JP2006273047A - 車両用ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギーやドライバーに対してスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーや、ドライバーの運転状態に応じて2段階的に吸収することができる車両用ステアリングコラム装置を提供すること。
【解決手段】車両用ステアリングコラム装置において、第1のエネルギー吸収部材10とは別の第2のエネルギー吸収部材11を設け、該第2のエネルギー吸収部材11の一端を車体に固定し、他端を離脱ブラケット4に係脱可能に接続するとともに、該第2のエネルギー吸収部材11の他端を前記離脱ブラケット1に対して係脱させるパイロアクチュエータ(ロック手段)7を設け、低荷重時にはパイロアクチュエータ7による第2のエネルギー吸収部材11の離脱ブラケット4への係合を解除し、高荷重時にはパイロアクチュエータ7によって第2のエネルギー吸収部材11を離脱ブラケット4に係合せしめるよう構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギー及びドライバーによりスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーや、ドライバーの運転状態に応じて2段階的に吸収することができる可変エネルギー吸収式の車両用ステアリングコラム装置に関するものである。
自動車の衝突時にドライバーの安全を確保する対策として、ドライバーがステアリングホイールに衝突した場合に、ステアリングコラムが軸方向に収縮し、或は車体から離脱して車体前方に移動する構造が採用されている。特に、後者のステアリングコラムが車体から離脱する構造のものにおいては、衝突時のステテアリングコラムの車体前方への移動によって金属プレート製のエネルギー吸収部材を引き裂き、この引き裂きに消費されるエネルギーによって衝撃エルネギーを吸収し、ドライバーが受ける衝撃を軽減してドライバーの安全を確保することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−217981号公報
しかしながら、従来のステアリングコラム装置においては、車両の衝突時に車体への衝撃荷重及びドライバーからステアリングホイールに予め設定された大きさ以上の衝撃荷重が加わらなければステアリングコラムの軸方向の収縮、或はエネルギー吸収部材の引き裂きが開始されないため、設定値以下の衝撃荷重が加わった場合には衝撃エネルギーを吸収することができないという問題があった。このため、例えば体重の軽い女性ドライバー等では、ステアリングホイールに作用する衝撃荷重が設定値に達しないため、ドライバーによっては、或は衝突の程度によっては、衝突時のドライバーの安全が確保され得ない場合もあった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギー及びドライバーによりスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーや、ドライバーの運転状態に応じて2段階的に吸収することができ、ドライバーの体格や衝突の程度に関わらず、衝撃エネルギーを確実に吸収してドライバーの安全を常に確保することができる車両用ステアリングコラム装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ステアリングコラムを支持する離脱ブラケットを車体に離脱可能に取り付けるとともに、引き裂き可能な第1のエネルギー吸収部材の一端を車体に固定し、他端を前記離脱ブラケットに固定して成る車両用ステアリングコラム装置において、
前記第1のエネルギー吸収部材とは別の第2のエネルギー吸収部材を設け、該第2のエネルギー吸収部材の一端を車体に固定し、他端を前記離脱ブラケットに係脱可能に接続するとともに、該第2のエネルギー吸収部材の他端を前記離脱ブラケットに対して係脱させるロック手段を設け、
