JP2006288092A - 電圧変換回路、及び、電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 トランスの一次側に配設されるスイッチング手段に高耐電圧性が要求されない電圧変換回路を提供すること。
【解決手段】 トランスT1は、一次側のコイルP1と、二次側のコイルS11、S12を有し、トランスT2は、コイルP1に直列に接続された一次側のコイルP21と、コイルP22と、二次側のコイルS21を有する。トランジスタQ1はコイルP1に対する直流電圧供給のオン/オフを切り換える。トランジスタQ1がオンされコイルP1に電圧が供給されるときダイオードD1はコイルP22両端を短絡状態にさせる。トランジスタQ1がオフされ電圧供給が遮断されるときダイオードD2はコイルP1およびコイルP21の直列回路を短絡状態にさせる。トランジスタQ1により電圧供給がオンにされた状態でコイルS11に生じる起電力に基づいて直流電圧を出力し、オフされた状態でコイルS12、コイルS21に生じる起電力に基づいて直流電圧を出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】 トランスT1は、一次側のコイルP1と、二次側のコイルS11、S12を有し、トランスT2は、コイルP1に直列に接続された一次側のコイルP21と、コイルP22と、二次側のコイルS21を有する。トランジスタQ1はコイルP1に対する直流電圧供給のオン/オフを切り換える。トランジスタQ1がオンされコイルP1に電圧が供給されるときダイオードD1はコイルP22両端を短絡状態にさせる。トランジスタQ1がオフされ電圧供給が遮断されるときダイオードD2はコイルP1およびコイルP21の直列回路を短絡状態にさせる。トランジスタQ1により電圧供給がオンにされた状態でコイルS11に生じる起電力に基づいて直流電圧を出力し、オフされた状態でコイルS12、コイルS21に生じる起電力に基づいて直流電圧を出力する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電圧変換回路、及び、この電圧変換回路を含んでなる電源装置に関する。
直流電圧を変換する電圧変換回路(DC−DCコンバータ)は、スイッチング電源回路等に広く利用されている(例えば、非特許文献1参照。)。
コーセル株式会社、"電源について"、P.36-37、[online]、[平成16年7月15日検索]、インターネット<URL:http://www.cosel.co.jp/jp/products/img/technotes.pdf>
図4は、非特許文献1に記載されたスイッチング電源回路のうち、「シングルエンディッドフライバック方式」と呼ばれる回路の典型例であり、スイッチング電源回路10は、直流電源1からトランスTの一次側のコイルSに対する直流電圧の供給を、例えばFET(Field Effect Transistor)等のトランジスタQによりオン/オフする。
トランジスタQのゲートGにパルス電圧が印加され、トランジスタQがオンになって一次側のコイルPに直流電圧が供給されると、トランスTの二次側のコイルSに生じる誘導起電力により、ダイオードDのアノード側が負となるので電流が流れない。トランジスタQがオンからオフに切り換えられると、一次側のコイルPに生じる逆起電力(フライバック電圧)により、ダイオードDのアノード側が正となるので、ダイオードDを通して出力端子3,4へ直流電圧が出力される。
また、図5は、非特許文献1に記載されたスイッチング電源回路のうち、「シングルエンディッドフォワード方式」と呼ばれる回路の典型例であり、スイッチング電源回路30は、直流電源1からトランスTの一次側のコイルPに対する直流電圧の供給を、トランジスタQによりオン/オフする。
トランジスタQのゲートGにパルス電圧が印加され、トランジスタQがオンになって一次側のコイルPに直流電圧が供給されると、トランスTの二次側のコイルSに生じる誘導起電力により、コイルSからダイオードD31及びチョークコイルL31を経由する電流が流れ、出力端子3,4から直流電圧が出力される。ここで、出力端子3,4に並列に平滑コンデンサCが設けられている。トランジスタQがオンからオフに切り換えられると、チョークコイルL31に対する電圧供給が停止するので、チョークコイルL31に逆起電力が生じる。ここで、チョークコイルL31の逆起電力により、ダイオードD32からチョークコイルL31を経由する電流路において電流が流れ、出力端子3,4から直流電圧が出力される。
つまり、図5に示すスイッチング電源回路30は、トランジスタQがオンの状態ではコイルSに生じる起電力により直流電圧を出力し、トランジスタQがオフに切り換えられると、チョークコイルL31に蓄積されたエネルギーにより直流電圧を出力する。
つまり、図5に示すスイッチング電源回路30は、トランジスタQがオンの状態ではコイルSに生じる起電力により直流電圧を出力し、トランジスタQがオフに切り換えられると、チョークコイルL31に蓄積されたエネルギーにより直流電圧を出力する。
図4に示した従来の電圧変換回路は、トランジスタQをオンからオフに切り換えたときに一次側コイルに発生する逆起電力(フライバック電圧)を利用するものである。また、図5に示した従来の電圧変換回路は、トランジスタQのオン/オフを切り換えることにより、オンの状態でトランスTのコイルPからコイルSにエネルギーを伝達し、オフの状態でチョークコイルL31に蓄積されたエネルギーを放出することで、直流電圧を出力する。しかしながら、トランジスタQがオンからオフに切り換えられたときにコイルPに発生する逆起電力は過渡的にみて極めて大きい電圧値を示し、この電圧と供給される直流電圧との和がトランジスタQに一時的に加わるため、かかる電圧よりも耐電圧が十分大きいトランジスタを使用する必要があった。このため、少ない部品数で構成できるにもかかわらず回路が比較的高価なものとなっていた。
そこで、本発明は、トランスの一次側に配設されるスイッチング手段に高耐電圧性が要求されない電圧変換回路を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の一つの局面にかかる電圧変換回路は、一次側の第1のコイルと、該第1のコイルと磁気結合された二次側の第2のコイルおよび第7のコイルとを有する第1のトランスと、前記第1のコイルに直列に接続された一次側の第3のコイルと、該第3のコイルと磁気結合された一次側の第4のコイルと、前記第3のコイルと磁気結合された二次側の第5のコイルとを有する第2のトランスと、前記第3のコイルおよび第4のコイルに接続され、前記第1のコイルに対する直流電圧供給のオン/オフを切り換えるスイッチング手段と、前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオンのときに、第4のコイルの両端を短絡状態にさせる第1の短絡手段と、前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオフのときに、前記第1のコイルおよび前記第3のコイルの直列回路を短絡状態にさせる第2の短絡手段とを備え、前記第1のトランスの前記第7のコイルと前記第2のトランスの前記第5のコイルとは直列に接続されており、前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオンにされた状態で、前記第2のコイルに生じる起電力に基づいて直流電圧を出力し、前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオフにされた状態で、前記第5のコイルに生じる起電力と前記第7のコイルに生じる起電力との和に基づき直流電圧を出力することを特徴とする。
上記した発明の電圧変換回路にあっては、前記第1のコイルの、一端は前記第2の短絡手段に接続され、他端は前記第3のコイルの一端に接続され、前記第4のコイルの、一端は前記第3のコイルの他端に接続され、他端は前記第1の短絡手段に接続され、前記第2のコイルの、一端は第1の整流手段を介して出力ラインに接続され、他端は前記第7のコイルの一端に接続され、前記第5のコイルの、一端は前記第7のコイルの他端に接続され、他端は第2の整流手段を介して前記出力ラインに接続され、前記第2のコイルと前記第7のコイルとの接続点の電位は、前記出力ラインに対する基準電位に定められ、前記スイッチング手段は、前記第4のコイルおよび前記第1の短絡手段の直列回路と並列に接続されるように、前記第3のコイルの前記他端と前記第4のコイルの前記一端との接続点に接続され、前記第2の短絡手段は、前記第1のコイルおよび前記第3のコイルの直列回路と並列に接続されるように、前記第3のコイルの前記他端と前記第4のコイルの前記一端との接続点に接続されている構成とすることができる。
