JP2006283550A - 置き敷き型床表装材及び床構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建造物の既存床面或いは床下地上に載置される置き敷き型床表装材であって、厚さ3mm以下の基材と、この基材上に接合された床表面材とを有し、該基材と床表面材とが、所定の方法で測定した平均接着力が0.5N以上となるように接合されている置き敷き型床表装材。
【選択図】図1
Description
本発明はまた、このような置き敷き型床表装材を建造物の既存床面或いは床下地上に載置した床構造に関する。
即ち、本発明は、以下を要旨とするものである。
(1) 下記(2)以外の場合において、JIS K6854−1(1999年版)に規定された「はく離接着強さ試験(90度はく離)」に準拠して以下の方法で90度はく離力を測定する。
5cm角の床表面材よりなる試験片1と幅25mmで長さ10cmの帯状の基材よりなる試験片2とを用い、試験片1の表面(基材との接合面)中央に、試験片2の長さ5cm分を実際の床表装材と同様に接合して試験体を作製する。この試験体を、試験片1を下にして置き、試験片2の非接合部を引っ張り代として引っ張り上げ、90度はく離したときのはく離力の平均値を求める。
(2) 基材も床表面材も共に剛性である場合において、JIS K6853(1994年版)に規定された曲げ試験方法に準拠して、床表面材と基材とを実際の床表装材と同様に接合して、JIS K6853(1994年版)で定められた試験体に加工し、割裂接着強さを測定してその平均値を求める。
以下において、上記方法で測定された平均はく離力又は平均割裂接着強さを「積層方向平均接着力」と称す。また、上記(1)の測定方法を「(1)測定方法」、上記(2)の測定方法を「(2)測定方法」と称す場合がある。
(3) JIS A1408(2001年版)に規定された曲げ試験に準拠して、5cm角で4mm厚みの床表面材を3.5mmの間隔をあけ、基材上に実際の置き敷き型床表装材と同様に接合した試験体を作製し、この試験体の基材を上にして、棒状の荷重を目地上にかけ、破壊させたときのスパン中央部の最大たわみ量の平均値が1mm以上。
(4) JIS K7113(1995)に基づいて測定した破壊強度Y(N/mm2)と破壊伸び率X(%)の関係がY≧2.5−0.025X。
この曲げ試験において、実際の床表面材の厚さが4mmより厚い場合は、厚さ4mmに切り出し、厚さが4mm未満である場合には、同一材料で厚さ4mmに作製して、厚さ4mmの試験体とする。
以下において、上記方法で測定された最大たわみ量の平均値を「平均最大たわみ量」と称す。
また、上記(4)の場合も、JIS K7113に記載の通り、十分な点数(例えば5〜10点)をとり平均化する。
このような置き敷き型床表装材とすることで、床下地と基材との間に隙間が生じにくくなる。その結果、床下地の剛性が、基材を介して床表面材に伝わり、歩行により床表面材にかかる荷重や衝撃が局所的に集中することなく、床下地の広い範囲で満遍なく負担されることにより、床表面材の破損を防止しやすくなる。
このような基材の面積とすることにより、施工時間を短縮することができる。さらに、床表面材に隙間、段差、しわ等が発生することを防止しやすくなる。
このような床構造とすることにより、床暖房パネル上の床表装材の更新を行なう際、床暖房パネルを更新することなく、置き敷き型床表装材のみを更新すれば良くなる。この結果、床表装材の更新を、低コスト、短時間で行いやすくなる。
(1)建造物の既存床面或いは床下地上に、前記置き敷き型床表装材が載置されてなる床構造。
(2)建造物の既存床面或いは床下地上に、前記床暖房パネルを介して、前記置き敷き型床表装材が載置されてなる床構造。
(3)(2)の場合において、前記床暖房パネルと前記置き敷き型床表装材との間に高比重シートが介在させている床構造。
(4)(3)の場合において、前記高比重シートと前記置き敷き型床表装材との間に不織布が介在されている床構造。
