JP2006268999A - 光ディスクの製造装置及び製造方法 - Google Patents

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吉見 淀川
Takeshi Umeka
毅 梅香
Yukio Kaneko
幸生 金子
Mamoru Usami
守 宇佐美
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Abstract

【課題】 Blu-rayディスクにおけるスペーサー層形成時に、基板表面の外周部近傍に発生する凸部分を無くす或いは低減する。
【解決手段】 基板表面にUV硬化性樹脂層をスピンコートし、この状態で基板外周の凸部発生領域にマスクしてUV光照射による該樹脂層の仮硬化を行い、その後基板の回転速度を増加させて非仮硬化の状態の樹脂を振り切る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所謂DVD系のディスク或いはBlu-ray Discに代表される光ディスクの製造装置及び製造方法に関する。より詳細には、片面に2層の記録層を有するタイプの光ディスクを製造する際により好適な光ディスクの製造装置及び製造方法に関する。
光ディスクと呼称される光学的記録媒体である例えばBlu-rayディスクは、グルーブ及びピットが表面上に形成されたポリカーボネート等からなる基板、グルーブ等の上面に形成された例えばスパッタリング法による反射層、記録層、等からなるスパッタ層、該スパッタ層の上面を覆う光透過層、及び基板表面を覆う保護層から構成されている。また、更に記録容量を高めるために、記録層を複数層有するディスクも提唱されており、該ディスクにおいては、スパッタ層の上面にスペーサー層が形成され、該スペーサー層の上面にグルーブ及びピットが形成されている。これらグルーブ等の上面に更に上述のスパッタ層等を順次形成することにより複数の記録層を得ることとし、更なる記録容量の増加が図られている。
上述したBlu-rayディスクを製造する場合、光透過層及びスペーサー層は、粘着シートの貼り付け、或いはスピンコート法により形成された樹脂等の層を硬化させること、により得られている。両方法とも種々の特質を有するが、コスト及び生産性を考慮した場合、実用的にはスピンコート法がより好適であると考えられる。この場合、スペーサー上のグルーブ等は、予めネガパターンが形成されたスタンパーを、流動性を保持した樹脂層表面に加圧貼り付けし、該パターンを転写させた後にスタンパーを樹脂層表面より剥離することで得られている。
パターン転写工程において、スタンパーを貼り付けた状態で樹脂層の硬化が図られる。通常は、工程の簡略化、迅速化、装置構成の容易さ等の観点から、紫外線照射によって硬化するタイプの樹脂が用いられ、スタンパー貼り付け状態でUV(紫外線)光の照射を行う方法が用いられる(特許文献1参照)。なお、スペーサー層は、基板におけるスペーサー層形成面の全面において、均一な膜厚を有することが求められている。このため、工程の簡略化と均一な層厚さを得る方法として、流動性を有する樹脂を基板の略中央に滴下し、基板を回転させて遠心力により該樹脂を基板表面全域に展延させる、所謂スピンコート法が用いられる(特許文献2参照)。
特開2003−331483号公報 特開2001−126322号公報 特開平11−086355号公報 特開2002−319192号公報
スピンコート法により円板状基板表面に層形成を行う場合、例えば層形成後に基板の回転数を減じた際に、遠心力の低下が生じる。この場合、硬化前の樹脂は表面張力を有することから、展延時に基板の外縁部からはみ出していた樹脂が基板面上に引き戻され、外周部近傍に凸状の領域が形成される。このような凸部が最終的に光ディスク表面に残存した場合、ドライブ装置における光ピックアップとの接触等のトラブルが生じる恐れがあり、該凸部を無くす或いは凸高さを低減することが望まれている。
このような凸部を無くす方法として、例えば特許文献3には、樹脂層硬化後に該凸部をトリミングする方法が開示されている。しかし、硬化樹脂を削る工程は粉塵等を発生させる工程でもあり、該粉塵を基板表面等から取り除く工程の付加が必須となる。このような工程の付加は通常製造コストの高騰、及び生産効率の低下を招き、実用上適当とは思われない。
