JP2006284441A - 物理量センサおよび物理量センサの検出方法 - Google Patents

物理量センサおよび物理量センサの検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 接着強度の向上および電極数の増加が可能な物理量センサおよび物理量センサの検出方法を提供する。
【解決手段】 コア部4と、少なくとも1本の梁部7と、重錘部2と、少なくとも1以上の補助部5を備える。コア部4は支持部3を構成する。少なくとも1本の梁部7は、コア部4から延びるように形成される。重錘部2は、梁部7においてコア部4と接続された一方端部と反対側に位置する他方端部に接続されることにより、支持部3に支持される。補助部5は、梁部7と間隙9を介して配置されると共に、コア部4と連結された支持部3を構成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は物理量センサおよび物理量センサの検出方法に関し、より特定的にはピエゾ抵抗式の物理量センサおよび物理量センサの検出方法に関する。
近年、加速度センサなどの物理量センサは、車載用途のみでなく、携帯情報機器の傾斜や落下検出に採用が始まっており、市場が急速に拡大している。具体的には、物理量センサは、自動車等の動的加速度検出、重力に対する傾き角度や姿勢を検出する傾斜検出、地震の振動検出や万歩計(登録商標)の振動検出、および落下検出等に用いられている。落下検出は、たとえば携帯型ハードディスクプレーヤのヘッド部の保護などに使用されている。
従来の物理量センサは、一般的に、図11に示すように、錘201の周辺部に支持部202を備え、錘201と支持部202とに接触する梁203により、物理量を検出する形状であった。
携帯情報機器へ搭載するためには、物理量センサの小型化、高感度化、および低コスト化の要求が、より大きくなっている。物理量センサの小型化を図ると、搭載機器が省サイズ化されると共に、低コスト化を実現することができる。しかし、物理量センサの感度が低下するという問題が発生する。すなわち、物理量センサの感度は、梁の長さと錘の重さとに比例し、梁の厚みに反比例する。そこで、従来は、物理量センサを小型化すると共に、感度を向上させるために、錘を重く(厚く)する手法、梁の厚みを薄くする手法、および特定の結晶方位を使用する方法が採用されてきた。
しかしながら、錘を重くする手法は、錘の加工に時間を要するため、コストアップになるという問題がある。また、錘を厚くする必要があるため、パッケージ厚の増大につながる。次に、梁の厚みを薄くする手法は、電気配線膜や保護膜等との相対膜厚が低下することになるため、熱応力による反りの問題が大きくなってくる。また、物理量センサの強度が低下するという問題が発生する。次に、特定の結晶方位を使用する方法は、ウェハ価格が高価であるため、コストアップの問題がある。また、通常使用される十字梁式の物理量センサでは、十字梁で検知に使用する結晶方位が90度異なるため、ピエゾ抵抗係数やヤング率等の物性が梁の方向により異なるという問題がある。
そこで、厚みを大きくすることなく感度を向上する物理量センサとして、たとえば特開平3−67177号公報(特許文献1)に記載の半導体加速度センサが開示されている。
図12は、上記特許文献1に開示された半導体加速度センサ100の断面図である。図13は、図12における線分XIII−XIIIでの断面図である。半導体加速度センサ100は、ピエゾ抵抗層104を有する梁部112と、重錘部113と、バンプ109、119と、シリコン基板115と、電極部118とを備えている。
半導体加速度センサ100において、可動部は、半導体チップの片面においてピエゾ抵抗層104を有する梁部112と重錘部113とからなる。この可動部がシリコン基板115に対向する状態で、所定高さのバンプ109、119を介して半導体チップをシリコン基板115上にボンディングする。そして、加速度が加わると、その加速度でピエゾ抵抗層104のピエゾ効果により、印加された加速度の大きさに応じた信号がバンプ109、119を介して基板シリコンのIC回路に送られ、増幅等の信号処理が行なわれて、電極部118から外部に出力される。ここで、過大な加速度が印加された場合には、可動部に対し上下、左右、前後方向においてストッパが機能して、その破損を防止する。
半導体加速度センサ100は、重錘部113を周辺に、支持部を中央に配置している。そのため、周辺部が中央部より面積が大きくなり、周辺部に重錘部113を配置することにより、錘重量の増大が可能となる。よって、半導体加速度センサ100は、厚みを大きくすることなく、感度の向上を図ることができる。
特開平3−67177号公報
しかしながら、従来技術の物理量センサ200では、周辺部にある錘201のさらに周辺部に支持部202を設けて、その部分で搭載用部材との接着強度を確保している。そのため、物理量センサ200のサイズが大きくなり、小型化が図れない。また、物理量センサ200のサイズを小さくすると、支持部202の面積は低下する。そのため、物理量センサ200と搭載部材との接着強度が確保できない。また、物理量センサの面積に応じて、配線取出し用の電極数には制限がある。そのため、8個以上の電極が要求される3軸加速度センサ等の電極数が多いものには、採用できないという欠点があった。