建造物の床は、木造住宅の場合、根太と呼ばれる木材の幅木の枠体を組み、これに板状体を敷設することによって床下地が形成され、この上に一般の床表装材を設置することで床面が形成される。また、RC造(鉄筋コンクリート造)住宅の場合は、打設されたコンクリートそのもので床下地が形成され、この上に一般の床表装材を設置することで床面が形成される。
本発明の置き敷き型床表装材の敷設方法には特に制限はないが、次の方法が挙げられる。
(i) 置き敷き型床表装材の基材と床表面材とを予め接合した状態で施工現場に持ち込む。次に、建造物の既存床面或いは床下地上に、必要に応じて床暖房パネルや不陸調整用の弾性体等を設置する。その後、置き敷き型床表装材を載置する。
(ii) 建造物の既存床面或いは床下地上に、必要に応じて床暖房パネルや不陸調整用の弾性体等を設置する。その後、現場で、基材上に床表面材を接着し、接着層が乾燥する迄に、載置操作を行う。
(iii) 建造物の既存床面或いは床下地上に、必要に応じて床暖房パネルや不陸調整用の
弾性体等を設置する。その後、基材を載置し、基材上に接着層を形成し、接着層が乾燥する迄に、床表面材を接着する。
本発明の置き敷き型床表装材においては、厚さ3mm以下の基材と床表面材とが、積層方向平均接着力0.5N以上となるように接合されている。
くは0.65N以上である。積層方向平均接着力の上限については特に制限はないが、好ましくは3N以下、更に好ましくは2.5N以下程度である。積層方向平均接着力がこの下限を下回ると床表面材が損傷しやすく、上限を超えると、基材と床表面材との接合が強い点では好ましいものの、歩行による軋みを生じやすく、たわみやずれを許容しにくくなる。
本発明において用いる基材の厚みは、厚すぎると床高さが高くなる。その結果、他のスペースに対して段差が形成されるため、通常3mm以下、好ましくは2.7mm以下、更に好ましくは2.5mm以下、最も好ましくは2.3mm以下である。
<1> 床表面材と一体化した際、ずれにくくするよりは、床表面材が基材との一体化物としては、むしろある程度伸び縮みして移動を許容する方が優先される。つまり、人の歩行や荷物などによる物理的な応力や、床暖房パネルの敷設や寒暖の変化に伴う温度変動による変形に対して、床表面材が基材との一体化物として伸び縮みして移動を許容する方が優先される。
<2> 基材が厚すぎると、床高さへの影響が大きく、施工上の自由度が極めて低くなる。
<3> 基材の厚さが増すと、一般に重みが増す。このため、床下地の強度が低い場合は、しなったり壊れたりするため、床下地による制限を受けやすくなる。
<4> 隣接する基材同士を重ねることによって基材を一体化させる際、一体化させた基材の上に接着層を介して床表面材を設ける。接着層を設ける際、通常、くし目こてのような冶具を使用する。このような冶具を使用すると、接着層が波状になり高さ5mm程度の凸条部分が生じる。この場合、基材が厚いと、基材を重ねた周辺部において、基材が浮いた状態となる。この結果、基材を重ねた周辺部付近において、床表面材と上記5mm程度の凸条になった接着層とが接しにくくなる。このため、基材と床表面材とを十分な接着力で接着できなくなる可能性がある。
材全体で撓うことにより吸収する。その他、基材は接着層が既存床や床下地に接触することで一体化された床の撤去が困難になることを未然に防ぎ、更には、接着層を支持して、長期的に置き敷き型床表装材を維持する作用を有する。
ここで、可撓性とは、JIS A1408(2001年版)に準拠して、5号試験体で、スパンL150mm、幅b50mm、で基材を切り出したものを用いた曲げ試験において、「スパン中央部の破壊時の最大たわみ量」が10mm以上のものを指す。
つまり、可撓性を有する基材とは、前述の曲げ試験において、「スパン中央部の破壊時の最大たわみ量」が10mm以上のものをいう。
ここで、剛性とは、JIS A1408(2001年版)に準拠して、5号試験体で、スパンL150mm、幅b50mm、で基材を切り出したものを用いた曲げ試験において、「スパン中央部の破壊時の最大たわみ量」が10mm未満のものを指す。
