JP2006287577A - ノイズ抑制回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ライン上のインダクタを増やすことなく、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化を改善し、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性を得ることができるようにする。
【解決手段】 第1の導電3上の第1の巻線11に、第1および第2の直列回路5,6における各巻線12,13を磁気結合する。第1の巻線11と第1の直列回路5とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第1の巻線11と第2の直列回路6とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果が得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路に関する。
スイッチング電源、インバータ、照明機器の点灯回路等のパワーエレクトロニクス機器は、電力の変換を行う電力変換回路を有している。電力変換回路は、直流を矩形波の交流に変換するスイッチング回路を有している。そのため、電力変換回路は、スイッチング回路のスイッチング周波数と等しい周波数のリップル電圧や、スイッチング回路のスイッチング動作に伴うノイズを発生させる。このリップル電圧やノイズは他の機器に悪影響を与える。そのため、電力変換回路と他の機器あるいは線路との間には、リップル電圧やノイズを低減する手段を設ける必要がある。
また、最近、家庭内における通信ネットワークを構築する際に用いられる通信技術として電力線通信が有望視され、その開発が進められている。電力線通信は、電力線に高周波信号を重畳して通信を行う。この電力線通信では、電力線に接続された種々の電気・電子機器の動作によって、電力線上にノイズが発生し、このことが、エラーレートの増加等の通信品質の低下を招く。そのため、電力線上のノイズを低減する手段が必要になる。また、電力線通信では、屋内電力線上の通信信号が屋外電力線に漏洩することを阻止する必要がある。
なお、2本の導電線を伝搬するノイズには、2本の導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモード(ディファレンシャルモード)ノイズと、2本の導電線を同じ位相で伝搬するコモンモードノイズとがある。
これらのノイズを抑制するために、電源ラインや信号ラインなどにラインフィルタを設けることが有効である。特許文献1には、AC電源ライン上のノイズを除去するACラインフィルタが記載されている。このACラインフィルタは、一対の電源ライン上に、ノーマルモード抑制用の逆相トランスと2つのコモンモードチョークコイルとを備えている。すなわち、同一のライン上に複数のインダクタを備えている。
特開平10−256859
ラインフィルタでは、ライン上のインダクタに回路値(インダクタンス)の大きなものを使用するため、そこでの寄生成分が大きな問題となる。寄生成分があると、各回路素子には素子自身とその寄生成分とによる自己共振点(自己共振周波数)が存在することとなる。ライン上のインダクタには、並列的に寄生キャパシタが存在し、並列共振回路が構成されることで、自己共振点が生ずる。その自己共振点は、インダクタがインダクタの性質として作用する限界の値であり、その自己共振点以上の周波数では、インダクタではなくキャパシタとして作用してしまう。この場合、寄生キャパシタによるスルーパスが生じるため、自己共振点以上の帯域では高域性能が伸びずに所望の特性が得られなくなる。ライン上のインダクタのインダクタンスは値が大きいため、コイルの製造上、寄生キャパシタの容量が数pF程度は自然についてしまう。この場合、インダクタンスの値が大きいため自己共振点は低い周波数となる。すなわち、低い周波数で自己共振点を持つため、それが自己共振周波数以上の高域性能に悪影響を及ぼす。
特許文献1に記載のラインフィルタは、このような寄生キャパシタによる悪影響の改善がなされていない。このラインフィルタでは、低域側で減衰量を得ようとする場合、ライン上のインダクタとして大きなインダクタンス値のコイルが必要となるが、この場合、インダクタンス値が大きいためわずかな容量の寄生キャパシタであっても自己共振点が形成され、低い周波数に自己共振点が存在するものを使用しなければならなかった。自己共振点が存在する場合、インダクタがキャパシタの性質を持つようになり、設計上の回路構成とは等価的に異なる状態の回路となってしまう。ライン上のインダクタとして低い周波数に自己共振点が存在するものを使用する場合、高域側の減衰量を落とすためには、複数個のコイルを用いると共にキャパシタを併用してT型フィルタのような構成にしなければならない。このためノイズを満足に広範囲にわたって落とす場合は、多段の構成にしてコイルが複数個必要となる場合が多く、フィルタを構成する実装面積などが大きくならざるを得なかった。さらにはコモンモードの場合、使用できるキャパシタが漏洩電流などの規制のため限界があり、コイルの寄生キャパシタ成分の影響が大きくなり高域特性に影響を与える場合があった。
また実際にはさらに、ライン上のインダクタには等価的に並列に抵抗成分も存在しており、これの影響によって、得られる減衰量に限界がある。さらにはノイズ源のインピーダンスの違いによってもインダクタを入力とするか、キャパシタを入力とするかでノイズの低減効果が大きく変わり、かえって悪化する場合なども多かった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ライン上のインダクタを増やすことなく、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化を改善し、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性を得ることができるようにしたノイズ抑制回路を提供することにある。
本発明の第1の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、第1の導電線上に設けられた第1の巻線と、互いに直列的に接続された第2の巻線および第1のキャパシタを含み、一端が第1の巻線の一方の端部に接続され他端が第2の導電線に接続された第1の直列回路と、互いに直列的に接続された第3の巻線および第2のキャパシタを含み、一端が第1の巻線の他方の端部に接続され他端が第2の巻線と第1のキャパシタとの間に接続された第2の直列回路とを備えている。そして、第2の巻線と第3の巻線とが、第1の導電線上における第1の巻線に磁気結合されているものである。
本発明の第2の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、第1の導電線上に設けられた第1の巻線と、互いに直列的に接続された第2の巻線および第1のキャパシタを含み、一端が第1の巻線の一方の端部に接続され他端が第2の導電線に接続された第1の直列回路と、互いに直列的に接続された第3の巻線および第2のキャパシタを含み、一端が第1の巻線の他方の端部に接続され他端が第2の導電線に接続された第2の直列回路とを備えている。そして、第2の巻線と第3の巻線とが、第1の導電線上における第1の巻線に磁気結合されているものである。
本発明の第1および第2の観点に係るノイズ抑制回路では、ノーマルモードノイズ抑制用の回路が構成される。このノイズ抑制回路では、第1の巻線と第1の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第1の巻線と第2の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果により、ライン(第1の導電線)上に第1の巻線によるインダクタ成分のみを設けた構成であっても、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化が改善され、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性が得られる。
特に、第1の巻線と第2の巻線との関係で低域側で減衰ピークが形成され、第2の直列回路における共振回路により高域側で減衰ピークが形成される。また、それらの減衰ピークの中間領域で、第1の巻線とその寄生キャパシタとによる自己共振点のピークが形成される。各回路値の関係を調整してこれらのピーク位置を調整することで、広範囲にわたって所望の減衰特性が得られる。
ここで、広範囲にわたって所望の減衰特性を得るために、以下の条件を満足することが好ましい。すなわち、第3の巻線のインダクタンスをxL、第1の巻線のインダクタンスをLLとしたとき、
xL<LL
を満足すると共に、第2の巻線のインダクタンスをILとしたとき、
IL<LL
を満足することが好ましい。
また、第1の巻線と第2の巻線との結合係数をk1、第1の巻線と第3の巻線との結合係数をk2としたとき、
k1<k2
を満足することが好ましい。
特に、第1の巻線と第3の巻線との結合係数k2は強い方が好ましい。理想的にはk2≒1であることが好ましい。