また、特許文献1に開示された半導体加速度センサ100は、感度向上のために梁の長さを長くすると、半導体加速度センサ100の外形サイズが一定の場合は、支持部の面積が小さくなる。そのため、支持部と搭載用部材との接着強度の低下が発生する。また、支持部の面積が小さくなることから、設けることができる電極の数が減少する。さらに、外部との電気接続をバンプ119により行なっている。そのため、バンプ119を取り付ける工程はコストがかかる。また、バンプ119に応力が発生して、半導体加速度センサ100の全体としての寿命も短くなる。
それゆえ本発明の目的は、接着強度の向上および電極数の増加が可能な物理量センサおよび物理量センサの検出方法を提供することである。
この発明に従った物理量センサは、コア部と、少なくとも1本の梁部と、重錘部と、少なくとも1以上の補助部とを備える。コア部は支持部を構成する。少なくとも1本の梁部は、コア部から延びるように形成される。重錘部は、梁部においてコア部と接続された一方端部と反対側に位置する他方端部に接続されることにより、支持部に支持される。補助部は、梁部と間隙を介して配置されると共に、コア部と連結された支持部を構成する。
本発明の物理量センサによれば、コア部と連結された支持部を構成する補助部を有している。この結果、支持部の面積の増加により、物理量センサを搭載する部材と支持部とを接着部材で接着する場合、支持部と接着部材との接着面積が増加するので、接着強度を上げることが可能となる。また、支持部の面積が増加した分、搭載できる電極を増加させることができる。
また、同一サイズの物理量センサと比較すると、重錘部の表面積を増加させることができる。よって、高感度な物理量センサとすることが可能となる。一方、同一感度の物理量センサと比較すると、補助部の分だけ支持部の面積を拡大することができるため、小さい範囲で支持部を設けることができる。そのため、重錘部の表面積を維持したままで、物理量センサのサイズを小さくすることが可能となる。よって、この発明に従った物理量センサは、高感度で、かつ小型化とすることができる。
上記の物理量センサにおいて好ましくは、重錘部が、開口部が形成された環状であり、支持部は重錘部の開口部の内側に配置されている。
これにより、重錘部の表面積をより大きくすることができる。また、重錘部が安定した形状となるため、物理量センサは、感度がさらに向上する。
上記の物理量センサにおいて好ましくは、補助部のうち少なくとも1以上に、外部との電気的接続用の電極が設けられている。
これにより、物理量センサに搭載できる電極数が増える。よって、3軸検知型等多数の電極数が要求される加速度センサにも対応できる。また、外部との接続の自由度が大きくなる。
上記の物理量センサにおいて好ましくは、重錘部において、開口部の平面形状が少なくとも2箇所に角を有しており、梁部が、重錘部の角とコア部とを結ぶように配置されている。
これにより、同一サイズの物理量センサと比較すると、梁部の長さを長くできる。そのため、物理量センサの感度が向上する。また、物理量センサの耐衝撃性が強くなる。
なお、「開口部の平面形状」とは、開口の延びる方向に垂直な平面における重錘部の断面の開口部の形状を意味する。また、「角」とは、開口部の平面形状において延びる方向が交差している点を意味する。よって、ある角と他の角とを結ぶ開口部の平面形状は、直線であっても曲線であっても良い。
上記の物理量センサにおいて好ましくは、重錘部において、開口部の平面形状が三角形である。
これにより、梁部に発生する応力が高くなる。よって、物理量センサの小型化および感度の向上がさらに可能となる。
上記の物理量センサにおいて好ましくは、重錘部において、開口部の形状が正三角形である。
これにより、梁部に発生する応力がさらに高くなる。よって、物理量センサの一層の小型化および感度の向上が可能となる。
上記の物理量センサにおいて好ましくは、梁部が少なくとも2つ以上あり、梁部が重錘部における開口部の形状である三角形の頂点とコア部とを結ぶように配置されている。
これにより、同一サイズの物理量センサと比較すると、梁部の長さをさらに長くできる。また、物理量センサの感度がさらに向上する。さらに、物理量センサの耐衝撃性が一層強くなる。
上記の物理量センサにおいて好ましくは、物理量センサを搭載する部材と、物理量センサとを接着部材により接合する。
これにより、接着部材が間隙の中にも入り込み、アンカー効果で一層の接着強度の向上が可能となる。
なお、接着部材により接合するのは、物理量センサと物理量センサを搭載する部材のみに特に限られない。たとえば、物理量センサと物理量センサを封止する部材とを接合しても良い。
上記の物理量センサにおいて好ましくは、梁部が少なくとも2つ以上あり、梁部が重錘部における開口部の形状である三角形の頂点とコア部とを結ぶように配置されており、梁部においてピエゾ抵抗素子が重錘部の近傍側とコア部の近傍側にそれぞれ少なくとも1つずつ形成され、2つの梁部と重錘部の一部とにより囲まれた空間に面する、2つの梁部の側面側に配置された4本のピエゾ抵抗素子を用いて物理量を検出する。
これにより、少なくとも1方向の物理量を検出することができる。また、物理量センサが高感度のものであるため、感度良く物理量を検出することができる。
上記の物理量センサにおいて好ましくは、梁部が3つあり、梁部が重錘部における開口部の形状である三角形の頂点とコア部とを結ぶように配置されており、梁部において、ピエゾ抵抗素子を並列に2つずつ重錘部の近傍側とコア部の近傍側に形成し、2つの梁部と重錘部の一部とにより囲まれた空間に面する、2つの梁部の側面側に配置された4本のピエゾ抵抗素子を用いて3軸方向の物理量を検出する。
これにより、3の梁部のみで、各ピエゾ抵抗素子の組合せで形成されたブリッジ回路における抵抗の出力がゼロとなることを検知することにより、落下を検知することが可能となる。
