JP2006286795A - 超伝導磁石装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、クエンチ発生時において超伝導コイルと磁気シールド間の磁気力のバランスを保つことができ、製造コストを低減することのできる超伝導磁石装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 超伝導コイル12のコイル本体22を第1コイル部23と第2コイル部24とに分割し、超伝導コイル13のコイル本体27を第1コイル部28と第2コイル部29とに分割し、第1の保護素子41を介して第1コイル部23,28を1つの閉ループとし、第2の保護素子43を介して第2コイル部24,29を1つの閉ループとし、これら2つの閉ループを直列に接続する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、超伝導磁石装置に係り、特に磁気シールドの重心を通過すると共に巻枠の軸に直交する面を対称面として対を成すように複数の超伝導コイルを配置させた超伝導磁石装置に関する。
超伝導磁石装置は、巻枠に超伝導線を巻回した超伝導コイルと、超伝導コイルを収容する磁気シールドと、磁気シールドと超伝導コイルとの間に設けられ、超伝導コイルを支持する支持部材と、超伝導コイルに電流を供給する電源とを有する。
このような超伝導磁石装置では、通電時において超伝導線にクエンチが発生して、超伝導コイルの温度が臨界温度を超えると、超伝導状態を維持できなくなる。
したがって、超伝導磁石装置において、超伝導線の温度を臨界温度以下に保ち続けることは非常に重要である。
図1〜図3を参照して、クエンチ対策のされた従来の超伝導磁石装置について説明する。図1は、従来の超伝導磁石装置の概略を示した断面図である。なお、図1において、Cは巻枠111,116の軸(以下、「軸C」とする)、G1は磁気シールド101の重心(以下、「重心G1」とする)をそれぞれ示している。
図1に示すように、超伝導磁石装置100は、磁気シールド101と、超伝導コイル102,103と、支持部材106,107と、電源108と、抵抗素子128(図2参照)とを有する。磁気シールド101は、その内部に真空状態とされた空間Bと、対象物に磁場を印加するための利用空間Aとを有する。利用空間Aは、円筒形状とされており、磁気シールド101を貫通するように磁気シールド101に形成されている。磁気シールド101は、超伝導コイル102,103及び、支持部材106,107を空間Bに配設するための容器である。磁気シールド101の材質としては、透磁率の高い鉄等の材料が用いられる。
超伝導コイル102,103は、磁気シールド101の重心G1を通過すると共に巻枠111,116の軸Cに直交する面を対称面として対を成すように磁気シールド101内の空間Bに配置されている。超伝導コイル102,103は、磁場を発生させるためのものである。
超伝導コイル102は、巻枠111と、巻枠111に超伝導線を巻回したコイル本体112とを有する。コイル本体112は、巻枠111の軸Cに近い側から第1コイル部113、第2コイル部114となるよう2つに分割されている。
超伝導コイル103は、巻枠116と、巻枠116に超伝導線を巻回したコイル本体117とを有する。コイル本体117は、巻枠116の軸Cに近い側から第1コイル部118、第2コイル部119となるよう2つに分割されている。
コイル本体112,117のインダクタンスが大きい場合には、上記のようにコイル本体112,117を複数のコイル部に分割し、それぞれのコイル部の両端に抵抗を介して閉ループ回路を設けることで、クエンチが発生した際、回路内を流れる電流を早く減衰させることができる。
支持部材106は、超伝導コイル102を支持するためのものであり、磁気シールド101と超伝導コイル102との間に設けられている。支持部材107は、超伝導コイル103を支持するためのものであり、磁気シールド101と超伝導コイル103との間に設けられている。
電源108は、超伝導コイル102,103と電気的に接続されている。電源108は、超伝導コイル102,103に電流を供給する。電源108のプラス端子は、配線121を介して第1コイル部118と接続され、第1コイル部118は配線122を介して第2コイル部119と接続され、第2コイル部119は配線123を介して第1コイル部113と接続され、第1コイル部113は配線124を介して第2コイル部114と接続され、電源108のマイナス端子は配線125を介して第2コイル部114と接続されている。
