JP2006269990A - 外部共振型半導体レーザ - Google Patents
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Abstract
【課題】 レーザ光の拡がり角を一定にし、非点収差を取り除いたレーザ光を出力することが可能である外部共振型半導体レーザを提供する。
【解決手段】 同一端面より少なくとも2方向にレーザ光を出射する半導体レーザ素子1と、出射する一方のレーザ光を外部共振用レーザ光8とし、他方のレーザ光を出力用レーザ光9とする外部共振型半導体レーザであり、外部共振用レーザ光8と出力用レーザ光9との各光路に跨って、前記半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を含む面に垂直な第一の方向にレーザ光を絞り込む第一のレーザ光拡がり角調整部2と、前記2方向のレーザ光の光軸を二等分する中心軸7方向と前記第一の方向とに垂直な方向を第二の方向とした場合に、第一の方向と第二の方向の両方向にレーザ光を絞り込む第二のレーザ光拡がり角調整部3とから構成されるビーム整形素子を配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】 同一端面より少なくとも2方向にレーザ光を出射する半導体レーザ素子1と、出射する一方のレーザ光を外部共振用レーザ光8とし、他方のレーザ光を出力用レーザ光9とする外部共振型半導体レーザであり、外部共振用レーザ光8と出力用レーザ光9との各光路に跨って、前記半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を含む面に垂直な第一の方向にレーザ光を絞り込む第一のレーザ光拡がり角調整部2と、前記2方向のレーザ光の光軸を二等分する中心軸7方向と前記第一の方向とに垂直な方向を第二の方向とした場合に、第一の方向と第二の方向の両方向にレーザ光を絞り込む第二のレーザ光拡がり角調整部3とから構成されるビーム整形素子を配置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、外部共振型半導体レーザに関し、特に、同一端面より少なくとも2方向にレーザ光を出射する半導体レーザ素子を用いた外部共振型半導体レーザに関する。
従来、半導体レーザは、小型なコヒーレント光源として、光通信技術、光計測技術、さらには光加工技術など多様な用途に利用されている。しかしながら、半導体レーザは一般的に光出力が小さく、温度変化に依存して波長や光量がシフトし易い。さらには、光出力を上げるため半導体レーザの駆動電流を大きくするとスペクトル幅が広がるなどの問題点がある。
これに対して、外部共振型半導体レーザは、半導体レーザ素子から出射するレーザ光の一部(特定波長光)を半導体レーザ素子にフィードバックし、光出力の安定化を図るものとして知られている。例えば、特許文献1に示すように、半導体レーザ素子のバックビームをレンズとホログラフィック回折格子を用いて、ビーム中の特定波長光のみを半導体レーザ素子に帰還させるものが提案されている。
近年では、利得導波路型半導体レーザの高出力特性を利用した外部共振型半導体レーザが提案されている。利得導波路型半導体レーザにおいては、同一端面より出射するレーザ光が、レーザ素子内の導波路の光軸から外れた2方向に出射されるため、一方のレーザ光を半導体レーザ素子にフィードバックし、他方のレーザ光を出力光として利用するものである。
利得導波路型半導体レーザを用いた外部共振型半導体レーザの例としては、非特許文献1,2及び特許文献2などの例がある。
非特許文献1に記載された外部共振型半導体レーザを図6に示す。利得導波路型半導体レーザ(Gain-guided diode laser) からは半導体レーザ素子101内の導波路の光軸107から外れた2方向に出射光108,109は放出される。これらの出射光をコリメートするため、速軸用コリメータ(FAC)102と遅軸用コリメータ(SAC)103が設けられている。レーザ光の一部は、アパーチャ105を通過し、高反射(HR)ミラー4で反射し、再度、アパーチャ105、遅軸用コリメータ(SAC)103及び速軸用コリメータ(FAC)102を通過して半導体レーザ素子101に帰還し、外部共振型半導体レーザ光108を形成する。他方、出力用レーザ光109は、速軸用コリメータ(FAC)102、遅軸用コリメータ(SAC)103及びアパーチャ106を通過して出射される。
