JP2006278198A - 燃料電池用セパレータおよび燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータおよび燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 隣接するセパレータを損傷することなく位置決めすることが可能な、燃料電池用セパレータを提供する。
【解決手段】 一方の表面を電解質層10に当接させ、他方の表面を第2セパレータ40に当接させて使用する第1セパレータ20であって、その他方の表面には、第2セパレータ40との位置決め用の凹部30が設けられ、その凹部30には、第2セパレータ40の凸部50を所定位置に案内する傾斜面34が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池用セパレータおよび燃料電池に関するものである。
次世代のエネルギー源として、水素と酸素を反応させて水を得る過程で電気を得ることを特徴とする燃料電池が開発されている。
図8は、従来技術に係る燃料電池の部分断面図である。固体高分子型の燃料電池2では、固体高分子からなる電解質層10が、第1セパレータ20および第2セパレータ40により挟持されて、電池ユニット5が構成されている。そして、100〜500個程度の電池ユニット5が積層されて、1個の燃料電池2が構成されている。
この燃料電池2では、第1セパレータ20の電解質層10側の溝部に燃料ガスである水素ガスを流通させるとともに、第2セパレータ40の電解質層10側の溝部に酸化剤ガスである酸素ガスを流通させる。すると、電解質層10において燃料ガスの酸化反応が起こり、熱とともに電力が発生する。発生した熱は、第1電池ユニット5aの第2セパレータ40と第2電池ユニット5bの第1セパレータ20との間の溝部に流通させた冷却水によって吸収される。そして発生した電力は、各セパレータ20,40の内部を通って、燃料電池2の外部に取り出されるようになっている。
上述したセパレータ20,40には、高い導電性能と量産性能が同時に要求される。そこで、導電性材料と樹脂との混合材料によってセパレータ20,40が構成されている。これにより、金型によるセパレータ20,40の量産化が可能になり、また成形されたセパレータ20,40は高い導電性を示すものとなる。
特開平10−261423号公報
しかしながら、電池ユニット5a,5bを積層すると、第1電池ユニット5aの第2セパレータ40と第2電池ユニット5bの第1セパレータ20との間に位置ずれが発生するおそれがある。この場合、第2セパレータ40と第1セパレータ20との接触面積が小さくなるので、接触部における電気抵抗が大きくなって、導電性能が低下するという問題がある。なお導電性能の低下は、燃料電池の発電特性を大幅に減少させることになる。
また、第2セパレータ40と第1セパレータ20との間に位置ずれが発生すると、両者の溝部によって構成される冷却水の流路が変形するので、冷却水の流通抵抗が大きくなったり、冷却水が外部に漏れて、冷却性能が低下するという問題がある。なお冷却性能の低下は、燃料電池2の寿命を短縮することにもなる。
なお、隣接するセパレータ間の位置ずれを防止するため、一方のセパレータに形成された断面矩形の凸部を、他方のセパレータに形成された断面矩形の凹部に嵌合させる構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、成形後の樹脂の熱収縮により、セパレータ20,40には反りが発生するおそれがあるので、断面矩形の凸部を断面矩形の凹部に嵌合させるのは困難である。また、嵌合の際に凸部または凹部が損傷するおそれもある。そもそも、断面矩形の凸部または凹部は金型からの脱型が困難であり、脱型時に損傷するおそれがある。
本発明が解決しようとする課題は、隣接するセパレータを損傷することなく位置決めすることが可能な、燃料電池用セパレータを提供することにある。
また、導通性能に優れた長寿命の燃料電池を提供することにある。
本発明者は、傾斜面を備えた凸部または凹部を燃料電池用セパレータに設けることにより、他のセパレータを所定位置に案内して位置決めしうることを見出した。
すなわち、本発明は、一方の表面を電解質層(10)に当接させ、他方の表面を他のセパレータ(40)に当接させて使用する燃料電池用セパレータであって、前記他方の表面には、前記他のセパレータ(40)との位置決め用の凸部または凹部(30)が設けられ、前記凸部または前記凹部(30)には、前記他のセパレータ(40)を所定位置に案内する傾斜面(34)が設けられている燃料電池用セパレータ(20)を提供する。
また、本発明は、上述した燃料電池用セパレータ(20)と、前記凸部または前記凹部(30)に嵌合する凹部または凸部(50)を備えた前記他のセパレータ(40)と、を有する燃料電池(1)を提供する。
