JP2006268996A - 光ディスク装置及び光ヘッド装置 - Google Patents

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JP2006268996A JP2005087795A JP2005087795A JP2006268996A JP 2006268996 A JP2006268996 A JP 2006268996A JP 2005087795 A JP2005087795 A JP 2005087795A JP 2005087795 A JP2005087795 A JP 2005087795A JP 2006268996 A JP2006268996 A JP 2006268996A
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Hayayuki Hayashi
隼之 林
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Abstract

【課題】 複数種類の光記録媒体の判別を行うことができる光ディスク装置であって、
複数種類の光記録媒体の判別を迅速に行うことが可能で、判別時に光記録媒体に記録され
ている情報を誤って消去する虞がない光ディスク装置を提供する。
【解決手段】複数の異なる光記録媒体にアクセス可能に設けられる光ディスク装置1に
おいて、光記録媒体の判別時には、複数の光ビームの焦点距離は、最短の焦点距離に設定
される波長の光ビームを除き、各波長の光ビーム毎に、最短の焦点距離との差の絶対値が
、各波長の光ビームがアクセス可能な光記録媒体の表面から記録層までの距離に一致する
ように設け、最短の焦点距離に設定される光ビームの焦点を、焦点制御手段により光記録
媒体の表面に一致させる第1の工程と、焦点が合った後に、第1の工程で照射された光ビ
ームと異なる光ビームを照射する第2の工程と、を有するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク装置及び光ヘッド装置に関し、より詳細には異なる複数種類の光
記録媒体に対して情報の再生、記録を行うことができる光ディスク装置及び光ヘッド装置
の光記録媒体の判別技術に関する。
現在、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル多用途ディスク)、DVDの数
倍の容量を有する青紫レーザ用の光ディスク等、複数種類の光ディスクが実用化されてお
り、1つの光ピックアップで複数種類の光ディスクに対応して、情報の記録又は再生を行
うことができる光ディスク装置等が開発されている。
このような光ディスク装置等においては、複数種類の光ディスクの信号方式や規格が異
なっているために、まず、収容された光ディスクが、いずれの種類の光ディスクであるか
を判別する必要がある。そして、この判別不十分の状態で光ディスクへの情報の記録又は
情報の再生を行うと、光ディスク表面に記録された記録情報が誤って消去される虞がある
。このため、複数種類の光ディスクの判別技術については、従来からいくつかの報告がな
されている。
例えば、特許文献1は、複数種類の情報担体の情報を再生する、あるいは複数種類の情
報担体に情報を記録する装置について、次のように提案している。すなわち、所定の波長
の光源を発光し、それによって生成された光ビームを、装着された情報担体に集束照射し
て得られた結果が、発光した波長に対応する情報担体でない場合には、その光源を消灯後
、先の光ビームの波長より短い光源を発光するという方式で、装着された情報担体に合う
波長の光源を見つける装置について提案している。
また、特許文献2では、光ディスクの情報面に光ビームを集束する手段の開口数を、異
なる開口数のうちで最小の第1開口数に設定し、設定された第1開口数を用いて光ディス
クの種類を判別する技術が提案されている。
しかし、これらの方式の場合、光ディスクの記録情報を誤って消去する虞はほとんどな
いが、光源毎に集束レンズをアップダウンさせる構成のため、判別に時間を要し、制御が
複雑になる等の問題がある。
更に特許文献3においても、複数種類のディスクが搭載された判別方法が提案されてい
る。これによると、光ディスクに光ビームを照射した場合の反射率の違いや、焦点面の数
