JP2006284775A - 光学顕微鏡装置及び顕微鏡観察方法 - Google Patents

光学顕微鏡装置及び顕微鏡観察方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 コンパクト化を図ることが可能な光学顕微鏡装置及びその光学顕微鏡装置を利用した顕微鏡観察方法を提供する。
【解決手段】 光学顕微鏡装置1は、光源3から発せられた光を収束光として出力するコンデンサレンズ5を有する照明手段7と、収束光を受ける位置にコンデンサレンズの光軸L1に傾けて配置されており、被検査物9を載置する被検査物載置台11と、被検査物載置台に対して照明手段と同じ側に設けられる対物レンズ13とを備え、コンデンサレンズから出力され被検査物において反射した収束光は、被検査物と対物レンズとの間の空間上の一点に収束した後に対物レンズに入射する。被検査物載置台に対して照明手段と対物レンズとは同じ側に配置されており、照明手段から照射され被検査物で反射された収束光を対物レンズに入射させているので、コンパクト化を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、各種材料の組織構造の観察に適した光学顕微鏡装置および顕微鏡観察方法に関するものである。本発明の光学顕微鏡装置および顕微鏡観察方法の観察対象となり得る材料として、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレン系複合材料の射出成形品等の高分子材料や、植物、病理組織等の生体材料や、塗液、乳液等の懸濁液や、半導体材料等が挙げられる。
各種材料の組織構造は、その物性と密接に相関していることから、その組織構造を正確に評価・解析することが重要となる。そのために、多くの手法が開発され活用されているが、光学顕微鏡装置はその中でも、利用のしやすさや得られる情報の多様性等から、材料の組織構造観察法として最も一般的に利用される手法となっている。
そして、従来の光学顕微鏡装置では、被検査物に対する照明法として、被検査物を一様に照射し、かつ像の分解能を高めるために、平行光を入射するケーラー照明法が通常用いられている。
しかし、平行光を入射するケーラー照明法を利用した従来の光学顕微鏡では、照明光によって照明された被検査物からの光の強度に起因する像を観察するだけなので、組織構造における異方性の有無、配向度といった特徴を観察できなかった。このような課題を解決するために、空間の一点に収束する収束光を照明光として照射する照明手段を備えた光学顕微鏡装置およびその観察方法が知られている(例えば、特許文献1)。ここでは本顕微鏡を収束光顕微鏡と呼ぶ。
特開2001―264638号公報
このような収束光顕微鏡では、照明手段から収束光を出力して、被検査物に照射する。そして、被検査物からの光が収束点でひとたび収束してから対物レンズに入射するように対物レンズを配置している。この場合、収束点を含む面には、被検査物の回折像が形成されるので、収束点の位置及び被検査物に対物レンズの焦準をそれぞれ合わせることで、回折像及び被検査物の光学像を観察できる。
その結果、従来の収束顕微鏡によって、ケーラー照明法では観察できなかった、上述したような組織構造における異方性の有無、配向度といった特徴を確かに観察できているが、近年、この収束光顕微鏡のコンパクト化が求められてきている。
そこで、本発明は、コンパクト化を図ることが可能な光学顕微鏡装置及びその光学顕微鏡装置を利用した顕微鏡観察方法を提供することを目的とする。
本発明の光学顕微鏡装置および顕微鏡観察方法はこのような課題を解決するためになされたものである。
本発明の光学顕微鏡装置は、光源から発せられた光を収束光として出力するコンデンサレンズを有する照明手段と、収束光を受ける位置にコンデンサレンズの光軸に傾けて配置されており、被検査物を載置する被検査物載置台と、被検査物載置台に対して照明手段と同じ側に設けられる対物レンズとを備え、コンデンサレンズから出力され被検査物において反射した収束光は、被検査物と対物レンズとの間の空間上の一点に収束した後に対物レンズに入射することを特徴とする。
この構成では、被検査物載置台に対して照明手段と対物レンズとは同じ側に配置されており、照明手段から照射され被検査物で反射された収束光を対物レンズに入射させているので、例えば、照明手段と対物レンズとを被検査物載置台に対して互いに反対側に配置する透過型に比べて、照明手段と対物レンズとを近づけることが可能である。その結果として、光学顕微鏡装置のコンパクト化を図ることができる。
また、上記構成では、照明手段から出力された収束光を被検査物載置台上の被検査物に照射し、被検査物によって反射された収束光が、被検査物と対物レンズとの間の空間上の一点(以下、「収束点」とも称す)で一度収束した後に対物レンズに入射するようになっている。
このように被検査物で反射した収束光が収束した収束点を含む所定の面には、照明光による被検査物のフーリエ変換像すなわち回折像が形成される。上記光学顕微鏡装置によれば、対物レンズと被検査物との間にこの回折像を形成させることができるので、回折像そのものを観察したり、回折像に対して操作を加えて所望の処理を施したりすることができる。
そして、回折像には被検査物の構造情報が集約されている。換言すると、被検査物の組織構造に応じた回折像が形成され、被検査物の組織構造が異なっていれば、その回折像も異なったものとなる。したがって、組織構造と回折像との関係が判っていれば、回折像から逆に被検査物の組織構造を知ることができる。
