の「1」または「9」の数字キーである場合にのみ肯定的となる。
この判定結果が肯定的な場合、CPU11は第4テスト処理に係る小正答処理を行う(ステップSe6)。具体的には、1つの入れ換え箇所について正答した旨の判定結果を保持領域に書き込むとともに、部分的な正答であることを示す音をスピーカ装置40から発する。逆に、否定的な場合には第4テスト処理に係る小誤答処理を行う(ステップSe7)。具体的には、1つの入れ換え箇所について誤答した旨の判定結果を保持領域に書き込むとともに、誤答であることを示す音をスピーカ装置40から発する。そして、いずれの場合であっても、全ての入れ換え箇所について回答が入力されたか否かを判定する(ステップSe8)。入れ換え箇所が奇数箇所となることはないから、この判定結果は肯定的なものとなる前に少なくとも1回は否定的なものとなる。この判定結果が否定的な場合、処理はステップSe3に戻る。以降、上記と同様の処理が他の入れ換え箇所について行われる。ただし、既に正答/誤答の判定がなされた入れ換え箇所に対応するキーが押下された場合にはステップSe5の判定結果は否定的となる。こうして、保持領域には、各入れ替え箇所についての判定結果が順に書き込まれる。
全ての入れ換え箇所について回答が入力され、ステップSe8での判定結果が肯定的になると、CPU11は、全ての入れ換え箇所についての回答が正答であるか否かを判定する(ステップSe9)。この判定結果は、当該出題表示について全ての入れ換え箇所についての判定結果が保持領域に書き込まれており、かつ、これらの判定結果の全てが正答した旨の判定結果である場合にのみ肯定的となる。この判定結果が肯定的な場合には第4テスト処理用の正答処理を行う(ステップSe10)。具体的には、正答の旨の判定結果と現時点での経過時間とを対応付けて保持領域に書き込むとともに、全体的な正答であることを示す音をスピーカ装置40から発する。逆に、否定的な場合、CPU11は第4テスト処理用の誤答処理を行う(ステップSe11)。具体的には、誤答の旨の判定結果と第4テスト処理用の待ち受け時間とを対応付けて保持領域に書き込む。そして、いずれの場合であっても、当該出題表示の開始からの経過時間が第4テスト処理用の待ち受け時間に達するまで待機する(ステップSe13)。次に、処理はステップSe14に進む。
一方、ステップSe8での判定結果が肯定的となる前に、当該出題表示の開始からの経過時間が第4テスト処理用の待ち受け時間に達すると、CPU11は第4テスト処理用の無答処理を行う(ステップSe12)。具体的には、無答の旨の判定結果と第4テスト処理用の待ち受け時間とを対応付けて保持領域に書き込む。次に、処理はステップSe14に進む。
ステップSe14では、当該出題表示を終了する。これにより、画面21から正パターンおよび誤パターンが消える。次に、出題数が第4テスト処理に係る問題数より少ないか否かを判定する(ステップSe15)。この問題数は、1回の第4テスト処理において出すべき問題の数であり、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように、かつ、第4テスト処理が約1分で終わるように定められている。この判定結果が肯定的であれば、処理はステップSe1に戻る。以降、上述した処理が繰り返し行われ、保持領域には判定結果や時間が順に書き込まれる。逆に、出題数が第4テスト処理に係る問題数に達した場合、CPU11はステップSe16の処理を行う。
ステップSe16では、反応時間および反応精度を算出し、テスト結果を保持領域に書き込む。この反応時間の算出は、保持領域に書き込まれた時間の平均値を算出することにより行われる。この反応精度の算出は、保持領域に書き込まれた正答の旨の判定結果の数を正答数として算出し、この正答数を出題数(第4テスト処理に係る問題数)で割ることによって行われる。また、このステップでは、連続正答数も算出される。連続正答数の算出は、保持領域における判定結果を参照し、最も長く連続して正答(完全正解)した回数を求めることにより行われる。そして、これらの反応時間、反応精度および連続正答数を含むデータをテスト結果として保持領域に書き込む。こうして第4テスト処理が終了する。
[2−2−5.第5テスト処理]
第5テスト処理により行われるテストは、動体を配置してなる複数のブロックを見分けて記憶し利用するまでの動体視力の測定ひいては向上を目的とする。このテストでは、図8に示すように、画面21に、9個の円が3行3列に並べられたブロック枠内に3つの緑色のボール(以降、「導入ボール」)と1つのピンク色のボール(以降、「対象ボール」)とを配してなる候補ブロックを複数個同時に一時的に表示し、その後に、図9に示すように、これらの候補ブロックの1つを構成する導入ボールをブロック枠内に1つずつ表示することにより、問題を出す。使用者は、これら3つの候補ブロックを記憶し、1つずつ表示される緑色の導入ボールを見て、これらの導入ボールに対応する対象ボールの位置を回答しなければならない。よって、上記の目的を達成することができる。
図15は第5テスト処理の流れを示すフローチャートである。