低荷重時には前記ロック手段による前記第2のエネルギー吸収部材の前記離脱ブラケットへの係合を解除し、高荷重時には前記ロック手段によって前記第2のエネルギー吸収部材を前記離脱ブラケットに係合せしめるよう構成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ロック手段を、前記離脱ブラケットと前記第2のエネルギー吸収部材に各々形成された相連通する孔にピストンを挿脱させるパイロアクチュエータで構成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記パイロアクチュエータをステアリングコラム軸方向に対して垂直に設けたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記パイロアクチュエータをステアリングコラム軸方向に対して平行に設けたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記離脱ブラケットに孔と凹部を形成し、これらの孔と凹部に前記パイロアクチュエータを嵌め込み、その上から離脱ブラケットに固定される固定ブラケットによってパイロアクチャエータを離脱ブラケットとの間で挟み込んでこれを固定したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、車両衝突時の車体への衝撃が小さい場合や、ドライバーの運転状態からドライバーによるステアリングホイールへの衝撃が小さい場合等の低荷重時には、ロック手段による第2のエネルギー吸収部材の離脱ブラケットへの係合が解除されているため、離脱ブラケットが車体から離脱して車体前方へ移動し、第2のエネルギー吸収部材はそのまま車体側に残り、第1のエネルギー吸収部材のみが離脱ブラケットによって引き裂かれ、その引き裂きエネルギーによって比較的小さな衝撃エネルギーが吸収されてドライバーが衝撃から保護される。
又、車両衝突時の車体への衝撃が大きい場合やドライバーの運転状態からドライバーによるステアリングホイールへの衝撃が大きい場合等の高荷重時には、ロック手段によって第2のエネルギー吸収部材が離脱ブラケットに係合せしめられるため、第1及び第2のエネルギー吸収部材の双方が離脱ブラケットによって引き裂かれ、その引き裂きに消費される大きなエネルギーによって比較的大きな衝撃エネルギーが吸収されてドライバーの安全が確保される。
このように、請求項1記載の発明によれば、車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギー及びドライバーによりスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーや、ドライバーの運転状態に応じて2段階的に吸収することができ、ドライバーの体格や衝突の程度に関わらず、衝撃エネルギーを確実に吸収してドライバーの安全を常に確保することができる。
請求項2〜4記載の発明によれば、車両衝突時の衝撃の大小を判断する基準として例えば車両の減速度を用いてパイロアクチュエータを動作せしめ、離脱ブラケットと第2のエネルギー吸収部材に各々形成された相連通する孔にピストンを挿脱させることによって、低荷重時には第2のエネルギー吸収部材の離脱ブラケットへの係合を解除し、高荷重時には第2のエネルギー吸収部材を離脱ブラケットに係合せしめることができる。
請求項4記載の発明によれば、パイロアクチュエータをステアリングコラム軸方向に対して平行に設けたため、その上方に大きなスペースを確保することができる。
請求項5記載の発明によれば、ステアリングコラム軸方向に対して平行に設けられたパイロアクチュエータをその軸方向及び回転方向の動きを規制した状態で離脱ブラケットに確実に固定することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図、図2は同車両用ステアリングコラム装置の側断面図、図3は同車両用ステアリングコラム装置の分解斜視図である。
図1に示す車両用ステアリングコラム装置1おいて、2は筒状のステアリングコラムであって、その内部にはステアリンクシャフト3が挿通しており、このステアリングシャフト3の一端(上端)には不図示のステアリングホイールが結着されている。
上記ステアリングコラム2は、板金製の離脱ブラケット4によって車体に取り付けられるが、該離脱ブラケット4の左右両側には、図3に示すように、車体後方に向かって開く略V字状のスリット4aがそれぞれ形成されている。そして、離脱ブラケット4の各スリット4aには、側面視横U字状を成すスライドプレート5が嵌め込まれ、各スライドプレート5は、これに形成された長孔状のボルト挿通孔5aに挿通する不図示のボルトによって車体に取り付けられている。
