以下、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技機(パチンコ機)1の正面図である。
遊技機1の前面枠2は、機枠3にヒンジ4を介して開閉回動可能に組み付けられている。また、前面枠2には、ガラス枠5がヒンジを介して開閉可能に取り付けられている。ガラス枠5の前面は、略円形状の開口部6が形成されている。前面枠2の裏面には収納フレームが取り付けられ、遊技盤7が収納されている。遊技盤7の前面は、ガラス枠5の開口部6に組み込まれたカバーガラス8で覆われる。
前面枠2の要所には、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置9が設けられ、これらの装飾発光装置9は、大当り等のイベント発生時に遊技の進行に応じて発光する。前面枠2の下部には、遊技球を打球発射装置(図示省略)に案内する上皿10が配設される。また、前面枠2の下部には、下皿11及び打球発射装置の発射操作部12が配設される。上皿10には、遊技機1の背面に設けられた補給タンクから、遊技機1に併設されたカード球貸ユニット(図示省略)の球貸要求に応じた個数の遊技球が排出される。
上皿10の縁の中央には、遊技者によって垂直方向に押圧操作される操作スイッチ(操作手段)13が設けられる。操作スイッチ13は、LED等の発光体が内蔵されており、変動表示ゲームの開始後、操作受付が可能なタイミングの間だけ点灯する。操作スイッチ13が点灯している間は、操作スイッチ13の操作は有効である。一方、操作スイッチ13が消灯している間は、操作スイッチ13の操作は無効である。遊技者は、操作スイッチ13の操作が有効な時間(操作受付可能タイミング)内に操作スイッチ13を操作すると、変動表示ゲーム中の表示演出を切り替えることができる。なお、操作スイッチ13の操作受付可能タイミングについては、図14を用いて後述する。
操作スイッチ13は、遊技機1の略中央に一つだけ設けられている。そして、操作スイッチ13は発射操作部12の左上方に配設されている。そのため、遊技者は、右手で発射操作部12を操作しながら、同時に左手で操作スイッチ13を操作することができる。
上皿10の右上部には、球貸しを指令する球貸ボタン14、及び、カード球貸ユニットからプリペイドカードの排出を指令する排出ボタン15が設けられている。これらのボタン14、15の右上方には、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部16が設けられる。また、下皿11の左には、音出力装置(スピーカ)17及び灰皿18が設けられる。
図2は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の遊技盤7の正面図である。
遊技盤7の表面には、ガイドレール20で囲われた略円形状の遊技領域21が形成される。遊技領域21は、遊技盤7の四方に各々設けられた樹脂製のサイドケース22及びガイドレール20によって構成される。
遊技領域21の右下に設けられたサイドケース22は、前面の中央部が黒色透明の証紙プレート23で覆われている。そして、証紙プレート23に覆われた領域内には、三連の7セグメントLEDよりなる遊技状態表示器24が設けられている。この7セグメントLEDは、発光した状態で証紙プレート23を透過して視認可能である。
また、遊技領域21の右上及び右下に設けられたサイドケース22には、遊技盤7を前面枠2に対して固定するための取付部25が設けられている。
遊技領域21には、ほぼ中央に画像表示装置(装飾図柄表示装置)26が設けられるセンターケース27が配置される。画像表示装置26はセンターケース27に設けられた凹部に、センターケース27の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース27は画像表示装置26の周囲を囲い、画像表示装置26の表示領域から突出して設けられている。
画像表示装置26は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(装飾図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた装飾図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示(可変表示)して変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
画像表示装置26の右上方には装飾用ランプ、LED等の装飾装置28が設けられ、これらの装飾装置28は、大当り等のイベント発生時に遊技の進行に応じて発光する。
センターケース27の枠上には、画像表示装置26の左側にワープ入口29が設けられる。ワープ入口29へ流下した遊技球は、ワープ出口30から排出され、画像表示装置26の下辺に設けられた転動面(ステージ)を転動して、画像表示装置26の中央直下に設けられた孔、又は転動面から下方向に流下する。そして、中央直下に設けられた孔に流下した場合は始動口36の直上に設けられた連通口31から排出されることによって、始動口36への入賞可能性が高められる。
センターケース27の左側には、普通図柄始動ゲート32及び方向転換部材33が配置される。また、センターケース27の下方には、一般入賞口34、普通変動入賞装置(普通電動役物)35を備えた始動口36、及び、大入賞口37を備えた変動入賞装置38が配置される。
変動入賞装置38の左側には、特図変動表示ゲームの特別図柄の変動表示及び特別図柄入賞記憶数を表示する特図表示器39が設けられる。特図表示器39には、特図表示部39A及び特図記憶表示部39Bが設けられる。また、変動入賞装置38の右側には、普通図柄変動表示ゲームが実行され、又は、普通図柄入賞記憶数を表示する普図表示器40が設けられる。普図表示器40には、普図表示部40A及び普図記憶表示部40Bが設けられる。
遊技機1は、打球発射装置(図示省略)から遊技領域21に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域21内の各所に配置された風車等の方向転換部材33によって転動方向を変えながら遊技領域21を流下し、一般入賞口34、始動口36又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域21の最下部に設けられたアウト口41から排出される。
遊技領域21の左側に配置された一般入賞口34への遊技球の入賞は、これらの一般入賞口34に備えられた入賞口センサL54(図3)によって検出される。また、遊技領域21の右側に配置された一般入賞口34への遊技球の入賞は、これらの一般入賞口34に備えられた入賞口センサR55(図3)によって検出される。
一般入賞口34、始動口36、特別変動入賞装置(大入賞口)38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から排出され、上皿10に供給される。
始動口36への遊技球の入賞は、特図始動口センサ51(図3)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特別図柄入賞記憶の記憶数は、特図記憶表示部39Bに表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、特図表示部39Aにて特図変動表示ゲームを行う。
