JP2006283480A - 杭の打設方法およびこれに使用する打設ガイド - Google Patents

杭の打設方法およびこれに使用する打設ガイド Download PDF

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伸也 平田
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伸昭 辻岡
Shujiro Murai
修二郎 村井
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Abstract

【課題】 既設杭により打設ガイドを支持することで剛性を高め、また、水深や水底地盤の状況、波浪や潮位変化に影響を受けることがなく、高精度、かつ、効率的な杭打ち作業を可能とした杭の打設方法およびこれに使用する杭の打設ガイドを提案する。
【解決手段】 起重機船からなる杭打機を利用して打設ガイド1を複数の既設杭2,2,…に上載する工程と、この打設ガイド1を利用して新設杭4を所定の打設位置および角度により配置する位置決め工程と、打設ガイド1により位置決めされた位置に杭打機を利用して新設杭4を打設する工程と含む杭の打設方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水上から所定の位置へ杭を打設する杭の打設方法と、これに使用する打設ガイドに関する。
港湾工事等では、海上施設の構築に伴い、海上から海底の地盤に複数本の杭を所定間隔で打設する場合がある。
従来、このような水上から水底への杭打ち作業は、杭打ちリーダ付きの杭打ち船またはクレーン船に開閉式杭打ちガイドを設置して、1本ずつ測量等により位置決めを行いながら、ハンマによる打込みを行っていた。
ところが、複数の杭を所定の間隔により打設する場合において、各杭について、杭の打設を案内するための杭打ちリーダや開閉式杭打ちガイドを杭打ち船やクレーン船ごと移動した後、杭打ち位置の微調整のための測量等を行う必要があるため、多大な手間と時間を要し、工事全体の効率を著しく低下させるという問題点を有していた。
そのため、本出願人は、台船と一体に形成されてその台船上で平行移動および回転が自在なフレーム体であって、その周縁から水面に臨んで複数の把持機構が延出した打設ガイドを利用した杭の打設方法を発明し、実用化に至っている(特許文献1参照)。
この杭の打設方法は、水底に複数本の杭を打設する際に、台船上で平行移動および回転させることで、杭同士の相対的な位置関係を保ったまま複数の杭を移動させた後、台船の4隅に設けられたスパットを水底に接地させて台船を所定の位置に固定することで複数の杭について一気に位置決めを完了することを可能としている。
また、本出願人は、杭の頭部に横設された杭頭横断桁上において、桟橋の延長方向(杭頭横断桁と直角方法)に配置される左右のクレーン走行桁とクレーン走行桁の外側に沿ってそれぞれ延長方向にスライド可能な手延桁とを配置して、この手延桁の前方に取り付けられたガイド鋼管を利用して新設杭を打設する桟橋の構築方法を発明し、実用化に至っている(特許文献2参照)。
この桟橋の構築方法は、新たに打設された杭を利用して随時クレーン走行桁と手延桁とを進行させることにより桟橋を構築するものである。つまり、新たに打設された杭の頭部に杭頭横断桁を架設して、その上にクレーン走行桁を新設するとともに手延桁を前進させた後、新たに取り付けられた手延桁の先端のガイド鋼管を利用して杭を打設する。そして、この一連の作業を繰り返すことにより桟橋を形成するものである。
特開2004−027548号公報([0025]−[0045]、図1−図7) 特開2001−131938号公報([0007]−[0016]、図1−図9)
ところが、前者の台船を利用した杭の打設方法は、打設ガイドが台船と一体になっているため、波浪、潮位変化等による変位の影響により高効率、高品質な杭打ち作業が困難となる場合があり、また、水深が深い場合や水底が軟弱地盤の場合には、スパットによる台船の位置決めが困難となる場合がある等の問題点を有していた。
