JP2006278782A - 有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、有機電界発光素子(以下、適宜「有機EL素子」又は「発光素子」と称する。)に関する。
今日、種々の表示素子に関する研究開発が活発であり、中でも有機EL素子は、低電圧で高輝度の発光を得ることができるため、有望な表示素子として注目されている。
有機EL素子の重要な特性としては、発光効率と耐久性がある。高効率発光する有機EL素子としては、トリスフェニルピリジンイリジウム錯体(例えば、特許文献1参照。)やヘテロ原子がトランス型になった燐光発光性八面体型錯体を含有する有機発光装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、これらの燐光発光材料を含有する発光素子は、いずれも耐久性の点で満足のいくものではなく、発光効率と耐久性を共に満足する発光素子の開発が望まれていた。
国際公開第00/070655号パンフレット
特表2003−515897号明細書
有機EL素子の重要な特性としては、発光効率と耐久性がある。高効率発光する有機EL素子としては、トリスフェニルピリジンイリジウム錯体(例えば、特許文献1参照。)やヘテロ原子がトランス型になった燐光発光性八面体型錯体を含有する有機発光装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、これらの燐光発光材料を含有する発光素子は、いずれも耐久性の点で満足のいくものではなく、発光効率と耐久性を共に満足する発光素子の開発が望まれていた。
本発明の目的は、発光効率が高く、かつ駆動耐久性が良好な有機電界発光素子を提供することにある。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
[1] 一対の電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、該発光層中に下記一般式(1)で表される化合物を含有し、かつ該発光層の発光が燐光を利用したものであることを特徴とする有機電界発光素子。
[1] 一対の電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、該発光層中に下記一般式(1)で表される化合物を含有し、かつ該発光層の発光が燐光を利用したものであることを特徴とする有機電界発光素子。
一般式(1)中、La1及びLa2は、それぞれ独立にアニオン性配位基を表す。Ln3及びLn4は、それぞれ独立に中性配位基を表す。Mは平面四配位型錯体を形成する金属イオンを表す。
[2] 前記発光層における前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、下記式(A)で表され、該含有率が50モル%よりも大きいことを特徴とする[1]に記載の有機電界発光素子。
式(A): (1)/[(1)+(2)]×100
[式(A)中、(1)は前記一般式(1)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。(2)は、前記一般式(1)で表される化合物の幾何異性体である、下記一般式(2)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。]
式(A): (1)/[(1)+(2)]×100
[式(A)中、(1)は前記一般式(1)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。(2)は、前記一般式(1)で表される化合物の幾何異性体である、下記一般式(2)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。]
一般式(2)中、La1及びLa2は、それぞれ独立にアニオン性配位基を表す。Ln3及びLn4は、それぞれ独立に中性配位基を表す。Mは平面四配位型錯体を形成する金属イオンを表す。
[3] 前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、70モル%以上であることを特徴とする[2]に記載の有機電界発光素子。
[4] 前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、90モル%以上であることを特徴とする[3]に記載の有機電界発光素子。
[5] 前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、99モル%以上であることを特徴とする[4]に記載の有機電界発光素子。
[4] 前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、90モル%以上であることを特徴とする[3]に記載の有機電界発光素子。
[5] 前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、99モル%以上であることを特徴とする[4]に記載の有機電界発光素子。
[6] 前記Mで表される金属イオンが、銅イオン、パラジウムイオン、及び白金イオンから選ばれることを特徴とする[1]から[5]の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
本発明によれば、発光効率が高く、かつ駆動耐久性が良好な有機電界発光素子を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、該発光層中に前記一般式(1)で表される化合物を含有し、かつ該発光層の発光が燐光を利用したものであることを特徴とする。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、該発光層中に前記一般式(1)で表される化合物を含有し、かつ該発光層の発光が燐光を利用したものであることを特徴とする。
本発明においては、前記発光層における前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、下記式(A)で表され、該含有率が50モル%よりも大きいことが好ましい。
式(A): (1)/[(1)+(2)]×100
[式(A)中、(1)は、前記一般式(1)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。(2)は、前記一般式(1)で表される化合物で表される化合物の幾何異性体である、前記一般式(2)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。]
式(A): (1)/[(1)+(2)]×100
[式(A)中、(1)は、前記一般式(1)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。(2)は、前記一般式(1)で表される化合物で表される化合物の幾何異性体である、前記一般式(2)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。]
