JP2006269919A - パターン形成方法 - Google Patents

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Yoshihiko Hirai
義彦 平井
Takaaki Konishi
高晃 小西
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Abstract

【課題】ナノ・インプリント法により低圧プレスで金型を傷めることなく、高アスペクト比の微細な転写凹凸パターン層を精密に基板上に成形することができる高アスペクト比パターン形成方法を提供する。
【解決手段】基板1上に形成する樹脂層2は、金型型面に接する表面熱可塑性樹脂層22と、表面熱可塑性樹脂層を受ける下地熱可塑性樹脂層21とを備え、表面熱可塑性樹脂層が下地熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂よりガラス転移温度以上で低い粘弾性を示す熱可塑性樹脂によって形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、パターン形成方法に関する。
半導体集積回路の集積度の向上に伴って、複雑で微細なレジストパターンが求められるようになっているが、たとえば、このような微細なレジストパターンを高効率に得ることができるパターン形成方法として、ナノ・インプリント法が既に提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。
すなわち、ナノ・インプリント法は、図10(a)に示すように、シリコン、石英、ガラス等からなる基板100上に樹脂を塗布して樹脂層200を形成する。つぎに、図10(b)に示すように、基板100上の樹脂層200を樹脂のガラス転移温度以上に加熱した状態で、ナノサイズの微細パターンを型面310に有する金型300を用いてプレスしたのち、冷却して樹脂を硬化させる。最後に、図10(c)に示すように、金型300を分離させることによって、金型300の型面310の微細な凹凸パターンが転写された転写樹脂層400が基板100の表面に形成されるようになっている。
したがって、このナノ・インプリント法を用いれば、通常の光リソグラフィーと異なり、精密光学系や現像工程が必要なく、装置や工程の簡略化が可能なため、低コストな加工プロセス構築が可能となる。
しかも、位置合わせや引き続くプロセスが不要であり,インプリント成型したそのものが機能性要素となるため、回折格子などの光学要素の製造に適していると考えられる。
ところで、サブ波長領域での光の共鳴,偏向などを利用するためには,高いアスペクト比の凹凸パターンを備えた構造体が必要となってくる。
しかしながら、従来のナノ・インプリント法を用いて、上記のような高アスペクト比の凹凸パターンを備えた構造体を製造するのは、非常に困難である。
すなわち、樹脂層に弾性率が大きい樹脂を用いた場合、樹脂の機械的強度が高いので、金型の離型時に金型に引っ張られて樹脂が伸びることが少ないが、プレスによって金型型面の凹部の奥まで樹脂を十分に充填させようとすると、大きなプレス圧が必要となり、金型が壊れやすいという問題がある。
一方、樹脂層に弾性率が小さい樹脂を用いた場合、小さいプレス圧でも型面の凹部の奥まで十分に樹脂を充填可能であるが、離型時に金型との摩擦によって樹脂が引き伸ばされて成形不良を招くという問題がある。因みに、発明者らの経験ではアスペクト比が3程度までは、従来のナノ・プリント法によって比較的容易に成形することができるが、アスペクト比が6を超えると離型時に不良が目立つ。
S. Y. Chou, P. R. Krauss, and P. J. Renstrom: Appl. Phys. Lett. 67, 3114 (1995)
本発明は、上記事情に鑑みて、低圧プレスで金型を傷めることなく、高アスペクト比の微細な転写凹凸パターン層を精密に基板上に成形することができる高アスペクト比パターン形成方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のパターン形成方法(以下、「請求項1のパターン形成方法」と記す)は、熱可塑性樹脂によって基板上に樹脂層を形成するとともに、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、溶融温度以下に前記樹脂層を加熱した状態で、型面に複数の微細な突部形成用凹部を備える金型によって前記樹脂層をプレスし、前記金型の突部形成用凹部形状をした複数の突部を有する転写樹脂層を前記基板上に成形するパターン形成方法において、前記樹脂層は、金型型面に接する表面熱可塑性樹脂層と、表面熱可塑性樹脂層を受ける下地熱可塑性樹脂層とを備え、前記表面熱可塑性樹脂層が前記下地熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂よりガラス転移温度以上で低い粘弾性を示す熱可塑性樹脂によって形成されることを特徴としている。