また、本発明の第1および第2の観点に係るノイズ抑制回路において、第2の直列回路における第2のキャパシタに並列接続された抵抗素子、をさらに備えるようにしても良い。
これにより、第1の巻線の寄生成分として寄生抵抗がある場合であっても、その影響が軽減され、より良好な減衰特性が得られる。
本発明の第3の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、第1の導電線上に設けられた第1の巻線と、互いに直列的に接続された第2の巻線および第1のキャパシタを含み、一端が第1の巻線の一方の端部に接続され他端が接地接続された第1の直列回路と、互いに直列的に接続された第3の巻線および第2のキャパシタを含み、一端が第1の巻線の他方の端部に接続され他端が第1の直列回路における第2の巻線と第1のキャパシタとの間に接続された第2の直列回路と、第2の導電線上に設けられると共に、第1の巻線に磁気結合された第4の巻線と、互いに直列的に接続された第5の巻線および第3のキャパシタを含み、一端が第4の巻線の一方の端部に接続され他端が接地接続された第3の直列回路と、互いに直列的に接続された第6の巻線および第4のキャパシタを含み、一端が第4の巻線の他方の端部に接続され他端が第3の直列回路における第5の巻線と第3のキャパシタとの間に接続された第4の直列回路とを備えている。そして、第2の巻線と第3の巻線とが、第1の導電線上における第1の巻線に磁気結合され、かつ、第5の巻線と第6の巻線とが、第2の導電線上における第4の巻線に磁気結合されているものである。
本発明の第4の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、第1の導電線上に設けられた第1の巻線と、互いに直列的に接続された第2の巻線および第1のキャパシタを含み、一端が第1の巻線の一方の端部に接続され他端が接地接続された第1の直列回路と、互いに直列的に接続された第3の巻線および第2のキャパシタを含み、一端が第1の巻線の他方の端部に接続され他端が接地接続された第2の直列回路と、第2の導電線上に設けられると共に、第1の巻線に磁気結合された第4の巻線と、互いに直列的に接続された第5の巻線および第3のキャパシタを含み、一端が第4の巻線の一方の端部に接続され他端が接地接続された第3の直列回路と、互いに直列的に接続された第6の巻線および第4のキャパシタを含み、一端が第4の巻線の他方の端部に接続され他端が接地接続された第4の直列回路とを備えている。そして、第2の巻線と第3の巻線とが、第1の導電線上における第1の巻線に磁気結合され、かつ、第5の巻線と第6の巻線とが、第2の導電線上における第4の巻線に磁気結合されているものである。
本発明の第3および第4の観点に係るノイズ抑制回路では、コモンモードノイズ抑制用の回路が構成される。このノイズ抑制回路では、第1の導電線上を伝搬するノイズ成分に対しては、第1の巻線と第1の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第1の巻線と第2の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果が得られる。同様に、第2の導電線上を伝搬するノイズ成分に対しては、第4の巻線と第3の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第4の巻線と第4の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果が得られる。これらの相乗効果により、各ライン(第1および第2の導電線)上に1つの巻線(第1および第4の巻線)によるインダクタ成分のみを設けた構成であっても、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化が改善され、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性が得られる。
特に、第1の巻線と第2の巻線との関係、ならびに第4の巻線と第5の巻線との関係で低域側で減衰ピークが形成され、第2の直列回路における共振回路および第4の直列回路における共振回路により高域側で減衰ピークが形成される。また、それらの減衰ピークの中間領域で、第1の巻線とその寄生キャパシタとによる自己共振点および第4の巻線とその寄生キャパシタとによる自己共振点のピークが形成される。各回路値の関係を調整してこれらのピーク位置を調整することで、広範囲にわたって所望の減衰特性が得られる。
ここで、広範囲にわたって所望の減衰特性を得るために、以下の条件を満足することが好ましい。すなわち、第3の巻線のインダクタンスと第6の巻線のインダクタンスとを共にxL、第1の巻線のインダクタンスと第4の巻線のインダクタンスとを共にLLとしたとき、
xL<LL
を満足すると共に、第2の巻線のインダクタンスと第5の巻線のインダクタンスとを共にILとしたとき、
IL<LL
を満足することが好ましい。
このような条件を満足することにより、より良好な減衰特性が得られる。
また、第1の巻線と第2の巻線との結合係数、および第4の巻線と第5の巻線との結合係数を共にk1、第1の巻線と第3の巻線との結合係数、および第4の巻線と第6の巻線との結合係数を共にk2としたとき、
k1<k2
を満足することが好ましい。
このような条件を満足することにより、より良好な減衰特性が得られる。
特に、第1の巻線と第3の巻線との結合係数、および第4の巻線と第6の巻線との結合係数k2は強い方が好ましい。理想的にはk2≒1であることが好ましい。
また、本発明の第3および第4の観点に係るノイズ抑制回路において、第2の直列回路における第2のキャパシタに並列接続された第1の抵抗素子と、第4の直列回路における第4のキャパシタに並列接続された第2の抵抗素子と、をさらに備えるようにしても良い。
これにより、第1および第4の巻線の寄生成分として寄生抵抗がある場合であっても、その影響が軽減され、より良好な減衰特性が得られる。
特に、本発明の第4の観点に係るノイズ抑制回路において、第1の直列回路の第1のキャパシタの一端が第1の巻線の一方の端部に接続されると共に、第3の直列回路の第3のキャパシタの一端が第4の巻線の一方の端部に接続され、かつ、第1の直列回路の第2の巻線と第2の直列回路の第5の巻線とが共通化され、その共通化された第2および第5の巻線の一端が、第1および第3の直列回路の各キャパシタの他端に接続されると共に、他端が接地されていても良い。
この場合、巻線が共通化されていることで、第2の巻線と第5の巻線とを別々に設ける場合に比べて簡易な構成で実現でき、小型化も容易となる。
また特に、本発明の第4の観点に係るノイズ抑制回路において、第2の直列回路の第2のキャパシタの一端が第1の巻線の他方の端部に接続されると共に、第4の直列回路の第4のキャパシタの一端が第4の巻線の他方の端部に接続され、かつ、第2の直列回路の第3の巻線と第4の直列回路の第6の巻線とが共通化され、その共通化された第3および第6の巻線の一端が、第2および第4の直列回路の各キャパシタの他端に接続されると共に、他端が接地されていても良い。
この場合、巻線とが共通化されていることで、第3の巻線と第6の巻線とを別々に設ける場合に比べて簡易な構成で実現でき、小型化も容易となる。
本発明の第1または第2の観点に係るノイズ抑制回路によれば、第1の導電上の第1の巻線に、第1および第2の直列回路における各巻線を磁気結合するようにしたので、第1の巻線と第1の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第1の巻線と第2の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果を得ることができる。これにより、ライン(第1の導電線)上に第1の巻線によるインダクタ成分のみを設けた構成で、ライン上のインダクタを増やすことなく、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化を改善し、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性を得ることができる。
本発明の第3または第4の観点に係るノイズ抑制回路によれば、第1の導電上の第1の巻線に第1および第2の直列回路における各巻線を磁気結合すると共に、第2の導電上の第4の巻線に第3および第4の直列回路における各巻線を磁気結合するようにしたので、第1の巻線と第1の直列回路とからなる回路部分および第4の巻線と第3の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第1の巻線と第2の直列回路とからなる回路部分および第4の巻線と第4の直列回路とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果を得ることができる。これにより、各ライン(第1および第2の導電線)上に1つの巻線(第1および第4の巻線)によるインダクタ成分のみを設けた構成で、ライン上のインダクタを増やすことなく、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化を改善し、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路について説明する。図1は、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の一構成例を示している。このノイズ抑制回路はノーマルモードノイズを抑制する回路に関するものである。