非特許文献2は、外部共振型半導体レーザから出射されるレーザ光のスペクトル幅の狭窄化を図るものであり、図7に示すように、外部共振型半導体レーザからは半導体レーザ素子110内の導波路の光軸から外れた2方向に出射光118,119は放出される。外部共振型半導体レーザ光118に関しては、半導体レーザ素子110から出射したレーザ光の一部を、速軸用コリメータ(FAC)111とレンズ112及びアパーチャ113を通過させると共に、レンズ114で平行光に修正してエタロン115並びに回折格子116により、特定波長光に関する共振用の光学系を構成している。図7では、エタロン115の調整及び回折格子116の角度調整を行うことで、波長選択性を高める工夫がなされている。なお、図7中の符号117は、出力用レーザ光119を外部に導出する反射手段である。
特許文献2の外部共振型半導体レーザも基本的には、図7に示すものと類似の構成であり、図8に示すように、半導体レーザ120から出射するレーザ光の一部124をシリンダーレンズ121及びエタロン122を介して回折格子123に入射し、反射光125を半導体レーザ120に帰還させるものである。そして、半導体レーザ120からの他のレーザ光を出力用レーザ光126として放出するよう構成されている。
しかしながら、上述のような利得導波路型半導体レーザを用いた外部共振型半導体レーザにおいては、速軸用コリメータ(FAC)の焦点距離x(図9参照)と遅軸用コリメータ(SAC)の焦点距離y(図6または図7参照)とが、たとえば1:10以上の比率で大きく異なるため、出力用レーザ光の拡がり角が水平方向と垂直方向とで異なり、レーザ光をレンズで絞った際に非点収差が生じる。このような現象は、光導波路への結合において損失が生じる(結合損失)などの悪影響が生じる虞がある。
特開昭58−71687号公報
WO03/055018 A1
Volker Raab, etal., "External resonator design for high-power laser diodes that yield 400 mW of TEM00 power", p167-169, vol.27, No.3, OPTICS LETTERS, February 1, 2002
Volker Raab, etal., "Tuning high-power laser diodes with as much as 0.38 W of power and M2=1.2 over a range of 32 nm with 3-GHz bandwidth, p1995-1997, Vol.27, No.22, OPTICS LETTERS, November 15, 2002
本発明が解決しようとする課題は、上述した課題を解決し、外部共振器内でのレーザ光形状を、水平方向と垂直方向で一致させることで、あるいは可能な限り形状を近づけることで、レーザ光の拡がり角を一定にし、非点収差を取り除いたレーザ光を出力することが可能であり、かつ構成を複雑化させず部品点数の少ない外部共振型半導体レーザを提供することである。
本発明の請求項1に係る外部共振型半導体レーザは、同一端面より少なくとも2方向にレーザ光を出射する半導体レーザ素子と、出射する一方のレーザ光を外部共振用レーザ光とし、他方のレーザ光を出力用レーザ光とする外部共振型半導体レーザにおいて、前記外部共振用レーザ光と前記出力用レーザ光との各光路に跨って配置されるビーム整形素子と、該外部共振用レーザ光のみを反射する反射手段とを有し、前記ビーム整形素子は、前記半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を含む面に垂直な第一の方向にレーザ光を絞り込む第一のレーザ光拡がり角調整部と、前記半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を二等分する中心軸方向と前記第一の方向とに垂直な方向を第二の方向とした場合に、第一の方向と第二の方向の両方向にレーザ光を絞り込む第二のレーザ光拡がり角調整部とから構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る外部共振型半導体レーザは、請求項1において、前記第一のレーザ光拡がり角調整部は速軸用コリメータであり、前記第二のレーザ光拡がり角調整部は遅軸用コリメータであることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る外部共振型半導体レーザは、請求項1または2において、前記反射手段は、外部共振用レーザ光が照射される領域のみに反射面が形成されている部分反射ミラーであることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る外部共振型半導体レーザは、請求項1または2において、前記反射手段は、外部共振用レーザ光の反射面に特定波長光のみを反射するフィルタ膜が形成されていることを特徴とする。