始動口36へ遊技球の入賞があると、画像表示装置26では、前述した数字等で構成される装飾図柄(識別情報)が順に変動表示して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、画像表示装置26では、特図表示部39Aの表示に対応する装飾図柄の変動表示が行われる。特図表示部39Aは、変動表示状態と変動表示結果とを遊技者に正確に知らしめる役割を有し、画像表示装置26は、興趣向上のために多様な表示を演出する役割を有する。
始動口36への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当り値であるとき)には大当り状態となり、表示図柄が特定の結果態様を導出する。具体的には、特図表示部39Aは、当り図柄である一桁の特別図柄で停止して、画像表示装置26は、三つの装飾図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド37A(図3)への通電によって、大入賞口37が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、大入賞口37が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
特別変動入賞装置38への遊技球の入賞は、カウントセンサ52(図3)によって検出される。
普通図柄始動ゲート32への遊技球の通過は、普図始動ゲートセンサ53(図3)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この普通図柄入賞記憶の記憶数は、普図記憶表示部40Bに表示される。
普通図柄始動ゲート32を遊技球が通過すると、遊技制御装置100は普通図柄入賞記憶に基づいて普図表示器40で普図変動表示ゲームが開始される。すなわち、普通図柄始動ゲート32への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当り値であるときには)には当り状態となり、普図表示部40Aに表示される普通図柄が当り状態で停止する。このとき、始動口36の上部に設けられた普通変動入賞装置35は、普通電動役物ソレノイド35A(図3)への通電により、始動口36への入口が所定の時間だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口36への入賞可能性が高められる。なお、普通変動入賞装置35の開放時間は、例えば、特定遊技状態(確率変動状態及び変動時間短縮状態)では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化するとよい。
このようにして、一般入賞口34、始動口36及び特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から、前面枠2の上皿10又は下皿11に排出される。
図3は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103等から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ101には外部通信端子104が設けられており、外部通信端子104からは、遊技用マイクロコンピュータ101に一意に設定された識別番号が出力することができ、この外部通信端子104に検査装置や管理用コンピュータ(いわゆる、ホールコン)を接続することで、管理用コンピュータが遊技機1を識別することができる。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(特図始動口センサ51、カウントセンサ52、普図始動ゲートセンサ53及び入賞口センサL54、R55)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
また、遊技用マイクロコンピュータ101は、出力インターフェース103を介して遊技領域21に設けられた特図表示器39(特図表示部39A、特図記憶表示部39B)、普図表示器40(普図表示部40A、普図記憶表示部40B)、及び、サイドケース22に設けられた遊技状態表示器24に各種情報を出力する。
特図表示部39Aには、特図変動表示ゲームの変動表示態様を出力する。また、特図記憶表示部39Bには、特別図柄入賞記憶数表示を出力する。
普図表示部40Aには、普図変動表示ゲームの変動表示態様を出力する。また、普図記憶表示部40Bには、普通図柄入賞記憶数表示を出力する。
遊技状態表示器24には、特図変動表示ゲームの進行状態、大当り遊技の実行ラウンド回数、及び、特賞発生の確率状態を出力する。
また、遊技用マイクロコンピュータ101は、出力インターフェース103を介して、各従属制御装置(表示制御装置150及び排出制御装置200)、普通電動役物ソレノイド35A、大入賞口ソレノイド37A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、遊技機1に併設されるカード球貸ユニットからの貸球要求信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
また、遊技用マイクロコンピュータ101は、盤用外部情報57を介して、管理用コンピュータに遊技機1に関する情報を出力する。
遊技制御装置100から表示制御装置150には、表示制御指令信号として特図変動開始コマンド、変動表示コマンド、識別情報コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当りコマンド、エラーコマンド等が送信される。さらに、通常遊技状態、特別遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態などの遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号も送信される。
なお、通常遊技状態とは、特別遊技が実行されておらず、かつ、確率変動状態でも変動時間短縮状態でもない状態である。特別遊技状態とは、特図変動表示ゲームの結果として大当りが発生し、特別遊技(大当り遊技)が実行されている状態である。確率変動状態とは、通常遊技状態と比較して特賞発生確率が高く、特別遊技状態の発生に対して遊技者に有利に作用する特定遊技状態である。変動時間短縮状態とは、識別情報が変動表示する時間が短縮される状態である。
特図変動開始コマンドは、変動表示ゲームの開始を指示する。変動表示コマンド(表示制御コマンド)は、識別情報の変動表示態様を指示する。識別情報コマンドは、変動表示ゲームの結果として停止表示される識別情報を指示する。確定コマンドは、識別情報の変動表示の停止を指示する。デモ表示コマンドは、変動表示ゲームが所定時間なされないときに行われる表示を指示する。ファンファーレコマンドは、特別遊技状態に移行する前の状態の表示を指示する。大当りコマンドは、特別遊技状態中のラウンド表示、インターバル表示、特別遊技状態中のラウンド間表示等の特別遊技状態中の表示を指示する。エラーコマンドは、異常時の表示を指示する。
表示制御装置150は、これらの表示制御指令信号(コマンド)によって、遊技制御装置100が管理している遊技状態の遷移を把握することができる。
表示制御装置150は、表示制御用のCPU151、プログラムやデータを格納したROM152、CPU151の動作時のワークエリアや、画像表示装置26に表示される画像データを一時的に記憶するフレームバッファが設けられたRAM153、GDP(Graphic Display Processor)154、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納した画像ROM155等から構成される。