図2は、クエンチが発生した際の図1に示した超伝導磁石装置の回路の状態を示した図である。図2に示すように、超伝導磁石装置100は、各コイル部113,114,118,119に対してそれぞれ抵抗素子128が接続された4つのループを有しており、超伝導コイル102,103の少なくとも一方にクエンチが発生すると、電圧が所定の基準電圧を超えてブレーカー17aが遮断されて、抵抗素子128により各ループ内に流れる電流I〜Iを減衰させる構成とされている(例えば、非特許文献1参照。)。
しかし、超伝導磁石装置100では、超伝導コイル102,103が大型化すると、超伝導コイル102,103内の電圧が増加してしまう。超伝導コイル102,103の電圧は、ループ数を増加させることで下げることができるが、これにより抵抗が増加して、回路の端部D,Eの電圧が上昇してしまうという問題があった。
このような問題を解決する他の超伝導磁石装置として、図3に示すような超伝導磁石装置130がある。図3は、クエンチが発生した際の他の超伝導磁石装置の回路の状態を示した図である。なお、図3において、図1に示した超伝導磁石装置100と同一構成部分には同一の符号を付す。
図3に示すように、超伝導磁石装置130は、抵抗素子128の代わりに、ダイオード131〜134を設けた構成とされている。超伝導磁石装置130では、第1コイル部118と第2コイル部119とをダイオード131,132を介して1つのループとし、第1コイル部113と第2コイル部114とをダイオード133,134を介して1つのループとしており、クエンチが発生した際、ダイオード131〜134により電流I,Iを減衰させる。
電気学会(編集兼発行者)、「超電導ハンドブック」、p179〜p180(昭和43年8月25日初版発行)
超伝導磁石装置130では、クエンチが発生していない時、各超伝導コイル102,103に流れる電流は一致し、各超伝導コイル102,103が磁気シールド101から受ける磁気力は相殺される。しかしながら、クエンチ発生時において、各超伝導コイル102,103に流れる電流は一致しないため(クエンチが発生しなかった超伝導コイルはクエンチが発生した超伝導コイルよりも電流の減衰が遅くなるため)、各超伝導コイル102,103が磁気シールド101から受ける磁気力のバランスが崩れて、各超伝導コイル102,103と磁気シールド101との間に大きな電磁力が発生してしまうという問題があった。
そのため、超伝導コイル102,103を支持する支持体106,107が大きな電磁力に耐えうるように支持体106,107の剛性や強度を高くする必要があり、超伝導磁石装置130の製造コストが増加してしまうという問題があった。
また、支持体106,107の剛性や強度を高くした場合、支持体106,107の径が太くなるため、支持体106,107と超伝導コイル102,103との接触面積が増大し、支持体106,107から超伝導コイル102,103に熱が伝導されやすくなる。このため、超伝導コイル102,103を冷却するための冷却装置を大型化或いは台数を増加させなければならず、超伝導磁石装置130の製造コストが増加してしまうという問題があった。
そこで本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、クエンチ発生時において超伝導コイルと磁気シールド間の磁気力のバランスを保つことができ、製造コストを低減することのできる超伝導磁石装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、巻枠と、該巻枠に巻回された超伝導線よりなるコイル本体とを備えた超伝導コイルを複数有すると共に、該複数の超伝導コイルを包囲する磁気シールドを備え、該磁気シールドの重心を通過すると共に該巻枠の軸に直交する面を対称面として対を成すように複数の超伝導コイルを配置し、該複数の超伝導コイルの各コイル本体を、該巻枠の軸に近い側から1番目のコイル部、2番目のコイル部、・・・、n番目(nは2以上の自然数)のコイル部となるようそれぞれn個に分割した超伝導磁石装置であって、第1〜第nの保護素子を備え、前記複数の超伝導コイルに設けられた1番目のコイル部と前記第1の保護素子とが1つの閉ループとなるよう接続し、該複数の超伝導コイルに設けられた2番目のコイル部と前記第2の保護素子とが1つの閉ループとなるよう接続し、・・・、該複数の超伝導コイルに設けられたn番目のコイル部と前記第nの保護素子とが1つの閉ループとなるよう接続してn個の閉ループを設け、該n個の閉ループを直列に接続したことを特徴とする超伝導磁石装置が提供される。
本発明によれば、複数の超伝導コイルに設けられた1番目のコイル部と第1の保護素子とが1つの閉ループとなるよう接続し、複数の超伝導コイルに設けられた2番目のコイル部と第2の保護素子とが1つの閉ループとなるよう接続し、・・・、複数の超伝導コイルに設けられたn番目のコイル部と第nの保護素子とが1つの閉ループとなるよう接続してn個の閉ループを設け、n個の閉ループを直列に接続することにより、クエンチ発生時においても対を成す超伝導コイルが磁気シールドから受ける磁気力のバランスを保つことができる。
