JP2006272319A - プラズマ処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物に与えるダメージを抑制することができるとともに洗浄能力が高いプラズマ処理方法を提供する。
【解決手段】大気圧近傍の圧力下の放電プラズマにより被処理物を処理する方法であって、互いに向き合って配置されている第1電極と第2電極との間にヘリウムガスおよびアルゴンガスの少なくとも一方を含むガスを導入する工程と、第1電極と第2電極との間に周波数が1MHz以上50MHz以下の高周波電圧を印加することによって放電プラズマを発生させる工程と、放電プラズマを被処理物に接触させることによって被処理物を処理する工程と、を含む、プラズマ処理方法である。
【選択図】図1

Description

本発明はプラズマ処理方法に関し、特に大気圧プラズマを利用して被処理物の処理を行なうプラズマ処理方法に関する。
近年、IT分野の著しい成長により、たとえば携帯電話、テレビジョンまたはモニターなどのFPD(フラットパネルディスプレイ)の表示部材は技術的にも市場的にも大きく発展している。特に、TFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)を備えたガラス基板を有する液晶パネルを用いたFPDの製造においては、そのガラス基板の表面に付着した有機物や塵などの異物を除去するために洗浄処理が不可欠である。この洗浄処理方法としては、たとえば薬品を用いたウエット洗浄処理や紫外光を用いたドライ洗浄処理などがある。しかしながら、ウエット洗浄処理やドライ洗浄処理では、洗浄処理の工程数が多いためにFPDの製造コストを低減することができないという問題や洗浄能力が不十分であるためにFPDの製造歩留りを向上させることができないという問題があった。
そこで、たとえば特許文献1〜3および非特許文献1においては、大気圧近傍下の圧力における放電プラズマ(大気圧プラズマ)を用いて洗浄処理を行なう洗浄処理方法が開示されている。
特開2004−97966号公報 特開2002−143795号公報 特開2000−250017号公報 澤田康志,磯明典、「大気圧プラズマ洗浄・表面改質技術」、月刊ディスプレイ、2004年11月号、p.32−37 福本吉人,住江伸吾、「プラズマチャージアップダメージ評価ウェーハの開発」、神戸製鋼技報、2002年9月、第52巻、第2号、p.83−86
大気圧プラズマを用いた従来の洗浄処理方法としては、大気圧近傍下の圧力で一対の電極間に発生させた放電プラズマをガスなどを用いて被処理物に吹き付けて洗浄処理を行なうリモート方式(たとえば特許文献2参照)と、大気圧近傍下の圧力で一対の電極間に発生させた放電プラズマに直接被処理物を接触させて洗浄処理を行なうダイレクト方式(たとえば特許文献1および特許文献3参照)とがある。しかしながら、リモート方式では、一旦別の場所で発生させた放電プラズマをガスなどで吹き付けることによって放電プラズマを間接的に被処理物に接触させるため洗浄能力が低いという問題があった。また、従来のダイレクト方式では、放電プラズマに直接被処理物を接触させるためにリモート方式と比べて洗浄能力は高いが、被処理物に与えるダメージが大きいという問題があった。
本発明の目的は、被処理物に与えるダメージを抑制することができるとともに洗浄能力が高いプラズマ処理方法を提供することにある。
本発明は、大気圧近傍の圧力下の放電プラズマにより被処理物を処理する方法であって、互いに向き合って配置されている第1電極と第2電極との間にヘリウムガスおよびアルゴンガスの少なくとも一方を含むガスを導入する工程と、第1電極と第2電極との間に周波数が1MHz以上50MHz以下の高周波電圧を印加することによって放電プラズマを発生させる工程と、放電プラズマを被処理物に接触させることによって被処理物を処理する工程と、を含む、プラズマ処理方法である。
ここで、本発明のプラズマ処理方法において、上記の被処理物はガラス基板であってもよい。
また、本発明のプラズマ処理方法において、上記のガスは酸素ガスを含むことが好ましい。
さらに、本発明のプラズマ処理方法において、上記のガスは水蒸気を含まないことが好ましい。
本発明によれば、被処理物に与えるダメージを抑制することができるとともに洗浄能力が高いプラズマ処理方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
図1(a)〜(c)に本発明のプラズマ処理方法の好ましい一例を図解する模式的な断面図を示す。まず、図1(a)に示すように、所定の間隔をあけて互いに向き合って配置されている第1電極1と第2電極2との間にヘリウムガスおよびアルゴンガスの少なくとも一方を含むガス3を導入する。これにより、第1電極1と第2電極2との間の雰囲気がガス3で置換される。なお、第2電極2の側方には被処理物を搬送するための搬送ローラ4が設置されている。
