JP2006276208A - ディスプレイ用光学フィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ディスプレイの前面Pに設けられるディスプレイ用光学フィルター10において、該フィルターの構成層中に、電磁波シールド層15と、黒色顔料からなる光吸収材が透明樹脂層および/または粘着剤層中に分散されてなる光吸収材分散層13とを積層する。これにより、電磁波シールド性とともに外部光を吸収する性能を発現し、白黒のコントラストに優れた鮮明な画像を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
特に、大型の薄型ディスプレイとして需要の増大しているPDPにおいては、電磁波のシールドフィルム以外に、近赤外線の波長領域を使用している各種のリモコンスイッチの誤作動を防ぐための近赤外線吸収フィルム、その近赤外線吸収フィルムに使用されている近赤外線吸収剤の経時劣化を防ぐための紫外線吸収フィルム、さらには可視光領域の色調調整のためのネオン光カットフィルム、光学フィルターの表面に外光が映り込むのを防ぐための反射防止フィルム等が、必要とされる機能に応じて組み合わせて構成されている。これらのフィルムをディスプレイ用光学フィルターとして用いることにより画像の映り具合の改善を図ると共に、周囲へ与える影響を低減する対策が採られている。
特許文献2には、金属薄膜層と高屈折率透明薄膜層とを交互に積層した構造の透明導電膜により、電磁波シールド性と近赤外線カット性とを有する光学フィルターが開示されている。
特許文献3には、電磁波遮蔽性を有する金属メッシュと、赤外線吸収能を有する赤外線吸収剤含有接着層と、反射防止層と、ネオン光吸収層とを積層したプラズマディスプレイ用光学フィルターが開示されている。
近年、各種ディスプレイ、特にPDPにおいては、暗い室内だけでなく、部屋を照明等で明るくしたままの状態で画像を見たいという要望が高まっている。しかし、部屋を明るくすると、外部光の反射や映り込みにより画像が白色化し、更には白黒のコントラストが低下して画像がぼやけるという現象が起きる。このため、PDPにおいては、白黒のコントラストを更に改良する技術が必要とされている。
前記光学フィルターは、さらに、近赤外線吸収層、紫外線吸収層、ネオン光吸収層、反射防止層のうち、1つ以上の層を有することが好ましい。
前記光吸収材は、カーボンブラック、黒鉛、アニリンブラック、シアニンブラック、チタンブラック、黒色酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガンからなる群より選択される一種又は二種以上の黒色顔料からなることが好ましい。
前記光吸収材分散層は、ディスプレイ用光学フィルターの視覚側の最外層と電磁波シールド層との間に積層されていることが好ましい。
前記電磁波シールド層は、透明導電膜層または導電性の金属メッシュからなることが好ましい。
前記電磁波シールド層は、0.5〜15μmの厚みおよび10〜50μmの線幅を有し、細線の間隔が100〜900μmの金属メッシュであることが好ましい。
前記電磁波シールド層は、物理現像された金属銀を触媒核として金属を無電解メッキおよび/または電解メッキすることにより細線パターンを形成した導電性の金属メッシュであることが好ましい。
前記ディスプレイは、プラズマディスプレイであることが好ましい。
特に、前記光吸収材分散層がディスプレイ用光学フィルターの視覚側の最外層と電磁波シールド層との間に積層されている場合、電磁波シールド層による外部光の反射や散乱を防止することができ、白黒のコントラストが一層優れた鮮明な画像を得ることができる。
図1は、本発明の光学フィルターの層構成の一例を示す模式的断面図である。また、図2は、本発明の光学フィルターの層構成の他の例を示す模式的断面図である。また、図3は、本発明の光学フィルターの層構成のさらに他の例を示す模式的断面図である。これらの光学フィルターは、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイの前面パネルPに直貼りで取り付けて使用することができる。なお、図1〜図3において目Eは視覚側を表す。
図2に示す光学フィルター20は、視覚側から順に、反射防止層21、透明基材22、黒色顔料が分散された透明樹脂層29、粘着剤層23、透明基材24、電磁波シールド層25、紫外線吸収剤が添加された粘着剤層26、透明基材27、近赤外線吸収剤が添加された粘着剤層28が積層されてなるものである。
図3に示す光学フィルター20Aは、視覚側から順に、反射防止層21、黒色顔料が分散された透明樹脂層29、透明基材22、粘着剤層23、透明基材24、電磁波シールド層25、紫外線吸収剤が添加された粘着剤層26、透明基材27、近赤外線吸収剤が添加された粘着剤層28が積層されてなるものである。