本発明は、傾斜面を備えた凸部または凹部を設けているので、他のセパレータを損傷することなく所定位置に案内して位置決めすることができる。また、他のセパレータが凸部または凹部から抜け出すのを防止することができる。これにより、導通性能および冷却性能に優れた長寿命の燃料電池を提供することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(燃料電池)
図1は、実施形態に係る燃料電池の分解図であり、図2のA−A線に相当する部分における断面図である。図1に示す燃料電池は、複数の電池ユニット5を積層して構成されている。また電池ユニット5は、電解質層10を一対のセパレータ20,40で挟持して構成されている。
電解質層10は、金属材料等で構成された外周部12の内側に、固体高分子層14を配置して構成されている。固体高分子層14として、フッ素樹脂材料にスルホン酸を修飾した化合物を採用することが望ましい。この化合物は、水素イオンを透過しやすく、化学的にも熱的にも安定であるからである。
(燃料電池用セパレータ)
電解質層10は、第1セパレータ20および第2セパレータ40によって挟持されている。以下には、主に第1セパレータ20について説明するが、第2セパレータ40も同様に構成されている。
第1セパレータ20は、導電性材料と樹脂とを60:40wt%〜95:5wt%の割合で混合した材料によって構成されている。導電性材料と樹脂からなる混合材料を用いることにより、金型内で加熱して第1セパレータ20を成形することが可能になり、第1セパレータ20を低コストで量産化することができる。
導電性材料の種類については特に制限はないが、例えば炭素材料、金属、金属化合物などの粉粒体等を挙げることができ、これらの導電材性粉粒体の1種あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。
かかる炭素材料としては、例えば人造黒鉛、天然黒鉛、ガラス状カーボン、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられる。これらの粒子状、粉末状物を単独で、もしくは併用して用いることができる。これらの粒子、粉末の形状に特に制限はなく粒子状、箔状、鱗片状、板状、針状、球状、無定形等の何れであってもよい。また黒鉛を化学処理して得られる膨張黒鉛も使用できる。導電性を考慮すれば、より少量で高度の導電性を有するセパレータが得られるという点で、人造黒鉛、天然黒鉛、カーボンブラックが好ましい。
また、前記の金属、金属化合物としては、例えばアルミニウム、亜鉛、鉄、銅、金、ステンレス、パラジウム、チタンなど、更には、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等のホウ化物などが挙げられる。これらの金属、金属化合物を単独で、もしくは2種以上組み合わせて用いることができる。これらの粒子、粉末の形状に特に制限はなく粒子状、箔状、鱗片状、板状、針状、球状、無定形等の何れであってもよい。更に、これらの金属、金属化合物が非導電性あるいは半導電性材料の導電材表面に被覆されたものも使用可能である。また、本発明の目的を逸脱しない範囲内で、前記導電材料に非導電材あるいは半導電性の材料を混合して使用してもよい。
樹脂としては、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれの種類を使用してもよいが、耐久性能等から特に熱硬化性樹脂がよい。熱硬化性樹脂としては特に制限なく使用することができる。例えば、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アリルエステル樹脂、フラン樹脂、イミド樹脂、ウレタン樹脂、ユリア樹脂等が挙げられる。これらの中でも、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂及びアリルエステル樹脂であることが好ましい。これらのうち、耐熱性、耐薬品性、耐熱水性などの点で、ビニルエステル樹脂が特に好ましい。さらに、耐熱性、耐薬品性、耐熱水性などが要求される燃料電池用セパレータにおいては、分子骨格に同素環、複素環のような環式の構造を有する樹脂であることが好ましい。
図2は、燃料電池用セパレータの正面図である。第1セパレータ20は、矩形の平板状に形成されている。第1セパレータ20の外周部22の厚さは、0.5mm〜5mmとすることが望ましく、1mm〜3mmとすることがより望ましい。第1セパレータ20の正面中央部には、複数の溝部26が並列形成されている。なお第1セパレータ20の背面中央部にも、複数の溝部が並列形成されている。また第1セパレータ20の外周部22には、複数のマニホールド21が設けられている。