また、本出願人は、特許文献4において、表面張力によって凸部が形成されない程度まで樹脂を仮硬化させ、仮硬化状態の樹脂付き基板を次工程に搬送し、種々の処理を施す方法を提案している。(なお、本明細書において、以下、仮硬化とは荷重等の力の付加によって変形可能ではあるが、自身の表面張力等によっては層の厚さを急速に変形することが不可能なレベルまでの樹脂の硬化と定義する。)しかし、本発明が対象とするスペーサー層のように、後工程でスタンパーのグルーブを転写する場合、このように凸部形成を防止し得るレベルまでの仮硬化が実際上困難な場合も考えられる。また、使用可能な樹脂の種類が制限されることも考えられる。
本発明は以上の状況に鑑みて為されたものであり、スペーサー層として用いられる樹脂材料の特性に依存せず上述した凸部の発生を防止し得る、或いは凸部の高さを大きく低減し得る、樹脂層(スペーサー層)の形成装置及び方法、即ち光ディスクの製造装置及び製造方法の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る光ディスクの製造装置は、円盤状基板の上面に放射線硬化性の樹脂を供給し、基板を第一の所定速度で回転させて樹脂を基板上に展延させて基板上面を樹脂からなる層にてコーティングする光ディスクの製造装置であって、基板を上面に保持し、基板の中心を回転中心として基板を保持した状態にて回転可能なスピナーテーブルと、スピナーテーブルの上面に保持された基板の上面に前記樹脂を供給するディスペンサバルブと、樹脂からなる層に放射線を照射する放射線照射系と、放射線を樹脂からなる層に照射する際に、基板の表面から所定距離を隔てて前記基板の外周から所定幅の領域を覆い、領域への放射線の照射を防止するトリミングマスクと、を有し、トリミングマスクは略円筒形状を有して、略円筒形上の基板側の円形開口が放射線の照射領域と略一致し、放射線は略円筒の内部を通過して樹脂からなる層に導かれることを特徴としている。
なお、上述した製造装置は、トリミングマスクを基板の回転軸方向に上下動させるマスク駆動系を有し、トリミングマスクは放射線照射時にマスク駆動系によって基板の表面から所定距離隔てた位置まで駆動されることが好ましい。また、スピナーテーブルは、放射線照射後に、第一の速度よりも速い第二の速度で回転可能であることが好ましい。
更に、上記課題を解決するために、本発明に係る光ディスクの製造方法は、円盤状基板の上面に放射線硬化性の樹脂を供給し、基板を第一の所定速度で回転させて樹脂を基板上に展延させて基板上面を樹脂からなる層にてコーティングする光ディスクの製造方法であって、基板を上面に保持し、基板の中心を回転中心として基板を保持した状態にて回転可能なスピナーテーブルの上面に基板を載置し、スピナーテーブルの上面に保持された基板の上面に樹脂を供給すると共にスピナーテーブルを第一の所定速度にて回転させて樹脂を基板上に展延させ、基板の回転軸方向に延在する略円筒形状を有するトリミングマスクを移動させて、トリミングマスクの基板側の円形開口を、基板の表面から所定距離を隔てた位置に配置して基板の外周から所定幅の領域を覆い、トリミングマスクの略円筒の内部を介してトリミングマスクに覆われない領域に対して樹脂を硬化させる放射線を照射して樹脂を仮硬化させ、スピナーテーブルを第一の所定速度よりも速い第二の所定速度で回転させて放射線による仮硬化が為されていない樹脂を基板より振り切る工程を含むことを特徴としている。
なお、上述した方法において、トリミングマスクはスピナーテーブルの回転軸方向に移動可能であることが好ましい。
本発明によれば、基板上に樹脂層を所定厚さ形成した後に、外周縁部近傍の所定領域を残して、所定厚さの樹脂層が表面張力等により厚さを変化させなくなるまでの仮硬化を施し、その後更に基板の回転速度を増加させて該所定領域の樹脂を振り切ることとしている。該振り切り操作により、基板回転を停止した際に凸部を形成する樹脂がほとんど存在しなくなる。従って、凸部の形成を防止する或いは凸部の高さを大きく低減することが可能となる。その結果、従来工程においては必須であった凸部を削り取る工程を無くすことが可能となり、該除去工程及び該除去工程に伴って必要であったクリーニング工程を無くすることが可能となる。