このノイズ抑制回路は、一対の端子1A,1Bと、他の一対の端子2A,2Bと、端子1A,2A間を接続する第1の導電線3と、端子1B、2B間を接続する第2の導電線4とを備えている。このノイズ抑制回路はまた、第1の導電線3上に設けられた第1の巻線11と、一端が第1の導電線3上において第1の巻線11の一方の端部に接続され他端が第2の導電線4に接続された第1の直列回路5と、一端が第1の導電線3上において第1の巻線11の他方の端部に接続された第2の直列回路6とを備えている。
第1の直列回路5は、互いに直列的に接続された第2の巻線12および第1のキャパシタC1を含んでいる。第2の巻線12の一端は第1の巻線11の一方の端部に接続されると共に他端が第1のキャパシタC1の一端に接続されている。第1のキャパシタC1の他端は第2の導電線4に接続されている。第2の直列回路6は、互いに直列的に接続された第3の巻線13および第2のキャパシタC2を含んでいる。第3の巻線13の一端は第1の巻線11の他方の端部に接続されると共に他端が第2のキャパシタC2の一端に接続されている。第2のキャパシタC2の他端(第2の直列回路6の他端)は、第1の直列回路5における第2の巻線12と第1のキャパシタC1との間に接続されている。
このノイズ抑制回路はさらに、第1の巻線11、第2の巻線12および第3の巻線13が共通に巻かれたコア10を備えている。コア10を介して第2の巻線12と第3の巻線13とが、第1の巻線11に磁気結合されている。各巻線と、それらが共通に巻かれたコア10とによって、各巻線部分で第1のインダクタ11、第2のインダクタL2および第3のインダクタL3が形成されている。各インダクタは共通の同じコア10で形成されているので、互いに磁気的に結合される。なお、図において各巻線に記した黒い丸印はその巻線の極性、巻き方の向きを表す。各巻線の極性は同一方向であることが好ましい。
ここで、図2を参照して、このノイズ抑制回路の回路条件を説明する。
図2に示したように、第1の巻線11全体(第1のインダクタL1)でのインダクタンスをLL、第2の巻線全体(第2のインダクタL2)でのインダクタンスをIL、第3の巻線全体(第3のインダクタL3)でのインダクタンスをxLと表記する。また、第1のキャパシタC1のキャパシタンスをdC、第2のキャパシタC2のキャパシタンスをxCと表記する。また、第1の巻線11と第2の巻線12との結合係数をk1、第1の巻線11と第3の巻線13との結合係数をk2と表記する。
このノイズ抑制回路は、第1の巻線11のインダクタンスLLに対し、第2の巻線12のインダクタンスILと第3の巻線13のインダクタンスxLとが小さい値に設定されていることが好ましい。
IL<LL
xL<LL
例えば、第2の巻線12のインダクタンスILについては、
LL≒2IL
とし、所望とする減衰特性に応じて、インダクタンスLLの1/2程度の値を中心に前後した値に設定することが好ましい。
また、第3の巻線13のインダクタンスxLは、第1の巻線11のインダクタンスLLよりも十分に小さく設定されていることが好ましい。例えば、第3の巻線13が1ターンか2ターン程度の巻線で構成されていることが望ましい。
また、第1の巻線11と第3の巻線13との結合係数k2が、第1の巻線11と第2の巻線12との結合係数k1よりも大きいことが好ましい。
k1<k2
特に、第1の巻線11と第3の巻線13との結合係数k2は、理想的にはk2≒1であることが好ましい。また、第1の巻線11と第2の巻線12との結合係数k1は、上記したインダクタンスILの条件、
LL≒2IL
を満足するとすれば、
k1≒1/√2
程度であることが好ましい。
なお、第2の巻線11と第3の巻線13も磁気結合されている。第1の巻線11と第3の巻線13との結合係数がk2≒1である場合、第2の巻線11と第3の巻線13との磁気結合の度合いは、第1の巻線11と第2の巻線12との磁気結合の度合いとほぼ同じとなる。
第1のキャパシタC1のキャパシタンスdCと第2のキャパシタC2のキャパシタンスxCは、小さい値で構わない。特にキャパシタンスxCは、無視できるほど小さい値であっても良い。
次に、このノイズ抑制回路の作用を説明する。
このノイズ抑制回路では、第1の巻線11に、第1および第2の直列回路5,6における各巻線が磁気結合されていることで、第1の巻線11と第1の直列回路5とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第1の巻線11と第2の直列回路6とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果が得られる。
このノイズ抑制回路では、第1の巻線11のインダクタンスLLと第2の巻線12のインダクタンスILとの関係により、低域側で減衰ピークが形成される。従って、例えば、上記したようにインダクタンスILを、インダクタンスLLの1/2程度の値を中心に前後して調整することで、低域側での特性を調整することができる。また、第2の直列回路6における共振回路、すなわち第3の巻線13のインダクタンスxLと第2のキャパシタC2のキャパシタンスxCとの関係により、高域側で減衰ピークが形成される。従って、第2の直列回路6におけるインダクタンスxLとキャパシタンスxCとを調整することで、高域側での特性を調整することができる。なお、回路値の調整によっては、これらの減衰ピークが消える場合もある。また、それらの減衰ピークの中間領域で、第1の巻線11とその寄生キャパシタとによる自己共振点のピークが形成される。自己共振点のピークも調整により高域側または低域側に移動させることができる。全体的な特性は、例えばインダクタンスIL,xL、およびキャパシタンスxCを調整することで行うことができる。このように各回路値の関係を適宜調整して上記した3つのピーク位置を調整することで、広範囲にわたって所望の減衰特性が得られる。これにより、ライン(第1の導電線3)上に第1の巻線11によるインダクタ成分L1のみを設けた構成であっても、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化が改善され、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性が得られる。また、このノイズ抑制回路では、第2の直列回路6の他端を第2の導電線4に直接的に接続せず、第1の直列回路5における第2の巻線12と第1のキャパシタC1との間に接続していることから、第1の導電線3側からの漏洩電流が第1のキャパシタC1で規定される量を超えることがない。すなわち、第1の導電線3側からの漏洩電流を増やすことなく、第2の直列回路6による減衰特性の改善効果を得ることができる。
なお、減衰ピークの位置を調整する場合、
低域でのピーク周波数<高域でのピーク周波数
であることが基本となり、そのような条件になるように各インダクタンスとキャパシタンスの値を調整することが好ましい。低域でのピーク周波数と高域でのピーク周波数とがほぼ同じになるところで、減衰量が最大のピークが形成される。
以下、シミュレーションにより、このノイズ抑制回路の特性を詳しく考察する。
まず、第1の巻線11と第1の直列回路5とからなる左側の回路部分21(図3参照)による特性について考察する。図4は、回路条件を以下のとおりとして、左側の回路部分21における減衰特性をシミュレーションした結果を示している。横軸は周波数(Hz)、縦軸は減衰量(dB)を示す。第2の巻線12のインダクタンスILは、第1の巻線11のインダクタンスLLに対して1/2の値となるような比率(LL:IL=2:1)に設定した。図示したように、左側の回路部分21により、1つの減衰ピーク41が生じている。なお、図4は、寄生成分を考慮していない特性である。
・回路条件
入出力インピーダンスZ=50Ω
第1の巻線11のインダクタンスLL=5mH
第2の巻線12のインダクタンスIL=2.5mH
(LL:IL=2:1)
第1のキャパシタC1のキャパシタンスdC=6600pF
結合係数k1=1/√2=0.707
図5(A)〜(C)は、図4の回路条件に対してインダクタンスILの値と入出力インピーダンスZの値を変化させたときの特性を示している。特に、図5(A)は入出力インピーダンスZが50Ωのとき、図5(B)は入出力インピーダンスZが10mΩのとき、図5(C)は入出力インピーダンスZが50kΩのときの特性を示す。図5(A)〜(C)のいずれにおいても、インダクタンスILの値は、図4の回路条件に対して10%増加させた。すなわち、
第2の巻線12のインダクタンスIL=2.75mH
(LL:IL=2:1.1)
とした。図4の特性と比べると、いずれのインピーダンス条件においても、減衰ピーク41が低域側にシフトしていることが分かる。これは、左側の回路部分21において、LL:IL=2:1の条件からILの比率を増加させることで、減衰ピーク41を低域側に調整できることを意味する。
次に、第1の巻線11と第2の直列回路6とからなる右側の回路部分22(図6参照)による特性について考察する。ここでは、寄生成分を考慮し、第1の巻線11に並列的に寄生キャパシタC20が生じているものとする。図6に示した右側の回路部分22は、等価的には、図7のように表せる。