なお、前述した所定の面は、対物レンズの光軸に対する被検査物載置台の傾きに対応して対物レンズの光軸から傾いた平面である。以下では、この所定の面を回折像面とも称す。
更に、本発明に係る光学顕微鏡装置では、対物レンズに入射した光によって形成される像が投影される像投影面を有する像取得手段と、像取得手段に設けられており、像投影面の対物レンズに対する傾きを調整する投影面調整手段と
を備えることが好適である。
上記光学顕微鏡装置では、被検査物載置台はコンデンサレンズの光軸に傾けて配置され、対物レンズは、被検査物で反射した収束光が対物レンズに入射するように配置されている。この場合、被検査物載置台は、対物レンズの光軸に対しても傾いて配置されていることになる。そのため、対物レンズに入射した光(被検査物において反射した収束光)によって形成される像の像面も対物レンズの光軸に対して傾く。なお、この対物レンズに入射した光によって形成される像とは、対物レンズの焦準を被検査物に合わせたときには、被検査物の光学像であり、対物レンズの焦準を収束点を含む回折像面に合わせたときには、回折像である。
この対物レンズの光軸に対する像の像面の傾きに合わせて像投影面の対物レンズの光軸に対する傾きを投影面調整手段によって調整することで上記像面と像投影面とを平行にすることができる。その結果として、歪みが抑制された光学像又は回折像を取得することが可能である。
なお、対物レンズをその焦点面が被検査物と平行になるように配置することによって視野全体に対物レンズの焦準を合わせることができる。この場合、「対物レンズの光軸」とは対物レンズの中心と、被検査物及びコンデンサレンズの光軸の交点とを結ぶ方向を指すこととする。
また、本発明に係る光学顕微鏡装置では、被検査物において反射した収束光が空間上の一点に収束するときの収束角を0〜90°の範囲で変更する収束角変更手段を更に備えることが好適である。この場合、収束角変更手段によって収束角を変更することによってコントラストの高さ、焦点深度の深さの効果を変化させることができる。
更に、本発明に係る光学顕微鏡装置は、前述した空間上の一点を含み対物レンズの光軸に交差する回折像面及び被検査物のいずれにも対物レンズの焦準を合わせるための焦準調整手段を備えることが好ましい。これにより、被検査物の光学像と回折像とをそれぞれ観察することができ、被検査物の構造情報をより多く取得することができる。
更にまた、本発明の光学顕微鏡装置においては、前述した空間上の一点を含み対物レンズの光軸に交差する回折像面と被検査物との相対的な位置を変更するための調整機構を更に備えることが好ましい。
この場合、回折像面と被検査物との相対的な位置を変えることで、回折像の大きさを変化させることが可能であり、例えば、相対的な位置を離すほど、回折像を大きくすることができる。また、上記収束角変更手段を備えている場合には、回折像面と被検査物との相対的な位置を変更しても、収束角変更手段によって収束角を一定にすることができる。その結果、コントラストの高さ、焦点深度の深さの効果を一定に保ったまま被検査物及び回折像を観察することができる。
また、本発明に係る光学顕微鏡装置は、前述した空間上の一点を含み対物レンズの光軸に交差する回折像面の位置に配置されると共に、被検査物において反射した収束光の一部を選択的に通過させる空間絞りを更に備えることが好適である。
この空間絞りにより、被検査物において反射した収束光の一部を選択できることから、被検査物からの所望の回折光を選択して対物レンズに入射させることが可能である。ここで、回折光とは、0次の回折光(すなわち直接光)も含む意味である。回折光を選択した後、対物レンズの焦準を被検査物に合わせれば、選択された所望の回折光による被検査物の光学像を観察することができる。また、回折光の選択が自由なので、同一の被検査物について所望の回折光に応じた様々な被検査物の光学像を観察することができる。
また、空間絞りを備える本発明に係る光学顕微鏡装置においては、空間絞りを通過した光の方向と対物レンズの光軸とを略一致させる調整機構を更に備えることが好ましい。空間絞りにより光量が減少するが、空間絞りを通過した光の方向と対物レンズの光軸とを略一致させることにより、ひずみの少ない明るい像を得ることができる。
なお、対物レンズをその焦点面が被検査物と平行になるように配置することによって視野全体に対物レンズの焦準を合わせることができる。この場合、「対物レンズの光軸」とは対物レンズの中心と、被検査物及びコンデンサレンズの光軸の交点とを結ぶ方向を指すこととする。
更に、本発明に係る光学顕微鏡装置では、光源から出力される光に単色光を用いてもよい。単色光を用いることにより、白色光では得られなかった、組織構造を知る上で重要な像を得ることができる。
本発明に係る光学顕微鏡装置を用いた本発明の顕微鏡観察方法の一つは、対物レンズの焦準を被検査物に合わせて被検査物を観察することを特徴とする。前述したように、本発明の光学顕微鏡装置では、コンパクト化が図られており、照明手段から出力された収束光は被検査物で反射して一度収束した後に対物レンズに入射する。このように、被検査物には、収束しつつある光が照射されるので、被検査物に焦準を合わせて観察することで、極めてコントラストの高い、焦点深度の深い観察像を得ることができる。