CPU151は、ROM152に記憶されたプログラムを実行し、遊技制御装置100からの信号に基づいて、遊技状態に応じた変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して、画像表示装置26に表示する画像信号を生成するようにGDP154に指示する。
GDP154は、画像ROM155に記憶された画像データ及びCPU151が画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(または、通常のビットマップ描画)を行うとともに、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてRAM153のフレームバッファに記憶する。
GDP154は、点描画、線描画、トライアングル描画、テクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)等の描画処理も行う。これらの描画処理がされた画像信号は、RAM153のフレームバッファに記憶される。
そして、GDP154は、RAM153のフレームバッファに記憶された画像を所定のタイミング(垂直同期信号V_SYNC、水平同期信号H_SYNCのタイミング)で画像表示装置26へ送信する。
ここで、フレームバッファは複数のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域に設定しておき、GDP154は任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
GDP154には、クロック信号を供給する発振器(図示省略)が接続されている。発振器が生成するクロック信号はGDP154の動作周期を規定し、また、発振器から出力されるクロック信号に基づいて、垂直同期信号(V_SYNC)及び水平同期信号(H_SYNC)が生成され、画像表示装置26へタイミング信号として出力される。
表示制御装置150と遊技制御装置100とを接続する通信インターフェース156には、信号伝達方向規制手段であるバッファが設けられる。よって、遊技制御装置100と表示制御装置150との間の通信は、遊技制御装置100から表示制御装置150への信号入力のみが許容され、表示制御装置150から遊技制御装置100への信号出力は禁止されている。これにより、表示制御装置150から遊技制御装置100に不正な信号が入力されることを防止することができる。なお、遊技制御装置100と表示制御装置150との間で双方向通信を行う場合には、バッファに双方向バッファを用いることもできる。
また、通信インターフェース156には音制御装置250及び装飾制御装置300が接続されている。
音制御装置250は、表示制御装置150からの音制御指令信号に基づいて、スピーカ17から出力される効果音を制御する。
装飾制御装置300は、表示制御装置150からの装飾制御指令信号に基づいて、前面枠2に設けられた装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置9、及び、遊技領域21内の装飾ランプ、LED等の装飾装置28を制御する。
表示制御装置150には出力インターフェース157が設けられている。出力インターフェース157には画像表示装置26が接続されており、出力インターフェース157を介して画像表示装置26に信号を出力する。画像表示装置26は、表示制御装置150からの画像表示信号に基づいて、表示領域に対応する画像を表示する。
また、表示制御装置150には入力インターフェース158が設けられている。入力インターフェース158には操作スイッチ13が接続されており、入力インターフェース158を介して操作スイッチ13からの信号が入力される。なお、操作スイッチ13を表示制御装置150ではなく、遊技制御装置100に直接接続して、遊技制御装置100に信号を入力しもよい。この場合、遊技制御装置100において対応する処理を行う。
遊技機1の電源装置(図示省略)は、電源回路の他に、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報(変動表示ゲーム情報を含む))等をバックアップする。
なお、音制御装置250及び装飾制御装置300を、表示制御装置150とは別個に設けたが、従属制御装置のうち、音制御装置250や装飾制御装置300を表示制御装置150に含めて、音制御装置250及び/又は装飾制御装置300を表示制御装置150と一体に構成してもよい。
また、音制御装置250及び装飾制御装置300を、表示制御装置150に接続せずに、遊技制御装置100に直接接続するように構成してもよい。
図4は、本発明の第1の実施の形態の変動表示ゲーム中の表示制御装置150における処理を示す機能ブロック図である。
始動口36へ遊技球が入賞すると、特図表示部39Aでは変動表示ゲームが開始される。そして、遊技制御装置100から表示制御装置150に対して変動表示コマンド60が出力される。表示制御手段(表示制御装置)150は、表示制御コマンド受信手段61により変動表示コマンド60を受信すると、表示シーケンス生成手段62に表示制御シーケンス63の生成を指示する。また、切替予約生成手段64に切替予約リスト65の生成を指示する。
表示シーケンス生成手段62は、表示制御コマンド受信手段61が受信した変動表示コマンド60に基づき、表示制御シーケンス63をRAM153上に生成する。表示制御シーケンス63とは、表示内容をどのように制御するかを、変動表示時間のタイムテーブルに従って定義する表示制御データである。例えば、あるタイミングでの所定の画像データの表示位置、大きさ、表示色又は表示優先順位などが指定される。
ここでは、変動表示ゲームの開始後、操作受付可能タイミング中に操作スイッチ13が一度も操作されない場合の表示制御シーケンス63が生成される。そして、変動表示ゲームが開始してから操作受付可能タイミング中に操作スイッチ13が操作された場合は、後述の切替予約実行制御手段70によって、新たな表示制御シーケンス63に更新される。
表示制御シーケンス63は、ROM152に記憶された表示制御データ66を参照して生成される。ROM152には、表示制御データ66、及び、表示制御データ66を所定の順序で表示する表示制御プログラム67が記憶されている。
なお、一の変動表示コマンド60に対する表示制御シーケンス63は、常に同じ内容のデータが生成されるのではなく、変動表示コマンド60の受信時に乱数処理が行われ、抽出された乱数に基づいて、毎回僅かに異なった内容(例えば、キャラクタの種類が異なる場合や、リーチ図柄の予告報知がされる場合など)のデータが生成される。
切替予約生成手段64は、表示制御コマンド受信手段61が受信した変動表示コマンド60に基づいて、切替予約リスト65をRAM153上に生成する。切替予約リスト65とは、操作スイッチ13が操作されることによって画像表示装置26に表示される表示演出をリスト化したデータである。切替予約リスト65には複数の切替予約(更新シーケンス)がリスト化されており、切替予約ごとに、操作スイッチ13の操作受付可能タイミングや、操作スイッチ13の操作により切り替えられる表示演出の内容(例えば、表示画像データの種別・表示態様、報知演出の有無など)が設定されている。
切替予約リスト65は、各変動表示コマンド60に対して予め複数のリストが候補として設定されている。変動表示コマンド60の受信時に乱数処理が行われ、抽出された乱数に基づいて前記複数のリストのうち一のリストが選択される。そして、選択されたリストが切替予約リスト65としてRAM153に生成される。