図1に示す光学フィルター10の場合、黒色顔料が分散された粘着剤層13が光吸収材分散層として機能する。また、図2および図3に示す光学フィルター20,20Aの場合、黒色顔料が分散された透明樹脂層29が光吸収材分散層として機能する。
ここで、反射防止層11,21は、光学フィルター10,20,20Aの外側からの可視光線の反射を防ぐためのものであって、単層の場合は、透明基材12,22に比べて屈折率の低い物質、例えばポリシロキサン構造を有するフッ素含有有機化合物等の薄膜を形成する。また多層からなる場合は、透明基材12,22に比べて高屈折率の物質、例えば酸化チタンの蒸着薄膜と、透明基材に比べて低屈折率の物質、例えば酸化ケイ素の薄膜を交互に積層する。このような金属酸化物薄膜の形成方法は特に限定されず、スパッタリング法、真空蒸着法、湿式塗布法により、酸化ジルコニウム、ITO、酸化ケイ素等の薄膜を形成することができる。
しかしながら、ディスプレイ用の光学フィルターの場合、複数のフィルムを積層していることから、その積層しているフィルム界面で反射が発生してしまう。そのため、光学フィルター全体では反射率が上昇してしまうことから、最外層の反射防止層11,21のみでは、外部光の反射による画像の白色化および白黒のコントラストの低下を防止して画像を鮮明にするという課題を十分に解決することができていないのが現状である。
そこで、本発明では、反射防止層11,21を通過してきた外部光を吸収する光吸収材を粘着剤層13または透明樹脂層29中に分散し、光学フィルター10,20,20A内部への外部光の入射と、光学フィルター10,20,20A内部に入射した外部光に由来する散乱光が再度フィルターの外側に出射したり、迷光となってディスプレイの画像と干渉して画像が白化することを低減する。外部光の入射と迷光により、ディスプレイの画像が白色化するのを防ぎ、白黒のコントラストを高めることができる。なお、迷光による白化を抑える観点からは、光吸収材分散層はなるべく外側(視覚側)に位置することが好ましい。
白黒のコントラストを高めるために黒色顔料(光吸収材)の添加量を増やせば全光線透過率が低下して画像が暗くなるという現象が起こるので、黒色顔料(光吸収材)の添加量を無制限に増やすことはできないが、許容される全光線透過率に応じて黒色顔料(光吸収材)の添加条件を調整することにより充分に満足の得られる白黒コントラストが達成される。
各透明基材12,14,17,22,24,27を構成する透明材料としては、可視領域で透明であり、またフレキシブル性を有し、好ましくは耐熱性の良好な樹脂からなるプラスチックフィルムである。そのようなフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等からなる厚さが10〜600μmの単層または複合フィルムが挙げられる。それぞれの透明基材は、反射防止層、電磁波シールド層、近赤外線吸収層、紫外線吸収層、ネオン光吸収層などの機能層が塗布され、そのまま積層されるためにフィルターの構成中に存在する。全光線透過率の低下を抑える観点からは、極力、兼用して透明基材層の数を少なくすることが好ましい。そのような兼用の方法としては、1枚の透明基材の上に複数の機能層を順次形成したり、剥離紙の上に形成した機能層を転写する方法を挙げることができる。
本発明における光吸収材分散層は、図2,図3に示すように、透明樹脂に黒色顔料を混入、分散して形成することができる。黒色顔料は透明基材に直接混入されても良いが、任意の量を均一に分散できることから、次のような方法で混入することが好ましい。すなわち、光吸収材(黒色顔料)が分散された透明樹脂層29は、上記の透明基材22の片面に、上述の光吸収材(黒色顔料)を分散させた透明で溶剤に可溶な樹脂、例えば、バインダーなどを塗布して形成される。透明樹脂に黒色顔料を分散して形成される光吸収材分散層29の塗布厚みは、2〜50μmであるのが好ましい。光吸収材分散層を形成する透明樹脂に制限はないが、透明基材の上に塗布して光吸収材分散層を形成する場合は、熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂などの硬化型樹脂が好適に用いられる。これらの硬化型樹脂のうち、樹脂硬化のための設備が簡易で作業性に優れることから、紫外線硬化型樹脂が好ましい。
また、透明基材の中に黒色顔料を直接混入させる場合には、熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
熱硬化型樹脂および電子線硬化型樹脂は、上記の紫外線硬化型樹脂と同様なものが用いられる。ただし、電子線硬化型樹脂は重合開始剤を添加する必要が無い。
