JP2006288019A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単で安価な部品を追加するだけで、回転電機の効率を劣化させずにベアリング電流を低減させて軸受け部磨耗、回転軸の損傷、破壊等を防止することができる回転電機を提供することを目的とする。
【解決手段】被磁性導体を短冊状に加工した静電遮蔽層15の表面全体を絶縁層12で包み込んだ絶縁スリーブ11を、コイル4とスロット23の間に配置し、絶縁スリーブ11の短手方向16の両端部27がスロット開口部24を塞ぐように配置、固定し、静電遮蔽層15を一点27でステータ2に導通接続することによって静電遮蔽層15から積層板21a、21b・・・21xに流れる電流通路が、強磁性体でできた歯22a〜22bと鎖交するループを形成しないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなく、コイルとロータ間を静電遮蔽して電食を防止することができる回転電機が得られる。
【選択図】図3

Description

本発明は、インバータ装置のスイッチング時に生じる急峻な電圧変化に起因して、高周波誘導に基づいて発生する軸電圧およびベアリング電流によって内輪部、外輪部の軌道面ならびに転導体表面に発生する電食と呼ばれるベアリング損傷を防止するインバータ駆動される軸受け装置を用いた回転電機に発生する電食防止装置を搭載した回転電機に関する。
従来、この種のベアリング電流を防止する機能を有する回転電機は、米国特許第005661353号明細書、または、特開2000−197298号公報に記載されたものが知られている。
以下、その回転電機について図13〜図20を参照しながら説明する。
図13は米国特許第005661353号明細書に記載されている従来の回転電機の断面図である。これは、静電遮蔽層を、スロットの開口部を塞ぐようにロータ側面に対向するステータの空隙側内周面に固定することによって、コイルとロータ間を静電遮蔽してコイルとロータ間の静結合容量を小さくするようにしたものである。軸電圧の大きさは、コイルとロータ間の静電結合容量によって決まる事に着目し、その静電結合容量を小さくすることで軸電圧を下げ電食の発生を抑えるようにしたものである。図において、従来の回転電機100は、例えば誘導電動機であって、ステータ101はスロット102と歯103を有し、スロット102にはコイル104を配置している。ロータ105は例えばかご型巻線106を備えた誘導電動機のロータである。銅でできた静電遮蔽層107がステータ101の空隙側内周面に配置、固定されるように、スチ−ル製ねじ108が、ステータ101表面のねじ穴まで伸びるように取り付けられている。スロット102に埋め込まれたコイル104とロータ105の間の静電結合ができるだけ小さくなるように、静電遮蔽層107の軸方向の長さは、ステータ101の軸方向の長さまで伸びている。静電遮蔽層107はステータ101の内周面に電気的に導通するように取り付けられているので、コイル104はロータ105から静電遮蔽され、コイル104とロータ105間の静電結合容量は小さくなる。
図14は米国特許第005661353号明細書に記載されている従来の他の回転電機の断面図である。これは、コイルを挿入する前に、スロットの表面に導電層を設けた後、コイルをスロット内に設置し、スロット開口部に導電キャップをかぶせることによって、コイルとロータ間を静電遮蔽してコイルとロータ間の静結合容量を小さくするようにしたものである。図13の場合と同様に、軸電圧の大きさは、コイルとロータ間の静電結合容量によって決まる事に着目し、その静電結合容量を小さくすることで軸電圧を下げ電食の発生を抑えるようにしたものであり、図13と異なる部分についてのみ説明する。図において、従来の回転電機109は、コイル104をスロット102内に挿入する前に、スロット102の表面に導電層110を形成し、この後、コイル104を挿入して設置した後、スロット開口部111を塞ぐように、導電キャップ112を設置する。導電キャップ112は、ステータ101の内周面に電気的に導通するように取り付けられているので、コイル104はロータ105から静電遮蔽され、コイルとロータ間の静電結合容量は小さくなる。導電キャップ112は、ステータ101に電気的に導通するように取り付けられているので、コイル104はロータ105から静電遮蔽され、コイル104とロータ105間の静電結合容量は小さくなる。
図15は米国特許第005661353号明細書に記載されている従来の他の回転電機の断面図である。これは、コイルの周りに筒状の静電シールを形成し、静電シールは束にしたコイルの全長相当を包み込むようにし、さらに、静電シールはステータに接続して、コイルとロータ間を静電遮蔽してコイルとロータ間の静結合容量を小さくするようにしたものである。図13の場合と同様に、軸電圧の大きさは、コイルとロータ間の静電結合容量によって決まる事に着目し、その静電結合容量を小さくすることで軸電圧を下げ電食の発生を抑えるようにしたものであり、図13と異なる部分についてのみ説明する。図において、従来の回転電機113は、束にしたコイル104の周りに筒状の静電シール114が形成されている。ここで、静電シール114は束にしたコイル104の全長を包み込むようにしている。静電シール114は、ステータ101に電気的に導通するよう接続されているので、コイル104はロータ105から静電遮蔽され、コイル104とロータ105間の静電結合容量は小さくなる。
図16は特開2000−197298号公報に記載されている従来の回転電機の断面図である。これは、絶縁スリーブの開口部側表面に導電膜を設けることによって、コイルとロータ間を静電遮蔽してコイルとロータ間の静結合容量を小さくするようにしたもので、図13の場合と同様に、軸電圧の大きさは、コイルとロータ間の静電結合容量によって決まる事に着目し、その静電結合容量を小さくすることで軸電圧を下げ電食の発生を抑えるようにしたものである。図において、回転電機114のロータ105は例えばかご型巻線106を備6えた誘導電動機のロータである。ステータ101はスロット102と歯103を有している。スロット102内に巻いたコイル104とスロット102との間には絶縁体を加工して得られる絶縁スリーブ116a〜116cを設けている。コイル104とスロット開口部111との間には絶縁体を加工して得られる絶縁スリーブ117a〜117cを設け、絶縁スリーブ117a〜117cのステータ101に接する側を導電膜118a〜118cとしている。この導電膜118a〜118cをステータ101に接触させることにより、導電膜118a〜118cとステータ101は電気的に接触し、コイル104とロータ105は静電遮蔽され、コイル104とロータ105間の静電結合容量は小さくなる。
図17は、電食対策されていない従来の回転電機において、各部間の静電結合容量を示す断面図である。図において、電食対策されていない従来の回転電機119のロータ105は例えばかご型巻線106を備えた誘導電動機のロータである。ステータ101はスロット102と歯103を有している。スロット102内に巻いたコイル104とスロット102との間には絶縁体を加工して得られる絶縁スリーブ116a〜116cを設けている。さらに、コイル104とスロット開口部111との間には絶縁体を加工して得られる絶縁スリーブ120a〜120cを設けている。コイル104はスロット102内に、ステータ101に接近した位置に配置されるので、コイル104の巻き取り方向に沿って、コイル103とステータ101の間には静電結合容量121が分布している。さらに、ステータ101とロータ104の間の空隙間隔は狭く配置されるので、ステータ101とロータ104の間にもエアーギャップ容量122が存在する。さらに、コイル104とロータ105の間にも、スロット開口部に沿ってコイル104とロータ104間の静電結合容量123が存在する。