図9は、回路条件を以下のとおりとして、右側の回路部分22における減衰特性をシミュレーションした結果を示している。第3の巻線13のインダクタンスxLを1μHと3.05μHに設定した場合の特性をシミュレーションした。
・回路条件
入出力インピーダンスZ=50Ω
第1の巻線11のインダクタンスLL=5mH
第3の巻線13のインダクタンスxL=1μH,3.05μH
第2のキャパシタC2のキャパシタンスxC=200pF
寄生キャパシタC20のキャパシタンス=5pF
結合係数k2=0.99
また比較のため、寄生キャパシタC20を含めた左側の回路部分21(図8参照)のみの特性もシミュレーションした(図9のxC,xL=0の曲線)。左側の回路部分21についての回路条件は以下のとおりである。
・回路条件
入出力インピーダンスZ=50Ω
第1の巻線11のインダクタンスLL=5mH
第2の巻線12のインダクタンスIL=2.75mH
(LL:IL=2:1.1)
第1のキャパシタC1のキャパシタンスdC=6600pF
寄生キャパシタC20のキャパシタンス=5pF
結合係数k1=1/√2=0.707
左側の回路部分21のみの特性を見ると、寄生キャパシタC20の影響により、高域側の特性が悪化していることが分かる。また、低域側の減衰ピークも急峻さが無くなってきている。一方、右側の回路部分22のみの特性を見ると、2つの減衰ピーク51,52が生じている。低域側の減衰ピーク51は、第1の巻線11の自己共振点のピーク、すなわち第1の巻線11とその寄生キャパシタとによる並列共振回路のピークである。高域側の減衰ピーク52は、第2の直列回路6における直列共振回路によるピークである。右側の回路部分22による2つの減衰ピーク51,52は、第3の巻線13のインダクタンスxLを変えることで調整できる。右側の回路部分22では、第1の巻線11に寄生キャパシタC20が存在して自己共振点がある場合であっても、第3の巻線13のインダクタンスxLを調整することにより、その自己共振点を高域側に移動させることが可能である。これにより、等価的に寄生キャパシタC20の影響を低減することができる。
次に、左側の回路部分21に右側の回路部分22を追加した回路、すなわち、このノイズ抑制回路全体での特性を考察する。ここでは、寄生成分を考慮し、第1の巻線11に並列的に寄生キャパシタC20が生じているものとする。図10〜図12は、このノイズ抑制回路全体での減衰特性をシミュレーションした結果を示している。比較のため、寄生キャパシタC20を含めた右側の回路部分22(図6参照)のみの特性も図示する(図のxL=1μH,3.05μHの曲線)。なお、図10〜図12に示した右側の回路部分22の特性は、図9に示したものと同様である。すなわち、回路条件は図9に示した場合と同一である。
図10のシミュレーションにおいて、このノイズ抑制回路全体での回路条件は以下のとおりである。図9のシミュレーションにおける左側の回路部分21の条件に、右側の回路部分22の条件(xC=200pF,xL=1μH)を追加したものとなっている。図10において実線で示した曲線が、このノイズ抑制回路全体での特性を示す。
・回路条件
入出力インピーダンスZ=50Ω
第1の巻線11のインダクタンスLL=5mH
第2の巻線12のインダクタンスIL=2.75mH
(LL:IL=2:1.1)
第3の巻線13のインダクタンスxL=1μH
第1のキャパシタC1のキャパシタンスdC=6600pF
第2のキャパシタC2のキャパシタンスxC=200pF
寄生キャパシタC20のキャパシタンス=5pF
結合係数k1=1/√2=0.707
結合係数k2=0.99
図10の結果から、このノイズ抑制回路全体では3つの減衰ピーク61,62,63が生じていることが分かる。最も低域側の減衰ピーク61は、左側の回路部分21によるものであり、第1の巻線11のインダクタンスLLと第2の巻線12のインダクタンスILとの関係により形成されたピークである。最も高域側の減衰ピーク63は、右側の回路部分22によるものであり、第2の直列回路6における直列共振回路によるピークである。中間の減衰ピーク62は、第1の巻線11の自己共振点のピークである。図9の左側の回路部分21のみでは、寄生キャパシタC20の影響により、高域側の特性が悪化し、また低域側の減衰ピークの急峻さが失われてしまっていたが、このノイズ抑制回路全体では、それらが改善されている。すなわち、低域側の減衰ピーク61に急峻さが生じ、また、減衰ピーク62,63が形成されていることにより、高域側の特性が改善されている。
ここで、3つの減衰ピーク61,62,63の位置は回路値を変えることで調整することが可能である。図11は、図10の回路条件に対し、xL=3.05μHとしてxLの値を増加させた場合の特性を示している。図11において実線で示した曲線が、このノイズ抑制回路全体での特性を示す。図10に示した特性に比べて低域側の減衰ピーク61がより低域側にシフトすると共に、中間の減衰ピーク62が高域側にシフトしている。これにより、低域側の減衰ピーク61と中間の減衰ピーク62との間の領域が広がっている。これは、ライン上のインダクタL1が理想的なインダクタとして機能する帯域が広がることを意味する。
さらに図12は、図10の回路条件に対し、IL=2.36mH,xL=3.47μHとして、ILの値を減少させると共にxLの値をさらに増加させた場合の場合の特性を示している。図12において2点鎖線で示した曲線が、その特性を示す。比較のため、図11のシミュレーションでの結果も示す(実線の曲線)。この場合、図示したように、低域側の減衰ピーク61が高域側にシフトすると共に高域側の減衰ピーク63が低域側にシフトし、3つの減衰ピーク61,62,63が全体として1つの減衰ピークを形成するような特性が得られる。結果として、最も大きい減衰量が得られている。
さらに、入出力インピーダンスZの違いによる減衰特性の変化を調べた。図13(A),(B)にその結果を示す。図13(A)は入出力インピーダンスZが10mΩのとき、図13(B)は入出力インピーダンスZが10kΩのときの特性を示す。回路条件は、入出力インピーダンスZの値を除き、図12に示した各特性における条件と同じである。このノイズ抑制回路では、低インピーダンス環境化(図13(A))であっても、高インピーダンス環境化(図13(B))であっても、3つの減衰ピーク61,62,63が生じ、その減衰特性の特徴がほぼ維持されている。
以上説明したように、本実施の形態に係るノイズ抑制回路によれば、第1の導電3上の第1の巻線11に、第1および第2の直列回路5,6における各巻線を磁気結合するようにしたので、第1の巻線11と第1の直列回路5とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第1の巻線11と第2の直列回路6とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果を得ることができる。これにより、ライン(第1の導電線3)上に第1の巻線11によるインダクタ成分のみを設けた構成で、ライン上のインダクタを増やすことなく、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化を改善し、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性を得ることができる。
[第1の実施の形態の変形例]
次に、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の変形例を説明する。なお、上記第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
<第1の変形例>
図14は、本実施の形態の第1の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図1の回路構成に対して、抵抗素子R1をさらに備えたものである。抵抗素子R1は、第2の直列回路6における第2のキャパシタC2に並列接続されている。第1の巻線11には、寄生成分として寄生キャパシタC20の他にも、並列的に寄生抵抗R20が存在する。この第1の変形例は、寄生抵抗R20の影響による減衰特性の悪化を改善するものである。
図15は、このノイズ抑制回路において、抵抗素子R1を設けなかった場合(図14において抵抗素子R1を省いた構成)の減衰特性をシミュレーションした結果を示している。回路条件は以下のとおりである。寄生抵抗R20の抵抗値として、12.5kΩ,25kΩ,50kΩ,∞の場合について計算した。なお、抵抗値が∞とは、等価的に寄生抵抗R20が無い場合に相当する。
・回路条件
入出力インピーダンスZ=50Ω
第1の巻線11のインダクタンスLL=5mH
第2の巻線12のインダクタンスIL=2.75mH
(LL:IL=2:1.1)
第3の巻線13のインダクタンスxL=3.05μH
第1のキャパシタC1のキャパシタンスdC=6600pF
第2のキャパシタC2のキャパシタンスxC=200pF
寄生キャパシタC20のキャパシタンス=5pF
結合係数k1=1/√2=0.707
結合係数k2=0.99