また、本発明に係る光学顕微鏡装置を用いた本発明の他の顕微鏡観察方法は、前述した空間上の一点を含み対物レンズの光軸に交差する回折像面に対物レンズの焦準を合わせることにより、回折像面上に形成された被検査物の回折像を観察することを特徴とする。
前述したように、本発明の光学顕微鏡装置では、コンパクト化が図られており、照明手段から出力された収束光は被検査物で反射して一度収束した後に対物レンズに入射する。この場合、空間上の一点である収束点を含む回折像面には、被検査物の回折像が形成されている。そして、上記観察方法では、回折像に焦準を合わせて回折像を観察するので、被検査物について、回折像と組織構造との関係を予め取得しておけば、回折像のパターンの特徴から被検査物の組織構造を知ることができる。
また、像取得手段を備えた本発明に係る光学顕微鏡装置を用いた本発明の顕微鏡観察方法は、対物レンズに入射した光によって形成される像が投影される像投影面の対物レンズの光軸に対する傾きを調整することが好ましい。
前述したように、本発明の光学顕微鏡装置では、コンパクト化が図られており、照明手段から出力された収束光は被検査物で反射して一度収束した後に対物レンズに入射する。上記観察方法では、この対物レンズに入射した光によって形成される像の像面が対物レンズの光軸に対して傾いていても像投影面をその像面に平行にすることができるので、歪みの抑制された像を取得することができる。
なお、対物レンズをその焦点面が被検査物と平行になるようにすることによって視野全体に対物レンズの焦準を合わせることができる。この場合、「対物レンズの光軸」とは対物レンズの中心と、被検査物及びコンデンサレンズの光軸の交点とを結ぶ方向を指すこととする。
また、焦準調整手段を備えた本発明に係る光学顕微鏡装置を用いた本発明の顕微鏡観察方法は、対物レンズの焦準を被検査物に合わせて被検査物を観察する工程と、対物レンズの焦準を回折像面上に形成された被検査物の回折像に合わせて回折像を観察する工程とを備えることを特徴とする。
前述したように、本発明の光学顕微鏡装置では、コンパクト化が図られており、照明手段から出力された収束光は被検査物で反射して一度収束した後に対物レンズに入射する。この場合、空間上の一点である収束点を含む回折像面には、被検査物の回折像が形成されている。
そして、上記観察方法では、対物レンズの焦準を被検査物及び回折像面に合わせることで、被検査物の光学像及び回折像をそれぞれ観察することによって、光学像の観察だけでは分かりにくかった組織構造の全体的な特徴を把握したり、回折像を形成せしめる組織構造のうち回折像の観察だけでは分かりにくかったものの詳細を知ることができる。
また、空間絞りを備えた本発明の光学顕微鏡装置を用いた本発明の顕微鏡観察方法は、空間絞りを用いて前記回折像面上の所望の領域の光を通過させ、対物レンズの焦準を被検査物に合わせて空間絞りを通過した光を利用して被検査物を観察することを特徴とする。
前述したように、本発明の光学顕微鏡装置では、コンパクト化が図られており、照明手段から出力された収束光は被検査物で反射して一度収束した後に対物レンズに入射する。この場合、空間上の一点である収束点を含む回折像面には、被検査物の回折像が形成されている。
そして、上記観察方法では、空間絞りを用いて回折像面上の所望の光を通過させることで、所望の回折光を選択できる。その結果、選択された所望の回折光による被検査物の光学像を観察することが可能である。回折光の選択が自由なので、同一の被検査物について回折光に応じた様々な光学像を観察することができ、その結果、被検査物の組織構造をさらに詳しく知ることができる。
更に、空間絞りを備えた本発明の光学顕微鏡装置を用いた本発明の他の顕微鏡観察方法は、回折像面に対物レンズの焦準を合わせることにより、回折像面上に形成された被検査物の回折像を観察し、回折像の所望の領域の光を通過させるように空間絞りを調整した後、対物レンズの焦準を被検査物に合わせることにより、空間絞りを通過した光を利用して被検査物を観察することを特徴とする。
前述したように、本発明の光学顕微鏡装置では、コンパクト化が図られており、照明手段から出力された収束光は被検査物で反射して一度収束した後に対物レンズに入射する。この場合、空間上の一点である収束点を含む回折像面には、被検査物の回折像が形成されている。そして、上記観察方法では、回折像に基づいて光学像の観察に用いる回折光を選択するので、いかなる回折光に基づく光学像かを知ることができる。これにより被検査物の組織構造をさらに詳しく知ることができる。
本発明の顕微鏡観察方法では、回折像面の位置を調整して被検査物を観察することが好ましい。回折像面は、被検査物で反射された収束光が収束する位置なので、回折像面の位置を調整することで、対物レンズに入射する光の量を調整でき、その結果、観察する像の明るさを調整することができる。例えば、対物レンズが回折像面の近傍に位置したときに被検査物に焦準が合うように回折像面の位置を調整して被検査物を観察することで、回折光をロスすることなく対物レンズに入射できるので、最も像が明るくなる。
本発明の顕微鏡観察方法では、空間絞りの形状又は回折像面上での位置を変えることにより、若しくは、対物レンズの光軸に対するコンデンサレンズの光軸の角度を変えることにより、対物レンズによる被検査物の光学像形成にあずかる回折光を選択して被検査物を観察することが好適である。
本発明の顕微鏡観察方法では、空間絞りを通過した光の方向と対物レンズの光軸とを略一致させて被検査物を観察することが好ましい。空間絞りを通過した光の方向と対物レンズの光軸とが略一致するので、ひずみの少ない明るい像を得ることができる。
