JP2006269414A - 電解質膜用硬化性樹脂組成物、電解質膜の製造方法及び電解質膜・電極接合体の製造方法 - Google Patents

電解質膜用硬化性樹脂組成物、電解質膜の製造方法及び電解質膜・電極接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反応の完結性に優れ、ゲル分率の高い電解質膜を得るための電解質膜用硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(a)一分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和基と少なくとも1個のイオン伝導性基もしくはその前駆体基とを有する化合物として100質量部、(b)一分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有し、イオン伝導性基及びその前駆体基を有しない化合物として0〜300質量部、(c)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に直結した水素原子を有する有機ケイ素化合物として10〜300質量部、(d)白金族系触媒、(e)溶剤として0〜5,000質量部、からなることを特徴とする電解質膜用硬化性樹脂組成物。これにより、電解質膜や、電解質膜・電極接合体を製造することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池における電解質膜用硬化性樹脂組成物、電解質膜の製造方法及び電解質膜・電極接合体の製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池用電解質膜を用いた燃料電池は、作動温度が100℃以下と低く、そのエネルギー密度が高いことから、電気自動車の電源や簡易補助電源として広く実用化が期待されている。この固体高分子型燃料電池においては、電解質膜、白金系の触媒、ガス拡散電極、及び電解質膜と電極の接合体などに関する重要な要素技術があり、この中でも、電解質膜は、燃料電池としての特性に関与する最も重要な技術の一つである。
固体高分子型燃料電池においては、電解質膜の両面に燃料拡散電極と空気拡散電極が複合されており、電解質膜と電極とは実質的に一体構造になっている。このため、電解質膜はプロトンを伝導するための電解質として作用し、また、加圧下においても燃料である水素やメタノールと酸化剤である空気又は酸素とを直接混合させないための隔膜としての役割も有する。
このような電解質膜としては、電解質としてイオン(プロトン)の移動速度が大きく、イオン交換容量が高いこと、電気抵抗を低く保持するために保水性が一定かつ高いことが要求される。一方、隔膜としての役割から、膜の力学的な強度が大きいこと、及び寸法安定性が優れていること、長期の使用に対する化学的な安定性に優れていること、燃料である水素ガスやメタノール、酸化剤である酸素ガスに対して過剰な透過性を有しないことなどが要求される。
初期の固体高分子電解質膜型燃料電池では、スチレンとジビニルベンゼンの共重合で製造した炭化水素系樹脂のイオン交換膜が電解質膜として使用されていた。しかし、この電解質膜は、耐久性が非常に低いため実用性に乏しく、そのためその後はデュポン社によって開発されたフッ素樹脂系のパーフルオロスルホン酸膜「ナフィオン(デュポン社登録商標)」等が一般に用いられてきた。
しかしながら、「ナフィオン」等の従来のフッ素樹脂系電解質膜は、モノマーの合成から出発するために、製造工程が多く、コストが高くなる問題があり、実用化する場合の大きな障害になっている。また、電解質膜の膜厚は薄いほうが、プロトンが伝導しやすく、燃料電池の発電特性は良好になるが、電解質膜と電極の密着性を向上するため、電解質膜と電極を高温でプレスする際、電解質膜の膜厚が薄いと電解質膜が破損する問題があった。
そのため、前記「ナフィオン」等に替わる低コストの電解質膜を開発する努力が行われており、例えば、ポリエーテルエーテルケトンなどの炭化水素系ポリマーにスルホン酸基を導入した電解質膜、フッ素樹脂にスチレンなどを放射線グラフトし、その芳香族環にスルホン酸基を導入した電解質膜などが知られているが、いずれの電解質膜も膜を作製した後、電極と高温でプレスして一体化されており、膜の破損、工程が煩雑などといった問題があった。また、高温、加圧での接合は密着性が必ずしも十分でなかった。
生産性、密着性を向上するために、特開2003−203646号公報(特許文献1)には、溶剤に溶解した電解質膜を電極上に塗工し、溶剤を一部含有した状態で圧着しているが、電解質膜は硬化しておらず、密着性に劣るものであった。