適切に選定された透明樹脂に、上記の黒色顔料を均一に混合、分散させて光吸収材分散層組成物を調製し、得られた光吸収材分散層組成物を、透明基材の上に、バーコーティング方法、ロールコーティング方法、グラビアリバースコーティング方法等の公知の塗布方法で塗布して光吸収材分散層を形成することができる。前記光吸収材分散層組成物には、塗工性を向上させるため、必要に応じて前記透明樹脂(バインダー等)を溶解する溶剤を添加し、塗布後に前記溶剤を乾燥により除去することが好ましい。前記溶剤は、特に限定されるものではなく、公知慣用の溶剤を用いることができる。
各粘着剤層13,16,18,23,26,28を構成する粘着剤としては、可視領域で透明であれば(すなわち、十分な透過率を有すれば)特に限定されず、上記の黒色顔料の分散した透明樹脂と同様な硬化型樹脂でも良いし、熱可塑性樹脂でも良い。透明性の観点からは、アクリル系樹脂が好適に用いられる。
本発明における光吸収材分散層は、図1に示す例のように、粘着剤に黒色顔料を分散させて形成してもよい。粘着剤に黒色顔料を分散して形成される光吸収材分散層の塗布厚みは、2〜50μmであるのが好ましい。本発明における、粘着剤に黒色顔料を分散させて形成する光吸収材分散層に使用される粘着剤(透明樹脂)は、透明であれば、上記の黒色顔料の分散した透明樹脂と同様な硬化型樹脂でも良いし、熱可塑性樹脂でも良い。透明性の観点からは、アクリル系樹脂が好適に用いられる。
適切に選定された透明樹脂に、上記の黒色顔料を均一に混合、分散させて光吸収材分散層組成物を調製し、得られた光吸収材分散層組成物を、透明基材の上に、バーコーティング方法、ロールコーティング方法、グラビアリバースコーティング方法等の公知の塗布方法で塗布して光吸収材分散層を形成することができる。
粘着剤層13に光吸収材を配合すると、前述した透明樹脂層29に光吸収材を分散させた場合に比べて、透明樹脂層を一層減らすことができるので、全光線透過率の低下を抑えることができる。なお、ひとつの粘着剤層に多量の光吸収材を配合すると粘着剤の機能が低下して好ましくない場合は、複数の粘着剤層に分散して配合しても良い。また、粘着剤層と透明樹脂層の両方に光吸収材を配合しても良い。
近赤外線吸収層は、必要に応じて光学フィルターの適切な位置に一層または複数層設けることができる。近赤外線吸収層を形成する方法としては、透明基材や透明樹脂層、粘着剤層の中に近赤外線吸収剤を混入させる方法、近赤外線吸収剤を含有する塗工液を透明基材上に直接または他の層を介して塗布する方法などが挙げられる。近赤外線吸収剤としては、波長領域800〜1100nmの近赤外線透過率が15%以下、好ましくは10%以下であることが望ましい。具体例としては、イモニウム塩系化合物、ジイモニウム塩系化合物、アミニウム塩系化合物、ニトロソ化合物及びその金属錯塩、シアニン系化合物、スクワリリウム系化合物、チオールニッケル錯塩系化合物、アミノチオールニッケル錯塩系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、トリアリールメタン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミノ化合物、カーボンブラック、酸化アンチモン、酸化インジウムをドープした酸化錫、周期表の4、5または6族に属する金属の酸化物若しくは炭化物若しくはホウ化物等が挙げられる。これらの近赤外線吸収剤は、1種類、または2種類以上複合して用いることができる。近赤外線吸収層を設けることにより、ディスプレイが発する近赤外線を吸収することができる。
紫外線吸収層は、必要に応じて光学フィルターの適切な位置に一層または複数層設けることができる。紫外線吸収層を形成する方法としては、透明基材や透明樹脂層、粘着剤層の中に紫外線吸収剤を混入させる方法、紫外線吸収剤を含有する塗工液を透明基材上に直接または他の層を介して塗布する方法などが挙げられる。紫外線吸収層は、外部光による近赤外線吸収層の劣化を防ぐため、近赤外線吸収層よりも視覚側に設けられる。紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤のいずれも使用可能であるが、50%透過率での波長が350〜420nmが好ましく、より好ましくは360nm〜400nmであり、350nmより低波長では、紫外線遮断能が弱く、420nmより高波長では着色が強くなり好ましくない。
ネオン光吸収層は、必要に応じて光学フィルターの適切な位置に一層または複数層設けることができる。ネオン光吸収層は、PDPの発光するネオン光(吸収波長580〜620nm)を、ネオン光吸収剤を用いて除去することにより画像の赤色をより鮮明にするためのものである。ネオン光吸収層を形成する方法としては、透明基材や透明樹脂層、粘着剤層の中にネオン光吸収剤を混入させる方法、ネオン光吸収剤を含有する塗工液を透明基材上に直接または他の層を介して塗布する方法などが挙げられる。前記ネオン光吸収剤としては、例えば、シアニン系、スクアリリウム系、アゾメチン系、キサンテン系、オキソノール系、アゾ系等の色素のうち、波長580〜620nmの範囲に極大吸収波長を有する適当な色素が挙げられる。これらのネオン光吸収剤は、1種類、または2種類以上複合して用いることができる。