第5テスト処理では、CPU11は、まず、出題数をゼロにする。次に、予め用意された多数のブロックの中から複数を選択して候補ブロックとし、これらを画面21いっぱいにランダムに分散させて候補表示時間だけ同時に表示する一方、対象ブロックの決定、表示順序および導入表示時間の決定を行う(ステップSg1)。ブロックはブロック枠内に3つの導入ボールおよび1つの対象ボールを重なることなく配置して構成されている。ブロック枠は大きさが同じ9個の円を配列してなり、その配列は3行3列である。各円の大きさは導入ボールおよび対象ボールの大きさと同一であり、各ボールはいずれか1つの円で規定される単位領域に配置される。候補ブロックの選択は、基本的にはランダムに行われる。ただし、選択された候補ブロックでは3つの導入ボールの配置パターンが相互に異なっており、かつ、対象ボールの配置位置(対象ボールが配置されている単位領域)も相互に異なっている必要がある。
対象ブロック、表示順序および導入表示時間は、いずれも、後述の導入表示で用いられるものである。対象ブロックは、複数の候補ブロックからランダムに選択された1つのブロックである。表示順序は、対象ブロックの導入ボールを表示するときの順序であり、ランダムに決定される。導入表示時間は、対象ブロックの導入ボールを表示する時間であり、導入ボール毎に決定される。この決定では、CPU11は、ある範囲内でランダムに各導入表示時間を定める。この範囲の長さと候補ブロックの数と候補表示時間は、いずれも、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように定められている。
次に、CPU11は、1つのブロック枠の表示を開始する(ステップSg2)。このときには、候補ブロックの表示が開始されてから候補表示時間が経過しているため、画面21には、1つのブロック枠のみが表示される。
次に、導入表示を行う(ステップSg3)。具体的には、決定された対象ブロックを構成する導入ボールを、決定された表示順序で1つずつ、各導入ボールについて決定された導入表示時間だけ、対象ブロック内での位置と対応する画面21上の位置に表示する。これにより、図9に示すように、まず1つ目の導入ボールが表示され、この導入ボールの表示が終了したら2つ目の導入ボールが表示され、この導入ボールの表示が終了したら3つ目の導入ボールが表示される。
3つ目のボールが画面21から消えて導入表示が終了すると、CPU11は、この時点からの経過時間の計測を開始する(ステップSg4)。
次に、この経過時間が第5テスト処理用の待ち受け時間に達するまで、又は第5テスト処理用の回答の入力があるまで、待機する(ステップSg5およびSg6)。第5テスト処理用の回答の入力は、テンキー31の操作により行われる。つまり、ブロックの各単位領域とテンキー31の「1」〜「9」の数字キーが対応しており、使用者は、導入表示における導入ボールの表示から対象ブロックを推定し、この対象ブロックにおける対象ボールの位置(単位領域)を推定し、この位置に対応するキーを押下することにより、第5テスト処理に係る回答を入力することになる。第5テスト処理用の待ち受け時間は、この回答の入力をCPU11が待ち受ける期間の長さを規定しており、その長さは、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように定められている。
この局面で回答の入力があると、CPU11は、この回答が正答であるか否かを判定する(ステップSg7)。この判定結果は、この回答の入力に用いられたキーが対象ブロックにおける対象ボールの位置に応じたキーである場合にのみ肯定的となる。
この判定結果が肯定的な場合、CPU11は第5テスト処理用の正答処理を行う(ステップSg8)。具体的には、正答の旨の判定結果と現時点での経過時間とを対応付けて保持領域に書き込むとともに、正答であることを示す音をスピーカ装置40から発する。逆に、否定的な場合、CPU11は第5テスト処理用の誤答処理を行う(ステップSg9)。具体的には、誤答の旨の判定結果と第5テスト処理用の待ち受け時間とを対応付けて保持領域に書き込むとともに、誤答であることを示す音をスピーカ装置40から発する。そして、いずれの場合であっても、計測中の経過時間が第5テスト処理用の待ち受け時間に達するまで待機する(ステップSg11)。次に、処理はステップSg12に進む。
一方、ステップSg6での判定結果が肯定的となる前に、計測中の経過時間が第5テスト処理用の待ち受け時間に達すると、CPU11は第5テスト処理用の無答処理を行う(ステップSg10)。具体的には、無答の旨の判定結果と第5テスト処理用の待ち受け時間とを対応付けて保持領域に書き込む。次に、処理はステップSg12に進む。なお、第5テスト処理に係る正答処理、誤答処理および無答処理では、CPU11は、経過時間の計測を終了する。
ステップSg12では、対象ボールを、対象ブロック内での位置と対応する画面21上の位置に固定の時間(例えば1s)だけ表示する。次に、ブロック枠を画面21から消去し(ステップSg13)、出題数が第5テスト処理に係る問題数より少ないか否かを判定する(ステップSg14)。この問題数は、1回の第5テスト処理において出すべき問題の数であり、テストの難易度が使用者のレベルに応じたものとなるように、かつ、第5テスト処理が約1分で終わるように定められている。この判定結果が肯定的であれば、処理はステップSg1に戻る。以降、上述した処理が繰り返し行われ、保持領域には判定結果や時間が順に書き込まれる。逆に、出題数が第5テスト処理に係る問題数に達した場合、CPU11はステップSg15の処理を行う。