なお、対物レンズをその焦点面が被検査物と平行になるように配置することによって視野全体に対物レンズの焦準を合わせることができる。この場合、「対物レンズの光軸」とは対物レンズの中心と、被検査物及びコンデンサレンズの光軸の交点とを結ぶ方向を指すこととする。
本発明の顕微鏡観察方法では、前述した空間上の一点の位置を対物レンズの光軸方向において変えることにより、回折像の大きさを調整するこができる。
このとき、前述した空間上の一点の位置を対物レンズの光軸方向において変えてもその空間上の一点における収束角を変化させないことが好ましい。収束角が一定であると、回折像面と被検査物との相対的な位置を変更しても、コントラストの高さ、焦点深度の深さの効果を一定に保ったまま観察することができる。
また、本発明の顕微鏡観察方法では、光源から発せられる光を単色光とすることができる。
更に、本発明に係る顕微鏡観察方法で観察する被検査物としては、高分子材料が考えられる。
本発明の光学顕微鏡装置によれば、光学顕微鏡装置のコンパクト化を図ることができる。また、本発明の顕微鏡観察方法によれば、コンパクト化された光学顕微鏡を利用して顕微鏡観察が可能である。
以下、図面と共に本発明に係る光学顕微鏡及びその光学顕微鏡を用いた顕微鏡観察方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明に係る光学顕微鏡の一実施形態の基本構成を示す概略構成図である。光学顕微鏡装置1は、点光源3とコンデンサレンズ5とを有する照明手段7を備えている。照明手段7は、点光源3から発せられた光をコンデンサレンズ5によって集光して、空間上の一点に収束する収束光としての照明光を出力する。点光源3から出力される光は、白色光でもよいし、単色光でもよい。
コンデンサレンズ5の光軸(照明手段7の光軸)L1上には、被検査物(標本)9を載置する被検査物載置台としてのステージ11が設けられている。ステージ11は、被検査物9に斜めから照射光が照射されるように光軸L1に対して傾けて配置されている。より具体的には、ステージ11は、被検査物9が載置される載置面11aの法線C1と光軸L1とが、光軸L1と後述する対物レンズ13の光軸L2とを含む平面において0°より大きく90°より小さい角度θを有するように配置されている。この角度θの大きさは特に限定されないが、ここでは角度θを45°とする。
また、ステージ11は、照明手段7からの収束光としての照明光の進行方向において照明光が一点に収束するより手前側に配置されている。これによって、照明手段7から出力された照明光は、被検査物9によって反射された後に空間上の一点である収束点Aで収束し、収束点Aよりも上方に配設された対物レンズ13に入射する。
収束点Aを通り、対物レンズ13の光軸L2に対し所定の角度を有する平面には、照明光による被検査物9のフーリエ変換像すなわち回折像が形成される。この平面を回折像面P1と称す。上記所定の角度とは、対物レンズ13の光軸L2に対する被検査物9の傾き、より具体的には、光軸L1と光軸L2とを含む平面における光軸L2と法線C1とのなす角度θで決まるものである。例えば、角度θが45°の場合、回折像面P1の法線C2と対物レンズ13の光軸L2とのなす角度θは45°である。ただし、光軸L2に直交する面に対する傾き方向は被検査物9の傾き方向と反対である。
また、光学顕微鏡装置1は、回折像面P1と被検査物9との相対的な位置である距離を変化させるために、点光源3には、光源移動手段15が取り付けられている。回折像面P1と被検査物9との間の距離とは、光軸L2と被検査物9との交点Oと、収束点Aとの間の距離を意味するものとする。光源移動手段15は、例えば、モータであって、点光源3をコンデンサレンズ5に対して光軸L1と平行な方向に移動させる。
点光源3が光軸L1方向に移動することによって、収束点Aの交点Oからの距離が変化するので、回折像面P1と被検査物9との相対的な位置が変化する。このように回折像面P1と被検査物9との間の距離を変化させることで、回折像の大きさ及び観察する像の明るさを調整できる。
更に、光学顕微鏡装置1では、被検査物9によって反射された照明光であって収束点Aに収束する光の収束角θを変更する絞り(収束角変更手段)17を有する。収束角θの大きさは、絞り17によって照明光の大きさを制限することによって、収束角θを0〜90°の範囲で変化させて選択すればよい。図1に示す光学顕微鏡装置1では、この絞り17をコンデンサレンズ5の前側焦点面P2に配置している。これにより、点光源3を光軸L1に平行な方向に移動させても収束角θは一定となる。
これは、コンデンサレンズ5へ入射する光の光束の一番外側の面である最外郭面P3が点光源3の移動の前後で焦点面P2上の同じ部分を通ることにより、コンデンサレンズ5の光軸L1に対するコンデンサレンズ5から出射される光束の最外郭面P4の角度が一定になるからである。これにより、被検査物9と対物レンズ13との間の距離を変化させずに、すなわち対物レンズ13の焦準(ピント)を合わせたままで被検査物9と回折像面P1との間の距離を変化させることができる。
なお、収束角θを一定にする手段は、上記のように絞り17を焦点面P2に配置するものに限られない。例えば、光源3の移動に応じて収束角θが一定になるように絞り17で照明光の大きさを制限することも考えられる。この場合には、絞り17は、光源3とコンデンサレンズ5との間に配置されていればよい。