本発明の別の局面にかかる電圧変換回路は、一次側の第1のコイルと、該第1のコイルと磁気結合された二次側の第2のコイルおよび第7のコイルを有する第1のトランスと、前記第1のコイルに直列に接続された一次側の第3のコイルと、該第3のコイルと磁気結合された一次側の第4のコイルと、前記第3のコイルと磁気結合された二次側の第5のコイルと、前記第3のコイルと磁気結合された二次側の第8のコイルを有する第2のトランスと、前記第3のコイルおよび第4のコイルに接続され、前記第1のコイルに対する直流電圧供給のオン/オフを切り換えるスイッチング手段と、前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオンのときに、第4のコイルの両端を短絡状態にさせる第1の短絡手段と、前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオフのときに、前記第1のコイルおよび前記第3のコイルの直列回路を短絡状態にさせる第2の短絡手段とを備え、前記第1のトランスの前記第7のコイルと前記第2のトランスの前記第5のコイルとは直列に接続され、前記第1のトランスの前記第2のコイルと前記第2のトランスの前記第8のコイルとは直列接続され、前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオンにされた状態で、前記第2のコイルに生じる起電力に基づいて直流電圧を出力し、前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオフにされた状態で、前記第5のコイルに生じる起電力と前記第7のコイルに生じる起電力との和に基づき直流電圧を出力するとともに、前記第2のコイルに発生する起電力を前記第8のコイルに生じる起電力によって相殺することを特徴とする。
上記した発明の電圧変換回路にあっては、前記第1のコイルの、一端は前記第2の短絡手段に接続され、他端は前記第3のコイルの一端に接続され、前記第4のコイルの、一端は前記第3のコイルの他端に接続され、他端は前記第1の短絡手段に接続され、前記第2のコイルの、一端は前記第8のコイルおよび第1の整流手段を介して出力ラインに接続され、他端は前記第7のコイルの一端に接続され、前記第5のコイルの、一端は前記第7のコイルの他端に接続され、他端は第2の整流手段を介して前記出力ラインに接続され、前記第2のコイルと前記第7のコイルとの接続点の電位は、前記出力ラインに対する基準電位に定められ、前記スイッチング手段は、前記第4のコイルおよび前記第1の短絡手段の直列回路と並列に接続されるように、前記第3のコイルの前記他端と前記第4のコイルの前記一端との接続点に接続され、前記第2の短絡手段は、前記第1のコイルおよび前記第3のコイルの直列回路と並列に接続されるように、前記第3のコイルの前記他端と前記第4のコイルの前記一端との接続点に接続されている構成とすることができる。
ここで、上記した発明の電圧変換回路では、前記出力ライン上に、前記第1の整流手段を介して第6のコイルが配設されていることが好まししい。
また、上記した発明の電圧変換回路においては、前記第1の短絡手段および前記第2の短絡手段として整流素子、例えばダイオードを使用することが好ましい。
本発明の更に別の局面にかかる電圧変換回路は、第1のトランスと、第2のトランスと、前記第1のトランスに存在する第1のコイルに対する直流電圧供給のオン/オフを切り換えるスイッチング手段とを備える電圧変換回路であって、少なくとも、前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと、前記第2のトランスに存在する第3のコイルと、前記スイッチング手段とを備える第1の電流路と、前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと、前記第2のトランスに存在する前記第3のコイルと、第2の短絡手段とを備える第2の電流路と、前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと磁気結合された前記第1のトランスに存在する第2のコイルと、第1の整流手段とを備える第4の電流路と、前記第1のトランスに存在する第7のコイルと、前記第2のトランスに存在する前記第3のコイルと磁気結合された前記第2のトランスに存在する第5のコイルとを備える第5の電流路とを備え、前記スイッチング手段がオンして前記第1の電流路に電流が流れるとき、前記第2のコイルに発生する電圧に基づいて前記第4の電流路に電流を流し、前記スイッチング手段がオフして前記第1の電流路に流れる電流が遮断されるとき、前記第7のコイルに発生する電圧と前記第5のコイルに発生する電圧とに基づいて前記第5の電流路に電流を流すとともに、前記第2の電流路を閉回路とし、該第2の電流路が備える前記第2の短絡手段により、前記第1のコイルに発生された逆起電力が前記スイッチング手段に印加されるのを阻止することを特徴とする。
本発明の更に別の局面にかかる電圧変換回路は、第1のトランスと、第2のトランスと、前記第1のトランスに存在する第1のコイルに対する直流電圧供給のオン/オフを切り換えるスイッチング手段とを備える電圧変換回路であって、少なくとも、前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと、前記第2のトランスに存在する第3のコイルと、前記スイッチング手段とを備える第1の電流路と、前記第2のトランスに存在する前記第3のコイルと磁気結合された前記第2のトランスに存在する第4のコイルと、前記スイッチング手段と、第1の短絡手段とを備える第3の電流路と、前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと磁気結合された前記第1のトランスに存在する第2のコイルを備える第4の電流路と、前記第1のトランスに存在する第7のコイルと、前記第2のトランスに存在する前記第3のコイルと磁気結合された前記第2のトランスに存在する第5のコイルとを備える第5の電流路とを備え、前記スイッチング手段がオフして前記第1の電流路に流れる電流が遮断されるとき、前記第5の電流路に電流を流し、前記スイッチング手段がオンして前記第1の電流路に電流が流れるとき、前記第3電流路及び前記第4の電流路に電流を流すとともに、前記第3及び前記第4のコイルに発生する磁束を略相殺することを特徴とする。
上記した発明の電圧変換回路においては、第2のトランスに存在する前記第3のコイルに磁気結合された前記第2のトランスに存在する第8のコイルと、前記第2のコイルと前記第8のコイルが直列接続された直列回路とを更に備え、前記スイッチング手段がオフして前記第4の電流路に流れる電流が遮断されるときに前記直列回路の両端に発生する電圧が、前記第2のコイルに発生する電圧と前記第8のコイルに発生する電圧とによって略相殺されるものとすることができる。
さらに、本発明の電圧変換回路を搭載した電源装置を構成してもよい。
本発明の一つの局面に係る電圧変換回路によれば、スイッチング手段により第1のコイルに対する電圧供給がオンのときに、第1の短絡手段は、第4のコイルの両端を短絡状態にさせる。したがって、第2のトランスの第4のコイルと、それと磁気結合されている第3のコイルの両端間電圧は略0(ゼロ)ボルトとなり、第2のトランスの磁気コアに磁気エネルギーが蓄積されないため、直流電源から供給されるエネルギーは第1のトランスに略全て与えられる。一方、第2のトランスの磁気回路に磁束が蓄積されないことから、第2のトランスの第3のコイルは十分大きなリアクタンスを有している。
スイッチング手段により第1のコイルに対する電圧供給がオフとされると、第1のコイルに発生する逆起電力による大きなスパイク電圧が瞬間的にスイッチング手段に印加されようとするが、第1のコイルには、第3のコイル、および第2の短絡手段(例えばダイオード等の整流素子)の閉回路が設けられており、第2の短絡手段が第1のコイルおよび第3のコイルの直列回路を短絡状態にさせることで、このスパイク電圧が、スイッチング手段に直接印加されることを阻止する。例えば、第2の短絡手段がダイオード等の整流素子であるときは、このスパイク電圧は当該整流素子の順方向電圧であるため、スイッチング手段に印加される電圧は整流手段により略直流電源電圧にクランプされる。したがって、スイッチング手段は、略直流電源電圧程度の耐電圧特性を有するものであれば足りる。
また、第1のコイル→第3のコイル→第2の短絡手段→第1のコイルと閉回路が構成されているにも係わらず、第2のトランスに存在する第3のコイルの大きなリアクタンスにより、この閉回路にはほとんど電流が流れない。したがって、第1のトランスの磁気回路に存在する磁束は急速に減衰できるため、スイッチング手段をオン/オフするスイッチング周波数を高めることができる。これにより、電圧変換回路の出力を高出力のものとすることができる。また、第1のトランスの磁気回路のエネルギーを略全て第2のコイルに放出することができる。
スイッチング手段により第1のコイルに対する電圧供給がオフとされると、第1のコイルに発生する逆起電力による大きなスパイク電圧が瞬間的にスイッチング手段に印加されようとするが、第1のコイルには、第3のコイル、および第2の短絡手段(例えばダイオード等の整流素子)の閉回路が設けられており、第2の短絡手段が第1のコイルおよび第3のコイルの直列回路を短絡状態にさせることで、このスパイク電圧が、スイッチング手段に直接印加されることを阻止する。例えば、第2の短絡手段がダイオード等の整流素子であるときは、このスパイク電圧は当該整流素子の順方向電圧であるため、スイッチング手段に印加される電圧は整流手段により略直流電源電圧にクランプされる。したがって、スイッチング手段は、略直流電源電圧程度の耐電圧特性を有するものであれば足りる。