前記一般式(1)で表される化合物の含有率は、70モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましく、99モル%以上であることが特に好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物は、当該化合物中の配位子(La1−Ln3、及び、La2−Ln4)中に含まれるアニオン性配位基(La1及びLa2)がシス位にあることを特徴とする(以下、このような錯体を「シス型」錯体という。)。前記一般式(1)で表される化合物には、幾何異性体として、一般式(2)で表される化合物が存在し、当該化合物中の配位子(La1−Ln3、及び、La2−Ln4)中に含まれるアニオン性配位基(La1及びLa2)がトランス位にあることを特徴とする(以下、このような錯体を「トランス型」錯体という。)。通常、錯体を合成する際、これらの幾何異性体は混合物として生成することが多い。
本発明者らは鋭意検討の結果、燐光発光を利用する有機EL素子において、発光層中に一般式(1)で表される化合物を含むことにより、発光効率、及び駆動耐久性を共に向上できること、更に、一般式(1)で表される化合物と共に発光層中に含まれ得る幾何異性体(一般式(2)で表される化合物)の含有量が少ないことがより好適であることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
以下では先ず、一般式(1)で表される化合物の詳細について説明する。
なお、以下においては、一般式(1)で表される化合物について説明を行うが、前記一般式(2)で表される化合物は、一般式(1)の立体異性体であり、その配位子の立体配置が異なる以外は、一般式(1)についての配位子等に関する説明が、一般式(2)についても同様に適用される。
なお、以下においては、一般式(1)で表される化合物について説明を行うが、前記一般式(2)で表される化合物は、一般式(1)の立体異性体であり、その配位子の立体配置が異なる以外は、一般式(1)についての配位子等に関する説明が、一般式(2)についても同様に適用される。
一般式(1)中、La1及びLa2は、それぞれ独立にアニオン性配位基を表す。
La1又はLa2で表されるアニオン性配位基は、負電荷を帯びた原子によって金属イオンMに配位する基であり、例えば、芳香族炭素環アニオン(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、更に好ましくは炭素数6〜16であり、例えばベンゼンアニオン、ナフタレンアニオン、アントラセンアニオン、フェナントラセンアニオン、シクロペンタジエニルアニオン、インデニルアニオン、アリルアニオンなどが挙げられる。)、ヘテロ環アニオン(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12であり、特に好ましくは芳香族ヘテロ環アニオンである。好ましいヘテロ環アニオンの具体例としては、例えばピロールアニオン、イミダゾールアニオン、ピラゾールアニオン、トリアゾールアニオン、及び、それらを含む縮環体(例えばインドールアニオン、カルバゾールアニオン、ベンズイミダゾールアニオン、イミダゾピリジンアニオン、プリンアニオン、アゼピンアニオン、ピラゾリルボレートアニオンなど)およびこれらの互変異性体などが挙げられ、これらのヘテロ環アニオンはヘテロ環内のヘテロ原子または炭素原子のいずれで金属イオンに配位してもよい。)、アルコキシアニオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。なお、アセチルアセトナトのようなエノラート型のアニオン配位基も含む。)、アリールオキシアニオン(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシアニオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、シリルオキシアニオン(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、カルボキシラトアニオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルボキシラト、メチルカルボキシラト、フェニルカルボキシラト、ナフチルカルボキシラト、ピリジンカルボキシラト、キノリンカルボキシラトなどが挙げられる。)、
La1又はLa2で表されるアニオン性配位基は、負電荷を帯びた原子によって金属イオンMに配位する基であり、例えば、芳香族炭素環アニオン(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、更に好ましくは炭素数6〜16であり、例えばベンゼンアニオン、ナフタレンアニオン、アントラセンアニオン、フェナントラセンアニオン、シクロペンタジエニルアニオン、インデニルアニオン、アリルアニオンなどが挙げられる。)、ヘテロ環アニオン(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12であり、特に好ましくは芳香族ヘテロ環アニオンである。好ましいヘテロ環アニオンの具体例としては、例えばピロールアニオン、イミダゾールアニオン、ピラゾールアニオン、トリアゾールアニオン、及び、それらを含む縮環体(例えばインドールアニオン、カルバゾールアニオン、ベンズイミダゾールアニオン、イミダゾピリジンアニオン、プリンアニオン、アゼピンアニオン、ピラゾリルボレートアニオンなど)およびこれらの互変異性体などが挙げられ、これらのヘテロ環アニオンはヘテロ環内のヘテロ原子または炭素原子のいずれで金属イオンに配位してもよい。)、アルコキシアニオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。なお、アセチルアセトナトのようなエノラート型のアニオン配位基も含む。)、アリールオキシアニオン(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシアニオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、シリルオキシアニオン(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、カルボキシラトアニオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルボキシラト、メチルカルボキシラト、フェニルカルボキシラト、ナフチルカルボキシラト、ピリジンカルボキシラト、キノリンカルボキシラトなどが挙げられる。)、