この発明に従った物理量センサは、上記構成とすることにより、接着強度の向上および電極数の増加が可能な物理量センサとすることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による物理量センサを示す斜視図である。図1(A)は上方から見た時の斜視図であり、図1(B)は、下方から見た時の斜視図である。図2は、図1(A)における線分II−IIでの断面図であり、図3は、図1(A)における線分III−IIIでの断面図である。図1〜3を参照して、実施の形態1による物理量センサを説明する。実施の形態1による物理量センサ1は、図1に示すように、重錘部2と、コア部4と、補助部5と、電極6と、梁部7とを備えている。
コア部4は支持部3を構成している。梁部7は、コア部4から外側に延びるように形成されており、実施の形態1では4の梁部7が設けられている。重錘部2は、コア部4と接続された一方端部と反対側に位置する他方端部に接続されることにより、支持部3に支持されている。補助部5は、梁部7と間隙9を介して配置されると共に、コア部4と連結された支持部3を構成し、実施の形態1では4の補助部5が設けられている。
重錘部2は、開口部が形成された環状であり、支持部3は重錘部2の開口部の内側に配置されている。実施の形態1では、開口部の平面形状を四角形としている。
補助部5の表面に、電極6が設けられている。電極6としては、外部との電気的接続用の電極が設けられている。実施の形態1では、4の補助部5に、それぞれ2つずつ電極6が設けられている。電極6は、たとえば信号や電力出力用の電極として用いられる。
梁部7の表面において、ピエゾ抵抗素子8が重錘部2の近傍側とコア部4の近傍側にそれぞれ形成されている。ピエゾ抵抗素子8は、配線パターン(図示されていない)により、電極6と電気的に接続される。実施の形態1では、ある方向(図1においてコア部4から横方向)に延在している梁部7にそれぞれ2つずつ、他の方向(図1においてコア部4から縦方向)に延在している梁部7にそれぞれ1つずつ、ピエゾ抵抗素子8が形成されている。
したがって、実施の形態1の物理量センサ1は、可撓性の梁部7で支持された重錘部2より構成される変位部10を、重錘部2に内包される形で形成し、可撓性の梁部7に繋がる支持部3により、変位部10が保持される基本構造をとる。支持部3と重錘部2との間には、可動用の空間11が形成されている。
次に、物理量センサ1の動作方法について説明する。図1を参照して、物理量として重力等の加速度が、物理量センサ1に印加されたとき、重錘部2が、加速度の方向と大きさに応じて動作する(移動する)。次いで、重錘部2に接続される梁部7が変形する。その際、ピエゾ抵抗素子8において、加速度の方向と大きさに応じた応力が発生する。その応力をピエゾ抵抗値の変化として測定して、加速度の方向と大きさを検出している。
実施の形態1では、3軸方向の加速度の分解能向上や加速度検知の感度向上策として、一般的なピエゾ抵抗型の3軸加速度センサの検出原理と同じ手法でホイートストーンブリッジが組まれている。そのブリッジ回路により、加速度を検出している。
次に、物理量センサ1の仕様について説明する。物理量センサ1を構成する主材料は、半導体ピエゾ抵抗効果を示す材料であれば特に限定されない。入手の容易さ、価格、加工性から、単結晶シリコン基板を用いるのが好ましい。シリコン基板を使用する場合には、重錘部2、支持部3、および梁部7はシリコンで形成される。シリコン基板の加工は、シリコンの湿式エッチング、またはRIE(Reactive Ion Etching)を用いたドライエッチングで行うことが好ましい。また、ピエゾ抵抗素子8は、不純物のドーピングにより形成されることが好ましい。配線や電極6を構成する材料としては、スパッタや蒸着法で形成したAl(アルミニウム)またはAl−Si(アルミニウム−シリコン合金)が用いられることが好ましい。シリコン基板の厚みは、300μm以上1mm以下が好ましく、さらには450μm以上550μm以下が好ましい。300μm以上、好ましくは450μm以上とするのは、強度的に問題がないからである。一方、1mm以下、好ましくは550μm以下とするのは、Deep−RIEによる加工時間の観点からである。また450μm以上550μm以下の基板厚みのウエハは入手し易い。シリコン基板としては、単結晶基板若しくはSOI(Silicon On Insulator)基板が用いられるのが好ましい。なお、支持部3、重錘部2の厚みは、その基板厚みと略同様の厚みとする。
また、物理量センサ1の実装時の可動空間を形成するため、支持部3をギャップ分だけ厚く形成しておくことが好ましい。あるいは、スペーサや接着層により可動空間を形成しても良い。
また、梁部7の厚みは、5μm以上10μm以下とするのが好ましい。この範囲内とすると強度と感度の観点から好ましいからである。なお、梁部7の厚みは、特に限定されず、物理量センサ1全体の寸法配分により最適値に設定することができる。
物理量センサ1の平面サイズは、重錘部2の輪郭の各辺の長さL1を、感度の観点から1mm以上、コストおよび小型化の観点から3mm以下とするのが好ましい。保持性の観点から、コア部4の巾L2は、0.2mm以上とするのが好ましい。保持性の観点から、重錘部2の枠巾L3は、0.2mm以上とするのが好ましい。なお、これらの長さは特に限定されず、空間11や間隙9の巾は使用目的に応じて決めることができる。
なお、携帯機器用途の場合は、重錘部2の変位量は5μm以内とするのが好ましい。よって、空間11の巾L4は5μm以上100μm以下とするのが好ましい。100μmより大きいと、大きい加速度が働いたときに梁部7が破損するためである。