図15の結果から、寄生抵抗R20が存在することにより減衰特性が変化し、その抵抗値が高いほど大きい減衰量が得られている。従って、理想的には抵抗値が高い方が好ましいが、寄生抵抗R20は第1の巻線11のコイルとしての性能に起因するため、実際にはその抵抗値を高くするのには限度がある。寄生抵抗R20として、現実的な抵抗値が存在する場合、減衰ピークが消えて平坦な特性になってくる。この第1の変形例に係るノイズ抑制回路では、抵抗素子R1の抵抗値xRを適当な値に設定することにより、寄生抵抗R20の影響による減衰特性の悪化を改善することができる。
図16(A)〜(C)は、このノイズ抑制回路の減衰特性をシミュレーションした結果を示している。図16(A)は抵抗素子R1の抵抗値xRを2.5kΩとしたとき、図16(B)は5kΩとしたとき、図16(C)は1kΩとしたときの特性を示す。寄生抵抗R20の抵抗値は50kΩに設定した。その他の回路条件は図15の場合と同様である。比較のため、抵抗素子R1を設けなかった場合(R=50kΩ,∞)の減衰特性も図示している。実線の曲線が、このノイズ抑制回路の減衰特性を示している。
抵抗素子R1の抵抗値xRを2.5kΩにしたときには(図16(A))、減衰特性が全体的に改善されている。抵抗値xRを5kΩにしたときには(図16(B))、低域側の減衰ピークが再現されている。抵抗値xRを1kΩにしたときには(図16(C))、特に中高域側で減衰特性が改善されている。このように、抵抗値xRを変えることで、所望の減衰特性となるように特性の調整を行うことができる。抵抗素子R1としては、例えば、寄生抵抗R20の抵抗値に対し1/10以下程度の抵抗値xRに設定すれば良いと考えられる。
このように、この第1の変形例によれば、第2のキャパシタC2に並列的に抵抗素子R1を設けるようにしたので、第1の巻線11の寄生成分として寄生抵抗R20が存在する場合であっても、その影響が軽減され、より良好な減衰特性を得ることができる。
<第2の変形例>
図17は、第2の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図14の第1の変形例の回路構成に対して、さらに補助キャパシタC11を備えたものである。補助キャパシタC11は、一端が第1の巻線11の他方の端部に接続され、他端が第2の導電線4に接続されている。
図18(A),(B)は、このノイズ抑制回路の減衰特性をシミュレーションした結果を示している。図18(A)は入出力インピーダンスZが50Ωのとき、図16(B)は入出力インピーダンスZが50kΩのときの特性を示す。回路条件は以下のとおりである。比較のため、補助キャパシタC11を設けなかった場合の減衰特性も図示している。実線の曲線が、このノイズ抑制回路の減衰特性を示している。
・回路条件
入出力インピーダンスZ=50Ω,10kΩ
第1の巻線11のインダクタンスLL=5mH
第2の巻線12のインダクタンスIL=2.75mH
(LL:IL=2:1.1)
第3の巻線13のインダクタンスxL=3.05μH
第1のキャパシタC1のキャパシタンスdC=6600pF
第2のキャパシタC2のキャパシタンスxC=200pF
補助キャパシタC11のキャパシタンスCC=940pF
寄生キャパシタC20のキャパシタンス=5pF
抵抗素子R10の抵抗値=2.5kΩ
寄生抵抗R20の抵抗値=50kΩ
結合係数k1=1/√2=0.707
結合係数k2=0.99
図18(A)の結果から、補助キャパシタC11を設けることで特に高域側での特性が改善されていることが分かる。また、図18(B)の結果から、高インピーダンス環境下において全帯域にわたって特性が改善されていることが分かる。このように、この第2の変形例によれば、補助キャパシタC11を設けるようにしたので、特に高インピーダンス環境下において、より良好な減衰特性を得ることができる。
<第3の変形例>
図19は、第3の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図1の回路構成に対して、第2の直列回路6内における第3の巻線13と第2のキャパシタC2との位置関係を逆にしたものである。すなわち、第2のキャパシタC2の一端を第1の巻線11の他方の端部に接続すると共に他端を第3の巻線13の一端に接続し、第3の巻線13の他端を、第1の直列回路5における第2の巻線12と第1のキャパシタC1との間に接続したものである。
<第4の変形例>
図20は、第4の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図1の回路構成に対して、第2の直列回路6の他端の接続先を、第2の巻線12と第1のキャパシタC1との間ではなく、第2の導電線4にしたものである。
<第5の変形例>
図21は、第5の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図1の回路構成に対して、第2の直列回路6内における第3の巻線13と第2のキャパシタC2との位置関係を逆にすると共に、第2の直列回路6の他端の接続先を、第2の巻線12と第1のキャパシタC1との間ではなく、第2の導電線4にしたものである。
<第6の変形例>
図22は、第6の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図1の回路構成に対して、第2の直列回路6の他端の接続先を第2の導電線4に変更すると共に、第1の直列回路5内における第2の巻線12と第1のキャパシタC1との位置関係を逆にしたものである。第1のキャパシタC1の一端を第1の巻線11の一方の端部に接続すると共に他端を第2の巻線12の一端に接続している。また、第2の巻線12の他端を第2の導電線4に接続している。
<第7の変形例>
図23は、第7の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図1の回路構成に対して、第2の直列回路6については図21の回路と同様の構成とし、第1の直列回路5については図22の回路と同様の構成としたものである。すなわち、図21の回路と同様、第2の直列回路6内における第3の巻線13と第2のキャパシタC2との位置関係を逆にすると共に、第2の直列回路6の他端の接続先を第2の導電線4に変更している。また、図22の回路と同様、第1の直列回路5内における第2の巻線12と第1のキャパシタC1との位置関係を逆にしている。
なお、図19〜図23の各回路と、図14または図17の各回路とを組み合わせた構成も可能である。すなわち、図19〜図23の各回路において、抵抗素子R1をさらに備えた回路構成や、補助キャパシタC11をさらに備えた回路構成も可能である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路について説明する。
図24は、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の一構成例を示している。本実施の形態は、コモンモードノイズを抑制する回路に関するものである。なお、上記第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
このノイズ抑制回路は、第1の導電線3上に設けられた第1の巻線11と、一端が第1の導電線3上において第1の巻線11の一方の端部に接続され他端が接地接続された第1の直列回路5−1と、一端が第1の導電線3上において第1の巻線11の他方の端部に接続された第2の直列回路6−1とを備えている。このノイズ抑制回路はさらに、第2の導電線4上に設けられると共に、第1の巻線11に磁気結合された第4の巻線14と、一端が第2の導電線4上において第4の巻線14の一方の端部に接続され他端が接地接続された第3の直列回路5−2と、一端が第2の導電線4上において第4の巻線14の他方の端部に接続された第4の直列回路6−2とを備えている。
第1の直列回路5−1と第2の直列回路6−1の構成は、第1の直列回路5−1の他端が接地接続されていることを除き、図1のノイズ抑制回路における第1および第2の直列回路5,6と同様である。第3の直列回路5−2は、互いに直列的に接続された第5の巻線15および第3のキャパシタC3を含んでいる。第5の巻線15の一端は第4の巻線14の一方の端部に接続されると共に他端が第3のキャパシタC3の一端に接続されている。第3のキャパシタC3の他端は接地接続されている。第4の直列回路6−2は、互いに直列的に接続された第6の巻線16および第4のキャパシタC4を含んでいる。第6の巻線16の一端は第4の巻線14の他方の端部に接続されると共に他端が第4のキャパシタC4の一端に接続されている。第4のキャパシタC4の他端(第4の直列回路6−2の他端)は、第3の直列回路5−2における第5の巻線15と第3のキャパシタC3との間に接続されている。
このノイズ抑制回路はさらに、各巻線が共通に巻かれたコア10を備えている。コア10を介して第2の巻線12と第3の巻線13とが、第1の巻線11に磁気結合され、かつ、第5の巻線15と第6の巻線15とが、第4の巻線14に磁気結合されている。各巻線と、それらが共通に巻かれたコア10とによって、各巻線部分で第1のインダクタ11、第2のインダクタL2、第3のインダクタL3、第4のインダクタL4、第5のインダクタL5、および第6のインダクタL6が形成されている。各インダクタは共通の同じコア10で形成されているので、互いに磁気的に結合される。なお、図において各巻線に記した黒い丸印はその巻線の極性、巻き方の向きを表す。各巻線の極性は同一方向であることが好ましい。第1および第4の巻線11,14は、共通のコア10に巻かれることにより、協働してコモンモードノイズを抑制するように互いに磁気的に結合し、コモンモードチョークコイルを構成している。