本発明の外部共振型半導体レーザにあっては、半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を含む面に垂直な第一の方向にレーザ光を絞り込む第一のレーザ光拡がり角調整部と、前記半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を二等分する中心軸方向と前記第一の方向とに垂直な方向を第二の方向とした場合に、第一の方向と第二の方向の両方向にレーザ光を絞り込む第二のレーザ光拡がり角調整部とから構成されているビーム整形素子が存在するため、半導体レーザ素子より出射されたレーザ光は、最初に半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を含む面に垂直な第一の方向にレーザ光の拡がりが絞り込まれてレーザ光拡がり角が調整され、引き続き、前記半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を二等分する中心軸方向と前記第一の方向とに垂直な方向を第二の方向とした場合に、第一の方向と第二の方向の両方向にレーザ光の拡がりが絞り込まれてレーザ光拡がり角が調整される。すなわち、第一の方向は二段階でコリメートし、第二の方向は一段階でコリメートすることにより、両者のレーザ光拡がり角を調整しレーザ光の断面形状を整形することができた。
これにより、第一の方向(たとえば垂直方向)と第二の方向(たとえば水平方向)におけるレーザ光の拡がり角が一致し、両者の焦点距離が見かけ上同じものとなり、レーザ光の形状が垂直方向と水平方向とで一致あるいは可能な限り近づけられたものとなる。したがって、非点収差が取り除かれたレーザ光を出力することが可能となり、かつ構成を複雑化させず部品点数の少ない外部共振型半導体レーザを提供することが可能となる。
本発明に係る外部共振型半導体レーザについて、以下に詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明に係る外部共振型半導体レーザの概略を示す図であり、図1は、半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を含む面に垂直な第一の方向(以下、この方向を「垂直方向」という。)から見た状態を示し、図2は、半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を二等分する中心軸方向と前記第一の方向とに垂直な方向を第二の方向(以下、この方向を「水平方向」という。)から見た状態を示す。
本発明の外部共振型半導体レーザは、図1及び図2に示すように、半導体レーザ素子1と、ビーム整形素子2,3と、反射する反射手段4とを有している。
図1及び図2は、本発明に係る外部共振型半導体レーザの概略を示す図であり、図1は、半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を含む面に垂直な第一の方向(以下、この方向を「垂直方向」という。)から見た状態を示し、図2は、半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を二等分する中心軸方向と前記第一の方向とに垂直な方向を第二の方向(以下、この方向を「水平方向」という。)から見た状態を示す。
本発明の外部共振型半導体レーザは、図1及び図2に示すように、半導体レーザ素子1と、ビーム整形素子2,3と、反射する反射手段4とを有している。
半導体レーザ素子1は、同一端面より少なくとも2方向にレーザ光を出射するものであり、たとえば、本発明においては、利得導波路型半導体レーザを利用することができる。利得導波路型半導体レーザとは、レーザの活性層がp型半導体およびn型半導体との接合面に沿って50μm〜400μm程度の広い幅を持つものである。この利得導波路型半導体レーザは、駆動電流の増加に伴い活性層の両端部の屈折率が高くなるため、活性層自身が凹レンズの効果を持ち、出射するレーザ光が2方向に曲げられるという特性を持つ。
半導体レーザ素子1から2方向に出射するレーザ光8,9は、ビーム整形素子2,3を通過して、中心軸7に沿う平行ビームにコリメートされる。一方のレーザ光8は、半導体レーザ素子1の励起光となる外部共振用レーザ光として利用される。コリメートされたレーザ光8は、反射手段4で反射され、反射されたビームは、再度、ビーム整形素子2,3を通過して、半導体レーザ素子1に帰還する。
他方のレーザ光9は、出力用レーザ光として、ビーム整形素子2,3を通過した後、外部に出力される。