また、仮硬化の所要時間に関しても、樹脂層として最も薄い領域である所定厚さの部分での厚さ変化をも防止し得るレベルの硬化時間で済むこととなる。従来の仮硬化工程においては、この凸部が発生する領域においてもある程度の硬化を行う必要があり、実質的に不必要な硬化時間が必要となる可能性があった。また、凸部発生を防止するための仮硬化は、所定厚さの部分を必要以上に硬化させ、例えばグルーブ等を樹脂層表面に転写しようとした場合、転写効率が該仮硬化によって低下する恐れも存在した。本発明によれば、所定厚さの部分を最適な状態に仮硬化することが可能となり、硬化時間の短縮と同時に、例えばグルーブ転写等、後工程において求められる最適な条件で仮硬化を行うことが可能となる。
また、本発明によれば、一体成型されたトリミングマスクによって除去すべき樹脂層領域を覆うことが可能となる。従って、分割部品からなるマスクを用いた場合と異なり、継ぎ目等からのUV光等の漏れが生じず、基板全周において好適なマスク露光を行うことが可能となる。また、スピンコート開始時においては、通常過剰に提供された樹脂を振り切る操作も同時に為され、これら振り切られる樹脂が基板周囲に配置される部材に付着してしまう。これら樹脂がトリミングマスク内周面に付着した場合、樹脂によって該内周面の反射率等が変化し、トリミングの境界がぼける、変化する等の事態が生じる恐れがある。本発明によれば、トリミングマスクは凸部形成の恐れがある樹脂及び層形成に必要な樹脂量のみが基板上に存在する段階に至って初めてトリミング操作位置に移動する。従って、樹脂による汚染が発生せず、常に良好な内周面の状態を保ってトリミング操作を行うことが可能となる。
以下に図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1及び図2は、本発明に係る光ディスクの製造装置であって、具体的には樹脂のスピンコート及び仮硬化装置の概略構成を示している。両図は主要構成を側面から見た状態における部分断面を含む図であり、図1は樹脂のスピンコートを行う際の状態を、図2はスピンコート後の樹脂層を仮硬化する際の状態を各々示している。
本装置1は、UV光照射系10、マスク系20、スピナー系30、及びディスペンサ系40とから構成されている。UV光照射系10は、UV光を発生するUV光源11、例えば反射ミラーから構成されるUV光学系13、及びこれらを支持するUVスタンド15から構成される。UVスタンド15は、水平面を規定する基台2表面より垂直に立ち上がり、UV光源11を基台2の表面から所定高さとなるようにこれを保持する。UV光学系13はUV光源11からUV光を導く光路を形成し、反射ミラー、絞り、レンズ等の光学系部材19とUV光の外部への漏洩を防止する導光管17とからなる。また、UV光学系13はUV光源11と一体されている。
マスク系20は、上端が閉鎖された略筒形状を有するUVカバー21、UVカバー21の下端と接続された略円環状(円筒形状)のトリミングマスク23、及びUVカバー21とトリミングマスク23とを接続してこれらを基台2の水平面に対して上下方向に駆動するマスク駆動装置25から構成される。UVカバー21は、UV光学系13のUV光放射端の開口部17a及びその近傍を覆い、UV光の基板上面以外への照射或いは漏洩を防止している。トリミングマスク23は、円環の中心が後述するスピナーテーブルの回転中心と一致し、その内径が基板上で樹脂層が所定厚さとされる円形領域の径と略一致し、下端(マスクを構成する円環の下方の円形開口)を含む面23aがスピナーテーブルの回転面に対して平行となるように設定されている。トリミングマスク23は上方の円形開口から下方の円形開口にUV光を導き、基板上面の基板外周から所定幅の領域をUV光に対してマスキングする。
なお、仮硬化工程を確実に行う観点から、下方開口は円筒部の内径よりその開口径を小さくし、且つ該開口がUV光の光量が比較的均等と思われる領域よりも小さく設定してあることが好ましい。また、トリミングマスク23の円環(円形開口)を形成する部材の下端も、スピナーテーブルの回転面に対して平行であることが好ましい。しかし、該下端面は、UV光照射時に仮硬化領域の境界のぼやけ方等に応じて、該回転面に対して所定の角度を有するように形成されても良い。