ステップSg15では、反応時間および反応精度を算出し、テスト結果を保持領域に書き込む。また、このステップでは連続正答数も算出される。これらの具体的な算出方法については第4テスト処理と同様である。そして、これらの値を含むデータをテスト結果として保持領域に書き込む。こうして第5テスト処理が終了する。
[3.実施の形態による主たる効果]
以上説明したように、この実施の形態によれば、動体視力を測定することができる。また、この測定では、使用者が回答すべき問題は複数種類のボールが画面21に表示されることによって出され、この問題に正しく回答するには個々のボールをその種類を含めて見分ける必要がある。現実の局面では複数の動体を見分ける必要があるのが普通であるから、この実施の形態によれば、現実に必要とされる動体視力を測定し、ひいては向上させることができる。また、測定には大掛かりな設備や専用の装置を用意する必要がないから、容易に動体視力を測定することができる。
以上より、この実施の形態によれば、現実に必要とされる動体視力を容易に測定、ひいては向上させることができる。
また、使用者は目的の異なる複数のテストを行うことができるから、効率的に動体視力を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、イメージトレーニング処理が用意されているから、使用者は目的をイメージし易い。これにより、向上させた動体視力と目的(例えば、野球のバッティング能力の向上)とが直接的に結び付き易くなる。
[4.変形例]
なお、上述した実施の形態において、誤答であることを示す音は、全てのテスト処理に共通して定められてもよいし、テスト処理毎に独立して定められてもよい。また、部分的な正答であることを示す音は、第2〜第4テスト処理に共通して定められてもよいし、テスト処理毎に独立して定められてもよい。このことは、全体的な正答であることを示す音についてもあてはまる。また、全体的な正答であることを示す音は、第1テスト処理の内側処理(外側処理)における正答であることを示す音と同一であってもよいし異なっていてもよい。もちろん、第5テスト処理における正答であることを示す音と同一であってもよいし異なっていてもよい。これと同様に、第5テスト処理における正答であることを示す音は、第1テスト処理の内側処理(外側処理)における正答であることを示す音と同一であってもよいし異なっていてもよい。
また、上述した実施の形態における固定的な時間を可変の時間としてもよい。例えば、第1テスト処理における内側ボールの分裂および消滅の時間間隔や、固定待機処理により待機する時間、図15のステップSg12における対象ボールの表示時間等を、使用者のレベルに応じた長さになるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、第2テスト処理における第2ボールの種類間の相違点を色のみとしたが、形状または大きさのみとしてもよいし、色、形状、大きさの任意の組み合わせのみとしてもよい。
また、上述した実施の形態では、使用者はそのレベルに応じたテストしか受けることができないが、使用者がレベルを自ら指定して任意のレベルに応じたテストを受けることができるようにしてもよい。これと同様に、ボールの移動速度や移動方向等の各種パラメータを使用者が指定することができるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、動体としてボールを用いているが、ボール以外の動体を用いるようにしてもよいし、用いる動体を使用者が選択または設定することができるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、本発明に係るプログラムとして、パーソナルコンピュータで実行可能な動体視力プログラム1を例示したが、これに限るものではない。つまり、パーソナルコンピュータに代えて他のコンピュータを用いることが可能である。他のコンピュータとしては、ゲームセンター等の施設に設置される業務用ゲーム装置や、家庭用ゲーム機、スポーツジム等の施設に設置されるトレーニング器具等を例示することができる。
本発明の実施の形態に係るプログラム(動体視力プログラム1)を実行するパーソナルコンピュータ100の外観を示す斜視図である。 コンピュータ本体10の構成を示すブロック図である。 動体視力プログラム1による処理の流れを示すフローチャートである。 第1テスト処理における画面21の表示例を示す図である。 第2テスト処理における画面21の表示例を示す図である。 第3テスト処理における画面21の表示例を示す図である。 第4テスト処理における画面21の表示例を示す図である。 第5テスト処理における画面21の表示例を示す図である。 第5テスト処理における画面21の表示例を示す図である。 第1テスト処理(内側処理)の流れを示すフローチャートである。 第1テスト処理(外側処理)の流れを示すフローチャートである。 第2テスト処理の流れを示すフローチャートである。 第3テスト処理の流れを示すフローチャートである。 第4テスト処理の流れを示すフローチャートである。 第5テスト処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…動体視力プログラム、10…コンピュータ本体、11…CPU、15…不揮発性メモリ、16…揮発性メモリ、100…パーソナルコンピュータ、20…表示装置、21…画面、30…キーボード、31…テンキー、32…エンターキー、40…スピーカ装置。