アミノアニオン(アルキルアミノアニオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどが挙げられる。)、アリールアミノアニオン(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜10であり、例えばフェニルアミノ、ジフェニルアミノなどが挙げられる。)、ヘテロ環アミノアニオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルアミノ、ピラジルアミノ、ピリミジルアミノ、キノリルアミノ、イソキノリルアミノ、キノキサリルアミノ、カルバゾリルアミノ、チエニルアミノ、フリルアミノ、チアゾリルアミノ、オキサゾリルアミノ、ピラゾリルアミノ、トリアゾリルアミノなどが挙げられる。))、アシルアミノアニオン(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノアニオン(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミアニオン(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノアニオン(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ、ペンタフルオロベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)などが挙げられる。
一般式(1)中、Ln3及びLn4は、それぞれ独立に中性配位基を表す。
Ln3又はLn4で表される中性配位基は、電荷を帯びていない原子によって金属イオンMに配位する基であり、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12であり、特に好ましくは芳香族ヘテロ環基である。好ましいヘテロ環基の具体例としては、例えばフラン、チオフェン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、チアゾール、オキサゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、及び、それらを含む縮環体(例えばインドール、キノリン、ベンゾキノリン、イソキノリン、ベンゾイソキノリン、キノキサリン、フタラジン、プリン、カルバゾール、フェナントロリン、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾールなど)およびこれらの互変異性体)などが挙げられる。)、アミノ基(アルキルアミノ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどが挙げられる。)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜10であり、例えばフェニルアミノ、ジフェニルアミノなどが挙げられる。)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルアミノ、ピラジルアミノ、ピリミジルアミノ、キノリルアミノ、イソキノリルアミノ、キノキサリルアミノ、カルバゾリルアミノ、チエニルアミノ、フリルアミノ、チアゾリルアミノ、オキサゾリルアミノ、ピラゾリルアミノ、トリアゾリルアミノなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、カルボニル基(例えばケトン基、エステル基など)、チオカルボニル基(例えばチオカルボニル基、チオエステル基などが挙げられる。)、エーテル基(ジアルキルエーテル基、ジアリールエーテル基などが挙げられる。)、チオエーテル基(例えばジアルキルチオエーテル基、ジアリールチオエーテル基などが挙げられる。)などが挙げられる。
Ln3又はLn4で表される中性配位基は、電荷を帯びていない原子によって金属イオンMに配位する基であり、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12であり、特に好ましくは芳香族ヘテロ環基である。好ましいヘテロ環基の具体例としては、例えばフラン、チオフェン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、チアゾール、オキサゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、及び、それらを含む縮環体(例えばインドール、キノリン、ベンゾキノリン、イソキノリン、ベンゾイソキノリン、キノキサリン、フタラジン、プリン、カルバゾール、フェナントロリン、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾールなど)およびこれらの互変異性体)などが挙げられる。)、アミノ基(アルキルアミノ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどが挙げられる。)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜10であり、例えばフェニルアミノ、ジフェニルアミノなどが挙げられる。)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルアミノ、ピラジルアミノ、ピリミジルアミノ、キノリルアミノ、イソキノリルアミノ、キノキサリルアミノ、カルバゾリルアミノ、チエニルアミノ、フリルアミノ、チアゾリルアミノ、オキサゾリルアミノ、ピラゾリルアミノ、トリアゾリルアミノなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、カルボニル基(例えばケトン基、エステル基など)、チオカルボニル基(例えばチオカルボニル基、チオエステル基などが挙げられる。)、エーテル基(ジアルキルエーテル基、ジアリールエーテル基などが挙げられる。)、チオエーテル基(例えばジアルキルチオエーテル基、ジアリールチオエーテル基などが挙げられる。)などが挙げられる。
一般式(1)中、La1−Ln3、及び、La2−Ln4で表される配位子の配位基の構造としては、特に限定はなく、例えば、芳香族炭素環配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、更に好ましくは炭素数6〜16であり、例えば、ベンゼン配位子、ナフタレン配位子、アントラセン配位子、フェナントラセン配位子などが挙げられる。)、ヘテロ環配位子(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、更に好ましくは炭素数1〜12であり、特に好ましくは芳香族ヘテロ環配位子である。好ましいヘテロ環配位子の具体例としては、例えばフラン配位子、チオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサジアゾール配位子、チアジアゾール配位子、及び、それらを含む縮環体(例えばインドール配位子、キノリン配位子、イソキノリン配位子、キノキサリン配位子、プリン配位子、カルバゾール配位子、フェナントロリン配位子、ベンゾチアゾール配位子、ベンズイミダゾール配位子など)及びこれらの互変異性体)などが挙げられる。これらのヘテロ環配位子はヘテロ環内のヘテロ原子又は炭素原子のいずれで金属イオンに配位してもよい。)、
アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、シリルオキシ配位子(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、
カルボキシラト配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、カルボキシラト、メチルカルボキシラト、フェニルカルボキシラト、ナフチルカルボキシラト、ピリジンカルボキシラト、キノリンカルボキシラトなどが挙げられる。)、エーテル配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばジアルキルエーテル配位子(例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテルなど)、ジアリールエーテル配位子(例えばジフェニルエーテルなど)、フリル配位子などが挙げられる。)、
アミノ配位子(アルキルアミノ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどが挙げられる。)、アリールアミノ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜10であり、例えばフェニルアミノ、ジフェニルアミノなどが挙げられる。)、ヘテロ環アミノ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルアミノ、ピラジルアミノ、ピリミジルアミノ、キノリルアミノ、イソキノリルアミノ、キノキサリルアミノ、カルバゾリルアミノ、チエニルアミノ、フリルアミノ、チアゾリルアミノ、オキサゾリルアミノ、ピラゾリルアミノ、トリアゾリルアミノなどが挙げられる。)、アシルアミノ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ配位子(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ、ペンタフルオロベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。))、
カルボニル配位子(例えばケトン配位子、エステル配位子、アミド配位子など)、アルキルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば2−ピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、チオカルボニル配位子(例えばチオケトン配位子、チオエステル配位子などが挙げられる。)、チオエーテル配位子(例えばジアルキルチオエーテル配位子、ジアリールチオエーテル配位子、チオフリル配位子などが挙げられる。)、及び上記の組み合せからなる基などが挙げられる。
配位子として好ましくは、芳香族炭素環配位子、芳香族へテロ環配位子(例えばフラン配位子、チオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサジアゾール配位子、チアジアゾール配位子、及び、それらを含む縮環配位子(例えば、キノリン配位子、イソキノリン配位子、フェナントロリン配位子、ベンズオキサゾール配位子、ベンズイミダゾール配位子など)、及び、これらの互変異性体など)、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、エーテル配位子、アルキルチオ配位子、アリールチオ配位子、アルキルアミノ配位子、アリールアミノ配位子、アシルアミノ配位子、カルボキシラト配位子、及び、これらの組み合せからなる配位子であり、より好ましくは、芳香族炭素環配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、チオフェン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、キノリン配位子、イソキノリン配位子、ベンズイミダゾール配位子、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、エーテル配位子、アルキルチオ配位子、アリールチオ配位子、アルキルアミノ配位子、アリールアミノ配位子、アシルアミノ配位子、カルボキシラト配位子、及び、これらの組み合せからなる基であり、更に好ましくは芳香族炭素環配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、キノリン配位子、イソキノリン配位子、ベンズイミダゾール配位子、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、アルキルアミノ配位子、アリールアミノ配位子、アシルアミノ配位子、カルボキシラト配位子、及びこれらの組み合せからなる基である。
La1−Ln3、又は、La2−Ln4で表される配位子は、可能な場合には置換基を有してもよい。導入可能な置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、
アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、
アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、
アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、
カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、
スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、
シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基同士で連結して環を形成してもよい。
La1−Ln3、La2−Ln4で表される配位子の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。(なお、具体例中の「*」は金属イオンMに配位するサイトを表す。)
上記に例示した配位子は、さらに置換基を有した態様であってもよく、置換基としては例えば、前記配位基に導入可能な置換基として述べたものが適用できる。
また、La1−Ln3、La2−Ln4は互いに連結してもよい。
また、La1−Ln3、La2−Ln4は互いに連結してもよい。