表示制御シーケンス63及び切替予約リスト65が生成されると、操作受付手段68は、操作受付入力69、つまり、遊技者によって操作スイッチ13が操作されたか否かを監視する。そして、操作受付入力69が検出されると、操作スイッチ13の操作受付可能タイミングであるか否かを切替予約リスト65を参照しながら判定して、操作受付入力69が有効に受け付けられたと判断した場合は、切替予約実行制御手段70にその旨を送信する。
切替予約実行制御手段70は、切替予約リスト65を参照して、切り替え後の表示制御シーケンス63を決定する。そして、決定した当該表示制御シーケンス63を、RAM153に既に生成されている表示制御シーケンス63に上書きして更新する。表示制御シーケンス63の更新は、例えば、最初に設定されていた図柄データを別の図柄データに差し替えたり、本来は登場しないはずのキャラクタの表示制御シーケンスを追加したりする。
また、切替予約実行制御手段70は、切替予約リストに基づいて、画像ROM155の圧縮画像データ71を展開して、切り替え後に使用する表示データ(例えば、切替表示データA73及び切替表示データB74)をVRAM72上に生成する。そして、表示制御シーケンス63の更新により図柄データの切り替えがあると、生成されたいずれかの表示データを用いる。
そして、表示画像生成手段75は、更新後の表示制御シーケンス63を参照して、VRAM72上の対応する表示データ76を用いて表示画像を生成する。生成された表示画像は、画像信号77として画像表示装置26に送信される。なお、表示制御シーケンス63が更新されない場合、つまり、操作受付可能タイミング中に遊技者によって操作スイッチ13が操作されなかった場合は、表示画像生成手段75は、当初生成された更新されていない表示制御シーケンス63に基づいて表示画像を生成する。一方、表示制御シーケンス63が更新されると、表示画像生成手段75は、更新ごとに当該更新後の表示制御シーケンス63に基づいて表示画像を生成する。
図5は、本発明の第1の実施の形態の遊技制御のメイン処理のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
遊技機1へ電源が投入されると、遊技用マイクロコンピュータ101は、各種制御パラメータに初期値を設定する初期化処理を実行し(S11)、遊技機1を初期状態に設定する。続いて攪拌用乱数更新処理(S12)を行う。以後、この攪拌用乱数更新処理を繰り返し行う。
ステップS12の攪拌用乱数更新処理は、後述する図6のステップS25における乱数更新処理の初期値を更新する処理である。すなわち、遊技制御装置100で実行される処理の中には、普通図柄始動ゲート32や特図始動口36へ遊技球が入賞したときに、対応する遊技の結果態様を導き出すための抽選を行ったり、この抽選結果に基づいて、変動表示ゲームを進行させる際の演出又は装飾にランダム性を付与したりするために行われる、いくつかの乱数処理が含まれる。これらの乱数処理の一例としては、0から316の間でカウンタの値を所定の時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で1ずつ増加させ、値が316を越したときに再び0に戻す処理がある。この乱数値の更新処理は、ステップS25の乱数更新処理に相当する。
このカウンタ値は、前述した遊技球の入賞等を遊技制御装置100が検出した時点で、そのときの乱数値が抽出される。しかし、乱数とはいえ、317ミリ秒周期で抽出されるカウンタであって、乱数値として抽出されるタイミングの無作為性を利用した乱数に過ぎない。よって、攪拌用乱数更新処理でカウンタ値を攪乱することによってカウンタとしての規則性を排除している。
前述した例において、カウンタ値を毎回所定値(例えば、1)を加算して更新するのではなく、攪拌用乱数更新処理で求められた値が一周期の更新をするごとに、カウンタ値の初期値として攪拌用乱数更新処理により得られた新たな値を次のカウンタの初期値として設定する。攪拌用乱数更新処理における乱数更新の周期は、ステップS25の乱数更新処理における乱数更新の周期と比較して短いため、前述したカウンタ値の外部からの推定を困難にすることができる。
図6は、本発明の第1の実施の形態の遊技制御のタイマ割込処理のフローチャートであって、遊技制御装置100で実行される。
遊技機1の電源が投入されると、遊技制御メイン処理が実行される。そして、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)でタイマ割り込みが発生すると、タイマ割込処理が繰り返し実行される。ただし、これらの処理(S21〜S31)は、割り込み発生毎に必ずしもすべて行なわれない。例えば、入力処理(S22)は毎回入力信号を監視するが、出力処理S23は割り込みの発生の1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割込処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割込処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了してもよい。
まず、割り込み禁止の設定と、レジスタ退避の処理を行う(S21)。
その後、入力インターフェース102を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する入力処理を行う(S22)。
その後、出力インターフェース103を介して、遊技制御に関するデータを普電ソレノイド35A、大入賞口ソレノイド37A、盤用外部情報57等に出力する出力処理を行う。また、この出力処理では、特図ゲーム処理(S28)及び普図ゲーム処理(S29)にて設定されたパラメータに基づいて、特図表示部39A、特図記憶表示部39B、普図表示部40A、普図記憶表示部40B及び遊技状態表示器24に対してパラメータが出力される(S23)。
次に、表示制御指令信号を表示制御装置150に出力したり、排出制御装置200に賞球指令信号を出力したりするコマンド送信処理を行う(S24)。
その後、普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲームが当りか否かを判定するための各乱数カウンタ、及び特図変動表示ゲームを進行させる際の演出又は装飾(変動表示パターンや停止図柄等)にランダム性を付与するための各乱数カウンタの値を一ずつ増す乱数更新処理を行う(S25)。
その後、排出球の球詰まりや、各種スイッチ、センサ等の異常などを監視するエラー監視処理を行う(S26)。
その後、特図始動口センサ51、カウントセンサ52、普図始動ゲートセンサ53等の入力の有無を検出し、その結果に応じて特別図柄入賞記憶、普通図柄入賞記憶、大入賞口37への入賞カウント数等を更新するスイッチの監視処理を行う(S27)。このとき、特図始動口センサ51による遊技球の検出があれば、特図乱数カウンタ値(特図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が特図記憶領域に記憶され、普図始動ゲートセンサ53による遊技球の検出があれば、普図乱数カウンタ値(普図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が普図記憶領域に記憶される。
その後、変動表示ゲームの進行を制御する特図ゲーム処理(S28)、普図ゲーム処理(S29)を行う。