また、第1のコイル→第3のコイル→第2の短絡手段→第1のコイルと閉回路が構成されているにも係わらず、第2のトランスに存在する第3のコイルの大きなリアクタンスにより、この閉回路にはほとんど電流が流れない。したがって、第1のトランスの磁気回路に存在する磁束は急速に減衰できるため、スイッチング手段をオン/オフするスイッチング周波数を高めることができる。これにより、電圧変換回路の出力を高出力のものとすることができる。また、第1のトランスの磁気回路のエネルギーを略全て第2のコイルに放出することができる。
本発明の一つの局面に係る電圧変換回路によれば、上記の効果に加えて、第1のトランスは、二次側の第7のコイルを有し、第2のトランスは第3のコイルと磁気結合された二次側の第5のコイルとを有し、第1のトランスの二次側の第7のコイルと第2のトランスの第5のコイルとは直列に接続されているので、スイッチング手段により第1のトランスに対する電圧供給がオフにされた状態で、第7のコイルに生じる起電力と第5のコイルに生じる起電力の和を直流電圧として出力させることができる。つまり、第1のトランスに対する電圧供給がオフのときに第5のコイルに誘導される起電力を有効利用できるので、第7のコイルの巻数を少なく設定することができ、また第5のコイルの巻数も多くする必要がない。
また、本発明の他の局面に係る電圧変換回路によれば、スイッチング手段により第1のコイルに対する電圧供給がオンのときに、第1の短絡手段は、第4のコイルの両端を短絡状態にさせる。したがって、第2のトランスの第4のコイルと、それと磁気結合されている第3のコイルの両端間電圧は略0(ゼロ)ボルトとなり、第2のトランスの磁気回路に磁気エネルギーが蓄積されないため、直流電源から供給されるエネルギーは第1のトランスに略全て与えられる。一方、第2のトランスの磁気回路に磁束が蓄積されないことから、第2のトランスの第3のコイルは十分大きなリアクタンスを有している。
スイッチング手段により第1のコイルに対する電圧供給がオフとされると、第1のコイルに発生する逆起電力による大きなスパイク電圧が瞬間的にスイッチング手段に印加されようとするが、第1のコイルには、第3のコイル、および第2の短絡手段(例えばダイオード等の整流素子)の閉回路が設けられており、第2の短絡手段が第1のコイルおよび第3のコイルの直列回路を短絡状態にさせることで、このスパイク電圧が、スイッチング手段に直接印加されることを阻止する。例えば、第2の短絡手段がダイオード等の整流素子であるときは、このスパイク電圧は当該整流素子の順方向電圧であるため、スイッチング手段に印加される電圧は整流手段により略直流電源電圧にクランプされる。したがって、スイッチング手段は、略直流電源電圧程度の耐電圧特性を有するものであれば足りる。
スイッチング手段により第1のコイルに対する電圧供給がオフとされると、第1のコイルに発生する逆起電力による大きなスパイク電圧が瞬間的にスイッチング手段に印加されようとするが、第1のコイルには、第3のコイル、および第2の短絡手段(例えばダイオード等の整流素子)の閉回路が設けられており、第2の短絡手段が第1のコイルおよび第3のコイルの直列回路を短絡状態にさせることで、このスパイク電圧が、スイッチング手段に直接印加されることを阻止する。例えば、第2の短絡手段がダイオード等の整流素子であるときは、このスパイク電圧は当該整流素子の順方向電圧であるため、スイッチング手段に印加される電圧は整流手段により略直流電源電圧にクランプされる。したがって、スイッチング手段は、略直流電源電圧程度の耐電圧特性を有するものであれば足りる。
また、第1のコイル→第3のコイル→第2の短絡手段→第1のコイルと閉回路が構成されているにも係わらず、第2のトランスに存在する第3のコイルの大きなリアクタンスにより、この閉回路にはほとんど電流が流れない。したがって、第1のトランスの磁気回路に存在する磁束は急速に減衰できるため、スイッチング手段をオン/オフするスイッチング周波数を高めることができる。これにより、電圧変換回路の出力を高出力のものとすることができる。また、第1のトランスの磁気回路のエネルギーを略全て第2のコイルに放出することができる。
本発明の他の局面に係る電圧変換回路によれば、上記の効果に加えて、第1のトランスは、二次側の第7のコイルを有し、第2のトランスは第3のコイルと磁気結合された二次側の第5のコイルとを有し、第1のトランスの二次側の第7のコイルと第2のトランスの第5のコイルとは直列に接続されているので、スイッチング手段により第1のトランスに対する電圧供給がオフにされた状態で、第7のコイルに生じる起電力と第5のコイルに生じる起電力の和を直流電圧として出力させることができる。つまり、第1のトランスに対する電圧供給がオフのときに第5のコイルに誘導される起電力を有効利用できるので、第7のコイルの巻数を少なく設定することができ、また第5のコイルの巻数も多くする必要がない。
更に本発明の他の局面に係る電圧変換回路によれば、上記の効果に加えて、スイッチング手段により第1のコイルに対する電圧供給がオフにされた状態で、第5のコイルに生じる起電力と第7のコイルに生じる起電力との和に基づき直流電圧を出力するとともに、第2のコイルに発生する起電力を第8のコイルに生じる起電力によって相殺する。従って第1のトランスの二次側の第2のコイルで発生する起電力に基づく大きな電位上昇を抑制することができる。
また、本発明の電源装置は、以上の電圧変換回路を搭載したことにより、少ない部品点数で安価な装置を実現できる。
上記した本発明の目的および利点並び他の目的および利点は、以下の実施の形態の説明を通じてより明確に理解される。もっとも、以下に記述する実施の形態は例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明を適用した第1の実施の形態における変換回路300の基本的な構成を示す回路図である。
図1は、本発明を適用した第1の実施の形態における変換回路300の基本的な構成を示す回路図である。
図1に示す変換回路300は、所定電圧値の直流電圧に基づき電圧変換を行って、異なる電圧値の直流電圧を出力する回路であり、トランスT1とトランスT2とを備える。また、変換回路300は正の出力端子13と負の出力端子14とを備え、出力端子13と出力端子14との間に所定の負荷Lが接続される。
トランスT1は、一次側のコイルP1と、コイルP1と磁気結合された二次側のコイルS11およびコイルS12とを備え、コイルS11とコイルS12とは直列接続されて構成される。またトランスT2は、一次側の第1のコイルP21と、第1のコイルP21と磁気結合された一次側の第2のコイルP22と、二次側のコイルS21とを備えて構成される。
コイルP1の一端(巻き始め側)には直流電源11の正極が接続され、他端(巻終わり側)にはトランスT2の一次側の第1のコイルP21の一端(巻き始め側)が接続される。第2のコイルP22の一端(巻き始め側)は、この第1のコイルP21の他端と接続され、他端(巻終わり側)はダイオードD1のカソード側に接続される。
トランジスタ(本実施の態様ではFET)Q1のドレインは、トランスT2の一次側の第1のコイルP21の他端と第2のコイルP22の一端との接続点と接続され、ゲートG1にはパルス電圧が入力され、ソースはダイオードD1のアノード側および直流電源11の負極に接続される。変換回路300は、コイルP1とコイルP21の直列回路と並列に接続されるダイオードD2を備えており、ダイオードD2のアノード側はトランジスタQ1のドレインに接続され、カソード側には直流電源11の正極が接続される。
トランジスタQ1は、ゲートG1に入力されるパルス電圧に従ってオン/オフを切り換える動作を行い、トランジスタQ1がオンの状態ではコイルP1に対して直流電源11から直流電圧が供給されるが、トランジスタQ1がオフの状態では直流電圧の供給は遮断される。
トランジスタQ1は、ゲートG1に入力されるパルス電圧に従ってオン/オフを切り換える動作を行い、トランジスタQ1がオンの状態ではコイルP1に対して直流電源11から直流電圧が供給されるが、トランジスタQ1がオフの状態では直流電圧の供給は遮断される。
また、トランスT1の二次側のコイルS11の一端(巻き始め側)にはダイオードD23のアノードが接続され、ダイオードD23のカソードからのびる出力ライン上にはコイルL21が配設される。すなわちコイルL21の一端は、ダイオードD23を介してコイルS11の一端(巻き始め側)に接続され、他端は出力端子13に接続される。また、コイルS11の他端(巻終わり側)は他方の出力端子14に接続される。さらに、ダイオードD23とコイルL21との接続点にダイオードD24のカソードが接続され、ダイオードD24のアノードはコイルS11の他端(巻終わり側)に接続される。
一方、トランスT1の二次側のコイルS11の他端(巻終わり側)は、トランスT1の二次側のコイルS12の一端(巻き始め側)に接続され、コイルS12の他端(巻終わり側)は、トランスT2の二次側のコイルS21の一端(巻終わり側)に接続されている。そして、コイルS21の他端(巻き始め側)はダイオードD25のアノードに接続され、ダイオードD25のカソードは、上記出力端子13に接続されている。
従って、トランスT1の二次側においては、ダイオードD23からコイルL21を経て出力端子13に向かう方向、またはダイオードD24からコイルL21を経て出力端子13に向かう方向のいずれかに電流が流れる。更に、トランスT1の二次側およびトランスT2の二次側においては、ダイオードD25から出力端子13に向かう方向にのみ電流が流れる構成となっている。