図18は、電食対策されていない一般的な回転電機において軸電圧が発生しベアリング電流が発生するメカニズムと、電食対策された従来の回転電機において、スロット開口部に静電遮蔽層を取り付ける事によって、軸電圧が低減され電食を防止できることを説明するコモンモード等価回路である。前述したように、電食対策がされていない図17の回転電機119では、コイル104とステータ101の間にコイル104の巻き取り方向に沿って静電結合容量121が分布しおり、ステータ101とロータ105の間にエーアーギャップ容量122が存在しており、さらに、コイル104とロータ105の間にはコイル104の巻き取り方向に沿って数十pF程度の静電結合容量123が分布している。これを電気回路図で表現すると図18のようになる。124は回転電機119のシャフトを支持しているベアリング装置の等価回路であって、直列等価抵抗125、直列等価インダクタンス126およびスイッチ127の直列回路となっている。ベアリング装置の等価回路124は、エーアーギャップ容量122に並列接続されている。PWM制御されたインバータ装置から回転電機に印加される矩形波電圧は、コイル104の各相と大地との間に印加される共通モードの電圧、すなわち、コモンモード電圧128として表現される。コモンモード電圧128に対する応答電圧としてエアーギャップ容量122に軸電圧を伝達する図示するような閉じた回路129が形成され、インバータ装置からコモンモード電圧128が印加されると、コモンモード電圧128に対する閉じた回路129の応答電圧として、エアーギャップ容量122に軸電圧が発生する。同時に、エアーギャップ容量122にチャージされた軸電圧の放電電流としてベアリング装置の等価回路124を介してベアリング電流が流れ、軸受け部に電食が発生していた。同様に、図13の説明で述べた従来の回転電機100のような静電遮蔽層107、図14の説明で述べた従来の回転電機109のような導電キャップ112、図15の説明で述べた従来の回転電機113のような静電シール114、または、図16の説明で述べた従来の回転電機115のような導電膜118a〜118c付きの絶縁スリーブ117a〜117cを、コイル104とスロット開口部111の間にスロット開口部111を塞ぐように取り付けると、コイル104とロータ105の間が静電遮蔽されるので、コイル104とロータ105の間の静電結合容量123が著しく小さくなり、コモンモード電圧128に対する応答電圧としてエアーギャップ容量122に軸電圧を伝達する図示する閉じた回路129の伝達関数のゲインが小さくなるか、または、消滅するので、コモンモード電圧128に対する応答電圧としてエアーギャップ容量122に発生する軸電圧は著しく減少するかまたは消滅し、エアーギャップ容量122にチャージされた軸電圧の放電電流として発生していたベアリング電流も低減または消滅し、軸受装置の電食を防止することができた。
図19は、図16の説明で述べた従来の回転電機114において、積層板に発生する渦電流を説明する構成図である。図示すように、回転電機114の導電膜118aおよび118bを介して積層板130aおよび130bを通過する電流通路131aが形成される。同様に、導電膜118aおよび118bを介して積層板130bおよび130cを通過する電流通路131b、および、導電膜118aおよび118bを介して積層板130cおよび130dを通過する電流通路131cが形成される。これらの電流ループ131a、131bおよび131cは、歯103の一部分と鎖交する。歯103において、例えば、図19に図示する紙面の表面から裏面へ向かう方向に変化するような回転磁界は、歯103の一部と鎖交する電流ループ131a〜131cに渦電流を誘導させる。歯103は珪素鋼鈑のような強磁性体でできているので、強磁性体と鎖交する電流ループ131a〜131cには大きな渦電流が発生し、この渦電流による損失のため回転電機のエネルギー変換効率は著しく低下していた。同様に、図13の説明で述べた従来の回転電機100のような静電遮蔽層107、図14の説明で述べた従来の回転電機109のような導電キャップ112、または、図15の説明で述べた従来の回転電機113のような静電シール114は、隣り合った積層板と導通して、図19に説明したのと同様な電流ループが形成されていた。これらの電流ループは、強磁性体でできた歯と錯交し、歯に強力な回転磁界が加わる事によって、電流ループに渦電流が発生していた。この渦電流による損失のため回転電機のエネルギー変換効率は著しく低下していた。
図20は、従来の静電シール材による電食対策をした従来の回転電機と、対策をしない回転電機について、回転数と効率の関係を比較したグラフである。図において、点線は従来の静電シール材による電食対策をした従来の回転電機、実線は対策をしない回転電機の回転数と効率の関係であり、対策をした従来の回転電機は、対策をしない回転電機と比較して、前述した渦電流の発生により回転数が増大するほど損失が落ちている。
米国特許第005661353号明細書 特開2000−197298号公報(第4頁、第3図、第5図、第6図)
上記のような従来の回転電機では、ステータの歯を挟む隣り合った2つの静電遮蔽層と隣り合った2枚の積層板は電流ループを形成する。この電流ループは歯の一部分と錯交する。歯に発生する回転磁界は、歯と鎖交する電流ループに渦電流を誘導させるが、歯は珪素鋼鈑のような強磁性体でできているので、強磁性体と鎖交する電流ループには大きな渦電流が発生する。この渦電流による損失のため回転電機のエネルギー変換効率を著しく低下させるという課題があり、エネルギー変換効率を劣化させることなく、ベアリング電流を発生させないようにして、電食の発生を防止することが要求されている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、回転電機のエネルギー変換効率を劣化させることなく、ベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機を提供することを目的としている。
本発明の回転電機は上記目的を達成するために、互いに絶縁して積層した複数の積層板より形成され、スロットと歯を有しそのスロット内にコイルを配置するステータと、そのステータを内周面に固定したハウジングと、回転軸を有するロータと、軸受装置と、2枚のエンドブラケットを有し、前記ロータは前記回転軸に取り付けられた前記軸受装置を介して前記ハウジングの両端部に固定された2枚のエンドブラケットに保持される回転電機において、絶縁体を短冊板状に加工して得られる絶縁層の厚さ方向中央位置に、非磁性導体を加工して得られる静電遮蔽層を形成した第1の絶縁スリーブを備え、前記第1の絶縁スリーブを前記スロットと前記コイルの間に配置し、前記第1の絶縁スリーブの短手方向両端部が前記スロットの開口部を塞ぐように固定し、前記静電遮蔽層および前記歯によって前記歯と鎖交する電流ループが形成されないように前記静電遮蔽層を前記積層板または前記ステータに導通接続して、前記コイルと前記ロータ間を静電遮蔽するようにした事を特徴とする回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、互いに絶縁して積層した複数の積層板より形成され、スロットと歯を有しそのスロット内にコイルを配置するステータと、そのステータを内周面に固定したハウジングと、回転軸を有するロータと、軸受装置と、2枚のエンドブラケットを有し、前記ロータは前記回転軸に取り付けられた前記軸受装置を介して前記ハウジングの両端部に固定された2枚のエンドブラケットに保持される回転電機において、絶縁体を短冊板状に加工して得られる絶縁層の短手方向両端部の厚さ方向中央位置に、非磁性導体を短冊板状に加工して得られる静電遮蔽層を形成した第2の絶縁スリーブを備え、前記第2の絶縁スリーブを前記スロットと前記コイルの間に配置し、前記第2の絶縁スリーブの短手方向両端部が前記スロットの開口部を塞ぐように固定し、前記静電遮蔽層および前記歯によって前記歯と鎖交する電流ループが形成されないように前記静電遮蔽層を前記積層板または前記ステータに導通接続して、前記コイルと前記ロータ間を静電遮蔽するようにした事を特徴とする回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第1の絶縁スリーブの静電遮蔽層の一点を一枚の積層板またはステータに導通接続するようにした事を特徴とする請求項1記