JP2006269295A - 薄型電池およびその製造方法 - Google Patents

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弘 松本
Sadamitsu Harada
定光 原田
Tomohisa Goto
智久 後藤
Shigetaka Kasuya
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Abstract

【課題】 耐熱耐圧性能に優れる薄型電池の提供。
【解決手段】 リチウム一次電池1Aは、セパレータ9、正極活物質層4および負極活物質層5を活物質充填室10に収容した電池本体部14と、電池本体部14の周囲を封じて活物質充填室10の気密を保持するシール部11とから構成されている。シール部11を構成する正極側枠部材2が、同じくシール部11を構成する負極側枠部材3よりも広口の開口を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、薄型電池およびその製造方法に関する。
昨今、磁気カードに代わる簡易記憶媒体として、マイクロコンピュータを内蔵したICカードの需要が拡大しつつある。ICカードに採用されている電力供給方式で主流なのは電磁誘導方式であるが、内部電源を持たず電磁誘導による起電力のみで機能するICカードは、記憶している情報を端末装置でしか知ることができない不便さがある。そこで、こうしたICカードにも内部電源を設ける試みがある。ICカードに組み込む電池には、特許文献1,2に記載されているような、薄くて柔軟性に富む電池が適している。
特許第2935427号公報 特開平8−055627号公報
一般にICカードは、図14に示すごとく、ICや電池71等の電気部品を実装したインナシート73にコアシート72を重ね、さらに上下からオーバシート74,75で挟み、これらのシート群を一体に熱圧着することにより製造される。この熱圧着の工程において、電池71に熱と圧力が加わってシール破壊が起こるという問題がある。コアシート72には、電池71を嵌め込むためのキャビティ72aをくり貫いているが、プレス機の圧力が電池71におよぶことを防ぐには不十分である。また、ICカードには表面の平坦性が要求されるので、電池71のところを避けてプレスすることが技術的に難しいという事情もある。
上記の問題に鑑み、本発明は耐熱耐圧性能に優れる薄型電池を提供することを課題とする。併せて、その薄型電池の製造方法を提供する。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために本発明の薄型電池は、セパレータと、セパレータの一方の面側に配置された正極活物質層と、セパレータの他方の面側に配置された負極活物質層と、それらセパレータ、正極活物質層および負極活物質層を包囲する樹脂製の枠部材と、枠部材の一方の開口を塞ぐようにその枠部材に固定され、セパレータとの間で正極活物質層を保持する正極集電体と、枠部材の他方の開口を塞ぐようにその枠部材に固定され、セパレータとの間に負極活物質層を保持する負極集電体とを備え、枠部材は相互に接着された第一枠部材と第二枠部材とを含み、当該薄型電池の面内に平行な方向において、第一枠部材の開口の内周縁が第二枠部材の開口の内周縁よりも外側に位置していることを主要な特徴とする。
本発明者らは、図14に示す手順でICカードを製造する際に、内蔵電池のシール破壊が生ずる原因を検討した。その結果、前述の特許文献1,2に開示されているような形状の薄型電池だと、活物質を充填している凸部分に圧力が集中し、このことが原因でシール破壊が生ずるという知見を得た。この知見からすれば、全体を平坦な形状とすれば耐圧性が改善する。全体を平坦な形状にするためには、外周のシール部の厚さを十分に取るという手段を講じることが考えられる。ところが、単純に厚手のシール材を使用するだけでは、図15に示すごとく、セパレータ90を避けた位置に溶着治具91を接触させたとき、シール材としての樹脂製シート部材92に接着部92aと非接着部92bとが生じる。接着部92aは、溶着治具91の作用を直に受けるので溶融して他方の樹脂製シート部材94に接着する。また、接着部92aは他方の樹脂製シート部材94に接着する際に溶融状態を経由するので、当初の厚さよりも薄くなっている。他方、非接着部92bは、溶着治具91の作用を直に受けないので溶融状態を経由しない、または溶融不十分となり当初の厚さを保つ。こうした作用によって、樹脂製シート部材92に凹凸(段差)が生じるとともに、凹凸が電池の表面に転写されて凸部分93が生じてしまう。結局、その凸部分93に圧力が集中するようになって、耐圧性の改善効果が思うように上がらない。
そこで本発明においては、当該薄型電池の面内に平行な方向において、第一枠部材(図15の上側の樹脂製シート部材92に相当)の開口内周縁が第二枠部材(図15の下側の樹脂製シート部材94に相当)の開口内周縁よりも外側に位置するように、両枠部材の開口の大きさを規定した。このような構成によれば、セパレータを避けつつ、第一枠部材を全面で第二枠部材に接着することが可能である。この結果、第一枠部材に凹凸が生じ難くなるので、表面の平坦性に優れる薄型電池を実現できる。