実施の形態1では、上述した各寸法を、たとえば以下のようにしている。重錘部2の輪郭の各辺の長さL1を1.5mm、重錘部2の枠巾L3を0.22mm、コア部4の巾L2を0.22mm、補助部5の巾L5を0.34mm、物理量センサ1の厚みD1を0.56mm、梁部7の巾L7を0.07mm、梁部7の長さL6を0.39mm、梁部7の厚みD2を0.005mm、空間11の巾L4を0.05mmとしている。
従来の物理量センサに1Gの加速度が印加されたときのセンサ出力を1とした場合、重錘部2が支持部3の外側にある物理量センサ1のセンサ出力は、2.2となる。その理由としては、支持部3の厚みと重錘部2の厚みとは略同じであるため、支持部3の体積よりも重錘部2の体積が大きくなる。そのため、周囲に支持部、中央に重錘部が形成されている従来の加速度センサより、重錘部2の面積が増加する分だけ感度が向上している。
なお、従来の物理量センサは、周囲に支持部、中央に重錘部が形成された形状とし、図1において、重錘部2と支持部3との位置が反転したものとしている。具体的には、支持部の輪郭の各辺の長さを1.5mm、支持部の枠巾を0.22mm、重錘部のコア部の巾を0.22mm、重錘部の補助部の巾を0.34mm、加速度センサの厚みを0.56mm、梁部の巾を0.07mm、梁部の長さを0.39mm、梁部の厚みを0.005mm、間隙の巾を0.05mmとしている。
以上、説明したように、実施の形態1による物理量センサ1は、支持部3をコア部4とコア部4に連結された補助部5とで形成している。そのため、補助部5により、支持部3の表面積が増える。よって、物理量センサ1を搭載する部材と支持部3とを接着部材で接着する場合、支持部3と物理量センサ1とを搭載する部材との接着面積が増加するため、接着強度が向上する。また、間隙9に接着部材が入り込み、アンカー効果により接着面積から生じる効果よりも大きい接着強度の向上を図ることができる。さらに、間隙9は、接着部材の広がりからの緩衝部としても働き、接着時において接着部材が回り込んで重錘部2に付着することが防止できる。
また、表面積が増加した補助部5の上にパッケージ等の外部との電気的接続用の電極6を形成することが可能となる。よって、多数の電極数が必要な3軸検知型等複数軸検知が必要な物理量センサにも対応可能となる。
さらに、物理量センサ1は、重錘部2を周辺部に、支持部3を中央部に備えている。よって、中央にある支持部3より、周囲の重錘部2の表面積が圧倒的に大きいことを利用して、感度を向上している。
次に、実施の形態1による物理量センサ1の変形例を説明する。図4は、実施の形態1による物理量センサ1の変形例である物理量センサ20を示す。図4(A)は上方から見た時の斜視図であり、図4(B)は、下方から見た時の斜視図である。
図4を参照して、変形例にかかる物理量センサ20は、基本的には図1に示した物理量センサ1と同様の構成を備えるが、重錘部2における開口部の角とコア部24とを結ぶように梁部7が配置されている点において、図1に示した物理量センサ1と異なる。
具体的には、重錘部2の開口部の平面形状が四角形であり、四角形の頂点である角とコア部24とを結ぶように梁部27が4つ配置されている。また、補助部25は、梁部27と間隙29を介して4つ配置されている。物理量センサ20における補助部25は、三角柱の形状をしている。
物理量センサ20の動作方法については、実施の形態1による物理量センサ1と同様であるので、その説明は繰り返さない。
次に、物理量センサ20の仕様について説明する。上述したように、物理量センサ20において、梁部27は、重錘部2における開口部の角とコア部24とを結ぶように配置されている。そのため、実施の形態1による物理量センサ1と重錘部2が同じ形状で正方形の場合、物理量センサ20における梁部27の長さは、物理量センサ1における梁部7の長さの20.5倍となる。よって、より一層の感度の向上が図れる。また、梁部の長さが長い程破損しにくいため、梁部27の長さが長い物理量センサ20は、耐衝撃性についてもより向上している。
具体的には、実施の形態1にかかる物理量センサ1について、上述したサイズと同様とし、物理量センサ1と物理量センサ20の重錘部2が同じ形状の場合、物理量センサ1における梁部7の長さは0.39mmであるのに対し、物理量センサ20における梁部27の長さは0.55mmとなる。
例えば、物理量センサ1に1Gの加速度が印加された場合の物理量センサ1の出力を1とすると、物理量センサ20の出力は1.4となる。その理由は、梁部の長さに物理量センサの感度が比例するからである。
物理量センサ20の梁部27の破断強度に関しては、以下のシミュレーション結果が得られている。物理量センサ1は、Z方向へ20μmの変位を超えると梁部7が破断する危険性が生じる。一方、物理量センサ20は、Z方向へ30μmの変位までは梁部27が破断する危険性がない。物理量センサ20は物理量センサ1の梁部7の長さが20.5倍である梁部27を有しているため、破断強度に優れたものとなる。
また、補助部25を備えていない物理量センサが、物理量センサ20と同様の感度を有するためには、物理量センサ20の支持部23と同様の表面積を有する必要がある。物理量センサ20において重錘部2の輪郭の各辺の長さ(外形サイズ)を1.5mmとすると、補助部を備えていない物理量センサの外形サイズは1.8mmとなる。よって、物理量センサ20は、小型化で、かつ高感度のものとなる。