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第2の絶縁スリーブの静電遮蔽層の一点を一枚の積層板またはステータに導通接続するようにした事を特徴とする請求項2記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第1の絶縁スリーブの静電遮蔽層の長手方向片側を一枚の積層板に導通接続するようにした事を特徴とする請求項1記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第2の絶縁スリーブの静電遮蔽層の長手方向片側を一枚の積層板に導通接続するようにした事を特徴とする請求項2記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、非磁性導体を略円筒に加工して得られる静電遮蔽層の外周面に絶縁層を形成した略円筒物をコイルエンド部とエンドリング部の間に配置し、第1の絶縁スリーブの静電遮蔽層の長手方向片側のみを前記略円筒物の静電遮蔽層に導通接続し、前記略円筒物の静電遮蔽層を前記一枚の積層板または前記ステータに導通接続することにより、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくしてコイルとロータ間を静電遮蔽した事を特長とする請求項1記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、非磁性導体を略円筒に加工して得られる静電遮蔽層の外周面に絶縁層を形成した略円筒物をコイルエンド部とエンドリング部の間に配置し、第2の絶縁スリーブの静電遮蔽層の長手方向片側のみを前記略円筒物の静電遮蔽層に導通接続し、前記略円筒物の静電遮蔽層を前記一枚の積層板または前記ステータに導通接続することにより、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくしてコイルとロータ間を静電遮蔽した事を特長とする請求項1記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第1の絶縁スリーブの短手方向両端部が重なり合うように固定させて、第1の絶縁スリーブの短手方向両端部にある静電遮蔽層がスロット開口部全体を塞ぐようにすることによって、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくしてコイルとロータ間を静電遮蔽した事を特長とする請求項1記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第2の絶縁スリーブの短手方向両端部が重なり合うように固定させて、第2の絶縁スリーブの短手方向両端部にある静電遮蔽層がスロット開口部全体を塞ぐようにすることによって、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくしてコイルとロータ間を静電遮蔽した事を特長とする請求項2記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第1の静電スリーブの前記絶縁層は比誘電率が5以下の低誘電率材料で形成することによって、前記コイルと前記ステータ間の静電結合容量を小さくして、前記インバータと前記回転電機のフレームグランド端子間を結ぶアース線に流れる漏れ電流が増大しないようにした事を特徴とする請求項1記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第2の静電スリーブの前記絶縁層は比誘電率が5以下の低誘電率材料で形成することによって、前記コイルと前記ステータ間の静電結合容量を小さくして、前記インバータと前記回転電機のフレームグランド端子間を結ぶアース線に流れる漏れ電流が増大しないようにした事を特徴とする請求項2記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、略円筒物の前記絶縁層は比誘電率が5以下の低誘電率材料で形成することによって、前記コイルと前記ステータ間の静電結合容量を小さくして、前記インバータと前記回転電機のフレームグランド端子間を結ぶアース線に流れる漏れ電流が増大しないようにした事を特徴とする請求項7、または、請求項8記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第1の絶縁スリーブは弾性を持つ絶縁体で絶縁層を形成し、かつ、弾性を持つ非磁性導体で静電遮蔽層を形成する事を特徴とする請求項1記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
また、本発明の回転電機は上記目的を達成するために、第2の絶縁スリーブは弾性を持つ絶縁体で絶縁層を形成し、かつ、弾性を持つ非磁性導体で静電遮蔽層を形成する事を特徴とする請求項2記載の回転電機としたものである。
この手段により、安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、エネルギー変換効率を劣化させることなくベアリング電流を低減または消滅して電食を防止することができる回転電機が得られる。
本発明によれば安価で簡単な部品の追加で大きな渦電流を発生させないようにして、回転電機のエネルギー変換効率を劣化させることなく、軸電圧を低減または消滅させる事により、ベアリング電流を低減または消滅してベアリング装置の電食を解消することができるという効果のある回転電機を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、表面に絶縁層を形成した非磁性導体を短冊状に加工して得られる静電遮蔽層がスロット開口部を塞ぐように構成する事により、コイルとロータ間を静電遮蔽して、コイルとロータ間の静電結合容量を低減させることによって軸電圧を低減させて電食を防止することができるという作用を有する。
また、絶縁スリーブの短手方向両端部が重なり合うように固定させて、絶縁スリーブの短手方向両端部にある静電遮蔽層が重なり合うようにすれば、静電遮蔽層が隙間なくスロット開口部を塞ぐことになり、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率が大きくなり、絶縁スリーブの間に隙間がある場合よりもコイルとロータ間の静電結合容量は小さくなるので、軸電圧をより小さく抑圧する事ができ、電食発生を防止する効果を強化できるという作用を有する。
また、非磁性導体を略円筒形に加工して得られる静電遮蔽層の外周面に絶縁層を形成した略円筒物をコイルエンド部とエンドリング部の間に配置し、絶縁スリーブの静電遮蔽層の長手方向片側のみを略円筒物の静電遮蔽層に導通接続すれば、略円筒物がない場合よりもコイルとロータ間の静電遮蔽被覆率が大きくなるので、軸電圧をより小さく抑圧する事ができ、電食発生を防止する効果を強化できるという作用を有する。
また、静電遮蔽層の表面に絶縁層を形成しており、静電遮蔽層と歯によって強磁性体でできた歯と錯交する電流ループが形成されないので、電流ループに流れる渦電流による損失により回転電機の効率が劣化することなく、コイルとロータ間を静電遮蔽する事ができるという作用有する。
また、静電遮蔽層の一点のみを最端部の積層板、または、ステータに導通接続するようにしたものであり、積層板と絶縁された静電遮蔽層の一点のみを最短部の積層版に導電接続することにより、静電遮蔽層と歯によって強磁性体でできた歯と錯交する電流ループが形成されないので、電流ループに流れる渦電流による損失により回転電機の効率を劣化させることなく、コイルとロータ間を静電遮蔽して、コイルとロータ間の静電結合容量を低減させて軸電圧を低減させることにより電食を防止することができるという作用を有する。
また、静電遮蔽層の長手方向片側のみを最端部の積層板に導通接続するようにしたものであり、積層板と絶縁された静電遮蔽層の長手方向片側のみを最短部の積層版に導電接続することにより、静電遮蔽層と歯によって強磁性体でできた歯と錯交する電流ループが形成されないので、電流ループに流れる渦電流による損失により回転電機の効率を劣化させることなく、コイルとロータ間を静電遮蔽して、コイルとロータ間の静電結合容量を低減させて軸電圧を低減させることにより電食を防止することができるという作用を有する。