好適な態様においては、第二枠部材との境界をなす第一枠部材の主表面全体が第二枠部材との接着面を構成し、第一枠部材よりも内側に位置する第二枠部材の開口周縁部にセパレータが固定されることにより、正極集電体と負極集電体との間の活物質充填室が正極側と負極側とに分離される。このような構成によれば、セパレータが第二枠部材の内側に完全に収まった配置とすることができるので、当該薄型電池に圧力を加えた際に、セパレータが第一枠部材と第二枠部材との間で挟まれてしまう問題が生じない。薄型電池の耐圧性を考えたとき、シール破壊が発生し難いことと、正極と負極の短絡が発生し難いこととの両立が図られるべきであり、その観点において上記本発明の構成が好適である。
また、本発明の薄型電池は、負極活物質層がリチウムまたはリチウム合金からなるリチウム一次電池として構成することができる。この場合、第一枠部材は正極集電体が固定された正極側枠部材であり、第二枠部材は負極集電体が固定された負極側枠部材とすることができる。もちろん、この逆もありうる。
また、他の一つの好適な態様においては、正極集電体と負極集電体との間に活物質充填室が形成され、その活物質充填室にセパレータ、正極活物質層および負極活物質層を収容することによって正極集電体と負極集電体とを外装材とした電池本体部が構成され、枠部材の一方の面側に正極集電体の外周部分が固定され、他方の面側に負極集電体の外周部分が固定されることにより、枠部材の上下に正極集電体と負極集電体を配置したシール部が構成されるとともに、そのシール部の厚さが電池本体部の厚さ以上となるようにする。このような構成によれば、当該薄型電池に加わる圧力をシール部で受け止めることができ、電池本体部に圧力が懸かることを抑制できる。すなわち、耐圧性の一層の向上に寄与する。
さらに、電池本体部の2つの主表面のうち少なくとも一方を凹面とする構造によれば、より効果的にシール部で圧力を受け止めることが可能であり、耐圧性の一層の向上に寄与する。ただし、電池本体部の厚さとシール部の厚さとが等しい、平坦な表面を持ったリチウム一次電池も好適であることに違いはない。
また、課題を解決するために本発明の薄型電池の製造方法は、薄型電池を製造する方法であって、厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第一シート部材に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第一集電体を取り付けて、第一電極活物質を充填するための第一ケースを作製する工程と、厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第二シート部材に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第二集電体を取り付けて、第二電極活物質を充填するための第二ケースを作製する工程と、第一ケース内に第一電極活物質を配置し、第二ケース内に第二電極活物質を配置し、第一電極活物質と第二電極活物質とを互いに分離するシート状のセパレータを第一ケースと第二ケースとの間に配置し、さらに第一シート部材と第二シート部材とが第一集電体と第二集電体との間に位置する向きで第一ケースと第二ケースとを重ね合わせることにより、第一集電体、第一電極活物質、セパレータ、第二電極活物質および第二集電体がこの順序で積層された電池本体部を形成する工程と、互いに重ね合わされた第一ケースと第二ケースに対し、第一ケース側から第一集電体越しに溶着治具を接触させて、第一シート部材と第二シート部材とを溶着により結合し、電池本体部の周囲に沿って該電池本体部の気密を保持するシール部を形成する工程とを含み、第一シート部材として、第二シート部材に重ね合わせたときに該第二シート部材の開口よりも内周縁がシート面内方向の外側に位置する広口の開口を形成したものを用い、シート面内方向において、第一シート部材の開口の内周縁と、第一集電体の外周縁とに跨がる位置関係で溶着治具を第一ケースに接触させ、シール部を形成する工程を行なうことを主要な特徴とする。
上記本発明の方法は、第一シート部材と第二シート部材とを接着してシール部を形成する際に、第一シート部材の厚さがシート面内方向において均一性を保つように工夫をしたものである。具体的には、図8に示すように、第一シート部材の開口の内周縁から、第一集電体の外周縁よりも外側に至る区間に超音波溶着治具等の溶着治具を接触させて、第一シート部材を溶融および固化させる。このようにすれば、第一シート部材の開口周縁部が溶融せずに厚いまま残るという図15で示した問題を解消できるので、第一シート部材の凹凸の発生を防ぐことができる。つまり、シール部の形成後における第一シート部材の平坦性、ひいては製造される薄型電池の表面の平坦性を改善することができる。