基材と床表面材との接合面における基材の面積は1m2以上であることが望ましい。この面積が1m2未満であると、複数の基材を一体化する際に、基材の枚数が多くなり、一体化の作業に長時間を要する場合がある。また、床表面材の面積が大きい場合に、床表面材上に点荷重が加わったとき、一枚の基材の面積が大きいほど、点荷重による力を分散させ易く、床表面材の破損を防ぎやすい。特に、床表面材にタイルのような剛性の大きいものを使用した際に、床表面材の破損防止に有効である。
また、基材と床表面材との面積は、同一面積に限られるものではなく、床表面材の種類、基材の種類、又は、施工現場の状況等に応じて、異なる面積としても良い。
床表面材としては、その材質(物性)や基材との組み合わせにより、好適な厚さ範囲が存在するが、一般的な床表面材の厚さとしては、通常3mm以上、特に5mm以上で、通常30mm以下、特に25mm以下、とりわけ20mm以下であることが好ましい。床表面材の厚さがこの下限を下回ると置き敷き型床表装材の耐久性が低下しやすい。また、床表面材の厚さが上限を超えると一般に重量が増大し、床下地或いは既存床面上に載置した際に動きにくくなったり、施工性が低下しやすくなる。
耐湿性剛性床表面材としては、煉瓦、石材、タイル、化粧板(発泡合成樹脂、不織布、ゴム、タイル、石材などで作製された板状のもの)、これらを接着剤により貼り合わせたラミネート素材を用いることができる。
これらのうち、高剛性床表面材としては、煉瓦、石材、タイル等が挙げられる。なかでも、美観、床材としての完成度の高さの観点から、タイルが好ましい。
吸湿性剛性床表面材としては、木質、畳、或いはこれらの複合体が挙げられる。木質としては、単層フローリング(無垢材)、複合フローリング(合板、MDF(Medium Density Fiberboard)、HDF(High Density Fiberboard)の表面に突き板又は化粧シートを貼り合せたもの)等が挙げられる。これらは、曲げに対して強い材料であるので望ましい。
可撓性床表面材としては、カーペット、紙、防音床材等が挙げられる。なかでも、美観、床材としての完成度の高さの観点から、カーペット、防音床材が好ましい。防音床材としては、吸音効果、制振効果の機能を備えていれば特に制限はないが、通常、木質板にスポンジ等の吸音材、制振材が貼り付けられているものが使用される。
本発明においては、置き敷き型床表装材の基材と床表面材とが動くことを前提に作られていることを踏まえ、床表面材と基材とは前述の積層方向平均接着力を満たすように接着層でしっかり一体化されていることが好ましい。このように基材と床表面材とを接着層で接着することにより、適度な変形を可能とし、置き敷き型床表装材の変形に対して壊れにくい、より優れた性能を付与する。
高伸縮性接着剤としては、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤等が挙げられる。
低伸縮性接着剤としては、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤等が挙げられる。
特に、高伸縮性接着剤に、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の金属酸化物、鉄、アルミニウム等の金属粉、砂などの骨材を混ぜて使用することが望ましい。
なかでも、強度や伸びが大きいという観点から予めウレタン系接着剤、水、骨材を混合した混合物を調製し、これを基材及び/又は床表面材の被接着面に塗布して両者を接合することが更に好ましい。
基材と床表面材とが一体化された置き敷き型床表装材は、材質や設計により多少撓むことが想定される。その場合には置き敷き型床表装材同士の接触により割れや欠けが発生す