また、光学顕微鏡装置1では、回折像面P1上またはその近傍の位置に、回折像面P1と平行に空間絞り19が設けられている。図2は空間絞り19の平面図である。空間絞り19は、遮光板19aに、たとえば直径数百ミクロンの円形開口19bが形成されたものである。なお、円形開口19bの位置は、特に限定されない。
空間絞り19は、回折像面P1に平行な方向に移動可能となっており、円形開口19bによって被検査物9から反射された光の一部を選択的に通過させる。その結果、回折像面P1上に形成される回折像の観察視野を選択できる。この空間絞り19は観察途中でも、容易に脱着可能となっている。遮光板19aに形成する開口形状すなわち観察視野は、必ずしも円形でなくてもよく、目的に応じて方形、半円形、扇形等を適宜選択することができる。
空間絞り19の上方には、対物レンズ13、結像レンズ21及び接眼レンズ23を備えた鏡筒25が配置されている。鏡筒25は、例えば、図1に示すように、対物レンズ13の光軸L2が光軸L1と直交するように配置されている。この鏡筒25の内部構成自体は、従来からある一般的なものである。
この鏡筒25には、焦準調整手段27が取り付けられており、焦準調整手段27は、鏡筒25とステージ11との間の距離を変更する。これによって、対物レンズ13と被検査物9との相対的な位置、すなわち、対物レンズ13と被検査物9との間の距離を変更できるので、対物レンズ13の焦準合わせを行うことができる。
焦準調整手段27は、例えば、ラックピニオンを利用したものであり、従来の光学顕微鏡が有する鏡筒などに取り付けられているものと同じでよいが、焦準合わせのために変化させることのできる相対的な位置の範囲は、従来の一般的な顕微鏡に比べて十分に長いことが必要である。すなわち、少なくとも被検査物9と回折像面P1の両方に焦準合わせができるようになっている。
また、鏡筒25が備えている対物レンズ13は、被検査物9に焦準を合わせたときの位置が空間絞り19よりも上方になるような焦点距離を有する。これにより、焦準合わせ動作において空間絞り19が邪魔になることがない。なお、対物レンズ13が空間絞り19に最も近づいたときに被検査物9に焦準が合うように、回折像面P1の位置を調整すると、最も明るい像を得ることができる。
この対物レンズ13が捉えた像は、結像レンズ21の後方(図中、上方)にある中間像位置29に形成される。そして、接眼レンズ23は、中間像位置29に形成される像に焦準が合わせられており、その像を、接眼レンズ23の上方に配置されたスクリーン(像取得手段)31の像投影面31aに投影する。スクリーン31としては、写真撮影などで利用される感光性のフィルムなどが例示される。スクリーン31に投影される像は、対物レンズ13の焦準が被検査物9にあっている場合は、被検査物9の光学像であり、対物レンズ13の焦準が回折像面P1にあっている場合は、回折像である。
ところで、接眼レンズ23によって投影される像を含む像面は、光軸L2に直交する面にあるのではなく、光軸L2に対してある角度だけ傾いた面内にある。これは、被検査物9が光軸L2に対して傾いて配置されているからである。
そこで、光学顕微鏡装置1では、像投影面31aの光軸L2に対する傾きを調整する投影面調整手段33を備える。投影面調整手段33は、スクリーン31に取り付けられている。そして、投影面調整手段23は、紙面(光軸L1と光軸L2とを含む面)に垂直な方向に延びる所定の軸周りにスクリーン31を回転させることによって、像投影面31aの法線C3と光軸L2とのなす角度αを調整して、像投影面31aと、接眼レンズ23で投影される像を含む像面とを平行にする。これによって、視野全体に焦準を合わせることができるようになる。また、像面と像投影面31aとが平行になるので、歪みが抑制された像を取得できる。以下の説明では、角度αを配置角αとも称す。
なお、投影面調整手段33は、紙面(光軸L1と光軸L2とを含む面)に垂直な方向に延びる所定の軸周りにスクリーン31を回転させて角度αを調整できれば特に限定されないが、例えば、一定の方向に延びるバーなどが考えられる。
この場合は、スクリーン31と光軸L2との交点を通り、光軸L1と光軸L2とを含む面に垂直な方向に延びるようにスクリーン31の裏面又は内部にバーを固定すればよい。これにより、バーをその中心軸周りに回転させることでスクリーン31が回転する。そして、バーを鏡筒25に取り付けることによってスクリーン31を鏡筒25に設けることが可能である。
また、図1に示すように、被検査物9と回折像面P1とは、光軸L2に対する傾きの方向が反対であるため、被検査物9の光学像の像面の光軸L2に対する傾きと、回折像の像面の光軸L2に対する傾きとは反対になる。この場合でも、光学顕微鏡装置1では、投影面調整手段33によって配置角αを調整することで、光学像の像面及び回折像の像面とスクリーン31とを平行にできる。したがって、観察する像を光学像と回折像との間で変更しても、スクリーン31を取り外して付け替えたりする必要がないので、観察が容易になっている。
上記構成では、対物レンズ13の焦準を被検査物9に合わせることによって被検査物9の光学像を観察でき、また、対物レンズ13の焦準を回折像面P1に合わせることによって回折像を観察することができる。