また、後者の桟橋の構築方法は、左右に設けられた手延桁をそれぞれ所定の位置に配置し、配置された手延桁の先端にガイド鋼管を所定の角度に設置する作業に手間を要する場合があるという問題点を有していた。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、水深や水底地盤の状況、波浪や潮位変化に影響を受けることがなく、高精度、かつ、効率的な杭打ち作業を可能とした杭の打設方法およびこれに使用する杭の打設ガイドを提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の杭の打設方法は、起重機船を利用して打設ガイドを複数の既設杭に上載する工程と、前記打設ガイドにより位置決めされた位置に前記起重機船を利用して新設杭を打設する工程とを含むことを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、起重機を利用して打設ガイドを複数の既設杭に上載する工程と、前記打設ガイドにより位置決めされた位置に前記起重機を利用して新設杭を打設する工程とを含む杭の打設方法であって、前記起重機は、前記複数の既設杭に上載された左右のクレーン走行桁上を走行し、前記打設ガイドは、前記左右のクレーン走行桁の間に配置されることを特徴としている。
本発明の杭の打設方法によれば、打設ガイドは既設杭に上載されているため、風や波または水位の変化および水深や水底地盤の状況等の影響を受けることなく、既設杭との相対距離から決定する位置に、高精度、かつ、簡易に新設杭を打設することが可能となる。
また、打設ガイドの搬送用の台船を利用しないため、少数の建設機械のみでの作業が可能となり、限られた作業エリアにおいて建設機械が輻輳する等の弊害が無く、作業性に優れている。
また、前記杭の打設方法によれば、打設ガイドを、既に打設された既設杭を利用して配置するため、新たに打設ガイド用の仮設杭を打設する必要が無く、これに要する費用や手間を省略することが可能となる。
また、請求項3に記載の発明は、複数の既設杭に上載される支持材と、前記既設杭から所定の間隔を有して配置されるように前記支持材に設けられた少なくとも1つの新設杭案内手段と、からなる打設ガイドであって、前記新設杭案内手段が、新設杭の打設方向に対して上下に配置された複数の把持機構を有していることを特徴としている。
かかる打設ガイドは、既設杭からの相対距離により新設杭案内手段が配設されているため、新設杭の打設のための微調整等を必要とすることなく、支持材を既設杭に上載するのみで、新設杭の打設位置を決定することが可能となる。
また、新設杭の打設方向に対して、上下2段に配置された把持機構を有しているため、新設杭を所定の角度に打設可能に保持し、正確な位置、角度での新設杭の打設作業を行うことが可能となる。
つまり、本発明の打設ガイドによれば、従来、杭の傾きなどに対して詳細の測量等を行い、微調整を行ってから打設をしていた従来の打設ガイドに比べて、2箇所で新設杭を保持するため、機械的に正確な位置・角度を保持した状態で打設することが可能となった。また、新設杭案内手段の下側の把持機構を、完成時の杭の上端の高さよりも低い位置に配置すれば、杭を把持したままの状態で、打設を完了することが可能なため、より正確な位置、角度での杭の打設が可能となる。
また、当該打設ガイドは、水底に公知の係留手段により係留された台船等の船上において打設位置を決定するのではなく、既に水底に打設された既設杭に上載されるため、水深や水底の地盤状況の影響、風や波の影響および例えば潮の満干等による水位の変化の影響を受けることがなく、簡易、かつ、高精度に杭の打設位置を決定することが可能である。
なお、前記複数の把持機構が、個別に開閉して新設杭を把持する機能を有していれば、パイルハンマ等のくい打ち手段が上側の把持機構の近傍に到達した際に、上側の把持機構のみを開放することにより、下側の把持機構により杭の角度を保持したまま、より深くまで新設杭を打設することが可能となる。また、新設杭を複数本連結する際にも、下側の新設杭の上部を下側の把持機構により保持し、上側の新設杭の下部を上側の把持機構により保持すれば、新設杭の接合作業を容易に行うことが可能となり、好適である。
また、本発明の打設ガイドの新設杭案内手段が、角度調整手段を有していれば、この角度調整手段により新設杭の倒れの調整した状態で新設杭を把持するため、詳細な測量等を要することなく、簡易に所定の角度による杭の打設が可能となり、好適である。
本発明の杭の打設方法およびこれに利用する打設ガイドにより、水深や水底地盤の状況、波浪や潮位変化等に影響を受けることがなく、簡易に高精度で、かつ、効率的な杭打ち作業が可能となる。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態(以下、単に「第1実施形態」という場合がある)に係る杭の打設方法は、図1に示すように、人工島等の構築に伴い、海上から海底に打込まれた複数の既設杭2,2,…に上載された打設ガイド1を利用して台船に搭載された杭打機(起重機船)K(図4参照)により新設杭4を打設するものである。