特図ゲーム処理(S28)は、特別図柄始動センサ51で検出された始動口36への遊技球の入賞に基づいて抽出され、特別図柄始動記憶に記憶された特別図柄乱数カウンタ値(S27で抽出・記憶した特図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が当りか否か判定し、特図表示部39Aで特図変動表示ゲームを実行する。また、特図表示部39Aの表示に対応する識別情報(装飾図柄)の変動表示のための処理を、画像表示装置26に対して行う。特図乱数カウンタ値が所定の値であれば、特別図柄に関する当り状態となり、識別情報の変動表示が当り図柄で停止する。また、当り状態になると大入賞口ソレノイド37Aを駆動して特別変動入賞装置38を開放し、遊技球を受け入れやすい開状態になる。
普図ゲーム処理(S29)は、普図始動ゲートセンサ53で検出された普図始動ゲート32への遊技球の通過に基づいて抽出され、普通図柄始動記憶に記憶された普通図柄乱数カウンタ値(S27で抽出・記憶された普図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が当りか否かを判定し、普図表示部40Aで普通図柄の変動表示ゲームを実行する。普図乱数カウンタ値が所定の値であれば、普図に関する当り状態となり、普通図柄の変動表示が当り状態で停止するためのパラメータを設定する。
また、普図ゲーム処理では、普図表示器40で普通図柄の変動表示ゲームが実行されると、今回実行した普図変動表示ゲームの実行回数を減じた普通図柄入賞記憶数が、遊技制御装置100から普図記憶表示部40Bに出力するためのパラメータを設定する。
その後、盤用外部情報57を介して接続される管理用コンピュータに遊技機1の状態を出力するための盤用外部情報を編集する外部情報編集処理を行う(S30)。盤用外部情報には、図柄が確定したか、大当りであるか、確率変動中であるか、変動時間短縮中であるか等、変動表示ゲームの進行状態に関連する情報が含まれる。
その後、一時退避していたレジスタの復帰処理および禁止設定されていた割り込みの許可設定をする処理を行い(S31)、タイマ割込処理を終了し、メイン処理(図5)に戻る。そして、次のタイマ割り込みが発生するまで攪拌用乱数更新処理(図5のステップS12)を繰り返す。
図7は、本発明の第1の実施の形態の表示制御のメイン処理のフローチャートであり、表示制御装置150のCPU151で実行される。
まず、CPU151は、遊技制御装置100から表示指令信号として受信した変動表示コマンドから、表示制御シーケンスを展開する受信データ解析処理を行う(S41)。
そして、ステップS41における変動表示ゲーム用のコマンドの解析結果に基づいて、表示制御シーケンスを生成する表示シーケンス生成処理を行う(S42)。表示シーケンス生成処理は、表示シーケンス生成手段62として実行される。
その後、ステップS41で受信した変動表示コマンドに基づいて、当該コマンドに対応して予め設定された切替予約リストを生成する切替予約リスト生成処理を行う(S43)。切替予約リスト生成処理は、切替予約生成手段64として実行される。なお、切替予約リスト生成処理については、図11を用いて後述する。
そして、遊技者による操作スイッチ13の操作を受け付けて、ステップS42で生成した表示制御シーケンスを更新する操作受付処理を行う(S44)。操作受付処理は、操作受付手段68として実行される。なお、操作受付処理については、図12を用いて後述する。
その後、音制御装置250に音指令信号を、装飾制御装置300に装飾指令信号を送信するサブ基板通信処理を行う(S45)。
その後、表示制御シーケンスに従って、表示すべきキャラクタデータ(例えば、所定のピクセルサイズを有するスプライトデータとして表されたキャラクタデータ)やアトリビュートデータ(表示すべきキャラクタデータの拡大・縮小や移動方向・移動速度、複数のキャラクタが重複して表示される場合にどちらを手前側に表示するか、透明度等を指定するデータ)を決定するスプライト制御処理を行う(S46)。
その後、CPU151はGDP154に対し、表示データを転送し(S47)、アトリビュートデータを転送する(S48)。これらのデータを受けて、GDP154は、前述したRAM153のフレームバッファに画像データを展開する。
その後、垂直同期フラグが設定されたか否かを判定する(S49)。垂直同期フラグが設定されている場合はステップS50に移行して、垂直同期フラグが設定されていない場合は、当該フラグが設定されるまで待機する。
画像表示装置26から垂直同期信号が発せられ、垂直同期フラグが設定されると、GDP154に対して描画命令を送信する(S50)。GDP154は、この描画命令を受け、フレームバッファに記憶されている表示画像データを画像表示装置26に出力する。
その後、CPU151は、描画終了フラグをクリアし(S51)、垂直同期フラグをクリアし(S52)、S41に戻る。
図8〜図10は、第1の実施の形態の表示制御のメイン処理(図7)の実行中に生じる割込信号を契機として実行される各種の割込処理のフローチャートであり、表示制御装置150のCPU151で実行される。
図8は、描画終了割込処理のフローチャートである。
GDP154は、画像表示装置26への描画を終了すると、描画終了の割込信号を発する。CPU151はこの描画終了割込信号を受信すると、描画終了フラグをセットして(S61)、描画終了割込処理を終了する。
図9は、垂直同期割込処理のフローチャートである。
CPU151は、画像表示装置26から垂直同期信号が発せられ、垂直同期割込が発生すると、垂直同期フラグを設定する(S71)。この垂直同期フラグが設定されると、図7のステップS49の判定によって次のステップに進むことができ、GDP154に対して描画命令が送信される(S50)。すなわち、CPU151は、画像を表示するための処理(S41〜S48)を行い、画像表示装置26から垂直同期信号の発生に対応してGDP154に対して描画命令を送信する処理を繰り返し行うことによって、画像表示装置26に変動表示ゲーム、特図始動記憶等が表示される。
その後、描画終了フラグの状態に基づいてGDP154による画像表示装置26への描画が終了したことを確認する(S72)。描画処理が終了していない場合には、フレームバッファに記憶されている前回描画した画像データを画像表示装置26に出力して、描画処理途中の画像データが出力されるのを防止している。そして、垂直同期割込処理を終了する。
図10は、通信割込処理のフローチャートである。
CPU151は、遊技制御装置100から発信される変動表示コマンドを受信すると(S81)、受信したデータがノイズ等が混入したデータではなく、有効なデータであるか否かを判定する(S82)。受信したデータが有効なデータであれば、受信データを保存して(S83)、通信割込処理を終了する。
一方、受信したデータが無効なデータであれば、受信データを保存することなく破棄して、通信割込処理を終了する。
図11は、本発明の第1の実施の形態の切替予約リスト生成処理のフローチャートであり、表示制御装置150のCPU151で実行される。
遊技制御装置100から変動表示コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて切替予約リストを生成する(S91)。
切替予約リストは、各変動表示コマンドに対して予め複数のリストが設定されている。ただし、変動表示コマンドによっては、対応するリストが設定されていない場合があり、その場合は当該変動表示における操作入力の受付による表示制御シーケンスの変更はない。そして、変動表示コマンドの受信時に行われる乱数処理によって、一の切替予約リストが選択される。