ところで、離脱ブラケット4の幅方向中央部は上方へ隆起しており、その隆起部の下面には、前記ステアリングコラム2を支持するチャンネル状の支持ブラケット6が結着されている。そして、離脱ブラケット4の隆起した幅方向中央部には、図3に示すように、円孔4bが形成され、この円孔4bにはロック手段としてのパイロアクチュエータ7がリング状の座金8を介して3本のネジ9によって垂直(ステアリングコラム軸方向に対して垂直)に取り付けられている。ここで、上記パイロアクチュエータ7は、図2に示すように、シリンダ7aの内部にピストン7bを上下摺動可能に嵌挿して構成されている。又、前記支持ブラケット6の上部には、円孔状の嵌合孔6aが形成されており、この嵌合孔6aは、離脱ブラケット4の前記円孔4bに開口している。
又、図3に示すように、離脱ブラケット4の左右両側の前端部には矩形状の切欠き4cがそれぞれ形成されている。
ところで、離脱ブラケット4の前記ステアリングコラム2を挟んでこれの左右両側には、板金製の第1のエネルギー吸収部材10がそれぞれ設けられるとともに、離脱ブラケット4の幅方向中央部には同じく板金製の1つの第2のエネルギー吸収部材11が設けられている。
ここで、各第1のエネルギー吸収部材10は、垂直に延びるプレート状の本体10aの上部に、前後に直角に折り曲げられた支持部10b,10cを形成して構成され、一方の支持部10bの前端には幅方向に広い係合部10dが形成され、他方の支持部10cには長孔状のボルト挿通孔10eが形成されている。又、本体10aには、両支持部10b,10cの境界部分から垂直下方に延びる引き裂き誘導ラインL1が予め刻設されている。
又、前記第2のエネルギー吸収部材11は、図3に示すように、幅方向に長いステー11aの幅方向中央に垂直に立設する矩形プレート状の本体11bと、該本体11bの下端部から直角に折り曲げられて水平前方へ延びる支持部11cと、ステー11aの左右両端部から直角に折り曲げられて水平前方へ延びる支持部11dを有している。そして、中央の支持部11cには円孔状の嵌合孔11eが形成され、左右の支持部11dには円孔状のボルト挿通孔11fがそれぞれ形成されている。又、本体11bには、中央の支持部11cの両縁部から垂直上方に延びる2本の引き裂き誘導ラインL2が予め刻設されている。尚、引き裂き誘導ラインL1,L2は、略V字状断面の連続又は不連続のノッチによって構成されている。
而して、各第1のエネルギー吸収部材10の一方の支持部(後端部)10cと第2のエネルギー吸収部材11の左右の支持部11dは、これらに形成されたボルト挿通孔10e,11fに挿通する不図示のボルト(前記スライドプレート5を車体に固定するボルト)によってスライドプレート5と共に共締めによって車体に取り付けられ、第1のエネルギー吸収部材10の他方の支持部(前端部)10bは、その前端に形成された係合部10dが離脱ブラケット4の左右の前端部に形成された前記切欠き4cにそれぞれ係合することによって離脱ブラケット4に固定されている。
又、第2のエネルギー吸収部材10の中央の支持部11cは、図2に示すように、離脱ブラケット4と支持ブラケット6との間の隙間に後方から挿入され、これに形成された嵌合孔11eは支持ブラケット6に形成された前記嵌合孔6aに連通している。
ところで、前記パイロアクチュエータ7のON/OFFの制御は、不図示のECU(電子制御装置)による点火制御によってなされている。
従って、ECUには、シートポジションセンサ、ドライバーの体重を検出する体重センサ、車速センサ、乗員位置センサ、シートベルト着用センサ等の運転状態検出センサやステアリングホイールに加わる衝撃を検出する衝突検出センサが接続されており、これらのセンサからの情報信号が入力されるようになっている。そして、これらの情報に基づいてECUはパイロアクチュエータ7に電流を流し、該パイロアクチュエータ7のON/OFFの制御を行う。尚、上記運転状態検出センサに衝突検出センサを併用し、検出精度を向上させるようにしても良い。
次に、以上の構成を有する車両用ステアリングコラム装置1の作用を図4及び図5に基づいて低荷重時と高荷重時に分けてそれぞれ説明する。尚、図4及び図5は各作用時の状態を示す側断面図であり、図4(a)は衝突前の状態、図4(b)は低荷重時の衝突後の状態、図5(a)は高荷重時の衝突直後の状態、図5(b)は高荷重時の衝突後にエネルギー吸収部材を引き裂く状態をそれぞれ示す。