一般式(1)中、Mで表される金属イオンは、平面四配位型錯体を形成するものであれば、特に限定されない。Mとして具体的には、遷移金属イオン、ランタノイドイオンが好ましい。金属イオンの具体例としては、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、ガリウムイオン、ルテニウムイオン、ロジウムイオン、パラジウムイオン、銀イオン、タングステンイオン、レニウムイオン、オスミウムイオン、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン、鉛イオン、ランタンイオン、セリウムイオン、プラセオジウムイオン、ネオジムイオン、ユウロピウムイオン、ガドリニウムイオン、テルビウムイオン、ジスプロジウムイオン、イッテルビウムイオンなどが挙げられ、好ましくは銅イオン、パラジウムイオン、白金イオンであり、更に好ましくは白金イオンである。
一般式(1)で表される化合物のうち、好ましくは下記一般式(1−A)で表される化合物である。
一般式(1−A)中、La1aは、アニオン性アゾール配位子、又はアニオン性芳香族炭化水素配位子を表す。La3aは、アニオン性アゾール配位子、アニオン性芳香族炭化水素配位子、カルボキシラト配位子、又はアルコキシ配位子を表す。Ln2a及びLn4aは、それぞれアゾール配位子、アジン配位子、又はカルボニル配位子を表す。
Mは、一般式(1)におけるMと同義であり、好ましい範囲も同様である。
Mは、一般式(1)におけるMと同義であり、好ましい範囲も同様である。
La1a又はLa3aで表されるアニオン性アゾール配位子としては、例えば、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾールなどのアニオン解離体及びこれらの縮合体が挙げられ、これらは置換基を有してもよい。置換基としては、前記一般式(1)において更に導入可能な置換基として挙げたものが適用できる。
La1a又はLa3aで表されるアニオン性アゾール配位子として好ましくは、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾールであり、より好ましくはピラゾール、1,2,4−トリアゾールであり、更に好ましくは、ピラゾールである。
La1a又はLa3aで表されるアニオン性アゾール配位子として好ましくは、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾールであり、より好ましくはピラゾール、1,2,4−トリアゾールであり、更に好ましくは、ピラゾールである。
La1a又はLa3aで表されるアニオン性芳香族炭化水素配位子として好ましくは、単環又は縮合芳香族炭化水素環の解離体であり、より好ましくは単環又は縮合数が2〜4の多環縮合環であり、更に好ましくはベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、テトラセンの解離体であり、特に好ましくはベンゼン、ナフタレンの解離体である。
La3aで表されるカルボキシラト配位子、アルコキシ配位子としては、一般式(1)において、La1−Ln3で表されるカルボキシラト配位子、アルコキシ配位子として挙げたものが適用でき、また好ましい範囲も同様である。
La3aで表されるカルボキシラト配位子、アルコキシ配位子としては、一般式(1)において、La1−Ln3で表されるカルボキシラト配位子、アルコキシ配位子として挙げたものが適用でき、また好ましい範囲も同様である。
Ln2a又はLn4aで表されるアゾール配位子として好ましくは、単環又は縮合アゾール配位子であり、より好ましくは単環又は縮合数が2〜4の多環縮合環であり、更に好ましくはピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、インドール、インドレニン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンズイミダゾール、カルバゾールであり、特に好ましくはピロール、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ベンズオキアゾール、ベンズチアゾール、ベンズイミダゾールである。
Ln2a又はLn4aで表されるアジン配位子として好ましくは、単環又は縮合アジン配位子であり、より好ましくは単環又は縮合数が2〜4の多環縮合環であり、更に好ましくはピリジン、ピリミジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、キノキサリンであり、特に好ましくはピリジン、キノリン、イソキノリンである。
Ln2a又はLn4aで表わさるカルボニル配位子としては、一般式(1)において、La1−Ln3で表されるカルボニル配位子として挙げたものが適用でき、また好ましい範囲も同様である。
Ln2a又はLn4aで表わさるカルボニル配位子としては、一般式(1)において、La1−Ln3で表されるカルボニル配位子として挙げたものが適用でき、また好ましい範囲も同様である。
以下に、一般式(1−A)において、La1a−Ln2a、La3a−Ln4aで表される配位子の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。(なお、具体例中の「*」は金属イオンMに配位するサイトを表す。)
一般式(1)で表される化合物は、低分子化合物であってもよく、また、オリゴマー化合物、ポリマー化合物(重量平均分子量(ポリスチレン換算)は、好ましくは1000〜5000000、より好ましくは2000〜1000000、さらに好ましくは3000〜100000である。)であってもよい。ポリマー化合物の場合、錯体部分がポリマー主鎖中に含まれてもよく、また、ポリマー側鎖に含まれていてもよい。また、ポリマー化合物の場合、ホモポリマー化合物であってもよく、共重合体であってもよい。一般式(1)で表される化合物としては、低分子化合物が好ましい。
次に、一般式(1)で表される化合物の化合物例を示すが、本発明はこれに限定されない。(なお、化合物例中、「*」は金属イオンMに配位するサイトを表す。)
本発明の有機EL素子においては、発光効率、駆動耐久性の観点から、発光層中に、前記一般式(1)で表される化合物が、前記一般式(2)で表される化合物よりも多く含有されることが好ましい。即ち、本発明においては、一般式(1)で表される化合物が、前記した含有率で含有されることが好ましい。
幾何異性体の分離は、通常の錯体の単離法が適用でき、例えば、カラムクロマトグラフィー法、再結晶法、昇華法、帯域溶融法、及びこれらを組み合せた方法などを用いることができる。
また、発光層中における、一般式(1)で表される化合物、及び、一般式(2)で表される化合物の含有率は、例えば、素子における有機化合物層を溶剤抽出した後、高速液体クロマトグラフィー等によって測定することができる。例えば、上野景平 編集「キレート化学(5) 錯体化学 実験法 I」、南江堂、第3章 p469−p507に記載の方法などが適用できる。
発光層中において、一般式(1)で表される化合物、及び、一般式(2)で表される化合物を所望の含有率にするためには、単離した純粋な幾何異性体を素子作製時に混合する方法(共蒸着法など)や、予め使用する化合物を所望の含率比となるように混合したものを用いる方法などが適用できる。
