JP2006278588A - 電気二重層キャパシタおよびその製造方法 - Google Patents

電気二重層キャパシタおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単位体積当たりの静電容量が高い電気二重層キャパシタの工業的生産を容易に実現することができる電気二重層キャパシタおよびその製造方法提供する。
【解決手段】電気二重層キャパシタは、易黒鉛化性炭素材料を炭酸アルカリ塩とともに熱処理して得られる多孔質炭素材を電極材料に用いて形成した電極を有し、セル組み立て後に電界賦活したものである。易黒鉛化性炭素材料の熱処理を行う前後の面間距離d002がいずれも0.340nm〜0.350nmであり、また、多孔質炭素材の比表面積が50m/g以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、多孔質炭素材料を電極材料に用いた電気二重層キャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、蓄電デバイスの一種であり、多孔質導電材料からなる電極の界面にイオンを吸脱着させることで電気を充放電する。イオンは電極界面に吸着することから、多孔質導電材料として高比表面積の活性炭等の多孔質炭素材料が主に使用されている。
電気二重層キャパシタは、これまで、小型電子部品用永久電源として商品化されてきたが、近年、ハイブリッド自動車(HEV)用電源としても使用が検討されており、HEV用途では、高性能化、特に単位体積当たりの高容量化が望まれている。
かかる高性能化要求に対し、電極に使用される多孔質炭素材料に関してさまざまな提案がなされており、そのなかで、キャパシタの単位体積当たりの高容量化を図るために、電極の表面積、言い換えれば電極界面の面積を増やす目的で、大表面積の活性炭を用いる方法が数多く提案されている。
例えば、水酸化カリを過剰量用いたアルカリ賦活によって3000〜4500m/g程度の高い比表面積を持つ活性炭を電極に用いる方法が提案されている(特許文献1参照。)。
しかしながら、この方法により得られる電極は、嵩密度の低下を生じ、また電気二重層キャパシタの単位体積当たりの静電容量が低下する。さらに、電極の表面積を増加させても電気二重層キャパシタの静電容量はこれに比例しては増加しない場合が多い。さらにまた、水酸化カリを過剰量用いたアルカリ賦活方法は、反応器の腐食性や副生アルカリ金属が高反応性を持つことによる工業生産上の課題がある。
また、例えば、スルホン酸基等のイオン解離性基を形成したカーボンと導電性高分子からなる複合電極が提案されている(特許文献2参照。)これは、言い換えれば電極界面を化学的に修飾し、表面官能基の酸化還元による擬似容量を付加し、総容量を増加させる試みである。
しかしながら、この場合、電極表面への官能基の付与は、繰り返し充放電時の副反応により充電状態で保持した際の漏れ電流が増加して、電気二重層キャパシタの性能の劣化原因となる等の課題がある。
一方、近年、多孔質炭素を用いてキャパシタセルを組んだ後、初回の電圧印加時に過電圧を印加して電極内に高電界を発生させ、電解質イオンを多孔質炭素中に侵入させ、細孔を形成させて、静電容量を向上させる電界賦活法が提案されている(例えば特許文献3参照。)。
そして、電界賦活に適した電極材料として、黒鉛に類似した微結晶を含有する炭素材料を、水酸化カリウム等を用いるアルカリ賦活または水蒸気賦活して得られる、賦活後の炭素材料の層間距離d002が0.365nm〜0.385nmの範囲のものや、層間距離d002が、0.36nm〜0.38nmnmの範囲で、且つBET比表面積が270m/g以下のものの提案がなされている(特許文献4、5参照)。また、平面分子構造を有する特定の電解質カチオンを含む系では、層間距離d002が、0.350nm〜0.380nmの範囲のものがよいとの提案もなされている(特許文献6参照)。
特開平02−252227号公報 特開平2000−77273号公報 特開2002−43193号公報 特開平11-317333号公報 特開平2002−25867号公報 特開平2004−289130号公報