図1に示す燃料電池1では、第1セパレータ20の電解質層10側の溝部24に燃料ガスである水素ガスを流通させるとともに、第2セパレータ40の電解質層10側の溝部44に酸化剤ガスである酸素ガスを流通させる。すると、電解質層10において燃料ガスの酸化反応が起こり、熱とともに電力が発生する。発生した熱は、第2セパレータ40の外側の溝部46および第1セパレータ20の外側の溝部26に流通させた冷却水によって吸収される。そして発生した電力は、第2セパレータ40および第1セパレータ20の内部を通って、燃料電池1の外部に取り出されるようになっている。
(凸部および凹部)
図1に示す本実施形態の燃料電池1では、第1電池ユニット5aの第2セパレータ40が、第2電池ユニット5bの第1セパレータ20と当接するように構成されている。その第2セパレータ40の外周部42の表面には凸部50が形成され、第1セパレータ20の外周部22の表面には凹部30が形成されている。そして、その凸部50と凹部30とが嵌合して、第2セパレータ40と第1セパレータ20とが位置決めされている。
図2に示す第1セパレータ20には4個の凹部30が形成されて、外周部22の四隅に配置されている。なお、第1セパレータ20に少なくとも2個の凹部30を形成すれば、第2セパレータとの位置決めを行うことができる。この場合、2個の凹部30を第1セパレータ20の対角線上に配置して、凹部間の距離を確保すれば、第2セパレータとの位置決めをより正確に行うことができる。
なお、図1に示す第1セパレータ20に凸部50を形成し、第2セパレータ40に凹部30を形成してもよい。また第1セパレータ20に凸部50および凹部30を形成し、これに合わせて第2セパレータに凹部30および凸部50を形成してもよい。後者の場合には、第1セパレータ20および第2セパレータ40を同一形状として共用化することができる。
図3は凹部の正面図であり、図2のB部の拡大図である。図3に示すように、凹部30は鉢状に形成され、底面32および側面34,36を備えている。一例を挙げれば、凹部30の長軸方向の長さは5mm程度とされ、短軸方向の長さは3mm程度とされている。また凹部30の深さは、第1セパレータの厚さの1/10〜3/4とすることが望ましく、1/5〜1/2とすることがより望ましい。具体的には、第1セパレータの厚さが2mmの場合に、凹部30の深さを0.2mm〜1.5mmとすることが望ましく、0.4〜1.0mmとすることがより望ましい。凹部30において、少なくとも第1セパレータの中心側の側面34は傾斜面とされている。なお図3では、第1セパレータの外周側の側面36も傾斜面とされている。
図4は、図3のC−C線における断面図である。なお図3のC−C線における断面は、第1セパレータの中心軸を含む断面である。図4に示すように、第1セパレータ20の中心軸を含む凹部30の断面において、第1セパレータ20の中心側の側辺34の、第1セパレータ20の法線に対する傾斜角θは、第1セパレータ20の外周側の側辺36の、第1セパレータ20の法線に対する傾斜角θより、大きくなっている。すなわち、凹部30の側面34は緩斜面とされ、凹部30の側面36は急斜面とされている。詳しくは後述するが、凹部30の側面34を緩斜面とすることにより、第2セパレータ40の凸部50を凹部30との嵌合位置まで案内することが可能になる。また、凹部30の側面36を急斜面とすることにより、嵌合した凸部50が凹部30から抜け出すのを防止することができる。
具体的なθは、10°以上60°以下であることが望ましく、10°以上45°以下であることがより望ましい。これにより、凸部50を凹部30との嵌合位置までスムーズに案内することができる。またθは、0°以上10°以下であることが望ましく、0.5°以上10°以下であることがより望ましい。これにより、凸部50が凹部30から抜け出すのを効果的に防止することができる。
なお第2セパレータ40の凸部50は、第1セパレータ20の凹部30の逆形状とされている。すなわち凸部50は円錐台形状とされ、上面52および側面54,56を備えている。また、第2セパレータ40の中心軸を含む凸部50の断面において、第2セパレータ40の中心側の側辺54の、第2セパレータ40の法線に対する傾斜角θは、第2セパレータ40の外周側の側辺56の、第2セパレータ40の法線に対する傾斜角θより、大きくなっている。
ここで、第1セパレータ20の凹部30の長軸および短軸の長さを第2セパレータ40の凸部50の長軸および短軸の長さ以上に形成し、また凹部30の深さを凸部50の高さより大きく形成し、さらにθ≦θおよびθ≦θとなるように凹部30および凸部50を形成することが望ましい。この構成によれば、凹部30の内側に凸部50を取り込むことができるので、第1セパレータ20の表面と第2セパレータ40の表面とを確実に接触させることが可能になり、両者間の導電性能を確保することができる。