また、電池本体部を形成する工程においては、第二ケース内に第二電極活物質を配置した後、第二集電体とは反対側から開口を塞ぐようにその第二ケースを構成する第二シート部材の開口周縁部にセパレータの外周部を固定するとともに、シート面内方向において、セパレータの全部が内側に収まるように第一シート部材の開口を広口とした第一ケースを第二ケースに重ね合わせ、その後にシール部を形成する工程を行なうことにより、第一シート部材よりも内側に位置する第二シート部材の開口周縁部でセパレータを支持する構造を得ることができる。このように、第一シート部材の内側にセパレータの全部が位置するようにすれば、第一シート部材の開口周縁部を溶融および固化させた場合でも、該第一シート部材とともにセパレータまで溶融してしまう恐れがない。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1に示すのは、本発明にかかる薄型電池の一実施形態であるリチウム一次電池の斜視図である。図2は図1中のA−A断面図である。リチウム一次電池1Aは全体として方形かつ板状であり、枠部材2,3、正極活物質層4、正極集電体6、負極活物質層5、負極集電体7およびセパレータ9を備える。正極集電体6および負極集電体7は、それぞれ、枠部材2,3の開口を塞ぐように該枠部材2,3に固定されてリチウム一次電池1Aの外装材を兼ねている。また、正極集電体6および負極集電体7は、それぞれ、電力取出部6t,7tを有する。電力取出部6t,7tは、リチウム一次電池1Aの厚さ方向に直交する面内において枠部材2,3よりも外側に延び出ている。
図2に示すごとく、枠部材2,3は、正極枠部材2と負極側枠部材3とからなる。正極側枠部材2および負極側枠部材3は向かい合う面で相互に接着されている。枠部材2,3、正極集電体6および負極集電体7によって活物質充填室10が形成され、その活物質充填室10にセパレータ9、正極活物質層4および負極活物質層5を収容することにより電池本体部14が形成されている。また、セパレータ9とは反対側に位置するように、正極集電体6が正極側枠部材2に、負極集電体7が負極側枠部材3にそれぞれ接着されている。これにより、活物質充填室10の気密を保持するシール部11が形成されている。セパレータ9の周縁部9kを負極側枠部材3に固定することにより、活物質充填室10を正極活物質層4が配置された正極側と、負極活物質層5が配置された負極側とに分断している。活物質充填室10内において、正極集電体6とセパレータ9との間に正極活物質層4が保持され、負極集電体7とセパレータ9との間に負極活物質層5が保持されている。
電池本体部14は、活物質充填室10内が大気圧よりも減圧された雰囲気であるとともに、正極側の主表面6pが凹面になっている。これに対しシール部11の2つの主表面6g,7gは略平坦である。電池本体部14の負極側の主表面7pは略平坦である。すなわち、電池本体部14のところが凹となるように、それら電池本体部14とシール部11が構成されている。具体的には、図3の模式図に示すごとく、リチウム一次電池1Aは厚さ方向に平行な断面において、シール部11の厚さ(最大厚さ)をD1、電池本体部14の厚さ(最大厚さ)をD2としたとき、D1≧D2の関係を満足する(好ましくはD1>D2)。このような構造によれば、図4に示すごとくICカードの構成部品であるシート群77,78の間にリチウム一次電池1Aを収容し、プレス機80,81で加圧したときに、シール部11が支えになるので電池本体部14に圧力が集中することを抑制することができる。したがって、シール破壊が起こり難い。
上記のような電池本体部14を形成するために、図2に示すごとく、正極側枠部材2の開口を負極側枠部材3の開口よりも広口とし、それら枠部材2,3が活物質充填室10内において段付形状を呈するようにする。具体的には、図5の投影図に示すように、面内方向において正極側枠部材2の開口の内周縁2hが負極側枠部材3の開口の内周縁3hよりも外側に位置する。そして、図2に示すごとく、正極側枠部材2よりも内側に位置する負極側枠部材3の開口周縁部3aにセパレータ9を固定している。また、図5の投影図にも示すように、セパレータ9の外周縁9hが正極側枠部材2の開口の内周縁2hと負極側枠部材3の開口の内周縁3hとの間に位置する。そして、負極側枠部材3との境界をなす正極側枠部材2の主表面2p全体が負極側枠部材3との接着面となっている。なお、“面内方向”とは、リチウム一次電池1Aの厚さ方向に直交する方向のことである。
正極側枠部材2と負極側枠部材3とは、超音波溶着治具29(図8参照)で荷重をかけながら溶着させるので、超音波溶着治具29の作用で溶融する部分は薄肉化するが、そうでない部分は厚いまま残る。つまり、正極側枠部材2については全面で負極側枠部材3に接着させるので面内方向において厚さが略均一である。他方、負極側枠部材3についてはセパレータ9を固定する開口周縁部3aが厚肉であり、正極側枠部材2と接着してシール部11を構成する接着部3bが薄肉である。負極側枠部材3には開口周縁部3aと接着部3bとで厚さの差があるものの、その厚さの差を活物質充填室10内の段付形状という形で吸収することで、図15で説明した従来品のように局所的な凹凸を表面化させないようにしている。この結果、シール部11を平坦としつつ電池本体部14には緩やかな凹面を持たせることができる。
なお、図2の実施形態では電池本体部14の一方の主表面6pのみを凹面としたが、活物質充填室10内の減圧度合いを調整したり、枠部材2,3や集電体6,7等の各部材の厚さを詳細に検討したりすることにより、図6の概念図に示すごとく、両主表面6p,7p’が凹面である電池本体部14’を備えたリチウム一次電池1A’とすることも可能である。
次に、個々の部品について説明する。