一方、トランスT1の二次側のコイルS11の他端(巻終わり側)は、トランスT1の二次側のコイルS12の一端(巻き始め側)に接続され、コイルS12の他端(巻終わり側)は、トランスT2の二次側のコイルS21の一端(巻終わり側)に接続されている。そして、コイルS21の他端(巻き始め側)はダイオードD25のアノードに接続され、ダイオードD25のカソードは、上記出力端子13に接続されている。
従って、トランスT1の二次側においては、ダイオードD23からコイルL21を経て出力端子13に向かう方向、またはダイオードD24からコイルL21を経て出力端子13に向かう方向のいずれかに電流が流れる。更に、トランスT1の二次側およびトランスT2の二次側においては、ダイオードD25から出力端子13に向かう方向にのみ電流が流れる構成となっている。
そして、上記出力端子13と出力端子14との間には平滑用のコンデンサC1が接続されており、出力端子13,14からコンデンサC1により平滑された直流電圧が出力される。
以上のように構成される変換回路300は、直流電源11から供給される直流電圧に基づいて、出力端子13,14に接続された負荷Lに対して直流電圧を出力する。
次に、変換回路300の動作について説明する。
トランジスタQ1のゲートG1にパルス電圧が入力され、トランジスタQ1がオンに切り換えられると、トランスT1の一次側のコイルP1と、トランスT2の一次側のコイルP21に直流電圧が供給され、コイルP1、コイルP21およびトランジスタQ1に至る経路に電流が流れる。トランスT1の一次側のコイルP1に電流が流れることより、トランスT1の二次側のコイルS11には、コイルS11の巻き始め側(黒丸印)を正とする、コイルP1とコイルS11との巻数比に応じた誘導起電力が生じる。
トランジスタQ1のゲートG1にパルス電圧が入力され、トランジスタQ1がオンに切り換えられると、トランスT1の一次側のコイルP1と、トランスT2の一次側のコイルP21に直流電圧が供給され、コイルP1、コイルP21およびトランジスタQ1に至る経路に電流が流れる。トランスT1の一次側のコイルP1に電流が流れることより、トランスT1の二次側のコイルS11には、コイルS11の巻き始め側(黒丸印)を正とする、コイルP1とコイルS11との巻数比に応じた誘導起電力が生じる。
また、トランスT2の一次側のコイルP21に電流が流れることにより、コイルP21と磁気結合されたコイルP22にも誘導起電力が生じる。この起電力は、コイルP22の巻き始め側(黒丸印)を正とする起電力である。ここでトランジスタQ1がオンされているため、コイルP22に生じる起電力はダイオードD1のアノード側を正とする順方向電圧として作用する。この結果、コイルP22の両端が、トランジスタQ1およびダイオードD1を通して短絡状態とされ、コイルP22からトランジスタQ1およびダイオードD1を通して再びコイルP22に至る閉回路に電流が流れる。こうして閉回路に電流が流れる結果、コイルP22の両端間電圧は略0(ゼロ)ボルトとなる。また、トランスT2のコイルP22の電圧が略0(ゼロ)ボルトであるため、それと磁気結合されているコイルP21の両端間電圧も略0(ゼロ)ボルトとなる。ここで、コイルP21とコイルP22にそれぞれ流れる電流の向きを考えると、コイルP21には巻き始め側(黒丸印)から巻終わり側に電流が流れるのに対し、コイルP22内部には巻終わり側から巻き始め側(黒丸印)に閉回路電流が流れている。コイルP21巻終わり側がコイルP22の巻き始め側(黒丸印)に接続されているため、コイルP21に流れる電流によって生じる磁束とコイルP22に流れる電流により生じる磁束とは互いに打ち消し合う。
つまり、トランジスタQ1がオンのとき、トランスT2の磁気コアに磁気エネルギーが蓄積されることはない。このことは、トランスT2を付加することによって後述するような有意な効果が得られるにもかかわらず、トランスT2に磁気エネルギーが蓄積されないことから、トランスT2自身によるエネルギーの損失が生じないことも意味する。
なお、上記のとおり、コイルP21に流れる電流によって生じる磁束とコイルP22に流れる電流により生じる磁束とは互いに打ち消し合い、トランスT2の磁気回路に磁束が蓄積されないことから、トランスT2は当然に磁気飽和状態ではない(コイルP21、コイルP22を通る磁束がほとんど無い状態である)。したがって、トランスT2のコイルP21(コイルP22も同様であるが)は十分大きなリアクタンスを有している。
つまり、トランジスタQ1がオンのとき、トランスT2の磁気コアに磁気エネルギーが蓄積されることはない。このことは、トランスT2を付加することによって後述するような有意な効果が得られるにもかかわらず、トランスT2に磁気エネルギーが蓄積されないことから、トランスT2自身によるエネルギーの損失が生じないことも意味する。
なお、上記のとおり、コイルP21に流れる電流によって生じる磁束とコイルP22に流れる電流により生じる磁束とは互いに打ち消し合い、トランスT2の磁気回路に磁束が蓄積されないことから、トランスT2は当然に磁気飽和状態ではない(コイルP21、コイルP22を通る磁束がほとんど無い状態である)。したがって、トランスT2のコイルP21(コイルP22も同様であるが)は十分大きなリアクタンスを有している。
上記のとおり、トランジスタQ1がオンのとき、トランスT2の磁気コアに磁気エネルギーが蓄積されないため、トランスT2自身によって何らエネルギー損失を生じさせない一方、直流電源11から供給される直流電圧がすべてトランスT1のコイルP1に印加され、トランスT1のみを通してエネルギーがコイルS11に伝達されることになる。
トランスT1の二次側にあるコイルS11には、上記のとおり、コイルS11の巻き始め側(黒丸印)を正とする誘導起電力が生じ、この起電力はコイルS11のダイオードD23側が正、出力端子13側が負となる。従ってダイオードD23には、そのアノード側を正とする順方向電圧が印加されるので、ダイオードD23からコイルL21を通して出力端子13に向かう電流が流れる。
つまり、トランジスタQ1がオンのときには、出力端子13,14から、コイルS11に生じた誘導起電力に基づく直流電圧が出力される。
なお、トランジスタQ1がオンのときには、上記のとおり、トランスT2の一次側のコイルP21の両端間電圧が略0(ゼロ)ボルトであるため、コイルP21と磁気結合された二次側のコイルS21に起電力がほとんど生じない。また、トランスT1の二次側のコイルS12には、コイルS12の巻き始め側(黒丸印)を正とする誘導起電力が生じるが、この起電力はダイオードD25に対してアノード側を負とする逆方向電圧となって印加されるので、コイルS12に生じた誘導起電力に基づく直流電圧が出力端子13,14から出力されることはない。したがって、直列接続されているトランスT1の二次側のコイルS12およびトランスT2の二次側のコイルS21は、出力端子13,14からの直流電圧の出力に何ら関与しない。
つまり、トランジスタQ1がオンのときには、出力端子13,14から、コイルS11に生じた誘導起電力に基づく直流電圧が出力される。
なお、トランジスタQ1がオンのときには、上記のとおり、トランスT2の一次側のコイルP21の両端間電圧が略0(ゼロ)ボルトであるため、コイルP21と磁気結合された二次側のコイルS21に起電力がほとんど生じない。また、トランスT1の二次側のコイルS12には、コイルS12の巻き始め側(黒丸印)を正とする誘導起電力が生じるが、この起電力はダイオードD25に対してアノード側を負とする逆方向電圧となって印加されるので、コイルS12に生じた誘導起電力に基づく直流電圧が出力端子13,14から出力されることはない。したがって、直列接続されているトランスT1の二次側のコイルS12およびトランスT2の二次側のコイルS21は、出力端子13,14からの直流電圧の出力に何ら関与しない。
一方、トランジスタQ1がオンのときに上記のとおり電流が流れることによって、コイルL21にエネルギーが蓄積される。このコイルL21に蓄積されるエネルギーは、後述するようにトランジスタQ1がオフのときに出力電圧の一部を出力する源となる。
その後、トランジスタQ1がパルス電圧によりオフに切り換えられると、コイルP1への直流電圧の供給が遮断され、コイルP1の自己インダクタンスによる逆起電力(フライバック電圧)が生じる。既に述べたようにこのとき発生する逆起電力は大きいため、従来のスイッチング電源回路ではトランジスタのドレイン側の電位が大きく急上昇する。それゆえ従来は、高耐電圧のトランジスタを使用する必要があった。これに対し、本発明では、コイルP1にコイルP21を直列接続し、トランジスタQ1のドレインに接続すること、および、ダイオードD2をコイルP1とコイルP21の直列回路に並列に接続することによって、トランジスタQ1のドレイン電位の上昇を抑えている。
すなわち、図1において、トランジスタQ1がオフに切り換えられたときコイルP1の巻終わり側を正とする向きの逆起電力による大きなスパイク電圧が瞬間的にトランジスタQ1のドレインに印加されようとするが、コイルP1には、コイルP21およびダイオードD2の閉回路が設けられており、このスパイク電圧はダイオードD2のアノード側を正とする順方向電圧であるため、トランジスタQ1のドレイン電位はダイオードD2により略直流電源の正電位にクランプされる。したがって、トランジスタQ1は、略直流電源電圧程度の耐電圧特性を有するトランジスタであれば足りる。