本発明の請求項2に記載のパターン形成方法(以下、「請求項2のパターン形成方法」と記す)は、請求項1のパターン形成方法において、表面熱可塑性樹脂層を、下地熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂より平均分子量が低い熱可塑性樹脂で形成することを特徴としている。
本発明の請求項3に記載のパターン形成方法(以下、「請求項3のパターン形成方法」と記す)は、請求項1または請求項2のパターン形成方法において、得ようとするパターンの突部の幅をL、突部の間隔をS、突部の高さh、下地熱可塑性樹脂層の膜厚をt1、表面熱可塑性樹脂層の膜厚をt2としたとき、以下の数式(1)〜(3)
k × L × h =(L + S) ×t2・・・(1)
0.6≦k≦0.8・・・(2)
(t1 + t2)≧3h・・・(3)
を満足することを特徴としている。
本発明の請求項4に記載のパターン形成方法(以下、「請求項4のパターン形成方法」と記す)は、熱可塑性樹脂によって基板上に樹脂層を形成するとともに、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、溶融温度以下に前記樹脂層を加熱した状態で、型面に複数の微細な突部形成用凹部を備える金型によって前記樹脂層をプレスし、前記金型の突部形成用凹部形状をした複数の突部を有する転写樹脂層を前記基板上に成形するパターン形成方法において、プレス後、前記熱可塑性樹脂をガラス転移温度より90℃〜110℃低い温度まで冷却した状態および乾燥雰囲気中で前記転写樹脂層を金型から離型させることを特徴としている。
本発明の請求項5に記載のパターン形成方法(以下、「請求項5のパターン形成方法」と記す)は、請求項4のパターン形成方法において、樹脂層をアクリル系樹脂によって形成するとともに、樹脂層を0℃〜5℃まで冷却した状態で転写樹脂層を金型から離型させることを特徴としている。
本発明において、金型は、特に限定されないが、従来のナノ・インプリント法に用いられるものと同様の手法で得られるものが使用できる。また、金型の型面は、特に限定されないが、離型性をよくするためにフッ素樹脂加工やプラズマ処理することが好ましい。
樹脂層を形成する熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)等が挙げられ、中でも、PMMA、PLA、PC等が好適に用いられる。また、樹脂層を構成する樹脂中には、微小粒子やカーボンナノ材料が分散されていても構わない。
請求項1のパターン形成方法において、表面熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂と下地熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂とは、弾性率に差があり、しかも相溶性があれば、同種の樹脂でも、異種の樹脂でも構わない。
なお、同種の樹脂の場合は、弾性率の差は、分子量の差と強い相関があり、分子量の低下に伴い弾性率も減少する。すなわち、高分子量の樹脂の方が、低分子量の樹脂に比べガラス転移温度以上での粘弾性が大きい。一方、ガラス転移温度以下の弾性領域では、弾性率の小さい、すなわち分子量の低い樹脂は、強度も低いが、弾性率の大きい、すなわち分子量の高い樹脂は、強度は強い。
このため、請求項2のパターン形成方法のように、表面熱可塑性樹脂層を、下地熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂より平均分子量が低い熱可塑性樹脂で形成することで請求項1のパターン形成方法が達成できる。
樹脂層の形成方法としては、特に限定されないが、たとえば、基板上にまず下地熱可塑性樹脂層となる熱可塑性樹脂の溶液をスピンコートによって塗布し、ベークするなどして溶媒を揮発させて下地熱可塑性樹脂層を形成したのち、この下地熱可塑性樹脂層の上に表面熱可塑性樹脂層となる熱可塑性樹脂の溶液をスピンコートによって塗布し、溶媒を揮発させて表面熱可塑性樹脂層を形成する方法が挙げられる。