また、特開2003−217342号公報(特許文献2)、特開2003−217343号公報(特許文献3)では、耐久性を向上する目的で電解質膜の架橋が提案されているが、これは固体の電解質膜を架橋しており、電解質膜・電極接合体を作製するためには高温でのプレスが必須であった。
また、国際公開第03/033576号パンフレット(特許文献4)では、電解質膜中に非電解質モノマーを含浸させて重合することで、燃料透過性を抑制する方法が提案されているが、非電解質モノマーは硬化するものの、含浸した膜は固体であるため、電解質膜・電極接合体を作製するためには高温でのプレスが必要であった。
特開2003−203646号公報 特開2003−217342号公報 特開2003−217343号公報 国際公開第03/033576号パンフレット
本出願人は、先にこれらの問題を解決する方法として、特願2004−044414において、一分子中に少なくとも1個のエチレン性基とイオン伝導性基を有するモノマーを含有する組成物を提案した。ここでは、硬化して電解質膜としての特性を満足させるために、前記モノマーと官能基含有オリゴマーとを共重合させて硬化膜を作製する方法であるが、ラジカル反応であるため、モノマーの重合が必ずしも完結せず、ゲル分率が低くなるおそれがあった。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、反応の完結性に優れ、ゲル分率の高い電解質膜を得るための電解質膜用硬化性樹脂組成物、電解質膜の製造方法及び電解質膜・電極接合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、
(a)一分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和基と少なくとも1個のイオン伝導性基もしくはその前駆体基とを有する化合物、
必要に応じて(b)一分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有し、イオン伝導性基及びその前駆体基を有しない化合物、
(c)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に直結した水素原子を有する有機ケイ素化合物、
(d)白金族系触媒、
必要に応じて(e)溶剤
からなる液状硬化性樹脂組成物を付加反応により硬化した膜が、ゲル分率が高く、優れたイオン伝導性を有し、燃料電池用の電解質膜として有用で、生産性よく製造し得ること、更に、触媒が担持された第一の電極上に、上記電解質膜用液状硬化性樹脂組成物を塗工し、加熱により硬化膜を形成した後、該硬化膜上に、触媒が担持された第二の電極を隣接して配置する工程を行うか、あるいは、触媒が担持された第一の電極上に、上記電解質膜用液状硬化性樹脂組成物を塗工し、この塗工膜に隣接して、触媒が担持された第二の電極を配置した後、加熱により前記樹脂組成物を硬化させて硬化膜を形成する工程を行うことにより、電解質膜と電極とが熱プレス等の処理をしなくても良好に密着し得、燃料電池用として有用な電解質膜・電極接合体を工業的に有利に製造できることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記電解質膜用硬化性樹脂組成物、電解質膜の製造方法及び電解質膜・電極接合体の製造方法を提供する。
請求項1:
(a)一分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和基と少なくとも1個のイオン伝導性基もしくはその前駆体基とを有する化合物 100質量部、
(b)一分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有し、イオン伝導性基及びその前駆体基を有しない化合物 0〜300質量部、
(c)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に直結した水素原子を有する有機ケイ素化合物 10〜300質量部、
(d)白金族系触媒 触媒量、
(e)溶剤 0〜5,000質量部
からなることを特徴とする電解質膜用硬化性樹脂組成物。
請求項2:
ケイ素原子に直結した水素原子とエチレン性不飽和基の比が0.5〜5(モル比)であることを特徴とする請求項1記載の電解質膜用硬化性樹脂組成物。
請求項3:
(a)成分のイオン伝導性基もしくはその前駆体基が、(a),(b),(c)成分の合計質量(kg)に対し0.1〜5.0モルであることを特徴とする請求項1又は2記載の電解質膜用硬化性樹脂組成物。
請求項4:
請求項1,2又は3記載の電解質膜用硬化性樹脂組成物を、基材上に溶剤蒸発後の膜厚が200μm以下になるように塗工する工程と、塗工した樹脂組成物を加熱により溶剤蒸発と付加反応を行い、硬化膜を形成する工程とを含むことを特徴とする電解質膜の製造方法。
請求項5:
(a)成分としてイオン伝導性基の前駆体基を有する請求項1,2又は3記載の電解質膜用硬化性樹脂組成物を、基材上に溶剤蒸発後の膜厚が200μm以下となるように塗工する工程と、塗工した樹脂組成物の加熱により溶剤蒸発と付加反応を行い、硬化膜を形成する工程と、イオン伝導性前駆体基をイオン伝導性基化する工程とを含むことを特徴とする電解質膜の製造方法。
請求項6:
触媒が担持された第一の電極上に、請求項1,2又は3記載の硬化性樹脂組成物を塗工し、加熱により溶剤蒸発と付加反応を行い、硬化膜を形成した後、該硬化膜上に、触媒が担持された第二の電極を隣接して配置する工程を含むことを特徴とする電解質膜・電極接合体の製造方法。
請求項7:
触媒が担持された第一の電極上に、請求項1,2又は3記載の硬化性樹脂組成物を塗工し、更に、この塗工膜に隣接して、触媒が担持された第二の電極を配置した後、加熱により前記樹脂組成物の溶剤蒸発と付加反応を行い、硬化膜を形成する工程を含むことを特徴とする電解質膜・電極接合体の製造方法。
本発明によれば、イオン伝導性に優れた硬化膜となり得る電解質膜用硬化性樹脂組成物、生産性とイオン伝導性、膜強度などの特性を同時に満足した燃料電池用電解質膜、及び燃料電池用電解質膜・電極接合体を得ることができる。本発明の方法により製造された燃料電池用電解質膜は、膜厚を薄くすることが可能であるため、膜抵抗を小さくすることができ、固体高分子型燃料電池及びダイレクトメタノール型燃料電池用電解質膜として特に有用である。また、硬化反応が十分完結した膜であるため、発電特性が長期間変化しないことが期待できる。
本発明の電解質膜用硬化性樹脂組成物の(a)成分は、一分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和基と少なくとも1個のイオン伝導性基もしくはその前駆体基とを有する化合物である。ここで、エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、ビニルエーテル基、アリルエーテル基等のアルケニルエーテル基、(メタ)アクリロイル基などが挙げられ、イオン伝導性基としては、カルボン酸基(−COOH)、スルホン酸基(−SO3H)等が挙げられる。具体的な化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、スチレンスルホン酸、アリルベンゼンスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、ビニルスルホン酸、フルオロビニルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸フルオロビニルエーテル、パーフルオロビニルエーテルスルホン酸及びそのアルカリ金属塩、パーフルオロアルキルスルホニルフルオライドフルオロビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートモノマー、エポキシ基とビニル基含有ポリブタジエンなどが例示される。これらの中でも、付加反応の容易性、硬化膜形成性といった点からエポキシ基及びビニル基含有化合物が好ましい。
なお、本発明においては、イオン伝導性基としてスルホン酸基、更にスルホン酸基の前駆体基を用いるものが、高イオン伝導度の点から好ましい。スルホン酸基の前駆体基としては、スルホニルフルオライド、スルホン酸の金属塩、亜硫酸ナトリウムなどでスルホン酸金属塩とするためのグリシジル基などが挙げられる。
また、イオン伝導度の観点から、(a)成分のイオン伝導性基もしくはその前駆体基が、(a),(b),(c)成分の合計質量(kg)に対し0.1〜5.0モルとなることが好ましく、更に好ましくは0.5〜2.0モルである。0.1モルより少ないとイオン伝導性が低下し、5.0モルより多いと燃料透過性が大となるおそれがある。