ここで、図1は、第1実施形態に係る打設ガイドの全体を示す斜視図である。また、図2の(a)は同打設ガイドを示す側面図、(b)は打設ガイドを下方向から見た平面図である。また、図3は、第1実施形態に係る杭の打設方法の各段階を示す側面図であって、(a)は打設ガイド配置工程を示し、(b)は新設杭建込工程を示している。さらに図4は、同杭の打設方法の各段階を示す側面図であって、(a)は新設杭打設工程を示し、(b)は新設杭打ち止め工程を示している。
図1に示すように、打設ガイド1は、予め打設された複数の既設杭2,2,…に上載されて新設杭4の打設位置を決定するものであって、既設杭2の間隔長の2倍以上の長さを有する支持材10と、既設杭2から所定の間隔を有して配置されるように支持材10に設けられた新設杭案内手段20とから構成されている。
第1実施形態では、2本一組の斜杭を逆V字状に打設するものとする。つまり、第1実施形態における既設杭2の間隔長とは、2本一組の既設杭2,2の天端から、隣接する他の2本一組の既設杭2,2の天端までの距離とする。
打設ガイド1は、図1に示すように、一組の既設杭2,2に上載されたH形鋼からなるガイド受け桁3に上載されており、ガイド受け桁3は、既設杭2,2のパイルキャップ2aに上載されている。ここで、第1実施形態におけるパイルキャップ2aは、傾斜を有して打設された既設杭2,2の上端においてガイド受け桁3の上載を可能とする台座であって、鋼管からなる既設杭2の上端に挿入される図示しない挿入部と、挿入部の上端に固定されてこの挿入部を既設杭2,2に挿入した状態で水平面を形成する板材とから構成されている。なお、パイルキャップ2aの構成は前記のものに限定されるものではなく、適宜設定すればよい。また、ガイド受け桁3は、打設ガイド1を支持することが可能な耐力を有していればH形鋼に限定されるものではないことはいうまでもない。
なお、打設ガイド1の既設杭2への上載方法は前記の方法に限定されるものではなく、例えば、ガイド受け桁3を介することなくパイルキャップ2aに直接上載するなど、適宜既設杭の構成や配置等にあわせて構成すればよい。また、既設杭2を構成する材料も鋼管に限定されるものではなく、適宜公知の杭材から選定して採用すればよい。
支持材10は、図1および図2(b)に示すように、所定の間隔を有して平行に配設された縦桁材11,11と、両縦桁材11,11を連結するように、軸方向に対して直角方向に配設された複数の横桁材12,12,…とを有している。なお、第1実施形態では、図2(b)に示すように、縦桁材11,11と横桁材12,12,…とにより平面視で複数の正方形の空間が形成されるように構成されており、各正方形の空間には、それぞれ対角線上に補強部材13,13が配設されている。
ここで、支持材10の構成は前記のものに限定されるものではなく、新設杭案内手段20を支持するための耐力を有し、かつ、既設杭2との相対距離による新設杭4の位置決めが可能な構成に適宜設定すればよい。また、第1実施形態に係る縦桁材11および横桁材12は、H形鋼からなるが、縦桁材11および横桁材12がH形鋼に限定されるものではないことはいうまでもない。さらに、縦桁材11と横桁材12とが十分な耐力を有していれば、補強部材13を配置しなくてもよいことはいうまでもない。
なお、支持材10には、ガイド受け桁3に対応する位置にそれぞれ図示しないズレ止め部材が固定されている。
新設杭案内手段20は、図2(a)に示すように、支持材10の一方の先端の下側に吊設されている。なお、新設杭案内手段20は、支持材10に上載されていてもよいことはいうまでもない。また、一方の先端に配設された新設杭案内手段20の重量に応じて、支持材10の他方の端部にカウンターウェイトを配置してもよい。
新設杭案内手段20は、図2(a)および(b)に示すように、新設杭4を把持する上下2段の把持機構21(21a、21b)と、把持機構21が固定された主軸25と、主軸25の下端部を前後(図2における左右)方向に回転可能に支持する2本の角度調整手段27,27とを有しており、主軸25および角度調整手段27は、ピン支承28,28を介して基板24に回転可能に取り付けられている。また、角度調整手段27の下端部は、ピン支承26を介して主軸25の下部に回転可能に取り付けられている。角度調整手段27は、伸縮機能を有しており、主軸25は、角度調整手段27を伸縮させることにより、ピン支承28を中心として前後方向に旋回する。