発光層中において、一般式(1)で表される化合物、及び、一般式(2)で表される化合物を所望の含有率にするためには、単離した純粋な幾何異性体を素子作製時に混合する方法(共蒸着法など)や、予め使用する化合物を所望の含率比となるように混合したものを用いる方法などが適用できる。
前記一般式(1)で表される化合物は、発光層中に、0.1〜100質量%含有されることが好ましく、1〜90質量%含有されることがより好ましい。一般式(1)で表される化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記一般式(1)で表される化合物は、発光層中にホスト材料(好ましくは実質的に発光しない)、及び/又は燐光発光材料として含有されることが好ましい。なお、発光層の詳細については、以下に詳細に説明する。前記一般式(1)で表される化合物がホスト材料として使用される場合、発光層に別の燐光発光材料含有することにより、燐光を利用することができる。
また、前記一般式(1)で表される化合物は、発光層中にホスト材料(好ましくは実質的に発光しない)、及び/又は燐光発光材料として含有されることが好ましい。なお、発光層の詳細については、以下に詳細に説明する。前記一般式(1)で表される化合物がホスト材料として使用される場合、発光層に別の燐光発光材料含有することにより、燐光を利用することができる。
以下、本発明の有機EL素子の構成要素について更に詳細に説明する。
本発明の有機EL発光素子は、一対の電極(陽極及び陰極)間に、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有し、かつ該発光層の発光が燐光を利用したものである。
発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
本発明の有機EL発光素子は、一対の電極(陽極及び陰極)間に、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有し、かつ該発光層の発光が燐光を利用したものである。
発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
本発明における有機化合物層の積層の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。更に、正孔輸送層と発光層との間、又は、発光層と電子輸送層との間には、電荷ブロック層等を有していてもよい。陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層を有してもよく、陰極と電子輸送層との間には、電子注入層を有してもよい。尚、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
次に、本発明の発光材料を構成する要素について、詳細に説明する。
次に、本発明の発光材料を構成する要素について、詳細に説明する。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
本発明で使用する基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
<陽極>
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
本発明の有機EL素子において、陽極の形成位置としては特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができる。が、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、103Ω/□以下が好ましく、102Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
<陰極>
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
本発明において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
<有機化合物層>
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機EL素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機EL素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
−有機化合物層の形成−
本発明の有機電界発光素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
本発明の有機電界発光素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
−発光層−
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
発光層には、少なくとも1種、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを要し、燐光発光材料として含有されることが好ましい。また、発光材料としては、後述するように、他の燐光発光材料や蛍光発光材料を1種又は2種以上併用してもよい。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていてもよく、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でもよい。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていてもよく、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でもよい。
発光層がホスト材料を含む場合には、該ホスト材料は、電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であってもよく、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいてもよい。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
本発明の有機EL素子においては、前記一般式(1)で表される化合物、及び、一般式(1)で表される化合物と共に含有され得る、一般式(2)で表される化合物の他に、他の蛍光発光材料や燐光発光材料を発光材料を併用して使用できる。
蛍光発光材料としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体やピロメテン誘導体の金属錯体に代表される各種金属錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