ところで、投影面調整手段33による配置角αの調整の際、鏡筒25における対物レンズ13、結像レンズ21及び接眼レンズ23の方向を、鏡筒25の中心を通り鏡筒25に対して平行な軸に対し傾けることにより、被検査物9に対して全て平行になるように配置した場合には、接眼レンズ23によって投影される像も被検査物9に対して平行になるため、スクリーン31も被検査物9に対して平行になるように調整すればよい。なお、対物レンズ13、結像レンズ21及び接眼レンズ23の方向を被検査物9に対して平行になるように配置するとは、対物レンズ13、結像レンズ21及び接眼レンズ23をそれらの焦点面が被検査物9に対して平行になるように配置することである。
回折像には、被検査物9の構造情報が集約されているので、組織構造と回折像との関係が予め分かっていれば、回折像から逆に被検査物9の組織構造を知ることが可能である。そして、上記のように、被検査物9の光学像と回折像とを共に観察できるようになっていれば、被検査物9の構造情報をより多く取得できる。
また、光学顕微鏡装置1では、被検査物9から反射した光を利用しているので、透過率の低い被検査物9の表面組織構造を好適に知ることができる。
更に、照明手段7及び鏡筒25がステージ11に対して同じ側に配置されており、照明手段7からの照明光が被検査物9によって反射された光によって光学像及び回折像が形成されている。この構成では、照明手段7と鏡筒25とを近づけることができるので、光学顕微鏡装置1のコンパクト化が図られている。
また、上記構成では、照明手段7からの照明光は収束光として被検査物9に照射されるので、極めてコントラストが高く、焦点深度の深い観察像を得ることができる。そして、絞り17を利用して収束角θを変更することで、コントラストや焦点深度の深さなどを選択することができる。
次に、図1及び図3を利用して上記光学顕微鏡装置1を用いた顕微鏡観察方法の一つについて説明する。図3は、図1の状態から回折像面P1に対物レンズ13の焦準を合わせたときの光学顕微鏡装置1を示す図である。なお、以下の説明では、絞り17は、焦点面P2に配置されているものとする。
先ず、ステージ11に被検査物9を載置し、続いて照明手段7から照明光を出力することで被検査物9に照明光を照射する。光学顕微鏡装置1で観察する被検査物9としては、例えば、高分子材料(たとえば、ポリエチレン等のポリマーフィルムやポリプロピレン系複合材料の射出成形品)、生体材料、セラミックス、金属他を挙げることができるが、組織構造を観察し得るという点と光透過率が小さいという点で、ポリプロピレン系複合材料の射出成形品は最も典型的な対象材料である。
次に、空間絞り19をはずした状態で、図3に示すように、対物レンズ13の焦準を回折像面P1に合わせて回折像を観察する。この際、投影面調整手段33によって配置角αを調整して回折像の像面とスクリーン31の像投影面31aとを平行にする。そして、点光源3の位置を光源移動手段15を利用して調整することで、回折像の大きさを所望の大きさにする。このように、回折像の大きさを調整しても、絞り17が焦点面P2に配置されていることで、収束点Aにおける収束角θは一定である。
続いて、図3に示すように、空間絞り19を装着して、被検査物9において反射した光のうち所望の領域の光を通過させることで、回折像の観察視野を選択する。すなわち、空間絞り19によって回折像を形成する回折光のうち所望の回折光を選択する。なお、回折光とは、0次の回折光(すなわち直接光)も含む意味である。
空間絞り19によって所望の回折光を選択した後には、図1に示すように、焦準調整手段27によって収束点Aと交点Oとの間の距離だけ鏡筒25を被検査物9に近づけて対物レンズ13の焦準を被検査物9に合わせる。この際、投影面調整手段33によって配置角αを調整して被検査物9の像の像面とスクリーン31の像投影面31aとを平行にしておく。これにより、回折像を観察した時と同じ照明条件において、空間絞り19で選択した所望の回折光によって形成される被検査物9の光学像を、歪みが抑制された状態で観察できる。
ところで、投影面調整手段33による配置角αの調整の際、鏡筒25における対物レンズ13、結像レンズ21及び接眼レンズ23の方向を、鏡筒25の中心を通り鏡筒25に対して平行な軸に対し傾けることにより、被検査物9に対して全て平行になるように配置した場合には、接眼レンズ23によって投影される像も被検査物9に対して平行になるため、スクリーン31も被検査物9に対して平行になるように調整すればよい。なお、対物レンズ13、結像レンズ21及び接眼レンズ23の方向を被検査物9に対して平行になるように配置するとは、対物レンズ13、結像レンズ21及び接眼レンズ23をそれらの焦点面が被検査物9に対して平行になるように配置することである。
なお、高次の回折光を用いて結像させようとすると、結像に与る光が対物レンズ13の光軸L2から大きくずれてしまい、得られる像は歪みの大きい像になる。したがって、このような場合、たとえば鏡筒25の位置を調整するなどして、選択された回折光をできるだけ光軸L2に近づけると好ましい結果が得られる。
このようにな鏡筒25の位置を調整するために、光学顕微鏡装置1は、所定の位置(対物レンズ13の焦点)を中心として鏡筒25を回転させる傾き調整手段35が設けられている。
傾き調整手段35は、被検査物9の像を観察する場合には、被検査物9と光軸L2との交点Oに対物レンズ13の焦点が合うので、交点Oを通り、交点Oと選択された回折光と光軸L2とを含む平面に垂直な直線を軸として鏡筒25を回転させることで鏡筒25を傾けて、選択された回折光をできるだけ光軸L2に近づける。また、傾き調整手段35は、回折像を観察する場合には、回折像面P1と光軸L2との交点に対物レンズ13の焦点が合うので、その交点を通り、交点と選択された回折光と光軸L2とを含む平面に垂直な直線を軸として鏡筒25を傾けて、選択された回折光をできるだけ光軸L2に近づける。