車両衝突前の状態においては、図4(a)に示すように、パイロアクチュエータ7はOFF状態にあって、そのピストン7bは、シリンダ7a内に没して第2のエネルギー吸収部材11と支持ブラケット6にそれぞれ形成された嵌合孔11e,6aに嵌合していない。従って、第2のエネルギー吸収部材11の中央の支持部11cは、離脱ブラケット4(支持ブラケット6)に対して非連結状態にある。
而して、車両が衝突すると減速するが、車体の衝突の程度が比較的小さい場合、ドライバーの体重が小さい場合や、車両の減速度が比較的小さいためにドライバーによりステアリングホイールに加わる衝撃荷重も比較的小さい場合等の低荷重時には、パイロアクチュエータ7はOFF状態を維持する。従って、図4(b)に示すように、離脱ブラケット4が車体から離脱してパイロアクチュエータ7等と共に車体前方へと移動し、該離脱ブラケット4に支持部10bが係合する左右の第1のエネルギー吸収部材10のみが引き裂き誘導ラインL1に沿って引き裂かれ、第2のエネルギー吸収部材11は、車体側に残される。そして、このときの左右の第1のエネルギー吸収部材10の引き裂きに消費される比較的小さなエネルギーによって衝撃エネルギーが吸収され、低荷重時のドライバーの安全が確保される。
他方、車体の衝突の程度が比較的大きい場合、ドライバーの体重が大きい場合や、車両の減速度が比較的大きいためにドライバーによりステアリングホイールに加わる衝撃荷重も比較的大きい場合等の高荷重時には、パイロアクチュエータ7がONされ、火薬の爆発により、図5(a)に示すように、ピストン7bがシリンダ7aに沿って下動してその先端部が第2のエネルギー吸収部材11と支持ブラケット6にそれぞれ形成された嵌合孔11e,6aに嵌合するため、第2のエネルギー吸収部材11の中央の支持部11cが離脱ブラケット4(支持ブラケット6)に連結される。
従って、図5(b)に示すように、離脱ブラケット4が車体から離脱して車体前方へと移動し、これに連結された左右の第1のエネルギー吸収部材10と第2のエネルギー部材11を各誘導ラインL1,L2に沿ってそれぞれ引き裂く。このため、高荷重時には、左右の第1のエネルギー吸収部材10に加えて、第2のエネルギー吸収部材11も引き裂かれ、これらを引き裂く際の大きな消費エネルギーによって比較的大きな衝撃エネルギーが吸収され、これによって高荷重時のドライバーの安全が確保される。
以上のように、本実施の形態においては、車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギーやドライバーによりスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーをその衝撃の程度に応じて2段階的に吸収することができ、ドライバーの体格や衝突の程度に関わらず、衝撃エネルギーを確実に吸収してドライバーの安全を常に確保することができる。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図6は本発明の実施の形態2に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図、図7は同車両用ステアリングコラム装置のパイロアクチュエータ固定部の部分正側断面図、図8は同車両用ステアリングコラム装置の分解斜視図であり、これらの図においては図1〜図3に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
本実施の形態は、パイロアクチュエータ7をステアリングコラム軸方向に対して平行に配置したことを特徴としており、その他の構成は前記実施の形態1のそれと同様である。
本実施の形態に係る車両用ステアリングコラム装置1’においては、図7及び図8に示すように、離脱ブラケット4の幅方向中央の隆起部には、パイロアクチュエータ7の外形に沿った前後方向に長い円弧曲面状の凹部4dが形成され、該凹部4dの前後には矩形切欠き状の孔4eが形成されている。
而して、パイロアクチュエータ7は、離脱ブラケット4に形成された前記孔4eにその長さ方向両端部を嵌め、中間胴部を離脱ブラケット4の凹部4dに載せ、その上からベアリングキャップ状の固定ブラケット12を被せ、該固定ブラケット12の左右の各2箇所をネジ13によって離脱ブラケット4に取り付けることによって、該固定ブラケット12と離脱ブラケット4間に挟み込まれて固定される。このようにして、パイロアクチュエータ7がステアリングコラム軸方向に対して平行な状態で離脱ブラケット4上に確実に固定され、その軸方向及び回転方向の動きが規制される。ここで、パイロアクチュエータ7をステアリングコラム軸方向に対して平行に設けたため、その上方に大きなスペースを確保することができる。