また、静電遮蔽層の長手方向片側のみを略円筒物の静電遮蔽層に導通接続するようにしたものであり、積層板と絶縁された静電遮蔽層の長手方向片側のみを略円筒物の静電遮蔽層に導電接続することにより、静電遮蔽層と歯によって強磁性体でできた歯と錯交する電流ループが形成されないので、電流ループに流れる渦電流による損失により回転電機の効率を劣化させることなく、コイルとロータ間を静電遮蔽して、コイルとロータ間の静電結合容量を低減させて軸電圧を低減させることにより電食を防止することができるという作用を有する。
また、絶縁体は比誘電率が5以下の低誘電率材料を使用するようにしたものであり、コイルとステータ間の絶縁体の比誘電率を小さく抑えることにより、コイルとステータ間の静電結合容量は小さくなり、コイルとステータ間の静電結合容量が原因でインバータと回転電機のフレームグランド端子間を結ぶアース線に流れる漏れ電流は増大しないという作用を有する。
また、スロット開口部に配置される絶縁スリーブの短手方向両端部は、その両端部間に隙間があり、かつ、弾性を持つ静電遮蔽層と弾性を持つ絶縁体を使用することにより絶縁スリーブ全体は弾性を持つようになり、絶縁スリーブを歯に固定した後でも巻線をスロットに巻回す巻線巻回処理ができるという作用を有する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1の回転電機の構造を示し、図において、回転電機1は例えば誘導電動機であって、ステータ2は、ハウジング3の内周面に固定されている。ステータ2にはコイル4を配置させるための凹型状のスロットを有し、スロットに収まらないコイル4の端部をコイルエンド5a〜5bと呼んでいる。回転軸6を有するロータ7は、籠型巻き線を有する誘導電動機のロータであって、ロータ7の両端にはアルミニウムを加工した籠型巻き線のエンドリング8a〜8bを有している。ロータ7は、軸受装置9a〜9bを介してハウジング3の両端部に固定された2枚のエンドブラケット10a〜10bに保持されている。コイル4とロータ7の間には後述する第1の静電スリーブ11が配置されている。
図2は実施の形態1の第1の絶縁スリーブ11の構造図である。図において、第1の絶縁スリーブ11は、絶縁体を短冊板状に加工して得られる絶縁層12の厚さ方向13の中央位置14に、非磁性導体を加工して得られる図示するような形状の静電遮蔽層15を形成したものである。第1の静電スリーブ11は、第1の静電スリーブ11の短手方向16の両端部17の間に隙間18が開くように、図示するような湾曲した形状になるように加工されている。ここで、隙間18の間隔は、コイル4を構成している巻線一本分を通過する事ができる距離が確保されていれば良い。第1の静電スリーブ11の静電遮蔽層15の短手方向16の両端部17を残して、絶縁層12からはみ出る静電遮蔽層15の一部は、図示するようにカットされている。
図3(a)は図1において図示する19の方向から見た実施の形態1の回転電機の構造図を示し、図3(b)は図3(a)において図示する20の方向から見た回転電機の構造図である。図において、ステータ2は珪素鋼板のような強磁性体でできた複数の積層板21a、21b、21c・・・21xを互いに絶縁して積層して形成したもので、歯22a〜22bとスロット23を有している。スロット23内にはコイル4が配置され、コイル4とスロット23の間には、第1の絶縁スリーブ11が配置されている。第1の絶縁スリーブ11の短手方向16の両端部17は、スロット開口部24を塞ぐように固定されている。第1の絶縁スリーブ11の静電遮蔽層15の短手方向16の両端部17は、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されている。絶縁スリーブ11の長手方向25の静電遮蔽層15の先端部片側26aは、図示するように、一点27において、線材28を介して最端部の積層板21aに溶接、または、はんだ付けして接続されている。
図3(a)〜(b)で示すように、静電遮蔽層15の短手方向16の両端部17が、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されるので、図13〜図16で説明した従来の回転電機100、109、113および115と同様に、コイルとロータ間が静電遮蔽層により静電遮蔽されるので、コイルとロータ間の静電結合容量は小さくなり、図13〜図16で説明した従来の回転電機と同様の理由により、軸電圧は、著しく減少するか、または、消滅し、ベアリング電流も低減、または、消滅し、軸受装置の電食を防止することができる。
さらに、静電遮蔽層15の表面は絶縁層12で被覆されており、静電遮蔽層15の一点27のみを積層板21aに導通接続しているので、従来の回転電機のように、静電遮蔽層と積層板を通過する電流通路が、珪素鋼鈑のような強磁性体でできた歯の一部分と鎖交する電流ループを形成するようなことがなく、図3(a)に図示する29の方向に変化するような回転磁界が発生しても、積層板に発生する渦電流を小さく抑える事ができ、渦電流損失によって回転電機のエネルギー変換効率が劣化する事はない。
さらに、第1の絶縁スリーブ11の短手方向16の両端部17の間は隙間18が開いており、第1の絶縁スリーブ11は弾性を持つ材料で構成されているので、第1の絶縁スリーブ11を、スロット23内に固定して、静電遮蔽層15を線材28を介して積層板21aに接続した後でも、コイル4を構成している巻線をスロット23に巻回す巻線巻回処理をする事ができる。
さらに、絶縁層12は、ポリイミドのように比誘電率が5以下の低比誘電率材料を用いているので、絶縁層12をはさんで静電遮蔽層15に接近して配置されるコイル4と静電遮蔽層15との間の静電結合容量、すなわち、コイル4とステータ2との間の静電結合容量が小さくなるように配慮されており、回転電機1がインバータにより駆動される場合において、インバータからコイル4に印加されるコモンモード電圧に対する応答電流としてインバータと回転電機を接続するアース線に発生する漏れ電流を増大させないようにすることができ、アース線より放射される不要な電磁波を増大させないようにすることができる。
(実施の形態2)
図4(a)は実施の形態2の回転電機の構造図を示し、図4(b)は図4(a)において図示する20の方向から見た回転電機の構造図である。実施の形態2は、実施の形態1と同様に、静電遮蔽層と積層板によって形成される電流通路を形成しないようにして渦電流による損失を小さく抑えつつ、コイルとロータ間の静電結合容量を小さくすることで軸電圧を下げ電食の発生を抑えるようにしたものであり、図3と同様な部分についての説明は省略する。
コイル4とスロット23の間には、第1の絶縁スリーブ11が挿入されている。第1の絶縁スリーブ11の短手方向16の両端部17は、スロット開口部24を塞ぐように固定されている。第1の絶縁スリーブ11の静電遮蔽層15の短手方向16の両端部17は、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されている。静電遮蔽層15の長手方向25の先端部片側26a〜26bは、図示するように、折り曲げられて最端部の積層板21aに溶接、または、はんだ付けして接続されている。
図4(a)〜(b)で示すように、実施の形態1と同様に、静電遮蔽層12が、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されるので、実施の形態1で説明したのと同様の理由により、軸電圧は、著しく減少するか、または、消滅し、ベアリング電流も低減、または、消滅し、軸受装置の電食を防止することができる。
さらに、静電遮蔽層15の表面は絶縁層12で被覆されており、静電遮蔽層15の長手方向25の先端部片側26a〜26bを折り曲げて最端部の積層板21aに導通接続しているので、従来の回転電機のように、静電遮蔽層と積層板を通過する電流通路が、珪素鋼鈑のような強磁性体でできた歯の一部分と鎖交する電流ループを形成するようなことがなく、図3(a)に図示する方向29に変化するような回転磁界が発生しても、積層板に発生する渦電流を小さく抑える事ができ、渦電流損失によって回転電機のエネルギー変換効率が劣化する事はない。