このノイズ抑制回路は、上記第1の実施の形態に係る回路と同様の回路条件を満足することで、良好な減衰特性が得られる。なお、ここでは第1の導電線3側に接続された回路部分の回路値の記号として、図2に示したものと同様の記号を用いて説明する。第4の導電線4側に接続された回路部分の回路値の記号も同様のものを用いる。すなわち第4の導電線4側についても、第4の巻線14全体(第4のインダクタL4)でのインダクタンスをLL、第5の巻線全体(第5のインダクタL5)でのインダクタンスをIL、第6の巻線全体(第6のインダクタL6)でのインダクタンスをxLと表記する。また、第3のキャパシタC3のキャパシタンスをdC、第4のキャパシタC4のキャパシタンスをxCと表記する。また、第4の巻線14と第5の巻線15との結合係数をk1、第4の巻線14と第6の巻線16との結合係数をk2と表記する。
このノイズ抑制回路においても、第1の巻線11のインダクタンスLLに対し、第2の巻線12のインダクタンスILと第3の巻線13のインダクタンスxLとが小さい値に設定されていることが好ましい。同様に、第4の巻線14のインダクタンスLLに対し、第5の巻線15のインダクタンスILと第6の巻線16のインダクタンスxLとが小さい値に設定されていることが好ましい。
IL<LL
xL<LL
上記第1の実施の形態と同様、例えば第2の巻線12のインダクタンスILについては、
LL≒2IL
とし、所望とする減衰特性に応じて、インダクタンスLLの1/2程度の値を中心に前後した値に設定することが好ましい。第5の巻線15についても同様である。
また、第3の巻線13のインダクタンスxLは、第1の巻線11のインダクタンスLLよりも十分に小さく設定されていることが好ましい。例えば、第3の巻線13が1ターンか2ターン程度の巻線で構成されていることが望ましい。第6の巻線16についても同様に、第4の巻線14のインダクタンスLLよりも十分に小さく設定されていることが好ましい。
結合係数についても、上記第1の実施の形態と同様、第1の巻線11と第3の巻線13との結合係数k2が、第1の巻線11と第2の巻線12との結合係数k1よりも大きいことが好ましい。
k1<k2
特に、第1の巻線11と第3の巻線13との結合係数k2は、理想的にはk2≒1であることが好ましい。また、第1の巻線11と第2の巻線12との結合係数k1は、上記したインダクタンスILの条件、
LL≒2IL
を満足するとすれば、
k1≒1/√2
程度であることが好ましい。第4の巻線14と第6の巻線16との結合係数k2、第4の巻線14と第5の巻線15との結合係数k1についても同様である。
なお、第5の巻線15と第6の巻線16も磁気結合されている。第4の巻線14と第6の巻線16との結合係数がk2≒1である場合、第5の巻線15と第6の巻線16との磁気結合の度合いは、第4の巻線14と第5の巻線15との磁気結合の度合いとほぼ同じとなる。
次に、このノイズ抑制回路の作用を説明する。
このノイズ抑制回路では、第1の巻線11に、第1および第2の直列回路5−1,6−1における各巻線が磁気結合されていることで、第1の導電線3上を伝搬するノイズ成分に対しては、第1の巻線11と第1の直列回路5−1とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第1の巻線11と第2の直列回路6−1とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果が得られる。同様に、第2の導電線4上を伝搬するノイズ成分に対しては、第4の巻線14に、第3および第4の直列回路5−2,6−2における各巻線が磁気結合されていることで、第4の巻線14と第3の直列回路5−2とからなる回路部分によって得られる減衰特性と、第4の巻線14と第4の直列回路6−2とからなる回路部分によって得られる減衰特性との相乗効果が得られる。これらの相乗効果により、各ライン(第1および第2の導電線3,4)上に1つの巻線(第1および第4の巻線11,14)によるインダクタ成分のみを設けた構成であっても、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化が改善され、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性が得られる。
このノイズ抑制回路においても、上記第1の実施の形態に係る回路と同様に3つの減衰ピークが得られ、各回路値の関係を調整してそれらのピーク位置を調整することで、広範囲にわたって所望の減衰特性が得られる。すなわち、第1の巻線11と第2の巻線12との関係、ならびに第4の巻線14と第5の巻線15との関係で低域側で減衰ピークが形成され、第2の直列回路6−1における共振回路および第4の直列回路6−2における共振回路により高域側で減衰ピークが形成される。また、それらの減衰ピークの中間領域で、第1の巻線11とその寄生キャパシタとによる自己共振点および第4の巻線14とその寄生キャパシタとによる自己共振点のピークが形成される。減衰ピークの位置の調整方法は、上記第1の実施の形態と同様である。
このように、本実施の形態に係るノイズ抑制回路によれば、各ライン上に1つの巻線によるインダクタ成分のみを設けた構成で、ライン上のインダクタを増やすことなく、寄生成分やインピーダンス変動などによる減衰特性の悪化を改善し、低域から高域まで広範囲にわたって良好な減衰特性を得ることができる。
[第2の実施の形態の変形例]
次に、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の変形例を説明する。なお、上記第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
<第1の変形例>
図25は、本実施の形態の第1の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図24の回路構成に対して、第1および第2の抵抗素子R1,R2と、第1および第2の補助キャパシタC11,C12をさらに備えたものである。第1の抵抗素子R1は、第2の直列回路6−1における第2のキャパシタC2に並列接続されている。第2の抵抗素子R2は、第4の直列回路6−2における第4のキャパシタC4に並列接続されている。第1の補助キャパシタC11は、一端が第1の巻線11の他方の端部に接続され、他端が接地接続されている。第2の補助キャパシタC12は、一端が第4の巻線14の他方の端部に接続され、他端が接地接続されている。
第1および第2の抵抗素子R1,R2を設けたことによる作用、効果は上記第1の実施の形態における第1の変形例(図14)と同様である。また、第1および第2の補助キャパシタC11,C12を設けたことによる作用、効果は上記第1の実施の形態における第2の変形例(図17)と同様である。
<第2の変形例>
図26は、第2の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図24の回路構成に対して、第2の直列回路6−1内における第3の巻線13と第2のキャパシタC2との位置関係、および第4の直列回路6−2内における第6の巻線16と第4のキャパシタC4との位置関係を逆にしたものである。すなわち、第2の直列回路6−1については、第2のキャパシタC2の一端を第1の巻線11の他方の端部に接続すると共に他端を第3の巻線13の一端に接続し、第3の巻線13の他端を、第1の直列回路5−1における第2の巻線12と第1のキャパシタC1との間に接続したものである。また、第4の直列回路6−2については、第4のキャパシタC4の一端を第4の巻線14の他方の端部に接続すると共に他端を第6の巻線16の一端に接続し、第6の巻線16の他端を、第3の直列回路5−2における第4の巻線14と第3のキャパシタC3との間に接続したものである。
<第3の変形例>
図27は、第3の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図24の回路構成に対して、第2の直列回路6−1の他端の接続先を、第2の巻線12と第1のキャパシタC1との間ではなく、接地にしたものである。また、第4の直列回路6−2の他端の接続先を、第5の巻線15と第3のキャパシタC3との間ではなく、接地にしたものである。
<第4の変形例>
図28は、第4の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図24の回路構成に対して、第2の直列回路6−1内における第3の巻線13と第2のキャパシタC2との位置関係、および第4の直列回路6−2内における第6の巻線16と第4のキャパシタC4との位置関係を逆にし、かつ、第2の直列回路6−1の他端の接続先、および第4の直列回路6−2の他端の接続先を、接地にしたものである。
<第5の変形例>