枠部材2,3は、窓枠のような形状を持つ薄い樹脂シートであって、シール材としての機能を持たせるために熱融着性を有する熱可塑性樹脂で構成している。ICカード等のカード型簡易記憶媒体の素材は大半が塩化ビニルであり、カード製造時に加える温度は110℃〜140℃と比較的高い。したがって、枠部材2,3に用いる樹脂としてもそれより融点が高いことが重要である。しかしながら、単に融点が高いだけでは集電体6,7との接着性が問題となるし、融点が高いと電池製造時のシール工程で電解液等に熱の影響が及ぶ可能性もある。したがって、枠部材2,3に用いる樹脂は、融点が110℃以上200℃以下(好適には140℃以上200℃以下)であることが望ましい。たとえば、酸変性ポリプロピレン(融点約160℃)は、こうした条件を満足するので好適である。なお、枠部材2,3としては、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート等の熱可塑性樹脂で構成された基材の両面または片面に、酸変性ポリプロピレン(PP−a)からなる樹脂接着剤層を設けた複数層構造の樹脂シートを使用することもできる。
また、図2に示すごとく、シール部11の位置での正極側枠部材2と負極側枠部材3の合計厚さは、正極活物質層4、セパレータ9および負極活物質層5の合計厚さよりも大である。これにより、正極側が台地状に隆起した構造ではなく、電池本体部14の主表面6pを凹面とした構造とすることができる。正極側枠部材2の厚さと負極側枠部材3の厚さは等しくすることができる。また、ISO規格(ISO/IEC 7810)のICカード用途である場合には、リチウム一次電池1Aの厚さは、シール部11において、たとえば200μm以上500μm以下とすることができる。なお、“主表面”とは、面積が最も大きい面のことである。
正極活物質層4は、たとえば60質量%以上70質量%以下の正極活物質と、1質量%以上5質量%以下の導電助剤と、25質量%以上35質量%以下の電解液とを含む正極合材で構成される。正極活物質としては、MnOなどリチウムと複合酸化物を形成する遷移金属酸化物の粉末を使用できる。導電助剤には、アセチレンブラック等のカーボン材料を使用できる。電解液としては、ジメトキシエタン(DME)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)などの有機溶媒にリチウム塩を溶解させたものを使用できる。
負極活物質層5はリチウム箔で構成されている。リチウム箔の代わりにリチウム合金箔(たとえばリチウム−アルミニウム合金)を使用することも可能である。負極活物質層5であるリチウム箔の厚さは、ISO規格のICカード用にリチウム一次電池1Aを設計する場合、たとえば30μm以上150μm以下に調整することができる。正極活物質層4と負極活物質層5の各質量は、正極の電池容量が負極の電池容量よりも大となるように調整されている。これにより、完全放電後に負極活物質層5をなすリチウム箔が残存しないようにしている。
集電体6,7とリード端子6t,7tの材質としては、銅、銅合金、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケルおよびニッケル合金からなる良導性金属群から選択される1種を好適に使用することができる。とりわけ、ステンレス鋼は加工性、耐食性、経済性に優れるので好適である。長期の安定性を得るには、集電体の構成材料が電池内部に溶出しないことが重要である。この点について、ステンレス鋼には分がある。具体的には、オーステナイト系ステンレス鋼として代表的なSUS301、SUS304、SUS316、SUS316Lや、析出硬化系ステンレス鋼として代表的なSUS631は、バネ性にも優れるのでその採用が推奨される。
セパレータ9は、正極と負極を隔離し且つ電解液が充分浸透する薄い膜であり、多孔質、多層構造を持つ。具体的には、ポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂からなる不織布が利用できる。本実施形態では、ポリエチレン製の多孔質シートをセパレータ9に採用している。また、セパレータ9の厚さは、たとえば10μm以上60μm以下とすることができる。
次に、リチウム一次電池1Aの製造方法について説明する。
図7の工程説明図においては、便宜上、リチウム一次電池1Aを単体で組立てている様子を示している。しかし実際には、図9に示すように、大判のシート部材2,3を使用することにより、リチウム一次電池1Aを縦横複数並べた多数個取りの電池集合体100Aを製造したのち、最終段階でシート部材2,3を切断予定線KLに沿って切断して個々のリチウム一次電池1Aに分離するという方法を採っている。つまり、シート部材2,3は完成品になったときに枠部材2,3となる部品である。したがって、本明細書においてはシート部材2,3と枠部材2,3とを区別しないこととする。