さらに、請求項1のパターン形成方法においても、請求項3のパターン形成方法のように、プレス後、前記熱可塑性樹脂をガラス転移温度より90℃〜110℃低い温度まで冷却した状態および乾燥雰囲気中で前記転写樹脂層を金型から離型させるようにしてもよい。
また、本発明のパターン形成方法において、樹脂層の厚さは、突部形成に十分な厚さであれば、特に限定されないが、請求項1のパターン形成方法のように、表面熱可塑性樹脂層と下地熱可塑性樹脂層とを設ける場合、表面熱可塑性樹脂層は、汎用FEM(有限要素法)解析プログラム(日本MSC社製MARC)を用いた解析モデルによると、請求項3の形成方法のように、得ようとするパターンの突部の幅をL、突部の間隔をS、突部の高さh、下地熱可塑性樹脂層の膜厚をt1、表面熱可塑性樹脂層の膜厚をt2としたとき、以下の数式(1)〜(3)
k × L × h =(L + S) ×t2・・・(1)
0.6≦k≦0.8・・・(2)
(t1 + t2)≧3h・・・(3)
を満足することが好ましい。
すなわち、上記式(1)〜(3)を満足させると、図1に示すように、表面熱可塑性樹脂層22の樹脂がスムーズに突部形成用凹部に入り込み、精密に突部24を形成することができるとともに、下地熱可塑性樹脂層21が最も理想的に突部24の根元部分に入り込む。したがって、突部24の根元部分がより強度的に優れたものとなる。
因みに、L=Sのとき、t2は、0.3h≦t2≦0.4を満足すればよい。
請求項4および請求項5のパターン形成方法において、乾燥雰囲気にする方法としては、特に限定されないが、たとえば、窒素雰囲気などの不活性ガス中で行う方法、真空状態で行う方法などが挙げられる。
さらに、本発明のパターン形成方法は、ナノサイズのパターン形成に好適に使用できるが、マイクロサイズ以上のサイズのパターン形成にも用いることができる。
以上のように、請求項1および請求項2のパターン形成方法は、樹脂層が、金型型面に接する表面熱可塑性樹脂層と、表面熱可塑性樹脂層を受ける下地熱可塑性樹脂層とを備え、表面熱可塑性樹脂層が下地熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂よりガラス転移温度以上で低い粘弾性を示す熱可塑性樹脂によって形成されるようになっているので、プレス圧を低くした場合でも、低い粘弾性を示す表面熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂が突部形成用凹部内にスムーズに入り込む。しかも、高い粘弾性を示す下地熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂は、プレス圧によってその突部形成用凹部の入口部分のみ芯材状に入り込む。
そして、得られた転写樹脂層は、突部の根元部に弾性率の高い、すなわち、機械的強度が大きい熱可塑性樹脂が芯材として分布され、突部の根元部分の強度が上がるため、高アスペクト比の突部を備える構造体を製造する場合においても、金型から離型させる際に、パターン転写部の突部がその根元部分で破断したり、離型時の摩擦による伸びたりすることがなく、精密に成形することができる。
特に請求項3のパターン形成方法のようにすれば、パターンの突部の根元部分がより強度的に優れたものとなり、より安定して正確なパターンを得ることができる。
請求項4のパターン形成方法は、プレス後、前記熱可塑性樹脂をガラス転移温度より90℃〜110℃低い温度まで冷却した状態および乾燥雰囲気中で前記転写樹脂層を金型から離型させるようにしたので、低い弾性率の熱可塑性樹脂を樹脂層として用いた場合でも離型の際、転写樹脂層の樹脂が適度な硬度となり、金型との摩擦抵抗によって樹脂が引き伸ばされたり、突部が破断したりすることなくなる。また、真空や乾燥窒素などの乾燥雰囲気中で離型するため、樹脂に雰囲気中の水分などが結露することがない。
しかも、低い弾性率の樹脂の場合、粘弾性も低いため、プレス時に樹脂層の樹脂が金型の凹部内にスムーズに充填される。
以下に、本発明を、その実施の形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。
図2は、本発明のパターン形成方法の1つの実施の形態を工程順に説明している。