(b)成分である一分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有し、イオン伝導性基及びその前駆体基を有しない化合物は、かかる条件を満たす化合物であればよく、分子鎖両末端及び/又は側鎖にエチレン性不飽和基を有する炭化水素化合物、ポリエーテル化合物、フッ素化合物、シリコーン化合物などが例示され、室温(25℃)で液状又は固体状のものが好ましいが、特に限定されるものではない。エチレン性不飽和基の具体的な例としては、ビニル基、アリル基、ヘキセニル基などのアルケニル基、ビニルエーテル、アリルエーテルなどのアルケニルエーテル基、(メタ)アクリロイル基などが例示されるが、付加反応性に優れるアルケニル基が望ましい。
上記エチレン性不飽和基を有する炭化水素化合物としては、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,9−デカジエン、ジビニルベンゼン、1,4−ブタジエンオリゴマーなどが例示される。
ポリエーテル化合物としては、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジアリルエーテル、ポリスチレン・プロピレングリコール共重合体のジアリルエーテルなどが例示される。
フッ素化合物としては、例えば下記式で示されるアルケニル基含有パーフルオロ化合物が挙げられるが、これに限定されるものではない。
Figure 2006269414
[式中、aは独立に0又は1、Lは2〜6の整数、b,cはそれぞれ0〜200の整数である。Xは−CH2−、−CH2O−、−CH2OCH2−又は−Y−NR−CO−(Yは−CH2−又は下記構造式(Z)
Figure 2006269414
(o,m又はp位)で示される基)
で表される基、Rは水素原子、メチル基、フェニル基又はアリル基、X’は−CH2−、−OCH2−、−CH2OCH2−又は−CO−NR−Y’−(Y’は−CH2−又は下記構造式(Z’)
Figure 2006269414
(o,m又はp位)で示される基)]
シリコーン化合物としては、下記平均組成式
1 a2 bSiO(4-a-b)/2
(式中、R1は同一又は異種の非置換又は置換のアルケニル基以外の1価炭化水素基、R2はアルケニル基であり、0≦a<3、0<b≦3、1≦a+b≦3である。)
で表され、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を好ましくは少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンが挙げられる。この場合、R1は炭素数1〜12、特に1〜10のものが好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基が挙げられる。このオルガノポリシロキサンの中でも、下記のものが例示される。
Figure 2006269414
(式中、R1は上記の通り。x,yはx≧1、y≧0の整数であり、好ましくはxは1〜20、yは10〜1,000の整数である。)
上記(b)成分の配合量は、(a)成分100質量部に対し、(b)成分量が300質量部を超えると、硬化膜のイオン伝導度が低下するおそれがあるため、配合割合は0〜300質量部が好ましく、更に好ましくは50〜200質量部である。
(c)成分である一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に直結した水素原子(即ち、SiH基)を有する有機ケイ素化合物は、エチレン性不飽和基に付加反応し、膜を硬化させる架橋剤としての役割をするもので、この成分は一分子中にケイ原子に結合した水素原子を少なくとも2個有する有機ケイ化合物であれば特に制限されるものではない。このような有機ケイ素化合物としては、下記平均組成式
cdSiO(4-c-d)/2
(式中、Rは同一又は異種の炭素数1〜20、特に1〜6のアルキル基、アリール基等の1価の炭化水素基であり、0≦c<3、0<d≦3、1≦c+d≦3である。)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしてより具体的には、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
より好ましい構造を下記に示す。
Figure 2006269414
(式中、Meはメチル基を表し、nは2〜45の整数を表す。)
また、(c)成分の有機ケイ素化合物として、下記一般式
Figure 2006269414
[式中、a及びbは0又は1であるが、a,bは同時に0とはならない。a,bのいずれか一方が0の場合、Zは水素原子,−R,−M又は−Q−Rfであり、a,bの両者が1の場合、Zは−Q−,−Rf’−又は−Q−Rf’−Q−を示す。Rは同一又は異種の炭素数1〜20、特に1〜6のアルキル基、アリール基等の1価の炭化水素基、Mは下記式(i)