以上の状態で、トランジスタQ1がオンであったときにトランスT1の相互誘導によりコイルS11から負荷側にエネルギーが伝達され、トランスT1の磁気コアには磁気エネルギーはほとんど蓄積されないが、少しは残る。このため、トランジスタQ1がオフしたときコイルP1、S11に逆起電力が発生し、この逆起電力はコイルS11のダイオードD23側が負、出力端子14側が正となる。従ってダイオードD23には、そのアノード側を負とする逆方向電圧が印加されるので、ダイオードD23から出力端子13に向かう電流は流れない。従って、コイルS11に生じた逆起電力に基づく直流電圧は、出力端子13,14からは出力されない。
一方、トランジスタQ1がオフに切り換えられたときコイルP1の巻終わり側を正とする向きの逆起電力が発生すると、トランスT1の二次側のコイルS12には、その巻終わり側を正とする起電力が発生する。また、上記のとおり、コイルP1→コイルP21→ダイオードD2→コイルP1の閉回路が構成されることにより、トランスT2の一次側のコイルP21には、巻き始め側(黒丸印)を正とする電圧が印加される。このため、トランスT2の相互誘導作用によって、トランスT2の二次側のコイルS21に、巻き始め側(黒丸印)を正とする、コイルP21とコイルS21の巻数比に応じた誘導起電力が発生する。このとき、トランスT1のコイルP1に発生する逆起電力(フライバック電圧)によってコイルS12に生じる起電力の向き、およびトランスT2のコイルS21に発生する誘導起電力の向きは共に、コイルS21に接続されるダイオードD25のアノード側を正、出力端子13側を負とする向きとなる。従ってダイオードD25には、そのアノード側を正とする順方向電圧が印加されるので、ダイオードD25から出力端子13に向かう電流が流れる。従って、出力端子13,14からは、コイルS12に生じた起電力とコイルS21に生じた誘導起電力の両方に基づく直流電圧が、コンデンサC1により平滑されて出力される。
すなわち、変換回路300は、フライバック動作時に、トランスT1の一次側のコイルP1に発生する逆起電力に基づいて二次側のコイルS12に発生する電圧(VS12)に加えて、トランスT2の二次側のコイルS21に発生する電圧(VS21)を、出力電圧として有効利用している。つまり、コイルS12に発生する電圧とコイルS21に発生する電圧の和(V=VS12+VS21)が、出力電圧として得られる。
一方、トランジスタQ1がオフに切り換えられ、コイルL21のダイオードD23側の電位が低下すると、コイルL21には自己インダクタンスによる逆起電力が生じる。この逆起電力により、ダイオードD24からコイルL21を通して出力端子13に向かう方向に電流が流れる。従って、コイルL21に生じた逆起電力に基づく直流電圧がコンデンサC1により平滑されて出力端子13,14に出力される。
上記のとおり、ダイオードD2は、トランジスタQ1がオンからオフに切り変わったときのトランジスタQ1のドレイン側の電位上昇を抑える役割を有するが、本発明は、ダイオードD2に加えて、トランスT2(コイルP21とコイルP22)およびダイオードD1を備えたことに大きな意義がある。このことは、変換回路300においてトランスT2(コイルP21、コイルP22)およびダイオードD1が無い場合の動作と比較すると、明確に理解されるものである。
図1においてコイルP21、コイルP22、およびダイオードD1が無い場合(ここでコイルP21が無い場合とは、コイルP1の巻き終わりが直接ダイオードD2のアノードとトランジスタQ1のドレインに接続されている状態をいう)を考える。トランジスタQ1がオンからオフに切り換えられたとき、コイルP1に生じる逆起電力の向きはダイオードD2の順方向電圧に相当するため、コイルP1の両端がダイオードD2によって短絡状態とされる。したがって、コイルP21が無くても、トランジスタQ1のドレイン側の電位が略直流電源の正電位にクランプされる。ここで、コイルP21が無い状態でコイルP1の両端が短絡状態とされると、コイルP1とダイオードD2の閉回路に電流が流れるため、トランスT1の磁気コアに蓄積された磁束は減衰せずにそのまま保存され、トランスT1の磁気回路に存在する磁束を急速に減衰できなくなる。これは、スイッチング周波数を高められないことを意味し、したがって、変換回路の出力を高出力とすることができない。また、トランスT1の一次側のコイルP1に磁気エネルギーが保存されると、二次側のコイルS11によって電気エネルギーを放出できない。
これに対し、本実施の形態にかかる変換回路300では、トランジスタQ1がオンからオフに切り換えられたとき、コイルP1からコイルP21およびダイオードD2の閉回路が存在するため、上記のとおりトランジスタQ1のドレインがクランプされるとともに、上記のとおりコイルP21の大きなリアクタンスのため上記の閉回路にほとんど電流が流れない。したがって、トランスT1の磁気回路に存在する磁束は急速に減衰できるため、トランジスタQ1をオン/オフするスイッチング周波数を高められる。これにより、変換回路300の出力を高出力とすることができる。また、トランスT1の一次側のコイルP1に磁気エネルギーが保存されないため、二次側のコイルS11によって電気エネルギーを放出することができる。
以上のとおり、変換回路300によれば、(1)トランジスタQ1がオンからオフに切り換えられたときに、トランジスタQ1のドレインに高電圧が印加されることを防止できるため、トランジスタQ1に低い耐電圧のトランジスタを使用することができる、(2)トランスT2を付加してもトランスT2の磁気コアに磁気エネルギーが蓄積されないため、直流電源から供給されるエネルギーを全てトランスT1に伝達することができ、エネルギー変換効率が損なわれることがない、(3)トランジスタQ1のスイッチング周波数を高めることができるので、高出力を得ることができる、(4)トランジスタQ1がオフのときに出力される直流電圧は、トランスT1の一次側のコイルP1に発生する逆起電力に基づいてトランスT1の二次側のコイルS11に生じた電圧に、コイルS21に生じた誘導起電力に基づく電圧を加算したものとなるため、コイルS12の巻数を少なく設定することができ、またコイルS21の巻数も多くする必要がない、という利点がある。
ところで、変換回路300では、トランジスタQ1がオンおよび/またはオフのときに、トランスT2のコイルP21、コイルP22に電流が流れるが、その電流の向きは、コイルP21にあっては巻き始め側(黒丸印)から巻終わり側に、コイルP22にあっては巻終わり側から巻き始め側(黒丸印)である。したがって、トランスT2の磁気コアには互いに逆方向の磁束が通ることとなり磁束が相殺し蓄積されないこととなるが、少しは蓄積されることがある。かかる問題を解消するために、本実施の態様では、トランスT2の磁気コアとして、予め永久磁化された磁気コアを使用することが好ましい。このような磁気コア材料としては、フェライト磁石などが好適である。かかる磁気コア材料の選択は、トランスT1についても同様である。
[第2の実施の形態]
図2は、本発明を適用した第2の実施の形態に係る変換回路310の基本的な構成を示す回路図である。図2に示す変換回路310は、上記第1の実施の形態に係る変換回路300において、トランスT2の二次側に、一次側のコイルP21と磁気結合されたコイルS22を付加したものである。従って、図1の変換回路300と同様に配設される回路素子等については、同符号を付して説明を省略する。
図2は、本発明を適用した第2の実施の形態に係る変換回路310の基本的な構成を示す回路図である。図2に示す変換回路310は、上記第1の実施の形態に係る変換回路300において、トランスT2の二次側に、一次側のコイルP21と磁気結合されたコイルS22を付加したものである。従って、図1の変換回路300と同様に配設される回路素子等については、同符号を付して説明を省略する。
図2に示す変換回路310は、図1に示す変換回路300においてトランスT2の二次側のコイルS22を備え、コイルS22の一端(巻き始め側)はダイオードD23のアノードに接続され、コイルS22の他端(巻終わり側)はトランスT1の二次側のコイルS11の一端(巻き始め側)に接続され、コイルS11とコイルS22の直列回路を構成している。
従って、トランスT1の二次側およびトランスT2の二次側においては、コイルS11からコイルS22、ダイオードD23を通して出力端子13に向かう方向に電流が流れる構成となっている。
従って、トランスT1の二次側およびトランスT2の二次側においては、コイルS11からコイルS22、ダイオードD23を通して出力端子13に向かう方向に電流が流れる構成となっている。
以上のように構成される変換回路310は、直流電源11から供給される直流電圧に基づいて、出力端子13,14に接続された負荷Lに対して直流電圧を出力する。
次に、変換回路310の動作について説明する。