又、本実施の形態では、第2のエネルギー吸収部材11の幅方向中央の支持部11cの先端は直角に折り曲げられて垂直部11gを形成しており、この垂直部11gには、パイロアクチュエータ7のピストン7bが挿脱されるための円孔状の嵌合孔11eが形成されている。
次に、本実施の形態に係る車両用ステアリングコラム装置1’の作用を図9及び図10に基づいて低荷重時と高荷重時に分けてそれぞれ説明する。尚、図9及び図10は各作用時の状態を示す側線断面図であり、図9(a)は衝突前の状態、図9(b)は低荷重時の衝突後の状態、図10(a)は高荷重時の衝突直後の状態、図10(b)は高荷重時の衝突後にエネルギー吸収部材を引き裂く状態をそれぞれ示す。
車両衝突前の状態においては、図9(a)に示すように、パイロアクチュエータ7はOFF状態にあって、そのピストン7bは、シリンダ7a内に没して第2のエネルギー吸収部材11の支持部11cの垂直部11gに形成された嵌合孔11eに嵌合していない。従って、第2のエネルギー吸収部材11の中央の支持部11cは、離脱ブラケット4に対して非連結状態にある。
而して、車両の衝突により、車体の衝突の程度が比較的小さい場合やドライバーの体重が小さく、ドライバーによりステアリングホイールに加わる衝撃荷重が比較的小さい場合等の低荷重時には、パイロアクチュエータ7はOFF状態を維持するため、図9(b)に示すように、離脱ブラケット4が車体から離脱してパイロアクチュエータ7等と共に車体前方へと移動し、第2のエネルギー吸収部材11の中央の支持部11cに形成された垂直部11gを平らに延ばしつつ、該離脱ブラケット4に支持部10bが係合する左右の第1のエネルギー吸収部材10を引き裂き誘導ラインL1に沿って引き裂く。このとき、第2のエネルギー吸収部材11は、車体側に残され、そして、このときの左右の第1のエネルギー吸収部材10の引き裂き及び第2のエネルギー吸収部材11の垂直部11gの延びに消費される比較的小さなエネルギーによって衝撃エネルギーが吸収され、低荷重時のドライバーの安全が確保される。
他方、車両の衝突により、車体の衝突の程度が比較的大きい場合やドライバーの体重が大きく、ドライバーによりステアリングホイールに加わる衝撃荷重が比較的大きい場合等の高荷重時には、パイロアクチュエータ7がONされ、図10(a)に示すように、ピストン7bがシリンダ7aに沿って前方へ押し出されてその先端部が第2のエネルギー吸収部材11の支持部11cの嵌合孔11eに嵌合するため、該第2のエネルギー吸収部材11の支持部11cが離脱ブラケット4に連結される。
従って、図10(b)に示すように、離脱ブラケット4が車体から離脱して車体前方へと移動し、これに連結された左右の第1のエネルギー吸収部材10と第2のエネルギー部材11を各誘導ラインL1,L2に沿ってそれぞれ引き裂く。このため、高荷重時には、左右の第1のエネルギー吸収部材10に加えて、第2のエネルギー吸収部材11も引き裂かれ、これらを引き裂く際の大きな消費エネルギーによって比較的大きな衝撃エネルギーが吸収され、これによって高荷重時のドライバーの安全が確保される。
以上のように、本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様に、車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギーやドライバーによりスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーをその衝撃の程度に応じて2段階的に吸収することができ、ドライバーの体格や衝突の程度に関わらず、衝撃エネルギーを確実に吸収してドライバーの安全を常に確保することができる。
尚、以上の実施の形態では、車体に加わる衝撃エネルギーやドライバーによりステアリングホイールに加わる衝撃エネルギーをその衝撃の程度に応じて2段階に吸収できるようにしたが、これに限ることなく、2段階に吸収するための条件として、シートポジションセンサ、ドライバーの体重を検出する体重センサ、車速センサ、乗員位置センサ、シートベルト着用センサ等からのドライバーの運転状態に関する情報により衝撃エネルギーを2段階に吸収できるようにすることもできる。