ここで、第1電極1および第2電極2は導電体からなっており、これらの電極の対向面の少なくとも一方には、放電を安定な状態で持続させるために誘電体を設置することが好ましい。第1電極1および第2電極2に用いられる導電体としては、たとえば鉄、銅若しくはアルミニウムなどの金属単体、ステンレス若しくは真鍮などの合金、または金属間化合物などがある。また、上記誘電体としては、たとえばポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ガラス、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタンまたはチタン酸バリウムなどがある。
また、ガス3はヘリウムガスおよびアルゴンガスの少なくとも一方を含んでいるガスであればよく、特にガス3は酸素ガスを含んでいることが好ましい。ガス3が酸素ガスを含んでいる場合には被処理物の処理効率が向上する傾向にある。ここで、酸素ガスの含有量は、ガス3全体の0.001体積%以上20体積%以下であることが好ましく、0.01体積%以上5体積%以下であることがより好ましい。酸素ガスの含有量がガス3全体の0.001体積%未満である場合には被処理物の処理効率が向上しない傾向にあり、ガス3全体の20体積%よりも多い場合には後述する放電プラズマが発生しにくい傾向にある。酸素ガスの含有量がガス3全体の0.01体積%以上5体積%以下である場合には、放電プラズマの発生が容易であるとともに被処理物の処理効率を向上させることができる傾向にある。
また、ガス3は水蒸気を含んでいないことが好ましい。従来の特許文献1においてはストリーマー放電による被処理物へのダメージを抑制する観点から水蒸気を含むガスを用いているが、ガス3が水蒸気を含んでいる場合には後述する放電プラズマが発生しにくく処理効率が向上しない傾向にある。
本発明に用いられるガス3としては、たとえばヘリウムガス、アルゴンガス、ヘリウムガスとアルゴンガスとの混合ガス、ヘリウムガスと酸素ガスとの混合ガス、アルゴンガスと酸素ガスとの混合ガス、またはヘリウムガスとアルゴンガスと酸素ガスとの混合ガスなどが挙げられる。
次に、図1(b)に示すように、第1電極1と第2電極2との間に周波数が1MHz以上50MHz以下の高周波電圧を印加することによって大気圧近傍の圧力下で放電プラズマ5を発生させる。これは、第1電極1と第2電極2との間にヘリウムガスおよびアルゴンガスの少なくとも一方を含むガス3を導入し、第1電極1と第2電極2との間に周波数が1MHz以上50MHz以下の高周波電圧を印加して、大気圧近傍の圧力下で放電プラズマ5を発生させることによって、被処理物に与えるダメージを抑制しつつ洗浄能力を高くすることができることを本発明者が見い出したことによるものである。すなわち、特許文献1などに記載の従来のダイレクト方式のプラズマ処理においては周波数が10kHz(特許文献1の段落[0052])程度の高周波電圧が印加されていたが、本発明ではこれを1MHz以上50MHz以下まで引き上げ、さらにガス3としてヘリウムガスおよびアルゴンガスの少なくとも一方を含むガスを用いることによって、従来のダイレクト方式では達成できなかった被処理物に与えられるダメージを抑制することができる。さらに、本発明における洗浄能力は従来のダイレクト方式における洗浄能力と同等以上となる。ここで、本発明における「大気圧近傍の圧力下」とは具体的には6×104Pa以上2.1×105Pa以下の圧力下のことをいい、特に本発明においては9.3×104Pa以上1.07×105Pa以下の圧力下であることが好ましい。
最後に、図1(c)に示すように、搬送ローラ4によって被処理物6が搬送され、放電プラズマ5と被処理物6とを接触させることによって、被処理物6のプラズマ処理が行なわれる。本発明に用いられる被処理物6としてはたとえばガラス基板を用いることができ、このガラス基板には表面に何も形成されていない素ガラスからなるガラス基板だけでなく、素ガラスの表面に導電膜および/または絶縁膜が形成されたガラス基板も含まれる。ここで、素ガラスの表面に導電膜および/または絶縁膜が形成されたガラス基板としては、たとえば以下の(1)〜(5)に示す形態のものが挙げられる。
(1)表面にトランジスタのゲート電極形成を目的とした導電膜が製膜されたガラス基板。この導電膜としては、たとえばアルミニウム、クロム、またはアルミニウムとクロムとの合金などが用いられる。
(2)(1)のガラス基板の導電膜の製膜側の表面にトランジスタのゲート絶縁膜形成を目的とした絶縁膜が製膜されたガラス基板。この絶縁膜としては、たとえば窒化シリコン、酸化シリコン、アモルファスシリコンまたは窒化シリコンと酸化シリコンとの複合膜などが用いられる。
(3)(2)のガラス基板の絶縁膜の製膜側の表面にトランジスタのソース・ドレイン電極形成を目的とした導電膜が製膜されたガラス基板。この導電膜としては、たとえばアルミニウム、クロム、またはアルミニウムとクロムとの合金などが用いられる。