る。特に、タイルや石材を床表面材に用いる場合にはその傾向が高い。その場合は、隣接する置き敷き型床表装材間ないしは床表面材間に1mmから5mm程度の隙間を空け、この隙間に目地材を充填することが望ましい。この目地材としては、前記した接着剤、シリコン系コーキング材、アクリル系コーキング材等を用いることができる。
(3) JIS A1408(2001年版)に規定された曲げ試験に準拠して、5cm角で4mm厚みの床表面材を3.5mmの間隔をあけ、基材上に実際の置き敷き型床表装材と同様に接合した試験体を作製し、この試験体の基材を上にして、棒状の荷重を目地上にかけ、破壊させたときのスパン中央部の最大たわみ量の平均値(平均最大たわみ量)が1mm以上。
(4) JIS K7113(1995)に基づいて測定した目地材単体の破壊強度Y(N/mm2)と破壊伸び率X(%)の関係がY≧2.5−0.025X。
平均最大たわみ量がこの下限を下回ると置き敷き型床表装材のたわみにより、目地が破壊しやすく、上限を超えると、基材と床表面材との接着が強い点では好ましいものの、歩行による軋みを生じやすかったり、たわみやずれを許容しにくくなる。
この関係は、床表面材上に歩行などにより荷重がかかり、目地材が伸びると床表装材が撓むという現象の下において、床表装材の撓みに耐えきれずに目地部が破壊されやすいことを示している。
また、目地材が伸びると目地部の破壊強度が小さくても、目地部が破壊されにくいことが分かった。つまり、目地部の伸びが大きい場合、目地部が伸びることにより床表装材が大きく撓み、床下地に圧力がかかりやすい。その結果、床下地からは反発力が働き、目地部に加わる分力(床表面材上の荷重の分力)が小さくなる。逆に、目地部の伸びが小さい場合、目地部が伸びることによる床表装材の撓みが小さくなり、床下地に圧力がかかりにくい。この結果、床下地からの反発力が働きにくく、目地部に加わる分力(床表面材上の荷重の分力)が、床表面上の荷重とほぼ同じとなる。この場合、目地部が破壊しないためには、床表面上の荷重とほぼ同じ荷重に耐え得る、破壊強度が必要となる。
床表装材の撓み、または、ずれによって目地部が破壊されにくくするためには、破壊伸び率X(%)が、通常5%以上、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上、さらに好ましくは50%以上、最も好ましくは100%以上である。
本発明の置き敷き型床表装材は、前述のJIS A 1408(2001年版)の曲げ試験に準拠して測定した曲げ破壊荷重が、通常100N以上、好ましくは150N以上であることが好ましい。曲げ破壊荷重の上限としては、過度に大きい必要はなく、500N以下程度である。
性状であることが好ましい。
本発明において、前述の積層方向平均接着力を実現できる限りにおいて、床表面材、基材、接着層、目地材等の組合せ選択には特に制限はないが、本発明で必要とされる積層方向平均接着力、更には前述の好適物性は、例えば、前述した床表面材、基材、接着層、目地材について、下記の組合せ選択を行うことで達成することができる。
たわみに対して、応力が集中して、耐湿性剛性床表面材が割れやすいため、一つの手段としては基材を厚めの2〜3mm程度とし剛性を高めとし、床表面材も厚めの9〜15mm程度とし剛性を高めとすることが挙げられる。接着層を形成する接着剤には、高伸縮性接着剤を選択し、骨材を混ぜて、曲げに対して強くすることが望ましい。ウレタン系接着剤などの水分で硬化する接着剤においては、水と骨材を十分に混合して用いることも望ましい。
湿度変動や時間経過により形状が変化しがちであるため、基材も接着層も床表面材の変形に応じて伸縮性の高いものを選択する。各床表面材の間に隙間が発生しないように、突合せ方向(目地)もしっかりと接着しておくことが望ましい。それによって、床表面材の寸法変化を床表面材全体の寸法変化として発生させる。従って、敷設される部屋の壁と床表装材との隙間が拡がったり狭くなったりすることとなる。この動きを妨げないように、壁と床表装材との間に寸法調整用に設置される巾木は、壁及び床表装材とに固定するのではなく、壁のみに固定するのが良い。