なお、このように鏡筒25を傾ける場合には、対物レンズ13、結像レンズ21及び接眼レンズ23を、それぞれの焦点面が被検査物9に対してそれぞれ平行になるように配置することにより、視野全体に対して対物レンズ13の焦準を合わせることができる。この場合、対物レンズ13の光軸L2とは、対物レンズ13の中心と、被検査物9及びコンデンサレンズ11の光軸L1の交点とを結ぶ方向を指すこととする。
また、本実施形態では、対物レンズ13の光軸L2とコンデンサレンズ5の光軸L1とを直交させているが、対物レンズ13の光軸L2に対するコンデンサレンズ5の光軸L1の角度を可変にできるように構成してもよい。光軸L1の角度を変えることにより観察に与る回折光を変化させることができ、組織構造や配向を知るための像情報を増やすことができる。
また、上記観察方法の説明では、被検査物9に焦準を合わせたときに回折像面P1と対物レンズ13とが離れている場合について説明したが、被検査物9に焦準を合わせたときに、回折像面P1と対物レンズ13とが最も近づくようにして被検査物9の光学像及び回折像を観察してもよい。これにより、明るい像を取得することができる。回折像面P1を対物レンズ13に近づけることは、前述したように光源3を光源移動手段15によって移動させることで実施すればよい。
光学顕微鏡装置1およびこれを用いた顕微鏡観察方法によれば、絞り17を焦点面P2に配置し、対物レンズ13の焦準合わせに応じて点光源3の位置を光源移動手段15によって調整することで、回折像面P1と被検査物9との間の距離及び収束角θを一定にしている。
したがって、対物レンズ13の焦準を被検査物9及び回折像面P1にそれぞれ合わせることで、光透過率の小さな被検査物9の光学像および回折像を選択的に且つ同一の照明条件で観察することができる。特に、収束角θを一定にすることで、コントラストの高さ及び焦点深度の深さなどの効果を一定に保ったままで被検査物9の光学像や回折像を観察することができる。
また、空間絞り19を適当に挿入または移動させることにより、所望の回折光による被検査物9の光学像と回折像とを得ることができるので、従来の光学顕微鏡装置では得られなかった組織構造情報や配向情報を光学像または回折像として得ることができる。更に、空間絞り19によって、自由に回折光を選択できるので、同一の被検査物9について回折光に応じた様々な光学像を観察することができる。その結果、被検査物9の組織構造を更に詳細に知ることが可能である。
以上、本発明の好適な実施形態についてついて説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、回折像面P1に焦準を合わせて回折像を観察した後に、被検査物9に焦準を合わせて光学像を観察しているが、光学像を観察した後に回折像を観察してもよい。また、被検査物9の光学像及び回折像の何れか一方を観察するようにしてもよい。更に、必ずしも空間絞り19で所望の回折光を選択しなくてもよい。
また、上記実施形態では、光源3を移動させることによって被検査物9と回折像面P1との距離を調整しているが、これに限定されない。例えば、照明手段7としてのコンデンサレンズ5及び光源3、並びに、絞り17の位置関係を固定したまま、コンデンサレンズ5、光源3及び絞り17を一緒に光軸L1方向に移動させてもよい。この場合も、コンデンサレンズ5から出力される光束の最外郭面P4の光軸L2に対する角度が一定であるので、収束角θは変化しないようになっている。
更に、像取得手段をスクリーン31としたが、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラなどでもよい。この場合、像投影面は、CCDカメラの受光面であり、CCDカメラの傾きを調整することによって像投影面の光軸L2に対する傾きを調整する。
本発明に係る光学顕微鏡装置の一実施形態の概略構成図である。 空間絞りの一例を示す平面図である。 図1の状態から回折像面に対物レンズの焦準をあわせたときの光学顕微鏡装置を示す図である。
符号の説明
1…光学顕微鏡装置、3…点光源(光源)、5…コンデンサレンズ、7…照明手段、9…被検査物、11…ステージ(被検査物載置台)、13…対物レンズ、15…光源移動手段(被検査物と回折像面との距離の調整機構)、17…絞り(収束角変更手段)、19…空間絞り、27…焦準調整手段、31…スクリーン(像取得手段)、31a…像投影面、33…投影面調整手段、35…傾き調整手段(空間絞り通過後の光の方向と対物レンズの光軸とを一致させる調整機構)、A…収束点(空間上の一点)、C1…被検査物載置台の法線、C3…像投影面の法線、L1…コンデンサレンズの光軸、L2…対物レンズの光軸、P1…回折像面、θ…収束角。

Claims (21)

  1. 光源から発せられた光を収束光として出力するコンデンサレンズを有する照明手段と、
    前記収束光を受ける位置に前記コンデンサレンズの光軸に傾けて配置されており、被検査物を載置する被検査物載置台と、
    前記被検査物載置台に対して前記照明手段と同じ側に設けられる対物レンズとを備え、
    前記コンデンサレンズから出力され前記被検査物において反射した前記収束光は、前記被検査物と前記対物レンズとの間の空間上の一点に収束した後に前記対物レンズに入射することを特徴とする光学顕微鏡装置。