図7に示すごとく、まず、厚さ方向に貫通する開口を打ち抜き等の方法で形成したシート部材3を準備する。そして、適切な大きさに成形した負極集電体7をそのシート部材3の一方の開口を塞ぐ位置に配置し、超音波溶着法または熱溶着法等の溶着方法によりシート部材3を溶融および固化させて、負極集電体7をシート部材3に接着する(7−1)。こうして、シート部材3と負極集電体7とを組付けたケース13を得る。次に、ケース13内に負極活物質であるリチウム箔5を収容させる。ケース13内にリチウム箔5を配置した後、負極集電体7とは反対側から開口を塞ぐようにそのケース13を構成するシート部材3の開口周縁部3aにセパレータ9の外周部9kを固定する。セパレータ9は、周縁部9kがシート部材3の開口の内周縁3hに掛かるように、該シート部材3に相対位置合わせして接着するので、リチウム箔5はセパレータ9に覆われる。
次に、セパレータ9の上に予めフィルム状に成形した、正極活物質層4となるべき正極合材4を配置する(7−3)。必要な電解液は、正極集電体6を配置する前に含浸させればよい。もちろん、フィルム状の正極合材4の代わりに、ペースト状の正極合材を印刷することもできる。正極合材4を配置した後、前もって作製しておいた正極側のケース12を正極合材4に被せる(7−4)。このようにして、シート部材2とシート部材3とが正極集電体6と負極集電体7との間に位置する向きでケース12とケース13とを重ね合わせることにより、正極集電体6、正極合材4、セパレータ9、リチウム箔5および負極集電体7がこの順序で積層された電池本体部14を形成する。
なお、ケース12は、完成品の正極側枠部材2となるシート部材2に正極集電体6を組付けた(固定した)部品であり、負極側のケース13と同様の方法で作製することができる。ただし、ケース12を構成するシート部材2は、負極側のシート部材3に重ね合わせたときに該シート部材3の開口よりも内周縁2hがシート面内方向の外側に位置する広口の開口を形成したものである。
次に、重ね合わせたケース12とケース13とに対し、ケース12側から正極集電体6越しに超音波溶着治具29(熱溶着治具も可)を接触させ、シート部材2とシート部材3を溶融および固化させて両者を溶着により直接結合する。これにより、電池本体部14の周囲に沿って該電池本体部14の気密を保持するシール部11を形成したリチウム一次電池1Aが得られる(7−5)。シール部を形成するシール工程は、吸引圧力を−0.06MPa以上とした真空チャンバ内で行なう。また、上記の組立工程に供する各部品の厚さは、完成品におけるセパレータ9、正極活物質層4および負極活物質層5の合計厚さが、電池組立後の正極側枠部材2と負極側枠部材3の合計厚さよりも小さくなるように調整する。
図8にシール工程の詳細図を示す。シール工程においては、シート部材2の開口の内周縁2hと、正極集電体6の外周縁6fとに跨がる位置関係で超音波溶着治具29をケース12に接触させる。負極側のケース13は、図示しない支持台で支えておく。セパレータ9については、その全部が正極側のシート部材2の内側に収まるようにする。そして、面内方向においてセパレータ9の外周縁9hよりも外側、かつ正極側のシート部材2の開口の内周縁2hよりも内側である溶着限界位置PLに超音波溶着治具29の端を一致せる。このような位置関係でシール工程を行なえば、正極側のシート部材2の全面で負極側のシート部材3に接着することができる。セパレータ9が剥がれてしまう恐れもない。
なお、図7の実施形態では負極側から組立を行なうイメージとなっているが、ケース12とケース13とを重ね合わせるまでの工程の順序は図7の順序に限定されないことを断っておく。
(第二実施形態)
図10は、本発明にかかるリチウム一次電池の第二実施形態の断面模式図である。リチウム一次電池1Bは、負極側枠部材23の開口を正極側枠部材22の開口よりも広口とし、負極枠部材23の開口の内周縁23hを正極枠部材22の開口の内周縁22hよりも外側に位置させた点、負極側枠部材23の厚さと正極側枠部材22の厚さとを相違させたシール部21を備える点について、先の実施形態と相違する。他方、シール部21の厚さが電池本体部24の厚さ以上に調整されている点、正極側枠部材22の開口周縁部22aにセパレータ9を固定している点、正極側枠部材22との境界をなす負極側枠部材23の主表面23p全体が正極側枠部材22との接着面を構成している点、電池本体部24が凹状を呈する点、活物質充填室20にセパレータ9、正極活物質層4および負極活物質層5を配置している点、正極集電体6および負極集電体7が外装材に兼用されている点などは先の実施形態と共通である。
シール部21の厚さを電池本体部24の厚さよりも大きくするためには、正極側枠部材22と負極側枠部材23の合計厚さを、セパレータ9、正極活物質層4および負極活物質層5の合計厚さよりも大とすることが有効である。併せて、正極側枠部材22の厚さが大、負極側枠部材23の厚さが小となるようにする。たとえば、電池組立前における正極側枠部材22の厚さをD3、負極側枠部材23の厚さをD4としたとき、1/4≦D4/D3≦1/2を満足するように調整する。そして、図11に示すごとく正極側枠部材22と負極側枠部材23とを接着するシール工程で、薄い負極側枠部材23の方にのみ超音波溶着治具29(または熱溶着治具)を接触させる。このようにすれば、図7および図8に示す実施形態に比べて、正極側枠部材22と負極側枠部材23との境界近傍に超音波溶着治具29のエネルギーが伝達しやすい。そのため、両者の境界近傍を素早く溶融および固化させることができ、ひいては正極側枠部材22および負極側枠部材23が過度に潰れてしまうことを阻止することができる。この結果、比較的容易にシール部21の厚さを電池本体部24の厚さよりも大きくすることが容易となる。また、超音波溶着治具29に近い側の負極側枠部材23の均一な厚さを保ちやすい。