蛍光発光材料が併用される場合には、発光層中において、0.1〜20質量%含有されることが好ましく、0.5〜10質量%含有されることがより好ましい。
蛍光発光材料としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体やピロメテン誘導体の金属錯体に代表される各種金属錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
蛍光発光材料が併用される場合には、発光層中において、0.1〜20質量%含有されることが好ましく、0.5〜10質量%含有されることがより好ましい。
本発明に使用できる燐光発光材料としては、前記一般式(1)で表される化合物、及び、前記一般式(2)で表される化合物のほか、例えば、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体が挙げられる。
遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金である。
ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer-Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
燐光発光材料は、発光層中において、0.1〜40質量%含有されることが好ましく、0.5〜20質量%含有されることがより好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物が、発光層中に燐光発光材料として含有される場合には、上記範囲で含有されることが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物が、発光層中に燐光発光材料として含有される場合には、上記範囲で含有されることが好ましい。
さらに、前記一般式(1)で表される化合物と、他の発光材料が併用される場合には、一般式(1)で表される化合物と、他の発光材料との含有比としては、モル比で、99.5:0.5〜50:50であることが好ましく、99:1〜80:20であることがより好ましい。
また、本発明における発光層に含有しうるホスト材料としては、例えば、カルバゾール骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格を有するもの、ピリジン骨格を有するもの、ピラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格を有するもの及びアリールシラン骨格を有するものや、後述の正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層の項で例示されている材料が挙げられる。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々50nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<保護層>
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al2O3、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe2O3、Y2O3、TiO2等の金属酸化物、SiNx、SiNxOy等の金属窒化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al2O3、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe2O3、Y2O3、TiO2等の金属酸化物、SiNx、SiNxOy等の金属窒化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。
<封止>
さらに、本発明の有機EL素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
さらに、本発明の有機EL素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
本発明の有機EL素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
以下に、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明の実施の態様はこれらに限定されない。
[比較例1]
基材として厚みが0.7mmガラス板を2.5cm角に切断し、真空チャンバ−内に導入し、SnO2含有率が10質量%であるITOタ−ゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタ(条件:基材温度100℃、酸素圧1×10-3Pa)により、透明電極としてのITO薄膜(厚み0.2μm)を形成した。ITO薄膜の表面抵抗は10Ω/□であった。
基材として厚みが0.7mmガラス板を2.5cm角に切断し、真空チャンバ−内に導入し、SnO2含有率が10質量%であるITOタ−ゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタ(条件:基材温度100℃、酸素圧1×10-3Pa)により、透明電極としてのITO薄膜(厚み0.2μm)を形成した。ITO薄膜の表面抵抗は10Ω/□であった。
次に、前記透明電極を形成した基板を洗浄容器に入れ、IPA洗浄した後、これにUV−オゾン処理を30分行った。そして、この透明陽極上に、銅フタロシアニン(CuPC)を真空蒸着法にて、0.5nm/秒の速度で10nmの正孔注入層を設けた。
その上に、α−NPD((N,N’−ジ−α−ナフチル−N,N’−ジフェニル)−ベンジジン)を真空蒸着法にて0.5nm/秒の速度で30nmの正孔輸送層を設けた。
この上に発光層中のホスト材料としてCBP、発光層中の燐光発光材料として、下記に示す化合物A(トランス型、一般式(2)で表される化合物)を真空蒸着法にて100/5の割合で共蒸着して、30nmの発光層を得た。
その上に、α−NPD((N,N’−ジ−α−ナフチル−N,N’−ジフェニル)−ベンジジン)を真空蒸着法にて0.5nm/秒の速度で30nmの正孔輸送層を設けた。
この上に発光層中のホスト材料としてCBP、発光層中の燐光発光材料として、下記に示す化合物A(トランス型、一般式(2)で表される化合物)を真空蒸着法にて100/5の割合で共蒸着して、30nmの発光層を得た。
発光層の上に、隣接層として下記化合物E1を真空蒸着法にて0.2nm/秒の速度で10nm蒸着し、その上に、電子輸送材料としてAlq3を真空蒸着法にて0.2nm/秒の速度で蒸着して40nmの電子注入層を設けた。
さらに、この層上にパタ−ニングしたマスク(発光面積が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、フッ化リチウムを真空蒸着法にて1nm蒸着した。更に、この上にアルミニウムを真空蒸着法にて蒸着し0.1μmの陰極を設けた。