表面材が柔らかいため壊れることはないが、動きに対してしわが発生しがちである。このため、基材は浮き上がりにくい可撓性の素材のもが望ましい。例えば、PET等のポリエステルやポリオレフィン等の樹脂製の薄め(2〜3mm程度)のもの、若しくは紙、又は、セメントにバインダーとして、例えばゴム、樹脂を混合した高比重基材を選択することが望ましい。また、これら可撓性の基材の一枚当たりの面積を小さめ(2m×2m程度)とし、隣接する基材同士の一部分を重ねて大きい基材を形成すると、基材の重なった部分でしわの発生を抑制しやすくなる。あるいは、これら可撓性の基材に一定間隔でV字状の溝を設けることにより、しわを吸収させやすくなる。接着層は、床表面材の動きを抑制するようにするのが好ましく、例えば、低伸縮性接着剤を用いるのが好ましい。目地部分の接着はなくてもよいが、目地部分も接着しておくとより好ましい。
置き敷き型床表装材では、目地で伸縮を吸収し床表装材全体として動くために、高伸縮性接着剤、又は高伸縮性コーキング材で目地を作製すると好ましい。その際、骨材を混ぜて、曲げに対して強くすることが望ましい。ウレタン系接着剤などの水分で硬化する接着剤においては、水と骨材を十分に混合させることも望ましい。また、目地の伸縮をより効果的に行うために、床表面材は、小さめの、1辺40cm以下程度、例えば40〜20cm、1枚の面積1600cm2以下程度、例えば1500〜500cm2とするのがよい。また、目地幅は0.5mm以上、特に0.8mm以上、8mm以下、特に5mm以下とすることが好ましい。この目地幅が小さ過ぎると床表面材同士の接着による割れや欠けを十分に防止し得ず、大き過ぎると目地部に重負荷がかかりやすいため壊れやすく、また、目地部がめだって見栄えも悪くなる場合がある。
本発明の床構造は、本発明の置き敷き型床表装材を建造物の既存床面或いは床下地上に載置したものである。
下地や既存床面の突起などが床表装材に当たって不安定になることを抑制するために、置き敷き型床表装材の基材と床下地或いは既存床面との間に、不陸調整用の弾性体を敷くことで、床表装材の動きやすさを損なわずに安定性を向上させることができる。
等のゴム、或いはこれらに、粉末状の無機質充填材が5〜60重量%程度含有されているものなどが挙げられる。
本発明の置き敷き型床表装材は、既存床面或いは床下地上に配置された床暖房パネルの上に載置されてもよい。
なかでも、下地の不陸の影響を解消するという観点から、既存床面或いは床下地上に、2mm以上の厚さの弾性体を載置し、更にこの弾性体の上に、床暖房パネルを介して、置き敷き型床表装材を載置することが好ましい。
高比重シートは床暖房パネルの下側又は上側で、置き敷き型床表装材より下側に介在させて、床暖房パネルの浮き上がりやずれを抑制するために設けられる。
床暖房パネルの熱で置き敷き型床表装材が固着すると撤去しにくくなったり跡がついたりすることがあるため、縁切り用に仕切材を介在させることもできる。
下記の各部材を用いて図1に示す床構造を既存床1の上に施工した。
不陸調整用の弾性体2:ポリエチレン製の厚さ2mmのシート
床暖房パネル3:240cm×300cmの四角形の平面形状を有し、厚さ12mmの
板状の基板3Aの表面側に、幅7.2mm、深さ7.2mmの溝3Bが刻
設され、この溝3B内に外径7.2mmの流体チューブ3Cが埋設され、
その表面側に厚さ1mmのアルミニウム箔と樹脂シートの複合板(三菱化
学産資社製、商品名「アルポリック」)3Dが貼着されたもの。
ダミー板4:床暖房パネルと同じ厚さの発泡ポリスチレン板
高比重シート5:ロール状に捲回されたシートであって、厚さ2mm、幅909mm、
長さ500cm、密度2.0g/cm3の充填材含有ゴムシート(早川ゴ
ム社製)。
仕切材6:厚さ0.1mm、幅90mmの不織布(東亜紡績社製)
基材7:表1に示す通り
接着層8:エポキシ系接着剤((株)INAX製、イナメントE73)を表1に示す厚