など、各光記録媒体の物理的構造を考慮の上、様々な状況を想定した制御プログラムを用
いて複数の光記録媒体を判別する方式をとっており、制御機構が複雑になるという問題が
ある。
特開平11−176073号公報 特開2004−311004号公報 特開平09−282785号公報
上記問題点に鑑み、本発明の目的は、複数種類の光記録媒体の判別を行うことができる
光ディスク装置及び光ヘッド装置であって、複数種類の光記録媒体の判別を迅速に行うこ
とが可能で、判別時に光記録媒体に記録されている情報を誤って消去する虞がなく、その
制御構成が簡易な光ディスク装置及び光ヘッド装置を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、それぞれ異なる光記録媒体にアクセス可能な波長
の異なる複数の光ビームを照射する単一又は複数の光源と、該光源から照射された光ビー
ムを前記光記録媒体上に集束する対物レンズと、前記光記録媒体からの反射光を検出する
光センサと、前記光センサからの検出信号に基づいて、前記対物レンズを移動しながら焦
点位置を制御する焦点制御手段と、を備え、前記波長の異なる複数の光ビームを用いて、
複数の光記録媒体の種類を判別する光ディスク装置及び光ヘッド装置において、前記複数
の光ビームの焦点距離は、最短の波長を有する光ビームが最も短く設けられ、複数の光記
録媒体の判別時には、前記焦点距離は、最短の焦点距離に設定される波長の光ビームを除
き、各波長の光ビーム毎に、前記最短の焦点距離との差の絶対値が、各波長の光ビームが
アクセス可能な光記録媒体の表面から記録層までの距離に一致するように設けられ、前記
最短の焦点距離に設定される光ビームの焦点を、前記焦点制御手段により前記光記録媒体
の表面に一致させる第1の工程と、前記第1の工程で焦点が合った後も、前記第1の工程
における光ビームの照射及び前記焦点制御手段の駆動を維持した状態で、前記第1の工程
で照射された光ビームと異なる光ビームを照射する第2の工程と、を有し、前記第2の工
程で照射された光ビームの前記光記録媒体での反射光を前記光センサで検出した時に得ら
れるRF信号の直流成分で、前記光記録媒体の判別を行う判別手段を備えることを特徴と
している。
また、上記目的を達成するために本発明は、それぞれ異なる光記録媒体にアクセス可能
な波長の異なる複数の光ビームを照射する単一又は複数の光源と、該光源から照射された
光ビームを光記録媒体上に集束する集束手段と、前記光記録媒体からの反射光を検出する
光検出手段と、前記光検出手段からの検出信号に基づいて、前記集束手段を移動しながら
焦点位置を制御する焦点制御手段と、を備え、前記波長の異なる複数の光ビームを用いて
、複数の光記録媒体の種類を判別する光ディスク装置及び光ヘッド装置において、前記複
数の光記録媒体の判別時には、複数の光ビームの焦点距離は、最短の焦点距離に設定され
る波長の光ビームを除き、各波長の光ビーム毎に、前記最短の焦点距離との差の絶対値が
、各波長の光ビームがアクセス可能な光記録媒体の表面から記録層までの距離に一致する
ように設けられ、前記最短の焦点距離に設定される光ビームの焦点を、前記焦点制御手段
により前記光記録媒体の表面に一致させる第1の工程と、前記第1の工程で焦点が合った
後に、前記第1の工程で照射された光ビームと異なる光ビームを照射する第2の工程と、
を有し、前記第2の工程で照射された光ビームの前記光記録媒体での反射光に基づいて、
前記光記録媒体の判別を行う判別手段を備えることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の光ディスク装置及び光ヘッド装置において、前記第2の工
程において、前記第1の工程における光ビームの照射及び前記焦点制御手段の駆動を維持
した状態で、前記第1の工程で照射された光ビームと異なる光ビームを照射することを特
徴としている。
また、本発明は、上記構成の光ディスク装置及び光ヘッド装置において、前記第2の工
程において、前記第1の工程で焦点が合った後は、前記第1の工程における光ビームの照
射及び前記焦点制御手段の駆動を停止すると共に、前記集束手段の位置を固定し、前記第
1の工程で照射された光ビームと異なる光ビームを切り換えて照射することを特徴として
いる。
また、本発明は、上記構成の光ディスク装置及び光ヘッド装置において、前記複数の光