図29は、第5の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図24の回路構成に対して、第2および第4の直列回路6−1,6−2内における各巻線13,16と各キャパシタC2,C4との接続位置の関係を逆にすると共に、各巻線13,16を共通化して単一の巻線で構成したものである。すなわち、このノイズ抑制回路では、第2の直列回路6−1の第2のキャパシタC2の一端が第1の巻線11の他方の端部に接続されると共に、第4の直列回路6−2の第4のキャパシタC4の一端が第4の巻線14の他方の端部に接続され、かつ、第2の直列回路6−1の第3の巻線13と第4の直列回路6−2の第6の巻線16とが共通化され、その共通化された巻線の一端が、第2および第4の直列回路6−1,6−2の各キャパシタC2,C4の他端に接続されると共に、他端が接地されている。
この変形例によれば、第3の巻線13と第6の巻線16とが共通化されていることで、第3の巻線13と第6の巻線16とを別々に設ける場合に比べて簡易な構成で実現でき、小型化も容易となる。
<第6の変形例>
図30は、第6の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、図24の回路構成に対して、第1および第3の直列回路5−1,5−2内における各巻線12,15と各キャパシタC1,C3との接続位置の関係を逆にすると共に、各巻線12,15を共通化して単一の巻線で構成したものである。すなわち、このノイズ抑制回路では、第1の直列回路5−1の第1のキャパシタC1の一端が第1の巻線11の一方の端部に接続されると共に、第3の直列回路5−2の第3のキャパシタC3の一端が第4の巻線14の一方の端部に接続され、かつ、第1の直列回路5−1の第2の巻線12と第3の直列回路5−2の第5の巻線15とが共通化され、その共通化された巻線の一端が、第1および第3の直列回路5−1,5−2の各キャパシタC1,C3の他端に接続されると共に、他端が接地されている。
この変形例によれば、第2の巻線12と第5の巻線15とが共通化されていることで、第2の巻線12と第5の巻線15とを別々に設ける場合に比べて簡易な構成で実現でき、小型化も容易となる。
<第7の変形例>
図31は、第7の変形例に係るノイズ抑制回路を示している。このノイズ抑制回路は、上記第5の変形例と第6の変形例とを組み合わせたものである。すなわち、上記第5の変形例(図29)の構成と同様にして第3の巻線13と第6の巻線16とを共通化すると共に、上記第5の変形例(図30)の構成と同様にして第2の巻線12と第5の巻線15とを共通化したものである。
この変形例によれば、第3の巻線13と第6の巻線16とを共通化すると共に、第2の巻線12と第5の巻線15とを共通化したことで、より簡易な構成で実現でき、小型化も容易となる。
なお、図26〜図31の各回路と、図25の回路とを組み合わせた構成も可能である。すなわち、図26〜図31の各回路において、抵抗素子R1,R2をさらに備えた回路構成や、補助キャパシタC11,C12をさらに備えた回路構成も可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の一構成例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路における回路値の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の左側の回路部分の作用を説明するための回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の左側の回路部分の作用を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の左側の回路部分の作用を示す特性図であり、(A)は入出力インピーダンスZが50Ωのとき、(B)は入出力インピーダンスZが10mΩのとき、(C)は入出力インピーダンスZが50kΩのときの特性を示す。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の右側の回路部分の作用を説明するための回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の右側の回路部分の等価回路を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の左側の回路部分において寄生成分を考慮した場合の等価回路を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の右側の回路部分の作用を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路全体の作用を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路全体の作用を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路全体の作用を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路全体の作用を示す特性図であり、(A)は入出力インピーダンスZが10mΩのとき、(B)は入出力インピーダンスZが10kΩのときの特性を示す。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第1の変形例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路において、寄生成分として寄生抵抗を含めた場合の作用を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第1の変形例の作用を示す特性図であり、(A)は2.5kΩの抵抗成分を追加したとき、(B)は5kΩの抵抗成分を追加したとき、(C)は1kΩの抵抗成分を追加したときの特性を示す。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第2の変形例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第2の変形例の作用を示す特性図であり、(A)は入出力インピーダンスZが50Ωのとき、(B)は入出力インピーダンスZが10kΩのときの特性を示す。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第3の変形例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第4の変形例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第5の変形例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第6の変形例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第7の変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の一構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第1の変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第2の変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第3の変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第4の変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第5の変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第6の変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の第7の変形例を示す回路図である。
符号の説明
C1…第1のキャパシタ、C2…第2のキャパシタ、C20…寄生キャパシタ、R20…寄生抵抗、L1…第1のインダクタ、L2…第2のインダクタ、L3…第3のインダクタ、L4…第4のインダクタ、L5…第5のインダクタ、L6…第6のインダクタ、3…第1の導電線、4…第2の導電線、5…第1の直列回路、6…第2の直列回路、5−1…第1の直列回路、6−1…第2の直列回路、5−2…第3の直列回路、6−2…第4の直列回路、10…コア、11…第1の巻線、12…第2の巻線、13…第3の巻線、14…第4の巻線、15…第5の巻線、16…第6の巻線。

Claims (18)

  1. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線上に設けられた第1の巻線と、
    互いに直列的に接続された第2の巻線および第1のキャパシタを含み、一端が前記第1の巻線の一方の端部に接続され他端が前記第2の導電線に接続された第1の直列回路と、
    互いに直列的に接続された第3の巻線および第2のキャパシタを含み、一端が前記第1の巻線の他方の端部に接続され他端が前記第2の巻線と前記第1のキャパシタとの間に接続された第2の直列回路と
    を備え、
    前記第2の巻線と前記第3の巻線とが、前記第1の導電線上における前記第1の巻線に磁気結合されている