このパターン形成方法は、図2(e)に示すように、得ようとする転写樹脂層2aの突部24の幅をL、突部24の間隔をS、突部24の高さをhとするとともに、図2(a)および図2(b)に示すように、下地熱可塑性樹脂層21の厚さをt1、表面熱可塑性樹脂の厚さをt2としたとき、以下の数式(1)〜(3)
k × L × h =(L + S) ×t2・・・(1)
0.6≦k≦0.8・・・(2)
(t1 + t2)≧3h・・・(3)
を満足するように、まず、図2(a)に示すように、基板1の表面に弾性率が高い高分子量の熱可塑性樹脂をシクロヘキサノン、クロロホルム、トルエン等の溶媒に溶解させた樹脂溶液をスピンコート等によって、厚さt1になるように均一に塗布し、ベークするなどして溶媒を揮発させて下地熱可塑性樹脂層21を形成する。
つぎに、図2(b)に示すように、下地熱可塑性樹脂層21の上に弾性率が低い低分子量の樹脂をクロロホルムやトルエン等の溶媒に溶解させた樹脂溶液をスピンコート等によって、厚さt2になるように均一に塗布し、ベークするなどして溶媒を揮発させて表面熱可塑性樹脂層22を形成する。すなわち、基板1上に下地熱可塑性樹脂層21と表面熱可塑性樹脂層22の2層構造の樹脂層2を形成する。
続いて、この樹脂層2が形成された基板1を、図2(c)および図3に示すように、型面31に複数の微細な凹溝状をした突部形成用凹部32が幅w=S,凹部ピッチp=L、凹部深さd=hとなるように形成された金型(ラインアンドスペースモールド)3が設けられたプレス成形装置(図示せず)にセットし、樹脂層2を形成する樹脂をガラス転移温度以上溶融温度以下に加熱した状態で、図2(d)に示すように、金型3を樹脂層2にプレスして金型3の微細凹凸パターンを樹脂層2に転写したのち、樹脂をガラス転移温度より90℃〜110℃低い温度まで冷却して転写樹脂層2aを固化させるとともに、プレス成形装置の少なくとも金型の型面を含む部分を乾燥空気雰囲気に保つ。
そして、樹脂が固化後に金型3を離型させて、図2(e)に示すように、複数の突部24を有する転写樹脂層2aを基板1上に成形する。
上記パターン形成方法によれば、プレス圧を低くした場合でも、低い粘弾性を示す表面熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂が突部形成用凹部内にスムーズに入り込み、高い粘弾性を示す下地熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂は、プレス圧によってその突部形成用凹部の入口部分のみ表面熱可塑性樹脂層を表面側に残した状態で芯材状に入り込む。したがって、突部の根元部分の強度が上がるため、高アスペクト比の突部を備える構造体を製造する場合においても、金型から離型させる際に、パターン転写部の突部がその根元部分で破断したり、離型時の摩擦による伸びたりすることがなく、精密に成形することができる。
また、樹脂をガラス転移温度より90℃〜110℃低い温度まで冷却した状態で離型させるようにしたので、離型時の摩擦による樹脂の伸びをより確実に防止することができる。
しかも、離型の際に、乾燥雰囲気に保つようにしたので、結露による成形不良も確実に防ぐことができる。すなわち、結露が生じると、液滴の表面張力によって突部同士が付着する恐れがある。
本発明にかかるパターン形成方法は、上記の実施の形態に限定されない。
たとえば、上記の実施の形態では、金型から転写樹脂層を離型させるにあたり、転写樹脂層を0〜5℃に保つようにしているが、樹脂の種類や、突部の形状によっては常温(10℃〜30℃)に保った状態で離型させるようにしても構わない。
また、上記の実施の形態では、金型が、微細な凹溝状をした突部形成用凹部を平行かつ等ピッチに備えていたが、平行でなくても構わないし、等ピッチでなくても構わない。
以下に、本発明の具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
まず、石英基板(25mm×25mm×厚さ1.5mm)の表面に高分子量のPMMA(シグマ アルドリッチ ジャパン社製、数平均分子量996000)をスピンコートによって塗布して膜厚1500nmの下地熱可塑性樹脂層を形成した。つぎに、この下地熱可塑性樹脂層の表面に低分子量のPMMA(シグマ アルドリッチ ジャパン社製、数平均分子量15000)をスピンコートによって塗布して膜厚600nmの表面熱可塑性樹脂層を形成し、石英基板上の下地熱可塑性樹脂層と表面熱可塑性樹脂層とからなる樹脂層を形成した。