ビームの焦点距離は、前記複数の光ビームのうち、波長が最短である光ビームについて、
最も短く設けられることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の光ディスク装置及び光ヘッド装置において、前記判別手段
は、前記第2の工程で照射された光ビームの前記光記録媒体での反射光を前記光検出手段
で検出した時に得られるRF信号の直流成分で、前記光記録媒体の判別を行うことを特徴
としている。
本発明の第1の構成によれば、複数種類の光記録媒体の判別を行うことができる光ディ
スク装置及び光ヘッド装置において、各光記録媒体の記録層に、各光記録媒体用の波長と
異なる光ビームを照射することが無いので、誤って記録層に記録されている情報を消去す
る虞がない。また、対物レンズを移動させながら焦点位置を決定する動作は、光記録媒体
の表面に最短焦点距離の光ビームをフォーカスする時のみで、その他は、光ビームの切り
換えで、複数の光記録媒体を判別できるので、迅速な判別が可能となる。更に、判別に際
しては、光記録媒体に照射された光ビームの反射光の光量のみで判別するので装置全体の
構成も容易となる。
また、本発明の第2の構成によれば、複数種類の光記録媒体の判別を行うことができる
光ディスク装置及び光ヘッド装置において、各光記録媒体の記録層に、各光記録媒体用の
波長と異なる光ビームを照射することが無いので、誤って記録層に記録されている情報を
消去する虞がない。また、集束手段を移動させながら焦点位置を決定する動作は、光記録
媒体の表面に最短焦点距離の光ビームをフォーカスする時のみで、その他は、光ビームの
切り換えで、複数の光記録媒体を判別できるので、迅速な判別が可能となる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成の光ディスク装置及び光ヘッド装
置において、光記録媒体の判別を行うための光ビームを照射する際にも、光記録媒体表面
を、最短の焦点距離を有する光ビームを用いてフォーカスしている。このため、光記録媒
体の判別を行うための光ビームが光記録媒体の記録層に照射される場合に、記録層が存在
する場所に光ビームが正確に照射され、照射ビームがずれて誤った判別を起こすことはほ
ぼない。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第2の構成の光ディスク装置及び光ヘッド装
置において、最短焦点距離の光ビームを用いて、光記録媒体表のフォーカスを行った後は
、焦点制御手段を駆動しない構成のため、制御機構が簡易となる。また、このように焦点
制御手段の駆動を停止した場合でも、一度、光記録媒体の表面でフォーカスを行っている
ので、光記録媒体の判別を行うための光ビームを照射した際に、光ビームの焦点距離がず
れる可能性は非常に低く、照射ビームのずれが起こる可能性はほとんどない。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第2乃至上記第4のいずれかの構成の光ディ
スク装置及び光ヘッド装置において、波長の短い光ビーム程、焦点距離を短く設定してい
るため、光ディスク装置及び光ヘッド装置の光学設計を簡易にできる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第2乃至上記第5のいずれかの構成の光ディ
スク装置及び光ヘッド装置において、判別を行う際に得られる、光記録媒体からの反射光
の光量を、光記録媒体に記録されている情報の再生等を行う際に用いる光検出手段を用い
て検出するので、光ディスク装置及び光ヘッド装置の装置構成を簡易にできる。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る光デ
ィスク装置1の要部のブロック図である。なお、本発明は、光ディスク装置に限らず、光
ヘッド装置にも適用されるが、同様の構成のために、光ディスク装置を用いて説明する。
また、ここで説明する構成は、実施形態の一例を示すものであり、この実施形態に限定さ
れるものではない。
図1において、2は光記録媒体であり、CD、DVD、DVDの数倍の容量を有する青
紫レーザ用の光ディスク(以下、高密度光ディスクという。)等が対応する。3は光記録
媒体2を回転駆動させるスピンドルモータ、4は光記録媒体2に記録された情報の再生及