また、上記構成において、磁気シールドと各超伝導コイルとの間に、該各超伝導コイルを支持する複数の支持部材を設けてもよい。クエンチ発生時においても対を成す超伝導コイルが磁気シールドから受ける磁気力のバランスが保たれるため、複数の支持部材の剛性や強度を従来の支持部材よりも低く、かつ小型化して、超伝導磁石装置の製造コストを低減することができる。
本発明は、クエンチ発生時において超伝導コイルと磁気シールド間の磁気力のバランスを保つことができ、製造コストを低減することのできる超伝導磁石装置を提供できる。
次に、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態)
図4は、本発明の実施の形態の超伝導磁石装置の概略を示した断面図である。なお、図4において、Fは巻枠21,25の軸(以下、「軸F」とする)、G2は磁気シールド11の重心(以下、「重心G2」とする)をそれぞれ示している。
図4を参照して、本実施の形態の超伝導磁石装置10について説明する。なお、本実施の形態では、一対の超伝導コイル12,13のコイル本体22,27をそれぞれ2つ(n=2)のコイル部に分割した場合を例に挙げて以下の説明を行なう。
超伝導磁石装置10は、磁気シールド11と、超伝導コイル12,13と、支持部材14,15と、電源17と、電流リード18,19と、第1及び第2の保護素子41,43(図5参照)とを有する。
磁気シールド11は、真空状態とされた空間Iを有している。磁気シールド11は、空間Iに超伝導コイル12,13及び支持部材14,15を収容している。また、磁気シールド11には、対象物に磁場を印加するための利用空間Hが設けられている。この利用空間Dは、円筒形状とされており、磁気シールド11を貫通するように形成されている。磁気シールド11の材質としては、例えば、透磁率の高い鉄等の材料を用いることができる。
超伝導コイル12,13は、磁気シールド11の重心G2を通過すると共に巻枠21,25の軸Fに直交する面を対称面として対を成すように磁気シールド11内の空間Iに配置されており、図示していない冷却装置により極低温状態とされている。
超伝導コイル12は、図4において、磁気シールド11の下方側に配置されており、支持部材14を介して磁気シールド11に支持されている。超伝導コイル12は、巻枠21と、巻枠21に巻回された超伝導線よりなるコイル本体22とを有する。コイル本体22は、巻枠21の軸Fに近い側から第1コイル部23(1番目のコイル部)、第2コイル部24(2番目のコイル部)となるよう2つ(n=2)に分割されている。このように、コイル本体22を分割することで、クエンチが発生した際、回路内を流れる電流を早く減衰させることができる。また、コイル本体22の分割数は、コイル本体22のインダクタンス値やコイル本体22に供給する電流値等に依存する。
第1コイル部23の超伝導線の巻き始め部分23Aは、配線33及び電流リード18を介して電源17のプラス端子31と接続されている。また、第1コイル部23の超伝導線の巻き終わり部分23Bは、配線34を介して第1コイル部28の超伝導線の巻き始め部分28Aと接続されている。
第2コイル部24の超伝導線の巻き始め部分24Aは、配線36を介して第2コイル部29の超伝導線の巻き終わり部分29Bと接続されている。また、第2コイル部24の超伝導線の巻き終わり部分24Bは、配線37及び電流リード19を介して電源17のナイナス端子32と接続されている。
超伝導コイル13は、図4において、磁気シールド11の上方側に配置されており、支持部材15を介して磁気シールド11に支持されている。超伝導コイル13は、巻枠25と、巻枠25に巻回された超伝導線よりなるコイル本体27とを有する。巻枠25は、巻枠21と略同一形状とされているが、巻枠21,25の形状は場合によっては同一ではない。コイル本体27は、巻枠25の軸Fに近い側から第1コイル部28(1番目のコイル部)、第2コイル部29(2番目のコイル部)となるよう2つ(n=2)に分割されている。このように、コイル本体27を分割することで、クエンチが発生した際、回路内を流れる電流を早く減衰させることができる。また、コイル本体27の分割数は、コイル本体27のインダクタンス値やコイル本体27に供給する電流値等に依存する。
第1コイル部28の超伝導線の巻回数は、第1コイル部23の超伝導線の巻回数と略等しくされており、第2コイル部29の超伝導線の巻回数は、第2コイル部24の超伝導線の巻回数と略等しくされている。また、第1コイル部28の超伝導線の巻き終わり部分28Bは、配線35を介して第2コイル部29の超伝導線の巻き始め部分29Aと接続されている。