マスク駆動装置25は、上下シリンダ27と該シリンダ27によって所定方向に伸縮可能な上下シリンダ軸29とから構成される。上下シリンダ軸29の下方端は上下シリンダ27内部に存在し、上方端はUVカバー21と接続されている。該上下シリンダの伸縮動作により、UVカバー21及び該カバーと接続されたトリミングマスク23が基台2の水平面に対して垂直方向に駆動される。なお、マスク系20は、構成の容易さから、基台2の水平面(スピナーテーブルの回転面)を基準として垂直方向に駆動することとし、構成の簡易なエアシリンダによってその駆動を行うこととしている。しかし、トリミングマスク23がUV光照射領域を制限する際に所定位置(樹脂層表面より所定高さにあり且つ下端面23aが樹脂層表面と平行となる位置)に存在可能であり、且つ樹脂供給時にトリミング位置から退避可能であれば、これら構成は公知の諸構成より任意に構築することが可能である。
スピナー系30は、スピナーテーブル31、スピナーテーブル31と連結されるスピナーモータ33、及びスピナーテーブル31とスピナーモータ33とを内包するスピナーカバー35とから構成される。スピナーモータ33は、基台2に対して垂直な回転軸を上部に有し、且つ該基台2に対して固定される。スピナーテーブル31は、該モータ33の回転軸の上方端部に固定され、該モータ33により該回転軸を中心として回転される。スピナーテーブル31及びスピナーモータ33のテーブル支持領域は、上端部に円形の開口35aを有する下方端が閉塞された円筒形状を有する。開口35aは、スピナーテーブル31の上面に対して基板3を載置する動作が可能な大きさを有している。
円筒形状の上端部以外は開口35aの内径より大きな径を有する。また、開口35aが形成された円筒形状の上端部は、スピナーテーブル21の上面から所定距離隔置された位置に設定されている。以上のように設定された円筒形状の内部空間は、樹脂を振り切る際に樹脂その内壁で受け、該樹脂がスピナーカバー35の外部に飛散することを防止する。スピナーテーブル31の中心部には突起31aが設けられており、該突起31aが基板3の中央穴に挿貫されることによりスピナーテーブル31と基板3との中心軸が位置合わせされる。また、スピナーテーブル31の表面には不図示の真空吸着系が配置されており、該表面に載置された基板3を吸着保持し、該テーブルと一体して回転することを可能としている。
ディスペンサ系40は、実際に樹脂を供給するディスペンサバルブ41、ディスペンサバルブ41を一端に保持する棒状のディスペンサアーム42、ディスペンサアーム42の他端を支持するスプラインシャフト45、スプラインシャフト45を軸中心に回転可能且つ軸方向に摺動可能に支持する回転モータ43、スプラインシャフトと連結されるボールねじ47、ボールねじ47と係合するボールねじ軸48、及びボールねじ軸48を回転させるディスペンサ上下モータ49より構成される。ボールねじ47、ボールねじ軸48及びディスペンサ上下モータ49により、ディスペンサバルブ41の垂直方向の駆動がなされ、回転モータ43によりディスペンサバルブ42の水平面内での駆動がなされる。なお、ディスペンサバルブ41は、不図示の樹脂供給系と接続されており、所定の位置に対して所定量の樹脂を順次供給可能とされている。
以上の構成からなる装置を用いて、実際に基板3の表面(上面3a)に樹脂層を形成する工程について以下に説明する。まず、不図示の基板供給系により、スピナーテーブル31の基板受け面上に基板3が供給される。その際、該テーブル上の突起31aが基板3中央の貫通穴に挿貫され、基板3の位置決めが為される。続いて、回転モータ43及びディスペンサ上下モータ49等を動作させ、ディスペンサバルブ41を基板3表面近傍の樹脂供給位置まで移動させる。具体的には、回転モータ43によってディスペンサバルブ41は基板3の中心軸上或いはその近傍(基板上方)まで移動され、ディスペンサ上下モータ49等により基板表面からわずかに離れた所定位置(基板表面から所定距離となる位置)まで移動される(図1参照)。
この状態にて、所定量の樹脂が基板3表面に供給される。樹脂供給後、ディスペンサ上下モータ49等によりディスペンサバルブ41は上方に駆動され、スピナーカバー35の開口35aを越えた後適当なタイミング(ノズル高さ)で上方駆動が停止される。続いて回転モータ43が動作し、ディスペンサバルブ41が開口35aの上方空間より退避される。樹脂の供給と同時、或いは供給後適当なタイミングにてスピナーテーブル31の第一の所定速度での回転を開始する。該回転により、基板3上の樹脂は遠心力によって展延し、基板上面に樹脂層4を形成する。また、該回転により過剰の樹脂は、該遠心力の作用で基板3の上面より振り切られ、スピナーカバー35の内周面(内表面)によって捕集される。