さに設けた。ただし、実施例4のみ、ウレタン系接着剤(三菱化学産資(株)製
品番HG−10)と骨材(砂(最大粒径1mm以下、平均粒径0.5mm))を
、ウレタン系接着剤:骨材が1:約2(体積比)となるように混ぜたものを表1
に示す厚さに設けた。
床表面材9:300mm×300mmで厚さ12mmのタイル1枚(目地なし)
実施例1において、300mm角、厚さ12mmの床用タイル4×4枚を5mmの目地間隔で配置し、目地材としてアクリル系接着剤((INAX社製、インテリアフロア目地)を使用したこと以外は同様にして床施工を行った。
実施例1において、床表面材として5cm角、厚さ4mmの床用タイルを用い、このタイル2枚を目地間隔3.5mmでPETシート基材にエポキシ系接着剤((株)INAX製イナメントE73)で接着し、目地材に、アクリル系接着剤((株)INAX製インテリアフロア目地)を使用したこと以外は同様にして床施工を行った。
実施例6−1において、目地材をウレタン系接着剤(三菱化学産資(株)製品番HG−10)と骨材(砂(最大粒径1mm以下、平均粒径0.5mm))を、ウレタン系接着剤:骨材が表2の割合(体積比)となるように混ぜたものを用いて接着したこと以外は同様にして床施工を行った。なお、目地材の調製に当たり、骨材は水でぬらし、水の混合割合は骨材1kgに対して50gとなるようにした。
実施例1において、床表面材として5cm角、厚さ4mmの床用タイルを用いた。このタイル2枚を目地間隔3.5mmでPETシート基材にウレタン系接着剤(三菱化学産資(株)製品番HG−10)と骨材(砂(最大粒径1mm以下、平均粒径0.5mm))を、ウレタン系接着剤:骨材が1:約2(体積比)となるように混ぜたものを用いて接着した。目地部分も、ウレタン系接着剤(三菱化学産資(株)製品番HG−10)と骨材(砂(最大粒径1mm以下、平均粒径0.5mm))を、ウレタン系接着剤:骨材が1:約2(体積比)となるように混ぜたものを用いて接着したこと以外は同様にして床施工を行った。
積層方向平均はく離力:約6N
荷重耐久性試験結果:目地にも床表装材にも割れを生じることなく、良好
下記の各部材を用いて図2に示す床構造を既存床1の上に施工した。
基材7:0.2mm厚さのPETシート
接着層8:ウレタン系接着剤(三菱化学産資(株)製品番HG−10):骨材(砂(最
大粒径1mm以下、平均粒径0.5mm))=1:1(体積比)で混合,厚さ2
mm
目地材11:表3に示す通り
床表面材9:300mm×300mmで厚さ9mmの床タイル2枚(この床タイル2枚を目地間隔5mmで基材7に接着層8で接着した。)
破壊強度(N/mm2)= 2.5― 0.025×破壊伸び率(%)
破壊強度(N/mm2)≧ 2.5― 0.025×破壊伸び率(%)
の関係を満たすものであれば目地部が破壊されないことが分かる。また、目地材の評価試験として、前述の平均最大たわみ量の試験を、JIS K7113(1995)の材料の強度試験で代用することができることが分かる。
下記の各部材を用いて図3に示す床構造を既存床1の上に施工した。
基材7:0.2mm厚さのPETシート
接着層8:カーペット用アクリルエマルジョン系接着剤((株)スミノエ製、S200
),厚さ1〜2mm。
床表面材9:3.5m×3.5mで厚さ6.5mmのカーペット
また、この置き敷き型床表装材について、前述の方法で測定した積層方向平均接着力(平均はく離力)((1)測定方法)は20〜30Nであった。このため、床表面材と基材とが、十分な接着力で一体化され、床表面材が基材上で横方向にずれることはなかった。
下記の各部材を用いて図3に示す床構造を既存床1の上に施工した。
基材7:0.2mm厚さのPETシート
接着層8:防音床用接着剤(三菱化学産資、HG−10),厚さ1〜2mm。
床表面材9:3.5m×3.5mで厚さ9mmの防音床材(大建工業製)
2 弾性体
3 床暖房パネル
4 ダミー板
5 高比重シート
6 仕切材
7 基材
8 接着層
9 床表面材
10 置き敷き型床表装材
11 目地材