しかしながら、上記従来の電界賦活法は、他のアルカリ賦活方法と同様に、使用する水酸化カリ等のアルカリ金属水酸化物が高反応性で、特殊な耐腐性容器が必要になり、また、副生アルカリ金属が高反応性で、後処理が危険である等の課題がある。このため、高性能な電気二重層キャパシタの工業的生産を実現する方法としては、必ずしも十分ではないと考えられる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、単位体積当たりの静電容量が高い電気二重層キャパシタの工業的生産を容易に実現することができる電気二重層キャパシタおよびその製造方法提供することを目的とする。
本発明者らは、易黒鉛化性炭素材料を、比較的黒鉛構造が未発達な状態で、水酸化カリを用いるアルカリ賦活とは異なり、反応の容器腐食性が少ないアルカリ金属炭酸塩とともに熱処理し、ついで有機溶剤系電解質液中で電界賦活することで、高静電容量の電気二重層キャパシタが高歩留で得られることを見出し、本発明に想達した。
上記目的を達成するために、本発明に係る電気二重層キャパシタは、易黒鉛化性炭素材料を炭酸アルカリ塩とともに熱処理(薬品処理)して得られる多孔質炭素材を材料に用いて形成した電極を有し、セル組み立て後に電界賦活してなることを特徴とする。
また、本発明に係る電気二重層キャパシタは、前記易黒鉛化性炭素材料が、ディレードコーカー法で製造した石炭または石油系ピッチコークスの生コークスであることを特徴とする。
また、本発明に係る電気二重層キャパシタは、前記易黒鉛化性炭素材料の前記熱処理後の面間距離(平均層間距離)d002が0.340nm〜0.350nmであることを特徴とする。なお、炭素材料の黒鉛面間距離測定法は、学振法に準拠するものとする。
また、本発明に係る電気二重層キャパシタは、前記多孔質炭素材の比表面積が50m/g以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る電気二重層キャパシタの製造方法は、易黒鉛化性炭素材料を、炭酸アルカリ塩と質量基準混合比1:1〜1:8で混合し、温度700℃〜1000℃で熱処理して得られる多孔質炭素材を電極材料に用いて電極を形成した後、セル組み立て後に電界賦活することを特徴とする。
本発明に係る電気二重層キャパシタおよびその製造方法は、易黒鉛化性炭素材料を炭酸アルカリ塩とともに熱処理した後、電解賦活するため、電極の製造条件が温和であり、体積当たりの静電容量が高く、かつ歩留の高い電気二重層キャパシタを容易かつ安価に工業的に製造することができる。
本発明に係る電気二重層キャパシタおよびその製造方法の好適な実施の形態について、以下に説明する。
電気二重層キャパシタは、例えば、正負一対の電極の間にセパレータを挟んだ素子を電解質液(電解質を含む電解液)とともにケースに収容するとともに、電極に集電体を設けた構造とすることができる。
本発明に係る電気二重層キャパシタは、易黒鉛化性炭素材料を炭酸アルカリ塩とともに熱処理した多孔質炭素材を材料に用いて形成した電極を有し、セル組み立て後に電界賦活したものである。
以下、本発明に係る電気二重層キャパシタの製造方法を説明する。
ここで用いる易黒鉛化性炭素材料は、材料が黒鉛化したときにその黒鉛構造が発達するものであれは、特に限定されない。工業的な入手のし易さと価格から、ディレードコーカー法で製造した石炭系または石油系ピッチコークスの生コークスは特に好ましいもののひとつである。メソフェースピッチ系炭素繊維の低温炭化物、メソカーボンマイクロビーズ、合成樹脂等も使用可能である。易黒鉛化性炭素材料の熱履歴としては、材料によるが600℃以下に抑制することが好ましい。炭素材料が600℃を大幅に超えた熱履歴を受けると、材料の炭化が進み、アルカリ金属の炭酸塩と熱処理した場合の効果が低下する。材料によるが、真密度で、およそ1.60以下に留めることが好ましい。易黒鉛化性炭素材料は、アルカリ金属の炭酸塩との熱処理前に、必要なら、粉砕を行ってもよい。