ディスペンサバルブ41の退避が終了すると共に樹脂層4が所定厚さとなった段階で、マスク駆動装置25を動作させ、トリミングマスク23を降下させる。トリミングマスク23の外径は、開口部25aに挿貫可能な大きさとされている。トリミングマスク23の降下は、マスク下端面23aが樹脂層4の表面から所定距離となった時点で停止する。この状態が図2に示されている。続いて、樹脂層4表面の非マスク領域に対するUV光の照射、樹脂層の仮硬化を行う。具体的には、非マスク領域に対して所定時間、所定強度のUV光を照射する。なお、UV光の照射終了時までスピナーテーブル31の第一の所定速度での回転は継続されている。
仮硬化終了後、スピナーテーブル31の回転速度を、第一の回転速度よりも速い第二の速度まで増加させ、仮硬化されなかった被マスク領域の樹脂を振り切る。なお、第二の回転速度は樹脂の粘性等に応じて適宜設定されることが好ましい。また、回転速度を増加させるタイミングは、UV光照射終了時、マスクの上昇後、等装置構成、工程の効率化を考慮して適宜定めることが好ましい。また、基板上に残存する未仮硬化の樹脂を硬化させるために、マスクのマスキング効果を無くした状態にて再度UV光の照射を行うことしても良い。この場合、仮硬化部の硬化程度の最適化を図るため、基本的な仮硬化工程と、マスキング-振り切り-硬化の工程とを平行して行うこととしても良い。以上の工程を経た基板は、不図示の基板移載機構により該装置から取り出され、次工程用の装置まで搬送される。以上の工程を経ることにより、外周部近傍において凸部を有さない、或いは有したとしてもその高さがわずかな樹脂層を有する基板が得られる。
なお、本実施の形態においては、樹脂としてUV光にて硬化するタイプのものを用い、UV光源を用いることとしている。しかし、本発明はUV光の使用に限定されず、種々の放射線を用いることが可能であり、該放射線に応じた樹脂を用いることが可能である。また、トリミングマスクはステンレス製のものを用いることとしているが、該マスクはこれに限定されない。なお、仮硬化される領域の境界はトリミングマスク内周面の使用放射線に対する反射率、トリミングマスク端部と樹脂層表面との距離、及び樹脂層表面での使用放射線の平行度に依存する。従って、マスク材料及び内周面の表面処理は、放射線の種別及び距離を主たる因子として検討されることが好ましい。
なお、本実施形態において述べた、マスク系の駆動装置及びディスペンサ系の各駆動装置の駆動方向或いは駆動方式はあくまで一例であって、各動作に求められる駆動範囲、駆動精度等に応じて適宜変更されることが望ましい。また、UV照射系及びマスク系の位置関係についても、装置のフットプリント、用いるUV光の有効照射エリア等に応じて適宜変更されることが好ましい。
次に、実際に本発明に係る樹脂のスピンコート及び仮硬化装置を用いてスペーサー層を形成した実施結果について述べる。本実施例において用いた装置の基本構成は、上述した実施形態と特に異なることが無いことからここでの説明は省略する。本実施例においては、厚さ1mm、径120mmのポリカーボネート基板(表面にスパッタ層形成済み)を用いている。トリミングマスクはステンレス製であって内周面に特に光沢処理等施さないものを用い、基板の外周部1mmの領域をマスキングすることとした。また、仮硬化処理時におけるトリミングマスクの下端面と基板表面との距離は、1mmと設定した。
スペーサー層形成用の樹脂としてはUV光硬化性のものを用い、上述した工程順序に従って、基板表面に該樹脂からなる層を目標層厚20μmとして層形成を行った。その結果厚さ20μmに対して、±1.0μmの精度で目標厚さのスペーサー層が得られた。また、該スペーサー層に対して更なる工程として所謂スタンパーを用いたグルーブ転写を行ったところ、良好な転写性が得られており、仮硬化の程度についても転写性を考慮した上で行うことが可能であった。以上述べたように、本発明の実施により、基板外周近傍に問題を生じせしめる可能性を有する凸部を形成することなく、樹脂からなる層を形成することが可能となった。