以上説明したように、実施形態1の変形例による物理量センサ20によれば、梁部27は重錘部2の角とコア部24とを結ぶように配置されている。そのため、梁部27の長さが長くなる。よって、小型化、高感度、破断強度に優れたものとなる。
次に、物理量センサ20をパッケージに入れた小型センサ40について説明する。図5は小型センサ40を示す平面図であり、図6は図5における線分VI−VIでの断面図である。
図5、6に示すように、小型センサ40は、物理量センサ20と、パッケージ本体41と、ストッパ42と、電極43と、ボンディングワイヤ44とスペーサ45とを備える。
パッケージ本体41は、物理量センサ20を内包する。パッケージ本体41は、セラミックス、トランスファーモールド樹脂、またはガラエポ(ガラスエポキシ)等を使用するのが好ましい。ストッパ42は、重錘部2が垂直方向に変位するのを制限する。電極43は、パッケージ本体41側の電極である。ボンディングワイヤ44は、物理量センサ20の電極6と、パッケージ本体41側の電極43とを接続する。スペーサ45は、支持部23とパッケージ本体41との間に空間46を設けている。スペーサ45とパッケージ本体41とは、接着部材により接着されている。
また、ストッパ42を配置することにより、空間47が形成される。空間47の範囲内で、重錘部2は変位に応じて可動できる。Z方向(図において上下方向)への重錘部2の変位は、たとえば図6に示すように、スペーサ45とパッケージ本体41とによる空間46の範囲内で行なわれる。また、水平方向(図において左右方向)への重錘部2の変位は、空間11で行なわれても良い。あるいは、水平方向への重錘部2の変位は、パッケージ本体41と物理量センサ20との間の空間48で行なわれても良い。
次に、小型センサ40の動作方法について説明する。図5、6を参照して、たとえば重力等の加速度が、物理量センサ20に印加されたとき、重錘部2が、加速度の方向と大きさに応じて空間11、46、47、48の範囲内で動作する。次いで、重錘部2に接続される梁部27が変形する。その際、ピエゾ抵抗素子8において、加速度の方向と大きさに応じた応力が発生する。その応力をピエゾ抵抗値の変化として測定して、加速度の方向と大きさを検出している。
以上説明したように、実施形態1の変形例による物理量センサ20をパッケージングした小型センサ40によれば、支持部23の表面積が大きい。そのため、物理量センサ20とパッケージ本体41との接着できる面積が増加する。よって、物理量センサ20とパッケージ本体41との接着がより強固になる。
また、小型センサ40では、物理量センサ20に備えている電極6を補助部25上に設けている。そのため、支持部がコア部しかないセンサと比べて、小型センサ40は、搭載できる電極数を増加することができる。さらに、パッケージ本体41の電極43と補助部25の電極26との距離が短くなるため、ボンディングワイヤ44の長さを短くすることが可能となる。よって、小型センサ40は、衝撃によるボンディングワイヤ44の変形を防止することができる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における物理量センサを示す斜視図である。図7を参照して、実施の形態2による物理量センサ50を説明する。図7を参照して、実施の形態2による物理量センサ50の構成は、基本的には図4に示した本発明の実施の形態1の変形例と同様の構成を備えるが、重錘部52の開口部の平面形状が正三角形としている点において図4に示した物理量センサ20と異なる。
具体的には、重錘部52において、開口部の平面形状および外周側の平面形状が正三角形である。また、梁部57は、開口部の平面形状である正三角形の各頂点とコア部54とを結ぶように3つ配置されている。補助部55の形状は、三角柱である。また、ピエゾ抵抗素子8は、梁部57において重錘部52の近傍側とコア部54の近傍側にそれぞれ2本ずつ形成されている。
図7を参照して、物理量センサ50の平面形状を正三角形にしているので、重錘部とコア部の面積比が、平面形状が四角形である実施の形態1に係る物理量センサ1より大きくなる。そのため、重錘部52の質量を大きく取れることとなる。よって、実施の形態2による平面形状が正三角形の物理量センサ50は、小型化で、かつ高感度化をより図ることができる。
一方、図7に示した物理量センサ50では、支持部53の表面積が実施の形態1に係る物理量センサ1に対して少なくなる。そのため、物理量センサ50を物理量センサ50を搭載する部材へ実装する時に、接着強度は物理量センサ1と比較して低下する。しかしながら、接着部材が間隙59内への充填されるので、アンカー効果により、接着強度を十分な大きさとすることができる。
次に、物理量センサ50の仕様について説明する。まず、物理量センサ50の材料について説明する。物理量センサ50の材料は、基本的には物理量センサ1と同様である。好ましくは、使用する基板は、120°ずれた方向のピエゾ抵抗係数が等しくなる(111)面のシリコンウェハを使用するのが良い。異方性があるため、感度の均一性を図ることができるからである。
なお、一般に、半導体で製造された物理量センサはLSIとよく似た工程で作製される。個々のチップに分断する際は、スライシングと呼ばれる方法で回転する刃物で一直線状に分断される。チップ形状で無駄なくスライシングできるのは、基本的に四角形であるが、四角形以外で三角形が唯一該当する。よって、重錘部52の形状を上記の様にしても、材料に無駄が生じない。
次に、物理量センサ50の各サイズについて説明する。実施の形態1における物理量センサ1と同様に、物理量センサ50の各サイズを、図7を参照して、たとえば以下のようにしている。なお、物理量センサ1および物理量センサ50は上述したサイズのものを用いている。