一方、凹部30における第1セパレータ20の中心側の側面34と、第1セパレータ20の表面との角部34bには、丸面取りを施すことが望ましい。また、凹部30における第1セパレータ20の外周側の側面36と、第1セパレータ20の表面との角部36bにも、丸面取りを施すことが望ましい。さらに、凹部30の底面32と側面34との角部34aにも丸面取りを施すとともに、凹部30の底面32と側面36との角部36aにも丸面取りを施すことが望ましい。いずれの丸面取りも、R0.05mm以上とすることが望ましく、R0.1mm〜R0.5mmとすることがより望ましい。この構成によれば、外力による凹部30の角部への応力集中を緩和することが可能になり、金型からの脱型時およびセパレータ嵌合時に凹部30の損傷を防止することができる。
同様に、第2セパレータ40の表面と凸部50の側面54との角部54bおよび側面56との角部56b、ならびに凸部50の上面52と側面54との角部54aおよび側面56との角部56aにも、それぞれ丸面取りを施すことが望ましい。
本実施形態に係る燃料電池用セパレータは、以上のように構成されている。
(燃料電池の製造方法)
次に、図1に示す燃料電池の製造方法について説明する。まず上記のように構成した電解質層10、第1セパレータ20および第2セパレータ40を所定の順番で所定の位置に積層し、さらに全体をケース内に固定する。その後、図示しない燃料ガス供給手段、酸化ガス供給手段および冷却水供給手段を接続して、燃料電池を形成する。
上述したセパレータ20,40は、導電性能と量産性能を確保するため、導電性材料と樹脂との混合材料で構成され、金型内で加熱して成形されている。しかしながら、成形後の樹脂の熱収縮により、セパレータ20,40には反りが発生するおそれがある。また、セパレータ20,40の一方面に形成される溝部の深さと、他方面に形成される溝部の深さとが異なる場合にも、セパレータ20,40に反りが発生するおそれがある。一例を挙げれば、200mm四方のセパレータ20,40の中心部に、1〜2mm程度の反りが発生する。
図5は、積層すべきセパレータに発生した反りの組み合わせの説明図であり、図2のA−A線に相当する部分における断面図である。図5(a)では、各セパレータ20,40の反りが同方向に発生し、図5(b)および図5(c)では、各セパレータ20,40の反りが逆方向に発生している。なお、図5(b)では各セパレータ20,40の中心部が離反するように反りが発生し、図5(c)では各セパレータ20,40の中心部が接近するように反りが発生している。なお、各セパレータ20,40を同じ金型で成型する場合には、図5(a)に示すように各セパレータ20,40の反りが同方向に発生することになる。そして燃料電池を製造するには、このような反りを矯正しつつ、各セパレータ20,40を所定の位置に積層する必要がある。
そこで図5(a)に示すように、まず第2セパレータ40の一方の端部に形成された凸部50aを、第1セパレータ20の一方の端部に形成された凹部30aに嵌合させる。次に、第2セパレータ40の表面を第1セパレータ20の表面に沿わせつつ、第2セパレータ40の一方の端部に形成された凸部50bを、第1セパレータ20の他方の端部に形成された凹部30bに嵌合させる。
図6は、凸部および凹部の嵌合作用の説明図である。図6(a)に示すように、第2セパレータ40の凸部50が第1セパレータ20の凹部30の内側に入ると、凸部50の角部54aが凹部30の側面34に沿って、矢印39の方向に案内される。そして図6(b)に示すように、凸部50の側面56が凹部30の側面36に当接した時点で、凸部50が凹部30に嵌合する。これにより、第2セパレータ40が第1セパレータ20の所定位置に積層される。
なお図6(a)に示すように、凹部30の側面34は緩斜面とされているので、凸部50を凹部30との嵌合位置までスムーズに案内することができる。また、凸部50の角部54aおよび凹部30の角部34bには丸面取りが施されているので、嵌合途中で角部54aおよび角部34bが損傷するのを防止することができる。なお、各セパレータ20,40は黒鉛を多く含んでいるので、角部が損傷しやすくなっているが、本実施形態の構成によれば角部の損傷を確実に防止することができる。さらに図6(b)に示すように、凹部30の側面36および凸部50の側面56が急斜面とされているので、側面36と側面56との間に摩擦力が作用し、嵌合した凸部50が凹部30から抜け出すのを効果的に防止することができる。
そして、図5に示す全ての組み合わせにつき、上記の方法を適用することにより、各セパレータ20,40の反りを矯正しつつ、第2セパレータ40を第1セパレータ20の所定位置に積層することができる。これにより、燃料電池の製造工程における作業性の低下やコストの上昇を招くことなく、各セパレータ20,40を積層して燃料電池を製造することができる。