以上の実施形態及び実施例については主にBlu-rayディスクにおけるスペーサー層を対象として述べている。しかしながら、本発明の適用対象はこれら層に限定されず、DVDにおける貼り合せ層、円盤状基板表面に対する単なる樹脂コーティング等、種々の樹脂層の形成工程に対して適用可能である。
本発明の一実施形態に係る光ディスク製造装置の概略構成を示す、部分断面を含む装置側面図である。 本発明の一実施形態に係る光ディスク製造装置の概略構成を示す、部分断面を含む装置側面図である。
符号の説明
1:光ディスク製造装置、 2:基台、 3:基板、 4:樹脂層、 10:UV光照射系、 11:UV光源、 13:UV光学系、 15:UVスタンド、 17:導光管、19:光学系部材、 20:マスク系、 21:UVカバー、 23:トリミングマスク、 25:マスク駆動装置、 27:上下シリンダ、 29:上下シリンダ軸、 30:スピナー系、 31:スピナーテーブル、 33:スピナーモータ、 35:スピナーカバー、 40:ディスペンサ系、 41:ディスペンサバルブ、 42:ディスペンサアーム、 43:回転モータ、 45:スプラインシャフト、 47:ボールねじ、 48:ボールねじ軸、 49:ディスペンサ上下モータ

Claims (5)

  1. 円盤状基板の上面に放射線硬化性の樹脂を供給し、前記基板を第一の所定速度で回転させて前記樹脂を前記基板上に展延させて前記基板上面を前記樹脂からなる層にてコーティングする光ディスクの製造装置であって、
    前記基板を上面に保持し、前記基板の中心を回転中心として前記基板を保持した状態にて回転可能なスピナーテーブルと、
    前記スピナーテーブルの上面に保持された前記基板の上面に前記樹脂を供給するディスペンサバルブと、
    前記樹脂からなる層に放射線を照射する放射線照射系と、
    前記放射線を前記樹脂からなる層に照射する際に、前記基板の表面から所定距離を隔てて前記基板の外周から所定幅の領域を覆い、前記領域への前記放射線の照射を防止するトリミングマスクと、を有し、
    前記トリミングマスクは略円筒形状を有して、前記略円筒形上の前記基板側の円形開口が前記放射線の照射領域と略一致し、前記放射線は前記略円筒の内部を通過して前記樹脂からなる層に導かれることを特徴とする光ディスクの製造装置。
  2. 前記トリミングマスクを前記基板の回転軸方向に上下動させるマスク駆動系を有し、前記トリミングマスクは前記放射線照射時に前記マスク駆動系によって前記基板の表面から所定距離隔てた位置まで駆動されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスクの製造装置。
  3. 前記スピナーテーブルは、前記放射線照射後に、前記第一の速度よりも速い第二の速度で回転可能であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスクの製造装置。
  4. 円盤状基板の上面に放射線硬化性の樹脂を供給し、前記基板を第一の所定速度で回転させて前記樹脂を前記基板上に展延させて前記基板上面を前記樹脂からなる層にてコーティングする光ディスクの製造方法であって、
    前記基板を上面に保持し、前記基板の中心を回転中心として前記基板を保持した状態にて回転可能なスピナーテーブルの前記上面に前記基板を載置し、
    前記スピナーテーブルの上面に保持された前記基板の上面に前記樹脂を供給すると共に前記スピナーテーブルを前記第一の所定速度にて回転させて前記樹脂を前記基板上に展延させ、
    前記基板の回転軸方向に延在する略円筒形状を有するトリミングマスクを移動させて、前記トリミングマスクの前記基板側の円形開口を、前記基板の表面から所定距離を隔てた位置に配置して前記基板の外周から所定幅の領域を覆い、
    前記トリミングマスクの前記略円筒の内部を介して前記トリミングマスクに覆われない領域に対して前記樹脂を硬化させる放射線を照射して前記樹脂を仮硬化させ、
    前記スピナーテーブルを前記第一の所定速度よりも速い第二の所定速度で回転させて前記放射線による仮硬化が為されていない樹脂を前記基板より振り切る工程を含むことを特徴とする光ディスクの製造方法。
  5. 前記トリミングマスクは前記スピナーテーブルの回転軸方向に移動可能であることを特徴とする請求項4に記載の光ディスクの製造方法。
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