重錘部52の輪郭の各辺の長さを1.5mm、重錘部52の枠巾を0.22mm、コア部4の巾を0.22mm、間隙9の巾を0.05mm、物理量センサ50の厚みを0.56mm、梁部57の巾を0.07mm、梁部57の厚みを0.005mmとしている。このように規定すると、梁部57の長さは0.45mmとなる。なお、支持部53を構成する補助部55の大きさは、前記寸法より補助部55を設けることができる空間により決定することができる。
次に、実施の形態1にかかる物理量センサ1と、実施の形態2にかかる物理量センサ50との感度について検討する。
物理量センサ1における重錘部2の面積は1.1264mm2である。一方、物理量センサ20における重錘部52の面積は0.7382mm2である。物理量センサ1の質量を1としたとき物理量センサ50の質量は0.655となる。また、物理量センサ1における梁部7の長さを1としたとき、物理量センサ50における梁部57の長さは1.153である。梁部57は両端固定梁としているため、梁部7の長さを1としたときの実質上の梁部57の長さは、1.153×(1+1×sin30°)/2で求められる。すなわち、梁部57の長さは、梁部7の長さの0.865倍となる。物理量センサの感度は、構造が同じ場合には、梁長さと重錘部の質量に比例する。実施の形態1における重錘部2の質量と梁部7の長さとの積を1としたとき、実施の形態2の重錘部52の質量と梁部57との長さの積は、0.655×0.865で求められる。すなわち、物理量センサ50の感度は物理量センサ1の0.567倍となる。
ピエゾ抵抗出力に関係する梁部の応力は、曲げモーメント/断面係数で表される。梁部の断面係数は、実施の形態1と実施の形態2とは同じである。しかし、実施の形態2の梁部57は3本に対し実施の形態1の梁部7が4本となっている。重錘部の質量および梁部の長さを同じと仮定すると、実施の形態2における梁部57の1つ当たりの負荷は、実施の形態1における梁部7の1つ当たりの負荷を1とすると、曲げモーメントの4/3倍となる。よって、重錘部の質量および梁部の長さを同じと仮定した場合、実施の形態1における梁部7に発生する応力を1とすると、実施の形態2における梁部57に発生する応力は4/3となる。
実施の形態2にかかる物理量センサ50の出力は、重錘部52の質量と梁部57の長さとの積と、重錘部の質量および梁部の長さを同じと仮定したときの応力との積で決定される。具体的には、実施の形態1の物理量センサ1の出力を1としたとき、実施の形態2にかかる物理量センサ50の出力は、0.567×4/3で求められる。すなわち、物理量センサ50の出力は約0.76となり、実施の形態1における物理量センサ1の約0.76倍の出力が得られることになる。
ここで、実施の形態2における物理量センサ50の形状は正三角形であり、物理量センサ50の重錘部52の表面積は、実施の形態1における物理量センサ1の重錘部2の表面積の半分である。実施の形態2における物理量センサ50に従うと、実施の形態1における重錘部2の半分の面積で約0.76倍の出力が得られることになる。同一出力に換算する場合、すなわち同一感度のセンサを得る場合には、重錘部52の表面積を1/0.76倍、すなわち、約4/3倍にすればよいことがわかる。重錘部52の表面積は0.7382mm2であり、1/0.76倍すると0.9713mm2となる。物理量センサ50全体の表面積は0.9742mm2であり、重錘部52の表面積を1/0.76倍した場合、物理量センサ50全体の表面積は、0.9742+(0.9713−0.7382)で、1.2073mm2となる。物理量センサ全体の表面積の比較では、実施の形態1の物理量センサ1の表面積は2.25mm2のため、物理量センサ1と同一感度の物理量センサを得るため、重錘部52の表面積を1/0.76倍した場合、物理量センサ全体の表面積の比較で、1.2073/2.25で0.54倍の面積となる。よって、実施の形態2の物理量センサ50を使用することにより、同一サイズのウエハから実施の形態1の1/0.54倍、すなわち、1.85倍の数の物理量センサが得られることになる。よって、物理量センサ50は、より一層の小型化、感度の向上、およびコストダウンが可能となる。
物理量センサ50の動作方法については実施の形態1による物理量センサ1と同様であるので、その説明は繰り返さない。
物理量センサ50の外形が正三角形の構造の場合、水平方向の測定には感度の完全な分離が必要である。そのため、梁部7が十字の構造である実施の形態1による物理量センサ1に比べて、物理量センサ50は複雑な演算処理が必要である。しかしながら、物理量センサで最も使用される用途の1つである落下検出には、後述する方法で簡単に使用することができる。落下検出は、落下時に重錘部52が支持部53に対して、無重力と同じ状態になるため、物理量センサ出力がゼロとなることを利用して検出している。落下検出で使用されている、落下時に出力がゼロとなることの検知には、実施の形態1の梁部57が十字である構造と比べてなんら遜色なく使用可能である。そこで、以下、物理量センサ50の検出方法について説明する。