(4)(3)のガラス基板の導電膜の製膜側の表面にトランジスタの保護絶縁膜形成を目的とした絶縁膜が製膜されたガラス基板。この絶縁膜としては、たとえば窒化シリコン、酸化シリコン、ポリシリコン(多結晶シリコン)または窒化シリコンと酸化シリコンとの複合膜などが用いられる。
(5)(4)のガラス基板の絶縁膜の製膜側の表面にトランジスタの画素電極形成を目的として導電膜を製膜したガラス基板。この導電膜としては、ITO(Indium Tin Oxide)などが用いられる。
なお、上記の(1)〜(5)に示す形態のガラス基板において導電膜および絶縁膜は互いに材質の異なる複数の膜から構成されていてもよく、本発明においては上記の(1)〜(5)に示すガラス基板の形態に限定されないことは言うまでもない。
本発明に用いられる被処理物6としては、上記以外のガラス基板としてディスプレイ用カラーフィルタを設置したガラス基板なども含まれ、さらにガラス基板以外にもたとえばシリコン基板、TAB(TapeAutomated Bonding)フィルム、FPC(Flexible Printed Circuit)フィルムまたはこれらの表面に導電膜および/または絶縁膜が形成されている板状若しくはシート状の基板などを用いることもできる。
このような本発明のプラズマ処理方法は、洗浄能力が高いために被処理物の洗浄処理に好適に用いられるが、洗浄処理以外にも被処理物に形成されているレジストの剥離などにも用いることができる。
(被処理物の作製)
図2の模式的断面図に示すように、口径が8インチの円板状のシリコン基板7上に、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法を用いて8nmの厚さの酸化シリコン膜からなるゲート酸化膜8および400nmの厚さの酸化シリコン膜からなるフィールド酸化膜9を形成し、さらにこれらの膜上に厚さ400nmのポリシリコン膜10を所定のパターン状に形成した後に幅10mm×長さ10mmの大きさに分割することによってダメージ評価用の試料を複数作製した。なお、これらのダメージ評価用のそれぞれの試料には、アンテナ比(ポリシリコン膜10の面積A/ゲート酸化膜8の面積G)をそれぞれ700000、500000、350000および35000に設定した素子P1(アンテナ比:700000)、素子S1(アンテナ比:500000)、素子A1(アンテナ比:350000)および素子A2(アンテナ比:35000)をそれぞれ形成した。また、洗浄能力評価用の試料として素ガラスからなる幅370mm×長さ470mm×厚さ0.7mmの直方体状のガラス基板を複数用意した。
(実施例1)
図3の模式的断面図に示すプラズマ処理装置を用いて、上記のダメージ評価用の試料を上記の洗浄能力評価用の試料であるガラス基板上の一部に設置したものを被処理物6としてプラズマ処理を行なった。なお、図3において被処理物6としては、図面の簡略化のため、ガラス基板のみを表示している。図3に示すプラズマ処理装置は、長方形状の開口部14を両端に備えたチャンバ11と、チャンバ11の内部において互いに向かい合っている第1電極1aおよび第2電極2aならびに第1電極1bおよび第2電極2bと、チャンバ11の上部に設置されたガス導入管12と、チャンバ11の下部に設置されたガス排出管13とを含んでいる。ここで、チャンバ11の大きさは横幅Dが238mm、高さHが118mmおよび奥行き(紙面に対して垂直な方向の長さ;以下同じ)が450mmである。また、第1電極1a、第2電極2a、第1電極1bおよび第2電極2bの大きさはそれぞれ横幅d1が50mm、高さh1が20mmおよび奥行きが590mmである。また、第1電極1aと第2電極2aとの間の間隔および第1電極1bと第2電極2bとの間の間隔は6mmであった。さらに、開口部14の大きさはそれぞれ高さh2が6mmおよび奥行きが380mmである。また、第1電極1a、第1電極1b、第2電極2aおよび第2電極2bはそれぞれステンレス製であって、表面にはそれぞれ溶射によってアルミナ膜が設置されている。
このようなプラズマ処理装置を用いて、まず、アクリル樹脂製のチャンバ11の内部にガス導入管12からヘリウム(He)ガスと酸素(O2)ガスとの混合ガス3(ヘリウムガスの体積:酸素ガスの体積=99.8:0.2)を導入し、チャンバ11の内部のガスをガス排出管13から排出して、チャンバ11の内部の雰囲気を混合ガス3で置換した。ここで、チャンバ11の内部の雰囲気の圧力は1.06×105Paであった。
次に、第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間にそれぞれ周波数が1.4MHzの高周波電圧を印加することによって、これらの電極の間に放電プラズマ5をそれぞれ発生させた。