支持部材14は、磁気シールド11の下方側から超伝導コイル12を支持するためのものである。また、支持部材15は、磁気シールド11の上方側から超伝導コイル13を支持するためのものである。支持部材14,15の材料としては、例えば、FRP(Fiberglass Reinforced Plastics)、アルミナFRP、CFRP(Carbon Fiberglass Reinforced Plastics)、ステンレス等を用いることができる。
電源17は、磁気シールド11の外部(室温)に設けられており、プラス端子31とマイナス端子32とを有する。電源17は、配線33〜37及び電流リード18,19を介して、超伝導コイル12,13に電流を供給する。
電流リード18は、磁気シールド11の外部に位置する配線33に設けられている。また、電流リード19は、磁気シールド11の外部に位置する配線37に設けられている。電流リード18,19は、超伝導コイル12,13に電流を供給する際、室温雰囲気に設けられた電源17から極低温とされた超伝導コイル12,13に熱を伝えないようにするためのものである。
図5は、図4に示した超伝導磁石装置の回路図である。なお、図5では、第1及び第2の保護素子41,43の一例として、ダイオード素子42A,42B,44A,44Bを図示する。これらダイオード素子42A,42B,44A,44Bは、極低温での順方向のしきい電圧が上がる性質を有する素子で、しきい電圧以下では電流が流れない。
図5に示すように、超伝導磁石装置10では、第1の保護素子41を介して第1コイル部23,28を1つの閉ループとし、第2の保護素子43を介して第2コイル部24,29を1つの閉ループとし、これら2つの閉ループを直列に接続している。
第1の保護素子41は、クエンチが発生した際、第1コイル部23,28が接続された閉ループ内を流れる電流を減衰させるためのものである。また、第2の保護素子42は、クエンチが発生した際、第2コイル部24,29が接続された閉ループ内を流れる電流を減衰させるためのものである。
第1の保護素子41としては、例えば、図5に示すような一対のダイオード素子42A,42Bを用いることができる。また、第2の保護素子43としては、例えば、図5に示すような一対のダイオード素子44A,44Bを用いることができる。ダイオード素子42A,42Bとダイオード素子44A,44Bとは、それぞれ2方向に対して電流を流すことが可能なように接続されている。
第1及び第2の保護素子41,43としては、ダイオード素子42A,42B,44A,44Bの代わりに、抵抗素子やサイリスタ素子等を用いることができる。サイリスタ素子とは、PNPNの4重構造を備え、ゲートからカソードへゲート電流を流すことにより、アノードとカソード間を導通させることのできる3端子の半導体素子である。
上記回路構成とされた超伝導磁石装置10では、クエンチが発生すると、電源17と直列に接続されたブレーカー17aが遮断され、第1コイル部23,28が接続された閉ループ内を流れる電流は第1の保護素子41により減衰され、第2コイル部24,29が接続された閉ループ内を流れる電流は第2の保護素子43により減衰される。
本実施の形態の超伝導磁石装置10によれば、超伝導コイル12,13のコイル本体22,27を第1コイル部23,28と第2コイル部24,29とに分割し、第1の保護素子41を介して第1コイル部23,28を1つの閉ループとし、第2の保護素子43を介して第2コイル部24,29を1つの閉ループとし、これら2つの閉ループを直列に接続することにより、対を成すコイル部に流れる電流を常に同じにして、クエンチ発生時においても対を成す超伝導コイル12,13が磁気シールド11から受ける磁気力のバランスを保つことができる。
これにより、超伝導コイル12,13と磁気シールド11との間に大きな磁気力が発生することがなるため、超伝導コイル12,13を支持する支持部材14,15の剛性や強度を従来の支持部材106,107よりも低く、かつ小型化して、超伝導磁石装置10の製造コストを低減することができる。
また、支持体14,15を小型化することにより、支持体14,15と超伝導コイル12,13との接触面積を従来よりも小さくして、支持体14,15から超伝導コイル12,13に熱が伝導されることを抑制できる。
支持部材14,15の剛性や強度は、例えば、従来の支持部材106,107の1/2〜1/100程度とすることができる。また、支持部材14,15と超伝導コイル12,13との接触面積は、例えば、従来の支持部材106,107と超伝導コイル102,103との接触面積の1/2〜1/100程度とすることができる。その結果、超伝導コイル12,13を冷却するための冷却装置を小型化或いは台数を減らすことができる。
図6は、四角柱とされた磁気シールドを有する超伝導磁石装置の概略を示した断面図である。なお、図6において、G3は磁気シールド51の重心(以下、「重心G3」とする)を示している。また、同図において、図4に示した超伝導磁石装置10と同一構成部分には同一符号を付す。