  2. 前記対物レンズに入射した光によって形成される像が投影される像投影面を有する像取得手段と、
    前記像取得手段に設けられており、前記像投影面の前記対物レンズに対する傾きを調整する投影面調整手段とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の光学顕微鏡装置。
  3. 前記被検査物において反射した前記収束光が前記空間上の一点に収束するときの収束角を0〜90°の範囲で変更する収束角変更手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学顕微鏡装置。
  4. 前記空間上の一点を含み前記対物レンズの光軸に交差する回折像面及び前記被検査物のいずれにも前記対物レンズの焦準を合わせるための焦準調整手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の光学顕微鏡装置。
  5. 前記空間上の一点を含み前記対物レンズの光軸に交差する回折像面と前記被検査物との相対的な位置を変更するための調整機構を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の光学顕微鏡装置。
  6. 前記空間上の一点を含み前記対物レンズの光軸に交差する回折像面の位置に配置されると共に、前記被検査物において反射した前記収束光の一部を選択的に通過させる空間絞りを更に備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の光学顕微鏡装置。
  7. 前記空間絞りを通過した光の方向と前記対物レンズの光軸とを略一致させる調整機構を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の光学顕微鏡装置。
  8. 前記光源から発せられる光が単色光であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の光学顕微鏡装置。
  9. 請求項1に記載の光学顕微鏡装置を用いた顕微鏡観察方法において、
    前記対物レンズの焦準を前記被検査物に合わせて前記被検査物を観察することを特徴とする顕微鏡観察方法。
  10. 請求項1に記載の光学顕微鏡装置を用いた顕微鏡観察方法において、
    前記空間上の一点を含み前記対物レンズの光軸に交差する回折像面に前記対物レンズの焦準を合わせることにより、前記回折像面上に形成された前記被検査物の回折像を観察することを特徴とする顕微鏡観察方法。
  11. 請求項2に記載の光学顕微鏡装置を用いた顕微鏡観察方法において、
    前記対物レンズに入射した光によって形成される像が投影される像投影面の前記対物レンズの光軸に対する傾きを調整することを特徴とする顕微鏡観察方法。
  12. 請求項4に記載の光学顕微鏡装置を用いた顕微鏡観察方法において、
    前記対物レンズの焦準を前記被検査物に合わせて前記被検査物を観察する工程と、
    前記対物レンズの焦準を前記回折像面上に形成された前記被検査物の回折像に合わせて前記回折像を観察する工程とを備えることを特徴とする顕微鏡観察方法。
  13. 請求項6に記載の光学顕微鏡装置を用いた顕微鏡観察方法において、
    前記空間絞りを用いて前記回折像面上の所望の領域の光を通過させ、前記対物レンズの焦準を前記被検査物に合わせて前記空間絞りを通過した光を利用して前記被検査物を観察することを特徴とする顕微鏡観察方法。
  14. 請求項6に記載の光学顕微鏡装置を用いた顕微鏡観察方法において、
    前記回折像面に前記対物レンズの焦準を合わせることにより、前記回折像面上に形成された前記被検査物の回折像を観察し、前記回折像の所望の領域の光を通過させるように前記空間絞りを調整した後、前記対物レンズの焦準を前記被検査物に合わせることにより、前記空間絞りを通過した光を利用して前記被検査物を観察することを特徴とする顕微鏡観察方法。
  15. 前記回折像面の位置を調整して前記被検査物を観察することを特徴とする請求項13又は14に記載の顕微鏡観察方法。
  16. 前記空間絞りの形状又は前記回折像面上での位置を変えることにより、若しくは、前記対物レンズの光軸に対する前記コンデンサレンズの光軸の角度を変えることにより、前記対物レンズによる前記被検査物の光学像形成にあずかる回折光を選択して前記被検査物を観察することを特徴とする請求項13〜15の何れか一項に記載の顕微鏡観察方法。
  17. 前記空間絞りを通過した光の方向と前記対物レンズの光軸とを略一致させて前記被検査物を観察することを特徴とする請求項13〜16の何れか一項に記載の顕微鏡観察方法。
  18. 前記空間上の一点の位置を前記対物レンズの光軸方向において変えることにより、前記回折像の大きさを調整することを特徴とする請求項10〜17の何れか一項に記載の顕微鏡観察方法。
  19. 前記空間上の一点の位置を前記対物レンズの光軸方向において変えても前記空間上の一点における収束角を変化させないことを特徴とする請求項18に記載の顕微鏡観察方法。
  20. 前記光源から発せられる光が単色光であることを特徴とする請求項9〜19の何れか一項に記載の顕微鏡観察方法。
  21. 前記被検査物が高分子材料であることを特徴とする請求項9〜20の何れか一項に記載の顕微鏡観察方法。
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