なお、図5(a)に示すように各セパレータ20,40の反りが同方向に発生している場合や、反りの大きさが1mm以下の場合には、凹部または凸部の側面の傾斜角を、凹部または凸部の全周にわたって同一としてもよい。この構成でも、凸部50を凹部30との嵌合位置までスムーズに案内することができる。また嵌合した凸部50が凹部30から抜け出すのを防止することができる。
また、図5(c)に示すように各セパレータ20,40の反りが逆方向に発生している場合には、図4に示す第1セパレータ20の凹部30につき、第1セパレータ20の中心側の側面34を急斜面とし、外周側の側面36を緩斜面としてもよい。同様に、第2セパレータ40の凸部50につき、第2セパレータ40の中心側の側面54を急斜面とし、外周側の側面56を緩斜面とする。この構成でも、凸部50を凹部30との嵌合位置までスムーズに案内することができる。また嵌合した凸部50が凹部30から抜け出すのを防止することができる。
図7は、凹部の変形例の正面図である。本実施形態では、図3に示すように円形状の底面32を有する凹部30を例にして説明したが、図7に示すように半円形状の底面32を有する凹部130を採用することも可能である。この場合にも原則として、凹部130における第2セパレータの中心側の側面34を緩斜面とし、外周側の側面36を急斜面とする。また円形状や半円形状以外に、矩形状の底面を有する凹部を採用することも可能である。
なお本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
実施形態に係る燃料電池の分解断面図である。 燃料電池用セパレータの正面図である。 凹部の正面図である。 凸部および凹部の断面図である。 積層すべきセパレータに発生した反りの組み合わせの説明図である。 凸部および凹部の嵌合作用の説明図である。 凹部の変形例の正面図である。 従来技術に係る燃料電池の部分断面図である。
符号の説明
10‥電解質層 20‥第1セパレータ 30‥凹部 34‥傾斜面 40‥第2セパレータ 50‥凸部

Claims (9)

  1. 一方の表面を電解質層に当接させ、他方の表面を他のセパレータに当接させて使用する燃料電池用セパレータであって、
    前記他方の表面には、前記他のセパレータとの位置決め用の凸部または凹部が設けられ、
    前記凸部または前記凹部には、前記他のセパレータを所定位置に案内する傾斜面が設けられていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 前記凸部または前記凹部は、前記他方の表面の少なくとも2箇所に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 前記傾斜面は、前記凸部または前記凹部において、少なくとも前記燃料電池用セパレータの中心側の側面に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池用セパレータ。
  4. 前記燃料電池用セパレータの中心軸を含む前記凸部または前記凹部の断面において、前記燃料電池用セパレータの中心側の側辺の、前記燃料電池用セパレータの法線に対する傾斜角は、前記燃料電池用セパレータの外周側の側辺の、前記燃料電池用セパレータの法線に対する傾斜角より、大きくなっていることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池用セパレータ。
  5. 前記燃料電池用セパレータの中心軸を含む前記凸部または前記凹部の断面において、前記燃料電池用セパレータの中心側の側辺の、前記燃料電池用セパレータの法線に対する傾斜角は、10°以上60°以下であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の燃料電池用セパレータ。
  6. 前記燃料電池用セパレータの中心軸を含む前記凸部または前記凹部の断面において、前記燃料電池用セパレータの外周側の側辺の、前記燃料電池用セパレータの法線に対する傾斜角は、0°以上10°以下であることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池用セパレータ。
  7. 前記凸部または前記凹部の角部には、丸面取りが施されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ。
  8. 少なくとも導電性材料および樹脂材料を含む材料を用いて、金型内で成型されたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の燃料電池用セパレータと、
    前記凸部または前記凹部に嵌合する凹部または凸部を備えた前記他のセパレータと、
    を有することを特徴とする燃料電池。
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