Figure 2006269414
(但し、mは1〜4の整数、Rは上記と同じ。)
で示される基、Qは炭素数1〜15のエーテル結合(−O−)、アミド結合、カルボニル結合等を含んでいてもよいアルキレン基、アリーレン基やこれらが結合した基等の2価の有機基、Rfは1価のパーフルオロアルキル基、パーフルオロオキシアルキル基、アルキル基又はオキシアルキル基、Rf’は2価のパーフルオロアルキレン基、パーフルオロオキシアルキレン基、アルキレン基又はオキシアルキレン基である。sは1,2又は3、tは0,1,2又は3である。]
で示されるものを用いることもできる。
上記有機ケイ化合物としては、例えば下記のものが挙げられる。なお、下記式でMeはメチル基を示す。
Figure 2006269414
また、(a),(b)成分との相溶性、分散性、硬化後の均一性を考慮して、一分子中に1個以上の1価のパーフルオロアルキル基、1価のパーフルオロオキシアルキル基、2価のパーフルオロオキシアルキレン基又は2価のパーフルオロオキシアルキレン基を有しているものを使用することができる。
ここで、上記Rfの1価のパーフルオロアルキル基としては、
g2g+1−(gは1〜20、好ましくは2〜10の整数)
が好ましく、2価のパーフルオロアルキレン基としては、
−Cg2g−(gは1〜20、好ましくは2〜10の整数)
が好ましい。
また、1価のパーフルオロオキシアルキル基としては、炭素数1〜500、より好ましくは1〜300、更に好ましくは1〜200のものが好ましい。好適なものとしては、下記のものを例示することができる。
Figure 2006269414
(hは1〜5の整数)
更に、2価のパーフルオロオキシアルキレン基としても、炭素数1〜500、より好ましくは1〜300、更に好ましくは1〜200であることが好ましいが、好適には下記のものが挙げられる。
Figure 2006269414
(i+jは2〜100の整数)
−(CF2O)e−(CF2CF2O)f−CF2
(e,fはそれぞれ1〜50の整数)
また、これらパーフルオロ(オキシ)アルキル基、パーフルオロ(オキシ)アルキレン基は、ケイ素原子に直接結合していてもよいが、ケイ素原子と2価の連結基Qを介して結合していてもよい。ここで2価の連結基Qとしては、例えば、炭素原子数2〜12のものが好ましく、アルキレン基、アリーレン基やこれらの組合せでも、あるいはこれらがエーテル結合酸素原子やアミド結合、カルボニル結合等を介在して結合するものであってもよい。
また、この(c)成分の有機ケイ素化合物における1価又は2価の含フッ素置換基、即ちパーフルオロアルキル基、パーフルオロオキシアルキル基、パーフルオロアルキレン基あるいはパーフルオロオキシアルキレン基を含有する1価又は2価の有機基以外のケイ素原子に結合した1価の置換基Rとしては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;あるいはこれらの基の水素原子の一部が塩素原子、シアノ基等で置換された、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜20の非置換又は置換の炭化水素基が挙げられる。
更に、この有機ケイ素化合物における一分子中のケイ素原子数は特に制限されないが、通常2〜60、特に3〜30が好ましい。
(c)成分の配合量は、(a)成分100質量部に対し10〜300質量部、好ましくは20〜100質量部使用される。配合量が10質量部より少ないと硬化度合いが不十分となり、300質量部より多いと発泡したり、経時で硬度や伸びなどの特性が変化する場合がある。通常、(a),(b)成分中に含まれる全エチレン性不飽和基1モルに対して、SiH基の量は0.5〜5.0モルが好ましく、より好ましくは1〜2モルである。
(d)成分のヒドロシリル化反応触媒としては、例えばPt、Rh、Pd等の白金族金属又はこれらの化合物が好ましく使用される。白金化合物としては、具体的に塩化白金酸又は塩化白金酸とエチレン等のオレフィンとの錯体、アルコールとビニルシロキサンとの錯体、白金/シリカ、アルミナ又はカーボン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
白金化合物以外の白金族化合物としては、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム系化合物等が知られており、例えばRhCl(PPh33、RhCl(CO)(PPh32、RhCl(C242、Ru3(CO)12、IrCl(CO)(PPh32、Pd(PPh34等が挙げられる(なお、Phはフェニル基を示す。)。