他方のレーザ光9は、出力用レーザ光として、ビーム整形素子2,3を通過した後、外部に出力される。
ビーム整形素子は、外部共振用レーザ光8と出力用レーザ光9との各光路に跨って配置されるものであり、半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を含む面に垂直な第一の方向(図1において紙面と垂直をなす方向)にレーザ光を絞り込む第一のレーザ光拡がり角調整部2と、前記半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を二等分する中心軸7方向と前記第一の方向とに垂直な方向を第二の方向(図2において紙面と垂直をなす方向)とした場合に、第一の方向と第二の方向の両方向にレーザ光を絞り込む第二のレーザ光拡がり角調整部3とから構成されている。たとえば、本発明においては、第一のレーザ光拡がり角調整部2は、円筒形レンズよりなる速軸用コリメータ(以下、「FAC」という場合がある。)とし、第二のレーザ光拡がり角調整部3は、球レンズよりなる遅軸用コリメータ(以下、「SAC」という場合がある。)3とから構成することができる。これにより、外部共振用レーザ光8及び出力用レーザ光9を、共通の光学系で効率良くコリメートすることが可能となる。
反射手段4は、反射ミラーとすることができる。この反射ミラーは、外部共振用レーザ光8が照射される領域にのみ鏡面状の反射面5が形成されている部分反射ミラーを利用することが好ましい。また、反射面5の形成領域を調整することにより、ビーム形状を調整することも可能となる。形成領域の調整はダイシングにより非反射領域を削ってもよいし、さらに、反射面5以外の領域に光吸収膜や反射防止膜などを形成することで、より効果的にビーム形状の調整が可能となる。
また、反射手段4は、本発明においては、図3に示すように、外部共振用レーザ光8の反射面に特定波長光のみを反射するフィルタ膜6が形成されたものとすることもできる。これにより、波長選択性を高め、出力用レーザ光9のスペクトル幅の狭窄化を行うことが可能となる。
以上のように構成された外部共振型半導体レーザにより、共振器内のビーム形状を、たとえば垂直方向と水平方向とで一致させることが可能となり、このとき共振器からの出力ビームの2つの方向での拡がり角は一致し、非点収差は取り除かれることができる。
以下、本発明の外部共振型半導体レーザによってレーザ光の拡がり角が調整され、共振器内のビーム形状が水平方向と垂直方向とで一致あるいは可能な限り近づけられたものとなることを確認するため、図2に示す光学系において、ビーム整形素子2,3によりコリメートされた出力用レーザ光9の所定位置での断面形状を観察した。
半導体レーザ素子1は、イーグルヤード・フォトニクス(Eagleyard Photonics) 社製の利得導波路型半導体レーザを用い、直径125μm,屈折率1.45であり、焦点距離0.08mmの円筒形レンズ(光ファイバ片)からなるFAC2と、焦点距離20mmの軸対象球面レンズからなるSAC3、さらに反射手段4として、縦3mm×横3mmの面を鏡面仕上げした反射ミラーを利用して、外部共振型半導体レーザを構成した。
半導体レーザ素子1は、イーグルヤード・フォトニクス(Eagleyard Photonics) 社製の利得導波路型半導体レーザを用い、直径125μm,屈折率1.45であり、焦点距離0.08mmの円筒形レンズ(光ファイバ片)からなるFAC2と、焦点距離20mmの軸対象球面レンズからなるSAC3、さらに反射手段4として、縦3mm×横3mmの面を鏡面仕上げした反射ミラーを利用して、外部共振型半導体レーザを構成した。
そして、半導体レーザを350mW(駆動電圧1.21V、駆動電流800mA)で駆動するとともに、オフィール(Ophir) 社製のビームプロファイル分析器で出力用レーザ光9の所定位置での断面形状を得た。なお、出力用レーザ光9の断面形状を確認した所定位置は、半導体レーザ素子1の背面(図中左端面)を原点Oとし、原点より50mmの位置をA点、原点より200mmの位置をB点、原点より500mmの位置をC点とした。その結果を、図4及び図5に示す。図4は、原点Oでの出力用レーザ光の断面形状を示す図である。また、図5は、原点Oより50mmのA点位置、原点より200mmのB点位置、及び原点より500mmのC点位置での断面形状を、図4に示す原点Oでの出力用レーザ光の断面形状を示す図の10倍スケールでそれぞれ示す図である。