また、熱溶着治具を上下に配置して図8や図11のシール工程を行なうようにすれば、厚さの等しい一対の枠部材(シート部材)を使用しても大差ないと考えられる。ただし、図8や図11のシール工程は真空雰囲気で行なう必要があるので製造装置の大幅な改良が必要となり、却ってコスト高である。また、リチウム一次電池1Bにおいては、負極活物質層5を構成するリチウム箔は正極活物質層4に比べて薄い。したがって、初期厚さが等しいシート部材を用いると、図2の実施形態にようにセパレータ9が活物質充填室10内で撓みを生ずる。一方、負極側枠部材23の厚さを小とすることにより、セパレータ9の撓みを小さくすることができる。セパレータ9の撓みが電池の性能を大きく低下するわけではないが、耐屈曲性がより高いのは図10のリチウム一次電池1Bの方である。
より好適には、正極側枠部材22の厚さD3と負極側枠部材23の厚さD4との比率が、正極活物質層4の厚さと負極活物質層5の厚さとの比率に略等しくなるように設定することである。なお、図10のリチウム一次電池1Bにおいては、セパレータ9を正極側枠部材22に固定することとしているが、薄い方の枠部材である負極側枠部材に固定する構造を採用してもよい。具体的に、図12および図13で説明する。
(第三実施形態)
図12のリチウム一次電池1Cは、薄い方の枠部材である負極側枠部材33の開口を小、厚い方の枠部材である正極側枠部材32の開口を大とし、セパレータ9を負極側枠部材33の開口周縁部33aに固定した点で、第二実施形態のリチウム一次電池1Bと相違する。シール部31の厚さが電池本体部34の厚さよりも大である点など、他の構成は第一実施形態のリチウム一次電池1Aまたは第二実施形態のリチウム一次電池1Bと共通である。図12に示すごとく、リチウム一次電池1Cは、面内方向において、負極側枠部材33の開口の内周縁33hが正極側枠部材32の開口の内周縁32hの内側に収まる関係となっている。この点について、図10のリチウム一次電池1Bとは逆になっている。
上記のリチウム一次電池1Cのシール部31は、図13に示すごとく、薄い負極側枠部材33側から溶着治具29を接触させることにより形成することができる。図13のシール工程においては、溶着治具29の内周縁を正極側枠部材32の開口の内周縁32hより内側、かつ負極側枠部材33の開口の内周縁33hより外側の位置である溶着限界位置PLに一致させる。溶着治具29は、正極側枠部材32に対しては、内周縁32hのところまで作用する。
ここで、「図13のような位置関係でシール工程を行なうと、図15と同じ不具合が生ずるのではないか?」という疑問が浮上するが、心配には及ばない。なぜなら、セパレータ9を固定している負極側枠部材33の開口周縁部33aが熱の影響で変形したとしても負極側枠部材33自体が薄いのでその変形量は小さく済むし、薄い負極側枠部材33はシール工程での溶融および固化が迅速に行なえるからである。この結果、十分な厚さを有するとともに平坦な仕上がりのシール部31を形成することができる。
図13から分かるように、リチウム一次電池1Cは、第一実施形態のリチウム一次電池1Aとほとんど同じ手法にて作製することができる。まず、正極側枠部材32である第一シート部材32に正極集電体6(第一集電体)を取り付けて、正極合材4(第一電極活物質)を充填するための正極ケース42(第一ケース)を作製する。同様にして、負極側枠部材33である第二シート部材33に負極集電体7(第二集電体)を取り付けて、リチウム箔5(第二電極活物質)を充填するための負極ケース43(第二ケース)を作製する。第一シート部材32として、第二シート部材33に重ね合わせたときに、その第二シート部材33の開口よりも内周縁32hがシート面内方向の外側に位置する広口の開口を形成したものを用いる。
正極ケース42内に正極合材4を配置し、負極ケース43内にリチウム箔5を配置する。正極合材4とリチウム箔5とを分離するセパレータ9は、正極ケース42と負極ケース43との間に配置する。正確には、負極集電体7とは反対側から負極ケース43を構成する第二シート部材33の開口周縁部33aにセパレータ9の外周部9kを固定する。正極ケース42と負極ケース43とを重ね合わせることにより、正極集電体6、正極合材4、セパレータ9、リチウム箔5および負極集電体7がこの順序で積層された電池本体部34を形成する。
重ね合わせた正極ケース42と負極ケース43に対し、負極ケース43側から負極集電体7越しに溶着治具29を接触させて、第一シート部材32と第二シート部材33とを溶着により結合し、シール部31を形成する。この際、シート面内方向において、第一シート部材32の開口の内周縁32hと、正極集電体6の外周縁6fとに跨がる位置関係で溶着治具29を負極ケース43に接触させ、シール部31を形成することができる。このように、シート部材32,33の厚さ調整と、溶着治具29を接触させる位置とを工夫することにより、平坦な仕上がりのシール部31を形成することができる。