最後に、搬送ローラ4によって、被処理物6を放電プラズマ5の発生箇所まで図3の左側から右側へ2m/minの速度で搬送し、ダメージ評価用の試料および洗浄能力評価用の試料について同時にプラズマ処理を行なった。そして、プラズマ処理後の試料についてそれぞれダメージ評価および洗浄能力評価を行なった。実施例1におけるこれらの評価結果をそれぞれ表1に示す。また、参考のために、プラズマ処理前の試料の評価結果も表1に示す(表1の未処理の欄に記載)。
なお、ダメージ評価は、上記プラズマ処理後のダメージ評価用の試料の図2に示すゲート酸化膜8に対して厚さ方向に電圧を印加したときのそれぞれの素子(P1、S1、A1およびA2)のリーク電流量(pA;ピコアンペア)を調べることにより行なった。表1におけるリーク電流量の数値は、上記のダメージ評価において、ゲート酸化膜8に印加した電圧を増加し、ゲート酸化膜8のリーク電流量が1nAとなった時の電圧をGOI電圧として、そのGOI電圧の1/2の時のリーク電流量を表示している。ここで、リーク電流量が多いほど、プラズマ処理によって素子に与えたダメージが大きいと考えられるので、表1におけるリーク電流量の数値が小さいほど素子に与えたダメージがより小さいものとして評価した。
また、洗浄能力評価は、上記プラズマ処理後の洗浄能力評価用の試料のガラス基板のプラズマ処理部に純粋の水滴を付着させ、その水滴の接触角を測定することにより行なった。ここで、接触角が5°以下であればガラス基板の表面の汚染物は除去されたものと考えることができるので(非特許文献1の33〜34ページ参照)、表1における接触角が5°以下の場合には洗浄能力が高いものとして評価した。
(実施例2)
図3に示す第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間にそれぞれ周波数が13.56MHzの高周波電圧を印加したこと以外は実施例1と同一の方法で、上記のダメージ評価用の試料および洗浄能力評価用の試料についてプラズマ処理を行なった。そして、プラズマ処理後の試料について実施例1と同一の方法でダメージ評価および洗浄能力評価をそれぞれ行なった。実施例2におけるこれらの評価結果をそれぞれ表1に示す。
(実施例3)
図3に示す第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間にそれぞれ周波数が40.68MHzの高周波電圧を印加したこと以外は実施例1と同一の方法で、上記のダメージ評価用の試料および洗浄能力評価用の試料についてプラズマ処理を行なった。そして、プラズマ処理後の試料について実施例1と同一の方法でダメージ評価および洗浄能力評価をそれぞれ行なった。実施例3におけるこれらの評価結果をそれぞれ表1に示す。
(実施例4)
図3に示すチャンバ11の内部にアルゴン(Ar)ガス3(アルゴンガスの体積比率100%)を導入し、第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間にそれぞれ周波数が13.56MHzの高周波電圧を印加したこと以外は実施例1と同一の方法で、上記のダメージ評価用の試料および洗浄能力評価用の試料についてプラズマ処理を行なった。そして、プラズマ処理後の試料について実施例1と同一の方法でダメージ評価および洗浄能力評価をそれぞれ行なった。実施例4におけるこれらの評価結果をそれぞれ表1に示す。
(実施例5)
図3に示すチャンバ11の内部にアルゴンガスと酸素ガスとの混合ガス3(アルゴンガスの体積:酸素ガスの体積=99.8:0.2)を導入し、第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間にそれぞれ周波数が13.56MHzの高周波電圧を印加したこと以外は実施例1と同一の方法で、上記のダメージ評価用の試料および洗浄能力評価用の試料についてプラズマ処理を行なった。そして、プラズマ処理後の試料について実施例1と同一の方法でダメージ評価および洗浄能力評価をそれぞれ行なった。実施例5におけるこれらの評価結果をそれぞれ表1に示す。
(比較例1)
図3に示す第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間にそれぞれ周波数が5kHzの高周波電圧を印加したこと以外は実施例1と同一の方法で、上記のダメージ評価用の試料および洗浄能力評価用の試料についてプラズマ処理を行なった。そして、プラズマ処理後の試料について実施例1と同一の方法でダメージ評価および洗浄能力評価をそれぞれ行なった。比較例1におけるこれらの評価結果をそれぞれ表1に示す。
(比較例2)
図3に示す第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間にそれぞれ周波数が100kHzの高周波電圧を印加したこと以外は実施例1と同一の方法で、上記のダメージ評価用の試料および洗浄能力評価用の試料についてプラズマ処理を行なった。そして、プラズマ処理後の試料について実施例1と同一の方法でダメージ評価および洗浄能力評価をそれぞれ行なった。比較例2におけるこれらの評価結果をそれぞれ表1に示す。