び情報の記録を行う光ピックアップである。なお、光ピックアップ4の詳細については後
述する。また、5はスピンドルモータ3と、光ピックアップ4を駆動させるドライバであ
る。
6は光ピックアップ4から電気信号を受け取り、再生データであるRF信号や焦点制御
のためのフォーカスエラー信号等を生成するRFアンプである。30は、光記録媒体判別
制御部であり、光記録媒体判別部7、焦点制御部8及びCPU9で構成される。
光記録媒体判別部7はRFアンプ6からの信号を受け取り、光記録媒体2が、CD、D
VD、高密度光ディスク等のいずれの光記録媒体であるかを判別する。焦点制御部8はR
Fアンプ6からの信号を受け取り、光ピックアップ4から照射される光ビームの焦点位置
を、アクチュエータ(図示せず)を用いて制御する。CPU9は光記録媒体判別部7と焦
点制御部8からの信号を受け取り、RFアンプ6及びドライバ5の制御を行う。
次に、本実施形態に係る光ピックアップ4について説明する。本実施形態の光ピックア
ップ4は、例えば、図2のように構成される。
図2に示す光ピックアップ4は、2波長1パッケージの第1の半導体レーザ10と、第
1の半導体レーザと異なる波長を有する第2の半導体レーザ11と、第1及び第2の回折
格子13、14と、第1、第2及び第3のコリメートレンズ15、16、22と、ミラー
17と、スプリットミラー18と、1/4波長板19と、ビームエキスパンダ20と、対
物レンズ21と、シリンドリカルレンズ23と、光検出器(PDIC:フォトディテクタ
集積回路)24と、集光レンズ25とフロントモニタ用受光素子26とを備えている。
第1回折格子13、第1及び第3のコリメートレンズ15及び22、スプリットミラー
18、1/4波長板19、ビームエキスパンダ20、ビームエキスパンダ20の先に設け
られる立ち上げミラー(図示せず)、対物レンズ21及びシリンドリカルレンズ23の組
み合わせは、第1の半導体レーザ10から出射からされたレーザ光を光記録媒体2(図1
参照)へ導くと共に、光記録媒体2で反射された戻り光を光検出器24へ導く第1の光学
系として働く。
第2回折格子14、第2及び第3のコリメートレンズ16及び22、ミラー17、スプ
リットミラー18、1/4波長板19、ビームエキスパンダ20、ビームエキスパンダ2
0の先に設けられる立ち上げミラー(図示せず)、対物レンズ21及びシリンドリカルレ
ンズ23の組み合わせは、第2の半導体レーザ11から出射からされたレーザ光を光記録
媒体2(図1参照)へ導くと共に、光記録媒体2で反射された戻り光を光検出器24へ導
く第2の光学系として働く。
次に、各光学要素の作用について説明する。第1の半導体レーザ10は、波長650n
mと780nmのレーザ光を出射する。第2の半導体レーザ11は、405nmのレーザ
光を出射する。
第1及び第2の回折格子13、14は、それぞれ、第1の半導体レーザ10又は第2の
半導体レーザ11から出射されたレーザ光を3ビームに分割する。
第1及び第2のコリメートレンズ15及び16は、それぞれ、第1又は第2の回折格子
13、14から入射してきたレーザ光を平行光にする。また、第3のコリメートレンズ2
2は、光記録媒体2で反射された戻り光を平行光にする。
ミラー17は、第1の半導体レーザ10から出射されたレーザ光と第2の半導体レーザ
11から出射されたレーザ光とを同一線上に重ね、第1の半導体レーザ10から出射され
たレーザ光は透過し、第2の半導体レーザ11から出射されたレーザ光は反射される。
スプリットミラー18は、光記録媒体2に向かって進行するレーザ光と光記録媒体2で
反射された戻り光を分離する。また、第1の半導体レーザ10から出射され、ミラー17
を透過してきたレーザ光及び第2の半導体レーザ11から出射され、ミラー17で反射さ
れてきたレーザ光を、光記録媒体2に向かって進行するレーザ光とフロントモニタ用受光
素子26に向かって進行するレーザ光に分離する。
1/4波長板19は、スプリットミラー18と協働して光アイソレータとして機能する
。ビームエキスパンダ20は、レーザ光を拡大縮小する機能を有する。対物レンズ21は
、立ち上げミラー(図示せず)からのレーザ光を集光して光記録媒体2に照射する。
シリンドリカルレンズ23は、光記録媒体2からの戻り光に非点収差を与えて、光検出