炭酸アルカリ塩(アルカリ金属の炭酸塩)としては、炭酸カリ、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムのいずれかまたはこれらの混合物が使用できる。
炭酸アルカリ塩と易黒鉛化性炭素材料は、質量基準混合比(易黒鉛化性炭素材料:炭酸アルカリ塩)は、1:1から1:8の範囲で選定して混合するとよい。
熱処理(薬品処理)における反応の雰囲気は、窒素等の不活性ガス雰囲気とするのがよい。反応温度は、700℃〜1000℃の範囲で選定するのがよく、さらに好ましくは850℃〜950℃がよい。反応時間は使用する炭酸アルカリ塩および易黒鉛化性炭素材料の種類により異なるが、通常0.5時間〜5時間の範囲から選択される。さらに熱処理後、必要なら酸洗浄と水洗を行い、金属不純物を除去して多孔質炭素材を得る。多孔質炭素材の収率((多孔質炭素材質量/易黒鉛化性炭素材料質量)×10)は、使用する炭酸アルカリ塩および易黒鉛化性炭素材料の種類により異なるが、通常90%程度であり、従来のアルカリ賦活と比べ、1.5〜2倍程度である。
炭酸アルカリ塩を用いた熱処理は、水酸化カリを用いるアルカリ賦活とは異なり、反応の容器腐食性が少ないので、従来のアルカリ賦活で一般に使用されるニッケル等の特殊な容器を必須としない。
アルカリ金属炭酸塩と熱処理した易黒鉛化炭素材料は、電気二重層キャパシタの設計に応じて、原料を電極の厚み以下の粒度に粉砕する。多孔質炭素材料の粉砕後粒度は、例えば数〜数十μmの範囲で選定される。粉砕方法は公知の方法が採用できる。
熱処理前後の易黒鉛化性炭素材料の面間距離d002は、いずれも、学振法による測定で、0.34nm〜0.35nmの範囲にある。また、熱処理前後の易黒鉛化性炭素材料の比表面積は50m/g以下である。特許文献5では、電界賦活前後で、易黒鉛化性炭素材料の面間距離d002が0.3489nmから0.36nm以上に「膨張」する例が記載されているが、本発明では、易黒鉛化性炭素材料の面間距離d002は熱処理後、殆ど増加しない。すなわち、本発明では、熱処理前後のd002値の変化が従来発明に比べて大幅に小さい。また、同様に、多孔質炭素材の比表面積は、一般的に用いられる電極材料に比べて大幅に小さい。但し、熱処理前の易黒鉛化性炭素材料の物性はこれに限定するものではない。
つぎに、熱処理した多孔質炭素材を電極材料として電気二重層キャパシタ(セル)を組み立てる。
電気二重層キャパシタの組み立て方法については、公知の方法が適用できる。電極形成法についても特に限定されず、シート電極法、スラリー電極法のいずれも使用可能である。
そして、さらに、電気二重層キャパシタ(セル)を電界賦活する。すなわち、前記のように、多孔質炭素材を用いてキャパシタセルを組んだ後、初回の電圧印加時に過電圧を印加して電極内に高電界を発生させることにより、静電容量が向上した本発明の電気二重層キャパシタが得られる。
電界賦活時の印加電圧については、電界賦活が起こる電圧領域が電極材料により異なるため、実施に当たってはサイクリックボルタメトリー(CV)を測定し、電界賦活が起こる電圧領域を確認するのがよいが、2.7V以上の電圧を印加すれば明らかな電界賦活が起こる。例えば、3.7V程度の電圧を掛けると十分な電界賦活が見られる。電界賦活においては、正負極で、一般にイオンのサイズが異なるため、賦活挙動も異なる。このため、正負極を入れ替えて、再度電界賦活を行ってもよい。
なお、本発明では、多孔質炭素材表面官能基の、電界賦活前の除去は必須ではない。
また、電気二重層キャパシタの電極構成としては、結合材を含むことが好ましく、特に多孔質炭素材料、導電性助剤および結合材からなる電極構成とすることが好ましい。
結合材としては、特に制限がないが、シート電極法では例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の結合材、スラリー電極法では例えばポリビニリデンフルオライド(PVDF)、PVA等が使用できる。スラリー電極法における溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルフォルムアミド(DMF)、トルエン等またはその混合溶媒を使用することができる。