さらに、第1の絶縁スリーブ11の短手方向16の両端部17の間は隙間18が開いており、第1の絶縁スリーブ11は弾性を持つ材料で構成されているので、第1の絶縁スリーブ11を、スロット23に固定して、静電遮蔽材15の長手方向25の先端部片側26a〜26bを折り曲げて最端部の積層板21aに溶接、または、はんだ付けして接続した後でも、コイル4を構成している巻線をスロット23に巻回す巻線巻回処理をする事ができる。
さらに、絶縁層12は低誘電率材料を用いているので、実施の形態1で説明したのと同様の理由により、回転電機に接続されるアース線に流れる漏れ電流の振幅を小さく抑える事ができる。
(実施の形態3)
図5(a)は実施の形態3の回転電機の構造図を示し、図5(b)は図5(a)において図示する20の方向から見た回転電機1の構造図である。実施の形態3は、実施の形態1と同様に、静電遮蔽層と積層板によって形成される電流通路を形成しないようにして渦電流による損失を小さく抑え、コイルとロータ間の静電結合容量を小さくすることで軸電圧を下げ電食の発生を抑えるようにしたものであり、図3と同様な部分についての説明は省略する。
コイル4とスロット23の間には、第1の絶縁スリーブ11が挿入されている。第1の絶縁スリーブ11の短手方向16の両端部17は、スロット開口部24を塞ぐように固定されている。第1の絶縁スリーブ11の静電遮蔽層15の短手方向16の両端部17は、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されている。非磁性導体を略円筒に加工して得られる静電遮蔽層30a〜30bの外周面に絶縁層31a〜31bを形成した略円筒物32a〜32bが、図示するように、コイルエンド部5aとエンドリング部8aの間に配置されている。ここで、略円筒物32a〜32bは、コイルエンド部5aとエンドリング部8aの間に配置する事ができ、コイルエンド部5aとエンドリング8a間を静電遮蔽してこの間の静電結合容量を低減できる形状であればどのような形状をしていても良い。第1の絶縁スリーブ11の静電遮蔽層15は、長手方向25の先端部片側26a〜26bが、略円筒物32aの静電遮蔽層30aに導通接続するように溶接、または、はんだ付けされている。略円筒物32a、32bの静電遮蔽層30a、30bは、線材33a、33bを介して最端部の積層板21a、21xにそれぞれ溶接、または、はんだ付けして接続されている。
実施の形態3の場合、静電遮蔽層15が、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置され、コイルとロータ間が静電遮蔽層15により静電遮蔽されるので、スロット開口部24に配置されるコイルとロータ間の静電結合容量が低減される。さらに、略円筒物32a〜32bの静電遮蔽層30a〜30bが、コイルエンド部5aとエンドリング部8aの間に挿入されており、コイルエンド部5aとエンドリング部8bの間が静電遮蔽層30a〜30bにより静電遮蔽された分だけ、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率が大きくなり、コイルとロータ間の静電結合容量は実施の形態1〜実施の形態2の場合よりもさらに小さくなり、図13〜図16で説明した従来の回転電機と同様の理由により、軸受装置の電食を防止する効果を実施の形態1〜実施の形態2よりも強化することができる。
さらに、静電遮蔽層15の表面は絶縁層12で被覆されており、静電遮蔽層15の長手方向25の先端部片側26a〜26bのみが、略円筒物32aの静電遮蔽層30aに導通接続しており、さらに、静電遮蔽層30aは積層板21aに導通接続されているので、従来の回転電機のように、静電遮蔽層と積層板を通過する電流通路が、珪素鋼鈑のような強磁性体でできた歯の一部分と鎖交する電流ループを形成するようなことがなく、図3(a)に図示する29の方向に変化するような回転磁界が発生しても、積層板に発生する渦電流を小さく抑える事ができ、渦電流損失によって回転電機のエネルギー変換効率が劣化する事はない。
さらに、第1の絶縁スリーブ11の短手方向16の両端部17の間は隙間18が開いており、第1の絶縁スリーブ11は弾性を持つ材料で構成されているので、第1の絶縁スリーブ11を、スロット23に固定した後でも、静電遮蔽材15の長手方向25の先端部片側26a〜26bを略円筒物32aの静電遮蔽層30aに溶接、または、はんだ付けして接続する前であれば、コイル4を構成している巻線をスロット23に巻回す巻線巻回処理をする事ができる。
さらに、絶縁層12および絶縁層31a〜31bは低誘電率材料を用いているので、実施の形態1で説明したのと同様の理由により、回転電機に接続されるアース線に流れる漏れ電流の振幅を小さく抑える事ができる。
(実施の形態4)
図6は実施の形態4の回転電機の構造図である。これは、実施の形態1で説明した第1の絶縁スリーブの短手方向16の両端部17が重なり合うようにスロット23に固定させて、第1の絶縁スリーブの静電遮蔽層の短手方向両端部が重なり合うようにすることにより、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくするようにしたものである。実施の形態1の場合と同様に、軸電圧の大きさは、コイルとロータ間の静電結合容量によって決まる事に着目し、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくすることにより、その静電結合容量を、よりいっそう小さくすることで軸電圧を下げ、電食の発生を抑えるようにしたものであり、実施の形態1と異なる部分についてのみ説明する。
図において、第1の絶縁スリーブ11の短手方向16の両端部17は、互いに重なり合うように、スロット開口部24を塞ぐように、スロット23に固定されている。絶縁スリーブ11の静電遮蔽層15は、一点27において、線材28を介して最端部の積層板21aに、溶接、または、はんだ付けして接続されている。
図6で示すように、絶縁スリーブ11は、互いに重なるようにスロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されるので、静電遮蔽層15が隙間なくスロット開口部24を塞ぐことになり、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率が大きくなり、実施の形態1で説明した回転電機のように第1の絶縁スリーブの静電遮蔽層15の短手方向16の両端部17の間に隙間18がある場合よりもコイルとロータ間の静電結合容量は小さくなるので、軸電圧をより小さく抑圧する事ができ、電食発生を防止する効果を強化することができる。
(実施の形態5)
図7は実施の形態5の第2の絶縁スリーブ34の構造図である。図において、第2の絶縁スリーブ34は、表面に弾性を持つポリイミドのような比誘電率が5以下の低誘電率材料を図示するように短冊板状に加工した絶縁層35と、絶縁層35の短手方向16の両端部36の位置であって、かつ、厚さ方向37の中央位置38において、銅のような非磁性導体であって薄い板状に加工すると弾性を持つ材料を短冊板状に加工した静電遮蔽層39a〜39bを形成したものである。静電スリーブ34は、静電スリーブ34の短手方向16の両端部36の間に隙間40が開くように、図示するような湾曲した形状になるように加工されている。ここで、隙間40の間隔は、コイル4を構成している巻線一本分を通過させる事ができる距離を確保できていれば良い。
図8(a)は実施の形態5の回転電機の構造図を示し、図8(b)は図8(a)において図示する20の方向から見た回転電機の構造図である。実施の形態5は、実施の形態1と同様に、静電遮蔽層と積層板によって形成される電流通路を形成しないようにして渦電流による損失を小さく抑えつつ、コイルとロータ間の静電結合容量を小さくすることで軸電圧を下げ電食の発生を抑えるようにしたものであり、図3と同様な部分についての説明は省略する。