器24へ戻り光を導く。光検出器24は、光記録媒体2からの戻り光を電気信号に変換す
る。集光レンズ25は、半導体レーザ10及び11から照射され、スプリットミラー18
で分離された光ビームをフロントモニタ用受光素子26に集光する。フロントモニタ用受
光素子26は、半導体レーザ10及び11から照射された光ビームの光量の制御を行うた
めに、入射した光ビームを電気信号に変換する。
光ピックアップ4は、以上のように構成されるが、本実施形態では、第1の半導体レー
ザ10及び第2の半導体レーザ11から出射される、波長780nm、650nm及び4
05nmの3種類のレーザ光の焦点距離をそれぞれ異なるように設計している。各レーザ
光の焦点距離を異なる設計としては、例えば、対物レンズ21を図3に示すような構成と
することができる。なお、図3(a)は、対物レンズ21の側断面図で、図3(b)は対
物レンズ21を上からみた図である。
対物レンズ21には、図3に示すように、回折格子が光軸を中心として同心円状に設け
られている。ここで、波長780nmのレーザはCD用に用いられ、波長650nm及び
波長405nmのレーザはそれぞれDVD用、高密度光ディスク用に用いられる。そして
、CD、DVD、高密度光ディスクの順に高い開口数(NA)とするため、図4に示すよ
うに、波長780nmのレーザ光101、650nmのレーザ光102、405nmのレ
ーザ光103の順に、有効径が異なるように設計されている。このため、対物レンズを通
過する領域が、各波長のレーザ光によって異なり、各波長のレーザ光の焦点距離を異なる
ように設計することが可能となる。
本実施形態では、例えば、図4のようにCD用のレーザ光101、DVD用のレーザ光
102、高密度光ディスク用のレーザ光103の順に対応するレーザ光の焦点距離が短く
なるように設計している。そして、最短の焦点距離を有する高密度光ディスク用のレーザ
光103と、他のレーザ光との焦点距離の差が、CD用のレーザ光101で1.2mm、
DVD用のレーザ光102で0.6mmに設定されている。この焦点距離の差は、それぞ
れ、CD用の光ディスクとDVD用の光ディスクの、光ディスク表面から情報の記録層ま
での距離に一致する。
なお、本実施形態では、異なる波長毎に焦点距離を異ならせる設計として、対物レンズ
21に回折格子を設ける形態としたが、本発明の目的を逸脱しない範囲で設計の変更が可
能である。例えば、各波長のレーザ光を本実施形態のように平行光とせず、発散光とする
ことで波長毎の焦点距離に差を設けてもよいし、また、対物レンズ21を異なる波長毎に
切り替える設計としてもよい。
以上のように構成された光ディスク装置1において、光ディスク装置1に光記録媒体2
が挿入された場合に、光記録媒体2の種類を判別する方法について説明する。ここでは、
一例として、CD、DVD、高密度光ディスクの3種類の光記録媒体2の判別について説
明する。なお、本発明はこの3種の媒体の判別に限られず、他の光記録媒体にも応用可能
であり、2種類以上であれば、4種類等の光記録媒体の判別にも応用できる。
まず、複数の光記録媒体の判別方法の第1の実施形態について、図7を用いて説明する
。光記録媒体2が光ディスク装置1に挿入される(ステップS1)と、最短の焦点距離を
有する波長のレーザ光、例えば、高密度光ディスク用の405nmの波長を有するレーザ
光103が半導体レーザ11(図2参照)から出射される。このとき、出射されたレーザ
光103の焦点は、光記録媒体2の表面104a(図5参照)に合うように、図6に示す
アクチュエータ105を用いて対物レンズ21を移動することにより、焦点制御部8(図
1参照)で制御される(ステップS2)。
高密度光ディスク用のレーザ光103の出射と焦点制御部8による制御を維持した状態
で、第2のレーザ光、例えば、DVD用の650nmの波長を有するレーザ光102が半
導体レーザ10(図2参照)から出射される(ステップS3)。この後、第2のレーザ光
102の光記録媒体2からの反射光の光量を光検出器24で検出し、光検出器24で変換
された電気信号に基づき、光記録媒体判別部7(図1参照)で光記録媒体2の判別が行わ
れる(ステップS4)。
この時、例えば、光ディスク装置1に挿入された光記録媒体2が、DVD用の光ディス
クである場合には、図5(a)に示すように第2のレーザ光102が、光記録媒体2の記