Claims (8)
- 建造物の既存床面或いは床下地上に載置される置き敷き型床表装材であって、厚さ3mm以下の基材と、この基材上に接合された床表面材とを有し、
該基材と床表面材とが、下記(1)の方法で測定した平均はく離力又は下記(2)の方法で測定した平均割裂接着強さが0.5N以上となるように接合されていることを特徴とする置き敷き型床表装材。
(1) 下記(2)以外の場合において、JIS K6854−1(1999年版)に規定された「はく離接着強さ試験(90度はく離)」に準拠して以下の方法で90度はく離力を測定する。
5cm角の床表面材よりなる試験片1と幅25mmで長さ10cmの帯状の基材よりなる試験片2とを用い、試験片1の表面(基材との接合面)中央に、試験片2の長さ5cm分を実際の床表装材と同様に接合して試験体を作製する。この試験体を、試験片1を下にして置き、試験片2の非接合部を引っ張り代として引っ張り上げ、90度はく離したときのはく離力の平均値を求める。
(2) 基材も床表面材も共に剛性である場合において、JIS K6853(1994年版)に規定された曲げ試験方法に準拠して、床表面材と基材とを実際の床表装材と同様に接合して、JIS K6853(1994年版)で定められた試験体に加工し、割裂接着強さを測定してその平均値を求める。 - 請求項1に記載の置き敷き型床表装材において、端面を互いに突き合わせて設置された複数枚の床表面材を有し、該床表面材同士の該突合せ端面における、該床表面材同士の間の隙間を埋める目地材の強度および伸びが以下の(3)及び(4)の条件のいずれかを満足していることを特徴とする置き敷き型床表装材。
(3) JIS A1408(2001年版)に規定された曲げ試験に準拠して、5cm角で4mm厚みの床表面材を3.5mmの間隔をあけ、基材上に実際の置き敷き型床表装材と同様に接合した試験体を作製し、この試験体の基材を上にして、棒状の荷重を目地上にかけ、破壊させたときのスパン中央部の最大たわみ量の平均値が1mm以上。
(4) JIS K7113(1995)に基づいて測定した破壊強度Y(N/mm2)と破壊伸び率X(%)の関係がY≧2.5−0.025X。 - 請求項1又は2に記載の置き敷き型床表装材において、前記基材が可撓性を有することを特徴とする置き敷き型床表装材。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の置き敷き型床表装材において、前記基材と前記床表面材とが、水と骨材とウレタン系樹脂を含有する混合物で形成された接着層により前記平均はく離力を満たすように接合されていることを特徴とする置き敷き型床表装材。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の置き敷き型床表装材において、前記基材と前記床表面材との接合面における前記基材の面積が1m2以上であることを特徴とする置き敷き型床表装材。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の置き敷き型床表装材において、前記床表面材がタイル、防音床、及びカーペットからなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする置き敷き型床表装材。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の置き敷き型床表装材において、前記基材と前記床表面材とが施工現場で接合されることを特徴とする置き敷き型床表装材。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の置き敷き型床表装材が、建造物の既存床面、又は床下地上に、2mm以上の厚さの弾性体、或いは、該弾性体と該弾性体上に設けられた床暖房パネルを介して載置されてなることを特徴とする床構造。
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