(比較例3)
図3に示す第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間にそれぞれ周波数が900kHzの高周波電圧を印加したこと以外は実施例1と同一の方法で、上記のダメージ評価用の試料および洗浄能力評価用の試料についてプラズマ処理を行なった。そして、プラズマ処理後の試料について実施例1と同一の方法でダメージ評価および洗浄能力評価をそれぞれ行なった。比較例3におけるこれらの評価結果をそれぞれ表1に示す。
(比較例4)
図3に示すチャンバ11の内部にヘリウムガスと酸素ガスと水蒸気(H2O)とからなる混合ガス3(ヘリウムガスの体積:酸素ガスの体積:水蒸気の体積=96.8:2:1.2)を導入し、第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間にそれぞれ周波数が5kHzの高周波電圧を印加したこと以外は実施例1と同一の方法で、上記のダメージ評価用の試料および洗浄能力評価用の試料についてプラズマ処理を行なった。そして、プラズマ処理後の試料について実施例1と同一の方法でダメージ評価および洗浄能力評価をそれぞれ行なった。比較例4におけるこれらの評価結果をそれぞれ表1に示す。
Figure 2006272319
(結果と考察)
表1に示されるように、実施例1〜5におけるプラズマ処理は高い洗浄能力を有し、また素子に与えるダメージも比較例1〜4におけるプラズマ処理と比べて大きく抑制できていることがわかった。
これは、実施例1〜5においては、比較例1〜4よりも周波数の高い1.4MHz以上40.68MHz以下の高周波電圧が印加され、さらにヘリウムガスおよびアルゴンガスの少なくとも一方を含むガスを採用することによって、放電プラズマ中の荷電粒子の被処理物への1回の衝突当たりの接触時間を好適化することができるためと推測される。すなわち、放電プラズマ中の荷電粒子の被処理物への1回の衝突当たりの接触時間が長いほど処理能力は向上する一方で被処理物に与えるダメージも大きくなり、放電プラズマ中の荷電粒子の被処理物への1回の衝突当たりの接触時間が短いほど被処理物に与えるダメージは小さくなる一方で処理能力も低下すると考えられるが、実施例1〜5においては比較例1〜4と比べてこの1回の衝突当たりの接触時間が好適化されているために、上記のような結果が得られたものと推測される。また、この結果から、図3に示す第1電極1aと第2電極2aとの間および第1電極1bと第2電極2bとの間のそれぞれに周波数が1MHz以上50MHz以下の高周波電圧を印加した場合にも同様の効果が得られるものと考えられる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のプラズマ処理方法は、液晶パネルを用いた液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)を用いた有機ELディスプレイなどのFPDの製造などに好適に用いられる。
本発明のプラズマ処理方法の好ましい一例を図解する模式的な断面図である。 実施例1〜5および比較例1〜4において用いられたダメージ評価用の試料中の1つの素子の模式的な断面図である。 実施例1〜5および比較例1〜4において用いられたプラズマ処理装置の模式的な断面図である。
符号の説明
1,1a,1b 第1電極、2,2a,2b 第2電極、3 ガス、4 搬送ローラ、5 放電プラズマ、6 被処理物、7 シリコン基板、8 ゲート酸化膜、9 フィールド酸化膜、10 ポリシリコン膜、11 チャンバ、12 ガス導入管、13 ガス排出管。

Claims (4)

  1. 大気圧近傍の圧力下の放電プラズマにより被処理物を処理する方法であって、互いに向き合って配置されている第1電極と第2電極との間にヘリウムガスおよびアルゴンガスの少なくとも一方を含むガスを導入する工程と、前記第1電極と前記第2電極との間に周波数が1MHz以上50MHz以下の高周波電圧を印加することによって前記放電プラズマを発生させる工程と、前記放電プラズマを前記被処理物に接触させることによって前記被処理物を処理する工程と、を含む、プラズマ処理方法。
  2. 前記被処理物はガラス基板であることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  3. 前記ガスは酸素ガスを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のプラズマ処理方法。
  4. 前記ガスは水蒸気を含まないことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
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