切替予約リストを生成すると、切替予約リスト生成処理を終了する。
図12は、本発明の第1の実施の形態の操作受付処理のフローチャートであり、表示制御装置150のCPU151で実行される。
操作受付処理では、まず、操作スイッチ13の操作受付可能タイミングであるか否かを判定する(S101)。操作スイッチ13の操作受付可能タイミングであるか否かは、切替予約ごとに設定された操作受付可能タイミングに基づいて決定される。操作受付可能タイミングについては、図14を用いて後述する。
操作受付可能タイミングではない場合は、操作スイッチ13の操作は無効であるため、操作受付処理を終了する。一方、操作受付可能タイミングである場合は、操作スイッチ13の操作が受付可能であることを遊技者に報知(操作可能表示)する(S102)。操作可能表示は、前述のように操作スイッチ13に内蔵された発光体を点灯させる。また、画像表示装置26に操作スイッチ13の画像を表示して、操作スイッチ13が操作可能である旨を報知してもよい。
次に、操作スイッチ13の操作が受け付けられたか否か、つまり、操作受付可能タイミングに遊技者によって操作スイッチ13が操作されたか否かを判定する(S103)。操作スイッチ13が操作されていない場合は、操作受付処理を終了する。
一方、操作スイッチ13が操作された場合は、図11のステップS91で生成された切替予約リストから、優先順位が最も高い切替予約を取り出す(S104)。切替予約リストの各切替予約は、図13(A)に示すように優先順位が設定されている。優先順位は、操作受付可能タイミングの開始時点が最も早い切替予約1が最も高く、操作受付可能タイミングの開始時点が最も遅い切替予約3が最も低い。よってこの場合、優先順位が最も高い切替予約1が取り出される。なお、切替予約1が取り出されることで、切替予約1に対応する操作受付可能タイミングは終了するので、次に操作スイッチ13が操作されても切替予約1が重複して取り出されることはない。
優先順位の最も高い切替予約1が実行されると、優先順位が次に高い切替予約2へポインタが移動する。そして、次に操作スイッチ13が操作されると、移動後のポインタが示す切替予約2が、優先順位の最も高い切替予約として取り出される。
次に、取り出された切替予約のうち、いずれかの切替表示を選択する(S105)。切替表示は、切替予約ごとに複数設定されている。操作スイッチ13が操作されると、内部で乱数処理が行われ、抽出された乱数によっていずれかの切替表示が選択される。
そして、図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスを、ステップS105で選択された切替表示に対応する表示制御シーケンス(更新シーケンス)で上書きして更新する(S106)。その後、操作受付処理を終了する。
図13は、本発明の第1の実施の形態の切替予約リストの構成図である。
図13(A)は、切替予約リストの構成図である。
切替予約1は、左図柄の識別情報の変動表示態様に関するデータである。切替予約2は、中図柄の識別情報の変動表示態様に関するデータである。切替予約3は、右図柄の識別情報の変動表示態様に関するデータである。
各切替予約は、切替予約1から3の順に、操作スイッチ13が操作された場合に選択される優先順位が1から3に設定されている。
切替予約1の操作受付可能タイミングは、変動表示ゲームの開始後、T16〜63の間である。切替予約2の操作受付可能タイミングは、変動表示ゲームの開始後、T32〜63の間である。切替予約3の操作受付可能タイミングは、変動表示ゲームの開始後、T48〜63の間である。
つまり、T0〜15の間は、操作受付可能タイミングではないため、操作スイッチ13の操作は無効である。
T16〜31の間は、切替予約1について操作受付可能タイミングである。この間に操作スイッチ13が操作されると切替予約1が実行される。そして、操作スイッチ13が操作された時点で、操作スイッチ13は操作受付可能タイミングではなくなる。
T32〜47の間は、切替予約1及び切替予約2について操作受付可能タイミングである。この間に操作スイッチ13が操作されると、切替予約1がまだ実行されていない場合は、優先順位の高い切替予約1が取り出されて実行される。なお、この場合、操作スイッチ13が操作された後であっても、切替予約2が実行されていないため、操作スイッチ13はまだ操作受付可能タイミングである。
切替予約1が既に実行されている場合は、次に優先順の高い切替予約2が取り出されて実行される。この場合、操作スイッチ13が操作された時点で、切替予約1及び切替予約2のいずれも実行が終了しているため、操作スイッチ13は操作受付可能タイミングではなくなる。
T48〜63の間は、切替予約1〜3のいずれもが操作受付可能タイミングである。この間に操作スイッチ13が操作されると、切替予約1がまだ実行されていない場合は、優先順位の最も高い切替予約1が取り出されて実行される。なお、この場合、操作スイッチ13が操作された後であっても、切替予約2及び切替予約3が実行されていないため、操作スイッチ13はまだ操作受付可能タイミングである。
切替予約1が既に実行されていても、切替予約2がまだ実行されていない場合は、次に優先順の高い切替予約2が取り出されて実行される。この場合、操作スイッチ13が操作された後であっても、切替予約3が実行されていないため、操作スイッチ13はまだ操作受付可能タイミングである。
切替予約1及び切替予約2が既に実行されている場合は、次に優先順の高い切替予約3が取り出されて実行される。この場合、操作スイッチ13が操作された時点で、切替予約1〜3のいずれも実行が終了しているため、操作スイッチ13は操作受付可能タイミングではなくなる。
このように、切替予約1〜3の操作受付可能タイミングを重複させることによって、全体として操作スイッチ13の操作が受け付けられる時間が十分に確保される。その結果、遊技者が操作スイッチ13を操作する意思を持っているにもかかわらず当該操作が無効になる状態を低減させることができる。よって、操作スイッチ13の操作性が向上し、遊技機1のゲーム性が十分に発揮される。
また、切替予約1〜3の操作受付可能タイミングの開始時点を異ならせることによって、全体的な操作受付可能タイミングが長くなるため、遊技者の操作入力の遅れを救済することができる。
また、複数の切替予約のうち優先順位が最も高い切替予約を選択して実行することによって、常に左図柄、中図柄、右図柄の順に表示演出が切り替えられていくため、操作スイッチ13の操作が遅れても救済の余地があることを遊技者に認識させることができる。
なお、「T」は任意の時間値であって、例えば、一画面の切替時間である約16.6msecの整数倍とする。また、T0とは、変動表示ゲームが開始した時点である。
各切替予約には、それぞれ切替表示1及び切替表示2が設定されている。なお、切替表示は、各切替予約について2以上設定してもよい。
また、各切替表示は、それぞれ選択確率が設定されている。切替予約1において、切替表示1が選択される確率は二分の一に設定されている。そして、乱数抽選の結果、切替表示1が選択されると、対応する表示制御シーケンス11が図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスに上書き更新される。なお、表示制御シーケンス11は、図13(B)の左に示す黒色の識別情報図柄データを用いて生成される。よって、切替予約1の切替表示1が実行されると、変動表示中の識別情報のうち左図柄が、黒色の識別情報に切り替えられる。