つぎに、プレス成形装置に、基板をセットし、170℃まで樹脂層を加熱した状態で図3に示す各部の寸法がw=p=300nm,d=2100nmである凹溝状の突部形成用凹部を平行に等ピッチで備えた金型を用いて、上記樹脂層をプレス圧30MPaでプレスした。
そして、プレス完了後、樹脂温度を常温まで冷却したのち、金型3を離型させて、基板上に金型形状が転写された石英基板上に転写樹脂層を成形した。
得られた転写樹脂層の状態をSEM(走査電子顕微鏡)で調べたところ、図4に示すように、転写樹脂層は、略金型の突部形成用凹部と同形状の突部が綺麗に並んでいた。
(比較例1)
石英基板上に低分子量のPMMA(シグマ アルドリッチ ジャパン社製、数平均分子量15000)のみをスピンコートによって塗布して膜厚2100nmの厚さの樹脂層を形成した以外は、上記実施例1と同様にして転写樹脂層の成形を行った。
得られた転写樹脂層の状態をSEM(走査電子顕微鏡)で調べたところ、図5に示すように、転写樹脂層は、破断していた。
(比較例2)
石英基板上に低分子量のPMMA(シグマ アルドリッチ ジャパン社製、数平均分子量350000)のみをスピンコートによって塗布して膜厚2000nmの厚さの樹脂層を形成した以外は、上記実施例2と同様にして転写樹脂層の成形を行った。
得られた転写樹脂層の状態をSEM(走査電子顕微鏡)で調べたところ、転写樹脂層は、図6に示すように、突部が500nm程度の高さしかなく、突部形成用凹部に十分に樹脂が充填されないことがわかった。
(実施例2)
まず、石英基板(25mm×25mm×厚さ1.5mm)の表面に高分子量のPMMA(シグマ アルドリッチ ジャパン社製、数平均分子量996000)をスピンコートによって塗布して膜厚1500nmの下地熱可塑性樹脂層を形成した。つぎに、この下地熱可塑性樹脂層の表面に低分子量のPMMA(シグマ アルドリッチ ジャパン社製、数平均分子量15000)をスピンコートによって塗布して膜厚700nmの表面熱可塑性樹脂層を形成し、石英基板上の下地熱可塑性樹脂層と表面熱可塑性樹脂層とからなる樹脂層を形成した。
つぎに、プレス成形装置に、基板をセットし、170℃まで樹脂層を加熱した状態で図3に示す各部の寸法がL=S=500nm,d=2300nmである凹溝状の突部形成用凹部を平行に等ピッチで備えた金型を用いて、上記樹脂層をプレス圧30MPaでプレスした。
そして、プレス完了後、樹脂が3℃になるまで冷却したのち、真空状態(0.01Pa以下)にして金型3を離型させて、基板上に金型形状が転写された石英基板上に転写樹脂層を成形した。
得られた転写樹脂層の状態をSEM(走査電子顕微鏡)で調べたところ、実施例1と同様に、転写樹脂層は、略金型の突部形成用凹部と同形状の突部が綺麗に並んでいた。
また、転写樹脂層の表面熱可塑性樹脂層部分(低分子量樹脂部分)を溶媒で除去したところ、残った下地熱可塑性樹脂層部分(高分子量樹脂部分)は、突部と同じピッチで畝状部を備えた形状になっていた。このことから、下地熱可塑性樹脂層が、汎用FEM(有限要素法)解析プログラム(日本MSC社製MARC)を用いた解析モデルとおり、うまく突部の根元部分に入り込むように成形されることがわかる。
(実施例3)
まず、石英基板(25mm×25mm×厚さ1.5mm)の表面に高分子量のPMMA(シグマ アルドリッチ ジャパン社製、数平均分子量150000)をスピンコートによって塗布して膜厚2100nmの樹脂層を形成した。
つぎに、プレス成形装置に、基板をセットし、180℃まで樹脂層を加熱した状態で図3に示す各部の寸法がL=S=200nm,h=2100nmである凹溝状の突部形成用凹部を平行に等ピッチで備えた金型を用いて、上記樹脂層をプレス圧30MPaでプレスした。
そして、プレス完了後、樹脂を3℃にまで冷却したのち、真空状態(0.01Pa以下)にして金型3を離型させて、基板上に金型形状が転写された石英基板上に転写樹脂層を成形した。
得られた転写樹脂層の状態をSEM(走査電子顕微鏡)で調べたところ、実施例1と同様に、転写樹脂層は、突部の高さが2200nmと若干伸びは認められたものの略金型の突部形成用凹部と同形状の突部が綺麗に並んでいた。
(比較例3)
プレス完了後、樹脂を15℃(常温)に保った状態で離型した以外は、実施例3と同様にして転写樹脂層の成形を行った。
得られた転写樹脂層の状態をSEM(走査電子顕微鏡)で調べたところ、図7に示すように、転写樹脂層は、突部が4500nmまで伸びていた。
(比較例4)