図示するように、第2の絶縁スリーブ34の短手方向16の両端部36がスロット開口部24を塞ぐように、第2の絶縁スリーブ34がスロット23に固定されている。第2の絶縁スリーブ34の静電遮蔽層39a〜39bは、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されている。静電遮蔽層39a〜39bの長手方向25の先端部片側41a〜41bは、図示するように、一点42a〜42bにおいて、線材43a〜43bを介して最端部の積層板21aに溶接、または、はんだ付けして接続されている。
図8(a)〜(b)で示すように、実施の形態1と同様に、静電遮蔽層39a〜39bは、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されるので、実施の形態1で説明したのと同様の理由により、軸電圧は、著しく減少するか、または、消滅し、ベアリング電流も低減、または、消滅し、軸受装置の電食を防止することができる。
さらに、静電遮蔽層39a〜39bの表面は絶縁層35で被覆されており、静電遮蔽層39a〜39bの一点42a〜42bのみを積層板21aに導通接続しているので、従来の回転電機のように、静電遮蔽層と積層板を通過する電流通路が、珪素鋼鈑のような強磁性体でできた歯の一部分と鎖交する電流ループを形成するようなことがなく、図3(a)に図示する29方向に変化するような回転磁界が発生しても、積層板に発生する渦電流を小さく抑える事ができ、渦電流損失によって回転電機のエネルギー変換効率が劣化する事はない。
さらに、第2の絶縁スリーブ34の短手方向16の両端部36の間は隙間40が開いており、第2の絶縁スリーブ34は弾性を持つ材料で構成されているので、第2の絶縁スリーブ34を、スロット23に固定して、静電遮蔽層39a〜39bの長手方向25の先端部片側41a〜41bを線材43a〜43bを介して最端部の積層板21aに接続した後でも、コイル4を構成している巻線をスロット23に巻回す巻線巻回処理をする事ができる。
さらに、絶縁層35は低誘電率材料を用いているので、実施の形態1で説明したのと同様の理由により、回転電機に接続されるアース線に流れる漏れ電流の振幅を小さく抑える事ができる。
(実施の形態6)
図9(a)は実施の形態6の回転電機の構造図を示し、図9(b)は図9(a)において図示する20の方向から見た回転電機の構造図である。実施の形態6は、実施の形態1と同様に、静電遮蔽層と積層板によって形成される電流通路を形成しないようにして渦電流による損失を小さく抑えつつ、コイルとロータ間の静電結合容量を小さくすることで軸電圧を下げ電食の発生を抑えるようにしたものであり、図3と同様な部分についての説明は省略する。
図示するように、第2の絶縁スリーブ34の短手方向16の両端部36がスロット開口部24を塞ぐように配置して、第2の絶縁スリーブ34をスロット23に固定する。第2の絶縁スリーブ34の静電遮蔽層39a〜39bは、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されている。静電遮蔽層39a〜39bの長手方向25の先端部片側41a〜41bは、図示するように、折り曲げられて最端部の積層板21aに溶接、または、はんだ付けして接続されている。
図9(a)〜(b)で示すように、実施の形態1と同様に、静電遮蔽層39a〜39bが、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されるので、実施の形態1で説明したのと同様の理由により、軸電圧は、著しく減少するか、または、消滅し、ベアリング電流も低減、または、消滅し、軸受装置の電食を防止することができる。
さらに、静電遮蔽層39a〜39bの表面は絶縁層35で被覆されており、静電遮蔽層39a〜39bの長手方向25の先端部片側41a〜41bを折り曲げて最端部の積層板21aに導通接続しているので、従来の回転電機のように、静電遮蔽層と積層板を通過する電流通路が、珪素鋼鈑のような強磁性体でできた歯の一部分と鎖交する電流ループを形成するようなことがなく、図3(a)に図示する29の方向に変化するような回転磁界が発生しても、積層板に発生する渦電流を小さく抑える事ができ、渦電流損失によって回転電機のエネルギー変換効率が劣化する事はない。
さらに、第2の絶縁スリーブ34の短手方向16の両端部36の間は隙間40が開いており、第2の絶縁スリーブ34は弾性を持つ材料で構成されているので、第2の絶縁スリーブ34を、スロット23に固定して、静電遮蔽層39a〜39bの長手方向25の先端部片側41a〜41bを折り曲げて最端部の積層板21aに溶接、または、はんだ付けして接続した後でも、コイル4を構成している巻線をスロット23に巻回す巻線巻回処理をする事ができる。
さらに、絶縁層35は低誘電率材料を用いているので、実施の形態1で説明したのと同様の理由により、回転電機に接続されるアース線に流れる漏れ電流の振幅を小さく抑える事ができる。
(実施の形態7)
図10(a)は実施の形態7の回転電機の構造図を示し、図10(b)は図10(a)において図示する20の方向から見た回転電機の構造図である。実施の形態7は、実施の形態1と同様に、静電遮蔽層と積層板によって形成される電流通路を形成しないようにして渦電流による損失を小さく抑え、コイルとロータ間の静電結合容量を小さくすることで軸電圧を下げ電食の発生を抑えるようにしたものであり、図3と同様な部分についての説明は省略する。
図示するように、第2の絶縁スリーブ34の短手方向16の両端部36がスロット開口部24を塞ぐように、第2の絶縁スリーブ34がスロット23に固定されている。第2の絶縁スリーブ34の静電遮蔽層39a〜39bは、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されている。非磁性導体を略円筒に加工して得られる静電遮蔽層42a〜42bの外周面に絶縁層43a〜43bを形成した略円筒物44a〜44bが、図示するように、コイルエンド部5aとエンドリング部8aの間に配置されている。ここで、略円筒物44a〜44bは、コイルエンド部5aとエンドリング部8aの間に配置する事ができ、コイルエンド部5aとエンドリング8a間を静電遮蔽してこの間の静電結合容量を低減できる形状であればどのような形状をしていても良い。第2の絶縁スリーブ34の静電遮蔽層39a〜39bは、長手方向25の先端部片側41a〜41bが、略円筒物44aの静電遮蔽層42aに導通接続するように溶接、または、はんだ付けされている。略円筒物44a、44bの静電遮蔽層42a、42bは、線材45a、45bを介して最端部の積層板21a、21xにそれぞれ溶接、または、はんだ付けして接続されている。
実施の形態7の場合、静電遮蔽層39a〜39bが、スロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置され、コイルとロータ間が静電遮蔽層39a〜39bにより静電遮蔽されるので、スロット開口部24に配置されるコイルとロータ間の静電結合容量が低減される。さらに、静電遮蔽層42a〜42bが、コイルエンド部5aとエンドリング部8aの間に挿入されており、コイルエンド部5aとエンドリング部8aの間が静電遮蔽層42a〜42bにより静電遮蔽された分だけ、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率が大きくなり、コイルとロータ間の静電結合容量は実施の形態1、実施の形態2、実施の形態4、実施の形態5または実施の形態6の場合よりもさらに小さくなり、図13〜図16で説明した従来の回転電機と同様の理由により、軸受装置の電食を防止する効果を実施の形態1、実施の形態2、実施の形態4、実施の形態5または実施の形態6よりも強化することができる。
さらに、静電遮蔽層39a〜39bの表面は絶縁層35で被覆されており、静電遮蔽層39a〜39bの長手方向25の先端部片側41a〜41bのみが略円筒物44aの静電遮蔽層42aに導通接続しているので、従来の回転電機のように、静電遮蔽層と積層板を通過する電流通路が、珪素鋼鈑のような強磁性体でできた歯の一部分と鎖交する電流ループを形成するようなことがなく、図10(a)に図示する29の方向に変化するような回転磁界が発生しても、積層板に発生する渦電流を小さく抑える事ができ、渦電流損失によって回転電機のエネルギー変換効率が劣化する事はない。