基板24は、支持材10の一方の先端に固定された取付板22に、水平回転手段23を介して、水平方向への回転が可能に取り付けられている。
つまり、新設杭案内手段20は、角度調整手段27を備えていることにより、新設杭4の倒れを調整可能に把持し、さらに水平回転手段23により、新設杭4のねじれの微調整が可能に構成されている。なお、新設杭案内手段20の構成は前記のものに限定されるものではなく、例えば水平回転手段23を省略するなど、状況に応じて適宜設定すればよい。
把持機構21の上下の把持機構21a,21bがそれぞれ個別に開閉し、新設杭4を把持する。また、上下の把持機構21a,21bは、それぞれ新設杭4を把持可能に開閉する2本1組のアーム21c,21cを有しており、各アーム21cの内側には、それぞれ主軸25と直角をなす軸(主軸25が垂直の場合に水平をなす軸)まわりに回転可能に設置されたアームローラ(図示せず)が所定数配置されている。そして、新設杭4を把持機構20により把持した際は、これらのアームローラにより新設杭4をハンマ等による打設に応じて新設杭4の移動が可能となるように把持している。
次に、図3および図4を参照して、第1実施形態に係る杭の打設方法を詳細に説明する。
第1実施形態に係る杭の打設方法は、杭打機Kを利用して打設ガイド1を複数の既設杭2に上載する打設ガイド配置工程(図3(a)参照)と、前記打設ガイド1を利用して新設杭4の位置決めを行う位置決工程(図3(b)参照)と、前記打設ガイド1により位置決めされた新設杭4を、前記杭打機Kを利用して打設する打設工程(図4(a)および(b)参照)とから構成されている。
打設ガイド配置工程は、図3(a)に示すように、既設杭2に上載されたガイド受け桁3の上面に杭打機Kにより打設ガイド1を上載する工程である。このとき、打設ガイド1は、新設杭案内手段20が、新設杭4を打設する位置に対応するように、図示しないズレ止め部材を利用して所定の位置に配置される。つまり、既設杭2に上載されたガイド受け桁3に打設ガイド1に固定されたズレ止め部材を係止することにより、打設ガイド1の位置を決定し、新設杭案内手段20の位置を所定の位置に配置する。ここで、第1実施形態に係る杭の打設方法では、杭打機Kとして、台船に起重機が上載された起重機船を使用するものとしたが、杭打機Kは起重機船に限定されるものではないことはいうまでもない。また、打設ガイド1の位置決め方法は、ズレ止め部材による方法に限定されるものではない。
位置決工程は、図3(b)に示すように、既設杭2に上載された打設ガイド1の新設杭案内手段20に、新設杭4を把持させることにより行う。つまり、所定の位置に配置された新設杭案内手段20の把持機構21に、杭打機Kにより吊持された新設杭4を、上方から挿入し、新設杭4の下端が、海底に到達した時点で把持機構21により把持するものである。この時、新設杭案内手段20の角度調整手段27(図2(a)および(b)参照)を利用して新設杭4の倒れを所定の角度に調整する。
ここで、水深が新設杭4を構成する鋼管の長さよりも長い場合には、把持機構21により新設杭4を挟持した状態で随時新たな鋼管を継ぎ足すことにより、位置決めを行う。つまり、下側の新設杭4の上端部を下側の把持機構21bで保持し、この下側の新設杭4の上端に上側の新設杭4の下端を当接するように、上側の把持機構21aで上側の新設杭4の下端部を把持した状態で接合作業を行えばよい。
打設工程は、図4(a)に示すように、新設杭案内手段20を介して位置決めされた新設杭4の頭部を、杭打機Kにより吊持されたパイルハンマHで打設することにより、海底の地中に新設杭4を打設する工程である。なお、新設杭4の打設方法は、パイルハンマHによる方法に限定されるものではなく、施工条件等に応じて随時公知の手段から選定して行えばよい。
打設工程における、新設杭4の打ち止め時に、新設杭4の上端の高さが上側の把持機構21aに近い場合には、パイルハンマHが新設杭案内手段20の上側の把持機構21aに接触することがないように、上側の把持機構21aは開放した状態で、下側の把持機構21bのみで新設杭4の角度と位置を保持する(図4(b)参照)。
そして、新設杭4の打設が完了したら、打設ガイド1を杭打機Kにより次の位置に移動させて、前記各作業工程を繰り返すことにより、人工島の杭基礎工事を進行させる。