トランジスタQ1のゲートG1にパルス電圧が入力され、トランジスタQ1がオンに切り換えられると、トランスT1の一次側のコイルP1と、トランスT2のコイルP21に直流電圧が供給され、コイルP1、コイルP21およびトランジスタQ1に至る経路に電流が流れる。トランスT1の一次側のコイルP1に電流が流れることより、トランスT1の二次側のコイルS11には、コイルS11の巻き始め側(黒丸印)を正とする、コイルP1とコイルS11との巻数比に応じた誘導起電力が生じる。また、トランスT2の一次側のコイルP21に電流が流れることにより、コイルP21と磁気結合されたコイルP22にも誘導起電力(コイルP22の巻き始め側(黒丸印)を正とする起電力)が生じる。ここでトランジスタQ1がオンされているため、コイルP22に生じる起電力はダイオードD1のアノード側を正とする順方向電圧として作用する。この結果、コイルP22の両端が、トランジスタQ1およびダイオードD1を通して短絡状態とされ、コイルP22からトランジスタQ1およびダイオードD1を通して再びコイルP22に至る閉回路に電流が流れ、コイルP22の両端間電圧、コイルP21の両端間電圧は略0(ゼロ)ボルトとなる。この結果、トランジスタQ1がオンのとき、直流電源11から供給される直流電圧がすべてトランスT1のコイルP1に印加され、直流電源11から供給されるエネルギーはトランスT1に略全て与えられる。一方、コイルP21、コイルP22の両端間電圧は0(ゼロ)ボルトであり、トランスT2の磁気回路に磁束が蓄積されることはない。また、コイルP21、コイルP22の両端間電圧は略0(ゼロ)ボルトであるため、トランスT2の二次側のコイルS22に起電力がほとんど生じない。
トランジスタQ1のゲートG1にパルス電圧が入力され、トランジスタQ1がオンに切り換えられると、トランスT1の一次側のコイルP1と、トランスT2のコイルP21に直流電圧が供給され、コイルP1、コイルP21およびトランジスタQ1に至る経路に電流が流れる。トランスT1の一次側のコイルP1に電流が流れることより、トランスT1の二次側のコイルS11には、コイルS11の巻き始め側(黒丸印)を正とする、コイルP1とコイルS11との巻数比に応じた誘導起電力が生じる。また、トランスT2の一次側のコイルP21に電流が流れることにより、コイルP21と磁気結合されたコイルP22にも誘導起電力(コイルP22の巻き始め側(黒丸印)を正とする起電力)が生じる。ここでトランジスタQ1がオンされているため、コイルP22に生じる起電力はダイオードD1のアノード側を正とする順方向電圧として作用する。この結果、コイルP22の両端が、トランジスタQ1およびダイオードD1を通して短絡状態とされ、コイルP22からトランジスタQ1およびダイオードD1を通して再びコイルP22に至る閉回路に電流が流れ、コイルP22の両端間電圧、コイルP21の両端間電圧は略0(ゼロ)ボルトとなる。この結果、トランジスタQ1がオンのとき、直流電源11から供給される直流電圧がすべてトランスT1のコイルP1に印加され、直流電源11から供給されるエネルギーはトランスT1に略全て与えられる。一方、コイルP21、コイルP22の両端間電圧は0(ゼロ)ボルトであり、トランスT2の磁気回路に磁束が蓄積されることはない。また、コイルP21、コイルP22の両端間電圧は略0(ゼロ)ボルトであるため、トランスT2の二次側のコイルS22に起電力がほとんど生じない。
一方、コイルS11にコイルS11の巻き始め側(黒丸印)を正とする誘導起電力が生じ、この起電力はコイルS11のダイオードD23側が正、出力端子14側が負となるため、ダイオードD23に電流が流れる。この電流は、コイルS11に直列接続されたコイルS22にも流れる。ところが、上記のとおり、コイルS11に直列接続されたコイルS22には起電力がほとんど生じないため、電流は直流抵抗分のみの状態のコイルS22を通して流れるのみである。この結果、トランジスタQ1がオンのときには、出力端子13,14から、コイルS11に生じた誘導起電力に基づく直流電圧が出力される。
以上のとおり、トランジスタQ1がオンのときの動作は、第1の実施の形態に係る変換回路300における動作と基本的に同じである。本実施の態様に係る変換回路310は、トランスT2が二次側のコイルS22を備え、コイルS22がトランスT1の二次側のコイルS11と直列接続されることによって、トランジスタQ1がオンからオフに切り換えられたときにダイオードD23に印加される逆電圧を低減したことに特徴がある。
すなわち、その後、トランジスタQ1がパルス電圧によりオフに切り換えられると、コイルP1への直流電圧の供給が遮断され、コイルP1の自己インダクタンスによる逆起電力(フライバック電圧)が生じる。この逆起電力は、コイルP1の巻終わり側を正とする向きの起電力であり、コイルP1、コイルP21およびダイオードD2の閉回路において、ダイオードD2のアノード側を正とする順方向電圧に相当する。したがって、コイルP1およびコイルP21の直列回路がダイオードD2を通して短絡状態となる。こうして閉回路が存在する結果、トランジスタQ1のドレイン側の電位はダイオードD2によって、略直流電源の正電位にクランプされる。
コイルP1→コイルP21→ダイオードD2→コイルP1の閉回路が構成されることにより、トランスT2の一次側のコイルP21には、巻き始め側(黒丸印)を正とする電圧が印加される。このため、トランスT2の相互誘導作用によって、トランスT2の二次側のコイルS22に、巻き始め側(黒丸印)を正とする、コイルP21とコイルS22の巻数比に応じた誘導起電力が発生する。このとき、トランスT1のコイルP1に発生する逆起電力(フライバック電圧)によってコイルS11に生じる起電力の向きは、トランスT2のコイルS22に発生する誘導起電力の向きと逆向きになるため、コイルS11に生じる起電力がコイルS22に発生する起電力によって相殺される。従って、トランジスタQ1がオフにされたときにダイオードD23のアノード側に加わる逆方向電圧が低減され、大きな電位上昇が抑制されるため、ダイオードD23に比較的低い耐電圧のダイオードを使用すれば足りる。
すなわち、変換回路310は、トランジスタがオフに切り換えられたときに、トランスT1の一次側のコイルP1に発生する逆起電力に基づいて二次側のコイルS11に発生する電圧(巻終わり端を基準として、−VS11)が、トランスT2の二次側のコイルS22に発生する電圧(VS22)によって、相殺される。つまり、コイルS11とコイルS22の直列回路の両端に発生する電圧は、両者の和(V’=−VS11+VS22)に低減される。
従来のフォワード動作をする通常の電圧変換回路においては、電圧変換トランスの二次コイルに接続されるダイオードのカソードには、出力電圧平滑用コンデンサによる電圧(ダイオードにとっては逆方向電圧)が印加されていて、さらにフライバック逆方向電圧が印加されるため、当該ダイオードに特に大きな耐電圧が要求されるという問題があった。これに対し、本実施態様の変換回路310は、上記のとおり、トランスT1の二次側のコイルS11とトランスT2の二次側のコイルS22の直列回路の両端電圧を低減できるため、ダイオードD23は格別大きな耐電圧が要求されないというさらなる利点がある。
なお、トランジスタQ1がオフに切り換えられると、コイルP1に生じる逆起電力によってコイルS12に起電力が生じ、また、コイルP1→コイルP21→ダイオードD2→コイルP1の閉回路が構成されることにより、コイルP21に印加される電圧によってコイルS21に誘導起電力が生じ、これら起電力の和により、ダイオードD25を通して出力端子に向かう電流が流れる点、並びに、コイルL21には自己インダクタンスによる逆起電力が生じ、この逆起電力により、ダイオードD24からコイルL21を通して出力端子13に向かう方向に電流が流れる点は、変換回路300の場合と同様であり、変換回路310においても、コイルS12に生じた起電力とコイルS21に生じた誘導起電力の両方に基づく直流電圧、およびコイルL21に生じた逆起電力に基づく直流電圧が、コンデンサC1により平滑されて出力端子13,14に出力される。
なお、変換回路310においても、トランスT1の一次側のコイルP1の巻数と二次側のコイルS11の巻数との比、コイルS12の巻数を適宜調整することによって、所望の出力電圧を得ることができるのは勿論である。
また、変換回路310において、第1の実施の形態に係る変換回路300と同様に、トランスT2の磁気コアとして、予め永久磁化された磁気コアを使用すると、トランスT2の磁気コアに通る磁束が相殺されずに蓄積されることがある問題を解消することができる。この点、トランスT1についても同様である。
図3は、図2に示す本第2の実施の形態に係る変換回路310の動作を示す電圧波形である。
図3中の各電圧波形は、変換回路310を動作させた場合の各部(CH1〜CH3、CH6)における電圧値の変化を示す。なお、図3中の横軸は時間の経過を示し、縦軸は電圧値を示す。
図3中の各電圧波形は、変換回路310を動作させた場合の各部(CH1〜CH3、CH6)における電圧値の変化を示す。なお、図3中の横軸は時間の経過を示し、縦軸は電圧値を示す。
図3において、チャンネルCH1は、図2中に「CH1」として示すように、トランジスタQ1のドレイン側における電圧値を示す。以下同様に、チャンネルCH2はダイオードD1のカソード側における電圧値、チャンネルCH3はコイルP1の他端(巻終わり側)とコイルP21の一端(巻き始め側)との接続点における電圧値、チャンネルCH6は、コイルS22の一端(巻き始め側)とダイオードD23との接続点の電圧値を示す。