さらに、第2の絶縁スリーブ34の短手方向16の両端部36の間は隙間40が開いており、第2の絶縁スリーブ34は弾性を持つ材料で構成されているので、第2の絶縁スリーブ34を、スロット23に固定した後でも、静電遮蔽層39a〜39bの長手方向25の先端部片側41a〜41bを略円筒物44aの静電遮蔽層42aに溶接、または、はんだ付けして接続する前であれば、コイル4を構成している巻線をスロット23に巻回す巻線巻回処理をする事ができる。
さらに、絶縁層35および絶縁層43a〜43bは低誘電率材料を用いているので、実施の形態1で説明したのと同様の理由により、回転電機に接続されるアース線に流れる漏れ電流の振幅を小さく抑える事ができる。
(実施の形態8)
図11は実施の形態8の回転電機の構造図である。これは、実施の形態5で説明した第2の絶縁スリーブ34の短手方向16の両端部36が重なり合うように第2の絶縁スリーブ34をスロット23に固定させて、第2の絶縁スリーブ34の静電遮蔽層39a〜39bがスロット開口部24全面を塞ぐようにすることにより、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくするようにしたものである。実施の形態5で説明した場合と同様に、軸電圧の大きさは、コイルとロータ間の静電結合容量によって決まる事に着目し、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくすることにより、その静電結合容量を、よりいっそう小さくすることで軸電圧を下げ、電食の発生を抑えるようにしたものであり、実施の形態5と異なる部分についてのみ説明する。
図において、第1の絶縁スリーブ34の短手方向16の両端部36は、互いに重なり合うように、スロット開口部24を塞ぐように、スロット23に固定されている。絶縁スリーブ34の静電遮蔽層39a〜39bは、一点42a〜42bにおいて、線材43a〜43bを介して最端部の積層板21aに、溶接、または、はんだ付けして接続されている。
図11で示すように、絶縁スリーブ34は、互いに重なるようにスロット開口部24のほぼ全面を塞ぐように配置されるので、静電遮蔽層39a〜39bが隙間なくスロット開口部24を塞ぐことになり、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率が大きくなり、実施の形態5で説明した回転電機のように第1の絶縁スリーブ34の静電遮蔽層39a〜39bの短手方向16の両端部36の間に隙間がある場合よりもコイルとロータ間の静電結合容量は小さくなるので、軸電圧をより小さく抑圧する事ができ、電食発生を防止する効果を強化することができる。
図12は、本発明の実施の形態1の回転電機1、実施の形態2の回転電機1、実施の形態3の回転電機1、および、従来の回転電機100のエネルギー変換効率を比較した効率特性を示し、負荷トルクTを変動させつつ回転数nを変化させたときの回転数nと効率ηの関係を示している。図を見て明らかなように、本発明の実施の形態1、実施の形態2、および、実施の形態3による効率は、従来例のものに比べて改善されている事がわかる。
なお、実施の形態4では、静電遮蔽層15の先端部片側26aを先端部の積層板21aに接続する方法として、一点27のみを先端部の積層板21aに接続する実施の形態1で開示したのと同様の方法としているが、静電遮蔽層15の長手方向25の先端部片側26a〜26bを折り曲げて最端部の積層板21aに接続する実施の形態2で開示したのと同様の方法とするか、または、非磁性導体を略円筒に加工して得られる静電遮蔽層30a〜30bの外周面に絶縁層31a〜31bを形成した略円筒物32a〜32bを、コイルエンド部5aとエンドリング部8aの間に配置し、静電遮蔽層15の長手方向25の先端部片側26a〜26bを、略円筒物32aの静電遮蔽層30aに接続し、さらに、略円筒物32a、32bの静電遮蔽層30a、30bを、最端部の積層板21a、21xにそれぞれ接続する実施の形態3で開示したのと同様の方法としてもよく、その作用効果に差異を生じない。
なお、実施の形態8では、静電遮蔽層39a〜39bの先端部片側41a〜41bを先端部の積層板21aに接続する方法として、一点42a〜42bを先端部の積層板21aに接続する実施の形態5で開示したのと同様の方法としているが、静電遮蔽層39a〜39bの長手方向25の先端部片側41a〜41bを折り曲げて最端部の積層板21aに接続する実施の形態6で開示したのと同様の方法とするか、または、非磁性導体を略円筒に加工して得られる静電遮蔽層42a〜42bの外周面に絶縁層43a〜43bを形成した略円筒物44a〜44bを、コイルエンド部5aとエンドリング部8aの間に配置し、静電遮蔽層39a〜39bの長手方向25の先端部片側41a〜41bを、略円筒物44aの静電遮蔽層42aに接続し、さらに、略円筒物44a、44bの静電遮蔽層42a、42bを、最端部の積層板21a、21xにそれぞれ接続する実施の形態7で開示したのと同様の方法としてもよく、その作用効果に差異を生じない。
なお、実施の形態1〜8では、静電遮蔽層15、静電遮蔽層39a〜39b、静電遮蔽層30a〜30b、および、静電遮蔽層42a〜42bは、銅でできた非磁性導体を用いたが、銅にかえてアルミニウム、白金、金、導電性ポリマー等のような非磁性導体を用いてもよく、その作用効果に差異を生じない。
なお、絶縁層12、絶縁層31a〜31b、絶縁層35、および、絶縁層43a〜43bは、ポリイミドを用いているが、ポリイミドにかえてポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ四フッ化エチレン等のように比誘電率が5以下の低比誘電率の絶縁材料を用いてもよく、その作用効果に差異を生じない。
なお、回転電機1を誘導電動機としたが、誘導電動機にかえて直流機、同期機、ステッピングモータ、リラクタンスモータのような回転電機でもよく、その作用効果に差異を生じない。
本発明の回転電機を、インバータ装置を用いて可変速制御をする場合や、トクルの制御をする場合において、ベアリング装置に流れるベアリング電流が原因で発生していたベアリング装置の電食を解消して、良好なエネルギー変換効率で回転電機を運転する事ができ、省エネルギー、省電力を目標とした産業機器や家電製品に使用される回転電機の用途にも適用できる。
実施の形態1の回転電機の構造図 実施の形態1の第1の絶縁スリーブの構造図 (a)図1においてAの方向から見た実施の形態1の回転電機の構造図(b)図3(a)においてDの方向から見た回転電機の構造図 (a)実施の形態2の回転電機の構造図(b)図4(a)においてDの方向から見た回転電機の構造図 (a)実施の形態3の回転電機の構造図(b)図5(a)においてDの方向から見た回転電機の構造図 実施の形態4の回転電機の構造図 実施の形態5の第3の絶縁スリーブ27の構造図 (a)実施の形態5の回転電機の構造図(b)図8(a)においてDの方向から見た回転電機の構造図 (a)実施の形態6の回転電機の構造図(b)図9(a)においてDの方向から見た回転電機の構造図 (a)実施の形態7の回転電機の構造図(b)図10(a)においてDの方向から見た回転電機の構造図 実施の形態8の回転電機の構造図 実施の形態1の回転電機1、実施の形態2の回転電機1、実施の形態3の回転電機1、および、従来の回転電機100のエネルギー変換効率を比較した効率特性図 従来の米国特許第005661353号明細書に記載されている従来の回転電機の断面図 従来の米国特許第005661353号明細書に記載されている従来の他の回転電機の断面図 従来の米国特許第005661353号明細書に記載されている従来の他の回転電機の断面図 従来の特開2000−197298号公報に記載されている従来の回転電機の断面図 従来の電食対策されていない従来の回転電機の各部間の静電結合容量を示す断面図 従来の電食対策されていない一般的な回転電機において軸電圧が発生しベアリング電流が発生するメカニズムと、電食対策された従来の回転電機において、スロット開口部に静電遮蔽層を取り付ける事によって、軸電圧が低減され電食を防止できることを説明するコモンモード等価回路図 従来の回転電機において積層板に発生する渦電流を説明する構成図 従来の静電シール材による電食対策をした従来の回転電機と対策をしない回転電機について回転数と効率の関係を比較したグラフ