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
  2. 前記第3の巻線のインダクタンスをxL、前記第1の巻線のインダクタンスをLLとしたとき、
    xL<LL
    を満足すると共に、
    前記第2の巻線のインダクタンスをILとしたとき、
    IL<LL
    を満足する
    ことを特徴とする請求項1に記載のノイズ抑制回路。
  3. 前記第1の巻線と前記第2の巻線との結合係数をk1、前記第1の巻線と前記第3の巻線との結合係数をk2としたとき、
    k1<k2
    を満足する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のノイズ抑制回路。
  4. 前記第2の直列回路における前記第2のキャパシタに並列接続された抵抗素子、をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のノイズ抑制回路。
  5. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線上に設けられた第1の巻線と、
    互いに直列的に接続された第2の巻線および第1のキャパシタを含み、一端が前記第1の巻線の一方の端部に接続され他端が前記第2の導電線に接続された第1の直列回路と、
    互いに直列的に接続された第3の巻線および第2のキャパシタを含み、一端が前記第1の巻線の他方の端部に接続され他端が前記第2の導電線に接続された第2の直列回路と
    を備え、
    前記第2の巻線と前記第3の巻線とが、前記第1の導電線上における前記第1の巻線に磁気結合されている
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
  6. 前記第3の巻線のインダクタンスをxL、前記第1の巻線のインダクタンスをLLとしたとき、
    xL<LL
    を満足すると共に、
    前記第2の巻線のインダクタンスをILとしたとき、
    IL<LL
    を満足する
    ことを特徴とする請求項5に記載のノイズ抑制回路。
  7. 前記第1の巻線と前記第2の巻線との結合係数をk1、前記第1の巻線と前記第3の巻線との結合係数をk2としたとき、
    k1<k2
    を満足する
    ことを特徴とする請求項5または6に記載のノイズ抑制回路。
  8. 前記第2の直列回路における前記第2のキャパシタに並列接続された抵抗素子、をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載のノイズ抑制回路。
  9. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線上に設けられた第1の巻線と、
    互いに直列的に接続された第2の巻線および第1のキャパシタを含み、一端が前記第1の巻線の一方の端部に接続され他端が接地接続された第1の直列回路と、
    互いに直列的に接続された第3の巻線および第2のキャパシタを含み、一端が前記第1の巻線の他方の端部に接続され他端が前記第1の直列回路における前記第2の巻線と前記第1のキャパシタとの間に接続された第2の直列回路と、
    前記第2の導電線上に設けられると共に、前記第1の巻線に磁気結合された第4の巻線と、
    互いに直列的に接続された第5の巻線および第3のキャパシタを含み、一端が前記第4の巻線の一方の端部に接続され他端が接地接続された第3の直列回路と、
    互いに直列的に接続された第6の巻線および第4のキャパシタを含み、一端が前記第4の巻線の他方の端部に接続され他端が前記第3の直列回路における前記第5の巻線と前記第3のキャパシタとの間に接続された第4の直列回路と
    を備え、
    前記第2の巻線と前記第3の巻線とが、前記第1の導電線上における前記第1の巻線に磁気結合され、かつ、前記第5の巻線と前記第6の巻線とが、前記第2の導電線上における前記第4の巻線に磁気結合されている
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
  10. 前記第3の巻線のインダクタンスと前記第6の巻線のインダクタンスとを共にxL、前記第1の巻線のインダクタンスと前記第4の巻線のインダクタンスとを共にLLとしたとき、
    xL<LL
    を満足すると共に、前記第2の巻線のインダクタンスと前記第5の巻線のインダクタンスとを共にILとしたとき、
    IL<LL
    を満足する
    ことを特徴とする請求項9に記載のノイズ抑制回路。
  11. 前記第1の巻線と前記第2の巻線との結合係数、および前記第4の巻線と前記第5の巻線との結合係数を共にk1、前記第1の巻線と前記第3の巻線との結合係数、および前記第4の巻線と前記第6の巻線との結合係数を共にk2としたとき、
    k1<k2
    を満足する
    ことを特徴とする請求項9または10に記載のノイズ抑制回路。
  12. 前記第2の直列回路における前記第2のキャパシタに並列接続された第1の抵抗素子と、前記第4の直列回路における前記第4のキャパシタに並列接続された第2の抵抗素子と、をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1項に記載のノイズ抑制回路。
  13. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線上に設けられた第1の巻線と、
    互いに直列的に接続された第2の巻線および第1のキャパシタを含み、一端が前記第1の巻線の一方の端部に接続され他端が接地接続された第1の直列回路と、
    互いに直列的に接続された第3の巻線および第2のキャパシタを含み、一端が前記第1の巻線の他方の端部に接続され他端が接地接続された第2の直列回路と、
    前記第2の導電線上に設けられると共に、前記第1の巻線に磁気結合された第4の巻線と、
    互いに直列的に接続された第5の巻線および第3のキャパシタを含み、一端が前記第4の巻線の一方の端部に接続され他端が接地接続された第3の直列回路と、
    互いに直列的に接続された第6の巻線および第4のキャパシタを含み、一端が前記第4の巻線の他方の端部に接続され他端が接地接続された第4の直列回路と
    を備え、
    前記第2の巻線と前記第3の巻線とが、前記第1の導電線上における前記第1の巻線に磁気結合され、かつ、前記第5の巻線と前記第6の巻線とが、前記第2の導電線上における前記第4の巻線に磁気結合されている
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
  14. 前記第3の巻線のインダクタンスと前記第6の巻線のインダクタンスとを共にxL、前記第1の巻線のインダクタンスと前記第4の巻線のインダクタンスとを共にLLとしたとき、
    xL<LL
    を満足すると共に、前記第2の巻線のインダクタンスと前記第5の巻線のインダクタンスとを共にILとしたとき、
    IL<LL
    を満足する
    ことを特徴とする請求13に記載のノイズ抑制回路。
  15. 前記第1の巻線と前記第2の巻線との結合係数、および前記第4の巻線と前記第5の巻線との結合係数を共にk1、前記第1の巻線と前記第3の巻線との結合係数、および前記第4の巻線と前記第6の巻線との結合係数を共にk2としたとき、
    k1<k2
    を満足する
    ことを特徴とする請求項13または14に記載のノイズ抑制回路。
  16. 前記第2の直列回路における前記第2のキャパシタに並列接続された第1の抵抗素子と、前記第4の直列回路における前記第4のキャパシタに並列接続された第2の抵抗素子と、をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項13ないし15のいずれか1項に記載のノイズ抑制回路。
  17. 前記第1の直列回路の前記第1のキャパシタの一端が前記第1の巻線の一方の端部に接続されると共に、前記第3の直列回路の前記第3のキャパシタの一端が前記第4の巻線の一方の端部に接続され、
    かつ、前記第1の直列回路の前記第2の巻線と前記第2の直列回路の前記第5の巻線とが共通化され、その共通化された前記第2および第5の巻線の一端が、前記第1および第3の直列回路の各キャパシタの他端に接続されると共に、他端が接地されている
    ことを特徴とする請求項13ないし16のいずれか1項に記載のノイズ抑制回路。
  18. 前記第2の直列回路の前記第2のキャパシタの一端が前記第1の巻線の他方の端部に接続されると共に、前記第4の直列回路の前記第4のキャパシタの一端が前記第4の巻線の他方の端部に接続され、
    かつ、前記第2の直列回路の前記第3の巻線と前記第4の直列回路の前記第6の巻線とが共通化され、その共通化された前記第3および第6の巻線の一端が、前記第2および第4の直列回路の各キャパシタの他端に接続されると共に、他端が接地されている
    ことを特徴とする請求項13ないし17のいずれか1項に記載のノイズ抑制回路。
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