図3中、時刻Z31においてはトランジスタQ1(図2)がオフからオンに切り換えられ、時刻Z32においてはトランジスタQ1がオンからオフに切り換えられる。また、時刻Z33は、コイルP1におけるフライバック電圧が所定のレベルまで低下した時点、時刻Z24はコイルL21における逆起電力が略消失した時点である。
図3の時刻Z1において、変換回路310(図2)のトランジスタQ1がオンに切り換えられると、コイルP1の直流電源11側が正、コイルP21側が負となり、コイルP1には所定の電流が流れる。このとき、トランジスタQ1のドレイン側における電圧値は略0(ゼロ)ボルトであり(チャンネルCH1)、ダイオードD1のカソード側の電圧は、波形上0(ゼロ)ボルトと区別ができないが、0.6ボルト(ダイオードの残留電圧)である(チャンネルCH2)。なお、コイルP1の他端(巻終わり側)とコイルP21の一端(巻き始め側)との接続点の電位は、時間の経過とともに緩やかに上昇する波形を示しているが、事実上ゼロとみなし得る程度の低い電圧値である(チャンネルCH3)。
ここで、コイルS11に生じる起電力により、ダイオードD23のアノード側には、コイルP1とコイルS11の巻数比に応じた正の電圧が印加される(チャンネルCH6)。このため、ダイオードD23は順バイアスされて電流が流れる。
ここで、コイルS11に生じる起電力により、ダイオードD23のアノード側には、コイルP1とコイルS11の巻数比に応じた正の電圧が印加される(チャンネルCH6)。このため、ダイオードD23は順バイアスされて電流が流れる。
次に、時刻Z32において、トランジスタQ1がオンからオフに切り換えられ、コイルP1への直流電圧の供給が遮断されると、コイルP1に大きな逆起電力(フライバック電圧)が生じる。このフライバック電圧は、コイルP1のコイルP21側を正とする大きな電圧であり、この例ではその値は電源電圧の2倍を超える(チャンネルCH3)。ところが、トランジスタQ1のドレイン側の電位は、直流電源の電圧値に抑えられている(チャンネルCH1)。だだし、実験回路では、配線等が有する浮遊容量により、若干トランジェントが発生するが、直流電源電位に落ち着く。これは、コイルP1、コイルP21およびダイオードD2で構成される閉回路が存在することによって、コイルP1とコイルP21との直列回路が短絡状態とされ、ダイオードD2によって、トランジスタQ1のドレイン側の電位が電源電圧の正電位にクランプされるためである。
このフライバック電圧により、コイルS11に巻き始め側(黒丸側)を負(巻終わり側を正)とする逆起電力(巻終わり側を基準とすれば、−VS11)が生じる。また、コイルP1、コイルP21およびダイオードD2で構成される閉回路が存在し、コイルP21の巻き始めに正電位が印加されることにより、コイルS22に巻き始め側(黒丸印)を正とする相互誘導電圧(VS22)が生じる。したがって、これらの電圧の和(V’=−VS11+VS22)が、ダイオードD23のアノード側に逆方向電圧として印加される(チャンネルCH6)。
このフライバック電圧により、コイルS11に巻き始め側(黒丸側)を負(巻終わり側を正)とする逆起電力(巻終わり側を基準とすれば、−VS11)が生じる。また、コイルP1、コイルP21およびダイオードD2で構成される閉回路が存在し、コイルP21の巻き始めに正電位が印加されることにより、コイルS22に巻き始め側(黒丸印)を正とする相互誘導電圧(VS22)が生じる。したがって、これらの電圧の和(V’=−VS11+VS22)が、ダイオードD23のアノード側に逆方向電圧として印加される(チャンネルCH6)。
ここで、ダイオードD23に印加される電圧(チャンネルCH6)に着目すると、コイルP1への電圧供給がオフのとき(時刻Z32〜時刻Z33)振幅が時間と共に減衰する交番電位となっている。これは、コイルL21のリアクタンスと浮遊容量によるものである。しかしながら、フライバック電圧(チャンネルCH3)とこの交番電位(チャンネルCH6)とを比較すると、ダイオードD23のアノード側に加えられる負の方向の振幅はフライバック電圧の大きな振幅よりも明らかに小さい(チャンネルCH3、チャンネルCH6)。このことは、コイルP1への電圧供給がオフのときに、ダイオードD23に加わる逆方向電圧を低下させていることを意味する。
ここで、ダイオードD25に印加される電圧に言及すると、上記のフライバック電圧により、コイルS12に巻き始め側(黒丸側)を負(巻終わり側を正)とする起電力(VS12)が生じる。また、コイルP1、コイルP21およびダイオードD2で構成される閉回路が存在し、コイルP21の巻き始めに正電位が印加されることにより、コイルS21に巻き始め側(黒丸印)を正とする相互誘導電圧(VS21)が生じる。したがって、これらの電圧の和(V=VS12+VS21)が、ダイオードD25のアノード側に順方向電圧として印加される。この結果、ダイオードD25が順方向バイアスされて、ダイオードD25から出力端子13に向かう方向に電流が流れる。
その後コイルP1におけるフライバック電圧は時間の経過とともに低下し、時刻Z33においてほぼ消失する(チャンネルCH3)。その後、コイルL21に生じる逆起電力も時刻Z33においてほぼ消失する(チャンネルCH3)。
以上のとおり、変換回路310において、(1)コイルP1への電圧供給がオンからオフに切り換えられたとき(時刻Z32〜)、コイルP1での大きなフライバック電圧の発生にかかわらず、トランジスタQ1のドレイン側の電位を略電源電圧値に抑えることができること、(2)コイルP1への電圧供給がオフのとき(時刻Z32〜時刻Z33)にダイオードD23に加わる逆方向電圧が小さいことが、図3の電圧波形により確認できる。
なお、上記第1、第2の実施の形態において、変換回路300,310における直流電源11の具体的な形態は任意であって、バッテリやスイッチング電源装置を用いても良いし、或いは、交流電源を整流して直流電圧を供給する回路を直流電源11として用いることも可能であり、いずれの場合であっても同様の効果が得られる。
特に、直流電源11として、交流電源を整流して直流電圧を供給する回路(ダイオードブリッジ回路等)を用いた場合、変換回路300,310は、直流電源回路の一構成回路として利用することができる。直流電源回路は、家庭用交流電源に接続される電化製品、電子機器の多くに搭載されており、これら電化製品、電子機器に本発明の変換回路を適用すれば、極めて有用である。
特に、直流電源11として、交流電源を整流して直流電圧を供給する回路(ダイオードブリッジ回路等)を用いた場合、変換回路300,310は、直流電源回路の一構成回路として利用することができる。直流電源回路は、家庭用交流電源に接続される電化製品、電子機器の多くに搭載されており、これら電化製品、電子機器に本発明の変換回路を適用すれば、極めて有用である。
さらに、上記第1、第2の実施の形態において、変換回路300,310に配される各ダイオードを、極性を逆向きにして取り付けることも勿論可能であり、この場合、出力される直流電圧の極性が逆になるだけで、上記第1、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、変換回路300,310の具体的構成についても特に限定はなく、変換回路300,310の一部または全部を等価回路により置換することも勿論可能である。例えば、変換回路300,310に含まれるダイオードを、整流機能を有する回路に置き換えること、及び/または変換回路300,310に含まれるトランジスタを、外部入力信号によりオン/オフ制御可能なスイッチング機能を有する回路に置き換えることも可能であり、その他の細部構成についても、適宜変更可能であることは勿論である。
本発明の電圧変換回路は、単に直流電圧を変換する機器に適用可能であるのみならず、例えば、本発明の電圧変換回路の入力段(図1、図2中の直流電源11)に、交流電圧を整流する整流回路を接続すれば、交流電圧から所望の直流電圧を出力する電源回路(例えば、スイッチング電源回路)として利用できる。このように、本発明の電圧変換回路は、直流電圧の電圧変換を要する全ての回路及び当該回路を搭載する機器に適用可能である。
300,310 変換回路
11 直流電源
13,14 出力端子
Q1 トランジスタ
C1 コンデンサ
D1,D2,D23,D24,D25,D26 ダイオード
L21 コイル
P1,P21,P22 一次側コイル
S11,S12,S21,S22 二次側コイル
T1,T2 トランス
11 直流電源
13,14 出力端子
Q1 トランジスタ
C1 コンデンサ
D1,D2,D23,D24,D25,D26 ダイオード
L21 コイル
P1,P21,P22 一次側コイル
S11,S12,S21,S22 二次側コイル
T1,T2 トランス
Claims (10)
- 一次側の第1のコイルと、該第1のコイルと磁気結合された二次側の第2のコイルおよび第7のコイルとを有する第1のトランスと、
前記第1のコイルに直列に接続された一次側の第3のコイルと、該第3のコイルと磁気結合された一次側の第4のコイルと、前記第3のコイルと磁気結合された二次側の第5のコイルとを有する第2のトランスと、
前記第3のコイルおよび第4のコイルに接続され、前記第1のコイルに対する直流電圧供給のオン/オフを切り換えるスイッチング手段と、