プレス完了後、樹脂を−5℃の過冷却状態で離型した以外は、実施例3と同様にして転写樹脂層の成形を行った。
得られた転写樹脂層の状態をSEM(走査電子顕微鏡)で調べたところ、図8に示すように、転写樹脂層は、大部分の突部が500nm程度の高さ部分で破断していた。
なお、参考のため、数平均分子量996000、350000、120000、15000の各PMMAについて弾性率の温度依存性を調べたところ、図9に示すようになった。すなわち、図9の結果からも、分子量が高い程、弾性率も高くなることがわかる。
本発明にかかるパターン形成方法は、特に限定されないが、たとえば、高アスペクト比が要求される1/4波長板、光/光共鳴スイッチ等の製造や、血液から血清成分を分離するための微細フィルターや、抗原抗体反応の検出を効率よく行うための抗体固定用微細構造などの製造に用いることができる。
請求項1のパターン形成方法を実施した場合の理想状態を、汎用FEM(有限要素法)解析プログラム(日本MSC社製MARC)を用いて解析した解析モデルである。 請求項1のパターン形成方法の1つの実施の形態をその工程順に説明する概略図である。 実施例および比較例で用いた金型の概略説明図である。 実施例1で得られた転写樹脂層のSEM写真である。 比較例1で得られた転写樹脂層のSEM写真である。 比較例2で得られた転写樹脂層のSEM写真である。 比較例3で得られた転写樹脂層のSEM写真である。 比較例4で得られた転写樹脂層のSEM写真である。 実施例および比較例で用いた樹脂の弾性率の温度依存性を示すグラフである。 従来のナノ・インプリント法をその工程順に説明する概略図である。
符号の説明
1 基板
2 樹脂層
2a 転写樹脂層
21 下地熱可塑性樹脂層
22 表面熱可塑性樹脂層
24 突部
3 金型
31 型面
32 突部形成用凹部

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂によって基板上に樹脂層を形成するとともに、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、溶融温度以下に前記樹脂層を加熱した状態で、型面に複数の微細な突部形成用凹部を備える金型によって前記樹脂層をプレスし、前記金型の突部形成用凹部形状をした複数の突部を有する転写樹脂層を前記基板上に成形するパターン形成方法において、前記樹脂層は、金型型面に接する表面熱可塑性樹脂層と、表面熱可塑性樹脂層を受ける下地熱可塑性樹脂層とを備え、前記表面熱可塑性樹脂層が前記下地熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂よりガラス転移温度以上で低い粘弾性を示す熱可塑性樹脂によって形成されることを特徴とするパターン形成方法。
  2. 表面熱可塑性樹脂層を、下地熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂より平均分子量が低い熱可塑性樹脂で形成する請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 得ようとするパターンの突部の幅をL、突部の間隔をS、突部の高さh、下地熱可塑性樹脂層の膜厚をt1、表面熱可塑性樹脂層の膜厚をt2としたとき、以下の数式(1)〜(3)
    k × L × h =(L + S) ×t2・・・(1)
    0.6≦k≦0.8・・・(2)
    (t1 + t2)≧3h・・・(3)
    を満足する請求項1または請求項2に記載のパターン形成方法。
  4. 熱可塑性樹脂によって基板上に樹脂層を形成するとともに、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、溶融温度以下に前記樹脂層を加熱した状態で、型面に複数の微細な突部形成用凹部を備える金型によって前記樹脂層をプレスし、前記金型の突部形成用凹部形状をした複数の突部を有する転写樹脂層を前記基板上に成形するパターン形成方法において、プレス後、前記熱可塑性樹脂をガラス転移温度より90℃〜110℃低い温度まで冷却した状態および乾燥雰囲気中で前記転写樹脂層を金型から離型させることを特徴とするパターン形成方法。
  5. 樹脂層をアクリル系樹脂によって形成するとともに、樹脂層を0℃〜5℃まで冷却した状態で転写樹脂層を金型から離型させる請求項3に記載のパターン形成方法。
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