切替予約1において、切替表示2が選択される確率は二分の一に設定されている。そして、乱数抽選の結果、切替表示2が選択されると、対応する表示制御シーケンス12が図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスに上書き更新される。なお、表示制御シーケンス12は、図13(B)の右に示す白色の識別情報図柄データを用いて生成される。よって、切替予約1の切替表示2が実行されると、変動表示中の識別情報のうち左図柄が、白色の識別情報に切り替えられる。
なお、変動表示ゲームの開始時点で左図柄の識別情報が白色の場合、切替予約1で切替表示1が選択されても、切替後の識別情報図柄データも白色であるため、一見して変動表示態様は変更されない。また、操作受付可能タイミング中に操作スイッチ13を操作しても、変動表示態様が変更されない切替表示を設定してもよい。つまり、操作受付可能タイミング中に操作スイッチ13を操作した場合に、必ずしも変動表示態様を変更させる必要はない。
同様にして、切替予約2の切替表示1が選択される確率は三分の一、切替表示2が選択される確率は三分の二に設定されている。そして、切替表示1が選択されると、黒色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンス21が図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスに上書き更新され、切替表示2が選択されると、白色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンス22が図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスに上書き更新される。
また、切替予約3の切替表示1が選択される確率は四分の一、切替表示2が選択される確率は四分の三に設定されている。そして、切替表示1が選択されると、黒色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンス31が図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスに上書き更新され、切替表示2が選択されると、白色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンス32が図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスに上書き更新される。
図14は、本発明の第1の実施の形態の操作スイッチ13の操作受付可能タイミングを示すタイミングチャートである。
図14(A)は、図13(A)に示す各切替予約の操作スイッチ13が操作受付可能タイミングである。
T0は、変動表示ゲームが開始した時点である。そして、切替予約1はT16〜63の間、切替予約2はT32〜63の間、切替予約3はT48〜63の間が操作受付可能タイミングである。ここでは、操作スイッチ13が操作されていないため、T16〜63の間(r0)が操作スイッチ13の操作受付可能タイミングであって、この間操作スイッチ13の操作可能表示がされる。
なお、T63+N(Nは任意の整数)は、特別図柄が確定した時点である。切替予約3の操作受付可能タイミングが終了してから特別図柄が確定するまで(T63〜T63+N)、操作スイッチ13は操作受付可能タイミングではない。つまり、この間操作スイッチ13を操作しても無効である。
図14(B)は、各切替予約の操作受付可能タイミングが発生する度に操作スイッチ13が操作された場合の操作受付可能タイミングである。
変動表示ゲームの開始後、T16になると、切替予約1の操作受付可能タイミングが開始して、同時に操作スイッチ13の操作可能表示がされる。そして、T16〜31の間に操作スイッチ13が操作(p1)されると、切替予約1が実行され、同時に操作スイッチ13の操作可能表示が解除される。つまり、T16からp1までの間(r1)が操作スイッチ13の操作受付可能タイミングであって、この間操作スイッチ13の操作可能表示がされる。
次に、T32になると、切替予約2の操作受付可能タイミングが開始して、同時に操作スイッチ13の操作可能表示がされる。そして、T32〜47の間に操作スイッチ13が操作(p2)されると、既に切替予約1は実行されているため、次に優先順位の高い切替予約2が実行される。このとき同時に操作スイッチ13の操作可能表示が解除される。つまり、T32からp2までの間(r2)が操作スイッチ13の操作受付可能タイミングであって、この間操作スイッチ13の操作可能表示がされる。
次に、T48になると、切替予約3の操作受付可能タイミングが開始して、同時に操作スイッチ13の操作可能表示がされる。そして、T48〜63の間に操作スイッチ13が操作(p3)されると、既に切替予約1及び切替予約2は実行されているため、次に優先順位の高い切替予約3が実行される。このとき同時に操作スイッチ13の操作可能表示が解除される。つまり、T48からp3までの間(r3)が操作スイッチ13の操作受付可能タイミングであって、この間操作スイッチ13の操作可能表示がされる。
このように、各切替予約の操作受付可能タイミングが発生する度に操作スイッチ13が操作されると、各切替予約が順次実行され、各切替予約に設定された切替表示が順次実行される。
図14(C)は、各切替予約の操作受付可能タイミングが終了する直前に連続して操作スイッチ13が操作された場合の操作受付可能タイミングである。
変動表示ゲームの開始後、T16になると、切替予約1の操作受付可能タイミングが開始して、同時に操作スイッチ13の操作可能表示がされる。そして、T32になると切替予約2の操作受付可能タイミングが開始し、T48になると切替予約3の操作受付可能タイミングが開始する。
ここで、操作スイッチ13の最初の操作(p1)が、T32(又はT48)以降にされると、優先順位の最も高い切替予約1が実行される。ただし、当該操作(p1)がされても、切替予約2がまだ実行されていないため、操作スイッチ13は操作受付可能タイミングのままである。
そして、操作スイッチ13の二回目の操作(p2)が、T48以降にされると、優先順位が次に高い切替予約2が実行される。ただし、当該操作(p2)がされても、切替予約3がまだ実行されていないため、操作スイッチ13は操作受付可能タイミングのままである。
その後、操作スイッチ13の三回目の操作(p3)がされると、優先順位が次に高い切替予約3が実行される。このとき同時に操作スイッチ13の操作可能表示が解除される。
つまり、T16からp3までの間(r4)が操作スイッチ13の操作受付可能タイミングであって、この間操作スイッチ13の操作可能表示がされる。
このように、各切替予約の操作受付可能タイミングが終了する直前に連続して操作スイッチ13が操作されると、各切替予約が連続して実行され、各切替予約に設定された切替表示が連続して実行される。
図15は、本発明の第1の実施の形態の画像表示装置26の表示画面の構成図である。
図15(A)は、操作スイッチ13が操作されていない場合の表示制御シーケンスに基づく表示画面の構成図である。ここでは、いずれの識別情報についても、白色の識別情報図柄データが用いられている。
そして、切替予約1の操作受付可能タイミングに操作スイッチ13が操作されると、左図柄について切替表示が選択され実行される。選択された切替表示が黒色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンスの場合、切替後は図15(B)に示す変動表示態様に変更される。一方、選択された切替表示が白色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンスの場合、切替後も図15(A)に示す構成であって、変動表示態様は変更されない。