第1実施形態の杭の打設方法によれば、打設ガイド1を既設杭2に上載するため、潮の満干による水位の変化や波などの影響を受けることなく、設計された所定の位置に、所定の角度で新設杭4を打設することができ、高品質の杭打設作業を簡易に行うことが可能となる。
また、1台の杭打機Kにより、打設ガイド1の配置、杭の配置、杭の打設を行うことが可能なため、複数の台船などを配置することが不要となり、限られた作業スペースしか確保できないような施工箇所においても、作業を行うことを可能としている。
また、打設ガイド1の配置作業は、既設杭2に上載するのみのため、特別な機械や設備を要することなく、作業が簡易であるとともに、設備費等の削減も可能となる。
また、打設ガイド1は、所定の位置に配置されたズレ止め部材により、既設杭4との間に所定の間隔を有した位置に新設杭案内手段20が配置されるため、既設杭4との相対距離による新設杭4の位置決めを容易に行うことを可能とし、好適である。
また、打設ガイド1は、新設杭4を所定の角度に打設可能に把持する新設杭案内手段20を備えているため、新設杭4の打設時に詳細な測量等を必要とせずに位置決めを行うことを可能としている。
また、新設杭案内手段20は、水平回転手段23や角度調整手段27を有しているため、微調整が容易であり、またGPSを利用して微調整を行えば、設計された所定の位置の位置決めを容易に行うことができるため、好適である。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態(以下、単に「第2実施形態」という場合がある)では、図5に示すように、海上において、所定の間隔を有して平行に打設された2列の杭群を打設することにより桟橋を構築する場合について、随時新設杭4を既設杭2との相対距離により打設することで、桟橋を延長する場合について説明する。
かかる杭の打設方法は、図5に示すように、海上から海底に打込まれた複数の既設杭2,2,…に、クレーン走行桁5と打設ガイド1’とを上載し、このクレーン走行桁5を走行するクローラクレーンからなる杭打機(起重機)により打設ガイド1’を利用して新設杭4を打設するものである。
ここで、図5は、第2実施形態に係る打設ガイドの全体を示す斜視図である。また、図6の(a)は同打設ガイドを示す側面図、(b)は打設ガイドを上方向から見た平面図である。また、図7は、第2実施形態に係る杭の打設方法の各段階を示す側面図であって、(a)は打設ガイド配置工程、(b)は新設杭建込工程、(c)は新設杭打設工程をそれぞれ示している。
図5に示すように、打設ガイド1’は、予め打設された複数の既設杭2,2,…に上載されて新設杭4の打設位置を決定するものであって、桟橋の軸方向に連続して配置された既設杭2の間隔長の2倍以上の長さを有する支持材30と、既設杭2から所定の間隔を有して配置されるように支持材30に設けられて、新設杭4を挿通することにより、新設杭4を所定の位置と角度に誘導する新設杭案内手段40とから構成されている。
第2実施形態では、軸方向に間隔をあけて配置された複数の既設杭2,2,…からなる柱列群を2列配置し、隣り合う一方の柱列群の既設杭2と他方の柱列群の既設杭2との頭部を架構部材2bにより連結し、この架構部材2bの上面に、H形鋼からなるガイド受け桁3を桟橋の軸方向に対して直角を成すように横設している。なお、ガイド受け桁3は、打設ガイド1’およびクレーン走行桁5を支持することが可能な耐力を有していればH形鋼に限定されるものではないことはいうまでもない。
打設ガイド1’は、ガイド受け桁3に上載されており、同じくガイド受け桁3に上載された2本のクレーン走行桁5の間に、クレーン走行桁5を走行する杭打機K’(図7参照)により随時移動可能に配置されている。ここで、クレーン走行桁5は、上面が平らに形成されて、杭打機K’の上載が可能な部材であって、杭打機K’のクローラに対応する位置に2本平行に配置されている。なお、クレーン走行桁5は杭打機K’等の上載荷重に対して十分な耐力を有したものであれば、その材質や形状等は限定されるものではない。
支持材10は、図5および図6(b)に示すように、所定の間隔を有して平行に配設された縦桁材31,31と、両縦桁材31,31を連結するように、軸方向に対して直角方向に配設された複数の横桁材32,32,…とを有している。なお、第2実施形態では、図6(b)に示すように、縦桁材31,31と横桁材32,32,…とにより平面視で複数の長方形の空間が形成されるように構成されており、各長方形の空間には、それぞれ対角線上に補強部材33,33が配設されている。