本発明にかかるリチウム一次電池の斜視図。 図1中のA−A断面図。 シール部の厚さと電池本体部の厚さとの関係を説明する模式図。 ICカード製造時の作用説明図。 セパレータと枠部材との相対位置関係を示す投影図。 両主表面が凹面である電池本体部を有したリチウム一次電池の模式図。 図2のリチウム一次電池の組立手順を示す工程説明図。 図7のシール工程を詳細に説明する図。 切断工程を説明する図。 第二実施形態のリチウム一次電池の断面図。 図10のリチウム一次電池の優位性を説明する図。 第三実施形態のリチウム一次電池の断面図。 図12のリチウム一次電池のシール部を形成する際のシール工程の説明図。 ICカードの製造手順を説明するための分解斜視図。 従来の薄型電池の問題点を説明する図。

Claims (8)

  1. セパレータ(9)と、
    前記セパレータ(9)の一方の面側に配置された正極活物質層(4)と、
    前記セパレータ(9)の他方の面側に配置された負極活物質層(5)と、
    それらセパレータ(9)、正極活物質層(4)および負極活物質層(5)を包囲する樹脂製の枠部材(2,3,22,23,32,33)と、
    前記枠部材(2,3,22,23,32,33)の一方の開口を塞ぐようにその枠部材(2,22,32)に固定され、前記セパレータ(9)との間で前記正極活物質層(4)を保持する正極集電体(6)と、
    前記枠部材(2,3,22,23,32,33)の他方の開口を塞ぐようにその枠部材(3,23,33)に固定され、前記セパレータ(9)との間に前記負極活物質層(5)を保持する負極集電体(7)とを備え、
    前記枠部材(2,3,22,23,32,33)は相互に接着された第一枠部材(2,23,32)と第二枠部材(3,22,33)とを含み、
    当該薄型電池(1A,1B,1C)の面内に平行な方向において、前記第一枠部材(2,23,32)の開口の内周縁(2h,23h,32h)が前記第二枠部材(3,22,33)の開口の内周縁(3h,22h,33h)よりも外側に位置していることを特徴とする薄型電池(1A,1B,1C)。
  2. 前記第二枠部材(3,22,33)との境界をなす前記第一枠部材(2,23,32)の主表面(2p,23p,32p)全体が前記第二枠部材(3,22,33)との接着面を構成しており、
    前記第一枠部材(2,23,32)よりも内側に位置する前記第二枠部材(3,22,33)の開口周縁部(3a,22a,33a)に前記セパレータ(9)が固定されることにより、前記正極集電体(6)と前記負極集電体(7)との間の活物質充填室(10,20)が正極側と負極側とに分離されている請求項1記載の薄型電池(1A,1B,1C)。
  3. 前記負極活物質層(5)がリチウムまたはリチウム合金からなるリチウム一次電池として構成され、
    前記第一枠部材(2,32)は前記正極集電体(6)が固定された正極側枠部材(2,32)であり、前記第二枠部材(3,33)は前記負極集電体(7)が固定された負極側枠部材(3,33)である請求項1または2記載の薄型電池(1A,1C)。
  4. 前記正極集電体(6)と前記負極集電体(7)との間に活物質充填室(10,20,30)が形成され、その活物質充填室(10,20,30)に前記セパレータ(9)、前記正極活物質層(4)および前記負極活物質層(5)を収容することによって前記正極集電体(6)と前記負極集電体(7)とを外装材とした電池本体部(14,24,34)が構成され、
    前記枠部材(2,3,22,23,32,33)の一方の面側に前記正極集電体(6)の外周部分が固定され、他方の面側に前記負極集電体(7)の外周部分が固定されることにより、前記枠部材(2,3,22,23,32,33)の上下に前記正極集電体(6)と前記負極集電体(7)を配置したシール部(11,21,31)が構成されるとともに、
    そのシール部(11,21,31)の厚さが前記電池本体部(14,24,34)の厚さ以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の薄型電池(1A,1B,1C)。
  5. 前記電池本体部(14,24,34)の2つの主表面(6p,7p)のうち少なくとも一方が凹面である請求項4記載の薄型電池(1A,1B,1C)。
  6. 薄型電池(1A)を製造する方法であって、
    厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第一シート部材(2)に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第一集電体(6)を取り付けて、第一電極活物質(4)を充填するための第一ケース(12)を作製する工程と、
    厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第二シート部材(3)に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第二集電体(7)を取り付けて、第二電極活物質(5)を充填するための第二ケース(13)を作製する工程と、