物理量センサ50のピエゾ抵抗素子の出力の検出方法に関して、図8〜10を用いて説明する。物理量として、たとえば加速度を検出することとする。図8(A)は、物理量センサ50の上面図である。図8(B)は、検出回路において電極を接続したときの模式図である。図8(C)は、加速度を検出するための回路図である。図9(A)は、z軸方向の加速度を検出する回路である。図9(B)は、b軸方向の加速度を検出する回路である。図9(C)は、c軸方向の加速度を検出する回路である。図10(A)は、z軸方向に加速度が印加されたときの物理量センサ50の動作を示す図である。図10(B)は、水平方向に加速度が印加されたときの物理量センサ50の動作を示す図である。なお、z軸方向は、図8において紙面に垂直な方向を意味する。a軸方向、b軸方向およびc軸方向は、図8(A)に示す方向であり、3回回転対称である。
3つの梁部57において、1つ目の梁部57(図8(A)において上方に延びる梁部57)上にピエゾ抵抗抵抗ra1、ra2、rc3、rc4を、2つ目の梁部57(図8(A)において左に延びる梁部57)上にピエゾ抵抗素子rb1、rb2、ra3、ra4を、3つ目の梁部57(図8(A)において右に延びる梁部57)上にピエゾ抵抗素子rc1、rc2、rb3、rb4を設ける。
物理量センサ50に、たとえばz軸方向の加速度が働いた場合は、図10(A)に示すように、梁部57は重錘部52の慣性によってz軸とは反対の方向、すなわちz軸の負の方向に応力が作用して変形する。つまり、ra1、ra4に圧縮応力、ra2とra3に引張応力が発生する。よって、梁部57の表面はこの応力により変形することにより歪みが生じる。
したがって、梁部57の表面に形成されたピエゾ抵抗素子8は、この応力によって変形した歪みにより抵抗変化を生じることとなる。このとき、ピエゾ抵抗素子ra1、ra2、ra3、ra4の4つのピエゾ抵抗素子8を用いて、図9(A)に示すブリッジ回路を形成する。
詳細には、図8(B)、(C)に示すように、電源の相対的な正極Vddをra1とra2との間に接続し、電源の相対的な負極Gndをra3とra4との間に接続している。そして、図8(B)、(C)に示すように、電圧検出器の一端Vaoutをra2とra4との間に接続し、電圧検出器の他端Vaoutをra1とra3との間に接続している。これにより、図9(A)に示すブリッジ回路が構成される。
ブリッジ回路から、数1に基づき、z軸方向の加速度がVaoutに出力される。ra3とra4に発生する応力の方向が正負逆になるので、数1に基づきz軸方向の加速度がVaoutに出力可能である。
Figure 2006284441
一方、水平方向に加速度が働いた場合は、梁部57は図10(B)に示すように変形する。つまり、ra3とra4は同じ方向に略同じ大きさの応力が印加されている。そのため、数1のブリッジ回路においてra3とra4が相殺され、Vaoutの出力はゼロ、またはz軸方向の加速度出力と比べて小さくなる。また、加速度が働いていない状態では、梁部57に応力が発生しないため、Vaout出力はゼロとなる。
物理量センサ50に、たとえばb軸方向の加速度が働いた場合は、図10(B)に示すように、梁部57は重錘部52の慣性により応力が生じる。つまり、rb1、rb3に圧縮応力、rb2とrb4に引張り応力が発生する。したがって、梁部57に形成されたピエゾ抵抗素子8は、この応力によって変形した歪みにより抵抗変化を生じる。
図8(B)、(C)に示すように、電源の相対的な正極Vddをrb1とrb2との間に接続し、電源の相対的な負極Gndをrb3とrb4との間に接続している。そして、図8(B)、(C)に示すように、電圧検出器の一端Vboutをrb2とrb4との間に接続し、電圧検出器の他端Vaoutをrb1とrb3との間に接続している。これにより、図9(B)に示すブリッジ回路が構成される。
ブリッジ回路から、数2に基づき、b軸方向の加速度がVboutに出力される。rb3とrb4に発生する応力の方向が正負逆になるので、数2に基づきb軸方向の加速度がVboutに出力可能である。
Figure 2006284441
一方、z軸方向に加速度が働いた場合は、梁部57は図10(A)に示すように変形する。そのため、数2のブリッジ回路においてrb3とrb4が相殺され、Vboutの出力はゼロまたはb軸方向の加速度出力と比べて小さくなる。また、加速度が働いていない状態では、梁部57に応力が発生しないため、Vboutの出力はゼロとなる。
物理量センサ50に、たとえばc軸方向の加速度が働いた場合は、同様に、図8(B)、(C)に示すピエゾ抵抗素子rc1、rc2、rc3、rc4により、図9(C)に示すブリッジ回路を構成する。図9(C)に示すブリッジ回路により、ピエゾ抵抗素子rc1、rc2、rc3、rc4では、数3に基づきc軸方向に沿った加速度がVcoutに出力される。
Figure 2006284441
一方、z軸方向の加速度が働いた場合は、ピエゾ抵抗素子rb1、rb2、rb3、rb4と同様に、梁部57は図10(A)に示すような状態となり、Vcoutの出力はゼロまたはc軸方向の加速度出力と比べて小さくなる。また、加速度が働いていない状態では、梁部57に応力が発生しないため、Vcoutの出力はゼロとなる。
物理量センサ50に、たとえばa軸方向の加速度が働いた場合は、重錘部52は図10(B)に示すような変位が生じる。図9(B)に示すピエゾ抵抗素子rb1、rb2、rb3、rb4のブリッジ回路の出力Vboutと、図9(C)に示すピエゾ抵抗素子rc1、rc2、rc3、rc4のブリッジ回路の出力Vcoutに出力電圧が発生する。
また、加速度が働いていない状態では、梁部57に応力が発生しないためVboutの出力およびVcoutの出力はゼロとなる。
よって、落下時には、物理量センサ50において、Vaout、Vbout、Vcoutの全出力がゼロとなることを検知することにより、落下検出が可能となる。