イオウ化合物などの付加反応触媒毒が存在した場合は、ロジウム触媒が被毒が少なく、ヒドロシリル化反応の触媒活性も優れているため望ましい。
これらの触媒の使用量は、特に制限されるものではなく、通常の触媒量で所望とする硬化速度を得ることができるが、経済的見地又は良好な硬化物を得るためには、硬化性組成物全質量に対して、0.1〜1,000ppm(白金族金属換算)、より好ましくは0.1〜500ppm(白金族金属換算)程度の範囲とするのがよい。
(e)成分の溶剤としては、本発明における組成物の粘度を調整する目的で使用可能なものであれば種類は特に限定しないが、組成物を均一に溶解するものが好ましく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族乃至脂環族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、水などの極性溶剤、あるいはこれらの混合溶剤が用いられる。これらの中でも極性溶剤がより好ましい。(e)成分の使用量は、(a)成分100質量部に対し0〜5,000質量部使用できる。5,000質量部より多いと、液の粘度が低下しすぎて、塗工する際にハジキなどの問題が生じる場合がある。
上記電解質膜の膜厚は200μm以下であり、望ましくは1〜50μmである。200μmを超えると、燃料電池用電解質膜とした場合の膜抵抗が大きくなるため、出力が低下するおそれがある。1μm未満では、燃料電池の燃料である水素ガスやメタノールの遮蔽性が低下して、出力が低下するおそれがある。
このように、基材上に溶剤蒸発後の膜厚が200μm以下になるように塗工した後は、塗工した組成物を加熱して溶剤蒸発と付加反応を行い、硬化膜を形成することができる。この場合、基材は目的に応じて種々選定されるが、燃料電池用電極が挙げられ、燃料電池用の触媒が担持された電極に本発明組成物による硬化膜を電解質膜として形成することができる。この際の加熱条件は適宜選定されるが、25〜200℃、特に70〜150℃において1〜120分、特に3〜30分とすることが好ましい。
なお、イオン伝導性前駆体基を有する化合物を含有する組成物を用いて硬化した場合、例えば、この硬化物中のスルホン酸金属塩は、塩酸、硫酸などの酸でイオン交換し、グリシジル基は亜硫酸ナトリウムなどでスルホン酸金属塩とした後に酸処理することにより、硬化物中に存在するイオン伝導性前駆体基をイオン伝導性基とすることができる。
本発明に関わる燃料電池用電解質膜は、触媒が担持された第一の電極と第二の電極との間に両極に隣接して配置されて、燃料電池用の電解質膜・電極接合体として形成されるが、この電解質膜・電極接合体は、下記方法により製造することができる。
(i)触媒が担持された第一の電極上に、電解質膜用液状硬化性樹脂組成物を塗工し、加熱することにより溶剤を蒸発させ、あるいは一部残存させた状態で、硬化膜を形成した後、該硬化膜上に触媒が担持された第二の電極を隣接して配置する工程を行う。
(ii)触媒が担持された第一の電極上に、電解質膜用液状硬化性樹脂組成物を塗工し、更に、この塗工膜に隣接して、触媒が担持された第二の電極を配置した後、加熱して前記樹脂組成物を硬化させて硬化膜を形成する工程を行う。
図1は、上記(ii)の方法を説明するもので、図中1は、カーボンペーパー2上に触媒塗布層3が形成された空気極、4は、同じくカーボンペーパー5上に触媒塗布層6が形成された燃料極で、7は電解質膜用硬化性樹脂組成物の塗工膜(又はその硬化物である電解質膜)であり、例えば燃料極4の触媒塗布層6上に塗工膜7を形成し、その上に空気極1をその触媒塗布層3が塗工膜7と隣接するように積層し、次いで加熱し、上記塗工膜7を硬化させて、硬化膜(電解質膜)を得るものである。
上記の触媒が担持された電極としては、通常の燃料電池の電極(燃料極、空気極)に触媒が担持されたものを用いることができる。この場合、これら電極の構成、材質は、燃料電池として公知の構成、材質とすることができ、触媒としても、燃料電池として公知の触媒、例えば白金系触媒等を使用することもできる。
上記工程において、電極に塗工膜あるいは電解質膜を接合させるには、室温でプレス等を用いて0.05〜5kgf/cm2程度のごく低圧で圧着させればよく、電解質膜と電極とを高温で高圧でプレスしなくても良好に密着させることができる。