ここで、支持材30の構成は前記のものに限定されるものではなく、新設杭案内手段40を支持するための耐力を有し、かつ、既設杭2との相対距離による新設杭4の位置決めが可能な構成に適宜設定すればよい。また、第2実施形態に係る縦桁材11および横桁材12は、H形鋼からなるが、縦桁材11および横桁材12がH形鋼に限定されるものではないことはいうまでもない。さらに、縦桁材31と横桁材32とが十分な耐力を有していれば、補強部材33を配置しなくてもよいことはいうまでもない。
なお、支持材30には、ガイド受け桁3に対応する位置にそれぞれ図示しないズレ止め部材が固定されている。
新設杭案内手段40は、図6(a)に示すように、支持材30の一方の先端上面に上載されている。なお、新設杭案内手段40は、支持材30に下面に固定されていてもよいことはいうまでもない。また、一方の先端に配設された新設杭案内手段40の重量に応じて、支持材30の他方の端部にカウンターウェイト等を配置してもよい。
新設杭案内手段40は、図6(a)および(b)に示すように、新設杭4を挿通することにより新設杭4の位置と角度を調整するように、H形鋼を組み合せて構成されている。
新設杭案内手段40は、H形鋼を矩形状に組み合せ、支持材30の先端に固定される基部材42と、新設杭4の挿通孔を有し、基部材42の上面に配置される案内部材41とから構成されている。案内部材41は、基部材42上において新設杭4の外径に応じた幅で配設された縦材41aと、これらの縦材41aの間において新設杭4の外径に応じた幅で配設される横材41bとから構成されている。本実施形態では、基部材42を、支持材30の左右(図6(b)において上下)から突出する形状に形成し、案内部材41をこの突出部分に配設することで、2列の杭列の間隔と同間隔で、2本の新設杭4,4の位置決めを可能に構成されている。
ここで、新設杭案内手段40の構成は前記のものに限定されるものではなく、現地の状況や新設杭の打設間隔等に応じて適宜設定すればよい。
次に、図7を参照して、第2実施形態に係る杭の打設方法を詳細に説明する。
第2実施形態に係る杭の打設方法は、杭打機K’を利用して打設ガイド1’を複数の既設杭2に上載する打設ガイド配置工程(図7(a)参照)と、前記打設ガイド1’を利用して新設杭4の位置決めを行う位置決工程(図7(b)参照)と、前記打設ガイド1’により位置決めされた新設杭4を、前記杭打機K’を利用して打設する打設工程(図7(c)参照)とから構成されている。
打設ガイド配置工程は、図7(a)に示すように、既設杭2に上載されたガイド受け桁3(図5参照)の上面に杭打機K’により打設ガイド1’を上載する工程である。このとき、打設ガイド1’は、新設杭案内手段40が、新設杭4を打設する位置に対応するように、図示しないズレ止め部材を利用して所定の位置に配置される。つまり、既設杭2に上載されたガイド受け桁3に打設ガイド1’に固定されたズレ止め部材を係止することにより、打設ガイド1’の位置を決定し、新設杭案内手段20の位置を所定の位置に配置する。ここで、第2実施形態の杭の打設方法においては、杭打機K’として、クローラクレーンを使用するものとしたが、杭打機K’の形式は限定されるものではないことはいうまでもない。
位置決工程は、図7(b)に示すように、既設杭2に上載された打設ガイド1’の新設杭案内手段40に、新設杭4を挿入することにより行う。つまり、所定の位置に配置された新設杭案内手段40の案内部材41(図6(b)参照)に、杭打機K’により吊持された新設杭4を、上方から挿入することで、新設杭4を垂直にして、所定の位置に配置するものである。
打設工程は、図7(c)に示すように、新設杭案内手段40を介して位置決めされた新設杭4の頭部を、杭打機K’により吊持されたパイルハンマHで打設することにより、海底の地中に新設杭4を打設する工程である。なお、新設杭4の打設方法は、パイルハンマHによる方法に限定されるものではなく、施工条件等に応じて随時公知の手段から選定して行えばよい。
そして、新設杭4の打設が完了したら、打設ガイド1’を杭打機K’により前方に移動させて、前記各作業工程を繰り返すことにより、海上施設の杭打設作業を完了する。
第2実施形態に係る杭の打設方法によれば、台船等を要することなく、既設杭2を利用して走行してきた杭打機(クレーン)K’により新設杭4の打設を行うため、台船や複数の機械が輻輳することがなく、限られた作業エリアにおける杭の打設が可能となる。