なお、図15(B)に変更した変動表示態様は、一定時間が経過すると、図15(A)の変動表示態様に戻る。
次に、切替予約2の操作受付可能タイミングに操作スイッチ13が操作されると、中図柄について切替表示が選択され実行される。選択された切替表示が黒色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンスの場合、切替後は図15(C)に示す変動表示態様に変更される。一方、選択された切替表示が白色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンスの場合、切替後も図15(A)に示す構成であって、変動表示態様は変更されない。
なお、図15(C)に変更した変動表示態様は、一定時間が経過すると、図15(A)の変動表示態様に戻る。
次に、切替予約3の操作受付可能タイミングに操作スイッチ13が操作されると、右図柄について切替表示が選択され実行される。選択された切替表示が黒色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンスの場合、切替後は図15(D)に示す変動表示態様に変更される。一方、選択された切替表示が白色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンスの場合、切替後も図15(A)に示す構成であって、変動表示態様は変更されない。
なお、図15(D)に変更した変動表示態様は、一定時間が経過すると、図15(A)の変動表示態様に戻る。
図15(E)は、各切替予約の操作受付可能タイミングが終了する直前に連続して操作スイッチ13が操作された場合の表示画面の構成図である。操作スイッチ13が連続して操作され、切替予約が連続して実行された場合に、各切替予約の切替表示が黒色の識別情報図柄データを用いた表示制御シーケンスのときは、いずれの図柄も黒色の識別情報による変動表示態様に変更される。そして、一定時間が経過すると、図15(A)の変動表示態様に戻る。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と表示制御シーケンスの更新方法が異なる。よってここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成及び処理のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図16は、本発明の第2の実施の形態の切替予約リストの構成図である。
切替予約1は、左図柄の識別情報の変動表示態様に関するデータである。切替予約2は、中図柄の識別情報の変動表示態様に関するデータである。切替予約3は、右図柄の識別情報の変動表示態様に関するデータである。
各切替予約の優先順位及び操作受付可能タイミングは、第1の実施の形態の切替予約リストと構成が同一であるため説明を省略する。
各切替予約には、それぞれ切替表示1及び切替表示2が設定されている。なお、切替表示は、各切替予約について2以上設定してもよい。
また、各切替表示は、それぞれ選択確率が設定されている。切替予約1において、切替表示1が選択される確率は二分の一に設定されている。そして、乱数抽選の結果、切替表示1が選択されると報知演出1がされない。つまり、図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスは変更されない。
一方、切替予約1において、切替表示2が選択される確率は二分の一に設定されている。そして、乱数抽選の結果、切替表示2が選択されると表示画面に報知演出1が表示される。つまり、図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスに、報知演出1の図柄データが追加されて更新される。
同様にして、切替予約2の切替表示1が選択される確率は三分の一、切替表示2が選択される確率は三分の二に設定されている。そして、切替表示1が選択されると、報知演出2はされず、図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスは変更されない。切替表示2が選択されると、表示画面に報知演出2が表示され、該当する図柄データが図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスに追加されて更新される。
また、切替予約3の切替表示1が選択される確率は四分の一、切替表示2が選択される確率は四分の三に設定されている。そして、切替表示1が選択されると、報知演出3はされず、図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスは変更されない。切替表示2が選択されると、表示画面に報知演出3が表示され、該当する図柄データが図7のステップ42で生成された表示制御シーケンスに追加されて更新される。
図17は、本発明の第2の実施の形態の操作スイッチ13の操作受付可能タイミングを示すタイミングチャートである。
変動表示ゲームの開始後、T16になると、切替予約1の操作受付可能タイミングが開始する。そして、T16〜63の間に操作スイッチ13が操作(p1)されると、切替予約1が実行される。切替予約1の実行の結果、切替表示2が選択されると、表示画面上に一定の時間だけ報知演出1がされる。ここでは、報知演出1として太陽の画像が表示される。
次に、T32になると、切替予約2の操作受付可能タイミングが開始する。そして、T32〜63の間に操作スイッチ13が操作(p2)されると、切替予約2が実行される。切替予約2の実行の結果、切替表示2が選択されると、表示画面上に一定の時間だけ報知演出2がされる。ここでは、報知演出2として雨雲の画像が表示される。
次に、T48になると、切替予約3の操作受付可能タイミングが開始する。そして、T48〜63の間に操作スイッチ13が操作(p3)されると、切替予約3が実行される。切替予約3の実行の結果、切替表示2が選択されると、表示画面上に一定の時間だけ報知演出3がされる。ここでは、報知演出3として雷雲の画像が表示される。
報知演出2の一定時間の表示が解除される前に、切替予約3が実行されて報知演出3が表示されると、表示画面上には報知演出2と重畳して報知演出3が表示される。操作スイッチ13が連続して3回操作された場合、いずれの切替予約においても切替表示2が選択されることによって、報知演出1〜3の全てが表示画面に表示されてもよい。
このように、第2の実施形態では、最初に生成した表示制御シーケンスを変更するのではなく、報知演出に関する図柄データを追加するだけであるため、第1の実施形態と比較して処理が簡潔である。
また、表示画面に特定の報知演出を表示することによって、大当り発生の期待感が高まり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、各切替表示に選択確率を設定することによって、例えば、特別図柄乱数カウンタ値が外れ値の場合は切替表示1(報知演出なし)の選択確率を高くし、特別図柄乱数カウンタ値が当り値の場合は切替表示2(報知演出あり)の選択確率を高くして、変動表示ゲームの結果と報知演出の出現確率とを関連付けることができる。その結果、遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。