導電性助剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、天然/人造黒鉛等を用いることができる。
電極中の上記各成分の構成比については、特に制限はないが、多孔質炭素材として50〜95質量%、結合材として1〜25質量%、導電性助剤として1〜25質量%の範囲で選択するのがよい。
集電体については特に制限はなく、公知の例えば、表面エッチングしたアルミ箔、ステンレス箔などが適用できる。
電解質液に含まれる電解質は、特に限定するものではなく、公知の例えば(CNBF、CH(CNBF等が使用できる。イミダゾリウム誘導体の塩を用いても良い。
電解質液に含まれる電解液は特に制限なく、例えばプロピレンカーボネート(PC)は適当なもののひとつである。電解質液は、上記の電解質入り市販品を使用することができる。キャパシタ内に貯蔵できるエネルギーは充電電圧の2乗と静電容量の1乗に比例することから、分解電圧の高いものを用いることが好ましい。必要なら、脱水剤、副反応で生成すると考えられるガスの捕集剤を加えてもよい。
セパレータは、製造プロセス、用途から求まる耐薬品性、耐熱性等の要件を満たせば特に限定されない。例えばポリエチレン多孔膜、ポリプロピレン製不織布、ガラス繊維性不織布、セルロース性特殊紙等の公知の材料が使用可能である。
電気二重層キャパシタのセル形状は、特に制限はなく、コイン型、角型、円筒型等のいずれの方式も採用できる。
本発明により、高静電容量の電気二重層キャパシタを安価に高収率で得ることができる。
以下、本発明の電気二重層キャパシタの実施例および比較例を説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
実施例−1
(多孔質炭素材の調製)
易黒鉛化性炭素材料として、ディレードコーカーで製造した石炭系ニードルコークスの生コークスを、平均径150μmに粉砕したものを用いた。このものの真密度は1.43であった。
この粉砕した生コークスを、炭酸カリの粉末と、質量比が1:4となるように混合した後、窒素雰囲気下、900℃で1時間熱処理した。
反応終了後、反応混合物を容器から取り出し、酸洗浄、ついで純水で、PHが7になるまで繰り返し洗浄し、200℃で2時間乾燥し、多孔質炭素材−1を得た。
上記の処理を行う前後の生コークスそれぞれの面間距離(層間距離)d002、処理後の生コークスのBET比表面積および処理後の生コークス(多孔質炭素材−1)の歩留を測定した。歩留は、アルカリ金属塩処理後の炭素材料(多孔質炭素材)の乾燥質量を、熱処理前の炭素材料(易黒鉛化性炭素材料)の乾燥質量で割り、%で求めた。
結果を表1に示す。他の実施例、比較例についても同様である。
なお、BET比表面積は、ユアサアイオニクス社製AUTOSORB I型装置により測定した。また、層間距離d002の測定は、株式会社リガク製 Geiger flex装置を用い、学振法に準じて粉末X線回折測定を行った。線源には、CuKα(λ=1.54Å)を使用した。他の例についても同様である。
真密度は、試料を50μmμ以下に粉砕し、ピクノメーターを用い、水置換法で求めた。
Figure 2006278588
(シート電極の調製)
多孔質炭素材料−1を、乳鉢で微粉砕し、平均径46μmとした。
ついで、多孔質炭素材料−1:三井デュポンフルオロケミカル社製テフロ樹脂PTFE6−J、ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製EC600JDを質量比8:1:1で混合・分散し、シート化してシート電極を得た。シート電極は、厚み100μm、面積14mmφとした。シート電極は所定の大きさに成形後、120℃で8時間減圧乾燥した。
(テストセルの調製)
市販のガラス繊維製ろ紙をセパレータに用い、上記シート電極、セパレータで2極式のテストセルを組んだ。
電解質液は、富山薬品工業株式会社製の1モル/kgのテトラエチルアンモニウムテトラフルオロブロマイド(EtNBF)を含有するプロピレンカーボネート溶液を用いた。シート電極には、電解質液を減圧下3時間含浸させた。