Claims (6)

  1. コンピュータを、
    複数種類の動体を画面に表示することによって、正しく反応するには個々の動体をその種類を含めて見分ける必要がある事象を生起させる表示手段と、
    前記表示手段によって前記事象が生起された時点以降の開始時点から開始する所定の待ち受け期間内に操作子の操作によって入力された情報を受け取り、前記開始時点から当該情報を受け取るまでの時間を計測し、当該事象に対して正しい反応がなされたか否かを当該情報に基づいて判定して判定結果をメモリに書き込み、当該判定結果が肯定的な場合には当該判定結果に対応付けて前記時間をメモリに書き込む記録手段
    として機能させるためのプログラム。
  2. 前記表示手段は、
    内側表示処理および外側表示処理を並列に実行し、
    前記内側表示処理では、前記画面の内側に1種類の動体を表示する一方、前記1種類の動体のうち少なくとも1つの動体の視覚的属性を一時的に変化させることによって前記事象を生起させ、
    前記外側表示処理では、前記画面の外側に前記内側を囲むように配列された複数の位置のいずれか一の位置に前記1種類の動体とは異なる種類の1つの動体を一時的に表示することによって前記事象を発生させ、
    前記記録手段は、
    内側記録処理および外側記録処理を並列に実行し、
    前記内側記録処理では、前記内側表示処理によって前記事象が生起された時点を前記開始時点とし、前記情報が所定の操作子の操作によって入力されたものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定し、
    前記外側記録処理では、前記外側表示処理によって前記事象が生起された時点を前記開始時点とし、前記情報が前記一の位置に応じた操作子の操作によって入力されたものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記表示手段は複数種類の動体を同時に表示することによって前記事象を生起させ、
    前記記録手段は、前記表示手段によって前記事象が生起された時点を前記開始時点とし、前記情報が前記複数種類の動体の種類毎の数を正しく示すものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  4. 前記表示手段は複数種類の動体を相互に異なる位置に順に表示することによって前記事象を生起させ、
    前記記録手段は、
    位置順記録処理および種類順記録処理を実行し、
    前記位置順記録処理では、前記表示手段によって前記事象が生起された時点以降の第1の時点を前記開始時点とし、当該第1の時点から開始する所定の期間を前記所定の待ち受け期間とし、前記情報が前記表示手段による表示の順での動体の位置の順序を正しく示すものであるか否かを判定し、
    前記種類順記録処理では、前記表示手段によって前記事象が生起された時点以降の時点であって前記第1の時点から開始する所定の期間と重複しない所定の期間を確保可能な第2の時点を前記開始時点とし、当該第2の時点から開始する所定の期間を前記所定の待ち受け期間とし、前記情報が前記表示手段による表示の順での動体の種類の順序を正しく示すものであるか否かを判定し、
    両処理での判定結果が共に肯定的であれば正しい反応がなされたと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  5. 前記表示手段は、複数種類の動体を配列して得られる正パターンと前記正パターンにおいて異なる種類の動体同士の入れ換えを行って得られる誤パターンとを表示することによって前記事象を生起させ、
    前記記録手段は、前記表示手段によって前記事象が生起された時点を前記開始時点とし、前記情報が前記入れ換えの箇所を正しく示すものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  6. 前記表示手段は、行数および列数が共通する枠内に、特定の種類の1つの動体が前記枠内でのその配置位置が相互に異なるように、かつ、前記1つの動体と異なる種類の他の動体が前記枠内でのその配置パターンが相互に異なるように配置された複数のブロックを、一時的に表示し、その後に、前記複数のブロックのうちの1つのブロックから前記1つの動体を除いたものを表示することによって前記事象を生起させ、
    前記記録手段は、前記情報が前記1つのブロック内での前記1つの動体の位置を正しく示すものであるか否かを判定し、この判定結果が肯定的であれば正しい反応がなされたと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
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