録層104bで反射されるため、反射光の光量が予め光記録媒体判別部7に設定された所
定の値に達し、適正な電気信号であると判断される。これにより、光ディスク装置1に挿
入された光記録媒体2はDVDと判別される。
一方、光ディスク装置1に挿入された光記録媒体2が、DVD用の光ディスクでない場
合には、第2のレーザ光は光記録媒体2の記録層104bで反射されないので、反射光の
光量はほとんど検出されない。このため、光記録媒体判別部7において、適正な電気信号
でないと判断される。このため、第3のレーザ光、例えば、CD用のレーザ光101が出
射される(ステップS5)。この後、第3のレーザ光101の光記録媒体2からの反射光
の光量を光検出器24で検出し、光検出器24で変換された電気信号に基づき、光記録媒
体判別部7(図1参照)で光記録媒体2の判別が行われる(ステップS6)。
この時、例えば、光ディスク装置1に挿入された光記録媒体2が、CD用の光ディスク
である場合には、図5(b)に示すように第3のレーザ光101が、光記録媒体2の記録
層104bで反射されるため、反射光の光量が予め光記録媒体判別部7に設定された所定
の値に達し、適正な電気信号であると判断される。これにより、光ディスク装置1に挿入
された光記録媒体2はCDと判別される。
一方、光ディスク装置1に挿入された光記録媒体2が、CD用の光ディスクでない場合
には、第2のレーザ光は光記録媒体2の記録層104bで反射されないので、反射光の光
量はほとんど検出されない。このため、光記録媒体判別部7において、適正な電気信号で
ないと判断される。以上により、光ディスク装置1に挿入された光記録媒体2は、DVD
でもCDでもないために、高密度光記録媒体であると判断される。これにより、光ディス
ク装置1に挿入された光記録媒体2の判別が完了する(ステップS9)。
なお、光記録媒体2の種類の判別は、光記録媒体2が光ディスク装置1に挿入された時
点で行うだけでなく、光ディスク装置の電源が投入された時点でも行うようにしてもよい
。更に、光記録媒体2の種類の判別時においては、光記録媒体2はスピンドルモータ3(
図1参照)によって回転された状態でもよいし、停止した状態でも構わない。更に、本実
施形態では、最短焦点距離のレーザ光として高密度光記録媒体用のレーザ光103を用い
たが、本発明の目的を逸脱しない範囲であれば、他のレーザ光101又は102を最短焦
点距離に設定する構成に変更しても構わない。
上述の光記録媒体判別部7が、判別の際に用いる電気信号は光記録媒体2から反射され
る反射光の光量の強さを表す、RF信号の直流成分が用いられる。各波長のレーザ光が、
各記録媒体2の記録層104bから反射される反射光の光量は、各記録媒体2で決まるの
で、光記録媒体判別部7に各記録媒体2に対応する値を入力して置き、この値とRF信号
のDC成分を比較することで、光記録媒体2の判別が可能となる。
なお、光記録媒体2の表面から記録層までの距離は、光記録媒体2の場所によって、多
少の誤差を持つ場合があるため、上記反射光の光量を、一定の値と対応するかどうかで判
断する構成とすると、判別時に光記録媒体2の種別を誤る可能性がある。このため、一定
の閾値を設けて、閾値より値が大きいか否かで、判別する構成とするのが好ましい。
また、光記録媒体2の記録層に情報が記録されているものを光ディスク装置1に挿入す
るような場合には、電気信号としてRF信号を用いることも可能であるが、光記録媒体2
の記録層に情報が記録されていない場合には、RF信号では判別できないので、RF信号
の直流成分を用いるのが好ましい。
更に、本実施形態では、光記録媒体2に記録されている情報の再生および情報の記録を
行う際に用いる光検出器24(図2参照)及びRFアンプ6(図1参照)を、光記録媒体
2の種類を判別する際に得られる反射光の光量の測定に用いる形態としたが、別途、光検
出器等を設ける形態としても構わない。
次に、複数の光記録媒体の判別方法の第2の実施形態について、図8を用いて説明する
。なお、第2の実施形態は、一部を除き第1の実施形態と同じであるため、異なる部分に
ついて説明する。
光記録媒体2が光ディスク装置1に挿入される(ステップS1)と、最短の焦点距離を
有する波長のレーザ光、例えば、高密度光ディスク用の405nmの波長を有するレーザ
光103が半導体レーザ11(図2参照)から出射される。このとき、出射されたレーザ