さらに、この層上にパタ−ニングしたマスク(発光面積が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、フッ化リチウムを真空蒸着法にて1nm蒸着した。更に、この上にアルミニウムを真空蒸着法にて蒸着し0.1μmの陰極を設けた。
得られた発光積層体を、アルゴンガスで置換したグロ−ブボックス内に入れ、乾燥剤を設けたステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ製)を用いて封止し、比較例1の発光素子を作製した。
銅フタロシアニンの蒸着から封止までの作業は、真空又は窒素雰囲気下で行い、大気
に暴露することなく素子作製を行った。
銅フタロシアニンの蒸着から封止までの作業は、真空又は窒素雰囲気下で行い、大気
に暴露することなく素子作製を行った。
以下に、CuPC、α−NPD、CBP、化合物A、化合物E1、及びAlq3の構造を示す。
[実施例1]
比較例1における発光層中の化合物A(トランス型)を、一般式(1)で表される化合物である、下記に示す化合物47(前記化合物番号47と同じ化合物。シス型)に変更した他は、比較例1と同様にして実施例1の発光素子を作製した。
比較例1における発光層中の化合物A(トランス型)を、一般式(1)で表される化合物である、下記に示す化合物47(前記化合物番号47と同じ化合物。シス型)に変更した他は、比較例1と同様にして実施例1の発光素子を作製した。
[実施例2]
比較例1において、発光層中の化合物A(トランス型)の代わりに、化合物A(トランス型)と化合物47(シス型)とが、以下の含有率になるようにして共蒸着した以外は、比較例1と同様にして実施例2の発光素子を作製した。
化合物47(シス型)/[化合物47(シス型)+化合物A(トランス型)]×100=51 (モル%)
比較例1において、発光層中の化合物A(トランス型)の代わりに、化合物A(トランス型)と化合物47(シス型)とが、以下の含有率になるようにして共蒸着した以外は、比較例1と同様にして実施例2の発光素子を作製した。
化合物47(シス型)/[化合物47(シス型)+化合物A(トランス型)]×100=51 (モル%)
[実施例3]
比較例1において、発光層中の化合物A(トランス型)の代わりに、化合物A(トランス型)と化合物47(シス型)とが、以下の含有率になるようにして共蒸着した以外は、比較例1と同様にして実施例3の発光素子を作製した。
化合物47(シス型)/[化合物47(シス型)+化合物A(トランス型)]×100=99 (モル%)
比較例1において、発光層中の化合物A(トランス型)の代わりに、化合物A(トランス型)と化合物47(シス型)とが、以下の含有率になるようにして共蒸着した以外は、比較例1と同様にして実施例3の発光素子を作製した。
化合物47(シス型)/[化合物47(シス型)+化合物A(トランス型)]×100=99 (モル%)
上記で得られた各発光素子を用いて、発光効率及び駆動耐久性を、以下の方法で評価した。
東洋テクニカ製ソ−スメジャ−ユニット2400型を用いて、直流電圧を有機EL素子に印加し発光させ、その輝度をトプコン社の輝度計BM−8を用いて測定した。
各発光素子の発光効率は、1000cd/m2時の外部量子効率(η1000)として評価した。また、駆動耐久性は、初期輝度1000cd/m2で連続発光させ、輝度が500cd/m2となるまでの時間(輝度半減時間τ1/2)として評価した。結果を表18に示す。さらに、各発光素子の発光色についても表18に併記する。
東洋テクニカ製ソ−スメジャ−ユニット2400型を用いて、直流電圧を有機EL素子に印加し発光させ、その輝度をトプコン社の輝度計BM−8を用いて測定した。
各発光素子の発光効率は、1000cd/m2時の外部量子効率(η1000)として評価した。また、駆動耐久性は、初期輝度1000cd/m2で連続発光させ、輝度が500cd/m2となるまでの時間(輝度半減時間τ1/2)として評価した。結果を表18に示す。さらに、各発光素子の発光色についても表18に併記する。
表18に示される結果より、発光層に一般式(1)で表される化合物を含有する実施例の発光素子は、発光効率及び駆動耐久性に優れていることが判る。また、発光層に、一般式(1)で表される化合物(シス型)と、その幾何異性体である、一般式(2)で表される化合物(トランス型)の双方が含有される場合には、シス型である一般式(1)で表される化合物の含有率が高い程、性能が優れていることが判る。
本発明の有機EL素子は、高効率発光可能であり、駆動耐久性にも優れる。従って、本発明の有機EL素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等の分野に好適に使用できる。
Claims (6)
- 前記発光層における前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、下記式(A)で表され、該含有率が50モル%よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
式(A): (1)/[(1)+(2)]×100
[式(A)中、(1)は前記一般式(1)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。(2)は、前記一般式(1)で表される化合物の幾何異性体である、下記一般式(2)で表される化合物の発光層中における物質量を表す。]
- 前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、70モル%以上であることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光素子。
- 前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、90モル%以上であることを特徴とする請求項3に記載の有機電界発光素子。
- 前記一般式(1)で表される化合物の含有率が、99モル%以上であることを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光素子。
- 前記Mで表される金属イオンが、銅イオン、パラジウムイオン、及び白金イオンから選ばれることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
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---|---|---|---|---|
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2005
- 2005-03-29 JP JP2005096365A patent/JP2006278782A/ja active Pending
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