    前記第一ケース(12)内に第一電極活物質(4)を配置し、前記第二ケース(13)内に第二電極活物質(5)を配置し、前記第一電極活物質(4)と前記第二電極活物質(5)とを互いに分離するシート状のセパレータ(9)を前記第一ケース(12)と前記第二ケース(13)との間に配置し、さらに前記第一シート部材(2)と前記第二シート部材(3)とが前記第一集電体(6)と前記第二集電体(7)との間に位置する向きで前記第一ケース(12)と前記第二ケース(13)とを重ね合わせることにより、前記第一集電体(6)、前記第一電極活物質(4)、前記セパレータ(9)、前記第二電極活物質(5)および前記第二集電体(7)がこの順序で積層された電池本体部(14)を形成する工程と、
    互いに重ね合わされた前記第一ケース(12)と前記第二ケース(13)に対し、前記第一ケース(12)側から前記第一集電体(6)越しに溶着治具(29)を接触させて、前記第一シート部材(2)と前記第二シート部材(3)とを溶着により結合し、前記電池本体部(14)の周囲に沿って該電池本体部(14)の気密を保持するシール部(11)を形成する工程とを含み、
    前記第一シート部材(2)として、前記第二シート部材(3)に重ね合わせたときに該第二シート部材(3)の開口よりも内周縁(2h)がシート面内方向の外側に位置する広口の開口を形成したものを用い、
    前記シート面内方向において、前記第一シート部材(2)の開口の内周縁(2h)と、前記第一集電体(6)の外周縁(6f)とに跨がる位置関係で前記溶着治具(29)を前記第一ケース(12)に接触させ、前記シール部(11)を形成する工程を行なうことを特徴とする薄型電池(1A)の製造方法。
  7. 薄型電池(1C)を製造する方法であって、
    厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第一シート部材(32)に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第一集電体(6)を取り付けて、第一電極活物質(4)を充填するための第一ケース(42)を作製する工程と、
    厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第二シート部材(33)に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第二集電体(7)を取り付けて、第二電極活物質(5)を充填するための第二ケース(43)を作製する工程と、
    前記第一ケース(42)内に第一電極活物質(4)を配置し、前記第二ケース(43)内に第二電極活物質(5)を配置し、前記第一電極活物質(4)と前記第二電極活物質(5)とを互いに分離するシート状のセパレータ(9)を前記第一ケース(42)と前記第二ケース(43)との間に配置し、さらに前記第一シート部材(32)と前記第二シート部材(33)とが前記第一集電体(6)と前記第二集電体(7)との間に位置する向きで前記第一ケース(42)と前記第二ケース(43)とを重ね合わせることにより、前記第一集電体(6)、前記第一電極活物質(4)、前記セパレータ(9)、前記第二電極活物質(5)および前記第二集電体(7)がこの順序で積層された電池本体部(34)を形成する工程と、
    互いに重ね合わされた前記第一ケース(42)と前記第二ケース(43)に対し、前記第二ケース(43)側から前記第二集電体(7)越しに溶着治具(29)を接触させて、前記第一シート部材(32)と前記第二シート部材(33)とを溶着により結合し、前記電池本体部(34)の周囲に沿って該電池本体部(34)の気密を保持するシール部(31)を形成する工程とを含み、
    前記第一シート部材(32)として、前記第二シート部材(33)よりも厚さが大、かつ前記第二シート部材(33)に重ね合わせたときに該第二シート部材(33)の開口よりも内周縁(32h)がシート面内方向の外側に位置する広口の開口を形成したものを用い、
    前記シート面内方向において、前記第一シート部材(32)の開口の内周縁(32h)と、前記第一集電体(6)の外周縁(6f)とに跨がる位置関係で前記溶着治具(29)を前記第二ケース(43)に接触させ、前記シール部(31)を形成する工程を行なうことを特徴とする薄型電池(1C)の製造方法。
  8. 前記電池本体部(14,34)を形成する工程においては、前記第二ケース(13,43)内に前記第二電極活物質(5)を配置した後、前記第二集電体(7)とは反対側から開口を塞ぐようにその第二ケース(13,43)を構成する前記第二シート部材(3,33)の開口周縁部(3a,33a)に前記セパレータ(9)の外周部(9k)を固定するとともに、
    前記シート面内方向において、前記セパレータ(9)の全部が内側に収まるように前記第一シート部材(2,32)の開口を広口とした前記第一ケース(12,42)を前記第二ケース(13,43)に重ね合わせ、その後に前記シール部(11,31)を形成する工程を行なうことにより、前記第一シート部材(2,32)よりも内側に位置する前記第二シート部材(3,33)の開口周縁部(3a,33a)で前記セパレータ(9)を支持する構造を得る請求項6または7記載の薄型電池(1A,1C)の製造方法。
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