光103の焦点は、光記録媒体2の表面104a(図5参照)に合うように、図6に示す
アクチュエータ105を用いて対物レンズ21を移動することにより、焦点制御部8(図
1参照)で制御される(ステップS2)。
レーザ光103の焦点が光記録媒体2の表面104aに合うと、レーザ光103の照射
は停止され、更に、焦点制御部8によるアクチュエータ105の駆動を停止し、対物レン
ズ21の位置を固定する(ステップS3)。この後、第2のレーザ光、例えば、DVD用
の650nmの波長を有するレーザ光102が、半導体レーザ10(図2参照)から出射
される(ステップS4)。第2のレーザ光102の光記録媒体2からの反射光の光量を光
検出器24で検出し、光検出器24で変換された電気信号に基づき、光記録媒体判別部7
(図1参照)で光記録媒体2の判別が行われる(ステップS5)。以下、光記録媒体2の
判別は、第1の実施形態と同様に行われる。
なお、第2の実施形態は、最短焦点距離を有するレーザ光の照射及び焦点制御部8によ
るアクチュエータ105の駆動を停止する点でのみ、第1の実施形態と異なるので、第1
の実施形態で説明した内容が、第2の実施形態でも適用できるのは言うまでもない。
本発明によれば、異なる複数の光記録媒体にアクセス可能に設けられる光ディスク装置
及び光ヘッド装置において、複数の光記録媒体の判別時には、複数の光ビームの焦点距離
は、最短の焦点距離に設定される波長の光ビームを除き、各波長の光ビーム毎に、最短の
焦点距離との差の絶対値が、各波長の光ビームがアクセス可能な光記録媒体の表面から記
録層までの距離に一致するように設けられ、最短の焦点距離に設定される光ビームの焦点
を、焦点制御手段により光記録媒体の表面に一致させる第1の工程と、焦点が合った後に
、第1の工程で照射された光ビームと異なる光ビームを照射する第2の工程と、を有し、
第2の工程で照射された光ビームの光記録媒体での反射光に基づいて、光記録媒体の判別
を行うことができる構成ため、誤って光記録媒体の情報の記録層に高出力の光ビームを照
射することがなく、光記録媒体に記録されている情報を消去する虞がない。
また、集束手段を移動させながら焦点位置を決定する動作は、光記録媒体の表面に最短
焦点距離の光ビームをフォーカスする時のみで、その他は、光ビームの切り換えで、複数
の光記録媒体を判別できるので、迅速な判別が可能となる。
更に、最短焦点距離の光ビームを用いて、光記録媒体表面のフォーカスを行った後に、
光ビームを切り換えるだけで、光記録媒体の判別を行うための光ビームが光記録媒体の記
録層に照射される構成のために、記録層が存在する場所に光ビームが正確に照射され、照
射ビームがずれて誤った判別を起こすことがないので、より迅速な判別が担保される。
は、本実施形態の光ディスク装置の要部のブロック図である。 は、本実施形態の光ピックアップの構成を示す概略図である。 は、本実施形態の対物レンズの説明図である。 は、本実施形態の複数の異なる波長を有するレーザ光の焦点距離の関係を示す説明図である。 は、第1実施形態における複数の光記録媒体の種類を判別する方法の説明図である。 は、第1実施形態の対物レンズの移動手段を示す概略図である。 は、第1実施形態における複数の光記録媒体の種類を判別する手順を示すフローチャートである。 は、第2実施形態における複数の光記録媒体の種類を判別する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 光ディスク装置
2 光記録媒体
4 光ピックアップ
6 RFアンプ
7 光記録媒体判別部
8 焦点制御部
10 2波長1パッケージの第1の半導体レーザ
11 第2の半導体レーザ
21 対物レンズ
24 光検出器
30 光記録媒体判別制御部
104a 光記録媒体の表面
104b 光記録媒体の記録層
105 アクチュエータ

Claims (6)

  1. それぞれ異なる光記録媒体にアクセス可能な波長の異なる複数の光ビームを照射する単
    一又は複数の光源と、
    該光源から照射された光ビームを前記光記録媒体上に集束する対物レンズと、
    前記光記録媒体からの反射光を検出する光センサと、
    前記光センサからの検出信号に基づいて、前記対物レンズを移動しながら焦点位置を制御
    する焦点制御手段と、を備え、