符号の説明
1 回転電機
2 ステータ
3 ハウジング
4 コイル
6 回転軸
7 ロータ
9a 軸受装置
9b 軸受装置
10a エンドブラケット
10b エンドブラケット
11 第1の絶縁スリーブ
12 絶縁層
13 厚さ方向
14 中央位置
15 静電遮蔽層
16 短手方向
17 両端部
23 スロット
24 スロット開口部
25 長手方向
26a 先端部片側
26b 先端部片側
27 一点
30a 静電遮蔽層
30b 静電遮蔽層
31a 絶縁層
31b 絶縁層
32a 略円筒物
32b 略円筒物
34 第2の絶縁スリーブ
35 絶縁層
36 両端部
37 厚さ方向
38 中央位置
39a 静電遮蔽層
39b 静電遮蔽層
41a 一点
41b 一点
42a 静電遮蔽層
42b 静電遮蔽層
43a 絶縁層
43b 絶縁層
44a 略円筒物
44b 略円筒物
100 従来の回転電機
101 ステータ
102 スロット
103 歯
104 コイル
105 ロータ
106 かご型巻き線
107 静電遮蔽層
108 スチ−ル製ねじ
109 従来の回転電機
110 導電層
111 スロット開口部
112 導電キャップ
113 従来の回転電機
114 静電シール
115 従来の回転電機
116a 絶縁スリーブ
116b 絶縁スリーブ
116c 絶縁スリーブ
117a 絶縁スリーブ
117b 絶縁スリーブ
117c 絶縁スリーブ
118a 導電膜
118b 導電膜
118c 導電膜
119 電食対策されていない従来の回転電機
120a 絶縁スリーブ
120b 絶縁スリーブ
120c 絶縁スリーブ
121 コイルとステータ間の静電結合容量
122 ステータとロータ間の静電結合容量
123 コイルとロータ間の静電結合容量

Claims (15)

  1. 互いに絶縁して積層した複数の積層板より形成され、スロットと歯を有しそのスロット内にコイルを配置するステータと、そのステータを内周面に固定したハウジングと、回転軸を有するロータと、軸受装置と、2枚のエンドブラケットを有し、前記ロータは前記回転軸に取り付けられた前記軸受装置を介して前記ハウジングの両端部に固定された2枚のエンドブラケットに保持される回転電機において、絶縁体を短冊板状に加工して得られる絶縁層の厚さ方向中央位置に、非磁性導体を加工して得られる静電遮蔽層を形成した第1の絶縁スリーブを備え、前記第1の絶縁スリーブを前記スロットと前記コイルの間に配置し、前記第1の絶縁スリーブの短手方向両端部が前記スロットの開口部を塞ぐように固定し、前記静電遮蔽層および前記歯によって前記歯と鎖交する電流ループが形成されないように前記静電遮蔽層を前記積層板または前記ステータに導通接続して、前記コイルと前記ロータ間を静電遮蔽するようにした事を特徴とする回転電機。
  2. 互いに絶縁して積層した複数の積層板より形成され、スロットと歯を有しそのスロット内にコイルを配置するステータと、そのステータを内周面に固定したハウジングと、回転軸を有するロータと、軸受装置と、2枚のエンドブラケットを有し、前記ロータは前記回転軸に取り付けられた前記軸受装置を介して前記ハウジングの両端部に固定された2枚のエンドブラケットに保持される回転電機において、絶縁体を短冊板状に加工して得られる絶縁層の短手方向両端部の厚さ方向中央位置に、非磁性導体を短冊板状に加工して得られる静電遮蔽層を形成した第2の絶縁スリーブを備え、前記第2の絶縁スリーブを前記スロットと前記コイルの間に配置し、前記第2の絶縁スリーブの短手方向両端部が前記スロットの開口部を塞ぐように固定し、前記静電遮蔽層および前記歯によって前記歯と鎖交する電流ループが形成されないように前記静電遮蔽層を前記積層板または前記ステータに導通接続して、前記コイルと前記ロータ間を静電遮蔽するようにした事を特徴とする回転電機。
  3. 第1の絶縁スリーブの静電遮蔽層の一点を一枚の積層板またはステータに導通接続するようにした事を特徴とする請求項1記載の回転電機。
  4. 第2の絶縁スリーブの静電遮蔽層の一点を一枚の積層板またはステータに導通接続するようにした事を特徴とする請求項2記載の回転電機。
  5. 第1の絶縁スリーブの静電遮蔽層の長手方向片側を一枚の積層板に導通接続するようにした事を特徴とする請求項1記載の回転電機。
  6. 第2の絶縁スリーブの静電遮蔽層の長手方向片側を一枚の積層板に導通接続するようにした事を特徴とする請求項2記載の回転電機。
  7. 非磁性導体を略円筒に加工して得られる静電遮蔽層の外周面に絶縁層を形成した略円筒物をコイルエンド部とエンドリング部の間に配置し、第1の絶縁スリーブの静電遮蔽層の長手方向片側のみを前記略円筒物の静電遮蔽層に導通接続し、前記略円筒物の静電遮蔽層を前記一枚の積層板または前記ステータに導通接続することにより、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくしてコイルとロータ間を静電遮蔽した事を特長とする請求項1記載の回転電機。
  8. 非磁性導体を略円筒に加工して得られる静電遮蔽層の外周面に絶縁層を形成した略円筒物をコイルエンド部とエンドリング部の間に配置し、第2の絶縁スリーブの静電遮蔽層の長手方向片側のみを前記略円筒物の静電遮蔽層に導通接続し、前記略円筒物の静電遮蔽層を前記一枚の積層板または前記ステータに導通接続することにより、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくしてコイルとロータ間を静電遮蔽した事を特長とする請求項1記載の回転電機。
  9. 第1の絶縁スリーブの短手方向両端部が重なり合うように固定させて、第1の絶縁スリーブの短手方向両端部にある静電遮蔽層がスロット開口部全体を塞ぐようにすることによって、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくしてコイルとロータ間を静電遮蔽した事を特長とする請求項1記載の回転電機。
  10. 第2の絶縁スリーブの短手方向両端部が重なり合うように固定させて、第2の絶縁スリーブの短手方向両端部にある静電遮蔽層がスロット開口部全体を塞ぐようにすることによって、コイルとロータ間の静電遮蔽被覆率を大きくしてコイルとロータ間を静電遮蔽した事を特長とする請求項2記載の回転電機。
  11. 第1の静電スリーブの前記絶縁層は比誘電率が5以下の低誘電率材料で形成することによって、前記コイルと前記ステータ間の静電結合容量を小さくして、前記インバータと前記回転電機のフレームグランド端子間を結ぶアース線に流れる漏れ電流が増大しないようにした事を特徴とする請求項1記載の回転電機。
  12. 第2の静電スリーブの前記絶縁層は比誘電率が5以下の低誘電率材料で形成することによって、前記コイルと前記ステータ間の静電結合容量を小さくして、前記インバータと前記回転電機のフレームグランド端子間を結ぶアース線に流れる漏れ電流が増大しないようにした事を特徴とする請求項2記載の回転電機。
  13. 略円筒物の前記絶縁層は比誘電率が5以下の低誘電率材料で形成することによって、前記コイルと前記ステータ間の静電結合容量を小さくして、前記インバータと前記回転電機のフレームグランド端子間を結ぶアース線に流れる漏れ電流が増大しないようにした事を特徴とする請求項7、または、請求項8記載の回転電機。
  14. 第1の絶縁スリーブは弾性を持つ絶縁体で絶縁層を形成し、かつ、弾性を持つ非磁性導体で静電遮蔽層を形成する事を特徴とする請求項1記載の回転電機。
  15. 第2の絶縁スリーブは弾性を持つ絶縁体で絶縁層を形成し、かつ、弾性を持つ非磁性導体で静電遮蔽層を形成する事を特徴とする請求項2記載の回転電機。
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