本発明の電解質膜及び電解質膜・電極接合体は、燃料電池用として好適に用いられるものである。燃料電池は、燃料極と空気極との間に各極に良好に密着した薄膜の固体高分子電解質膜が設けられているものであり、固体高分子電解質膜の両面に触媒層・燃料拡散層及びセパレータを配置することで発電特性に優れる燃料電池を製造することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
同一分子内にエポキシ基とビニル基を有するポリブタジエン BF−1000(旭電化工業(株)製、商品名、エポキシ当量220、ビニル当量70)100質量部、ビスシリルベンゼン H(CH32SiC64Si(CH32H 137質量部、塩化白金酸をCH2=CHSi(CH32OSi(CH32CH=CH2で変性した触媒のトルエン溶液(白金濃度1.0質量%)1.0質量部及び付加反応の制御剤としてエチニルシクロヘキサノールの50%トルエン溶液0.4質量部、トルエン100質量部を混合して電解質膜用硬化性組成物Aを得た。得られた組成物Aを減圧下で脱泡後、ガラス板上にアプリケータを用い、およそ200μmの膜を形成した。100℃で1時間加熱することにより、溶剤が蒸発した後の膜厚が130μmの硬化膜を得た。この硬化膜をアセトンに、25℃で16時間浸漬後、フィルムを取り出し、70℃で4時間乾燥し、質量変化の比率を下記式より求めたゲル分率は99%であった。
ゲル分率=(乾燥後のフィルム質量/初期のフィルム質量)×100(%)
この硬化膜を亜硫酸ナトリウム10g、亜硫酸水素ナトリウム3g、イソプロピルアルコール10g、水77gを混合した水溶液中で120℃で24時間反応させ、エポキシ基をスルホン酸ナトリウムに変換した後、1Nの塩酸水に室温にて3時間浸漬し、スルホン酸を含有する膜を得た。
この膜を25℃で純水中に24時間浸漬後、表面の水をガーゼで拭き取り、「インピーダンス ゲイン フェイズ アナライザー1260」(Schulumberger Technologies社製)を用い、電極には白金板を使い、25℃のプロトン伝導度を測定した結果、0.07S/cmであった。
[実施例2]
ナフィオンの5%イソプロピルアルコール溶液(アルドリッチ社製)と白金を20質量%担持したカーボンVulcanXC72(E−Tek Inc社製)を混練してペースト状とした触媒ペーストをカーボンペーパー(TGPH090(東レ(株)製)上にPt触媒が3.3mg/cm2になるようワイヤーバーを用いて塗工した後、熱風循環式乾燥器内で120℃、5分間乾燥させ、電極(燃料極)を得た。
この電極(燃料極)上に液状樹脂組成物Aを膜厚が約50μmになるようにアプリケータを用いて塗工し、この上に前記と同様に作製した電極(空気極)を貼り合わせ、室温で5kgf/cm2のローラーを2往復させて圧着した。この3層積層体を熱風式乾燥器内で100℃で1時間放置したところ、液状樹脂組成物Aは良好に硬化し、この硬化膜は各電極に良好に密着していた。また、この硬化膜の25℃におけるプロトン伝導度を実施例1と同様に測定したところ、0.08S/cmであった。
[実施例3]
テトラフルオロエチレンスルホニルフルオライドアリルエーテル(シンクエスト社製)100質量部、分子内にビニル基を有するポリブタジエン G−1000(日本曹達株式会社製商品名、ビニル当量57)84質量部、ビスシリルベンゼン H(CH32SiC64Si(CH32H 184質量部、アセチルアセトンロジウム0.04質量部、トルエン100質量部を混合して電解質膜用硬化性組成物Bを得た。得られた組成物Bを減圧下で脱泡後、ガラス板上にアプリケータを用い、およそ200μmの膜を形成した。100℃で1時間加熱することにより、溶剤が蒸発した後の膜厚が150μmの硬化膜を得た。この硬化膜をアセトンに25℃で16時間浸漬後、フイルムを取り出し、70℃で4時間乾燥し、質量変化の比率を実施例1と同様にして求めたゲル分率は97%であった。
この硬化膜を1N水酸化ナトリウム水溶液中で80℃で3時間反応させ、スルホニルフルオライド基をスルホン酸ナトリウムに変換した後、1Nの塩酸水に室温で3時間浸漬し、スルホン酸を含有する膜を得た。
この膜を25℃で純水中に24時間浸漬後、表面の水をガーゼで拭き取り、「インピーダンス ゲイン フェイズ アナライザー1260」(Schulumberger Technologies社製)を用い、電極には白金板を使い、25℃のプロトン伝導度を測定した結果、0.06S/cmであった。
[比較例1]