また、比較例として、半導体レーザ素子101は、イーグルヤード・フォトニクス(Eagleyard Photonics) 社製の利得導波路型半導体レーザを用い、焦点距離0.9mmの円筒形レンズからなるFAC102と、焦点距離20mmの円筒形レンズからなるSAC103、さらに反射手段104を備えた、図9に示す従来の外部共振型半導体レーザを構成し、本発明と同様に、原点oでの出力用レーザ光の断面形状、及び原点oより50mmのa点位置、原点より200mmのb点位置、及び原点より500mmのc点位置での断面形状をそれぞれ確認し、その結果を、図4及び図10に示す。図10もまた、図4に示す原点oでの出力用レーザ光の断面形状を示す図の10倍スケールでそれぞれ示す図である。
図5(本発明)と図10(従来)を比較することにより、以下の点が明らかとなった。
(1)従来の外部共振型半導体レーザの場合、原点O(o)において50μm(水平方向)×4μm(垂直方向)の断面形状であったレーザ光(図4参照)は、a点では570μm×360μm、b点では580μm×820μm、さらにc点では1160μm×2050μmとなっており、水平方向と垂直方向ではレーザ光の調整具合に差が残存し、水平方向と垂直方向との断面形状を一致させることは困難であった。
(2)これに対し、本発明の外部共振型半導体レーザの場合、原点O(o)において50μm(水平方向)×4μm(垂直方向)の断面形状であったレーザ光(図4参照)は、A点では570μm×700μm、B点では560μm×710μm、C点では1170μm×1040μmとなっていた。この結果より、本発明によれば、ビーム形状を水平方向と垂直方向とで一致させるように整形することができることが確認された。
(1)従来の外部共振型半導体レーザの場合、原点O(o)において50μm(水平方向)×4μm(垂直方向)の断面形状であったレーザ光(図4参照)は、a点では570μm×360μm、b点では580μm×820μm、さらにc点では1160μm×2050μmとなっており、水平方向と垂直方向ではレーザ光の調整具合に差が残存し、水平方向と垂直方向との断面形状を一致させることは困難であった。
(2)これに対し、本発明の外部共振型半導体レーザの場合、原点O(o)において50μm(水平方向)×4μm(垂直方向)の断面形状であったレーザ光(図4参照)は、A点では570μm×700μm、B点では560μm×710μm、C点では1170μm×1040μmとなっていた。この結果より、本発明によれば、ビーム形状を水平方向と垂直方向とで一致させるように整形することができることが確認された。
本発明の外部共振型半導体レーザは、小型なコヒーレント光源として、光通信技術、光計測技術、さらには光加工技術など多様な用途に適用できる。
1 半導体レーザ素子、2 ビーム整形素子(速軸用コリメータ:FAC)、3 ビーム整形素子(遅軸用コリメータ:SAC)、4 反射手段(反射ミラー)、5 反射面、6 フィルタ膜、7 中心軸、8 外部共振用レーザ光、9 出力用レーザ光。
Claims (4)
- 同一端面より少なくとも2方向にレーザ光を出射する半導体レーザ素子と、出射する一方のレーザ光を外部共振用レーザ光とし、他方のレーザ光を出力用レーザ光とする外部共振型半導体レーザにおいて、
前記外部共振用レーザ光と前記出力用レーザ光との各光路に跨って配置されるビーム整形素子と、該外部共振用レーザ光のみを反射する反射手段とを有し、
前記ビーム整形素子は、前記半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を含む面に垂直な第一の方向にレーザ光を絞り込む第一のレーザ光拡がり角調整部と、前記半導体レーザから出射された2方向のレーザ光の光軸を二等分する中心軸方向と前記第一の方向とに垂直な方向を第二の方向とした場合に、第一の方向と第二の方向の両方向にレーザ光を絞り込む第二のレーザ光拡がり角調整部とから構成されていることを特徴とする外部共振型半導体レーザ。 - 前記第一のレーザ光拡がり角調整部は速軸用コリメータであり、前記第二のレーザ光拡がり角調整部は遅軸用コリメータであることを特徴とする請求項1記載の外部共振型半導体レーザ。
- 前記反射手段は、外部共振用レーザ光が照射される領域のみに反射面が形成されている部分反射ミラーであることを特徴とする請求項1または2記載の外部共振型半導体レーザ。
- 前記反射手段は、外部共振用レーザ光の反射面に特定波長光のみを反射するフィルタ膜が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の外部共振型半導体レーザ。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070417 |
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