    前記波長の異なる複数の光ビームを用いて、複数の光記録媒体の種類を判別する光ディス
    ク装置及び光ヘッド装置において、
    前記複数の光ビームの焦点距離は、最短の波長を有する光ビームが最も短く設けられ、
    複数の光記録媒体の判別時には、前記焦点距離は、最短の焦点距離に設定される波長の光
    ビームを除き、各波長の光ビーム毎に、前記最短の焦点距離との差の絶対値が、各波長の
    光ビームがアクセス可能な光記録媒体の表面から記録層までの距離に一致するように設け
    られ、
    前記最短の焦点距離に設定される光ビームの焦点を、前記焦点制御手段により前記光記録
    媒体の表面に一致させる第1の工程と、
    前記第1の工程で焦点が合った後も、前記第1の工程における光ビームの照射及び前記焦
    点制御手段の駆動を維持した状態で、前記第1の工程で照射された光ビームと異なる光ビ
    ームを照射する第2の工程と、を有し、
    前記第2の工程で照射された光ビームの前記光記録媒体での反射光を前記光センサで検出
    した時に得られるRF信号の直流成分で、前記光記録媒体の判別を行う判別手段を備える
    ことを特徴とする光ディスク装置及び光ヘッド装置。
  2. それぞれ異なる光記録媒体にアクセス可能な波長の異なる複数の光ビームを照射する単
    一又は複数の光源と、
    該光源から照射された光ビームを光記録媒体上に集束する集束手段と、
    前記光記録媒体からの反射光を検出する光検出手段と、
    前記光検出手段からの検出信号に基づいて、前記集束手段を移動しながら焦点位置を制御
    する焦点制御手段と、を備え、
    前記波長の異なる複数の光ビームを用いて、複数の光記録媒体の種類を判別する光ディス
    ク装置及び光ヘッド装置において、
    前記複数の光記録媒体の判別時には、複数の光ビームの焦点距離は、最短の焦点距離に設
    定される波長の光ビームを除き、各波長の光ビーム毎に、前記最短の焦点距離との差の絶
    対値が、各波長の光ビームがアクセス可能な光記録媒体の表面から記録層までの距離に一
    致するように設けられ、
    前記最短の焦点距離に設定される光ビームの焦点を、前記焦点制御手段により前記光記録
    媒体の表面に一致させる第1の工程と、
    前記第1の工程で焦点が合った後に、前記第1の工程で照射された光ビームと異なる光ビ
    ームを照射する第2の工程と、を有し、
    前記第2の工程で照射された光ビームの前記光記録媒体での反射光に基づいて、前記光記
    録媒体の判別を行う判別手段を備えることを特徴とする光ディスク装置及び光ヘッド装置
  3. 前記第2の工程において、前記第1の工程における光ビームの照射及び前記焦点制御手
    段の駆動を維持した状態で、前記第1の工程で照射された光ビームと異なる光ビームを照
    射することを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置及び光ヘッド装置。
  4. 前記第2の工程において、前記第1の工程で焦点が合った後は、前記第1の工程におけ
    る光ビームの照射及び前記焦点制御手段の駆動を停止すると共に、前記集束手段の位置を
    固定し、前記第1の工程で照射された光ビームと異なる光ビームを切り換えて照射するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置及び光ヘッド装置。
  5. 前記複数の光ビームの焦点距離は、前記複数の光ビームのうち、波長が最短である光ビ
    ームについて、最も短く設けられることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに
    記載の光ディスク装置及び光ヘッド装置。
  6. 前記判別手段は、前記第2の工程で照射された光ビームの前記光記録媒体での反射光を
    前記光検出手段で検出した時に得られるRF信号の直流成分で、前記光記録媒体の判別を
    行うことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の光ディスク装置及び光ヘ
    ッド装置。
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