本発明は、衝突時にプレート状のエネルギー吸収部材を引き裂くことによって衝撃荷重を吸収する安全対策を採用する車両用ステアリングコラム装置に対して適用可能である。
本発明の実施形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図である。 本発明の実施形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の側断面図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の各作用時の状態を示す側断面図であって、(a)は衝突前の状態、(b)は低荷重時の衝突後の状態を示す図である。 本発明の実施形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の各作用時の状態を示す側断面図であって、(a)は高荷重時の衝突直後の状態、(b)は高荷重時の衝突後にエネルギー吸収部材を引き裂く状態を示す図である。 本発明の実施形態2に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図である。 本発明の実施形態2に係る車両用ステアリングコラム装置のパイロアクチュエータ固定部の部分正断面図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用ステアリングコラム装置の分解斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用ステアリングコラム装置の各作用時の状態を示す側断面図であって、(a)は衝突前の状態、(b)は低荷重時の衝突後の状態を示す図である。 本発明の実施形態2に係る車両用ステアリングコラム装置の各作用時の状態を示す側断面図であって、(a)は高荷重時の衝突直後の状態、(b)は高荷重時の衝突後にエネルギー吸収部材を引き裂く状態を示す図である。
符号の説明
1,1’ 車両用ステアリングコラム装置
2 ステアリングコラム
3 ステアリングシャフト
4 離脱ブラケット
4a スリット
4b 円孔
4c 切欠き
4d 凹部
4e 孔
5 スライドプレート
6 支持ブラケット
6a 嵌合孔
7 パイロアクチュエータ(ロック手段)
8 座金
9 ネジ
10 第1のエネルギー吸収部材
11 第2のエネルギー吸収部材
11c,11d 支持部
11e 嵌合孔
12 固定ブラケット
13 ネジ
L1,L2 引き裂き誘導ライン

Claims (5)

  1. ステアリングコラムを支持する離脱ブラケットを車体に離脱可能に取り付けるとともに、引き裂き可能な第1のエネルギー吸収部材の一端を車体に固定し、他端を前記離脱ブラケットに固定して成る車両用ステアリングコラム装置において、
    前記第1のエネルギー吸収部材とは別の第2のエネルギー吸収部材を設け、該第2のエネルギー吸収部材の一端を車体に固定し、他端を前記離脱ブラケットに係脱可能に接続するとともに、該第2のエネルギー吸収部材の他端を前記離脱ブラケットに対して係脱させるロック手段を設け、
    低荷重時には前記ロック手段による前記第2のエネルギー吸収部材の前記離脱ブラケットへの係合を解除し、高荷重時には前記ロック手段によって前記第2のエネルギー吸収部材を前記離脱ブラケットに係合せしめるよう構成したことを特徴とする車両用ステアリングコラム装置。
  2. 前記ロック手段を、前記離脱ブラケットと前記第2のエネルギー吸収部材に各々形成された相連通する孔にピストンを挿脱させるパイロアクチュエータで構成したことを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリングコラム装置。
  3. 前記パイロアクチュエータをステアリングコラム軸方向に対して垂直に設けたことを特徴とする請求項2記載の車両用ステアリングコラム装置。
  4. 前記パイロアクチュエータをステアリングコラム軸方向に対して平行に設けたことを特徴とする請求項2記載の車両用ステアリングコラム装置。
  5. 前記離脱ブラケットに孔と凹部を形成し、これらの孔と凹部に前記パイロアクチュエータを嵌め込み、その上から離脱ブラケットに固定される固定ブラケットによってパイロアクチャエータを離脱ブラケットとの間で挟み込んでこれを固定したことを特徴とする請求項4記載の車両用ステアリングコラム装置。
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