(電界賦活)
上記2極セルで、充放電装置としてTOYO SYSTEM製TOSCAT−3000K装置を用い、2.5Vから3.7Vの電圧を印加し、100mA/gで充放電させ、電界賦活を行った。
(静電容量の測定)
テストセルに装入されたシート電極中の炭素材料の重量W(g)とし、充放電電流IをI=100mA/g*Wと設定した。
電解賦活後、テストセルを2.7Vまで充電した後、0Vまで放電した。この操作を繰り返し、5回目の放電挙動から、次式で、静電容量C(単位:F)を求めた。
C=I(T2−T1)/(V1−V2)
V1:充電電圧の80%となる値(単位:V)
V2:充電電圧の40%となる値(単位:V)
T1:V1における時間(単位:sec)
T2:V2における時間(単位:sec)
I:放電電流(単位:A)
得られた静電容量Cをシート電極体積で割って算出した体積毎静電容量(単位体積当たり静電容量 単位:F/cc)を表1に示す。他の実施例、比較例についても同様である。
実施例−2
易黒鉛化性炭素材料として、石炭系ピッチコークスの生コークスを、平均径150μmに粉砕したものを用いた以外は、実施例―1と同様に処理したものを用いて、静電容量を始めとする各特性を測定した。このものの、熱処理後の炭素材料の真密度は、1.42であった。
実施例−3
易黒鉛化性炭素材料を500℃で1時間熱処理した後、炭酸カリとともに熱処理した以外は、実施例―1と同様に処理したものを用いて、静電容量を始めとする各特性を測定した。このものの、熱処理後の炭素材料の真密度は、1.44であった。
比較例−1
炭酸カリと反応させなかった以外は、実施例―1と同様に処理した易黒鉛化性炭素材料を用いて、静電容量を始めとする各特性を測定した。
比較例−2
実施例−1の易黒鉛化性炭素材料を150μmに粉砕後、800℃で、5時間不活性雰囲気下で熱処理したものを炭酸カリとともに熱処理するときの原料に用いた以外は、実施例―1と同様に処理したものを用いて、静電容量を始めとする各特性を測定した。このものの、熱処理後の炭素材料の真密度は、1.85であった。
本発明の電気二重層キャパシタおよびその製造方法では、20F/cc以上の静電容量を持つ電気二重層キャパシタが比較的低電圧の電界賦活で得られ、また、対炭素原料で90%近い歩留が得られる。また、熱処理に必要な反応装置は、水酸化カリのアルカリ賦活に必要な高耐食性容器が不要であるため、工業生産性に優れる。

Claims (5)

  1. 易黒鉛化性炭素材料を炭酸アルカリ塩とともに熱処理して得られる多孔質炭素材を材料に用いて形成した電極を有し、セル組み立て後に電界賦活してなることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 前記易黒鉛化性炭素材料が、ディレードコーカー法で製造した石炭または石油系ピッチコークスの生コークスであることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ。
  3. 前記易黒鉛化性炭素材料の前記熱処理後の面間距離d002が0.340nm〜0.350nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の電気二重層キャパシタ。
  4. 前記多孔質炭素材の比表面積が50m/g以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ。
  5. 易黒鉛化性炭素材料を、炭酸アルカリ塩と質量基準混合比1:1〜1:8で混合し、温度700℃〜1000℃で熱処理して得られる多孔質炭素材を電極材料に用いて電極を形成した後、セル組み立て後に電界賦活することを特徴とする電気二重層キャパシタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011512664A (ja) * 2008-02-14 2011-04-21 バッツキャップ 超コンデンサの過圧を防ぐための装置

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