前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオンのときに、第4のコイルの両端を短絡状態にさせる第1の短絡手段と、
前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオフのときに、前記第1のコイルおよび前記第3のコイルの直列回路を短絡状態にさせる第2の短絡手段とを備え、
前記第1のトランスの前記第7のコイルと前記第2のトランスの前記第5のコイルとは直列に接続されており、
前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオンにされた状態で、前記第2のコイルに生じる起電力に基づいて直流電圧を出力し、前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオフにされた状態で、前記第5のコイルに生じる起電力と前記第7のコイルに生じる起電力との和に基づき直流電圧を出力すること、
を特徴とする電圧変換回路。 - 前記第1のコイルの、一端は前記第2の短絡手段に接続され、他端は前記第3のコイルの一端に接続され、
前記第4のコイルの、一端は前記第3のコイルの他端に接続され、他端は前記第1の短絡手段に接続され、
前記第2のコイルの、一端は第1の整流手段を介して出力ラインに接続され、他端は前記第7のコイルの一端に接続され、
前記第5のコイルの、一端は前記第7のコイルの他端に接続され、他端は第2の整流手段を介して前記出力ラインに接続され、
前記第2のコイルと前記第7のコイルとの接続点の電位は、前記出力ラインに対する基準電位に定められ、
前記スイッチング手段は、前記第4のコイルおよび前記第1の短絡手段の直列回路と並列に接続されるように、前記第3のコイルの前記他端と前記第4のコイルの前記一端との接続点に接続され、
前記第2の短絡手段は、前記第1のコイルおよび前記第3のコイルの直列回路と並列に接続されるように、前記第3のコイルの前記他端と前記第4のコイルの前記一端との接続点に接続されていること
を特徴とする請求項1記載の電圧変換回路。 - 一次側の第1のコイルと、該第1のコイルと磁気結合された二次側の第2のコイルおよび第7のコイルを有する第1のトランスと、
前記第1のコイルに直列に接続された一次側の第3のコイルと、該第3のコイルと磁気結合された一次側の第4のコイルと、前記第3のコイルと磁気結合された二次側の第5のコイルと、前記第3のコイルと磁気結合された二次側の第8のコイルを有する第2のトランスと、
前記第3のコイルおよび第4のコイルに接続され、前記第1のコイルに対する直流電圧供給のオン/オフを切り換えるスイッチング手段と、
前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオンのときに、第4のコイルの両端を短絡状態にさせる第1の短絡手段と、
前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオフのときに、前記第1のコイルおよび前記第3のコイルの直列回路を短絡状態にさせる第2の短絡手段とを備え、
前記第1のトランスの前記第7のコイルと前記第2のトランスの前記第5のコイルとは直列に接続され、
前記第1のトランスの前記第2のコイルと前記第2のトランスの前記第8のコイルとは直列接続され、
前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオンにされた状態で、前記第2のコイルに生じる起電力に基づいて直流電圧を出力し、
前記スイッチング手段により前記第1のコイルに対する電圧供給がオフにされた状態で、前記第5のコイルに生じる起電力と前記第7のコイルに生じる起電力との和に基づき直流電圧を出力するとともに、前記第2のコイルに発生する起電力を前記第8のコイルに生じる起電力によって相殺すること、
を特徴とする電圧変換回路。 - 前記第1のコイルの、一端は前記第2の短絡手段に接続され、他端は前記第3のコイルの一端に接続され、
前記第4のコイルの、一端は前記第3のコイルの他端に接続され、他端は前記第1の短絡手段に接続され、
前記第2のコイルの、一端は前記第8のコイルおよび第1の整流手段を介して出力ラインに接続され、他端は前記第7のコイルの一端に接続され、
前記第5のコイルの、一端は前記第7のコイルの他端に接続され、他端は第2の整流手段を介して前記出力ラインに接続され、
前記第2のコイルと前記第7のコイルとの接続点の電位は、前記出力ラインに対する基準電位に定められ、
前記スイッチング手段は、前記第4のコイルおよび前記第1の短絡手段の直列回路と並列に接続されるように、前記第3のコイルの前記他端と前記第4のコイルの前記一端との接続点に接続され、
前記第2の短絡手段は、前記第1のコイルおよび前記第3のコイルの直列回路と並列に接続されるように、前記第3のコイルの前記他端と前記第4のコイルの前記一端との接続点に接続されていること
を特徴とする請求項3記載の電圧変換回路。 - 前記出力ライン上に、前記第1の整流手段を介して第6のコイルが配設されていることを特徴とする請求項2または4記載の電圧変換回路。
- 前記第1の短絡手段および前記第2の短絡手段が整流素子であることを特徴とする請求項1,2,3または4のいずれかに記載の電圧変換回路。
- 第1のトランスと、第2のトランスと、前記第1のトランスに存在する第1のコイルに対する直流電圧供給のオン/オフを切り換えるスイッチング手段とを備える電圧変換回路であって、少なくとも、
前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと、前記第2のトランスに存在する第3のコイルと、前記スイッチング手段とを備える第1の電流路と、
前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと、前記第2のトランスに存在する前記第3のコイルと、第2の短絡手段とを備える第2の電流路と、
前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと磁気結合された前記第1のトランスに存在する第2のコイルと、第1の整流手段とを備える第4の電流路と、
前記第1のトランスに存在する第7のコイルと、前記第2のトランスに存在する前記第3のコイルと磁気結合された前記第2のトランスに存在する第5のコイルとを備える第5の電流路とを備え、
前記スイッチング手段がオンして前記第1の電流路に電流が流れるとき、前記第2のコイルに発生する電圧に基づいて前記第4の電流路に電流を流し、
前記スイッチング手段がオフして前記第1の電流路に流れる電流が遮断されるとき、前記第7のコイルに発生する電圧と前記第5のコイルに発生する電圧とに基づいて前記第5の電流路に電流を流すとともに、前記第2の電流路を閉回路とし、該第2の電流路が備える前記第2の短絡手段により、前記第1のコイルに発生された逆起電力が前記スイッチング手段に印加されるのを阻止すること、
を特徴とする電圧変換回路。 - 第1のトランスと、第2のトランスと、前記第1のトランスに存在する第1のコイルに対する直流電圧供給のオン/オフを切り換えるスイッチング手段とを備える電圧変換回路であって、少なくとも、
前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと、前記第2のトランスに存在する第3のコイルと、前記スイッチング手段とを備える第1の電流路と、
前記第2のトランスに存在する前記第3のコイルと磁気結合された前記第2のトランスに存在する第4のコイルと、前記スイッチング手段と、第1の短絡手段とを備える第3の電流路と、
前記第1のトランスに存在する前記第1のコイルと磁気結合された前記第1のトランスに存在する第2のコイルを備える第4の電流路と、
前記第1のトランスに存在する第7のコイルと、前記第2のトランスに存在する前記第3のコイルと磁気結合された前記第2のトランスに存在する第5のコイルとを備える第5の電流路とを備え、
前記スイッチング手段がオフして前記第1の電流路に流れる電流が遮断されるとき、前記第5の電流路に電流を流し、
前記スイッチング手段がオンして前記第1の電流路に電流が流れるとき、前記第3電流路及び前記第4の電流路に電流を流すとともに、前記第3及び前記第4のコイルに発生する磁束を略相殺すること、
を特徴とする電圧変換回路。 - 第2のトランスに存在する前記第3のコイルに磁気結合された前記第2のトランスに存在する第8のコイルと、
前記第2のコイルと前記第8のコイルが直列接続された直列回路とを更に備え、
前記スイッチング手段がオフして前記第4の電流路に流れる電流が遮断されるときに前記直列回路の両端に発生する電圧が、前記第2のコイルに発生する電圧と前記第8のコイルに発生する電圧とによって略相殺されること、
を特徴とする請求項7または8に記載の電圧変換回路。 - 請求項1から9のいずれかに記載の電圧変換回路を搭載したことを特徴とする電源装置。
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-
2005
- 2005-03-31 JP JP2005105481A patent/JP2006288092A/ja active Pending
Cited By (2)
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