数平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール100g,2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン0.1gを反応容器に仕込み、窒素通気下、65〜70℃で2,4−トリレンジイソシアネート34.8gを滴下した。滴下後、70℃で2時間反応させ、更にジブチルチンジラウレート0.02gを添加し、乾燥空気下で、2−ヒドロキシエチルアクリレート23.2gを滴下した。更に、70℃で5時間反応させ、数平均分子量が1,580のポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマーを得た。
上記オリゴマー70質量部、グリシジルメタクリレート30質量部、アゾビスイソブチルニトリル1.0質量部を混合し、25℃の粘度が1,200mPa・sの液状樹脂組成物Cを得た。
次に、アプリケータを用いてガラス板上に液状樹脂組成物Cを50μmになるように塗工し、窒素雰囲気下、100℃で30分加熱することにより、硬化膜を得た。この膜を実施例1と同様にして測定したゲル分率は88%と低かった。
[比較例2]
実施例2で作製した燃料極(アノード)と空気極(カソード)の間に、パーフルオロスルホン酸基を有するイオン交換膜であるNafion112(デュポン社製、商品名)を挟み、室温で5kgf/cm2のローラーを2往復させて圧着したが、全く密着しなかった。
[比較例3]
実施例1で作製した燃料極(アノード)上にNafionの20%アルコール溶液(Aldrich社製)を塗工し、80℃で20分乾燥して、膜厚が約50μmの電解質膜を得たが、この膜にはクラックが発生し、電極とも一部剥離していた。
本発明の電解質膜・電極接合体を作製する方法の一例を説明する断面図である。
符号の説明
1 空気極
2 カーボンペーパー
3 触媒塗布層
4 燃料極
5 カーボンペーパー
6 触媒塗布層
7 電解質膜

Claims (7)

  1. (a)一分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和基と少なくとも1個のイオン伝導性基もしくはその前駆体基とを有する化合物 100質量部、
    (b)一分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有し、イオン伝導性基及びその前駆体基を有しない化合物 0〜300質量部、
    (c)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に直結した水素原子を有する有機ケイ素化合物 10〜300質量部、
    (d)白金族系触媒 触媒量、
    (e)溶剤 0〜5,000質量部
    からなることを特徴とする電解質膜用硬化性樹脂組成物。
  2. ケイ素原子に直結した水素原子とエチレン性不飽和基の比が0.5〜5(モル比)であることを特徴とする請求項1記載の電解質膜用硬化性樹脂組成物。
  3. (a)成分のイオン伝導性基もしくはその前駆体基が、(a),(b),(c)成分の合計質量(kg)に対し0.1〜5.0モルであることを特徴とする請求項1又は2記載の電解質膜用硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1,2又は3記載の電解質膜用硬化性樹脂組成物を、基材上に溶剤蒸発後の膜厚が200μm以下になるように塗工する工程と、塗工した樹脂組成物を加熱により溶剤蒸発と付加反応を行い、硬化膜を形成する工程とを含むことを特徴とする電解質膜の製造方法。
  5. (a)成分としてイオン伝導性基の前駆体基を有する請求項1,2又は3記載の電解質膜用硬化性樹脂組成物を、基材上に溶剤蒸発後の膜厚が200μm以下となるように塗工する工程と、塗工した樹脂組成物の加熱により溶剤蒸発と付加反応を行い、硬化膜を形成する工程と、イオン伝導性前駆体基をイオン伝導性基化する工程とを含むことを特徴とする電解質膜の製造方法。
  6. 触媒が担持された第一の電極上に、請求項1,2又は3記載の硬化性樹脂組成物を塗工し、加熱により溶剤蒸発と付加反応を行い、硬化膜を形成した後、該硬化膜上に、触媒が担持された第二の電極を隣接して配置する工程を含むことを特徴とする電解質膜・電極接合体の製造方法。
  7. 触媒が担持された第一の電極上に、請求項1,2又は3記載の硬化性樹脂組成物を塗工し、更に、この塗工膜に隣接して、触媒が担持された第二の電極を配置した後、加熱により前記樹脂組成物の溶剤蒸発と付加反応を行い、硬化膜を形成する工程を含むことを特徴とする電解質膜・電極接合体の製造方法。
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