なお、本発明は、図6に示すような四角柱とされた磁気シールド51を備えた超伝導磁石装置50や、円筒形状とされた磁気シールドを有する超伝導磁石装置等、様々な形状の磁気シールドを備えた超伝導磁石装置に適用可能である。
図7は、4つの超伝導コイルを備えた超伝導磁石装置の概略を示した断面図である。なお、図7において、F1,F2は巻枠21,25の軸(以下、「軸F1,F2」とする)、G4は磁気シールド61の重心(以下、「重心G4」とする)、をそれぞれ示している。また、同図において、図4に示した超伝導磁石装置10と同一構成部分には同一符号を付す。
さらに、本発明は、図7に示すような、対を成す超伝導コイル12,13を2組備え、2組の超伝導コイル12,13を巻枠21,25の軸F1または軸F2のいずれかと直交する面を対称面として対を成すように配置させた超伝導磁石装置60にも適用することができる。
超伝導磁石装置60の場合、第1の保護素子41を介して2つの第1コイル部23,28(合計4つのコイル部)を1つの閉ループとし、第2の保護素子43を介して2つの第2コイル部24,29(合計4つのコイル部)を1つの閉ループとし、これら2つの閉ループを直列に接続することにより、超伝導磁石装置10と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明は、例えば、4つ以上の超伝導コイルを備えた超伝導磁石装置にも適用可能である。さらに、本発明は、コイル本体を2つ以上のコイル部に分割(n≧2,nは自然数)した超伝導磁石装置にも適用可能である。
本発明は、クエンチ発生時において超伝導コイルと磁気シールド間の磁気力のバランスを保つことができ、製造コストを低減することのできる超伝導磁石装置、例えば、単結晶引上装置、磁場中熱処理装置、着磁装置、磁場配向装置、磁気分離装置等に適用できる。
従来の超伝導磁石装置の概略を示した断面図である。 クエンチが発生した際の図1に示した超伝導磁石装置の回路の状態を示した図である。 クエンチが発生した際の他の超伝導磁石装置の回路の状態を示した図である。 本発明の実施の形態の超伝導磁石装置の概略を示した断面図である。 図4に示した超伝導磁石装置の回路図である。 四角柱とされた磁気シールドを有する超伝導磁石装置の概略を示した断面図である。 4つの超伝導コイルを備えた超伝導磁石装置の概略を示した断面図である。
符号の説明
10,50,60 超伝導磁石装置
11,51,61 磁気シールド
12,13 超伝導コイル
14,15 支持部材
17 電源
17a ブレーカー
18,19 電流リード
21,25 巻枠
22,27 コイル本体
23,28 第1コイル部
23A,24A,28A,29A 巻き始め部分
23B,24B,28B,29B 巻き終わり部分
24,29 第2コイル部
31 プラス端子
32 マイナス端子
33〜37 配線
41 第1の保護素子
42A,42B,44A,44B ダイオード素子
43 第2の保護素子
F,F1,F2 軸
G2〜G4 重心
H 利用空間
I 空間

Claims (3)

  1. 巻枠と、該巻枠に巻回された超伝導線よりなるコイル本体とを備えた超伝導コイルを複数有すると共に、該複数の超伝導コイルを包囲する磁気シールドを備え、
    該磁気シールドの重心を通過すると共に該巻枠の軸に直交する面を対称面として対を成すように複数の超伝導コイルを配置し、該複数の超伝導コイルの各コイル本体を、該巻枠の軸に近い側から1番目のコイル部、2番目のコイル部、・・・、n番目(nは2以上の自然数)のコイル部となるようそれぞれn個に分割した超伝導磁石装置であって、
    第1〜第nの保護素子を備え、
    前記複数の超伝導コイルに設けられた1番目のコイル部と前記第1の保護素子とが1つの閉ループとなるよう接続し、該複数の超伝導コイルに設けられた2番目のコイル部と前記第2の保護素子とが1つの閉ループとなるよう接続し、・・・、該複数の超伝導コイルに設けられたn番目のコイル部と前記第nの保護素子とが1つの閉ループとなるよう接続してn個の閉ループを設け、該n個の閉ループを直列に接続したことを特徴とする超伝導磁石装置。
  2. 前記磁気シールドと各超伝導コイルとの間に、該各超伝導コイルを支持する複数の支持部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の超伝導磁石装置。
  3. 前記第1〜第nの保護素子は、抵抗素子、サイリスタ素子、ダイオード素子のいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の超伝導磁石装置。
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