以上説明したように、実施の形態2による物理量センサ50によれば、重錘部52において開口部の形状を正三角形としている。そのため、より一層の小型化、高感度の物理量センサとすることができる。
また、物理量センサ50の検出方法を上記のようにしているため、3の梁部のみで3軸方向の加速度を検出することができる。
なお、実施の形態1、2では、物理量の例示として加速度を挙げているが、本発明が対象とする物理量は加速度のみに限られるものではなく、たとえば傾斜、振動、変位等が含まれる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1における物理量センサを示し、(A)は、上方から見た時の斜視図であり、(B)は、下方から見た時の斜視図である。 図1における線分II−IIでの断面図である。 図1における線分III−IIIでの断面図である。 実施の形態1の変形例における物理量センサを示し、(A)は、上方から見た時の斜視図であり、(B)は、下方から見た時の斜視図である。 小型センサを示す平面図である。 図5における線分VI−VIでの断面図である。 本発明の実施の形態2における物理量センサを示す上方から見た時の斜視図である。 (A)は、本発明の実施の形態2における物理量センサを示す上面図である。(B)は、検出回路において電極を接続した時の模式図である。(C)は、物理量を検出するための回路図である。 本発明の実施の形態2の物理量センサのピエゾ抵抗によるブリッジ回路を示し、(A)は、z軸方向の加速度を検出するブリッジ回路を示す図であり、(B)は、b方向の加速度を検出するブリッジ回路を示す図であり、(C)は、c方向の加速度を検出するブリッジ回路を示す図である。 実施の形態2における物理量センサの動作を示し、(A)は、z方向に加速度が印加された時の側面からみた時の模式図であり、(B)は水平方向に加速度が印加された時の側面から見た時の模式図である。 従来の加速度センサ構造を示す平面図である。 従来の加速度センサ構造を示す断面図である。 図12における線分XIII−XIIIでの断面図である。
符号の説明
1 物理量センサ、2 重錘部、3 支持部、4 コア部、5 補助部、6 電極、7 梁部、8 ピエゾ抵抗素子、9 間隙、10 変位部、11 空間、20 物理量センサ、23 支持部、24 コア部、25 補助部、27 梁部、29 間隙、40 小型センサ、41 パッケージ本体、42 ストッパ、43 電極、44 ボンディングワイヤ、45 スペーサ、46,47,48 空間、50 物理量センサ、52 重錘部、53 支持部、54 コア部、55 補助部、57 梁部。

Claims (10)

  1. 支持部を構成するコア部と、
    前記コア部から外側に延びるように形成された少なくとも1本の梁部と、
    前記梁部において前記コア部と接続された一方端部と反対側に位置する他方端部に接続されることにより、前記支持部に支持される重錘部と、
    前記梁部と間隙を介して配置されると共に、前記コア部と連結された前記支持部を構成する少なくとも1以上の補助部とを備える、物理量センサ。
  2. 前記重錘部が、開口部が形成された環状であり、
    前記支持部は前記重錘部の開口部の内側に配置されている、請求項1に記載の物理量センサ。
  3. 前記補助部のうち少なくとも1以上に、外部との電気的接続用の電極が設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の物理量センサ。
  4. 前記重錘部において、前記開口部の平面形状が少なくとも2箇所に角を有しており、
    前記梁部が、前記重錘部の前記角と前記コア部とを結ぶように配置されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の物理量センサ。
  5. 前記重錘部において、前記開口部の平面形状が三角形であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の物理量センサ。
  6. 前記重錘部において、前記開口部の平面形状が正三角形であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の物理量センサ。
  7. 前記梁部が少なくとも2つ以上あり、
    前記梁部が、前記重錘部における前記開口部の形状である三角形の頂点と前記コア部とを結ぶように配置されている、請求項5または6に記載の物理量センサ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の物理量センサを搭載する部材と、前記物理量センサとを、接着部材により接合することを特徴とする、物理量センサ。
  9. 請求項7に記載の物理量センサであって、
    前記梁部において、ピエゾ抵抗素子が前記重錘部の近傍側と前記コア部の近傍側にそれぞれ少なくとも1つずつ形成され、
    前記2つの梁部と前記重錘部の一部とにより囲まれた空間に面する、前記2つの梁部の側面側に配置された4本のピエゾ抵抗素子を用いて物理量を検出する、物理量センサの検出方法。
  10. 請求項7に記載の物理量センサであって、
    前記梁部が3つあり、
    前記梁部において、ピエゾ抵抗素子を並列に2つずつ前記重錘部の近傍側と前記コア部の近傍側に形成し、
    前記2つの梁部と前記重錘部の一部とにより囲まれた空間に面する、前記2つの梁部の側面側に配置された4本のピエゾ抵抗素子を用いて3軸方向の物理量を検出する、物理量センサの検出方法。
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