また、当該打設ガイドは既設杭2に上載されるため、打設ガイド用の仮設杭を必要としないため、仮設杭に要する費用を削減することが可能となる。また、打設ガイド1’の構造がシンプルであるため、安価に構成することが可能である。
また、この他の第2実施形態の杭の打設方法および打設ガイドによる作用効果は、第1実施形態で示したものと同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、前記各実施形態では、海上から海底の地盤に新設杭を打設する場合について説明したが、例えば、湖や河川等における杭の打設に適用してもよく、本発明による杭の打設方法の適用箇所は限定されるものではない。
また、本発明の打設ガイドの使用箇所は水上のみに限定されるものではなく、例えば、沿岸から水底に杭を打設する場合や、急傾斜地において杭を打設する場合などにも使用可能であり、陸上においても使用可能である。
また、前記第1実施形態では、新設杭案内手段として把持機構(パイルホルダー)を使用するものとしたが、例えば、杭打ちリーダや開閉式杭打ちガイドを使用してもよく、新設杭案内手段は、あらゆる公知の手段の中から適宜選定して使用すればよい。
また、前記第2実施形態では、2列の杭群により桟橋を形成するものとしたが、桟橋を形成する杭の列数は限定されるものではないことはいうまでもない。
また、第1実施形態では人工島の構築、第2実施形態では桟橋の構築について、それぞれ本発明の杭の打設方法をおよび打設ガイドを使用するものとしたが、本発明の杭の打設方法および打設ガイドは、様々な構造物の杭基礎工事に適用可能であり、構築される構造物が限定されるものではないことはいうまでもない。
また、前記各実施形態では、打設ガイドの移動を杭打機により吊持して行うものとしたが、本発明の打設ガイドは、ウインチ等により随時押し出す方法や、台船等を利用する方法により配置することも可能である。
第1の実施の形態に係る打設ガイドの全体を示す斜視図である。 (a)は第1の実施の形態に係る打設ガイドを示す側面図、(b)は同打設ガイドを下方向から見た平面図である。 第1の実施の形態に係る杭の打設方法の各段階を示す側面図であって、(a)は打設ガイド配置工程を示し、(b)は新設杭建込工程を示している。 第1の実施の形態に係る杭の打設方法の各段階を示す側面図であって、(a)は新設杭打設工程を示し、(b)は新設杭打ち止め工程を示している。 第2の実施の形態に係る打設ガイドの全体を示す斜視図である。 (a)は第2の実施の形態に係る打設ガイドを示す側面図、(b)は同打設ガイドを上方向から見た平面図である。 第2の実施の形態に係る杭の打設方法の各段階を示す側面図であって、(a)は打設ガイド配置工程、(b)は新設杭建込工程、(c)は新設杭打設工程をそれぞれ示している。
符号の説明
1,1’ 打設ガイド
2 既設杭
4 新設杭
10 支持材
20 新設杭案内手段
21 把持機構
21a 上側の把持機構
21b 下側の把持機構
30 支持材
40 新設杭案内手段
K,K’ 杭打機

Claims (5)

  1. 起重機船を利用して打設ガイドを複数の既設杭に上載する工程と、
    前記打設ガイドにより位置決めされた位置に前記起重機船を利用して新設杭を打設する工程と、を含むことを特徴とする、杭の打設方法。
  2. 起重機を利用して打設ガイドを複数の既設杭に上載する工程と、
    前記打設ガイドにより位置決めされた位置に前記起重機を利用して新設杭を打設する工程と、を含む杭の打設方法であって、
    前記起重機は、前記複数の既設杭に上載された左右のクレーン走行桁上を走行し、前記打設ガイドは、前記左右のクレーン走行桁の間に配置されることを特徴とする、杭の打設方法。
  3. 複数の既設杭に上載される支持材と、
    前記既設杭から所定の間隔を有して配置されるように前記支持材に設けられた少なくとも1つの新設杭案内手段と、からなる打設ガイドであって、
    前記新設杭案内手段が、新設杭の打設方向に対して上下に配置された複数の把持機構を有していることを特徴とする、打設ガイド。
  4. 前記複数の把持機構が個別に開閉して前記新設杭を把持することを特徴とする、請求項3に記載の打設ガイド。
  5. 前記新設杭案内手段が、角度調整手段を有していることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の打設ガイド。
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