従来、ディスプレイから発生する電磁波が外部に漏洩して人体への悪影響を防ぐという要求に対して、種々の透明導電性フィルムおよび電磁波シールドフィルムが開発されている。公知の電磁波シールド層は、大きくは、透明導電膜による電磁波シールド層と、導電性の金属メッシュによる電磁波シールド層の2つに区分される。透明導電膜による電磁波シールド層は金属メッシュによる電磁波シールド層に比べて、透明性に優れる反面、表面抵抗率が大きく、電磁波シールド性能に劣る。プラズマディスプレイは強い電磁波を発生させるので、金属メッシュによる電磁波シールド層が好ましい。
さらに、導電性の金属メッシュの作製方法としては、下記の(1)〜(3)に示す方法が挙げられる。
(1)透明基材に金属箔を貼り合わせ、または透明基材に金属の薄膜を蒸着した後、フォトリソグラフ法により導電性金属パターンを形成するエッチング方法。
(2)透明基材の上に導電性の金属ペーストをメッシュパターンに印刷した後にメッキして導電性金属パターンを形成する印刷−メッキ法。
(3)細線パターンを露光現像された金属銀で形成した後、この金属銀を物理現像および/またはメッキすることにより導電性金属パターンを形成する露光現像法。
そして、露光現像法には、特開2004−221564号公報に記載された方法、すなわち、支持体上に設けられた銀塩を含有する銀塩含有層を露光し、現像処理することにより金属銀部と光透過性部とを形成し、さらに前記金属銀部を物理現像及び/又はメッキ処理することにより前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させた導電性金属部を形成する方法と、WO2004/007810に記載された方法(ここでは、DTR−メッキ法と称する)とがある。
以下、上述のDTR−メッキ法による電磁波シールド層の作製方法について説明する。
電磁波シールド層15,25が形成される透明基材(図1〜図3では透明基材14,24)には、予め物理現像核層が設けられていることが好ましい。物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物等が挙げられる。これらの物理現像核の微粒子層は、真空蒸着法、カソードスパッタリング法、コーティング法等によって透明基材上に設けることができる。生産効率の面からコーティング法が好ましく用いられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で1平方メートル当たり0.1〜10mg程度が適当である。
前記ハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化銀組成は、塩化銀を80モル%以上含有するのが好ましく、特に90モル%以上が塩化銀であることが好ましい。塩化銀含有率を高くすることによって形成された物理現像銀の導電性が向上する。
金属メッシュの全光線透過率を向上させるためには、細線が設けられた領域の面積に対して、細線間の光透過部の面積を十分に広くする必要がある。このため、細線の間隔は、100〜900μmであることが好ましく、より好ましくは150〜700μmである。
図1〜図3に示す光学フィルター10,20,20Aの製造方法は特に限定されないが、例えば、以下に示す方法を用いることができる。なお、製造工程中または工程後、粘着剤層を保護するため、任意に剥離紙を積層してもよい。
第1の積層体Aは、第1の透明基材12の片面に反射防止層11を設けることにより作製する。
第2の積層体(電磁波シールドフィルム)Bは、第2の透明基材14の片面に電磁波シールド層15をDTR−メッキ法などにより形成し、さらに、電磁波シールド層15上に紫外線吸収剤が添加された粘着剤層16を形成するとともに、第2の透明基材14の電磁波シールド層15とは反対側の面に黒色顔料が分散された粘着剤層13を形成することにより作製する。
第3の積層体Cは、第3の透明基材17の片面に近赤外線吸収剤が添加された粘着剤層18を設けて作製する。
第1の積層体Aと第2の積層体Bと第3の積層体Cを任意の順序で(もしくは同時に)
粘着剤層13、16を介して積層して光学フィルター10を得る。すなわち、積層体A、B、Cをこの順序で、粘着剤層13、16を介して積層する。
第1の積層体Aは、第1の透明基材22の片面に反射防止層21を設けるとともに、反対側の面に黒色顔料が分散された透明樹脂層29を塗布することにより作製する。
第2の積層体(電磁波シールドフィルム)Bは、第2の透明基材24の片面に電磁波シールド層25をDTR−メッキ法などにより形成し、さらに、電磁波シールド層25上に紫外線吸収剤が添加された粘着剤層26を形成するとともに、第2の透明基材24の電磁波シールド層25とは反対側の面に粘着剤層23を形成することにより作製する。
第3の積層体Cは、第3の透明基材27の片面に近赤外線吸収剤が添加された粘着剤層28を設けて作製する。
第1の積層体Aと第2の積層体Bと第3の積層体Cを任意の順序で(もしくは同時に)粘着剤層23、26を介して積層して光学フィルター20を得る。すなわち、積層体A、B、Cをこの順序で、粘着剤層23、26を介して積層する。
第1の積層体Aは、第1の透明基材22の片面に黒色顔料が分散された透明樹脂層29を塗布し、さらにその上に反射防止層21を設けることにより作製する。
第2の積層体(電磁波シールドフィルム)Bは、第2の透明基材24の片面に電磁波シールド層25をDTR−メッキ法などにより形成し、さらに、電磁波シールド層25上に紫外線吸収剤が添加された粘着剤層26を形成するとともに、第2の透明基材24の電磁波シールド層25とは反対側の面に粘着剤層23を形成して作製する。
第3の積層体Cは、第3の透明基材27の片面に近赤外線吸収剤が添加された粘着剤層28を設けて作製する。
第1の積層体Aと第2の積層体Bと第3の積層体Cを任意の順序で(もしくは同時に)粘着剤層23、26を介して積層して光学フィルター20Aを得る。すなわち、積層体A、B、Cをこの順序で、粘着剤層23、26を介して積層する。
本形態例のディスプレイ用光学フィルターによれば、電磁波シールド層と、光吸収材(黒色顔料)分散層を設けたことにより、電磁波シールド性とともに、外部光(屋外光や屋内照明光)を吸収する性能を発現する。これにより、光学フィルターに入射した外部光が、視覚側へ戻る光量を極めて小さく減衰させると共に、外部光が光学フィルターを構成する透明基材(フィルム)の界面で反射を生じる現象、いわゆる迷光となってディスプレイの画像と干渉することを抑制し、ディスプレイの画像が白色化するのを防ぎ、白黒のコントラストに優れた鮮明な画像を得ることができる。
また、前記光吸収材分散層がディスプレイ用光学フィルターの視覚側の最外層と電磁波シールド層との間に積層されているので、電磁波シールド層による外部光の反射や散乱を防止することができ、白黒のコントラストが一層優れた鮮明な画像を得ることができる。
Claims (8)
- ディスプレイの前面に設けられるディスプレイ用光学フィルターにおいて、
該フィルターの構成層中に、電磁波シールド層と、黒色顔料からなる光吸収材が透明樹脂層および/または粘着剤層中に分散されてなる光吸収材分散層とを有することを特徴とするディスプレイ用光学フィルター。 - さらに前記光学フィルターが、近赤外線吸収層、紫外線吸収層、ネオン光吸収層、反射防止層のうち、1つ以上の層を有することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用光学フィルター。
- 前記光吸収材は、カーボンブラック、黒鉛、アニリンブラック、シアニンブラック、チタンブラック、黒色酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガンからなる群より選択される一種又は二種以上の黒色顔料からなることを特徴とする請求項1または2に記載のディスプレイ用光学フィルター。
- 前記光吸収材分散層は、ディスプレイ用光学フィルターの視覚側の最外層と電磁波シールド層との間に積層されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のディスプレイ用光学フィルター。
- 前記電磁波シールド層は、透明導電膜層または導電性の金属メッシュからなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のディスプレイ用光学フィルター。
- 前記電磁波シールド層は、0.5〜15μmの厚みおよび10〜50μmの線幅を有し、細線の間隔が100〜900μmの金属メッシュであることを特徴とする請求項5に記載のディスプレイ用光学フィルター。
- 前記電磁波シールド層は、物理現像された金属銀を触媒核として金属を無電解メッキおよび/または電解メッキすることにより細線パターンを形成した導電性の金属メッシュであることを特徴とする請求項5または6に記載のディスプレイ用光学フィルター。
- 前記ディスプレイは、プラズマディスプレイであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のディスプレイ用光学フィルター。
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